JPH07139703A - ボイラ起動制御装置 - Google Patents

ボイラ起動制御装置

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JPH07139703A
JPH07139703A JP29063793A JP29063793A JPH07139703A JP H07139703 A JPH07139703 A JP H07139703A JP 29063793 A JP29063793 A JP 29063793A JP 29063793 A JP29063793 A JP 29063793A JP H07139703 A JPH07139703 A JP H07139703A
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克己 下平
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸気圧力、蒸気温度を安定的に制御するボイ
ラ起動制御装置を提供すること。 【構成】 変化率目標値修正器30は変化率目標値演算
器18と最適操作量演算器19の間に介在し、蒸気圧力
検出器12、蒸気温度検出器13、発電機出力検出器2
0、タービン加減弁開度検出器21、燃料流量下限値設
定器22の出力に基づいて、蒸気圧力と蒸気温度の各々
の変化率目標値a、bが現在のボイラ状態において実現
可能な組み合わせとなるように、そのいずれか、あるい
は両方を変更して修正値a’b’を最適操作量演算器1
9へ出力する。こうして、蒸気圧力変化率目標値、蒸気
温度変化率目標値等が現在のプラント状態において実現
可能であることが保証され、後段に配置される燃料流量
調節弁9、過熱器バイパス弁10、タービンバイパス弁
11等の最適操作量の演算の安定化が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラ装置において、
その起動を制御するボイラ起動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ボイラの起動は起動準備完了後、バーナ
に点火し、ボイラの昇温、昇圧を開始する。この時、ボ
イラ装置の各部が過熱したり、肉厚部に過大な熱応力が
発生したりすることのないように適切な制御を行う必要
がある。一方、点火から通気、併入に至る間に投入され
る燃料は直接発電に寄与しないため、極力削減すること
が求められる。前記のような要求を満たすための手段と
して、本出願人は特開昭61−24905号の発明など
を提案している。図8は前記特開昭61−24905で
提案した貫流ボイラ起動装置の系統図である。同図にお
いて、ボイラの火炉炉壁を構成する水壁1への給水はボ
イラ給水ポンプ3により行われ、節炭器6で予熱された
後、バーナ2により加熱される。給水が水壁1で加熱さ
れて気水分離器4で気水混合物が蒸気と水とに分離され
る。気水分離器4からの蒸気は過熱器5で加熱され、過
熱蒸気によりタービン発電機7が駆動される。過熱器5
とタービン発電機7の間に過熱器5からタービン発電機
7への蒸気量を加減するタービン加減弁8が介在する。
また、燃料流量調節弁9は火炉2に供給される燃料投入
量を調整するものであり、過熱器バイパス弁10は気水
分離器4からの蒸気を、またタービンバイパス弁11は
過熱器5からの蒸気をそれぞれコンデンサ(図示せず)
などに逃がすための弁である。
【0003】前記本発明者らの特許出願では、過熱器5
からタービン発電機7へ供給される蒸気の圧力を検出す
る蒸気圧力検出器12、当該蒸気の温度を検出する蒸気
温度検出器13、昇圧完了時における過熱器5からター
ビン発電機7へ供給される蒸気の圧力の目標値を設定す
る蒸気圧力目標値設定器14、同じく昇温完了時におけ
る過熱器5からタービン発電機7へ供給される蒸気の温
度の目標値を設定する蒸気温度目標値設定器15、気水
分離器4の肉厚部の熱応力を抑制するための飽和温度変
化率制限値を設定する飽和温度変化率制限値設定器1
6、過熱器5の出口ヘッダの肉厚部の熱応力を抑制する
ための過熱器出口蒸気温度変化率制限値を設定する過熱
器出口蒸気温度変化率制限値設定器17、該設定器17
からの入力をもとに、蒸気圧力変化率目標値aと過熱器
5の出口蒸気温度変化率目標値bを演算する変化率目標
値演算器18、前記目標値a、bを入力して、これらを
実現する最少の燃料投入量とタービンバイパス弁10通
