JPH07139476A - 内歯式ベーンポンプ - Google Patents

内歯式ベーンポンプ

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JPH07139476A
JPH07139476A JP28942293A JP28942293A JPH07139476A JP H07139476 A JPH07139476 A JP H07139476A JP 28942293 A JP28942293 A JP 28942293A JP 28942293 A JP28942293 A JP 28942293A JP H07139476 A JPH07139476 A JP H07139476A
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JP
Japan
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vane
pressure
rotor
discharge
pump
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Withdrawn
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JP28942293A
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Inventor
Kenji Ikeda
賢次 池田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、内歯式ベーンポンプに関し、バッ
クプレッシャの調整による吐出圧制御を適性に行なえる
ようにし、ポンプの効率向上を実現できるようにするこ
とを目的とする。 【構成】 リング部材6と、回転しうるロータ3とから
なり、リング部材6とロータ3との間に空間31が形成
され、この空間31を複数に仕切るベーン5と、この空
間31内へ作動油を吸入させる吸入路34と、昇圧油を
吐出させる吐出路35と、上記空間31と吸入路34,
吐出路35とを連通する吸入・吐出ポート33と、空間
31内の圧力状態に応じて、吸入・吐出ポート33を吸
入路34と吐出路35とのいずれかに連通させる切換機
構37とを設け、ベーン5をロータ3の外周面に当接可
能にそなえ、ロータ3の外周面が半径方向に不均一な歪
みを有し、ベーン5の先端部をロータ3に当接させる押
上機構41をそなえ、この押上機構41が油圧室3cと
作動油圧調整手段40とからなるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車や工作機械等の
油圧機械に用いて好適の、内歯式ベーンポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車や油圧機械等の油圧装置等に種々
のベーンポンプが用いられているが、このうち、可変容
量型のベーンポンプの概略構成を図3に示す。このベー
ンポンプは、従来のこの種のベーンポンプの課題であっ
たポンプ自体の大型化、複雑化や、カムリングの周囲の
隙間からの作動油の洩れ等を抑制すべく、実開平4−1
03278号公報において、開示されたものである。
【0003】このベーンポンプは、図3に示すように、
ポンプ1の中心にはロータ3が配設されている。このロ
ータ3は、ケーシング4に図示しないベアリングとシー
ル部材とによって回転自在、且つ液密に軸支されてい
る。そして、ロータ3は、ドライブシャフト2に駆動さ
れて時計回り方向に回転するようになっている。一方、
ロータ3を等分割する円周上の6か所には、ロータ3を
軸方向に貫通する溝部(又は、スロットという)60が
放射状に形成されている。
【0004】これら6か所の溝部60には、ベーン5が
ロータ3の半径方向に摺動自在に、且つ液密にそれぞれ
嵌挿されている。また、ロータ3の軸方向の長さ(図3
中、紙面の奥行き方向)はベーン5の軸方向の長さLF
と同一である。また、上述したロータ3とベーン5とを
収納するケーシング4には、カムリング6が固定されて
おり、各ベーン5がこのカムリング6の内周面を摺動す
ることにより、ポンプ1の昇圧室が形成される。
【0005】カムリング6は、その中心がロータ3の回
転中心から所定距離LAだけ上方に偏心した位置に配設
されている。そして、ロータ3は、ロータ3とカムリン
グ6の最下点(摺接点)Cとの距離が最短の時に、略摺
接するように回転する。また、図4に示すように、ベー
ン5の高さLBは、上述したカムリング6の偏心量LA
の2倍よりも十分に大に、又、溝部60の溝深さLC
は、ベーン5の高さLBよりも十分に大に設定されてい
る。したがって、各ベーン5がカムリング6の内周面を
摺接しつつ回転すると、ベーン5は、溝部60から脱落
することなく溝部60内を摺動するとともに、ベーン5
と溝部60の底部との間には、常に空間、即ち油圧室6
