JPH07142300A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH07142300A
JPH07142300A JP14479093A JP14479093A JPH07142300A JP H07142300 A JPH07142300 A JP H07142300A JP 14479093 A JP14479093 A JP 14479093A JP 14479093 A JP14479093 A JP 14479093A JP H07142300 A JPH07142300 A JP H07142300A
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image
mark
image pickup
offset
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Application number
JP14479093A
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English (en)
Inventor
Kazuo Mazaki
和生 真崎
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 2つのマークに対応する信号成分の信号強度
に差異がある場合でも、高精度にそれら2つのマークの
位置ずれ量を検出する。 【構成】 撮像素子11でレチクルマークの像及びウエ
ハマークの像を同時に撮像し、撮像素子11の撮像信号
S1にプリアンプ13で全体としてオフセット調整及び
ゲイン調整を行って撮像信号S2を得る。撮像信号S2
に対して、オフセット調整回路14においてレチクルマ
ークの像の期間とウエハマークの像の期間とで独立にオ
フセット調整を行った後、乗算回路15においてレチク
ルマークの像の期間とウエハマークの像の期間とで独立
にゲイン調整を行って撮像信号S4を得る。撮像信号S
4に基づいて2つのマークの位置ずれ量を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つのマークの間の位
置ずれ量を検出するための位置検出装置に関し、例えば
半導体製造用の投影露光装置においてレチクルとウエハ
とのアライメントを行う際に、レチクルマークとウエハ
マークとの間の位置ずれ量を検出するために適用して好
適なものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ技術を用いて製造する際に、フォトマスク
又はレチクル(以下、「レチクル」と総称する)のパタ
ーンを投影光学系を介して感光材が塗布されたウエハ
(又はガラスプレート等)の各ショット領域に投影する
投影露光装置(例えばステッパー)が使用されている。
斯かる投影露光装置においては、ウエハの各ショット領
域にそれまでの工程で形成されているチップパターン上
に重ねてそれぞれレチクルのパターン像を露光する際
に、ウエハの各ショット領域とレチクルとの位置合わせ
(アライメント)を高精度に行うためのアライメント装
置が備えられている。
【0003】従来のアライメント装置として、レチクル
のアライメントマーク(レチクルマーク)からの位置検
出用の照明光をレチクルの上方で受光し、同時にウエハ
の各ショット領域に付設されたアライメントマーク(ウ
エハマーク)からの照明光を投影光学系及びレチクルを
介して受光することにより、レチクルマークとウエハマ
ークとを同時に観察するTTR(スルー・ザ・レチク
ル)方式のアライメント装置が知られている。従来のT
TR方式のアライメント装置では、電荷結合型撮像デバ
イス(以下、「CCD」という)のような撮像素子を用
いて、ウエハマークの像とレチクルマークの像とを同時
に観察し、その撮像信号を信号処理することにより、レ
チクルマークとウエハマークとの位置ずれ量を計測して
いた。
【0004】また、従来は撮像素子から出力される撮像
信号をアナログ/デジタル(A/D)変換して、デジタ
ル処理を行っていたが、この際に撮像信号がA/D変換
器のレンジに合うようにその撮像信号のゲイン及びオフ
セットの調整を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のように撮像信号