過蒸気流量および過熱器バイパス弁11通過蒸気流量の
組み合わせを演算し、さらに算出された各流量を得るた
めに必要な燃料流量調節弁9、タービンバイパス弁10
および過熱器バイパス弁11の各弁開度信号c、d、e
をそれぞれ演算する最適操作量演算器19を設けること
を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、変化率目標値演算器18における、蒸気圧力変化率
目標値aおよび過熱器5出口蒸気温度変化率目標値bの
算出は、昇圧完了時における蒸気圧力目標値と現在の蒸
気圧力の差および昇温完了時の過熱器5出口蒸気温度目
標値と現在の過熱器5出口蒸気温度の差および熱応力を
抑制するための蒸気圧力制限値と飽和温度変化率制限値
を考慮するのみであり、その演算結果である蒸気圧力変
化率目標値aと過熱器5出口蒸気温度変化率目標値b
が、現在のプラント状態において実現可能であるという
保証はなかった。このため、最適操作量演算器19にお
ける演算が発散する、あるいは前記各種の弁の開度が負
の値となるなどの物理的に不適切な演算結果が出力され
る可能性があった。本発明の目的はボイラ起動制御にお
いて、蒸気圧力および蒸気温度の各変化率目標値に基づ
き制御する場合に、各変化率目標値が現在のボイラ状態
で実現可能な範囲に納まるように修正し、後段に配置さ
れる最適操作量演算器の演算の安定化を図ることであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、蒸気温度変化率目
標値および蒸気圧力変化率目標値を設定する第1の手段
と、蒸気温度変化率および蒸気圧力変化率を制御する第
2の手段を有するボイラ装置において、少なくともこの
ボイラの所定部の蒸気温度および蒸気圧力を入力とし
て、現在のボイラ状態で実現可能な、少なくとも蒸気温
度変化率の上下限値と実現可能な蒸気圧力変化率の上下
限値を算出し、第1の手段から出力された変化率目標値
を、前記実現可能な変化率に基づいて修正し、前記第2
の手段へ出力する第3の手段を設けたボイラ起動制御装
置である。上記発明の第3の手段は実現可能な範囲内に
修正された蒸気温度変化率も入力として実現可能な蒸気
圧力変化率の上下限値の演算を行うことができる。
【0006】
【作用】本発明によれば、第3の手段により現在のボイ
ラ状態で実現可能な蒸気圧力変化率の上下限値および蒸
気温度変化率の上下限値を算出し、変化率目標値演算器
からの出力である蒸気圧力変化率目標値と過熱器出口蒸
気温度変化率目標値が、前記算出した現在のボイラ状態
において実現可能な上下限値の範囲内にあるか否かを検
査し、範囲外にある場合は、実現可能な変化率目標値の
組み合わせとなるよう、第1の手段から出力された蒸気
圧力、蒸気温度等の変化率目標値を、前記実現可能な変
化率に基づいて修正し、蒸気圧力、蒸気温度等の変化率
を制御する第2の手段へ出力する。こうして、蒸気圧力
変化率目標値、蒸気温度変化率目標値等が、現在のプラ
ント状態において実現可能であることが保証され、後段
に配置される例えば燃料弁、過熱器バイパス弁、タービ
ンバイパス弁等の最適操作量の演算の安定化が達成され
る。このとき、第3の手段が実現可能な範囲内に修正さ
れた蒸気温度変化率も入力として実現可能な蒸気圧力変
化率の上下限値の演算を行うことで、蒸気圧力変化率目
標値と蒸気温度変化率目標値がそれぞれの実現可能な上
下限値の間に矛盾が生じることがなくなる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。図1
に示す実施例において、図8と同じ機能を達成する部材
には同一番号を付けてその説明を省略する。図1には、
現在の発電機出力を検出する発電機出力検出器20、タ
ービン加減弁8の開度を検出するタービン加減弁開度検
出器21、燃焼装置の仕様によって定められる燃料流量
の下限値を設定する燃料流量下限値設定器22および次
に述べる変化率目標値修正器30を設けている。変化率
目標値修正器30は変化率目標値演算器18と最適操作
量演算器19の間に介在し、蒸気圧力検出器12、蒸気
温度検出器13、発電機出力検出器20、タービン加減
弁開度検出器21、燃料流量下限値設定器22の出力に
基づいて、後に述べる手順により、蒸気圧力変化率目標
値aと過熱器5出口蒸気温度変化率目標値bが現在のボ
イラ状態において実現可能な組み合わせとなるように、
そのいずれか、あるいは両方を変更して最適操作量演算
器19へ出力するものである。
