JPH0684106B2 - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH0684106B2
JPH0684106B2 JP60248886A JP24888685A JPH0684106B2 JP H0684106 B2 JPH0684106 B2 JP H0684106B2 JP 60248886 A JP60248886 A JP 60248886A JP 24888685 A JP24888685 A JP 24888685A JP H0684106 B2 JPH0684106 B2 JP H0684106B2
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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
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    • B41M5/38242Contact thermal transfer or sublimation processes characterised by the use of different kinds of energy to effect transfer, e.g. heat and light
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/002Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor using materials containing microcapsules; Preparing or processing such materials, e.g. by pressure; Devices or apparatus specially designed therefor
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複写機や各種のプリンター等に利用できる画
像形成方法に関する。
〔従来の技術〕 近年、情報産業の急速な発展に伴ない、種々の情報処理
システムが開発され、それぞれの情報処理システムに適
した記録方法および装置が開発されている。このような
記録方法の一つに感熱記録方法があり、この方法は使用
する装置が軽量かつコンパクトで、騒音がなく、また操
作性や保守性にも優れており、最近広く使用されてい
る。
この感熱記録方法のなかで最近特に注目されているもの
に感熱転写記録方法がある。この記録方法は、一般に、
シート状の支持体上に、熱溶融性バインダー中に着色剤
を分散させてなる熱転写性インクを塗布してなる感熱転
写媒体を用い、この感熱転写媒体をその熱転写性インク
層が被転写媒体に接するように被転写媒体に重畳し、感
熱転写媒体の支持体側から熱ヘッド等により熱を供給し
て溶融したインク層を被転写媒体に転写することによ
り、熱供給パターンに応じた転写記録画像を被転写媒体
上に形成するものである。この方法によれば、普通紙を
被転写媒体として使用することができる。
しかしながら、このような従来の感熱転写記録方法にも
欠点がない訳ではない。それは、従来の感熱転写記録方
法は、転写記録性能、すなわち画像品質が被転写媒体の
表面平滑度により大きく影響され、平滑性の高い被転写
媒体については良好な印字ができるが、平滑性の低い被
転写媒体においては著しく印字品質が低下することであ
る。しかも、最も一般的な被転写媒体である紙について
も平滑性の高い紙はむしろ特殊であり、通常の紙は繊維
の絡み合いにより様々な程度の凹凸を有している。した
がって、表面凹凸の大きい紙の場合には印字時に熱溶融
したインクが紙の繊維の中まで浸透できずに表面の凸部
あるいはその近傍にのみ付着するため、印字された像の
エッジ部がシャープでなかったり、像の一部が欠けたり
して、印字品質が低下した。
また、インク層の被転写媒体への転写は、熱ヘッドから
の熱によってのみ行われるが、一般に熱ヘッドから供給
できる熱量には限度があり、また限られた時間内に多量
の記録信号を熱パルスとして変換供給するには、記録時
に於ける熱ヘッドの熱パルス間内での所定温度までの冷
却のタイムラグ、さらには熱ヘッド面を構成している発
熱セグメント間の熱ストロークを防止するために、理論
的にも熱ヘッドからの供給熱量を大きくすることは困難
であった。そのため、従来の感熱記録方法では高速記録
は難しかった。
また、熱伝導は、電気や光などに較べて応答レスポンス
が遅いため、熱ヘッドによる記録に於いて、中間調の再
現が可能にまで熱パルスを制御することは一般に困難で
あり、また、従来の感熱転写インク層は、階調性を発現
できる転写特性を備えていないため、中間調の記録画像
の形成はできなかった。
更に、従来の感熱転写記録方法では、一回の転写で一色
の画像しか得ることができないため、多色の画像を得る
には、複数回の転写を繰り返して色を重ね合わせること
が必要であった。しかし、複数回の転写の際に色の異る
画像を正確に重ね合わせることは非常に困難であり、色
ずれのない画像を得ることは難しかった。特に一つの画
素に注目した場合、一つの画素内での色の重ね合わせは
殆どなされておらず、このような従来の感熱転写記録方
法では鮮明な多色画像は得られなかった。
また、従来の感熱転写記録方法により多色画像を形成す
る場合には、複数のサーマルヘッドを設けたり、あるい
は被転写媒体に逆送、停止等複雑な動きをさせる必要が
あり、装置全体が大きく複雑になったり、記録速度が低
下する等の欠点があった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記従来の感熱転写記録方法の問題点を解決
する画像形成方法、すなわち、表面平滑度の低い最も一
般的に用いられている普通紙に対して高品位の転写像を
形成でき、また高速記録が可能で、被転写媒体に複雑な
動きをさせることなく鮮明な多色画像が得られ、特に平
滑度の低い紙に対しても定着性が良く、多色記録の場合
にもそれぞれの色のカバレージが大きく高濃度の記録画
像の得られる画像形成方法を提供することを目的とす
る。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明の画像形成方法は、熱エネルギー及び
光エネルギーの両方が付与されることによって硬化する
転写記録層を有する転写記録媒体に、前記熱エネルギー
及び前記光エネルギーを付与して転写記録層に硬化部と
未硬化部とを形成する工程と、熱エネルギー及び/又は
圧力を付与して前記未硬化部からなる転写像を被転写媒
体に転写する工程と、転写後の被転写媒体に光エネルギ
ー、熱エネルギー及び圧力のうちの少なくとも一種を付
与する工程とを有することを特徴とする。
すなわち本発明による画像形成方法では、転写像の形成
工程と転写工程とは分離され、転写工程では既に転写像
が形成されているので、像形成用の選択的なエネルギー
付与の制約は解除されており、被転写媒体の表面性状に
応じて、鮮明な画像を転写するのに必要十分なエネルギ
ーを転写記録媒体に付与することができる。また同様
に、被転写媒体上に形成された転写像を最適なエネルギ
ー条件をもって被転写媒体上に定着させることができ、
環境や経時変化に影響されない良好な定着性が達成でき
る。
また、転写像形成工程において形成されている転写像
は、熱溶融像のような単なる性状変化像ではなく、転写
