JPH0714644B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH0714644B2
JPH0714644B2 JP60255119A JP25511985A JPH0714644B2 JP H0714644 B2 JPH0714644 B2 JP H0714644B2 JP 60255119 A JP60255119 A JP 60255119A JP 25511985 A JP25511985 A JP 25511985A JP H0714644 B2 JPH0714644 B2 JP H0714644B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プリンターや複写機、ファクシミリ等に利用
できる多色あるいは中間調画像形成方法に関する。
[従来の技術] 近年、情報産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処理
システムが開発され、それぞれの情報処理システムに適
した記録方法および装置が開発されている。このような
記録方法の一つに感熱記録方法があり、この方法は使用
する装置が軽量かつコンパクトで、騒音がなく、また操
作性や保守性にも優れており、最近広く使用されてい
る。
この感熱記録方法のなかで最近特に注目されているもの
に感熱転写記録方法がある。この記録方法は、一般に、
シート状の支持体上に、熱溶融性バインダー中に着色剤
を分散させてなる熱転写性インクを塗布してなる感熱転
写媒体を用い、この感熱転写媒体をその熱転写性インク
層が被転写媒体に接するように被転写媒体に重畳し、感
熱転写媒体の支持体側から熱ヘッド等により熱を供給し
て溶融したインク層を被転写媒体に転写することによ
り、熱供給パターンに応じた転写記録画像を被転写媒体
上に形成するものである。この方法によれば、普通紙を
被転写媒体として使用することができる。
しかしながら、このような従来の感熱転写記録方法にも
欠点がない訳ではない。それは、従来の感熱転写記録方
法は、転写記録性能、すなわち画像品質が被転写媒体の
表面平滑度により大きく影響され、平滑性の高い被転写
媒体については良好な印字ができるが、平滑性の低い被
転写媒体においては著しく印字品質が低下することであ
る。しかも、最も一般的な被転写媒体である紙について
も平滑性の高い紙はむしろ特殊であり、通常の紙は繊維
の絡み合いにより様々な程度の凹凸を有している。した
がって、表面凹凸の大きい紙の場合には印字時に熱溶融
したインクが紙の繊維の中まで浸透できずに表面の凸部
あるいはその近傍にのみ付着するため、印字された像の
エッジ部がシャープでなかったり、像の一部が欠けたり
して、印字品質が低下する。
また、従来の感熱転写記録方法においては、インク層の
被転写媒体への転写は、熱ヘッドからの熱によってのみ
行われるが、一般に熱ヘッドから供給できる熱量には限
度があり、また限られた時間内に多量の記録信号を熱パ
ルスとして変換供給するには、記録時に於ける熱ヘッド
の熱パルス間内での所定温度までの冷却のタイムラグ、
さらには熱ヘッド面を構成している発熱セグメント間の
熱ストロークを防止するために、理論的にも熱ヘッドか
らの供給熱量を大きくすることは困難であった。そのた
め、従来の感熱記録方法では高速記録は難しかった。
また、熱伝導は、電気や光などに比べて応答レスポンス
が遅いため、熱ヘッドによる記録に於いて、中間調の再
現が可能にまで熱パルスを制御することは一般に困難で
あり、また、従来の感熱転写インク層は、階調性を発現
できる転写特性を備えていないため、中間調の記録画像
の形成はできなかった。
また、従来の感熱記録方法により多色の画像を得ようと
した場合、被転写媒体あるいは感熱転写媒体のどちらか
一方に停止等複雑な動きをさせなければならず、装置全
体が、大きく複雑になる欠点があった。
本発明は以上の問題点に鑑み成されたものであり、その
目的は平面平滑度の低い最も一般適に用いられる普通紙
に対して高品位の転写像を形成でき、また高速記録が可
能で更に、中間調記録も可能で、感熱転写媒体あるいは
被転写媒体に複雑な動きをさせる必要がなく、簡単に多
色の画像が得られる多色画像形成方法を提供することに
ある。
なお本発明の明細書中に記載の1ラスターとは転写記録
装置において記録進行方向に対して垂直な主走査方向1
ライン分のことである。
[問題点を解決するための手段] 本発明の上記目的は、基材上に異なる色調または光学濃
度を呈する2種以上の画像形成素体からなる転写記録層
を有し、前記画像形成素体がエネルギーが付与されるこ
とによって転写特性を支配する物性が変化する感応成分
を有するとともに、前記画像形成素体の呈する色調また
は光学濃度により前記物性の変化する条件が異なる転写
記録媒体に、記録画像情報に対応する条件及び前記画像
形成素体の色調または光学濃度により異なる条件で光及
び熱のエネルギーを付与して転写像を1ラスターずつ順
次形成する工程、および該転写像を被転写媒体に転写す
る工程を有する多色又は中間調画像形成方法であって、
同一ラスター内の光と熱の両方が印加され形成される転
写像の呈する色調または光学濃度が単一である場合に
は、該単一色調または光学濃度に対応する画像形成素体
の呈する色調または光学濃度に応じて異なる条件の光を
全て1度に、又は該異なる条件を少なくとも2種類以上
からなる組が1つ以上できるように組分けてそれぞれの
組ごとに順番に該組内の条件の熱及び光エネルギーを1
度に、前記転写記録層の1ラスターに相当する部分に記
録情報に応じて印加し、更に、1ラスター内を全く無記
