JPH07140611A - ピラゾロトリアゾールカプラーを含む写真感光材料 - Google Patents

ピラゾロトリアゾールカプラーを含む写真感光材料

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JPH07140611A
JPH07140611A JP2403407A JP40340790A JPH07140611A JP H07140611 A JPH07140611 A JP H07140611A JP 2403407 A JP2403407 A JP 2403407A JP 40340790 A JP40340790 A JP 40340790A JP H07140611 A JPH07140611 A JP H07140611A
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JP
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photographic
coupler
silver halide
couplers
group
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JP2403407A
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Paul A Burns
アンドリュー バーンズ ポール
John W Harder
ウィリアム ハーダー ジョン
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/36Couplers containing compounds with active methylene groups
    • G03C7/38Couplers containing compounds with active methylene groups in rings
    • G03C7/381Heterocyclic compounds
    • G03C7/382Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings
    • G03C7/3825Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms
    • G03C7/3835Heterocyclic compounds with two heterocyclic rings the nuclei containing only nitrogen as hetero atoms four nitrogen atoms

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造の簡略化を可能にするピラゾロトリアゾー
ル写真カプラーを含む写真ハロゲン化銀組成物を提供す
る。 【構成】新規なバラスト基を有する前記カプラーは、未
置換または置換アミノ酸から誘導されそしてそのアミノ
酸のカルボン酸部分を介してそのカプラーの非カプリン
グ位の炭素原子上に結合したバラスト基を有し、写真感
光材料中で有用なマゼンタ色素画像を提供する。前記バ
ラスト基がそれを含むカプラーの製造の簡略化を可能に
する。 【効果】このようなカプラー類は写真ハロゲン化銀およ
び写真処理において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製造の簡略化を可能
にする新規なバラスト基を含有するピラゾロトリアゾー
ル写真カプラーを含んでなる写真ハロゲン化銀組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種のピラゾロトリアゾール写真カプラ
ーが写真技術分野で知られている。これらのカプラー類
は、発色現像主薬と酸化カプリングしてマゼンタ色素画
像を提供する写真感光材料および写真プロセスにおいて
有用であることが知られている。このようなピラゾロト
リアゾールカプラー類は、例えば、米国特許第 4,777,1
21号および同 4,443,536号、英国特許第 1,247,493号、
同 1,252,418号および同1,398,979号明細書ならびにヨ
ーロッパ特許出願公開第 119,860号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなピラゾロト
リアゾールカプラー類、特にバラスト基を必要とするピ
ラゾロトリアゾールカプラーについては、必要とする複
数の合成工程の少なくとも一部に非常に製造費がかかる
ものがあった。そのため、製造が単純なピラゾロトリア
ゾールカプラーならびにこのようなカプラーを使用する
写真感光材料および写真プロセスを提供することが望ま
れてきた。また、許容できる色素の色相を有する有用な
マゼンタ色素画像を提供すると共に、現像工程中にイオ
ン化する基が存在することなく利用可能なカプリング活
性を示すようなピラゾロトリアゾールカプラー類を提供
することも望まれてきた。