のゲイン及びオフセットを調整する場合には、以下のよ
うな不都合があった。撮像素子の各画素間の感度及び
暗電流の差異を補正するためのゲイン及びオフセットの
機能を有していないため、撮像信号が微小な場合又は撮
像素子での電荷の蓄積時間が長い場合は、上記の感度の
差及び暗電流の差に起因する一種のノイズ信号が本来の
信号成分に重畳され、撮像信号のSN比が悪化してい
た。
【0006】レチクルマークに対応する信号成分とウ
エハマークに対応する信号成分との間で信号強度に大き
な差がある場合でも、撮像信号のゲイン及びオフセット
は信号強度の強い信号成分に対して、その信号成分を目
標レンジに合わせるように働くので、信号強度の弱い信
号成分はA/D変換に対して最適化されておらず、信号
処理時に不利であった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、撮像素子を用い
て2つのマークの像を撮像して得られた撮像信号からそ
れら2つのマークの位置ずれ量を検出する位置検出装置
において、撮像素子の各画素間に感度及び暗電流の差異
が生じていても、高いSN比でそれら2つのマークの位
置ずれ量を検出できるようにすることを目的とする。更
に、本発明は、それら2つのマークに対応する信号成分
の信号強度に差異がある場合でも、高精度にそれら2つ
のマークの位置ずれ量を検出できるようにすることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による位置検出装
置は、第1のマーク(7)と第2のマーク(8)との位
置ずれ量を検出するための位置検出装置において、第1
のマーク(7)の像を観察面(Σ)上の第1の領域(P
1,P3)内に投影すると共に、第2のマーク(8)の
像を観察面(Σ)上のその第1の領域と異なる第2の領
域(P2)内に投影する観察系(2,6,9)と、それ
ぞれ独立に光電変換を行う複数の画素の集合体を備え、
観察面(Σ)上のその第1の領域内の像及びその第2の
領域内の像に対応する一連の光電変換信号を生成する撮
像手段(11)と、撮像手段(11)中の各画素の光電
変換信号に、それぞれ独立にオフセット調整及びゲイン
調整を行う信号補正手段(14,15)と、この信号補
正手段によりオフセット及びゲインが補正された後の撮
像手段(11)からの一連の光電変換信号より、第1の
マーク(7)及び第2のマーク(8)に対応する信号を
抽出する信号抽出手段(17)とを有し、信号抽出手段
(17)により抽出された信号より、第1のマーク
(7)と第2のマーク(8)との位置ずれ量を検出する
ものである。
【0009】この場合、その信号補正手段(14,1
5)は、その第1の領域内の像を光電変換する撮像手段
(11)中の第1組の画素の一連の光電変換信号と、そ
の第2の領域内の像を光電変換する撮像手段(11)中
の第2組の画素の一連の光電変換信号とに、それぞれ独
立にオフセット調整及びゲイン調整を行うことが望まし
い。
【0010】
【作用】斯かる本発明によれば、信号補正手段(14,
15)は例えば撮像手段(11)で各画素の光電変換信
号を順次読み出すためのクロック信号に同期して、各画
素の光電変換信号にそれぞれ独立にオフセット(直流レ
ベル)調整及びゲイン調整を行う。各画素毎のオフセッ
ト値及びゲインは、例えば一定の照度分布の光を撮像手
段(11)の撮像面に照射して、撮像手段(11)から
得られる一連の光電変換のレベルが等しくなるようにし
て定めることができる。これにより、撮像手段(11)
の画素毎の感度の差及び暗電流の差が個別に補正され
る。
【0011】また、その信号補正手段(14,15)
が、第1の領域(P1,P3)内の像を光電変換する撮
像手段(11)中の第1組の画素の一連の光電変換信号
と、第2の領域(P2)内の像を光電変換する撮像手段
(11)中の第2組の画素の一連の光電変換信号とに、
それぞれ独立にオフセット調整及びゲイン調整を行う場
合には、第1のマーク(7)の像に対応する信号成分
と、第2のマーク(8)の像に対応する信号成分とに互
いに独立にオフセット調整及びゲイン調整が行われる。
従って、第1のマーク(7)の像に対応する信号成分
と、第2のマーク(8)の像に対応する信号成分との信
号強度に大きな差異があっても、信号抽出手段(17)
での処理前にそれら2つの信号成分の信号強度をほぼ等
