JPH0714272B2 - 電力変換器の制御装置 - Google Patents

電力変換器の制御装置

Info

Publication number
JPH0714272B2
JPH0714272B2 JP62054144A JP5414487A JPH0714272B2 JP H0714272 B2 JPH0714272 B2 JP H0714272B2 JP 62054144 A JP62054144 A JP 62054144A JP 5414487 A JP5414487 A JP 5414487A JP H0714272 B2 JPH0714272 B2 JP H0714272B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
event
power converter
transistor
pulse
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62054144A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63224674A (ja
Inventor
正之 広瀬
博美 稲葉
吾一 青木
一裕 坂田
眞朗 中里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP62054144A priority Critical patent/JPH0714272B2/ja
Publication of JPS63224674A publication Critical patent/JPS63224674A/ja
Publication of JPH0714272B2 publication Critical patent/JPH0714272B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電力変換器の制御装置に係り、特に主回路半
導体素子の最小パルス幅の制限を満足しつつ、出力波形
を改善することが可能な電力変換器の制御装置に関す
る。
〔従来の技術〕
電力変換器に関する従来技術として、例えば、昭和60年
電気学会全国大会論文集No.502に記載された電流形イン
バータシステムが知られている。この電流形インバータ
システムは、6個の逆阻止機能を有するGTO、ダイオー
ドとGTOまたはトランジスタの直列回路による半導体素
子と、直流リアクトルと、コンデンサとを組合せた三相
の電流形インバータシステムであり、簡潔な構成で静粛
なシステムである。しかし、このインバータシステム
は、本来その出力電圧の正弦波化が計られているため、
負荷として汎用電動機等が接続された場合にも、騒音の
発生が極めて少ない運転が可能であるが、その出力電流
に関しては、本来、方形波出力であり、負荷である誘導
電動機にトルクリツプルを発生させるという問題点があ
つた。この出力電流を正弦波化するための従来技術とし
て、特開昭60-98876号公報に記載された技術が知られて
いる。この従来技術は、出力電流が正弦波状になるよう
にパルスパターンを発生し、このパルスパターンにより
インバータを構成する半導体素子をスイツチング制御す
るものであり、出力電流を正弦波化するという点で大き
な効果を有するものである。
以下、この種従来技術による電力変換器を図面により説
明する。
第15図は従来技術による電力変換器の一例を示す回路
図、第16図(A)〜(D)は第15図に示すインバータの
等価出力電流を説明する図である。第15図において、1
は三相交流電源、2,6は過電圧制御用コンデンサ、3は
電流形コンバータ、4は直流リアクトル、5は電流形イ
ンバータ、7は負荷の例であるインダクシヨンモータで
ある。
第15図に示す電力変換器において、電流コンバータ3
は、スイツチング素子である6個のGTO等の半導体素子
により構成され、三相交流電源1の交流電力を直流に変
換し、直流リアクトル4を介して電流形インバータに供
給する。電流形インバータ5は、スイツチング素子であ
る6個のGTO等の半導体素子により構成され、電流形イ
ンバータ3より供給される直流電力を任意の電圧、任意
の周波数の三相交流電力に変換し、負荷であるインダク
シヨンモータに供給する。前述の電力変換器における電
流形インバータ5の等価出力電流Iは、第16図(A)に
示すように、正弦波である必要があり、これを実現する
ため、電流形インバータ5は、PWM変調されたパルス列
によるパルスパターンによりGTO等の半導体素子が制御