【0004】写真技術分野で多数のピラゾロトリアゾー
ルカプラー類が知られているとはいえ、存在するピラゾ
ロトリアゾールカプラー類によって改良されそして有利
な新規方法によって製造することができるピラゾロトリ
アゾールカプラー類を含有する写真ハロゲン化銀組成物
に対する研究は依然として続けられてきた。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は前記課題を、
非カプリング位の炭素原子上に未置換または置換アミノ
酸から誘導されそしてそのアミノ酸のカルボン酸部分を
介して結合したバラスト基を含有するピラゾロトリアゾ
ール色素生成カプラーを含んでなる写真ハロゲン化銀組
成物の提供によって解決する。
【0006】以下、本発明を具体的に説明する。前記カ
プラーは、現像工程中にイオン化する基が存在すること
なく、良好なカプラー活性を示すバラスト基を含むピラ
ゾロトリアゾール、すなわち、それを含む写真ハロゲン
化銀組成物の露光および処理によって好ましい最大画像
色素濃度を可能にするピラゾロトリアゾールである。さ
らにこのカプラーは、有用な色相を提供し、そして一定
の合成工程を省略できるのでより単純でより経済的な製
造方法を可能にする。記載したようなカプラー類の製造
に際し、アミノ酸が安価な出発原料として利用でき、そ
してアミノ酸は別の状況では前述したバラスト基の調製
において反応性基を付加することが要求されるであろう
合成工程を削減可能な反応性基を含む。例えば、このア
ミノ酸のアミン部分は、一般に合成中保護基を付加する
必要なく、そしてアミノ酸のカルボン酸部分の変性を伴
うことなく他の基によって変性することができる。その
上、得られたバラスト基のアミン部分は、一般にカプラ
ーに高い活性を付与して望ましい反応性を可能にする。
また、多くのアミノ酸類、特にキラル部分を有するもの
は写真分散物中でより容易に分散されるカプラー類の提
供にも役立つ。
【0007】合成に数工程を必要とするピラゾロトリア
ゾールカプラー類についての代表的なバラストとは逆
に、記載したようなカプラー類の前述のバラストは、一
般にほんの1もしくは2つの合成工程を必要とするにす
ぎない。例えば、ピラゾロ〔1,5−b〕−1,3,5
−ピラゾロトリアゾール類やピラゾロ〔3,2−c〕−
1,2,4−トリアゾール類を初めとする記載したよう
ないずれかのピラゾロトリアゾールカプラーが有用であ
るが、好ましいピラゾロトリアゾール類はピラゾロ
〔3,2−c〕−1,2,4−トリアゾール類である。
【0008】代表的なピラゾロ〔3,2−c〕−1,
2,4−トリアゾールは次の式で示される。
【0009】
【化1】
【0010】上式中、R1 は、炭素原子1〜30個を含む
アルキル基のような未置換もしくは置換アルキル基、例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、
n−ブチル、ペンチルまたはエイコシル、あるいは炭素
原子6〜40個を含む未置換もしくは置換アリール基のよ
うな未置換もしくは置換アリール基、例えば、フェニル
または2,4−ジメトキシフェニルであり、R2 は、メ
シチレンまたはメトキシフェニレンのような未置換もし
くは置換フェニレン基または未置換もしくは置換アルキ
リデン基、例えば
【0011】
【化2】
【0012】であり、R3 は、記載したような未置換も
しくは置換アミノ酸から誘導される基であり、そしてZ
は、水素原子またはカプリング離脱基である。R3 に関
するアミノ酸の酸部分は、NHまたは−R2−NH−に結合
した−CO−R3として示される。このアミノ酸のアミン部
分は当該ピラゾロトリアゾールカプラー部分に結合して
いない。
【0013】特に好ましいカプラー類は次式で示され
る。
【0014】
【化3】
【0015】上式中、R4 は、メチルまたは炭素原子4
〜8個を含むt−アルキル、特にt−ブチルであり、R
5 ,R6 およびR7 は、独立して炭素原子1〜5個を含
む未置換もしくは置換アルキル、好ましくはメチル、ま
たは炭素原子1〜3個を含むアルコキシ、例えばメトキ
シまたはエトキシであり、Z1 は、水素原子またはカプ
リング離脱基、特に塩素原子であり、そしてR8 は、未
置換もしくは置換アミノ酸から誘導され、かつそのカル
ボン酸部分を介して結合した基である。
【0016】いずれのアミノ酸も前述のバラスト基の形
成に利用できるが、好ましい群は式HOOC−R3で示され、
このR3 が以下で示されるような基を表すものである。
【0017】
【化4】
【0018】他の有用なR3 基としては次のものが挙げ
られる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】現像可能なハロゲン化銀粒子の像様分布物
を含有する記載したような写真要素で画像を形成する工
程は、ハロゲン化銀の発色現像主薬で前記要素を現像す
る工程を含んでなる。記載したようなバラスト基は、カ
プラーが写真要素に塗布された層からそのカプラーを実
質的に非拡散性にするのに十分な嵩をその分子に付与す
るようなサイズと配置を有する有機基である。このバラ