記録層の転写特性を支配する物性を変化させた結果得ら
れる未硬化部なる像であるから、変化した物性の差を転
写工程で利用することによって確実に転写が実現でき、
かつ転写像の忠実な転写も可能となる。例えば、熱溶融
像を転写像とする場合には、転写像形成工程から転写工
程に至るまで熱溶融像の完全な維持が必要となるが、両
工程間における冷却現象による転写性の低下や、熱溶融
像の周囲への熱伝導による像のボケが避けられない。と
ころが、本発明の場合には、転写特性を支配する物性、
例えば転写記録層内の画像形成素体の融点、軟化点、同
一温度における粘度等を変化させて転写像としているの
で、この物性変化が転写工程まで記憶されている。した
がって、転写像形成工程後に、該物性を変化させるエネ
ルギーが付与されない限り、転写像の転写性の低下や、
像ボケは生じない。このために、被転写媒体の表面平滑
度が低い場合でも、像品位の高い画像形成が可能とな
り、また、転写像の画質が劣化することなく被転写媒体
に転写させることができる。
また、本発明の画像形成方法によれば、転写記録媒体あ
るいは被転写媒体に複雑な動きをさせることなく、多色
の転写像を形成することができる。本発明の画像形成方
法で使用する多色転写記録媒体として、基体上に異なる
色調を呈する画像形成素体が混在してなる転写記録層を
有するものを用いれば、光や熱等のエネルギーを付与す
る条件を変えることによって、所望の色の画像形成素体
を被転写媒体に転写させることができる。このため、光
や熱等のエネルギーの付与を短時間内に順次変化させる
ことによって、転写記録媒体あるいは被転写媒体に複雑
な動きをさせることなく、ただ単に一方向に移動させる
ことにより簡単にかつ高速度で多色の転写像が形成でき
る。
また、定着工程を別に設けることによって、各色の転写
像のカバレッジを向上させることができ、各色が十分混
合することにより、減色混合に基ずいた色再現性が高
く、かつ定着性の良好な記録画像が得られる。
また、本発明による画像形成方法では、転写像形成のた
めの信号化されたエネルギーの付与と、転写のための一
様なエネルギーの付与とが機能的に分離されており、転
写像形成のための信号化されたエネルギーを同時に転写
のためのエネルギーとして使う場合と較べると、エネル
ギー付与の制約条件が大幅に緩和される。例えば、転写
像形成のためのエネルギー量は、転写記録層の物性の変
化を生じさせるだけでよく、また、転写のためのエネル
ギーは、信号化されていない一様なエネルギーでよいか
ら希望する転写速度に合せて増大させることができ、高
速記録が容易に実現できる。
従来の熱転写記録装置に用いられていたサーマルヘッド
では、熱応答速度は最も高速のものでも1〜5msec程度
であって、それよりも速い繰り返し周期で駆動させよう
とすると、温度の上昇、降下が1周期内で充分に行なう
ことができなくなり、加熱不足や逆に温度が下がりきら
ずに蓄熱の影響が画像品質に現われた。これが高速化を
はばむ最大要因の一つであったが、本発明のように複数
種のエネルギーを用いれば、例えばサーマルヘッドと光
照射とを組合せると、蓄熱した状態下でも転写特性を支
配する物性を変化させる上での加熱状態の有効性を光照
射時のみとすることができるから、ピーク温度付近の限
られた時間帯にのみ光照射することで、従来のようにピ
ーク温度以降の温度降下速度の影響を受け難くすること
が可能となり、たとえ従来のサーマルヘッドを使用して
も、より短い繰返し周期で記録動作を行なうことがで
き、高速記録が容易となる。
また、本発明による画像形成方法は、複数種のエネルギ
ーを付与して転写像を形成するものであるから、従来の
熱だけによって転写像を形成する場合に較べると、それ
だけ転写像を形成する物性変化の程度を段階的に調整す
ることができ、複数種のエネルギーの一つとして応答レ
スポンスが速く、強度の段階的調整が容易な光を使用す
れば中間調表現の必要な画像の形成が容易になる。
例えば3段階の光照射の強度または時間を設定し、加熱
とを組合せると、4段階(3段階+非加熱)の階調表現
が可能となる。
また、こうした制御は高速に行なわれることが望まれる
が、光のような応答レスポンスの速いエネルギーを使用
できることも高速の記録を可能にする一因である。
本発明による画像形成方法においては、転写像は、転写
記録層の転写特性を支配する物性を変化させて形成され
るが、この物性は、使用する転写記録媒体の種類により
任意に定められるものであり、例えば転写像を熱溶融状
態にして転写する転写記録媒体の場合には、溶融温度、
軟化温度またはガラス転移点などであり、また、転写像
を粘着状態または被転写媒体への浸透性状態にして転写
する転写記録媒体の場合には、同一温度における粘度で
ある。
なお、本発明に於いて複数種のエネルギーが付与される
ことによって転写特性を支配する物性が変化する転写記
録層とは、後述する圧力と熱、圧力と光の場合のように
複数種のエネルギーの付与によって物性の変化が開始す
るような転写記録層と、後述する第1a図〜第1d図により
説明されるように光と熱のような複数種のエネルギーの
付与によって物性の変化が速まるような転写記録層の双
方を含む。
次に本発明の画像形成法の原理の説明のために、まずモ
ノカラーの画像形成方法について第1a図〜第1d図を参照
しつつ説明する。第1a図〜第1d図の各グラフの時間軸
(横軸)はそれぞれ対応している。また、転写記録層に
は感応成分として、後述する反応開始剤、架橋剤を含む
高分子化成分が含まれている。第1a図はサーマルヘッド
等の加熱手段を時間0〜t3の間発熱駆動させた場合の加
熱素子の表面温度の上昇およびその後の温度降下の様子
を示すものである。この加熱素子に圧接されている転写
記録媒体は、加熱素子の温度変化に伴い、第1b図に示す
ような温度変化を示す。すなわちt1の時間遅れをもって
温度は上昇し、同様にt3より遅れたt4の時刻に最高温度
に達し、以降温度は下降する。この転写記録層はガラス
転移点Tgを有し、Tg以上の温度領域で急激に軟化し
粘度が減少する。この様子を第1c図の曲線Aで示した。
時刻t2でTgに達した以降最大温度に達する時刻t4迄粘
度の降下が続き、温度低下と伴に再び粘度は増加し、Tg
に降下する時刻t6まで粘度は急激に増加する。この場
合、転写記録層には加熱前と基本的には物性の変化が生
じておらず、次の転写工程で温度Tg以上に加熱するこ
とによって初めて上述したと同様な粘度の変化現象を示
す。従って被転写媒体に圧接して転写に必要な加熱、例
えばTg以上に加熱すれば、従来の熱転写記録の転写メ
カニズムと同様な機構で転写記録層は転写されることに
なる。しかし、本発明の場合には、第1d図に示すよう
に、時刻t2より転写記録層の加熱と同時に光照射した場
合には、転写記録層に含まれている反応開始剤が光照射
により活性化され、温度が反応速度を大きくするに充分
なだけ上昇していると、反応開始剤が作用して活性化さ
れた架橋剤が生成し、これが架橋性プレポリマーを架橋
する確率が飛躍的に大きくなり、転写記録層の硬化が進
む。
こうして加熱と光照射とが同時に行なわれると、転写記
録層は第1c図の曲線Bに示すような挙動を示す。そして
架橋反応が進むと共にガラス転移点が上昇し、架橋が終
了する時刻t5ではTgからTg′に変化する。この様子を
第1d図に示した。従って次の転写工程で加熱すると、T
g′に変化した部分と変化しない部分とで物性(粘度の
温度依存性)に相異が生じる。そこで、例えばTg<Tr
<Tg′を満たす温度Trに加熱すれば、粘度が低下した部