され、そのパルス電流iの平均電流が、正弦波状の等価
出力電流Iとなるように制御される。この等価出力電流
Iの電気角零度付近を拡大して示したものが第16図
(B)であり、このような等価出力電流を得るためのPW
M制御されたパルス電流i0が第16図(C)に示されてい
る。第16図(C)から理解できるように、等価出力電流
Iの値が零に近い場合、パルス電流i0は、非常に幅の狭
いパルス電流としなければならず、特に、インバータの
出力周波数が非常に低周波の場合には、連続して狭い幅
のパルス電流としなければならない。
このような従来技術は、等価出力電流Iの零付近におい
て、非常に狭い幅のパルス電流を得ることができる限
り、その等価出力電流を正弦波化することができる。そ
のためには、スイツチング制御されるGTO等の半導体素
子を非常に狭い幅の期間のみオンとする制御を行うこと
が必要となる。しかし、一般に、コンバータ,インバー
タ等に使用されるGTOやトランジスタ等の半導体素子
は、その素子の定格によつて、これ以上パルス幅を狭く
してはならないという最小パルス幅の制限がある(例え
ば、「ニユードライブエレクトロニクス」電気書院 p2
79)。この最小パルス幅は、素子破壊を避ける意味か
ら、一般に、30μsec〜100μsec程度である。このた
め、前述の従来技術は、インバータ5が非常に低周波数
の交流電力を出力する場合、パルス電流i0を前述のパル
ス幅以下にすることができず、第16図(D)に示すよう
に、30μsec〜100μsec以上の幅を持つパルス幅のパル
ス電流i1としなければならない。従つて、インバータ5
の等価出力電流Iは、ある程度以下に小さくすることが
できず、正弦波化を達成することができない。この現象
は、インバータ5の三相出力全部についての等価出力電
流Iの零クロス付近で発生し、他の相にも影響を与える
ので、負荷となるインダクシヨンモータ7は、電気角60
度毎にその近傍でトルクシヨツクを生じることになる。
前述では、インバータを構成する半導体素子の最小制御
パルス幅の出力に対する影響について説明したが、同様
な問題点は、コンバータについてもあり、この場合に
は、コンバータの入力電流波形が、電気角60度毎に正弦
波からはずれることになり、電源に対して高調波電流を
発生させることになる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述したように、従来技術においては、電力変換器を構
成している半導体素子の最小制御パルス幅の制限による
影響について配慮されておらず、電力変換器の入出力波
形を歪ませてしまうという問題点があつた。
本発明の目的は、電力変換器の入出力波形を正確に正弦
波化することのできる電力変換器の制御装置を提供する
ことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、前記目的は、電力変換器を構成する半
導体素子を制御するパルスパターンの発生周期を可変に
することにより達成される。
〔作用〕
電力変換器を構成する半導体素子を制御するパルスパタ
ーン発生装置は、所定の条件により、パルスパターンの
発生周期が変化するように制御される。これにより、電
力変換器の入出力波形の正弦波化を計ることが可能とな
り、半導体素子に対する最小パルス幅を確保しつつ、入
出力波形の歪みの発生を大幅に低減することができる。
〔実施例〕
以下、本発明による電力変換器の制御装置の一実施例を
図面により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロツク図であ
る。第1図において、31〜36は電流形コンバータ3を構
成するスイツチング素子である6個のトランジスタ、51
〜56は電流形インバータ5を構成するスイツチング素子
である6個のトランジスタ、8は直流電流検出器、9は
一次電流指令▲i* 1とコンバータ3の出力直流電流値と
を比較する比較器、10,11はパルスパターンを12個のト
ランジスタに供給するインバータ及びコンバータ制御用
のワンチップマイコンである(なお、これらのワンチッ
プマイコン10と11とは同一の構成であるので、その詳細
な説明は主としてワンチップマイコン10に付いて行
う)。12はコンバータ制御用ワンチップマイコン11に与
える一次電流指令▲i* 1の入力端子、13,14はインバー
タ制御用ワンチップマイコン10に与える周波数指令▲w
* 1▼と位相指令θ*の入力端子、15はコンバータ制御用
ワンチップマイコンに与えられる電源同期信号の入力線