1が形成される。
【0006】一方、ケーシング4において、ベーン5の
側壁が摺接する摺接面には、作動油を吸入するための吸
入ポート7と、加圧された作動油を吐出するための吐出
ポート8とが配設されている。また、ポンプ1の吐出ポ
ート8は、作動油を圧力ラインに油送するオイル管9に
連通している。そして、オイル管9には、作動油の吐出
圧P1 を検出するための圧力ポート10が配設されてい
る。
【0007】他方、上述した油圧室61が摺接するケー
シング4の摺接面には、全周にわたり与圧溝11が形成
され、油圧室61とこの与圧溝11とが連通している。
したがって、与圧溝11に油圧を加えると、回転するそ
れぞれの油圧室61を介してそれぞれのベーン5をカム
リング6側へ押圧する支持力F1 を発生させる。また、
与圧溝11は、ケーシング4内を貫通する油路12によ
ってケーシング4の外部に配設されている制御ポート1
3に連通している。
【0008】そして、上述したロータ3と各ベーン5と
は、図示しないカバーによりケーシング4内に液密に収
容される。また、上述したベーン5の先端は、図4に示
されるように、傾斜面を有しており、稜線Mを境にし
て、傾斜面の高圧室側の面5aと低圧室側の面5bとが
形成されている。また、ベーン5の先端の稜線Mは、高
圧室側及び低圧室側のそれぞれの厚さLD,LEが所定
比、例えば、2:1等になるような位置に設定されてい
る。ここで、LDないしはLEは零ではない。
【0009】そこで、上述した吐出ポート8の位置にま
で回転してきたベーン5の基端面5cとベーン5の低圧
室側の先端面5bとに加わる油圧をそれぞれP2 (制御
圧),P3 とし、叉、油圧によりベーン5をロータ3側
へ押圧する支持力をF2 とすれば、次式(1),(2)
が成立する。 F1 =P2 ・(LD+LE)・LF・・・・・・(1) F2 =(P1 ・LD+P3 ・LE)・LF・・・(2) ここで、F1 はベーン5をカムリング6側へ押圧する支
持力、LDはベーン5の先端傾斜部の高圧室側の厚さ、
LEはベーン5の先端傾斜部の低圧室側の厚さ、LFは
ベーン5の軸方向の長さである。
【0010】すなわち、P1 >P3 であるため、制御圧
2 を変化させることにより、ベーン5に加わる2つの
支持力F1 ,F2 の大小関係を変化させることができ
る。具体的には、制御圧P2 を大にしてF1 >F2 とす
ればベーン5はカムリング6側へ移動してカムリング6
に当接する。また、P2 を小としてF1 <F2 とすれ
ば、ベーン5はロータ3側へ移動してカムリング6から
離隔し、ベーン5とカムリング6との間で隙間を形成す
る。
【0011】また、図3に示すように、ポンプ1の外部
にはパイロット調圧弁20が配設されている。このパイ
ロット調圧弁20には、口径の異なる2個のランド20
a,20bを同軸上に配設したスプール20iが内設さ
れている。そして、大口径のランド20aの外端面側に
はパイロットポート20cが、また、小口径のランド2
0bの外端面側にはパイロットポート20eとスプール
20iを図示上側へ付勢するコイルばね20dとがそれ
ぞれ配設されている。
【0012】また、上述した2つのランド20a,20
bの間には、ランド20bによって開閉される圧力ポー
ト20fと、常開の圧力ポート20gと、ランド20a
により開閉されるともに、開弁時にランド20aにより
その開口面積を変化させて作動油の排出量を変化させる
ことができるドレインポート20hとが、ランド20b
側より順次配設されている。
【0013】そして、上述したポンプ1の圧力ポート1
0とパイロット調圧弁20の圧力ポート20fとが油路
21により接続されている。また、油路21には第1オ
リフィス22が配設されている。第1オリフィス22の
下流の油路21から分岐された油路23は、第2オリフ
ィス24を介して2つのパイロットポート20c,20
eにそれぞれ接続されるとともに、後述する電磁式ソレ
ノイド弁26の入口にも接続されている。第2オリフィ
ス24のオリフィス口径は、第1オリフィス22のそれ
と比べ小に設定されている。
【0014】常閉型の電磁式ソレノイド弁26は、後述
するコントローラ25に接続されており、ソレノイド弁
26の出口からドレインされたオイルはタンク26aへ
リターンされる。また、パイロット調圧弁20のドレイ
ンポート20hがやはりタンク26aへ接続されてい
る。また、第1オリフィス22の下流で油路21から分
岐したもう一方の油路27は、第3オリフィス28を介
して上述したポンプ1の制御ポート13とパイロット調
圧弁20の圧力ポート20gとにそれぞれ接続されてい
る。第3オリフィス28のオリフィス口径は第1オリフ
ィス22のそれより小で、且つ、第2オリフィス24の
それより大に設定されている。
【0015】また、第3オリフィス28とポンプ1の制
御ポート13との間の油路27には、オイルの脈動を抑
制するためのアキュームレータ29が配設されている。
コントローラ25には、ポンプ1の吐出圧P1 を検出す