【0008】すなわち、変化率目標値修正器30は現在
のボイラ状態において実現可能な蒸気圧力変化率と過熱
器5出口蒸気温度の範囲を求め、変化率目標値演算器1
8の出力である蒸気圧力変化率目標値aと過熱器5出口
蒸気温度変化率目標値bが求めた範囲内にあるか否かを
検討し、範囲内にない場合には、蒸気圧力変化率目標値
aと過熱器5出口蒸気温度変化率目標値bが現在のボイ
ラ状態において実現可能な組み合わせとなるように、そ
のいずれか、あるいは両方を変更して最適操作量演算器
19へ出力する。変化率目標値修正器30によって修正
された蒸気圧力変化率目標値a’と過熱器5出口蒸気温
度変化率目標値b’は最適操作量演算器19に入力さ
れ、該目標値a’、b’を実現するための最適な操作量
の組み合わせが算出される。変化率目標値a’および
b’の値は変化率目標値修正器30によって実現可能な
範囲内に保たれるため、最適操作量演算器19では常に
最適な操作量の組み合わせが算出される。
【0009】次に、変化率目標値修正器30のアルゴリ
ズムについて説明する。本出願人は特開昭61−249
05号において前記の構造を持つボイラにおいて蒸気圧
力変化率dP/dtおよび過熱器5の出口蒸気温度変化
率dT/dtは次の式(1)と式(2)によりそれぞれ
求められることを示した。
【数1】
【0010】但し、式中の記号は以下のように定義す
る。 A:過熱器の伝熱面積(m2) GWW:水壁1への給水量(kg/s) Ge:水壁1の蒸発量(kg/s) h'(P):飽和水エンタルピ(kcal/kg)(Pの関
数) h"(P):飽和蒸気エンタルピ(kcal/kg)(Pの
関数) H(P,T):過熱器5の出口蒸気エンタルピ(kcal/
kg)(P,Tの関数) dH/dt:過熱器5の出口蒸気エンタルピ変化率(k
cal/kgs) Hi:過熱器5の入口蒸気エンタルピ(kcal/kg) HWW:水壁1の出口流体エンタルピ(kcal/kg) HECO:節炭器6の出口給水エンタルピ(kcal/k
g) P:蒸気圧力(kg/cm2) dP/dt:蒸気圧力変化率(kg/cm2s) Q(x):水壁1の熱吸収量(kcal/s)(xの関
数) T:過熱器5の出口蒸気温度(℃) dT/dt:過熱器5の出口蒸気温度変化率(℃/s) v(P,T):過熱器5内蒸気の平均比容積(m3/k
g) V:過熱器5の内容積(m3) x:燃料流量(kg/s) α:過熱器5の平均熱貫流率(kcal/m2s℃) TH(x):過熱器5の入口燃焼ガス温度(℃)(xの
関数) Gall:全蒸気流量(kg/s) GSH:過熱器5の通過蒸気流量(kg/s) (∂P/∂γ)P,T:圧力P、温度TにおけるPの比重γに対す
る偏微分係数 (∂P/∂γ)P,T:圧力P、温度TにおけるTのエンタルピH
に対する偏微分係数
【0011】式(1)および式(2)で操作可能な量は
燃料流量x、全蒸気流量Gall、過熱器5の通過蒸気流
量GSHであり、これらに対して独立な、その他の値は全
てプラントの仕様で定められる定数、あるいは計測によ
り求められる量である。また、一般に燃料流量xの上限
は負荷の関数として定められ、下限値は燃焼装置の仕様
で定められる。式(1)において、水壁1の熱吸収量Q
(x)はその性質から燃料流量xに対して単調に増加す
ることを考慮すると、蒸気圧力変化率dP/dtは燃料
流量xに対して単調に増加し、全蒸気流量Gallに対し
て単調に減少することが分かる。従って蒸気圧力変化率
dP/dtが最大となるのは、燃料流量xが最大で、か
つ、全蒸気流量Gallが最小となる操作を行った場合で
ある。同様に式(2)において、過熱器5の入口燃焼ガ
ス温度TH(x)が燃料流量xに対して単調に増加する
ことを考慮すると、過熱器5の出口蒸気温度変化率dT
/dtは燃料流量xに対して単調に増加し、過熱器5の
通過蒸気流量GSHに対して単調に減少することが分か
る。従って、過熱器5の出口蒸気温度変化率dT/dt
が最大となるのは燃料流量xが最大で、かつ、過熱器5
の通過蒸気流量GSHが最小となる操作を行った場合であ
り、過熱器5の出口蒸気温度変化率dT/dtが最小と
なるのは燃料流量xが最小で、かつ、過熱器5の通過蒸
気流量GSHが最大となる操作を行った場合である。
【0012】ところで、全蒸気流量Gallおよび過熱器
5の通過蒸気流量GSHは、それぞれ次式(3)、(4)