であり、その他の符号は第15図の場合と同様である。
第1図に示す本発明の実施例は、電力変換器であるコン
バータ3、インバータ5を制御装置であるワンチップマ
イコン10,11により制御するものであり、ワンチップマ
イコン10は、入力ポート101、内部バス102、プログラム
やパルス幅データテーブル等を格納するROM103、一時記
憶やレジスタとして用いられるRAM104、演算等を実行す
るALU105、出力ポート106、出力ポート106に所定のパル
スパターン(事象)を出力するように事象設定を行う事
象設定レジスタ107、この事象をいつイネーブルにする
かの時刻設定を行う時刻設定レジスタ108、これら両設
定レジスタ107,108の内容を連結し保持する保持レジス
タ109、この保持レジスタ109に設定されたいく組かの設
定データが順次サイクリツクに格納される連想メモリ11
0、実際の時刻を出力するタイマ111、このタイマ111に
よる時刻と連想メモリ110内の設定時刻内容とを比較
し、これらの時刻が一致したときに出力を発生する比較
部112、比較部112からトリガを受け設定された事象を出
力ポート106に出力制御する実行コントローラ113等で構
成される。
次に、この実施例の動作をフローチヤートを用いて説明
する。ただし、ここではインバータ制御を行う場合を例
として説明する。
第2図及び第3図は、本発明を実施するための大きな2
つの処理を行うフローチヤートを示している。
第2図は出力ポート106に発生させる事象、つまり、パ
ルスパターンを求める事象算出処理プログラムF1000の
概略フローチヤートである。まず、処理F1100で周波数
指令▲w* 1▼、位相指令θ*を入力ポート101から読取
る。この周波数指令▲w* 1▼、位相指令θ*は、負荷で
あるインダクシヨンモータ7に設けられたエンコーダか
らの情報及び図示しない速度指令発生装置から求められ
るものである。従つて、この周波数指令▲w* 1▼及び位
相指令θ*をワンチップマイコン10内で計算する場合に
は、処理F1100での入力ポート101の読取りは不要とな
る。次にこの周波数指令▲w* 1▼を一定時間、後述する
割込みインターバルΔt1ごとに積分し、位相指令θ*
加算して総合位相θTを処理F1200で求める。次に電気角
360°を60°ごとに分けた6つのモードのうち今回求め
た総合位相θTではどのモードのパルスパターンを出力
すればよいか、つまり総合位相θTに応じて決定される
出力事象を処理F1300で求める。なお、総合位相θTと6
つのモードとの関係は、後に後述する。さらに最後に、
割込みインターバルΔt1の間にパルスパターンを変化さ
せるが、変化させるまでの時間を総合位相θTの値に応
じてデータテーブルを参照することにより求めておく処
理を処理F1400で行う。この処理によつて、レジスタ107
と108に設定する事象内容と事象変化時刻の2つの項目
が求まつたことになる。
第3図は前述した事象算出処理プログラムF1000で求め
ておいた2つの項目を出力ポート制御用の連想メモリ11
0に設定する事象設定処理プログラムF2000の概略フロー
チヤートであり、次にこの事象設定処理について説明す
る。
事象算出処理プログラムF1000によつて、今回の割込イ
ンターバルΔt1間にオン、オフすべきトランジスタとそ
の時間が決定されたが、そのデータをそのまま連想メモ
リ110にスケジユールしたのでは、インバータ5の主回
路トランジスタに対するオンパルス幅やオフパルス幅が
素子定格値を満足しない場合がある。そこで、この事象
設定処理プログラムF2000では、まず、パルス幅データ
を処理F2100で検討する。パルス幅データが制限値Limit
より大きい場合には、事象算出処理F1000で求めたオ
ン、オフすべきトランジスタの情報と、その時間を連想
メモリ110に設定する通常のスケジユール処理F2200を実
行する。また、処理F2100において、パルス幅データが
制限値Limitよりも小さかつた場合には、処理F2300で、
パルス幅データを計算し直すとともに、割込みインター
バルΔt1の見直しを行い、見直し後のデータによつて連
想メモリ110へのスケジユールを行い、今回の割込みイ
ンターバルΔt1区間の処理を終了する。
第4図は前述した2つの処理プログラムF1000とF2000が
どのような時間経過で起動されるかを説明する図であ
り、以下これについて説明する。
事象設定処理プログラムF2000は、割込インターバルΔt
1毎に生じる第1のタイマ割込T2000に同期して起動され