スト基としてはカプラーのカプリング特性に悪影響を及
ぼさない基、例えばアルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、カルボキシ基、アシル基、アシ
ロキシ基、アリールオキシカルボニル基、カルボナミド
基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、スルホナミド基およびスルファミル基が
挙げられる。
【0023】カプリング位、すなわち、ピラゾロ〔3,
2−c〕−1,2,4−トリアゾールカプラーの場合の
7位は水素を含むことができ(すなわち、4価のカプラ
ーであることができ)、または写真技術分野で既知のカ
プリング離脱基であってもよい(すなわち、このカプラ
ーは2価のカプラーであることができる)。写真技術分
野で利用できることが既知のいずれのカプリング離脱基
も、ヨーロッパ特許出願公開第 285,274号公報に記載さ
れるもののようにカプラーのカプリング位に存在するこ
とができる。
【0024】記載したような写真カプラー類は、写真要
素および/または写真処理液、例えば現像液中に組み入
れることができ、こうして露光された写真要素の現像に
よってそれらは酸化された発色現像主薬と反応性に組み
合わされるだろう。写真処理液中に組み入れられるカプ
ラー化合物類は、それらがその処理液と共に写真層を拡
散しうるような分子サイズと配置でなければならない。
写真要素中に組み入れられる場合には、原則としてこれ
らのカプラー化合物は非拡散性であらねばならない。す
なわち、それらが塗布された層から著しく拡散または滲
み出さないような分子サイズと配置をそれらのカプラー
類は有さねばならない。
【0025】記載したような写真ハロゲン化銀組成物を
含有する写真要素は、発色カプラー類および発色現像主
薬が個別の処理液もしくは処理組成物または写真要素中
へ組み入れられる常法によって製造することができる。
記載したようなカプラー類が組み入れられる写真要素類
は、支持体と単一ハロゲン化銀乳剤層を含んでなる単純
な要素であるが、それらが多層の多色要素であることが
できる。これらのカプラー類は、少なくとも1つのハロ
ゲン化銀乳剤層および/または少なくとも1つの他の
層、例えば隣接層に組み入れることができ、そこでそれ
らは乳剤層中のハロゲン化銀を現像した酸化された発色
現像主薬と反応可能になるように組み合わされうる。ハ
ロゲン化銀乳剤は、他の写真カプラー化合物類、例えば
色素生成カプラー類、発色マスキングカプラー類および
/または競争カプラー類を含むかあるいはそれと組み合
わせることができる。これらの他の写真カプラー類は、
記載したような写真カプラー類のように同一または相違
する色と同一または相違する色相の色素類を生成するこ
とができる。さらに、この写真要素のハロゲン化銀乳剤
層と他の層は、このような層に通常含まれる添加剤を含
んでもよい。
【0026】一般的な多層多色写真要素は、支持体なら
びにそれに担持された、少なくとも1種は本発明の写真
カプラーと組み合わさったハロゲン化銀乳剤単位であ
る、シアン色素画像を供給する材料と組み合わさった赤
感性ハロゲン化銀乳剤単位、マゼンタ色素画像を供給す
る材料と組み合わさった緑感性ハロゲン化銀乳剤単位お
よびイエロー色素画像を供給する材料と組み合わさった
青感性ハロゲン化銀乳剤単位を含むことができる。各ハ
ロゲン化銀乳剤単位は、1以上の層からなることがで
き、これらの各種単位と層は相互に関連する別々の位置
に配置することができる。
【0027】これらの感光性ハロゲン化銀乳剤は、粗粒
子ハロゲン化銀結晶、平均的粒子のハロゲン化銀結晶も
しくは微粒子ハロゲン化銀結晶またはそれらの混合物を
含むことができ、そして塩化銀、臭化銀、臭ヨウ化銀、
塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀およびそれらの混
合物のようなハロゲン化銀を含むことができる。これら
の乳剤はネガ作動性乳剤または直接ポジ乳剤であること
ができる。それらは、ハロゲン化銀粒子の表面で主とし
て潜像を形成するか、またはハロゲン化銀粒子の内部で
主として潜像を形成することができる。それらを化学増
感および分光増感してもよい。これらの乳剤は、一般に
ゼラチン乳剤でありうるが、他の親水性コロイドも利用
できる。リサーチ・ジスクロージャー(Research Disclo
sure) 、1983年1月、Item No.22534 および米国特許第
4,434,226号明細書に記載されるような平板状粒子の感
光性ハロゲン化銀が特に有用である。
【0028】記載したようなカプラー類は、色素生成カ
プラー類が写真技術分野で使用されてきたのと同様に写
真ハロゲン化銀組成物、要素およびプロセスで使用する
ことができる。これらの乳剤および要素で使用するのに
適する材料の以下の説明では、Research Disclosure 、
1978年12月、Item 17643(Industrial Opportunities Lt
d., Homewell Havant, Hampshire, P09 1EF 、米国、に