分とそうでない部分とが生じ、被転写媒体上に粘度の低
下した部分のみが転写される。転写工程の温度安定精度
にも依るが、このときのTg′−Tgは、約20℃以上であ
ることが好ましい。このようにして画像信号に応じて加
熱または非加熱を制御し、同時に光照射することで転写
像が形成できる。また、ガラス転移点が変われば、軟化
温度や溶融温度も同様な傾向で変動するから、ガラス転
移点の変動幅を目安にして軟化温度や溶融温度を制御す
ることもできる。
また、転写像形成工程に於ける加熱温度は、転写特性を
支配する物性が変化する反応速度を速くするためおよび
その反応を安定に行なうためには、転写記録層を70℃以
上、好ましくは80℃以上となるよう加熱すると良好な結
果が得られる。
以上説明した画像形成法の原理を参考にして、以下に多
色の画像形成法について説明する。
第2a図〜第2d図は、本発明の画像形成法に於ける転写像
形成工程での多色転写記録媒体とサーマルヘッドおよび
光照射との関係を示した模式図である。記録信号に従っ
て変調された熱エネルギーを、転写特性を支配する物性
を変化させたい画像形成素体の色調に対応して選択され
た波長の光エネルギーと共に付与する。ここで、「変
調」とは、画像信号に応じてエネルギーの付与する位置
を変更することをいい、「共に」とは、光エネルギーと
熱エネルギーを同時に付与する場合でもよいし、光エネ
ルギーと熱エネルギーを別々に付与する場合でもよい。
本発明に用いる多色転写記録媒体1は、ベースフィルム
1b上に転写記録層1aを設けて構成されている。転写記録
層1aは、微小な画像形成素体1aaが混在した層となって
いて、各画像形成素体1aaは異なる色調を呈する。例え
ば、第2a図〜第2d図に示した実施例では、各画像形成素
体1aaにはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)およびブラック(K)のいずれかの色材が含有さ
れている。各画像形成素体1aaに含有される色材は、シ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラックに限定されるもの
ではなく、用途に応じてどのような色の色材を用いても
よい。各画像形成素体1aaは、色材の他に光および熱の
エネルギーが付与されたときに、転写特性を支配する物
性を変化させる感応成分を含有する。
各画像形成素体1aaの感応成分は、含有する色材に応じ
て光エネルギーに対して波長依存性を有している。すな
わち、イエローの色材を含有した画像形成素体1aaは、
熱と波長λ(Y)の光が加えられたとき、架橋が急激に
進み硬化する。同様に、マゼンタの色材の含有する画像
形成素体1aaは、熱と波長λ(M)の光、シアンの色材
を含有する画像形成素体1aaは熱と波長λ(C)の光、
ブラックの色材を含有する画像形成素体1aaは熱と波長
λ(K)の光がそれぞれ加えられたとき、架橋が進み硬
化する。硬化した画像形成素体1aaは、次の転写工程で
加熱されても粘度は低下せず、被転写媒体に転写しな
い。熱と光は記録情報に応じて付与する。
本発明の画像形成方法は、転写記録媒体1をサーマルヘ
ッド4に重ね、サーマルヘッド4の発熱部全域をカバー
するように光を照射する。照射する光は画像形成素体1a
aが反応する波長のものを順次照射する。例えば、画像
形成素体1aaがシアン、マゼンタ、イエローおよびブラ
ックのいずれかに着色されている場合、波長λ(C)、
λ(M)、λ(Y)およびλ(K)の光を順次照射す
る。
つまり、先ず多色転写記録媒体1の転写記録層1a側から
波長λ(Y)の光を照射するとともに、例えばサーマル
ヘッド4の発熱抵抗体4b、4d、4eおよび4fを発熱させ
る。すると、イエローの色材を含有する画像形成素体1a
aのうち、熱と波長λ(Y)の光の両方が加えられた画
像形成素体1aa(第2a図でハッチングの施された部分。
以下、硬化した画像形成素体をハッチングで示す。)が
硬化する。
次に、第2b図に示すように転写記録層1aに波長λ(M)
の光を照射するとともに、発熱抵抗体4a、4eおよび4fを
発熱させると、マゼンタの色材を含有する画像形成素体
1aaのうち、熱と波長λ(M)の光が加えられた画像形
成素体1aaが硬化する。更に、第2c図および第2d図に示
すように、波長λ(C)の光および波長λ(K)の光を
それぞれ照射するとともに、所望の発熱抵抗体を加熱さ
せると、光と熱の加えられた画像形成素体1aaが硬化
し、最終的に硬化しなかった画像形成素体1aaにより転
写記録層1aに転写像が形成される。この転写像は次の転
写工程で第2e図に示すように被転写媒体10に転写され
る。
転写像が形成された転写記録媒体を転写工程で、被転写
媒体と接面させて、転写記録媒体側または被転写媒体側
から加熱し、転写像を被転写媒体に選択的に転写して画
像を形成する。従ってこのときの加熱温度は、転写特性
を支配する物性について転写像のみが選択的に転写する
ように選択される。また、転写を効率的に行うために、
同時に加圧することも有効である。加圧は、特に、表面
平滑度の低い被転写媒体を用いる場合に有効である。転
写特性を支配する物性が室温における粘度である場合に
は、転写工程で付与するエネルギーとしては圧力だけで
転写が可能である。
次の定着工程に於いては、転写像が転写された被転写媒
体に対して例えば圧力を加えかつ再度加熱することによ
り、環境、経時的安定性に優れた定着性の高い記録画像
を得ることが可能である。特に多色記録を実施する場合
には、この定着工程に於いて、各色の混色を進めること
ができ、減色混合原理に基ずいた色調再現性が高く、か
つ定着性の良好な多色記録画像が得られる。この定着工
程に於いては、例えば熱−光エネルギー、圧力−光エネ
ルギー、圧力−熱−光エネルギーなどの組み合わせを、
あるいは圧力、熱、光エネルギーの単独を付与する。
以上、第2a図〜第2d図で説明した実施例では、光をサー
マルヘッド4の全域に照射し、サーマルヘッド4の発熱
抵抗体を選択的に発熱させて画像を形成する方法を示し
たが、転写記録媒体のある部分を一様に加熱して(第2a
図で示したサーマルヘッド4でいうならば、全発熱抵抗
体を発熱させる場合)、光照射を選択的に行うことによ
っても同様に多色の画像を形成することができる。すな
わち、記録信号に従って変調され、かつ転写特性を支配
する物性を変化させたい画像形成素体の色調により選択
された波長の光エネルギーを、熱エネルギーと共に付与
する。
第2a図に示した例で説明すれば、発熱抵抗体4b、4d、4e
および4fを発熱させる代わりに、サーマルヘッド4は全
体を一様に発熱させ、発熱抵抗体4b、4d、4eおよび4fに
相当する位置に波長λ(Y)の光を照射する。波長λ
(M)の光を照射する場合も、サーマルヘッド4全体を
発熱させ、発熱抵抗体4a、4eおよび4fに相当する位置に
光照射する。波長λ(C)および波長λ(K)の光を照
射する場合も同様にする。
上記の説明に於て、全体を一様に加熱する手段として便
宜上サーマルヘッドを用いたが、ヒートロールや加熱板
のような一様加熱手段を用いることもできる。
前述した説明では、第2e図で示されているように各画像
形成素体が被転写媒体(記録紙等)上で離散的に点在し
ているが、これはあくまで説明上での便宜上の形態で、
実際には転写した素体は被転写媒体の表面上で2次元的
に拡がり、結果的に第2図の例で言えばサーマルヘッド
の各発熱素子に対応して各画素を正しく形成する。
また、前述した転写像の形成方法では、画像形成素体が