録部とする場合には前記転写記録層を非転写状態に変化
させるのに必要な条件の熱及び光エネルギーの全てを1
度に、又はそれらの条件を少なくとも2種類以上からな
る組が1つ以上できるように組分けてそれぞれの組ごと
に順番に該組内の条件の熱及び光エネルギーを1度に、
前記転写記録層の1ラスターに相当する部分に印加する
画像形成方法によって達成される。
即ち本発明では1ラスター内の転写記録層に対する熱及
び光エネルギーの付与条件が一様であるときは、その条
件に該当するエネルギーの1部又は全てをまとめて付与
するために、より一層転写時間が短縮される。
まず、本発明の転写記録媒体を用いての画像の形成の理
解のために、第2a図〜第2d図に示すような、ベースフィ
ルム1b上に転写記録層1aを設けた、光と熱エネルギーに
より転写像が形成される転写記録媒体1を用いた例を挙
げて第1a図〜第1d図を参照しつつ説明する。第1a図〜第
1d図の各グラフの時間軸(横軸)はそれぞれ対応してい
る。また、転写記録層には感応成分として、後述する反
応開始剤、架橋剤を含む高分子化成分が含まれている。
第1a図はサーマルヘッド等の加熱手段を時間0〜t3の間
発熱駆動させた場合の加熱素子の表面温度の上昇および
その後の温度降下の様子を示すものである。この加熱素
子に圧接されている転写記録媒体上の転写記録層は、加
熱素子の温度変化に伴い、第1b図に示すような温度変化
を示す。すなわちt1の時間遅れをもって温度は上昇し、
同様にt3より遅れてt4の時刻に最高温度に達し、以降温
度は下降する。この転写記録層はガラス転移点TgOを有
し、TgO以上の温度領域で急激に軟化し粘度が減少す
る。この様子を第1c図の曲線Aで示した。時刻t2でTgO
に達した以降最大温度に達する時刻t4迄粘度の降下が続
き、温度低下と伴に再び粘度は増加し、TgOに降下する
時刻t6まで粘度は急激に増加する。この場合、転写記録
層には加熱前と基本的には物性の変化が生じておらず、
次の転写工程で温度TgO以上に加熱することによって初
めて上述したと同様な粘度の変化現象を示す。従って被
転写媒体と圧接して転写に必要な加熱、例えばTgO以上
に加熱をすれば従来の熱転写記録の転写メカニズムと同
様な機構で転写記録層は転写されることになる。しか
し、本発明の場合には、第1d図に示すように、時刻t2
り転写記録層の加熱と同時に光照射した場合には、転写
記録層に含まれている反応開始剤が光照射により活性化
され、温度が反応速度を大きくするに充分なだけ上昇し
ていると、反応開始剤が作用して活性化された架橋剤が
生成し、これで架橋性プレポリマーを架橋する確率が飛
躍的に大きくなり、転写記録層の硬化が進む。
こうして加熱と光照射とが同時に行なわれると、転写記
録層は第1c図の曲線Bに示すような挙動を示す。そして
架橋反応が進むと共にガラス転移点が上昇し、架橋が終
了する時刻t5ではTgOからTg′に変化する。この様子を
第1d図に示した。従って次の転写工程で加熱するとTg′
に変化した部分と変化しない部分とで物性(粘度の温度
依存性)に相異が生じる。そこで、例えばTgO<Tr<T
g′を満たす温度Trに加熱すれば、粘度が低下した部分
とそうでない部分とが生じ、被転写媒体上に粘度の低下
した部分のみが転写される。転写工程の温度安定精度に
も依るが、このときのTg′−TgOは、約20℃以上である
ことが好ましい。このようにして画信号に応じて加熱ま
たは非加熱を制御し、同時に光照射することで転写像が
形成できる。また、ガラス転移点が変われば、軟化温度
や溶融温度も同様な傾向で挙動するから、ガラス転移点
の変動幅を目安にして軟化温度や溶融温度を制御するこ
ともできる。
以上説明した画像形成法の原理を参考にして、以下に本
発明の画像形成方法で、まず、同一1ラスター内の画像
が無記録又は単一色又は単一階調のいずれでもないとき
の画像形成方法について第2a図〜第2d図を参照にしつつ
説明する。
転写記録媒体1は、ベースフィルム1b上に転写記録層1a
を設けて構成されている。転写記録層1aは、微小な画像
形成素体1aaが混在した層となっていて、各画像形成素
体1aaは異なる色調を呈する。例えば、本発明の転写記
録媒体とサーマルヘッドとの関係を示した第2a図〜第2d
図のような実施例では、各画像形成素体1aaにはシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラッ
ク(K)のいずれかの色材が含有されている。各画像形
成素体1aaに含有される色材は、シアン、マゼンタ、イ
エロー、ブラックに限定されるものではなく、用途に応
じてどのような色の色材を用いてもよい。各画像形成素
体1aaは、色材の他に光および熱のエネルギーが付与さ
れたときに、転写特性を支配する物性を変化させる感応
成分を含有する。
各画像形成素体1aaの感応成分は、含有する色材によっ
て異なる波長依存性を有するように構成されている。す
なわち、イエローの色材を含有した画像形成素体1aa
は、熱と波長λyの光が加えられたとき、架橋が急激に
進み硬化する。同様に、マゼンタの色材の含有する画像
形成素体1aaは、熱と波長λmの光、シアンの色材を含
有する画像形成素体1aaは熱と波長λcの光、ブラック
の色材を含有する画像形成素体1aaは熱と波長λkの光
がそれぞれ加えられたとき、架橋が進み硬化する。
上記のような転写記録媒体を用いた、1ラスター内の光
と熱の両方が同時に印加され形成される部分の画像が無
記録、単一色、単一階調のいずれでもないときの画像の
形成は、転写記録媒体1をサーマルヘッド20に重ね、サ
ーマルヘッド20の発熱部全域をカバーするように光を照