るための圧力センサ30が接続されており、ポンプ1の
吐出圧P1 をコントローラ25にフィードバックしてい
る。
【0016】そして、コントローラ25は、車両の運転
状態等に応じてソレノイド弁26をデューティ(Dut
y)制御して、その弁開度を0%から100%にまで任
意に変化させる。これにより、作動油の吐出圧P1 を変
化させ作動油の吐出量を制御する。次に、このようなベ
ーンポンプの作動について説明すると、まず、ポンプ1
の吐出量、すなわち、吐出圧P1 が最大のとき、コント
ローラ25は上述したソレノイド弁26を完全に閉弁
し、その弁開度を0%とする。
【0017】これにより、パイロット調圧弁20の2つ
のパイロットポート20c,20eの油圧は、共にその
ときのポンプ1の吐出圧P1 と同圧にまで上昇してい
る。このため、2個のランド20a,20bの受圧面積
の差により、スプール20iはコイルばね20dの力に
抗して図示下端位置へ移動する。このとき、圧力ポート
20fは開弁するとともに、ドレインポート20hは完
全に閉弁している。つまり、2つの圧力ポート20fと
20gとが連通しているので、ベーン5の基端部にかか
る制御圧P2 は吐出圧P1 と同圧である。
【0018】この結果、吐出ポート8の位置に到達した
ベーン5の基端部をカムリング6側へ押圧する支持力F
1 は、ベーン5の先端部をロータ3側へ押圧する支持力
2により大となるため、ベーン5はカムリング6に当
接しながらロータ3により回動される。そして、このた
めベーン5の先端部において、高圧側から低圧側に洩れ
る(移動する)作動油量は略零となり、ポンプ1は最大
圧Pmax.で作動油を吐出する。
【0019】また、コントローラ25により、ソレノイ
ド弁26が、その開弁度を除々に増加するようにデュー
ティ制御されると、これに対応して作動油がソレノイド
弁26の出口からタンク26aにドレインされる。この
ため、パイロット調圧弁20の2つのパイロットポート
20c,20eの油圧が、第1オリフィス22と第2オ
リフィス24との作用により除々に低下する。
【0020】この結果、スプール20iがコイルばね2
0dのばね力によって上端位置側へ移動する。そして、
圧力ポート20fがランド20bにより閉弁されると同
時に、ランド20aにより閉弁されていたドレインポー
ト20hが開弁し始め、圧力ポート20gとドレインポ
ート20hとが連通する。ドレインポート20hから
は、ドレインポート20hの開口面積に応じたオイルが
ドレインされる。
【0021】このため、吐出圧P1 は第1オリフィス2
2と第3オリフィス28との作用により降圧し、この降
圧した油圧が制御圧P2 としてポンプ1の制御ポート1
3に加わる。そして、吐出ポート8の位置に到達したベ
ーン5の基端部の支持力F1 が先端部の支持力F2 より
小になると、ベーン5がカムリング6の壁面から離隔し
て、ベーン5の先端部を介して高圧室側から低圧室側に
移動するオイル量が増加し、吐出圧P1 が低下する。
【0022】これにより、吐出圧P1 の低下にともなっ
て支持力F2 が減少し、F1 とF2とが等しくなった位
置でベーン5が保持される。これにより吐出圧P1 は上
述した最大圧Pmax.より小となり、ポンプ1の吐出
量も低下する。そして、コントローラ25がソレノイド
弁26の弁開度をさらに増加させると、同様にして吐出
圧P1 が引き続き低下して、吐出量も減少する。
【0023】また、コントローラ25により、ソレノイ
ド弁26の弁開度が減少するようにソレノイド弁26が
制御されれば、上述とは逆に作用して、吐出圧P1 を最
大圧Pmax.までの任意の値にまで上昇させることが
できる。このようなベーンポンプは、上述の例のみなら
ず、例えば1個の円形のロータと長円形のカムリングと
180°対称の位置に2個の吸入ポート,昇圧室および
吐出ポートとをそれぞれ配設した平衡形のベーンポンプ
等に対しても適用できることは勿論である。
【0024】そして、このように構成されたベーンポン
プであれば、ポンプ1の吐出量を任意に変化させること
ができ、さらに、ポンプ1本体の小型化と、構造の簡略
化を図ることができるのである。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うなベーンポンプでは、ベーン5がロータ3に設けら
れ、ロータ3側に形成された油圧室61への作動油圧を
制御することにより吐出圧P1 が調整される。しかしな
がら、このようなベーンポンプでは、ロータ3の回転に
よる遠心力にともなって、油圧室60の油圧(バックプ
レッシャ)が変化してしまいベーン5の押圧力が安定し
ないという課題がある。
【0026】例えば、図5のグラフの実線に示すよう
に、ポンプの回転数に対して、吐出圧を一定に保つ場合
は、油圧室60のバックプレッシャを一定にして、ベー
ン5の押圧力を一定にする必要がある。ところが、ロー
タ3の回転数の上昇にともなって、この油圧室61に作
用する遠心力が大きくなって、油圧室61の作動油自体