色毎に異なる分光感度を有する例を示したが、この特性
は本発明に於いて必須なものではない。例えば温度特性
が異なる2種の光と熱とに反応する素材を用いれば分光
特性は同じでも与える熱エネルギーで区別することがで
きる。つまり画像形成素体として温度依存性のある画像
形成素体を用い、この画像形成素体に一様に光照射する
とともに熱エネルギーを記録情報と画像形成素体の色調
によって変化させて加えるようにしてもかまわない。
本発明に用いる転写記録媒体としては、複数種のエネル
ギーの付与により物性変化による転写像を形成できるも
のであれば任意の転写記録媒体を使用することができ
る。例えば前述した溶融温度、軟化点、ガラス転移点、
粘度などの物性が変わるものとして、転写記録層中に着
色成分と、感応成分としての高分子化成分とを含む転写
記録媒体が挙げられる。高分子化成分を高分子化するこ
とでその部分の転写記録層の溶融温度等が高くなり、高
分子化されない部分が転写像を形成する。転写記録層に
含有される画像形成素体には、感応成分と着色成分が含
有されているが、感応成分としては光および熱エネルギ
ーが照射されたときに物性変化の反応が開始するもの、
あるいは物性変化の反応速度が急激に変化するものを用
いることが好ましい。
高分子化成分は、重合反応または架橋反応を起す成分で
あり、代表的なものとして次の(イ)〜(ハ)のような
モノマーまたはポリマーが挙げられる。
(イ)架橋性プレポリマー、 (ロ)重合性プレポリマーと架橋剤、 (ハ)重合性モノマーまたはオリゴマー、 架橋性プレポリマーとしては、例えばポリケイ皮酸ビニ
ル、p−メトキシケイ皮酸−コハク酸半エステル、ポリ
ビニルスチリルピリジウム、ポリメチルビニルケトンな
どが挙げられる。
重合性プレポリマーとしては、例えばエポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニル
アルコール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸樹
脂、ポリマレイン酸樹脂、シリコーン樹脂などが挙げら
れる。
架橋剤としては、例えばエチレングリコールジアクリレ
ート、プロピレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジ
アクリレート、N,N′−メチレンビスアクリルアミドな
どが挙げられる。
重合性モノマーとしては、例えばメチルアクリレート、
メチルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
ベンジルアクリレート、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ジアセトン
アクリルアミド、スチレン、アクリロニトリル、ビニル
アセタート、エチレングリコールジアクリレート、ブチ
レングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリ
レートなどが挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、例えばジエチレングリコー
ルジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリ
コールジアクリレートなどが挙げられる。
重合性モノマーやオリゴマーを用いる場合には、層形成
性も向上させるためにセルロースアセテートスクシネー
ト、メチルメタクリレート−ヒドロキシエチルメタクリ
レートコポリマーなどのポリマーを含有させても良い。
高分子化成分の反応を生じさせるために、必要に応じて
反応開始剤が添加される。反応開始剤として、光エネル
ギーにより作用する開始剤の例としては、ベンゾフェノ
ン、ベンジル、ベンゾインエチルエーテル、4−N,N−
ジメチルアミノ−4′−メトキシ−ベンゾフェノン等の
カルボニル化合物;ジブチルスルフィド、ベンジルジス
フィルド、デシルフェニルスルフィド等の有機硫黄化合
物;ジ−tert−ブチルパーオキシド、ベンゾイルパーオ
キシド等の過酸化物;四塩化炭素、臭化銀、2−ナフタ
リンスルホニルクロライド等のハロゲン化合物;アゾビ
スイソブチロニトリル、ベンゼンジアゾニウムクロライ
ド等の窒素化合物;等があげられる。
また、熱エネルギーを受けて反応開始剤として作用する
ものとしては、例えばメチルヒドロパーオキシド、t−
ブチルヒドロキシパーオキシド、ジ−t−ブチルヒドロ
パーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、パーオ
キシ酢酸、パーオキシ安息香酸、過酸化アセチル、過酸
化プロピオニル、過酸化イソブチリル、アセトパーオキ
シド、ジアゾアミノベンゼン、メチルエチルケトンパオ
キシド、ジメチル−3,2′−アゾイソブチラート、ジフ
ェニルスルフィド、ベンゾイルジスルフィド等が挙げら
れる。
特に、光と熱エネルギーの両方を受けて転写像を形成す
る場合の転写記録層の構成には、上記した光エネルギー
を受けて作用する反応開始剤と高分子化成分との反応で
反応速度の温度依存性の大きい組合せとなるように、反
応開始剤と高分子化成分の種類を選べばよい。
例えば、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステルの
共重合体等の官能基を持つ重合性プレポリマーと、テト
ラエチレングリコールジアクリレート等の感光性架橋剤
と、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン等の反応開始剤
との組合せが挙げられる。
着色成分は、光学的に認識できる画像を形成するために
含有させる成分であり、各種顔料、染料が適宜用いられ
る。このような顔料、染料の例としては、カーボンブラ
ック、黄鉛、モリブデン赤、ベンガラ等の無機顔料、ハ
ンザイエロー、ベンジジンイエロー、ブリリアントカー
ミン6B、レークレッドC、パーマネントレッドF5R、フ
タロシアニンブルー、ビクトリアブルーレーク、フアス
トスカイブルー等の有機顔料、ロイコ染料、フタロシア
ニン染料等の着色剤などが挙げられる。
その他、転写記録層にはハイドロキノン、p−メトキシ
フェノール、p−tert−ブチリカテコール2,2−メチレ
ン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)
などの安定化剤が含まれていても良い。
更に反応開始剤のエネルギーに対する活性化を高めるた
めのp−ニトロアニリン、1,2−ベンゾアントラキノ
ン、p−p−ジメチルアミノベンゾフェノン、アントラ
キノン、2,6−ジニトロアニリン、ミヒラーケトンなど
の増感剤が転写記録層に含まれていても良い。
本発明の画像形成方法に使用する多色転写記録媒体は、
転写記録層を構成する画像形成素体が、色材の種類によ
って波長依存性を有する必要がある。前にも述べたよう
に、転写記録層がn種類の色の画像形成素体により構成
されている場合には、着色された色ごとに異なる波長の
光、即ちn種類の異なる波長の光により急激に反応速度
が変化するような感応成分の組合せで画像形成素体の分
布量を構成する。
このような感応成分の組合せとして、例えば、増感剤と
して光重合開始剤としてのベンゾイン、多核キノン類等
のカルボニル化合物は、360〜420nmで、ハロゲン化、銀
四塩化水銀等のハロゲン化合物は300〜400nmで感光す
る。また、tert−ブチルパーオキシピバラート、トリエ
タノールアミン等の感光剤は700nmまで感光する。また