射する。照射する光は画像形成素体1aaが反応する波長
を順次照射する。例えば、画像形成素体1aaがシアン、
マゼンタ、イエローおよびブラックのいずれかに着色さ
れている場合、波長λc,λm,λyおよびλkの光を順次
照射する。
つまり、先ず多色転写記録媒体1の転写記録層1a側から
波長λyの光を照射するとともに、例えばサーマルヘッ
ド20の発熱抵抗体20b、20d、20eおよび20fを発熱させ
る。すると、イエローの色材を含有する画像形成素体1a
aのうち、熱と波長λyの光の両方が加えられた画像形
成素体1aa(第2a図でハッチングの施された部分。以
下、硬化した画像形成素体をハッチングで示す。)が硬
化する。
次に、第2b図に示すように転写記録層1aに波長λmの光
を照射するとともに、発熱抵抗体20a、20eおよび20fを
発熱させると、マゼンタの色材を含有する画像形成素体
1aaのうち、熱と波長λmの光が加えられた画像形成素
体1aaが硬化する。更に、第2c図および第2d図に示すよ
うに、波長λcの光および波長λkの光をそれぞれ照射
するとともに、所望の発熱抵抗体を加熱させると、光と
熱の加えられた画像形成素体1aaが硬化し、最終的に硬
化しなかった画像形成素体1aaにより転写記録層1に転
写像が形成される。この転写像は次の転写工程で第2e図
に示すように被転写媒体10に転写される。
転写像が形成された転写記録媒体を転写工程で、被転写
媒体と接面させて、転写記録媒体側または被転写媒体側
から加熱し、転写像を被転写媒体に選択的に転写して画
像を形成する。従ってこのときの加熱温度は、転写特性
を支配する物性について転写像のみが選択的に転写する
ように選択される。また、転写を効率的に行うために、
同時に加圧することも有効である。加圧は、特に、表面
平滑度の低い被転写媒体を用いる場合に有効である。転
写特性を支配する物性が室温における粘度である場合に
は、転写工程で付与するエネルギーとしては圧力だけで
転写が可能である。転写工程で加熱することは、安定的
で保存性に優れた堅牢な多色画像を得るのに適してい
る。
また同一ラスター内の熱と光が印加されて形成される画
像が単一色調の場合、例えば黄色一色の場合にはλc,λ
m,λkの波長の光を1度に照射し、サーマルヘッドで全
面を加熱する。
また同一ラスター内が全く無記録の場合には、λc,λm,
λyおよびλkの波長の光を1度に照射し、サーマルヘ
ッドで全面を加熱する。
以上、第2a図〜第2d図で説明した実施例では、光をサー
マルヘッド20の全域に照射し、サーマルヘッド20の発熱
抵抗体を選択的に発熱させて画像を形成する方法を示し
たが、転写記録媒体のある部分を一様に加熱して(第2a
図で示したサーマルヘッド20でいうならば、全発熱抵抗
体を発熱させる場合)、光照射を選択的に行うことによ
っても同様に多色の画像を形成することができる。すな
わち、記録信号に従って変調され、かつ転写特性を支配
する物性を変化させたい画像形成素体の色調により選択
された波長の光エネルギーを、熱エネルギーと共に付与
する。
第2a図に示した例で説明すれば、発熱抵抗体20b、20d、
20eおよび20fを発熱させる代わりに、サーマルヘッド20
は全体を一様に発熱させ、発熱抵抗体20b、20d、20eお
よび20fに相当する位置に波長λyの光を照射する。波
長λmの光を照射する場合も、サーマルヘッド20全体を
発熱させ、発熱抵抗体20a、20eおよび20fに相当する位
置に光照射する。波長λcおよび波長λkの光を照射す
る場合も同様にする。
本画像形成方法に依れば基本的に1記録画素毎に複数色
(例えばY,M,C,R,G,B,BK,W)の8通りの色を表現可能で
ある。従ってこれらを組合わせて、いわゆるフルカラー
の表現をも可能である。即ち、第3図に示すように複数
の画像で構成されるマトリクスの中にいくつかの記録画
素を配列するかで擬似中間調表現が可能であるため、こ
の原理を8色に適用することで鮮かなフルカラー表現が
可能である。
こうした手法は多々提案されておりそのうちのいくつか
が実用化されているが画像形成方法においても、その特
質からして従来のデジタル画像形成手段(例えばインク
ジェット法、レーザー電子写真法、静電記録法、感熱記
録法等々)を適用しうる中間調記録方法は基本的に応用
可能である。又、前述した通り1記録画素で複数段の中
間調を表現する事、及びこの画素をマトリクスに分配し
て多階調を表現する事も可能であり、高解像高品質の画
像が得られる。
前述した説明では第2e図で示されているように各素体が
被転写媒体(記録紙等)上で離散的に点在しているが、
これはあくまで説明上での便宜上の形態で、実際には転
写した素体は被転写媒体の表面上で2次元的に拡がり結
果的に第2図の例でいえばサーマルヘッドの各発熱素子
に対応して各画素を正しく形成する。
又、前述した転写像の形成方法では画像形成素体が色毎
に異なる分光感度を有する例を示したが、この特性は本
発明において必要なものとは限らない。例えば温度特性
が異なる2種の熱と光とに反応する素材を用いれば分光
特性は同じで与える熱エネルギーで区別する事ができ
る。
画像形成方法に用いる転写記録媒体として複数種のエネ
ルギーによる物性変化により転写像を形成できるもので
あれば他意の転写記録媒体を使用することができる。例
えば上記した溶融温度、軟化点、ガラス転移温度、粘度
等の物性が変わるものとして、転写記録層中に高分子化
成分及び着色成分を含む転写記録媒体が挙げられる。高
分子化成分を高分子化することでその部分の転写記録層
の溶融温度等が高くなり高分子化されない部分が転写像