る。一方、事象算出処理プログラムF1000は、第1のタ
イマ割込T2000に先立つて生じる第2のタイマ割込T1000
によって起動され、事象設定処理プログラムF2000の起
動前に事象算出処理を完了させる。事象算出処理プログ
ラムF1000の処理を事象設定処理プログラムF2000の起動
直前で完了させるようにしたのは、最新データを事象設
定処理プログラムF2000で使えるようにしたためであ
る。
前述した処理プログラムF2000によつて、所定事象の設
定と時刻の設定が終了すると、ワンチップマイコン10内
の連想メモリ110、実行コントローラ113が出力制御を引
き受けることになり、ALU105を含む主プロセツサ部は、
出力処理から解放され、他の処理の実行が可能となる。
次に、前述した事象算出処理プログラムF1000の処理F13
00におけるパルスパターンの決定について説明する。
第5図は処理F1300の詳細を示すフローチヤートであ
り、第6図は第5図におけるモードM1〜M6でのトランジ
スタ51〜56の点弧状態を説明する図でる。インバータ制
御の場合、電気角60度ごとにパルスパターンを変化さ
せ、360度で一巡する6組のモードを繰返えせばよい。
そこで、処理F1300では、処理F1200で求めた総合位相θ
Tを60度ごとに分ける処理F1310〜F1350を行い、そのθT
の大きさに応じたモードM1〜M6を選択し、そのモードに
応じてトランジスタ51〜56の点弧の状態を設定する。第
6図は、モードM1〜M6の夫々のモードにおいて、割込イ
ンターバルΔt1の間常時点弧しておくトランジスタ、後
述する第1の事象発生迄の間点弧し、その後消弧するト
ランジスタ、後述する第2の事象発生迄の間消弧してお
き、その後点弧するトランジスタ、第2の事象発生後点
弧するトランジスタの組合せの具体例を示している。従
つて、総合位相θTがわかると、モードが決定でき、消
点弧すべきトランジスタが特定できることになる。な
お、総合位相θTが0度〜360度以外の領域の場合には、
360度を加減算して総合位相θTを0度〜360度の領域内
に引戻す必要があり、このための領域チエツクを処理F1
300の先頭で行なつておく。
前述の処理F1300が終了すると、消点弧すべきトランジ
スタが特定できるが、それらのトランジスタをいつ消点
弧すればよいかが未決定である。そこで、トランジスタ
の消点弧を行う時間、すなわち、第1の事象発生と第2
の事象発生時間を決定する必要があり、この時間を求め
る処理が事象算出処理プログラムF1000の処理F1400であ
る。この処理F1400におけるトランジスタの消点弧の時
期の決定は、インバータ5の出力電流として正弦波形に
近い波形が得られるように行えばよく、総合位相θT
応じsinθTと、120度位相ずれのあるsin(θT‐120
°)、sin(θT‐240°)の波高値の比に割込インター
バルΔt1を接分することにより行うことができる。つま
り、第1及び第2の事象発生(パルスパターンを変化さ
せる)までの時間tE1n、TE2nは、総合位相θTの関数とし
て、下記(1)式で求めてテーブル化しておくことによ
り、総合位相θTで検索することができる。
第7図はこの(1)式に従つて求めた、第1及び第2の
事象発生までの時間を示すテーブルの一例であり、図に
おいて、総合位相θTは、各モードにおける60度の範囲
に正規化された値で示されている。このテーブルは、イ
ンバータ5を制御する場合の例として示しており、イン
バータ5は、単なるスイツチとして動作すればよいの
で、前記テーブル内のデータをそのまま用いて制御され
ればよい。電圧形インバータを制御する場合には、前記
テーブルを検索後、振幅等を考慮したデータ加工を行う
必要がある。
以上により、インバータ5を構成するトランジスタ51〜
56の夫々をどのように制御するかを決定できたことにな
り、事象設定の際に、ワンチップマイコン10内のレジス
タ類に、点弧については“1"を消弧については“0"を設
定することにより、各トランジスタ51〜56の消点弧が制
御されることになる。
第8図は前述した動作モードM1〜M6と、トランジスタ51
〜56に与えられる出力ポート106からのポート出力信号S
51〜S56の例を示す。このポート出力信号S51〜S56によ
りインバータ5のトランジスタ51〜56がスイツチング制
御され、インバータ5は、インダクシヨンモータ7に三
相交流電力を供給する。
このようなポート出力信号S51〜S56を得るための処理