が、遠心力によってロータ3の径方向外側に作用してし
まう。これにより、バックプレッシャが大きくなってし
まい、吐出圧が高くなり、安定した吐出圧が得られなく
なってしまう。
【0027】また、従来のベーンポンプでは、密閉され
た容積を変化させて容積内の流体圧を高めているので、
この時、いわゆる閉じ込め圧が発生し、これが、このベ
ーンポンプの作動に対する抵抗力として大きくはたらい
て、ポンプの全高効率化の低下を招き易いという課題が
ある。本発明は、このような課題に鑑み創案されたもの
で、ベーンへのバックプレッシャがロータの回転数(回
転速度)に影響されることのないようにして、バックプ
レッシャの調整による吐出圧制御を適性に行なえるよう
にし、さらには、ポンプの効率向上を実現できるように
した、内歯式ベーンポンプを提供することを目的とす
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の内歯
式ベーンポンプは、回転しないように固定されたリング
部材と、該リング部材内にそなえられ該リング部材に対
して相対回転しうるロータとからなり、該リング部材の
内周面と該ロータの外周面との間に空間が形成されると
ともに、該空間を複数に仕切るベーンと、該ベーンで仕
切られた空間内へ作動油を吸入させる吸入路と、昇圧状
態となった該空間内から昇圧油を外部へ吐出させる吐出
路と、該ベーンで仕切られた空間と該吸入路及び該吐出
路とを連通する吸入・吐出ポートと、該吸入・吐出ポー
トと該吸入路及び該吐出路との間に設けられて該ベーン
で仕切られた空間内の圧力状態に応じて、該吸入・吐出
ポートを該吸入路と該吐出路とのいずれか一方に連通さ
せる切換機構とが設けられ、該ベーンが該リング部材に
形成された溝にその先端部を該ロータの外周面に当接さ
せることができるように突出自在にそなえられ、該ロー
タの外周面が半径方向に不均一な歪みを有し、該ベーン
の先端部を該ロータの外周面に常時当接させるための押
上機構をそなえるとともに、該押上機構が該ベーンの後
端側に形成された油圧室と該油圧室内の作動油圧を調整
する作動油圧調整手段とから構成されていることを特徴
としている。
【0029】
【作用】上述の本発明の内歯式ベーンポンプでは、リン
グ部材に形成された溝にそなえられたベーンにより、ロ
ータとリング部材との間の空間が複数に仕切られる。ま
た、リング部材に形成された溝に突出自在にそなえられ
た各ベーンは、その先端部がロータの外周面に摺接して
いる。
【0030】これらのベーンは、各ベーンの後端側に形
成された油圧室とこの油圧室内の作動油圧を調整する作
動油圧調整手段とから構成された押上機構によって、そ
の先端部がロータの外周面に当接している。そして、上
述のロータが、リング部材に対して相対回転すると、ベ
ーンにより仕切られた各空間の容積が変化する。
【0031】また、吸入・吐出ポートと吸入路及び吐出
路との間に設けられた切換機構により、各ベーンで仕切
られた空間内の圧力状態に応じて、吸入・吐出ポートが
吸入路と吐出路とのいずれか一方に連通する。そして、
ベーンで仕切られた空間の容積が増加している時は、そ
の空間が降圧状態となり、吸入・吐出ポートが吸入路と
連通して上述の空間に作動油が吸入される。そして、空
間の容積が減少している時は、その空間が昇圧状態とな
り、吸入・吐出ポートが吐出と連通して高圧に加圧され
た作動油が吐出ポートを介して、吐出路から吐出され
る。
【0032】この時、ベーンがそなえられたリング部材
は、回転運動をしないので、各ベーンの後端側に形成さ
れた油圧室に供給される作動油圧に遠心力が作用せず、
ベーンには安定した油圧が作用する。
【0033】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の内歯式ベーンポンプについて説明すと、図1はその全
体構成を示す模式的な断面図、図2はその作用を説明す
るための模式図であって(a)〜(h)はそれぞれポン
プのロータの回転状態を45°の各位相毎にその作動状
態を示す模式図である。
【0034】まず、図1に示すように、ポンプ1の中心
にはロータ3が配設され、その周囲には、リング部材と
してのカムリング6が設けられている。このロータ3
は、図示しないベアリングとシール部材とによってカム
リング6の中心と同軸上に回転自在、且つ液密に軸支さ
れており、外部から回転駆動力を入力されて時計回りに
回転するようになっている。
【0035】また、カムリング6の内周は、真円形状で
あって、ロータ3の形状は、例えば図に示すような略楕
円形に形成されている。そして、このロータ3の一部が
常にカムリング6に略摺接するように設定されている。
なお、このような摺接点を図1中、A,Bで示す。そし
て、カムリング6の内周面には、この内周面を6等分す
るような溝部(又はスロットという)60が放射状に形
成されており、これらの各溝部60には、ベーン5が液
密にそれぞれ嵌挿されている。
【0036】また、ベーン5は、ロータ3が回転したと