を形成する。転写記録層をなす画像形成素体には、感応
成分と着色材が含有されているが、感応成分には光及び
熱のエネルギーが照射された時に物性変化の反応速度が
急激に変化するものを用いる。
この高分子化成分は、重合反応または架橋反応を起す成
分であり、代表的なものとして次の(イ)〜(ハ)のよ
うなモノマーまたはポリマーが挙げられる。
(イ)架橋性プレポリマー、 (ロ)重合性プレポリマーと架橋材、 (ハ)重合性モノマーまたはオリゴマー、 架橋性プレポリマーとしては、例えばポリケイ皮酸ビニ
ル、p−メトキシケイ皮酸−コハク酸半エステル、ポリ
ビニルスチリルピリジウム、ポリメチルビニルケトン、
メチルビニルケトンやメチルイソプロペノルケトンとエ
チレン、スチレンとの共重合体、ポリスルホンなどなど
が挙げられる。
重合性プレポリマーとしては、例えばエポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸樹
脂、ポリマレイン酸樹脂、シリコーン樹脂などが挙げら
れる。
架橋剤としては、例えばエチレングリコールジアクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、N,N′−メチレンビスアクリルアミドな
どが挙げられる。
重合性モノマーとしては、例えばメチルアクリレート、
メチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ベンジルアクリレート、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ジアセトン
アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、ビニル
アセタート、エチレングリコールジアクリレート、ブチ
レングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリ
レートなどが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えばジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリ
コールアクリレートなどが挙げられる。
重合性モノマーやオリゴマーを用いる場合には、層形成
性も向上させるためにセルロースアセテートスクシネー
ト、メチルメタクリレート−ヒドロキシエチルメタクリ
レートコポリマーなどのポリマーを含有させても良い。
高分子化成分の反応を生じさせるために、必要に応じて
反応開始剤が添加される。反応開始剤として、光エネル
ギーにより作用する開始剤の例として、ベンゾフェノ
ン、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、4−N,N−
ジメチルアミノ−4′−メトキシ−ベンゾフェノン等の
カルボニル化合物;ジブチルスルフィド、ベンジルジス
フィルド、デシルフェニルスルフィド等の有機硫黄化合
物;ジ−tert−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオ
キシド等の過酸化物;四塩化炭素、臭化銀、2−ナフタ
リンスルホニルクロライド等のハロゲン化合物;アゾビ
スイソブチロニトリル、ベンゼンジアゾニウムクロライ
ド等の窒素化合物;等があげられる。
また熱エネルギーを受けて反応開始剤として作用するも
のとして、メチルヒドロペルオキシド、t−ブチルヒド
ロペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブ
チルクミルペルオキシド、ペルオキシ酢酸、ペルオキシ
安息香酸、過酸化アセチル、過酸化プロピオニル、過酸
化イソブチリル、アセトンペルオキシド、メチルエチル
ケトンペルオキシド、ジアゾアミンベンゼン、ジメチル
−2,2′−アゾイソブチラート、ジフェニルスルフィ
ド、ベンゾイルジスルフィド、などが挙げられる。
特に、光と熱エネルギーの両方を受けて転写像を形成す
る場合の転写記録層の構成には、上記した光エネルギー
を受けて作用する反応開始剤と高分子化成分との反応で
反応速度の温度依存性の大きい組合せとなるように、反
応開始剤と高分子化成分の種類を選べばよい。
例えば、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルの
共重合体等の官能基を持つ重合性プレポリマーと、テト
ラエチレングリコールジアクリレート等の感応性架橋剤
と、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の反応開始剤
との組合せが挙げられる。
着色成分は、光学的に認識できる画像を形成するために
含有させる成分であり、各種顔料、染料が適宜用いられ
る。このような顔料、染料の例としては、カーボンブラ
ック、黄鉛、モリブデン赤、ベンガラ等の無機顔料、ハ
イザイエロー、ベンジジンイエロー、ブリリアントカー
ミン6B、レークレッドC、パーマネントレッドF5R、フ
タロシアニンブルー、ビクトリアブルーレーク、フアス
トスカイブルー等の有機顔料、ロイコ染料、フタロシア
ニン染料等の着色剤などが挙げられる。
本発明の画像形成方法において多色の画像形成に使用す
る転写記録媒体は、転写記録層を構成する画像形成素体
が、色材の種類によって波長依存性を有する必要が、フ
ルカラーを再現する場合にある。前にも述べたように、
転写記録層が4種類の色の画像形成素体により構成され
ている場合には着色された色ごとに異なる波長の光、す
なわち4種類の異なる波長で急激に反応速度が変化さう