が、すでに第3図により説明した事象設定処理プログラ
ムF2000の処理F2200であり、この処理F2200の詳細を説
明する。
第9図は第8図における時点t0からt0+Δt1までの1つ
のタイマ割込インターバルにおける事象設定処理を示す
フローチヤートであり、第3図では簡単に説明したが、
実際には、第9図に示すごとく、直列に多くのステツプ
を行つて処理を進めるものである。
第9図に示すフローチヤートにおいて、時点t0で割込み
が生じると、処理F2410で、このモードM1で常時点弧す
るトランジスタ55と、第1の事象発生までの間点弧する
トランジスタ53とに、すぐ点弧信号が発生するように事
象セツトと時刻セツトを夫々のトランジスタについて2
組のセツトを行う。すなわち、出力ポート106のトラン
ジスタ55と53に対応するポートP5,P3に“1"を発生する
ように事象セツトを行い、次に時刻セツトとして今の時
刻t0に所定時間tdを加えて所定レジスタにセツトする。
トランジスタ55,53は、すぐに点弧するのであるから、
所定時間tdとしては充分に小さな値を選択する。これに
よつて、事象と時刻が連想メモリ110にセツトされ、所
定時間td経過後、トランジスタ55,53に“1"位置信号が
出力される。
処理F2420では、位相指令θ*の急変等で動作モードが前
回と変つたことを想定して、このモードM1では消弧状態
にあるべきトランジスタの消弧確認処理を行う。この処
理F2420は、処理F2410と同様連想メモリ110を用いる
が、ここでは、事象が消弧であるので出力ポート106の
トランジスタ51,52,54,56に対応するポートP1,P2,P4,P6
に“0"を発生するように事象セツトを行い、t0+td
時刻セツトを行う。
次に、処理F2430では、時点t0+tE1nでトランジスタ53
が消弧するようなスケジユール処理を行う。事象は出力
ポート106のトランジスタ53に対応するポートP3に“0"
を発生させる事象セツトであり、時刻セツトはt0+tE1n
である。この時点で、トランジスタ53に対するポートP3
には、同一割込インターバル内で、所定時間td後の点弧
と、第1の事象発生までの時間tE1n後の消弧の複数の事
象が時刻をへだててスケジユールされたことになる。
さらに、処理F2440では、トランジスタ53の消弧に代わ
つてトランジスタ51の点弧の設定が処理F2430と同様に
行われる。なお、ここではトランジスタ53の消弧とトラ
ンジスタ51の点弧を同一時刻としたが、負荷に対する過
電圧防止のため、電流形インバータでは“1"期間をラツ
プさせ、電圧形インバータでは非ラツプ期間を作るた
め、tE1nの時間を処理F2430とF2440で変えることも可能
である。
次に、処理F2450,F2460で、第2の事象発生時点t0+t
E2nにおいて、トランジスタ51を消弧するスケジユール
と、トランジスタ52を点弧するスケジユールを行うた
め、他の処理の場合と同様にして事象セツトと時刻セツ
トを行う。このように、ワンチップマイコン10は、総合
位相θTの算出、総合位相θTに基づいた消点弧すべきト
ランジスタの決定と消点弧すべき時間の決定を行い、最
後に消点弧すべきトランジスタとその時刻をスケジユー
ルするという処理を割込みインターバルΔt1ごとに行う
ことによりインバータ5を制御する。
第10図及び第11図は第3図で説明した事象設定処理プロ
グラムF2000の詳細なフローチヤートであり、以下これ
について説明する。
事象設定処理プログラムF2000では、第10図に示すよう
に、まず、事象算出処理プログラムF1000で求められて
いる総合位相θTが60度ごとに分けられたどの範囲にあ
るかを決定する処理F1310〜F1350を第5図により説明し
たパルスパターン決定処理の場合と同様に行い、この処
理により決定された総合位相θTの60度の範囲毎の事象
設定処理E2000〜E2500を実行する。ここでは、第9図と
同様に、θTが0<θT<60°の範囲に入つている場合を
例にとつて、その事象設定処理E2000を第11図により説
明する。
まず、処理E2001で、θTが60度区間の前半または後半の
どちらにあるかを判定する。総合位相θTの範囲であれば、制御パルス幅が狭くなつているトラン
ジスタは51であるので、判定処理E2002で、(tE2n-tE1n)
つまりトランジスタ51がオンとなる期間が制限値Limit
と比較される。
であれば、割込みインターバルΔt1や時間データtE1n,t
E2nの再検討を行わなくてよいので、第9図により説明