きに、溝部60から脱落することなく溝部60内を摺動
できるように形成されている。さらに、このポンプ1に
は、ベーン5の先端部をロータ3の外周面に常時当接さ
せるための押上機構41が設けられている。つまり、ベ
ーン5と溝部60の底部との間には、油圧室61が形成
されており、この油圧室61には、カムリング6内に形
成された与圧溝11が接続している。一方、この与圧溝
11には、後述する作動油圧調整手段40が接続されて
おり、上述の押上機構41は、この作動油圧調整手段4
0と油圧室61と与圧溝11とから構成されている。
【0037】そして、この作動油圧調整手段40によ
り、油圧室61へ供給される作動油の油圧が調整される
ようになっているのである。さらに、図示はしないが、
この油圧室61には、押上機構41とは別に、ベーン5
をロータ3に付勢するリターンスプリングが設けられて
おり、ベーン5が常時、ロータ3に摺接するようになっ
ている。
【0038】また、カムリング6とロータ3との間の空
間31は、ベーン5によって仕切られており、これによ
りこの空間31には、6つの室32が形成されている。
そして、これらの室32は、ロータ3の回転状態によっ
て、後述する降圧状態と昇圧状態とを交互に繰り返すよ
うになっている。ところで、各室32には、作動油を吸
入したり、高圧に加圧された作動油を吐出するための吸
入・吐出ポート33が設けられている。この吸入・吐出
ポート33は、吸入路34及び吐出路35とに接続され
ており、切換機構37により、吸入・吐出ポート33が
吸入路34と吐出路35とのどちらか一方と接続するよ
うになっている。
【0039】この切換機構37について説明すると、図
1に示すように、吸入路34と吸入・吐出ポート33と
の接続部分には、吸入路34からポート33への一方向
にのみ作動油が通過可能なチェックボール38が設けら
れるとともに、吐出路35と吸入・吐出ポート33との
接続部分には、ポート33から吐出路35への一方向に
のみ作動油が通過可能な、チェックボール39が設けら
れている。
【0040】これにより、6つの室32のうち、ロータ
3が回転することよりその容積が増加中の降圧状態にお
いては、この室32内が負圧になり、これによりチェッ
クボール38が開いて、吸入路34から作動油が室32
に流入する。また、この時、もう一方では、チェックボ
ール39が吐出路35を閉塞して、吐出路35から作動
油が流出しないようになっている。
【0041】また、その容積が減少中の昇圧状態の室3
2においては、この室32内の作動油が高圧に加圧され
ることにより、チェックボール39が移動して吐出路3
5を開いて、室32からポート33を介して吐出路35
へ作動油が吐出される。この時、もう一方では、チェッ
クボール38が吸入路35を閉塞して、高圧の作動油が
吸入路35に流入するのを防止するようになっている。
【0042】ところで、上述の作動油圧調整手段40に
ついて説明すると、本実施例では、作動油圧調整手段4
0は実開平4−103278号公報に開示された油圧系
と同様(図3参照)に構成されている。つまり、ポンプ
1の外部にはパイロット調圧弁20が配設されており、
このパイロット調圧弁20には、口径の異なる2個のラ
ンド20a,20bを同軸上に配設したスプール20i
が内設されている。そして、大口径のランド20aの外
端面側にはパイロットポート20cが、また、小口径の
ランド20bの外端面側にはパイロットポート20eと
スプール20iを図示上側へ付勢するコイルばね20d
とがそれぞれ配設されている。
【0043】また、上述した2つのランド20a,20
bの間には、ランド20bによって開閉される圧力ポー
ト20fと、常開の圧力ポート20gと、ランド20a
により開閉されるともに、開弁時にランド20aにより
その開口面積を変化させて作動油の排出量を変化させる
ことができるドレインポート20hとが、ランド20b
側より順次配設されている。
【0044】そして、上述したポンプ1の圧力ポート1
0とパイロット調圧弁20の圧力ポート20fとが油路
21により接続されている。また、油路21には第1オ
リフィス22が配設されている。第1オリフィス22の
下流の油路21から分岐された油路23は、第2オリフ
ィス24を介して2つのパイロットポート20c,20
eにそれぞれ接続されるとともに、後述する電磁式ソレ
ノイド弁26の入口にも接続されている。第2オリフィ
ス24のオリフィス口径は、第1オリフィス22のそれ
と比べ小に設定されている。
【0045】常閉型の電磁式ソレノイド弁26は、後述
するコントローラ25に接続されており、ソレノイド弁
26の出口からドレインされたオイルはタンク26aへ
リターンされる。また、パイロット調圧弁20のドレイ
ンポート20hがやはりタンク26aへ接続されてい
る。また、第1オリフィス22の下流で油路21から分
岐したもう一方の油路27は、第3オリフィス28を介
して上述したポンプ1の制御ポート13とパイロット調