るような感応成分の組合せで画像形成素体の分布層を構
成する。このような感応成分の組合せとして、例えば光
重合開始剤としてのベンゾイン、多核キノン類等のカル
ボニル化合物は360〜420nmでハロゲン化銀、臭化銀、四
塩化水銀等のハロゲン化合物は300〜400nmで感光する。
また、tert−ブチルペルオキシピバラート、トリエタノ
ールアミン等の増感剤は700nmまで感光する。
また感光基を持つ高分子の中で例えばシンナモイルは30
0nmにベンザルアセトフェノンは250〜400nmにo−キノ
ンジアジドは320〜470nmで感光する。
上述のような多色の画像形成をする転写記録媒体は、例
えば次のようにして製造することができる。
官能基を持つ重合性プレポリマー、感光性架橋剤、反応
開始剤、増感剤、安定剤、着色材、等の組成分を各色毎
に加熱練合する。更にポリエステル樹脂等のバインダー
と共に各色像形成素体をエチルメチルケトン、エチレン
グリコールアセタート等溶剤中で充分混合した後、ポリ
イミド等のフィルム上へソルベントコートを行ない更に
80℃で3分間乾燥させて溶剤を除去する事によって所望
の記録媒体を得ることができる。
上記した例は複数種のエネルギーを付与した部分の溶融
温度等が高くなる場合を示したが、転写記録媒体として
複数種のエネルギーを受けて軟化する又は溶融温度等が
低くなる成分を用いた場合には、エネルギーを受けた部
分が転写像を形成する。このような成分としてはポリメ
チルビニルケトン、ポリビニルフェニルケトン、メチル
ビニルケトンやメチルイソプロペニルケトンとエチレ
ン、スチレン等との共重合体、エチレンと酸化炭素との
共重合体、塩化ビニル、アクリラートなどと一酸化炭素
との共重合体、ポリアミド−イミド、ポリアミド、ポリ
スルホン、等が挙げられる。
次に、本発明の画像形成方法において、同一ラスター内
の光と熱の両方が同時に印加され形成される部分の画像
が、無記録又は単一色又は単一階調のときの、画像形成
の工程及びその画像形成時間短縮の効果について、同一
ラスター内の画像が全て無記録又は単一色又は単一階調
の場合を例に挙げて第6図〜第9図を参照にしつつ説明
する。
第6図は、着色材としてシアン、イエロー、マゼンタ、
ブラックの4色を用いた転写記録媒体を使ってその画像
形成方法において1ラスター内の画像がすべて無記録で
ある部分を含む画像の形成を行ったときの概略駆動タイ
ミングチャートを示す。また第7図は、上記の画像の形
成により得られた記録サンプルを模式的に表わしたもの
である。10は記録紙で記録方向にそって7dの斜線領域で
示す所に多色または中間調記録がなされている。第7図
7aは全く印字しない領域(余白)となっており、この時
間は第6図T3に相当する。また記録紙10上の区間7aにお
いては1ラスターあたりT1の時間を要していて、この時
それぞれの色材の入った画像形成素体を効果させる4本
の蛍光灯が同時に照射している。
また7dの斜線領域では、ラスター順次記録方式であり、
区間7bにおいてはT4の時間を要しており、1ラスターあ
たりT2の時間を要している。この時前記4つの蛍光灯を
順次点灯し、所望の画像を得ている。
T2は4本の蛍光灯を順次照射する時間なのでT1と4倍以
上であり、この点については本発明の画像形成方法によ
る効率は4倍以上であるといえる。t21は1ラスターに
おけるイエロー成分を、t22はマゼンタ成分を、t23はシ
アン成分を、t24はブラック成分の転写像の形成を行っ
ている。区間7cは再び画像が存在しない時を示し、第6
図T5の時間に相当する。
第8図は、転写後の光学濃度が、0.12,0.27,0.80,1.20
になる画像形成素体を含む転写記録媒体を使っての画像
形成方法において1ラスター内の画像が単一階調からな
ることがある画像の形成を行ったときの概略駆動タイミ
ングチャートを示す。また第9図は、前記タイミングチ
ャートによる画像形成にて得た記録サンプルを模式的に
表わしたものである。
まず記録紙10の記録紙9aは光学濃度が0.80の像形成とな
っている。これは第8図タイミングチャートにて光学濃
度が0.12,0.27,1.20の画像形成素体を硬化させる光が同
時に照射されているためである。この時の記録速度はT1
/ラスターであり9aの領域にT6の時間を要している。記
録部9bは、光学濃度が0.27と0.80の画像形成素体を硬化
させる光が同時に照射されているため光学濃度が0.12と
1.20と像、つまり光学濃度が混合の結果0.46になる像形
成となっている。9bの領域にはT7の時間を要しており、
記録速度は前記同様T1/ラスターとなっている。同様に
して記録部9cは光学濃度が0.12の像形成となっている。
記録部9dは、光学濃度が0.12,0.27,0.80,1.20の任意の
組合わせが1ラスター上に存在する為、それぞれの組合
わせのエネルギーを付与しなければならないので、この
時の記録速度はT2/ラスターである。
次に中間調記録の場合であるが、これも前記同様、つま
り同一ラスター内における光と熱の両方が同時に印加さ
れ形成される部分の画像の光学濃度が同一であるなら複
数階調の記録が記録速度T1/ラスターにて実現出来ると
いう事である。
上記説明では、無記録時を単一色記録時と分けて説明し
たが、説明を容易にするためのものであって、現実的に
は、これらが混在することはいうまでもない。
上記の例では光を一度に照射して記録時間がT1/ラスタ
ーになったが、2種類つづに分け2回け照射した場合で
も記録時間は2×T1/ラスターで効果は小さいが時間の
短縮になる。
〔実施例〕
以下、参考例及び実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