したと同一の通常のスケジユール処理E2007が実行され
ることになる。判定処理E2002で(tE2n−tE1n)<Limitと
判定された場合、処理E2003で、Limitと(tE2n−tE1n)の
比率Aを求める。以下、処理E2004〜E2006で、tE1n,t
E2n,Δt1を夫々A倍した値を演算し、夫々の値をA・t
E1n,A・tE2n,A・Δt1に書換え、(tE2n−tE1n)の値をLim
itの値だけの時間分確保した後、処理E2007のスケジユ
ール処理を実行する。
判定処理E2001で総合位相θTであれば、トランジスタ53をオンとする制御パルス幅が
狭くなつている。従つて、判定処理E2012では、トラン
ジスタ53がオンとなつている時間tE1nとLimit値とを比
較する。判定処理E2012で, と判定された場合は、通常のスケジユール処理E2007を
実行し、tE1n<Limitと判定された場合は、処理E2013
で、LimitとtE1nとの比を求め、前述した処理E2004〜E2
006を実行し、tE1nの値としてLimitの値だけ確保して、
処理E2007のスケジユール処理を実行する。
前述した事象設定処理E2000において、処理E2001→E200
2→E2007→のルート1及び処理E2001→E2012→E2007の
ルート2は、割込みインターバルΔt1と時間データ
tE1n,tE2nの再検討を行わない通常のスケジユール処理
であり、処理E2001→E2002→E2003→E2004→2005→E200
6→E2007のルート3及び処理E2001→E2012→E2013→E20
04→E2005→E2006→E2007のルート4は、Δt1,tE1n,t
E2nの再検討を行い、各トランジスタのオン時間をLimit
値分確保するスケジユール処理である。
第12図(a)〜第12図(c)は総合位相θTの領域の、第13図(a)〜第13図(c)は総合位相θT
の領域の、トランジスタ51〜53に与えるポート出力信号
S51〜S53のパルスパターンの例を示す。両図共に、
(a)がトランジスタの最小パルス幅を考慮しない理想
的な場合、(b)が(a)のパルスパターンに単純に制
限値Limitの確保を行つた場合、(c)が本発明の実施
例により、割込インターバルΔt1,及び事象発生時間t
E1n,tE2nの再検討を行つて、制限値Limitの確保を行つ
た場合を示している。
両図から明らかなように、単純にLimit値の確保を行つ
た(b)の場合、理想状態の(a)の場合と比較して、
各ポート出力信号S51〜S53のパルス幅の比率にずれが生
じるが、本発明の実施例による(c)の場合は、割込イ
ンターバルΔt1が長くなつているが、理想状態を示す
(a)の場合を同じパルス幅の比率となつている。
第14図は総合位相θTが0°からのトランジスタ51〜56
に対するポート出力信号S51〜S56のパルスパターンを示
している。割込インターバルΔt1は0°近辺で大きくな
り、トランジスタ51に与えられるパルス幅が制限値に保
たれるように制御されている。これにより、インバータ
5の出力電流の正弦波化が達成される。この第14図にお
いては、左側の総合位相θTが0°に近い領域が第11図
で説明した事象設定処理E2000のルート3を、右側の領
域がルート1を実行したことになる。
なお、前述の実施例の説明では、総合位相θTが0°〜6
0°の区間を例としているが、総合位相θTが他の区間の
場合には、総合位相θTの値に応じて第6図により説明
したように、オン、オフすべきトランジスタを変更する
必要があるのは言うまでもない。従つて、これに対応し
て第11図により説明した事象設定処理E2000と同様な処
理が他に5種類の処理、すなわち、第10図に示す処理E2
100〜E2500を用意する必要がある。
前述した本発明の一実施例によれば、インバータを構成
する半導体素子の最小パルス幅上の制約を受けることな
く、インバータの出力を極く低周波領域まで正弦波化す
ることができる。この結果、例えば、電流形インバータ
に本発明を適用すれば負荷となる誘導電動機のトルクリ
ツプルを直接激減することができ、また電圧形インバー
タに適用した場合にも負荷となる誘導電動機のトルクリ
ツプルを低減することができる。
さらに、コンバータに本発明を適用することも可能であ
り、この場合、逆に交流側、すなわち電源側の波形がほ
ぼ完全に正弦波化されることになるので、進相コンデン
サ等の外部機器に高調波電流を流すことのない、クリー
ンなコンバータを実現することができる。
前述の実施例では、パルス幅データ値tE1n,tE2nの算出