圧弁20の圧力ポート20gとにそれぞれ接続されてい
る。第3オリフィス28のオリフィス口径は第1オリフ
ィス22のそれより小で、且つ、第2オリフィス24の
それより大に設定されている。
【0046】また、第3オリフィス28とポンプ1の制
御ポート13との間の油路27には、オイルの脈動を抑
制するためのアキュームレータ29が配設されている。
コントローラ25には、ポンプ1の吐出圧P1 を検出す
るための圧力センサ30が接続されており、ポンプ1の
吐出圧P1 をコントローラ25にフィードバックしてい
る。
【0047】そして、コントローラ25は、車両の運転
状態等に応じてソレノイド弁26をデューティ(Dut
y)制御して、その弁開度を0%から100%にまで任
意に変化させる。これにより、作動油の吐出圧P1 を変
化させ作動油の吐出量を制御するようになっている。本
発明の一実施例としての内歯式ベーンポンプは、上述の
ように構成されているので、図2に示すように、ロータ
3が回転するとこのロータ3の外周面とカムリング6の
内周面とベーンとによって形成された室32の容積がそ
れぞれ変化する。
【0048】ここで、図2(a)〜(h)において、最
も右側に位置している室32に着目してその動作を説明
すると、図2(a)では、この室32の状態は、容積が
最大値になっており、昇圧状態つまり吐出状態から、降
圧状態つまり吸入状態へと移ろうとしている。図2
(b)は、ロータ3が図2(a)の状態から45°回転
した場合である。この時は、(a)に比べて室32の容
積が減少しており、このため室32内は昇圧状態となっ
ている。したがって、吸入・吐出ポート33から室32
の昇圧に応じた量の作動油が吐出される。
【0049】そして、図2(c)に示すようにロータ3
が90°まで回転すると、今度は室32の容積が最小値
になり、吸入・吐出ポート33からの作動油の吐出が止
まり、次の昇圧状態に移行しようとしている。図2
(d)に示す状態は、室32の容積が増大している状態
であり、室32に作動油が吸入されている状態を示して
いる。そして、図2(e)の状態になると、再び図2
(a)と同様に、最大容積の状態となり、ロータ3の1
80°の回転で吸入・吐出の1サイクルの行程が終了す
る。
【0050】また、この時、もう一方の摺接点Bが図中
真上に位置して、再び室32が降圧状態に移行してい
く。したがって、図2(e)〜(h)の作動状態は、図
2(a)〜(d)の作動状態に対応している。これによ
り、本実施例の場合は、ロータ1回転に対して、各室3
2は2回の吸入・吐出行程を行なう。
【0051】このようにベーン5をカムリング6に形成
された溝部60に、その先端部がロータ3の外周面に当
接するように突出自在に構成することにより、ロータ3
が回転してもベーン5が固定されて回転せず、油圧室6
1に遠心力が作用しない。したがって、ベーン5には、
作動油の油圧以外の力が作用しないので、ベーン5に作
用するバックプレッシャが安定し、ベーン5がロータ3
に押し付けられる力もロータ3の回転による影響を受け
ることがなくなり安定する。
【0052】これにより、例えば、図5のグラフの実線
のように、ロータ3の回転数に関係なく、吐出圧を一定
に保つことが、容易にできるようになり、さらには、吐
出圧の制御を容易にできるようになるのである。ここ
で、この吐出圧制御について説明する。このポンプ1で
は、押上機構41により、ベーン5は、ロータ3の回転
角に関わらず常にロータ3に摺接している。つまり、ベ
ーン5には、その基端部に設けられたの油圧室61に作
動油が供給され、この作動油の油圧の大きさに応じてベ
ーン5のロータ3への押し付け力が調整される。
【0053】そして、作動油の油圧の大きさは、作動油
圧調整手段40により調整される。この作動油圧調整手
段40の動作について説明すると、ポンプ1の吐出量、
すなわち吐出圧P1 が最大のときは、コントローラ25
によりソレノイド弁26が完全に閉弁され、その弁開度
が0%となる。これにより、パイロット調圧弁20の2
つのパイロットポート20c,20eの油圧は、共にそ
のときのポンプ1の吐出圧P1 と同圧にまで上昇する。
【0054】そして、2個のランド20a,20bの受
圧面積の差により、スプール20iはコイルばね20d
の力に抗して図示下端位置へ移動する。このとき、圧力
ポート20fは、開弁するとともに、ドレインポート2
0hは完全に閉弁する。そして、2つの圧力ポート20
fと20gとが連通することにより、ベーン5の基端部
にかかる制御圧P2 は、吐出圧P1 と同圧となる。
【0055】この結果、ベーン5の先端部から隣接する
室32に作動油が洩れることなく、ポンプ1は最大圧P
max.で作動油を吐出する。また、コントローラ25
により、ソレノイド弁26が、その開弁度を除々に増加
するようにデューティ制御されると、これに対応して作
動油がソレノイド弁26の出口からタンク26aにドレ
インされる。このため、パイロット調圧弁20の2つの
パイロットポート20c,20eの油圧が、第1オリフ