実施例1 第1表〜第4表に示すそれぞれの成分を暗所において溶
融混合した後、溶剤を乾燥させることにより、4時間の
粉末状の画像形成素体を得た。なお、これらの画像形成
素体中の増感剤は、第1表〜第4表のものについてそれ
ぞれ同順に、約280〜340μm,約340〜380μm,約380〜450
μm,約450〜600μmの帯域の光を吸収し、反応を開始
し、画像形成素体のガラス転移点を上昇させるものであ
る。また画像形成素体中の着色剤は被記録体上に画像を
形成した時、それぞれ同順に、ブラック、シアン、イエ
ロー、マゼンタの色を呈するものである。なおこれら4
種類の画像形成素体の混合物をポリメチルメタクリレー
ト中で均一に分散混合したものを、ポリイミドから成る
厚さ6μmの基材(これを基材1bと称す)上に、乾燥後
の厚さが2〜3μmになるように塗布し、層(これを転
写記録層1aと称す)を形成し、転写記録媒体1を得た。
次に第4図に示すような、発熱体列がエッジ部に配列さ
れているサーマルヘッド4を有する、A−4サイズのラ
イン・タイプの転写記録装置を使って、転写記録媒体1
を用いて転写記録を行った。第4図に示す転写記録装置
のうち、3cは60Wタイプのジアゾ複写機用蛍光灯で蛍光
体として、Eu2+付活の(SrMg)2P2O5,Sr3(PO42,Sr2P
2O5等のうちの、増感剤の波長特性に適当な(SrMg)2P2
O5を使用したものである。3dは40Wタイプの高演色緑色
蛍光灯で、蛍光体として、Tb3+付活の(La,Ce,Tb)2O3
・0.2SiO2・0.9P2O5、(Ce,Tb)MgAl11O19、Y2SiO5:Ce,
Tb等のうち、実用効率、働程特性の点で(La,Ce,Tb)2O
3・0.2SiO2・0.9P2O5を使用したものである。3eは60Wタ
イプブラックライト(東芝製)で、3fは40Wタイプ健康
線用蛍光ランプ(東芝製)である。また18、19は各画像
形成素体に対応した所望の波長以外の光をカットするフ
ィルターで、3cの前に配された18はシャープカットフィ
ルタL−38で、3eの前に配された19はシャープカットフ
ィルタL−1Aである。第5図は、上記の蛍光灯の相対分
光パワー(シャープカットフィルタを配したもの)を表
すグラフで、この第5図中の3f,3e,3c,3dは第4図の3f,
3e,3c,3dに対応している。また、3f,3e,3c,3dは画像を
形成したときに、ブラック、シアン、イエロー、マゼン
タを呈する画像形成素体中の増感剤の反応を開始させる
蛍光灯である。
上述の転写記録装置に、転写記録媒体1をロール状に巻
回した供給ロール2を第4図のように、基材1bがサーマ
ルヘッド4に接するように配した。画像形成工程中、転
写記録媒体1は、供給ロール2とヒートローラ8との間
のテンションによりサーマルヘッド4に押圧されてい
た。
1ラスター内の画像が、単一色でもすべて無着色でもな
い場合は、1ラスター内の画像形成は次のように行われ
た。すなわち、先ず画信号のイエローに相当する発熱体
には通電せず画信号の無記録に相当する部分には2mSec
の通電を行うと同時に、ジアゾ複写機用蛍光灯3cを一様
に4mSec照射した。照射後1mSecして画信号のマゼンタに
相当する発熱体には通電せず画信号の無記録に相当する
部分には2mSecの通電を行うと同時に、高演色蛍光灯3d
を一様に4mSec照射した。同様にシアンの場合にはブラ
ックライト3eを、ブラックの場合には健康線ランプ3fを
照射することによって4色全部の潜像形成を20mSecで終
了した。
また1ラスター内の画像が全て無記録である時は、全て
の発熱体に通電して、3f,3e,3c,3dの蛍光灯を同時に一
様に4mSec照射した。
また1ラスター内の画像が単一色であるときは、すべて
の発熱体に通電して、目的の色以外の色を呈する画像形
成素体の溶融温度を上昇させる蛍光灯を同時に一様に4m
Sec照射した。
上記のように1ラスターあたりの記録時間が20mSec,4mS
ec,4mSecと異なるためパルスモーターでマイクロステッ
プ駆動にて、可変速駆動を行った。この時パルスモータ
ーは64パルス印加すると規定の値だけ進むようにした。
この変速に同期して転写記録媒体1を図示しないスッテ
ピングモータとヒートロール8とで搬送した。こうして
転写像を形成した後、表面平滑度10〜30秒の普通紙であ
る記録紙10を転写像面に重ねて、ヒートロール8とピン
チロール9とで挾んで転写を行いながら搬送した。ヒー
トロール8は300Wのヒータ7を内部に持ち表面を2mm厚
のシリコンゴムで被覆したアルミロールで表面を90〜10
0℃に保つ様ヒータ7を制御した。ピンチロール9は硬
度50゜のシリコンゴムロールで押圧を1〜1.5kg/cm2
した。こうして普通紙に得た画像は鮮明で、定着性の良
好な高品位な画像を得ることができた。そして記録時間
は、記録画像の中で、上記記録装置の1ラスタ分に相当
する無記録だけの部分及び単一色の部分があった毎に、
20Sec−4mSec=16mSecの時間短縮ができた。
実施例2 第5表〜第8表に示す成分から構成された画像形成素体
D1〜D4(粒径;8〜12μm)をポリメチルメタクリレート
中にそれぞれが等量となるように分散し、これを厚さ6
μmのポリイミドからなる基材上に乾燥膜厚が約2〜3
μmとなるように塗布して転写記録層を形成し、乾燥さ
せ転写記録媒体2を得た。
第5表〜第8表に示した画像形成素体(D1〜D4)中の増
感剤または光開始剤は、順に約280〜340nm、約340〜380
nm、約380〜450nm、約450〜600nmの帯域の光を吸収し、