にsin関数を導入した例を説明した。この場合には、単
なる比例計算の処理を行うだけで、出力の正弦波化が可
能となる。
一方、三角波状の搬送波と直接による変調波を比較する
ことによつてパルス幅データ値tE1n,tE2nを求めること
も可能である。このような方法により、本発明の実施例
のようなパルスパターン発生周期と、パルス幅の再検討
とを、重み付けで行えば、このような方法によつても、
インバータの出力の正弦波化を実現することができる。
前述の実施例では、インバータを制御するパルスパター
ンの発生をワンチップマイコンを用いて行うようにした
が、このような構成とすることにより、回路の簡素化と
信頼性の向上を図ることが可能となる。
さらにまた、前述の実施例では、インバータの出力が正
弦波形となるように制御する例を示したが、必要により
例えば一次関数で表わされる三角波出力等とすることも
可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、電力変換器を構
成する半導体素子の最小パルス幅の制限による影響を事
実上なくすことができ、電力変換器の入出力特性をほぼ
理想的なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成を示すブロツク図、第
2図,第3図は第1図の動作を説明する事象算出処理プ
ログラム及び事象設定処理プログラムのフローチヤー
ト、第4図は第2図,第3図に示す処理の起動の相互関
係を説明する図、第5図は第2図におけるパルスパター
ン決定処理の詳細を示すフローチヤート、第6図は第5
図における各モードでのトランジスタの点弧状態を説明
する図、第7図はトランジスタを消点弧する時間を求め
るテーブルを説明する図、第8図はトランジスタに与え
られるパルスパターンの例を示す図、第9図は第3図に
おける処理F2200の詳細を示すフローチヤート、第10
図,第11図は第3図の処理プログラム全体の詳細を示す
フローチヤート、第12図(a),(b),(c),第13
図(a),(b),(c)はポート出力信号S51〜S53の
パルスパターン例を示す図、第14図はポート出力信号S5
1〜S56のパルスパターン例を示す図、第15図は従来技術
の一例を示すブロツク図、第16図(A),(B),
(C),(D)はその等価出力電流を説明する図であ
る。 1……三相交流電源、2,6……過電圧抑止用コンデン
サ、3……電流形コンバータ、4……直流リアクトル、
5……電流形インバータ、7……インダクシヨンモー
タ、31〜36,51〜56……トランジスタ、8……直流電流
検出器、9……比較器、10,11……ワンチップマイコ
ン、101……入力ポート、102……内部バス、103……RO
M、104……RAM、105……ALU、106……出力ポート、107
……事象設定レジスタ、108……時刻設定レジスタ、109
……保持レジスタ、110……連想メモリ、111……タイ
マ、112……比較部、113……実行コントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 一裕 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (72)発明者 中里 眞朗 茨城県勝田市市毛1070番地 株式会社日立 製作所水戸工場内 (56)参考文献 特開 昭50−16832(JP,A) 特開 昭61−269679(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のスイッチング素子を備え直流と交流
    との間に電力の授受を行う電力変換器と、これらのスイ
    ッチング素子をオン、オフするスイッチングパルスパタ
    ーンを発生する制御装置とよりなる電力変換器の制御装
    置において、前記制御装置は、所定周期内の前記交流の
    各相につながるスイッチング素子への制御パルスからな
    るパルスパターンを発生する手段と、これらのパルスの
    うちある1つのパルス幅が所定の下限値に達したとき前
    記パルスパターン発生周期を拡大する手段と、その周期
    内の各相パルス幅を同様の比率で拡大する手段を備えた
    ことを特徴とする電力変換器の制御装置。
  2. 【請求項2】前記パルスパターンは、正弦波関数である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の電力変換
    器の制御装置。