感光基を持つ高分子の中で例えばシンナモイルは300nm
に、ベンザルアセトフェノンは250〜400nmに、o−キノ
ンジアジドは320〜470nmで感光する。
また、異なる色調を呈する画像形成素体に含まれる感応
成分の波長依存性がほぼ等しい場合も、着色剤のフィル
ター効果によって波長依存性を持たせることが可能であ
る。例えば着色剤が青の場合、この青の着色剤は青い光
の波長約400〜500nmを反射および透過し、緑〜赤の500
〜700nmの波長の光を吸収する。従って、青い着色剤を
含有する画像形成素体は青い光に感応する。同様な理由
により赤い着色剤を有する場合には赤い光に感応させる
ことができる。そこで青から赤までの光に感応しうる感
応成分を有してもその着色剤によって波長依存性を持た
せることができる。
本発明で使用する多色転写記録媒体は、例えば次のよう
にして製造することができる。
官能基を持つ重合性プレポリマー、感光性架橋剤、反応
開始剤、増感剤、安定剤、着色剤等の組成分を各色毎に
溶融混合法や噴霧乾燥法等によって、微小な画像形成素
体とする。更に、ポリエステル樹脂等のバインダーと共
に各色画像形成素体をエチルメチルケトン、エチレング
リコールニアセタート等の溶剤中で充分混合した後、ポ
リイミド等のフィルム上へソルベントコートを行ない、
更に例えば80℃で3分間乾燥させて溶剤を除去し、所望
の記録媒体が得られる。
上述の例は、複数種のエネルギーを付与した部分の溶融
温度等が高くなる場合を示したが、転写記録媒体とし
て、複数種のエネルギーを受けて軟化するまたは溶融温
度等が低くなる感応成分を用いた場合には、エネルギー
を受けた部分が転写像を形成する。このような感応成分
としては、ポリメチルビニルケトン、ポリビニルフェニ
ルケトン、メチルビニルケトンやメチルイソプロペニル
ケトンとエチレン、スチレン等との共重合体、エチレン
と一酸化炭素との共重合体、塩化ビニル、アクリラート
などと一酸化炭素との共重合体、ポリビニルフェニルケ
トン、ポリアミド−イミド、ポリアミド、ポリスルホン
等が挙げられる。
転写の実施された被転写媒体に、光、熱、圧力のうち、
例えば圧力、圧力と熱、圧力と光と熱等の少なくとも一
種のエネルギーを付与することにより、記録画像の被転
写媒体への定着が実施される。転写工程で定着を同時に
実施することもできるが、像形成工程と転写工程とを別
工程とした前述した利点と同様に、転写工程と定着工程
とについても別工程とすることにより、付与するエネル
ギーの目的別自由度が増大し、例えば転写工程で適正な
温度、圧力以上で加熱、加圧することにより、画像形成
素体の被転写媒体へのカバレッジの増大や浸透の促進に
よる定着性の向上を計ることができる。特にY、M、
C、Kの四色の画像形成素体をベースフィルム上に単層
に分布させてなる転写記録媒体を用いる場合、単色の記
録において高濃度の画像の確保のためには、単色でのカ
バレッジをほぼ100%にすることが望ましく、カバレッ
ジを増大させれば画質が向上する。また、転写後の被転
写媒体に光や熱を加えることにより、転写された画像形
成素体のガラス転移点を上昇させることもでき、これに
よって経時的な定着性も向上させることができる。この
ような特徴は多色の記録に限らず、モノカラーの記録に
於いても有効に作用する。
次に、本発明の画像形成方法の幾つかのプロセスの例
を、第3図、第4図を参照しつつ説明する。
第3図は、本発明の画像形成方法を実施するための装置
の一例を示す概略図である。この装置は、複数の加熱素
子を備えた単一の加熱手段を、画像信号に応じて選択的
に駆動させるとともに、駆動された加熱素子の位置に、
記録しようとする画像の色調に応じて異なる光を照射し
て多色の転写像を形成する方法を実施するためのもの
で、1は加熱により溶融または軟化した状態で光を照射
することにより溶融温度または軟化点が上昇する転写記
録層をフィルム上に配してなる多色転写記録媒体である
インク・ドナーフィルム(IDF)2はIDF1を巻回した供
給ロール、3はIDF1に光を一様に照射するための低圧水
銀灯、高圧水銀灯、メタルハロイド、蛍光灯、キセノン
ランプ等の光照射手段、4は画像信号に基づいて制御回
路5により熱パルスを発生するサーマルヘッド等の加熱
手段である。転写記録媒体に通電して発熱させる通電発
熱型の転写記録媒体を用いることも可能であり、この場
合、4は通電のための電気パルスを発生させる通電ヘッ
ドである。この加熱手段は、複数の加熱素子(加熱素子
は、例えば加熱手段がサーマルヘッドの場合は第2a図に
示す発熱抵抗体を指し、加熱手段が通電ヘッドの場合は
電極を指す。)を備えている。加熱素子は、一列に配列
されたもの、マトリクス状に配列されたものまたは複数
列配列されたものがある。また、加熱素子は、各々分離
したもの、連続的な棒状の通電発熱素材を複数の電極で
分離されたものがあり、そのいずれのタイプを使用して
もよい。
8,9は転写手段で、8は内部にヒーター7を備えたヒー
トロールであり、9は前記ヒートロール8に対向して配
置され、普通紙、OHPシート等の被転写媒体10とIDF1と
をはさんで押圧するピンチローラ、11は転写記録後IDF
を巻取る巻取りロールである。記録画像12は被転写媒体
10上に転写されてIDF1から分離される。12は内部にヒー
ター13を備えたヒートロールであり、14は前記ヒートロ
ール12に対向して配置され、被転写媒体10とIDF1とをは
さんで押圧するピンチローラである。
供給ロール2から送り出されたIDF1は、サーマルヘッド
4により画像信号に基づいた熱パルスが印加される。サ
ーマルヘッド4によりIDF1に熱パルスが印加されると同
時に、多色記録時にはランプ3から波長の異なる光が
(色)画像信号に基づいた熱パルスに同期して順次照射
される。転写像形成工程の原理は第2a図〜第2d図で説明
したとおりである。図に示すランプ3は模式的に示した
もので、多色記録時には複数のランプにより波長の異な
る光を照射するとよい。またモノカラーの記録の際は、
一つのランプのみの使用でよい。
サーマルヘッド4およびランプ3により転写記録層1aに
転写像が形成され、この転写像はヒートロール8および
ピンチローラ9により被転写媒体10に転写される。被転
写媒体10は、次いでヒートロール12およびピンチローラ
14により加熱、加圧され、転写されてた画像形成素体
は、被転写媒体10に定着される。
この場合、前述したように画像信号に基づいて制御され
るのは、基本的にはサーマルヘッド等の選択的加熱手段
の一つであり、制御回路は従って簡略なものとしうる。
その結果、小型で高信頼性の装置が実現でき、また容易
に安定した画像形成が可能となる。
また、画像信号に応じて加熱と光照射との双方を制御す
ることも可能である。例えば、熱を第2a図〜第2d図に示
す例と同様に加えると同時に、発熱した発熱抵抗体に対
応した位置に光を照射する。つまり、第2a図〜第2d図に
示す例では光を一様に照射したが、加熱と光照射の双方
を制御する場合には、光の照射位置がサーマルヘッドの
発熱位置と合致するように制御する。こうして、画像形
成素体として波長依存性のものを使用した場合には、画
像形成素体の色に応じて光の波長を順次変化させ、画像
形成素体として温度依存性のものを使用した場合には、
画像形成素体の色に応じて加熱温度を変化させる。
以上のように加熱と光照射の双方を制御する場合には、
転写像の物性変化のコントラストを大きくするのに有利
であり、容易にシャープな画像を得ることができる。ま