ィス22と第2オリフィス24との作用により除々に低
下する。
【0056】この結果、スプール20iがコイルばね2
0dのばね力によって上端位置側へ移動する。そして、
圧力ポート20fがランド20bにより閉弁されると同
時に、ランド20aにより閉弁されていたドレインポー
ト20hが開弁し始め、圧力ポート20gとドレインポ
ート20hとが連通する。ドレインポート20hから
は、ドレインポート20hの開口面積に応じたオイルが
ドレインされる。
【0057】このため、吐出圧P1 は第1オリフィス2
2と第3オリフィス28との作用により降圧し、この降
圧した油圧が制御圧P2 としてポンプ1の制御ポート1
3に加わる。これにより、吐出圧P1 の低下にともなっ
てベーン5をロータ3に押圧する力が減少し、ベーン5
がロータ3から離隔するようになり、ベーン5とロータ
3との隙間を通じて、高圧室側から低圧室側へと移動す
る作動油の量が増加する。これにより吐出圧P1 は、上
述した最大圧Pmax.より小となりポンプ1の吐出量
も低下する。
【0058】そして、コントローラ25により、ソレノ
イド弁26の弁開度をさらに増加させると、吐出圧P1
が引き続き低下して、吐出量も減少する。また、ソレノ
イド弁26の弁開度が減少するように制御すると、上述
とは逆に作用して、吐出圧P1 を最大圧Pmax.まで
の任意の値に上昇させることができる。
【0059】そして、このように構成されたベーンポン
プであれば、ポンプ1の吐出量を任意に変化させること
ができ、さらに、ポンプ1本体の小型化と、構造の簡略
化を図ることができるのである。また、チェックボール
36による切換機構37を用いることにより、吸入・吐
出ポート33の圧力状態に応じて、吸入路34と吐出路
35とのどちらか一方がこの吸入・吐出ポート33と連
通するので、従来からのベーンポンプに特有の、閉じ込
め圧を解消することができ、ポンプ全体の効率を向上さ
せることができる。
【0060】さらに、各ベーン5の基端部に、ベーン5
をロータ3を押圧するようなリターンスプリングを設け
ることにより、ベーン5を確実にロータ3に当接させる
ことができる。特に、ベーン5の先端部において、ロー
タ3の摺接点A又はBが通過した直後に、ロータ3に摺
接しているので、安定した吐出圧を得ることができる。
【0061】また、本実施例では、本発明の内歯式ベー
ンポンプは、ベーン5の押上機構41が設けられた可変
吐出圧のベーンポンプとして構成されているが、本発明
の内歯式ベーンポンプは、このような構成に限らず押上
機構41をそなえない固定吐出圧のベーンポンプとして
もよい。また、ベーン5をロータ3に付勢するリターン
スプリングを省略してこの内歯式ベーンポンプを構成し
てもよい。この場合、ポンプ1の回転開始時にベーン5
のロータ3への押圧力が問題となるが、例えば図1に示
すように、ポンプ1の断面が略鉛直となるようにポンプ
1を設置することにより、少なくともロータ3の上方に
位置する3枚のベーン5は、自重により落下するので、
ベーン5をロータ3に摺接させることができる。
【0062】これにより、リターンスプリングを省略し
た場合でも、ポンプ1の始動時に吐出圧を得ることがで
きるのである。いずれにしても、本発明の内歯式ベーン
ポンプでは、少なくとも、回転しないように固定された
リング部材と、該リング部材内にそなえられ該リング部
材に対して相対回転しうるロータとからなり、該リング
部材の内周面と該ロータの外周面との間に空間が形成さ
れるとともに、該空間を複数に仕切るベーンと、該ベー
ンで仕切られた空間内へ作動油を吸入させる吸入路と、
昇圧状態となった該空間内から昇圧油を外部へ吐出させ
る吐出路と、該ベーンで仕切られた空間と該吸入路及び
該吐出路とを連通する吸入・吐出ポートと、該吸入・吐
出ポートと該吸入路及び該吐出路との間に設けられて該
ベーンで仕切られた空間内の圧力状態に応じて、該吸入
・吐出ポートを該吸入路と該吐出路とのいずれか一方に
連通させる切換機構とが設けられ、該ベーンが該リング
部材に形成された溝にその先端部を該ロータの外周面に
当接させることができるように突出自在にそなえられ、
該ロータの外周面が半径方向に不均一な歪みを有し、該
ベーンの先端部を該ロータの外周面に常時当接させるた
めの押上機構をそなえるとともに、該押上機構が該ベー
ンの後端側に形成された油圧室と該油圧室内の作動油圧
を調整する作動油圧調整手段とから構成され(以上、構
成1)ていれば、ロータの回転数に関係なく吐出圧を一
定に保つことができ、これにより安定した吐出圧を得る
ことができる。また、ポンプの吐出量を任意に変化させ
ることができ、さらに、ポンプ本体の小型化と、構造の
簡略化を図ることができる。また、チェックボールによ
る切換機構を用いることにより、吸入・吐出ポートの圧
力状態に応じて、吸入路と吐出路とのどちらか一方が吸
入・吐出ポートと連通し、従来からのベーンポンプに特
有の閉じ込め圧を解消することができ、ポンプ全体の効