より出版)を引用するであろう。この刊行物は、以降
「Research Disclosure 」の語により特定するであろ
う。
【0029】写真要素類は、Research Disclosure 、第
XVIII章に記載されるように化学輻射線、典型的には可
視領域のスペクトルで露光して潜像を形成し、次いでRe
search Disclosure 、第 XIX章に記載されるように処理
して可視色素画像を形成することができる。可視色素画
像の処理工程には、要素を発色現像主薬と接触して現像
可能なハロゲン化銀を還元しそしてその発色現像主薬を
酸化する段階が含まれる。酸化された発色現像主薬は、
次にカプラーと反応して色素を与える。
【0030】この発明で利用できる好ましい発色現像主
薬はp−フェニレンジアミン類である。特に好ましいも
のとしては、4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩
酸塩、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニ
リン塩酸塩、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−β−(メタンスルホナミド)エチルアニリン硫酸塩・
水和物、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ヒドロキシエチルアニリン硫酸塩、4−アミノ−3−
β−(メタンスルホナミド)エチル−N,N−ジエチル
アニリン塩酸塩および4−アミノ−N−エチル−N−
(2−メトキシエチル)−m−トルイジンジ−p−トル
エンスルホン酸が挙げられる。
【0031】ネガ作動性臭ヨウ化銀を用いると前記の処
理工程はネガ画像をもたらす。ポジ画像(または反転画
像)を得るには、非発色性現像主薬で現像を進めて露光
されたハロゲン化銀を現像(色素を生成しない)し、次
いでその要素を均一にカブラせて現像可能な未露光ハロ
ゲン化銀を出現させる。また、直接ポジ乳剤を使用して
ポジ画像を得ることができる。現像後、通常の漂白、定
着または漂白−定着により銀およびハロゲン化銀を除去
し、さらに洗浄次いで乾燥する。
【0032】
【実施例】記載したようなカプラー類は、有機化合物の
合成技術分野で既知の反応および方法によって製造する
ことができる。代表的な合成を以下の例で具体的に説明
する。 合成例A:1−アセチル−6−t−ブチル−7−クロロ
−(3−アミノ−2,4,6−トリメチル−1−フェニ
ル)−1H−ピラゾール−〔3,2−c〕−1,2,4
−トリアゾール(化合物C)を、米国特許第 4,777,121
号明細書に記載されるように製造した。この化合物を既
知の合成ルートで製造したバラスト酸類と反応させた。
製造したすべての化合物は、満足すべきNMRスペクト
ルおよび分析結果を示した。合成の代表例は次の反応式
で示される。
【0033】
【化8】
【0034】水 750ml中D,L−メチオニン(89.6g、
0.600モル)および水酸化ナトリウム(24.0g、 0.600
モル)溶液を2リットルフラスコで急速攪拌した。この
フラスコを氷浴に入れ、その溶液にデカノイルクロライ
ド(57.2g 0.300モル)を一度に加えた。5分間激しく
攪拌した後、この乳化物に水 150ml中 NaOH 12g(0.30
モル)溶液を加えた。2時間後、透明溶液を濃HCl でpH
1になるまで酸性にした。得られた油状物を酢酸エチル
(2×400ml)で抽出した。この酢酸エチル層を併わせ、
3N HCl 200ml、水 100ml次いでブライン50mlで洗浄し
た。この溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、次いで蒸発
させ固体化し始める油状物を得た。この油状物を低沸点
リグロイン中ですりつぶし、濾過し、無色固体として化
合物A85.2gを得た(m.p. 69〜70℃) 。
【0035】
【化9】
【0036】化合物A(50.0g、 0.165モル)を 500ml
フラスコ中で2:1のメタノール:THF(テトラヒド
ロフラン)250mlで溶解した。水10ml中 WO3・H2O 1.0g
スラリーを十分量の50%の水酸化ナトリウムを滴下して
溶解しタングステン酸触媒溶液を調製した。次に、氷酢
酸の数滴でpHを約5まで低下した。こうして得られた透
明な溶液を、前記攪拌反応液に加えて濁った混合物を得
た。これに、必要量の約半分の30%過酸化水素(39.3
g、 0.347モル)を加えた。発熱反応が起こり、約10分
後に溶液は沸騰し始めた。この反応混合物を短時間冷却
して温度を沸点以下にした。温度が低下し始めたとき、
残りの過酸化水素を加え、このフラスコを熱板上で加熱
し50〜60℃の温度に保持した。1.5時間後、目的の反応
が終了した。反応混合物を濃縮して濃厚スラリーとし、
水 300mlを加え、この溶液を濾過し、次いで乾燥して無
色固体53.4gを得た。この生成物を酢酸エチル/エタノ
ール(5/1)約 500mlから再結晶して化合物B(m.p.