しくすることができ、高精度に位置検出が行われる。
【0012】
【実施例】以下、本発明による位置検出装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。本実施例は、投影露光
装置に設けられたTTR方式のアライメント系に本発明
を適用したものである。図1は本実施例の投影露光装置
の要部を示し、この図1において、通常の露光中には、
図示省略された照明光学系からの露光光のもとで、レチ
クル1上に描かれたパターンの像が、投影光学系2を介
して1/5に縮小されてフォトレジストが塗布されたウ
エハ3上の各ショット領域に転写される。ウエハ3はウ
エハステージWST上に保持され、ウエハステージWS
Tは、投影光学系2の光軸に垂直なXY平面内でウエハ
3の位置決めを行うXYステージ、及び投影光学系2の
光軸に平行なZ方向にウエハ3の位置決めを行うZステ
ージ等より構成されている。
【0013】また、レチクル1のパターン領域の近傍に
位置合わせ用のレチクルマーク7が形成され、ウエハ3
の各ショット領域の近傍に位置合わせ用のウエハマーク
8が形成されている。レチクルマーク7は、図2に示す
ように、レチクル1上のクロム膜よりなる遮光膜内に設
けられたX方向に長い矩形の開口パターンであり、レチ
クルマーク7のX方向の両側のエッジ部7a及び7bが
検出対象である。即ち、レチクルマーク7は、X方向用
のマークであり、Y方向に細長いY方向用のレチクルマ
ークもレチクル1上に形成されている(図示省略)。
【0014】図3は、ウエハ3上のウエハマーク8の形
状を示し、この図3に示すように、ウエハマーク8は反
射率の小さな下地上にX方向に所定ピッチでスリット状
パターンを配列したマルチマークよりなる。但し、ウエ
ハマーク8として、ウエハ3の下地上に凹又は凸のスリ
ット状パターンを所定ピッチでX方向に配列した位相格
子を使用しても良い。また、ウエハマーク8は、X方向
用のマークであり、Y方向に所定ピッチで配列されたマ
ルチマークよりなるY方向用のウエハマークも、ウエハ
3の各ショット領域の近傍に形成されている(図示省
略)。
【0015】図1に戻り、レチクル1の上方にTTR方
式のアライメント系が配置されている。アライメント時
には、そのアライメント系において、図示省略された光
源からの位置検出用の照明光DLが、レンズ系4を経て
ハーフミラー5に入射し、ハーフミラー5で反射された
照明光が、対物レンズ6を経てレチクル1上のレチクル
マーク7に照射される。照明光DLとしては、投影光学
系2での軸上色収差が生じないように、露光光とほぼ同
じ波長帯の光が使用されている。レチクルマーク7の開
口部を透過した照明光は、投影光学系2を経て、ウエハ
3上に形成されたウエハマーク8上に照射される。
【0016】以上の様に照明されたウエハマーク8及び
レチクルマーク7からの反射光は、照明時と逆の光路を
辿りハーフミラー5に戻り、ハーフミラー5を透過した
反射光が、結像レンズ9を経てハーフミラー10に入射
する。そして、ハーフミラー10を透過した光により、
観察面Σ上にレチクルマーク7の像及びウエハマーク8
の像が同時に結像される。観察面Σ上には、2次元CC
Dよりなる撮像素子11の撮像面が配置され、撮像素子
11は、観察面Σ上のレチクルマーク7の像及びウエハ
マーク8の像を撮像信号に変換する。一方、ハーフミラ
ー10で反射された光は、光電検出器よりなる光量モニ
ター12に受光される。
【0017】図4は、撮像素子11の観察面Σ上の画像
を示し、この図4において、レチクルマークの像7Pの
白抜きパターンの内部にウエハマークの像8Pが結像さ
れている。また、撮像素子11の一連の画素は、レチク
ルマークの像7Pのエッジ部7aP,7bP及びウエハ
マークの像8Pを横切る走査線SLに沿って配列され、
その走査線SL上ではレチクルマークの像7Pが存在す
る領域P1,P2とウエハマークの像8Pが存在する領
域P2とが区分されている。
【0018】図5は、図1の撮像素子11の撮像信号の
処理回路を示し、この図5において、撮像素子11から
出力される撮像信号S1は、プリアンプ13により全体
としてオフセット(直流成分)調整及びゲイン調整が行
われて撮像信号S2となり、撮像信号S2がオフセット
調整回路14において各画素毎に独立にオフセット信号
OFが加算されて撮像信号S3となる。そして、撮像信