のように定義される。 GSH=GTB+GTBbypass (3) Gall=GSH+GSHbypass (4) 但し、式中の記号を以下のように定義する。 GTB:タービン加減弁通過蒸気流量(kg/s) GTBbypass:タービンバイパス弁通過蒸気流量(kg/
s) GSHbypass:過熱器バイパス弁通過蒸気流量(kg/
s) ここでタービン加減弁通過蒸気流量GTBは発電機出力を
制御するためにタービン側で独立に制御されるため、ボ
イラ起動制御装置において、制御対象とすることはでき
ない。一方、タービンバイパス弁通過蒸気流量G
TBbypass、過熱器バイパス弁通過蒸気流量GSHbypass
それぞれタービンバイパス弁11、過熱器バイパス弁1
0の操作により制御可能である。式(4)から明らかな
ように、全蒸気流量Gallと過熱器5の通過蒸気流量G
SHは次の条件(5)を満たさなければならない。 Gall>GSH (5)
【0013】但し、最適操作量演算器19における演算
の合理性を保証するためには、この条件を燃料流量xの
全域において満たす必要はなく、任意の一部分で満たせ
ば十分である。燃料流量xが上限にある場合に該条件を
満たすような蒸気圧力変化率dP/dtを実現可能な該
変化率dP/dtの上限とする。すなわち、燃料流量x
が上限値にある場合に、蒸気温度変化率目標値を満足す
る過熱器5の通過蒸気流量GSHを全蒸気流量Gallの下
限値と見なし、式(1)に代入して得られる蒸気圧力変
化率dP/dtを、実現可能な該変化率dP/dtの最
大値とする。任意の燃料流量xに対する、修正後の蒸気
温度変化率目標値を満足する過熱器5の通過蒸気流量G
SHは式(2)を該通過蒸気流量GSHについて解き、過熱
器5の出口蒸気温度変化率dT/dtに修正後の蒸気温
度変化率を、燃料流量xに燃料流量xの上限値を代入す
ることで求められる。
【0014】以上のことを整理すると、実現可能な過熱
器5の出口蒸気温度変化率dT/dtの上限値は、最大
の燃料流量xすなわち燃料流量xの上限値、および、最
小の過熱器5の通過蒸気流量GSH、すなわちタービンバ
イパス弁11を全閉とした過熱器5の通過蒸気流量GSH
(=GTB)を式(2)に代入することにより求められ、
同じく下限値は、最小の燃料流量xすなわち燃料流量x
の下限値、および、最大の過熱器5の通過蒸気流量
SH、すなわちタービンバイパス弁11を全開とした場
合の過熱器5の通過蒸気流量GSHを式(2)に代入する
ことにより求められる。一方、実現可能な蒸気圧力変化
率dP/dtの上限値は、実現可能な上下限値の範囲内
に修正された蒸気温度変化率目標値を燃料流量xの上限
値において満足する過熱器5の通過蒸気流量GSHを全蒸
気流量Gallとし、最大の燃料流量xすなわち燃料流量
xの上限値と共に式(1)に代入することにより求めら
れ、同じく下限値は、最小の燃料流量xすなわち燃料流
量xの下限値、および最大の全蒸気流量Gallすなわち
過熱器バイパス弁10、タービンバイパス弁11を共に
全開とした場合の全蒸気流量Gallを式(1)に代入す
ることにより求められる。
【0015】以上のアルゴリズムに基づいて構成した変
化率目標値修正器の系統図を図2に示す。関数発生器3
1は図3に示す特性を備えた関数発生器であり、発電機
出力検出器20の出力を受けて、現時点で投入可能な燃
料流量の上限値を出力する。関数発生器32は図4に示
す特性を備えていて、蒸気圧力検出器12の出力を受け
て、タービン加減弁8が全開の時に得られる蒸気流量を
出力する。関数発生器33は図5に示す特性を備えたも
のであり、タービン加減弁開度検出器21の出力を受け
て、タービン加減弁8の有効ポート面積比を出力する。
また、乗算器34は2つの関数発生器32、33の出力
を乗算することにより、タービン加減弁8を通過する蒸
気流量を算出する。関数発生器35は図6に示す特性を
備えており、蒸気圧力検出器12の出力を受けて、ター
ビンバイパス弁11を全開にした場合にタービンバイパ
ス弁11を通過する蒸気の流量を出力する。関数発生器
36は図7に示す特性を備えたものであり、蒸気圧力検
出器12の出力を受けて、過熱器バイパス弁10を全開
した場合に過熱器バイパス弁10を通過する蒸気の流量
の合計を出力する。
【0016】蒸気温度変化率上下限値演算器37は蒸気
圧力検出器12の検出値、過熱器出口蒸気温度検出器1
3の検出値、関数発生器31からの現時点で投入可能な
燃料流量の上限値、燃料流量下限値設定器22による設
定値、乗算器34から出力されるタービン加減弁通過蒸
気流量、関数発生器35から出力されるタービンバイパ