123〜124 ℃)44.4g(80.3%)を得た。
【0037】
【化10】
【0038】化合物C(10.0g、26.7ミリモル)を 250
mlフラスコ中で加温しながら乾燥ピリジン50mlに溶解し
た。乾燥ピリジン20ml中PCl3 (1.84g、13.4ミリモル)
溶液を10分かけて滴下して淡黄−オレンジ色の溶液を得
た。氷浴を取り除き、溶液を1時間攪拌した。化合物B
(8.97g、26.8ミリモル)のすべてを1度に加えた。得
られた溶液を室温で15分間攪拌し、次いで1.5時間蒸気
浴上に置いた。この溶液を室温まで冷却し、水 500ml中
に注ぎ込んだ。この生成物を酢酸エチル(2×250ml)で
抽出した。併わせた酢酸エチル層を4N HCl(2×250m
l)、水 100ml次いでブライン50mlで洗浄した。酢酸エチ
ル層を MgSO4で乾燥し、濾過し、次いで蒸発して油状物
を得た。この油状物を酢酸エチル25mlに溶解し、リグロ
インで飽和させた溶液を加温した。一晩放置後、得られ
た固体を濾取し、リグロイン/酢酸エチル(3/1)で
洗浄して固体13.6gを得た。このものはTLC(薄層ク
ロマトグラフィー)(CH2Cl2中20% THF) でほとんど純粋
であった。この固体を2Lの焼結ガラス漏斗中シリカゲ
ル1.4lを介し、CH2Cl2中10% THFで溶出するクロマト
処理で無色固体(m.p. 168〜169 ℃)12.7gを得た。
【0039】この固体(12.0g、17.4ミリモル)をメタ
ノール/THF(1/1)50mlで溶解し、水15ml中固形
KOH(2.52g、38.2ミリモル)溶液で処理した。15分後、
この溶液を濃HCl でpH1まで酸性にし、減圧下で溶媒を
留去した。残渣を水50mlで処理し、生成物を酢酸エチル
(2×200ml)で抽出した。これらの酢酸エチル層を併わ
せ、水50ml次いでブライン50mlで洗浄した。その溶液を
MgSO4で乾燥し、蒸発させてガラス状物を得た。アセト
ニトリルから種結晶を得た。前記ガラス状物をアセトニ
トリル 100mlから結晶化して化合物D(m.p. 138〜139
℃)11.6gを得た。構造は分析データと一致した。合成
例B:
【0040】
【化11】
【0041】1lの三つ口フラスコに、11−アミノウン
デカン酸(30.3g、 0.150モル)、水酸化ナトリウム
(6.0g、0.15モル)および水 750mlを加えた。急速攪
拌したスラリーに、エタンスルホニルクロライド(21.2
g、 0.165モル)および水50ml中水酸化ナトリウム溶液
(6.0g、0.15モル)を同時に1時間かけて添加した。
得られた濃厚スラリーをさらに1時間攪拌した。このス
ラリーを濃HCl でpH1まで酸性にした。生成物を酢酸エ
チル(2×250ml)で抽出した。これらの酢酸エチル層を
併わせ、3N HCl(2×100ml)、水 100ml次いでブライ
ン50mlで洗浄した。溶液を MgSO4で乾燥し、濾過し、次
いで蒸発させて固体を得た。この固体をリグロイン/エ
チルエーテル(2/1)ですりつぶし、次いで濾取して
化合物E(m.p. 92〜93℃)21.0g得た。
【0042】
【化12】
【0043】塩化メチレン30ml中化合物E(4.4g、15
ミリモル)のスラリーをDMF 2滴で処理し、オキサリル
クロライド(4.1g、32ミリモル)を滴下した。このス
ラリーを還流させて溶液を得た。反応が終了した後、溶
液を蒸発させ油状物として化合物Fを得た。この化合物
をそのまま使用した。
【0044】
【化13】
【0045】乾燥THF 30ml中化合物C(5.5g、14.7ミ
リモル)とジメチルアニリン(2.7g、22ミリモル)の
スラリーを、氷浴中で10℃に冷却した。この攪拌混合物
を塩化メチレン10ml中に溶解した化合物Fで滴下処理し
た。10分後、この溶液を冷水性HCl に注ぎ込み、生成物