号S3が、乗算回路15において各画素毎に独立にゲイ
ン信号SG が乗算されて撮像信号S4となり、撮像信号
S4が、A/D変換器16によりデジタル画像データS
5に変換される。このデジタル画像データS5はメモリ
18に供給され、撮像素子11の各画素に対応する画像
データがメモリ18に格納される。また、メモリ18の
データバス及びアドレスバス等は演算処理ユニット(以
下、「MPU」という)19及びデジタル・シグナル・
プロセッサ(DSP)よりなる信号処理回路17のシス
テムバスに接続され、メモリ18に格納された画像デー
タ、即ち撮像素子11から出力された撮像信号に対応す
る画像データは、MPU19及び信号処理回路17から
直接にアクセスすることが可能である。
【0019】また、撮像素子11は撮像信号S1と並行
して、1画素分の撮像信号(光電変換信号)を出力する
毎にパルス化されるクロック信号CKと走査終了信号C
1とをタイミング回路23に出力し、MPU19はタイ
ミング回路23に走査開始信号C2を出力している。こ
れに応じて、タイミング回路23は、走査開始信号C3
を撮像素子11に供給すると共に、A/D変換パルスC
4及びメモリライト信号C5をそれぞれA/D変換器1
6及びメモリ18に供給している。
【0020】図6は、以上述べた各信号のタイムチャー
トであり、以下、この図6を参照しながら各回路の機能
を詳細に説明する。先ず、本実施例で用いた撮像素子1
1の撮像信号S1は、一例として図6(a)に示す様に
時間軸tに沿って変化する波形であり、その信号強度が
撮像素子11の各画素に入射した光量に比例している。
また、撮像素子11から撮像信号S1と共に出力される
クロック信号CKを図6(b)に、走査終了信号C1を
図6(c)に示すが、図6(a)と図6(b)とを比較
して明らかなようにクロック信号CKは各画素毎の撮像
信号に対応してパルス化されている。
【0021】図6(a)の撮像信号S1は、図5のプリ
アンプ13にて次段のオフセット調整回路14及び乗算
回路15に対して最適な信号レベルになるように、適当
なゲイン調整及びオフセット調整が行われる。勿論、撮
像素子11の出力信号が常に最適なレベルか又はその近
傍のレベルであるならば、プリアンプ13におけるゲイ
ン及びオフセットは一定であっても構わない。しかし、
アライメント計測時においては、図1のウエハ3のプロ
セス状態、レイヤ(ウエハ上の層)及びフォトレジスト
の種類によって撮像素子11で検出される光量に大きな
差が存在するため、アライメント計測毎に異なった値を
設定できるような構成となっている。
【0022】プリアンプ13によって信号強度が調整さ
れた撮像信号S2は、オフセット調整回路14及び乗算
回路15にて波形整形される。このときに使用されるオ
フセット信号SOF及びゲイン信号SG は、一例としてそ
れぞれ図6(d)及び(e)に示すような波形であり、
以下に述べる方法でタイミング回路23にて生成され
る。
【0023】図7は、タイミング回路23の一部及びM
PU19を示し、この図7において、クロック信号CK
によりカウンタ26をカウントアップして得られる値を
メモリ27−1及び27−2のアドレスバスに供給し、
メモリ27−1及び27−2のカウンタ26の計数値で
定まる番地のデータを読み出す。メモリ27−1にはオ
フセット信号SOFのデジタルデータが格納され、メモリ
27−2にはゲイン信号SG のデジタルデータが格納さ
れ、また、メモリ27−1及び27−2のデータは予め
MPU19により書き込まれている。クロック信号CK
は撮像素子11の画素数だけ出力されるので、メモリ2
7−1及び27−2内には、撮像素子11の画素数だけ
の番地が設定されている。
【0024】次に、メモリ27−1及び27−2から出
力されたデータがそれぞれデジタル/アナログ(D/
A)変換器28−1及び28−2に入力され、D/A変
換器28−1の出力信号がオフセット信号SOFとなり、
D/A変換器28−2の出力信号がゲイン信号SG とな
る。2個のメモリ27−1及び27−2に対応して2個
のD/A変換器28−1及び28−2が用意されてい
る。
【0025】この場合、前述したようにオフセット信号
OFとゲイン信号SG とは、各画素毎に独立してそれぞ
れメモリ27−1とメモリ27−2とに記憶されている
ので、この値を変更することにより任意のオフセットと