反応を開始する。
なお、第8表の組成の画像形成素体D4には、含有させた
増感剤がマゼンタ味を帯びているため、この画像形成素
体が被転写媒体に転写された際に黒色を呈するように着
色剤としてフタロシアニングリーンが更に追加含有され
ており、また、第7表の組成の画像形成素体D3には、増
感剤として含有させたベンゾインが黄色味を帯びるの
で、この画像形成素体が被転写媒体に転写された際に黒
色を呈するように着色剤としてフタロシアニンブルが更
に追加されている。
こうして作成した転写記録媒体2をロール状に巻回して
供給ロール2として実施例1で使用したものと同じ転写
記録装置に組込んで、この装置にて記録を行った。
本実施例では、サーマルヘッド4の制御は、画像形成素
体を転写させる場合は発熱抵抗体に通電せず、画像形成
素体を転写させない場合に通電して発熱させる。この発
熱時に通電エネルギーは0.8W/dot×2.0mSecである。
先ず、無記録部分を形成するために、全部の発熱抵抗体
に通電し、光源3c〜3fを順次1mSecの間隔をおいて4mSec
ずつ照射し、転写記録層の画像形成素体の全てを転写さ
れない状態に変化させた後、被転写媒体10をステッピン
グモーター(不図示)及びヒートロール8で加熱及び光
照射処理した分だけ搬送して前進させ、再び同様の処理
を行ない、更にこの操作を繰返して画像形成素体が転写
されない無記録部分(第9表のNo.1)を形成した。
次に、全部の発熱抵抗体に通電し、光源3c、3d、3eを順
次1mSecの間隔をおいて4mSecずつ照射し、サーマルヘッ
ドに当接された部分の転写記録層の画像形成素子D2
D3、D4の全てを転写されない状態に変化させた後、被転
写媒体1をステッピングモーター(不図示)及びヒート
ロール8で搬送し、再び同様の処理を行ない、更にこの
操作を繰返して画像形成素子D1のみからなるベタ印字部
(第9表のNo.2)に相当する転写像を形成した。
更に、全部の発熱抵抗体に通電し、光源3c、3dを順次1m
Secの間隔をおいて4mSecずつ照射し、画像形成素子D3
D4の全てを転写されない状態に変化させた後、被転写媒
体1をステッピングモーター(不図示)及びヒートロー
ル8で搬送し、再び同様の処理を行ない、更にこの操作
を繰返して画像形成素子D1及びD2からなるベタ印字部
(第9表のNo.3)に相当する転写像を形成した。
以下、光源3c〜3fのそれぞれを第9表に示すように組合
わせて照射する以外は同様にして、第9表に示したよう
な画像形成素体の組合わせからなるベタ印字部No.4〜16
に相当する転写像をそれぞれ形成した。
更に実施例1と同様にして画像形成素体の転写を行っ
た。
得られたベタ印字部におけるサーマルヘッドの発熱抵抗
体に相当する微小部分での光学濃度を、マイクロデンシ
トフォトメーターを用いて測定し、その結果を第9表に
示した。
第9表に示されたように本実施例の転写記録媒体を用い
ると、無記録状態の部分を含めて16種の光学濃度階調
(0.06〜1.20)を表現することが可能であった。
また上記の装置を使って、転写記録媒体2を用いて、以
下のように中間調が表現された画像を形成した。
なお、装置に入力される画信号は、上記のようにして得
られた画像形成素体の組合わせと、記録された画像の光
学濃度との関係に基づいて、記録しようとする画像(原
画)を解析して得られるものである。従って、本実施例
では記録画像は16の濃度階調で表現される。
まず1ラスター内の画像が無記録だけ又は単一色調では
ないときは次のように4つの工程により1ラスター内の
画像が形成される。
まず、転写像形成開始に際して、画像形成素体D1の呈す
る光学濃度0.12に対応する画信号に基づいて、マーク信
号に対応した発熱抵抗体には通電せず、マーク信号に対
応しない発熱抵抗体には2mSec間通電して発熱させると
同時に光源3fをONにし、4mSec間光を一様に照射して、
サーマルヘッドの1ライン上にある画像形成素体D1のう
ち発熱している発熱抵抗体上にあるものを後の転写工程
で転写されない状態に変化させる。
次に光源3fによる照射終了後、1mSec経過したところ
で、次に画像形成素体D2についての処理を開始する。
すなわち、画像形成素体D2の呈する光学濃度0.27に対応
する画信号に基づいて、マーク信号に対応した発熱抵抗
体には通電せず、マーク信号に対応しない発熱抵抗体に
は2mSec間通電して発熱させると同時に光源3eをONにし4
mSec間光を一様に照射し、サーマルヘッドの1ライン上
にある画像形成素体D2のうち発熱している発熱抵抗体上
にあるものを転写されない状態に変化させる。
以下、光源3eの照射後1mSecの間隔をおいて、画像形成
素体D3及びD4についてもそれぞれ同様にして転写像の形
成を終了する。
上記のD1〜D4に対する各処理により1ラスター内の画像
の形成が成される。
また1ラスター内の画像が全て無記録である時は、全て
の発熱体に通電して、3f,3e,3c,3dの蛍光灯を同時に一
様に4mSec照射した。
また1ラスター内の画像が単一色調であるときは、すべ
ての発熱体に通電して、目的の色調形成に携さわらない
画像形成素体の溶融温度を上昇させる蛍光灯を同時に一
様に4mSec照射した。
上記のように1ラスターあたりの記録時間が20mSec,4mS
ec,4mSecと異なるため実施例1と同様にステッピングロ
ーラーを用い、可変速にて平滑度10〜30秒の普通紙10に
転写記録層の転写を行った。
こうして普通紙に得た画像は鮮明で、定着性の良好な高
品位な画像を得ることができた。そして記録時間は、記
録画像の中で、上記記録装置の1ラスタ分に相当する無