を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を水、次いでブ
ラインで洗浄した。溶液を MgSO4で乾燥し、濾過し、次
いで蒸発して油状物を得た。この油状物を塩化メチレン
/酢酸エチル(5/1)を用いるシリカゲルでクロマト
処理し、ガラス状物8.0gを得た。これをヘプタン/酢
酸エチル(1/1)から結晶化して無色固体7.0gを得
た。この固体をエタノール/THF(3/1)100mlに溶
解し、水5ml中KOH 1.4g溶液で処理した。15分後、溶
液を冷水性 HCl上に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を水、次いでブラインで洗浄し、 MgS
O4で乾燥し、蒸発して非晶質固体を得た。この固体をヘ
プタン/エチルエーテル(4/1)ですりつぶし、濾過
して化合物Gを得た。構造はNMRおよび他の分析デー
タと一致した。
【0046】以下の例で本発明をさらに具体的に説明す
る。 例1〜10:各種写真要素は、臭ヨウ化銀乳剤0.84gAg/
2 、ゼラチン3.77g/m2 を酢酪酸セルロースフィル
ム支持体に塗布し、次いで表Iに示すカプラー類の1種
をその半分量のトリクレジルホスフェートに分散しそし
て1.62ミリモル/m2 を塗布して作製した。この感光性
層を、ゼラチン7.0g/m2 および合計ゼラチン当たり
1.75重量%のビスビニルスルホニルメチルエーテル含有
層でオーバーコートした。各要素試料を、段階的濃度試
験片を介して像様露光し、下記のようにイーストマンコ
ダック社(Eastman Kodak Company) 、米国、の KODAK E
-6プロセス(KODAKはEastman Kodak Company, U.S.A. の
商標)で用いるような処理液を使用して40℃にて処理し
た。
【0047】
【表1】
【0048】これらの処理組成分は、British Journal
of Photograph 、1982年報、 201〜203 ページに記載さ
れているものと実質的に同じであった。下記に、表Iで
使用したカプラー類を列挙する。
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】対照カプラーM−1ならびに比較カプラー
M−2およびM−3の構造式は次のとおりである。
【0052】
【化16】
【0053】
【表2】
【0054】比較カプラーM−2についての一般的な合
成ルートは、ヨーロッパ特許出願公開第 284,239号公報
に記載されており、本発明のカプラー類の合成に必要と
するものより多くの工程を必要とする。比較カプラーM
−3に関するバラスト基もまたより多くの合成工程を必
要とする。記載したような新規カプラー類それぞれの最
大濃度およびガンマは、比較のM−2とM−3によって
示されるものより高いかまたは遙かに高い値を示す。
【0055】
【発明の効果】記載したような新規ピラゾロトリアゾー
ルカプラーを含んでなる記載したような写真ハロゲン化
銀組成物は、より単純な製造法によって提供でき、そし
て有用なDmax とガンマを有する有用なカプリング活性
を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非カプリング位の炭素原子上に未置換ま
    たは置換アミノ酸から誘導されそしてそのアミノ酸のカ
    ルボン酸部分を介して結合したバラスト基を含有するピ
    ラゾロトリアゾール色素生成カプラーを含んでなる写真
    ハロゲン化銀組成物。
JP2403407A 1989-12-19 1990-12-19 ピラゾロトリアゾールカプラーを含む写真感光材料 Pending JPH07140611A (ja)

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