ゲインを各画素毎に設定できる。この効果を、図4のレ
チクルマークの像7P及びウエハマークの像8Pの撮像
信号を例に取り説明する。
【0026】図8は、図4の走査線SLに沿う撮像素子
11の一連の画素から得られる撮像信号S1を示し、図
8において、期間T1及びT3には図4のレチクルマー
クの像7Pが投影される領域P1及びP3の撮像信号が
生成され、期間T2には図4のウエハマークの像8Pが
投影される領域P2の撮像信号が生成されている。ま
た、期間T1及びT3のレチクルマークの像に対応する
信号のレベルは高いが、期間T2のウエハマークの像に
対応する信号のレベルは極めて低くなっている。そこ
で、図8の撮像信号S1に対して、図9(a)に示すよ
うに、期間T1及びT3で小さく期間T2で大きいオフ
セット信号SOFを生成する。これにより、図5のオフセ
ット調整回路14から出力される撮像信号S3は図8
(b)のようになる。
【0027】同様に、図9(c)に示すように、期間T
1及びT3で小さく期間T2で大きいゲイン信号SG
生成する。これにより、図5の乗算回路15から出力さ
れる撮像信号S4は、図9(d)に示すように全期間で
ほぼ同じレベルとなる。この図9(d)の撮像信号S4
をデジタル画像データに変換した後、図5の信号処理回
路17を用いて信号処理を行う。例えば信号処理回路1
7では、デジタル画像データが所定の閾値を横切る点か
らレチクルマークの像及びウエハマークの像の位置を検
出して、両者の位置ずれ量を求める。この場合、図8に
示した撮像素子11からの原信号としての撮像信号S1
を信号処理する場合に比べて良い精度が得られる。即
ち、図8の撮像信号S1ではウエハマークの像に対応す
る期間T2の信号が微小であるため、ノイズによる信号
劣化やA/D変換器16での量子化誤差の影響によりウ
エハマークの像の位置の検出誤差が大きくなる。これに
対して、本例のように期間T1,T3と期間T2とでオ
フセット及びゲインを変えることにより、ウエハマーク
の像の信号レベルが大きくなり、位置検出精度が向上し
ている。
【0028】なお、ウエハマークの像の信号レベルの低
下の影響をオフセット調整回路14、及び乗算回路15
を用いないで回避する手法として、図5のプリアンプ1
3でウエハマークの像の信号強度に合わせてゲイン及び
オフセットを設定することも考えられる。しかしなが
ら、この場合にプリアンプ12から出力される撮像信号
S2(これがA/D変換器16にそのまま入力される)
は、図10のようになる。図10からも明らかなよう
に、この方法ではレチクルマークの像に対応する部分の
信号S2a及びS2bが飽和してしまい信号処理には使
えない。
【0029】最後に、本実施例において撮像素子11の
各画素毎に設定されるオフセット信号SOFとゲイン信号
G との値の決定法について述べる。図5の撮像素子1
1内で図4の走査線SL上でi番目に読み出される画素
に注目すると、この画素が受光した光量Xi と出力信号
の強度Yi との間には以下の関係がある。 Yi =ai・Xi +bi (1) 但し、ai はi番目の画素の感度、bi はi番目の画素
の暗電流及び回路のオフセットである。この関係より、
以下の手順で各画素毎のオフセット信号SOFとゲイン信
号SG との値が決定される。
【0030】ステップ1.オフセット信号SOF及びゲイ
ン信号SG をそれぞれ格納している図7のメモリ27−
1及び27−2の内容を次のように設定する。即ち、オ
フセット信号SOFは全画素の値を0として、ゲイン信号
G は全画素の値を1とする。ステップ2.図1におい
て、位置検出用の照明光を発生し、撮像素子11からの
撮像信号S1を読み出す。同時に、光量モニター12の
出力信号を読み出し、この読み出した値をX1 とする。
【0031】ステップ3.ステップ2で読み出した撮像
素子11の撮像信号S1を各画像に対応するバッファー
に格納し、これをYi1(i=0,1,2,…,n−1)
とする。ここで、nは撮像素子11の画素数である。ス
テップ4.ステップ2及びステップ3での処理により得
られた値より、次のようなn個の方程式が得られる。
【0032】Y01=a0・X1 +b0 (2−0) Y11=a1・X1 +b1 (2−1) Y21=a2・X1 +b2 (2−2) ・・・・・・・ Yi1=ai・X1 +bi (2−i) ・・・・・・・ Y(n-1)1=a(n-1)・X1 +b(n-1) (2−(n-1))