記録だけの部分及び単一色調の部分があった毎に、20Se
c−4mSec=16mSecの時間短縮ができた。
[発明の効果] 以上の本発明の画像形成方法を用いると、光及び熱エネ
ルギーが同時に加わった時にのみ急速に物性が変化する
転写記録媒体を用いるため、従来の方法にあった様な環
境温度に影響を得る熱のみを用いる方法や光エネルギー
だけでも特性変化を得る転写記録媒体を用いる方法に比
べて、対環境安定性が高くなり、常に安定に高精細な画
像を得られると共に、往復させることなく単一方向にの
み移動させて画像を形成すること及び1ラスター内が無
記録又は単一色あるいは単一色調の場合は画像形成の時
間が著しく短縮されるために、高速記録が可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1a図,第1b図,第1c図及び第1d図は光を熱エネルギー
により転写像を形成する場合の転写像形成の原理を説明
するグラフであり、横軸は時間を表わし、縦軸は同順に
それぞれ、加熱素子の表面温度、転写記録層の表面温
度、転写記録層の粘度、転写記録層のガラス転移点、を
表わしている。第2a図,第2b図,第2c図及び第2d図は本
発明に用いる転写記録媒体の多色のものとサーマルヘッ
ドとの関係を示した部分断面図である。第2e図は本発明
に用いる転写記録媒体の多色のものと被転写媒体の関係
を示す部分断面図である。第3図は、本発明の画像形成
方法において中間調の表現を実現する方法の1例を示す
図である。第4図は本発明の転写記録方法にて転写を行
う装置の断面図であり、第5図は第4図の装置中の蛍光
灯の分光特性を示すグラフである。第6図は、本発明の
無記録時を有する概略駆動タイミングチャート、第7図
は第6図を説明するための記録サンプルを模式的に描い
たものである。第8図は、本発明の単一色記録時又は単
一階調時を有する概略駆動タイミングチャートを示す。
第9図は第8図を説明するための記録サンプルを模式的
に描いたものである。 1:転写記録媒体 1a:転写記録層 1b:基材 2:供給ロール 3c:ジアゾ複写機用蛍光灯 3d:高演色緑色蛍光灯 3e:ブラックライト 3f:健康線ランプ 4:サーマルヘッド 5:制御回路 7:ヒーター 8:ヒートローラー 9:ピンチローラー 10:記録紙 11:巻取ロール 12:記録画像 17:点燈制御回路 18:シャープカットフィルターL−38 19:シャープカットフィルターL−1A T1:無記録時、単一色時又は単一階調時における1ラス
タの記録時間 T2:中間調あるいは多色記録における1ラスタの記録時
間 T3:無記録7aの領域における記録時間 T4:中間調あるいは多色領域における記録時間 T5:無記録7cの領域における記録時間 T6:OD=0.27又はイエロー記録9aの領域における記録時
間 T7:OD=0.46又はグリーン記録9bの領域における記録時
間 T8:OD=1.2又はグリーン記録9bの領域における記録時間 7a:記録紙10上の全く記録されない領域 7b:記録紙10上の中間調もしくは多色領域 7c:記録紙10上の全く記録されない領域 7d:記録紙10上の中間調もしくは多色領域 9a:画像形成素体D3のみ記録 9b:画像形成素体D2とD3の混色記録 9c:画像形成素体D1のみ記録 9d:画像形成素体D1〜D4の混在記録 t21:イエローのみorOD=0.12*のみの記録時間 t22:マゼンタのみorOD=0.27のみの記録時間 t23:シアンのみor=OD=0.80のみの記録時間 t24:ブラックのみor=OD=1.20のみの記録時間 *OD:オプティカルデンシティー光学濃度

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に異なる色調または光学濃度を呈す
    る2種以上の画像形成素体からなる転写記録層を有し、
    前記画像形成素体がエネルギーが付与されることによっ
    て転写特性を支配する物性が変化する感応成分を有する
    とともに、前記画像形成素体の呈する色調または光学濃
    度により前記物性の変化する条件が異なる転写記録媒体
    に、記録画像情報に対応する条件及び前記画像形成素体
    の色調または光学濃度により異なる条件で光及び熱のエ
    ネルギーを付与して転写像を1ラスターずつ順次形成す
    る工程、および該転写像を被転写媒体に転写する工程を
    有する多色又は中間調画像形成方法であって、同一ラス
    ター内の光と熱の両方が印加され形成される転写像の呈
    する色調または光学濃度が単一である場合には、該単一
    色調または光学濃度に対応する画像形成素体の呈する色
    調または光学濃度に応じて異なる条件の光を全て1度
    に、又は該異なる条件を少なくとも2種類以上からなる
    組が1つ以上できるように組分けてそれぞれの組ごとに
    順番に該組内の条件の熱及び光エネルギーを1度に、前
    記転写記録層の1ラスターに相当する部分に記録情報に
    応じて印加し、更に、1ラスター内を全く無記録部とす
    る場合には前記転写記録層を非転写状態に変化させるの
    に必要な条件の熱及び光エネルギーの全てを1度に、又
    はそれらの条件を少なくとも2種類以上からなる組が1
    つ以上できるように組分けてそれぞれの組ごとに順番に
    該組内の条件の熱及び光エネルギーを1度に、前記転写
    記録層の1ラスターに相当する部分に印加することを特
    徴とする画像形成方法。
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