た、片方が劣化した場合の画像に与える影響も半減する
ため、高信頼な装置を得ることができやすい。
本発明における画像形成装置の形態として、転写像を形
成する工程を複数備えることも可能である。この転写像
形成工程を複数設ける画像形成方法は、高速化を計る上
で有利な方法である。特に画像信号に応じて駆動するサ
ーマルヘッド等の加熱手段を用いる時は、画像形成素体
が加熱・冷却を高速に繰返すことが高速画像形成を実施
するのに必要である。仮に画像形成素体の加熱・冷却に
要する時間を4msecとする。転写像形成工程が一つで、
そこで4回の加熱・冷却をY、M、C、Kのプロセスに
毎に実施するとすれば、1走査線を処理するのに最低4m
sec×4=16msecが必要となる。一方、転写像形成工程
が4つあり熱的影響がないだけ充分それらが離れた位置
にあり、それらが上記の例に対応してY、M、C、Kの
転写像を形成する役割を分担していれば1走査線の処理
が並列して実施されるため4msecで可能である。このよ
うに、高速処理が容易である高速な多色記録装置を得ら
れる。
一方、前述した一つの転写画像形成工程を有する場合に
は、多色の画像形成を一ケ所で行なうため、原理的に色
ずれが生じにくく、鮮明な多色画像が得られる長所があ
る。
第4図は本発明の画像形成方法の他の態様を実施するた
めの装置の概略図である。第4図に示す実施例は、光照
射が画像信号に基づいて制御され、熱は一様に与えられ
る。すなわち、多色記録を実施する場合を第2a図に示し
た例で説明すれば、発熱抵抗体20b、20d、20eおよび20f
を発熱させる代わりに、サーマルヘッド20の全体を一様
に発熱させ、発熱抵抗体20b、20d、20eおよび20fに相当
する位置に波長λ(Y)の光を照射する。波長λ(M)
の光を照射する場合も、発熱抵抗体20a、20eおよび20f
に相当する位置に光照射する。波長λ(C)、波長λ
(K)の光を照射する場合も同様にする。モノカラーの
記録を実施する場合は、ある一種の波長の光をサーマル
ヘッドの発熱と同期して照射すればよい。
従って、16はIDF1を一様に加熱する加熱器で、例えば8
のようなヒートローラやセラミクス基材上にヒーターを
配したもの等を用いることもできる。もちろん加熱温度
の高精度な制御を目的とした温度センサーとフィードバ
ックヒーター制御回路を設けてもよい。一方、15は画像
信号に基づいて制御回路により光照射するランプアレイ
であり、転写記録層1aの分光感度に依って選択されるも
ので、可視光域に感度をもつ場合には、LEDアレイ、レ
ーザーアレイ、液晶シャッターアレイなどである。また
ランプアレイの代りにレーザー走査系を用いてもよい。
また紫外域に感度をもつ場合には、紫外線ランプアレイ
または紫外線を光学系で走査する方法が用いられる。
この場合、画像信号に基ずいて制御されるのが基本的に
応答性に優れ且つ拡散性を小さくしうる光であるため、
高速、高画質を得ることが容易である。
第5図は、本発明の画像形成方法に於ける定着を光と熱
とを付与することにより実施する態様を示す模式図であ
る。この図の転写工程に至るまでのプロセスは、第3図
と同一である。
17は転写記録層1aを加熱する加熱器であり、セラミック
基板上にヒーターを配したもの等である。18は転写記録
層1aに全ての画像形成素体の分光感度をカバーする分光
特性を有するランプである。転写された転写記録層1a
は、光と熱とを同時に受けることにより、ガラス転移点
が高くなり、経時変化、耐環境変化に対する定着性が向
上する。
本発明の画像形成方法を応用した装置の形態として転写
像形成工程と転写工程を備えた記録ユニットを複数組合
せた構成は、高速化および色分離性の向上等に有利であ
る。例えばYMCを記録するユニットにより、YMCの画像を
転写し、次のユニットでは黒一色の転写像を独立に形成
してYMCの画像の上に黒の転写像を重ねて転写をする。
一方、前述したような転写像形成工程と転写工程が一つ
ずつで1ユニットで多色を構成する場合には、転写工程
では原理的に色ズレを生じる要因は小さいため、色ズレ
の小さな高品位な多色画像が得られる。更に被転写像の
搬送路長を短かく構成することができるため高速な記録
装置を得ることが容易である。
なお、第3図および第4図に示すプロセス態様におい
て、加熱した後光照射し、逆に光照射後加熱することも
できる。加熱、光照射面は、同方向でもよいし、図示し
たものと逆でもよい。また、着色剤として顔料、染料の
他に発色剤または発色剤を発色させる顕色剤を用いて画
像形成素体が色調を呈するようにすることもできる。こ
の発色反応は、転写像形成工程で行なわれてもよいし、
転写工程またはその後で行なわれてもよい。更に被転写
記録媒体に、例えば顕色剤を含有させておき、転写され
た発色剤との反応で発色するようなものでもよい。こう
した発色剤の例としては、ロイコ染料、ジアゾ基等があ
げられる。
一方、発色反応を用いない顔料、染料等の着色剤を含む
場合には、一般的に記録前の媒体の保存性や記録後の画
像保存性に優れると同時に、色調の再現精度の高い高品
位の多色画像を得ることが容易である。
実施例1 第1表および第2表に示す成分から構成された画像形成
素体各90重量部をバインダー10重量部中に分散し、これ
を厚さ6μmのポリイミドからなる基材1b上に乾燥膜厚
が5μmのモザイク状となるよう設けて転写記録層1aと
し、こうして作成した転写記録媒体1をロール状に巻回
して供給ロール2として装置に組込んだ。
第1表に示した画像形成素体中の増感剤は、約350〜440
nmの帯域の光を吸収し、反応を開始する。また、この増
感剤は、黄色味を帯びているため、着色剤として添加し
たブリリアントカーミン6Bと混色し、画像形成時には赤
色となる。また、第2表で示した画像形成素体中の増感
剤は、約500〜600nmの帯域の光を吸収し反応を開始す
る。この増感剤はマゼンタ味を帯びているため、着色剤
として添加したフタロシアニングリーンと混色し、画像
形成時には黒色となる。
第6図に示したような8ドット/mmのA4サイズのライン
タイプで発熱体列がエッジ部に配列されているサーマル
ヘッド4を用い、転写記録媒体の基材1b側が発熱抵抗体
に接するように配し、転写記録媒体1のテンションによ
り発熱抵抗体に押圧されるようにした。
一方、発熱体と対向した部所には、第8図に示した分光
特性をもった40wタイプの2本の蛍光灯を転写記録媒体
より2cm離して配置した。第8図に示したグラフaの分
光特性をもつ蛍光灯にはジアゾ複写機用蛍光灯を用い、
蛍光体としてはEu++付活の(SrMg)2P2O7を使用した。他
の蛍光体としてEu++付活のSr3(PO4)2,Sr2P2O7等も使用
できるが、増感剤の波長特性に最適な前記蛍光体を使用
した。第8図に示したグラフbの分光特性をもつ蛍光灯
には、高演色緑色蛍光灯を用い、蛍光体としては、Tb3+
付活の(La,Ce,Tb)2O3・0.2SiO2・0.9P2O5を使用した。
他の蛍光体としてTb3+付活の(Ce,Tb)MgAl10O19、Y2Si
O5:Ce、Tb等も使用できるが、実用効率、働程特性の点
で前記蛍光体を使用した。
次に両信号に応じてサーマルヘッド4の発熱を制御回路
5により制御する。この場合光と熱が与えられてガラス
転移点が上昇する転写記録層1aを使用するため、ネガ記
録を行なう。本実施例は黒、赤の2色記録を実施するの
で、サーマルヘッド4の制御はマーク信号(黒または
赤)の場合は通電せず、マーク信号のない(白)の時に
通電して発熱させる。この発熱時に通電エネルギーは0.