【0033】ステップ5.ステップ2と同様に図1にお
いて位置検出用の照明光を発生し、撮像素子11から撮
像信号S1を読み出す。この場合の照明光の光量は、ス
テップ2の場合の光量とは異なるように設定しておく。
同時に光量モニター12の出力信号を読み出し、この値
をX2 とする。ステップ6.ステップ5で読み出した撮
像素子11の撮像信号を各画素に対応するバッファーメ
モリに格納し、これをYi2(i=0,1,2,…,n−
1)とする。
【0034】ステップ7.ステップ5及びステップ6で
の処理で得られた値より、次のようなn個の方程式が得
られる。 Y02=a0・X2 +b0 (3−0) Y12=a1・X2 +b1 (3−1) Y22=a2・X2 +b2 (3−2) ・・・・・・・ Yi2=ai・X2 +bi (3−i) ・・・・・・・ Y(n-1)2=a(n-1)・X2 +b(n-1) (3−(n-1))
【0035】ステップ8.ステップ4とステップ7とで
得られた方程式のうち、(2−0)式と(3−0)式と
は感度a0 とオフセットb0 とに関する連立方程式であ
るから、これを解くことでa0 とb0 との値が求まる。
同様にして、全画素について感度ai 及びオフセットb
i を求める。ステップ9.感度補正用及びオフセット補
正用のバッファーメモリを撮像素子11の画素数n分だ
け用意する。感度補正用のバッファーメモリの記憶内容
をG 1(i) (i=0,1,2,…,n−1)として、オ
フセット補正用のバッファーメモリの記憶内容をO
1(i) (i=0,1,2,…,n−1)として、これら
の値を次のように設定する。
【0036】G1(0) =1/a0 , G1(1) =1/a1 , G1(i) =1/ai , G1(n-1) =1/a(n-1) , O1(0) =−b0 , O1(1) =−b1 , O1(i) =−bi , O1(n-1) =−b(n-1)
【0037】ステップ10.ステップ9で求めたG
1(i) 及びO1(i) をそれぞれ図7のメモリ27−1及び
27−2に設定した場合に、図5の乗算回路15から出
力される撮像信号S4は、撮像素子11の各画素間の感
度及び暗電流が補正された信号である。ステップ11.
ステップ10で得られた撮像信号S4について、各画素
毎に信号処理用のオフセット及びゲインを定めて以下の
ようにおく。
【0038】ゲイン:G2(i) (i=0,1,2,…,
n−1)、 オフセット:O2(i) (i=0,1,2,・・・,n−
1) ステップ12.ステップ9とステップ11とで設定され
た値より、最終的なオフセット信号O(i)とゲイン信
号G(i)とは次のように求められる。 G(i)=G1(i) ×G2(i) (4) O(i)=O1(i) +O2(i) (5)
【0039】なお、上述実施例では、撮像素子として2
次元CCDが使用されているが、その他に1次元CCD
等のラインセンサーを使用することもできる。また、プ
ラズマ・カップルド・デバイス(PCD)、MOS型イ
メージセンサ、又は撮像管等をも使用できることは言う
までもない。更に、上述実施例ではアナログ段階でオフ
セット調整及びゲイン調整を行っているが、高分解能で
デジタル変換した後の画像データの段階でオフセット調
整及びゲイン調整を行っても良い。
【0040】また、上述実施例は、TTR方式のアライ
メント系に本発明を適用したものであるが、投影光学系
2の側方でウエハ3上のウエハマークの位置を検出する
オフ・アクシス方式のアライメント系にも本発明を適用
することができる。このオフ・アクシス方式のアライメ
ント系では、ウエハマークの像が指標板上の指標マーク
の間に結像され、これらウエハマークの像と指標マーク
とが撮像素子の撮像面にリレーされる。従って、ウエハ
マークの像に対応する撮像信号と指標マークの像に対応
する撮像信号とで独立にオフセット及びゲインの調整を
行うことにより、高精度に位置検出が行われる。
【0041】なお、本発明は上述実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る
ことは勿論である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、撮像手段中の各画素間
の感度及び暗電流の補正を行うためにゲイン調整及びオ