ス弁11全開時通過蒸気流量を入力として、式(2)に
基づき、現在のボイラ状態で実現可能な、過熱器5出口
における蒸気温度変化率の上限値および下限値を演算す
ることができる。また範囲制限器38は蒸気温度変化率
上下限値演算器37で算出された上下限値に基づいて、
蒸気温度変化率目標値bが上下限値内に収まるように修
正する。
【0017】蒸気圧力変化率上下限値演算器39は蒸気
圧力検出器12の検出値、過熱器出口温度検出器13の
検出値、関数発生器31からの現時点で投入可能な燃料
流量の上限値、燃料流量下限値設定器22による設定
値、乗算器34から出力されるタービン加減弁通過蒸気
流量、関数発生器35から出力されるタービンバイパス
弁11全開時通過蒸気流量、範囲制限器38により実現
可能な範囲内に修正された蒸気温度変化率目標値b’を
入力として、式(1)に基づき、現在のボイラ状態で実
現可能な蒸気圧力変化率の上下限値を演算する。また、
範囲制限器40は蒸気圧力変化率上下限値演算器39で
算出された上下限値に基づいて、蒸気圧力変化率目標値
aが上下限値内に収まるように修正する。
【0018】以上により、変化率目標値修正器30から
出力される、修正された、蒸気圧力変化率目標値a’お
よび蒸気温度変化率目標値b’の組み合わせは、常に実
現可能な範囲内に保たれる。こうして、最適操作量演算
器19における演算が発散したり、算出された操作量
が、物理的に不可能な値となるなどの不都合な事態を防
止し、確実に正しい解を得ることが保証され、燃料流量
調節弁9、過熱器バイパス弁10、タービンバイパス弁
11等の最適操作量の演算の安定化が達成される。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、最適操作量演算器に入
力される、蒸気圧力変化率目標値、蒸気温度変化率目標
値等は、それぞれ常に実現可能な値に保たれ、後段に配
置される燃料弁、蒸気流量弁等の最適操作量の演算の安
定化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るボイラ起動制御装置
の系統図。
【図2】 図1に示す変化率目標値修正器30の系統
図。
【図3】 図2に示す関数発生器31の特性図。
【図4】 図2に示す関数発生器32の特性図。
【図5】 図2に示す関数発生器33の特性図。
【図6】 図2に示す関数発生器35の特性図。
【図7】 図2に示す関数発生器36の特性図。
【図8】 従来技術によるボイラ起動制御装置の系統
図。
【符号の説明】
1…水壁、2…バーナ、3…ボイラ給水ポンプ、4…気
水分離器、5…過熱器、6…節炭器、7…タービン発電
機、8…タービン加減弁、9…燃料流量調節弁、10…
過熱器バイパス弁、11…タービンバイパス弁、12…
蒸気圧力検出器、13…蒸気温度検出器、14…蒸気圧
力目標値設定器、15…蒸気温度目標値設定器、16…
飽和温度変化率制限値設定器、17…過熱器出口蒸気温
度変化率制限値設定器、18…変化率目標値演算器、1
9…最適操作量演算器20…発電機出力検出器、21…
タービン加減弁開度検出器、22…燃料流量下限値設定
器、30…変化率目標値修正器、31〜33、35、3
6…関数発生器、34…乗算器、37…蒸気温度変化率
上下限値演算器、38、40…範囲制限器、39…蒸気
圧力変化率上下限値演算器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸気温度変化率目標値および蒸気圧力変
    化率目標値を設定する第1の手段と、蒸気温度変化率お
    よび蒸気圧力変化率を制御する第2の手段を有するボイ
    ラ装置において、少なくともこのボイラの所定部の蒸気
    温度および蒸気圧力を入力として、現在のボイラ状態で
    実現可能な、少なくとも蒸気温度変化率の上下限値と実
    現可能な蒸気圧力変化率の上下限値を算出し、第1の手
    段から出力された変化率目標値を、前記実現可能な変化
    率に基づいて修正し、前記第2の手段へ出力する第3の
    手段を設けたことを特徴とするボイラ起動制御装置。
  2. 【請求項2】 第3の手段は実現可能な範囲内に修正さ
    れた蒸気温度変化率も入力として実現可能な蒸気圧力変
    化率の上下限値の演算を行うことを特徴とする請求項1
    記載のボイラ起動制御装置。
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