8w/dot×2.0msecである。
第7図に本実施例の駆動タイミングチャートを示す。
先ず、画像信号の赤に相当する発熱抵抗体には通電せ
ず、画像信号の白に相当する部分に2msecの通電を行な
うと同時に、ジアゾ複写機用蛍光灯24aを一様に照射し
た。照射時間は発熱抵抗体への通電開始時より4msecの
期間とした。照射終了後1msec経過してから、すなわ
ち、通電開始時より5msec後に、今度は画像信号の黒に
相当する発熱抵抗体には通電せずに画像信号の白に相当
する部分に2msecの通電を行なうと同時に高演色緑色蛍
光灯24bを一様に照射した。照射時間は前述と同様に4ms
ecである。以上のような要領で、黒、赤、白の画像信号
に応じてサーマルヘッド4を制御駆動し、10msec/line
の繰返し周期で同期させ、転写像を形成しつつ転写記録
媒体1を図示しないステッピングモータの駆動源から図
示しないタイミングベルトによって駆動力が伝達された
ヒートロール8で搬送した。こうして転写像を形成した
後、表面平滑度が10〜30秒の普通紙である被転写媒体10
を転写像形成面に重ねて、ヒートロール8とピンチロー
ル9とで挟んで搬送した。
ヒートロール8は300Wのヒータ7を内蔵し、表面を0.5m
m厚で硬度が80℃のシリコンゴムで被覆したアルミロー
ルで表面を90〜100℃に保つようヒータを制御した。ヒ
ートロール8に対向するピンチロール9は表面粗さ0.5s
に仕上げた金属ローラで、ヒートロール8とピンチロー
ル9との間には1〜1.5kg/cm2の圧力が加わるよう図示
しない機構により調整されている。被転写媒体10は表面
平滑度が10〜30秒の普通紙で、転写記録層1aの面に重ね
て、ヒートロール8とピンチロール9との間に挟まれ転
写記録媒体1と同期して搬送され、転写記録層1a上の転
写像が被転写媒体10に転写される。
転写像の載った被転写媒体10は、その後図示しない機構
により駆動力が伝達されたヒートロール12とピンチロー
ル14との間に搬送される。ヒートロール12も300Wのヒー
タ13を内蔵し、表面粗さ0.5sに仕上げた金属ローラで、
表面を90〜100℃に保つようヒータ13を制御した。ヒー
トロール12に対向するピンチロール9は表面を2mm厚で
硬度が80°のシリコンゴムで被覆した金属ローラで、ヒ
ートロール12とピンチロール14との間には0.5〜1kg/cm2
の圧力が加わるよう図示しない機構により調整されてい
る。また、ヒートロール12には、多孔性スポンジからな
る棒状のウェッブ19が弱い圧力で接するよう配置されて
いる。このウェッブ19によって約300cstの粘度のシリコ
ンオイルがヒートロール12の表面上に厚さ数μmでにさ
れる。このオイル膜によって転写像のヒートロール12へ
の再転写が防止される。20はウェッブ19に安定してオイ
ルを供給するためのオイルタンクである。
このようにして形成したカラー画像は色ズレが無く、し
かも彩度が高く鮮明で、定着性の良好な高品位な画像で
あった。
上記の例では、定着を熱と圧力を印加して実施したが、
熱と光エネルギーによって実施する例につき第9図に示
した模式図を参照しつつ説明する。
この例では転写工程により転写像の載った被転写媒体10
は、500Wのヒーターを内蔵し、転写像側に輻射熱として
熱エネルギーを与え、転写像の載った側の被転写媒体10
の表面温度を約90〜100℃になるよう制御する加熱器17
から20nmのところを通過することになる。ここで同時に
ランプ18の光照射を受ける。このランプ18は、350〜440
nmと500〜600nmの光波長域にエネルギー強度を持つ分光
特性を有しており、被転写媒体10上に載った転写像に
光、熱のエネルギーが同時に与えられることになり、赤
黒色に限らず光熱硬化が生じ被転写媒体10との定着性が
確固たるものとなる。
実施例2 第3表〜第6表に示した成分から構成された画像形成素
体各90重量部をバインダー10重量部中に分散し、これを
厚さ6μmのポリイミドからなる基材1b上に乾燥膜厚が
2〜3μmのモザイク状となるよう設けて転写記録層1a
を形成した。
第3表〜第6表に示した画像形成素体中の増感剤または
光開始剤は、第3表から順に約280〜340nm、約340〜380
nm、約380〜450nm、約450〜600nmの帯域の光を吸収し、
反応を開始する。また、画像形成時の色は、順に黒、シ
アン、イエロー、マゼンタである。
次に第10図に示すように8ドット/mmのA4サイズのライ
ンタイプで発熱抵抗体列がエッジ部に配列されているサ
ーマルヘッド4を用い、転写記録媒体1の基材1b側が発
熱抵抗体に接するように配し、転写記録媒体1のテンシ
ョンにより発熱抵抗体に押圧されるようにした。
一方発熱抵抗体と対向した部所には高演色緑色蛍光灯3
d、ジアゾ複写機用蛍光灯3c、ブラックライト3e、健康
線ランプ3fを配置した。また、特にジアゾ複写機用蛍光
灯3cの前面にはシャープカットフィルターL−3818を、
ブラックライト3eの前面には、シャープカットフィルタ
ーL−1A19を各色の画像形成素体に対応した所望の分光
特性を得るために配置した。
第11図は本実施例における光源の分光特性を示したもの
である。
こうして、画像信号に応じてサーマルヘッド4の発熱を
制御する。ここでも光と熱が与えられてガラス転移点が
上昇する転写記録層を扱うため、ネガ記録を行なう。す
なわちサーマルヘッド4の制御はマーク信号の場合は通
電せず、マーク信号でない時に通電して発熱させる。発
熱時の通電エネルギーは、0.8w/dot×2.0msecである。
次にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応した
画像信号に応じて、カラー画像が得られるまでのプロセ
スについて説明する。先ず、画像信号のイエローに相当
する発熱抵抗体には通電せず画像信号の白に相当する部
分に2msecの通電を行なうと同時にジアゾ複写機用蛍光
灯3cを一様に照射する。照射時間は4msecとした。照射
終了後1msec経過してから、画像信号のマゼンタに相当
する発熱抵抗体には通電せず、画像信号の白に相当する
部分に2msecの通電を行なうと同時に高演色緑色蛍光灯3
dを一様に照射した。照射時間はイエローの場合と同よ
うに4msecである。同様にシアンの場合にはブラックラ
イト3eを、ブラックの場合には健康線ランプ3fを照射す
ることによって、4色全ての潜像形成を終了する。以上
のような要領でイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック
の画像信号に応じてサーマルヘッドを制御駆動し20msec
/lineの繰り返し周期に同期して、転写像を形成しつつ
転写記録媒体1を図示しないステッピングモータの駆動
源から図示しないタイミングベルトによって駆動力が伝
達されたヒートロール8で搬送した。こうして転写像を
形成した後、実施例1で用いたのと同様な被転写媒体10
を転写像形成面に重ねて、ヒートロール8とピンチロー
ル9とで挟んで搬送した。
以下の転写、定着工程については実施例1と全く同様に
してフルカラー画像を形成した。得られた画像は色ズレ
が無く、しかも彩度が高く鮮明で、定着性の良好な高品
位な画像であった。
実施例3 実施例1で使用したと全く同様な転写記録媒体1をロー
ル状に巻回して供給ロール2として第13図に示した装置
に組込んだ。
第12図に示した装置と第6図に示した装置との違いは、
画像形成工程に於ける加熱器14が転写記録媒体1を一様
に加熱する加熱器であり、かつこれと対向した部所に転
写記録媒体1に接してA4サイズでかつ2列の液晶シャッ
ターアレイ22a、22bが設けられている。一個のシャッタ
ー22のアパーチャーサイズは0.4×0.4mmで、その配列ピ
ッチは縦横0.5mmである。また、2列のうち転写記録媒
体1の進行方向に向って手前側のA列には、波長500nm
以上の光を多く通す黄色フィルタ22b(富士フィルターS
C50)を貼り合わせ、他のB列には波長500nm以下の光を