フセット調整を各画素毎に独立に行うことができるの
で、撮像手段の光電変換信号が微小な場合及び撮像手段
での光電変換信号の蓄積時間が長時間の場合において
も、得られる光電変換信号のSN比が悪化しない。
【0043】また、信号補正手段が、第1の領域内の像
を光電変換するその撮像手段中の第1組の画素の一連の
光電変換信号と、第2の領域内の像を光電変換するその
撮像手段中の第2組の画素の一連の光電変換信号とに、
それぞれ独立にオフセット調整及びゲイン調整を行う場
合は、第1のマークの信号成分と第2のマークの信号成
分との間に大きな信号レベルの差があっても、最終的に
それら2つの信号レベルをほぼ等しくすることができ
る。従って、信号処理に有利な波形を作り出すことがで
き、信号処理段階での位置検出誤差が小さくなり、位置
検出の再現性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置検出装置の一実施例が適用さ
れた投影露光装置の要部を示すの構成図である。
【図2】図1のレチクルマーク7を示す平面図である。
【図3】図1のウエハマーク8を示す平面図である。
【図4】図1の観察面Σ上に投影されるレチクルマーク
の像及びウエハマークの像を示す図である。
【図5】実施例の投影露光装置の信号処理部を示すブロ
ック図である。
【図6】図5の信号処理部における各信号の一例を表す
タイミングチャートである。
【図7】図5のタイミング回路23及びMPU19を示
すブロック図である。
【図8】図1の撮像素子11から出力される撮像信号S
1を示す波形図である。
【図9】(a)は図8の撮像信号S1に対するオフセッ
ト信号SOFの一例を示す波形図、(b)はオフセット調
整が行われた撮像信号S3を示す波形図、(c)は図8
の撮像信号S1に対するゲイン信号SG の一例を示す波
形図、(d)はゲイン調整が行われた撮像信号S4を示
す波形図である。
【図10】図5のプリアンプ13のみでオフセット調整
及びゲイン調整を行った場合の撮像信号S2の一例を示
す波形図である。
【符号の説明】
1 レチクル 2 投影光学系 3 ウエハ 5,10 ハーフミラー 6 対物レンズ 7 レチクルマーク 8 ウエハマーク 9 結像レンズ 11 撮像素子 12 光量モニター 13 プリアンプ 14 オフセット調整回路 15 乗算回路 16 A/D変換器 17 信号処理回路 18 メモリ 19 MPU 26 カウンタ 27−1,27−2 メモリ 28−1,28−2 D/A変換器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のマークと第2のマークとの位置ず
    れ量を検出するための位置検出装置において、 前記第1のマークの像を観察面上の第1の領域内に投影
    すると共に、前記第2のマークの像を前記観察面上の前
    記第1の領域と異なる第2の領域内に投影する観察系
    と、 それぞれ独立に光電変換を行う複数の画素の集合体を備
    え、前記観察面上の前記第1の領域内の像及び前記第2
    の領域内の像に対応する一連の光電変換信号を生成する
    撮像手段と、 前記撮像手段中の各画素の光電変換信号に、それぞれ独
    立にオフセット調整及びゲイン調整を行う信号補正手段
    と、 該信号補正手段によりオフセット及びゲインが補正され
    た後の前記撮像手段からの一連の光電変換信号より、前
    記第1のマーク及び前記第2のマークに対応する信号を
    抽出する信号抽出手段と、を有し、 該信号抽出手段により抽出された信号より、前記第1の
    マークと前記第2のマークとの位置ずれ量を検出するこ
    とを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 前記信号補正手段は、前記第1の領域内
    の像を光電変換する前記撮像手段中の第1組の画素の一
    連の光電変換信号と、前記第2の領域内の像を光電変換
    する前記撮像手段中の第2組の画素の一連の光電変換信
    号とに、それぞれ独立にオフセット調整及びゲイン調整
    を行うことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
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