  3. 【請求項3】前記所定の下限値は、前記スイッチング素
    子の最小パルス幅であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の電力変換器の制御装置。
JP62054144A 1987-03-11 1987-03-11 電力変換器の制御装置 Expired - Lifetime JPH0714272B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62054144A JPH0714272B2 (ja) 1987-03-11 1987-03-11 電力変換器の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62054144A JPH0714272B2 (ja) 1987-03-11 1987-03-11 電力変換器の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63224674A JPS63224674A (ja) 1988-09-19
JPH0714272B2 true JPH0714272B2 (ja) 1995-02-15

Family

ID=12962364

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62054144A Expired - Lifetime JPH0714272B2 (ja) 1987-03-11 1987-03-11 電力変換器の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0714272B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0797899B2 (ja) * 1988-08-10 1995-10-18 株式会社豊田自動織機製作所 パルス制御回路
JP4833156B2 (ja) * 2007-06-15 2011-12-07 ヤンマー株式会社 三相電流形電力変換器のスイッチング制御構成

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63224674A (ja) 1988-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR960000801B1 (ko) 전력 변환기의 제어장치
EP0232702B1 (en) Method and apparatus for controlling power converter
KR910009762B1 (ko) Pwm 제어형 전력변환기의 제어장치
US4954726A (en) Switching an inverter with stored signal sequences
JPH06169572A (ja) 並列多重インバータの制御方法及びその装置
JPH0714272B2 (ja) 電力変換器の制御装置
US6563722B1 (en) System and method for compensating for line imbalances in line commutated converters
JP3409039B2 (ja) 電力変換装置の制御装置
JPH07177753A (ja) 電力変換装置の制御方法および装置
JP4872122B2 (ja) 交流直接変換器の制御装置
JPH06101932B2 (ja) Pwm形コンバ−タの制御装置
JPH08228489A (ja) 電力変換器の制御装置
KR20040040530A (ko) 단상인버터의 병렬제어시스템
JPH0691751B2 (ja) インバ−タの制御装置
JPS63310377A (ja) 電力変換器の制御装置
JPS62181674A (ja) パルス幅変調形インバ−タ装置
JP3381590B2 (ja) サイリスタ変換装置
JP2641852B2 (ja) 周波数変換装置
JP3198212B2 (ja) ハイブリッド調相装置とその制御装置
JP3221941B2 (ja) 電力変換装置
JPS594947B2 (ja) 自励インバ−タ装置の制御方法
JPS62233071A (ja) インバ−タのパルス制御装置
JPH0736703B2 (ja) 電力変換器の制御装置
JP2005094937A (ja) 電力変換装置
JP2002136152A (ja) Pwm制御インバータおよびその制御方法