多く通す青色フィルタ22b(富士フィルターSP1)を貼り
合わせた。シャッターアレイ22の上方にはシャッターア
レイ22を一様に照射する白色光源21を設けた。ここでは
2kwキセノンランプを使用した。白色光源からの光はシ
ャッターアレイ22を介する以外は転写記録媒体1に照射
しないように図示しない遮光体で遮光されている。
上記構造にて画像信号に応じてシャッターアレイ22を制
御する。その場合、光と熱が与えられてガラス転移点が
上昇する転写記録層1aを扱うためネガ記録を行なう。本
実施例は、黒、赤の2色記録についてであるから先ず黄
色フィルタ28bを貼ったシャッターアレイA列では、赤
信号に相当するシャッター28aは閉じ、他のシャッター2
4aは28msec開きその後12msec閉じる。それと同時に青色
フィルタ24bを貼ったシャッターアレイのB列では、1
ライン前の画像信号の黒に相当するシャッター24aを閉
じ他のシャッター21aは20msec開き、その後12msec閉じ
る。以上のような要領で黒、赤の画像信号に応じてシャ
ッターアレイ21を制御駆動し、40msec/lineの繰り返し
周期に同期して転写記録媒体を図示しないステッピング
モータとヒートロール8で搬送した。こうして転写像を
形成した後、実施例1で用いたのと同様な被転写媒体10
を転写像形成面に重ねて、ヒートロール8とピンチロー
ル9とで挟んで搬送した。
以下の転写、定着工程については実施例1と全く同様に
して二色の記録画像を形成した。得られた画像は色ズレ
が無く、しかも彩度が高く鮮明で、定着性の良好な高品
位な画像であった。
以上、二色以上の多色記録画像の実施例を説明したが、
単色の記録に於いても本実施例のように定着工程を転写
工程とは別に設けることによって記録画像の被記録媒体
への定着性が向上し、高品位の記録画像を得ることが可
能である。
なお、便宜上、定着工程という表現を使用したが、この
定着工程とは以上の説明から明らかなように、定着性を
向上させる作用を有する工程のみを意味するものではな
く、特に多色記録の場合のそれぞれの色の平均濃度を高
める作用を果す機能を有する工程の双方を含むものであ
る。
〔発明の効果〕
このように、本発明に於いては、複数種のエネルギーが
同時に加わえられた時に転写特性を支配する物性が急速
に変化する転写記録媒体を用いるため、従来の方法にあ
ったような環境温度に影響される熱のみを用いる方法
や、光エネルギーだけによって物性変化を得る転写記録
媒体を用いる方法に比べて、対環境安定性が高くなり、
常に安定して高精度な画像を得ることが可能となり、ま
た転写記録媒体の保存性や記録画像の保存性が向上し
た。
また、例えば熱だけを用いる方法は、系の熱応答性に記
録速度が支配されたり、一つのエネルギーのみによって
画像形成に必要なエネルギーを転写記録媒体に与えるた
めに時間を大きく必要とするのに対し、本発明は二以上
のエネルギーで制御するために高速記録に適している。
更に、本発明の画像形成方法は、波長の異なる光を短時
間で連続的に照射することにより多色の転写像を形成す
ることができ、従来の多色感熱転写記録方法が転写記録
媒体に複雑な動きをさせて多色の画像を形成していたの
に対し、本発明の画像形成方法では転写記録媒体あるい
は被記録媒体に複雑な動きをさせることなく、高速度で
多色の画像が得られる。
また、転写像を形成する工程と転写する工程と定着する
工程とが独立であるため、被転写媒体に転写像を高品位
にかつ安定に転写する上に適した条件を他の工程とは独
立して自由に設定できる。つまり、転写像を被転写媒体
に強固に定着させるためには、大きなエネルギー(例え
ば熱と圧力)を付与することが望ましいが、転写工程に
於いてそのような大きなエネルギーを付与すると、被転
写画像形成素体までも破壊して被転写媒体に転写される
ため、記録画像の品質の劣化を招いてしまう。ところ
が、本発明の画像形成方法に於いては上記三つの工程の
各々に対して最適な条件を設定することができるため、
被転写媒体としては、普通紙はもちろん、表面平滑度の
低い紙やトランスペアレンシー等高範な被転写媒体を適
用しても高品位な画像を得ることが可能である。また画
像形成素体の浸透度が低い被転写媒体を使用した場合に
も、定着工程に於いて転写された画像形成素体を圧延す
ることができるため、定着性の向上と共に記録のカバレ
ッジ性を向上させることが可能となる。特に多色記録を
行なう場合、各色の着色剤を被転写媒体上で混色し、着
色剤の減色混合法原理に基ずいた色再現性の高い記録画
像を得ることができる。
また、定着工程に於いて転写された画像形成素体と被転
写媒体に付与するエネルギーとして、熱と圧力の外に、
実施例で例示したような光をも亜付与することによっ
て、被転写媒体上の転写された画像形成素体を光熱硬化
させ、経時的、環境的に安定した定着を実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1a図〜第1d図は、光と熱エネルギーにより転写像を形
成する場合の原理を説明するためのグラフである。第2a
図〜第2d図は本発明における転写像形成工程での転写記
録媒体とサーマルヘッドおよび光照射との関係を示した
模式図であり、第2e図は本発明における転写記録媒体と
被転写媒体との関係を示した模式図である。第3図、第
4図および第5図は、それぞれ本発明の画像形成方法に
用いる装置の概略図である。第6〜8図は、本発明の画
像形成方法の一態様を示す模式図であり、第6図は装置
の概略図、第7図は装置の駆動タイミングチャート、第
8図は光源の分光特性を示したグラフである。第9図
は、上記の変形態様を示す模式図である。第10〜11図
は、本発明の画像形成方法の別の態様を示す模式図であ
り、第10図は装置の概略図、第11図は光源の分光特性を
示したグラフである。第12〜13図は、本発明の画像形成
方法の更に別の態様を示す模式図であり、第12図は装置
の概略図、第13図はこの装置に使用した液晶シャッター
アレイの平面部分図である。 1:転写記録媒体、1a:転写記録層 1aa:画素形成素体、1b:基体 2:供給ロール、3:ランプ 3a、3c:ジアゾ複写器用蛍光灯 3b、3d:高演色緑色蛍光灯 3e:ブラックライト 3f:健康線ランプ 4:サーマルヘッド、4a〜4e:発熱抵抗体 5:制御回路、6:点灯制御回路 7:ヒーター、8:ヒートローラー 9:ピンチローラー、10:被転写媒体 11:巻取りロール、12:ヒートローラー 13:ヒーター、14:ピンチローラー 15:ランプアレイ、16、17:加熱器 18:ランプ、19:ウェッブ 20:オイルタンク、21:白色光源 22:液晶シャッターアレイ 23:遮蔽制御回路、24:シャッター 25:シャープカットフィルターL−38 26:シャープカットフィルターL−1A 28a:黄色フィルター 28b:青色フィルター 30:画素マトリックス。30a:画素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−188691(JP,A) 特開 昭58−177398(JP,A) 特開 昭60−24971(JP,A) 特開 昭60−125697(JP,A) 特開 昭55−39379(JP,A) 特開 昭56−127492(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱エネルギー及び光エネルギーの両方が付
    与されることによって硬化する転写記録層を有する転写
    記録媒体に、前記熱エネルギー及び前記光エネルギーを
    付与して転写記録層に硬化部と未硬化部とを形成する工
    程と、熱エネルギー及び/又は圧力を付与して前記未硬
    化部からなる転写像を被転写媒体に転写する工程と、転
    写後の被転写媒体に光エネルギー、熱エネルギー及び圧
    力のうちの少なくとも一種を付与する工程とを有するこ
    とを特徴とする画像形成方法。
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