率を向上させることができるのである。
【0063】また、構成1において、リング部材の内周
面が略円形に形成されるとともに、ロータの外周面が、
略楕円形に形成されるという構成(構成2)を付加する
ことにより、ロータ1回転に対して2回の吸入・吐出行
程を行なうことができる。また、上記の構成1又は構成
2に、油圧室内にベーンをロータ側へ付勢するリターン
スプリングがそなえられるという構成(構成3)を付加
することにより、ベーンを確実にロータに当接させるこ
とができる。
【0064】さらに、構成1において、切換機構がチェ
ックボール弁であるという構成(構成4)を付加するこ
とにより、ベーンで仕切られた空間内の圧力状態に応じ
て、確実に切換機構を切り換えることができるのであ
る。
【0065】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の内歯式ベ
ーンポンプによれば、リング部材と、該リング部材内に
そなえられ該リング部材に対して相対回転しうるロータ
とからなり、該リング部材の内周面と該ロータの外周面
との間に空間が形成されるとともに、該空間を複数に仕
切るベーンと、該ベーンで仕切られた空間内へ作動油を
吸入させる吸入路と、昇圧状態となった該空間内から昇
圧油を外部へ吐出させる吐出路と、該ベーンで仕切られ
た空間と該吸入路及び該吐出路とを連通する吸入・吐出
ポートと、該吸入・吐出ポートと該吸入路及び該吐出路
との間に設けられて該ベーンで仕切られた空間内の圧力
状態に応じて、該吸入・吐出ポートを該吸入路と該吐出
路とのいずれか一方に連通させる切換機構とが設けら
れ、該ベーンが該リング部材に形成された溝にその先端
部を該ロータの外周面に当接させることができるように
突出自在にそなえられ、該ロータの外周面が半径方向に
不均一な歪みを有し、該ベーンの先端部を該ロータの外
周面に常時当接させるための押上機構をそなえるととも
に、該押上機構が該ベーンの後端側に形成された油圧室
と該油圧室内の作動油圧を調整する作動油圧調整手段と
から構成されるので、ロータの回転数に関係なく吐出圧
を一定に保つことができ、これにより安定した吐出圧を
得ることができる。
【0066】また、ポンプの吐出量を任意に変化させる
ことができ、さらに、ポンプ本体の小型化と、構造の簡
略化を図ることができる。また、チェックボールによる
切換機構を用いることにより、吸入・吐出ポートの圧力
状態に応じて、吸入路と吐出路とのどちらか一方が吸入
・吐出ポートと連通し、従来からのベーンポンプに特有
の閉じ込め圧を解消することができ、ポンプ全体の効率
を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての内歯式ベーンポンプ
における全体構成を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明の一実施例としての内歯式ベーンポンプ
における作用を説明するための模式図であって(a)〜
(h)はそれぞれポンプのロータの回転状態を45°の
各位相毎にその作動状態を示す模式図である。
【図3】本発明の内歯式ベーンポンプの案出過程におい
て提案されたベーンポンプの全体構成を示す模式図であ
る。
【図4】本発明の内歯式ベーンポンプの案出過程におい
て提案されたベーンポンプにおけるベーン先端部の詳細
を示す図である。
【図5】従来のベーンポンプにおけるロータ回転数と吐
出圧との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ポンプ 2 ドライブシャフト 3 ロータ 4 ケーシング 5 ベーン 5a,5b 先端面 5c 先端面 6 カムリング 7 吸入ポート 8 吐出ポート 9 オイル管 10 圧力ポート 11 与圧溝 12,21,23,27 油路 13 制御ポート 20 パイロット調圧弁 20a,20b ランド 20c パイロットポート 20d コイルばね 20e パイロットポート 20f 圧力ポート 20g 圧力ポート 20h ドレインポート 20i スプール 22 第1オリフィス 24 第2オリフィス 25 コントローラ 26 電磁ソレノイド弁 26a タンク 28 第3オリフィス 29 アキュームレータ 30 圧力センサ 31 空間 32 室 33 吸入・吐出ポート 34 吸入路 35 吐出路 37 切換機構 38,39 チェックボール 40 作動油圧調整手段 41 押上機構 60 溝部又は、スロット 61 油圧室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しないように固定されたリング部材
    と、該リング部材内にそなえられ該リング部材に対して
    相対回転しうるロータとからなり、 該リング部材の内周面と該ロータの外周面との間に空間
    が形成されるとともに、 該空間を複数に仕切るベーンと、 該ベーンで仕切られた空間内へ作動油を吸入させる吸入
    路と、 昇圧状態となった該空間内から昇圧油を外部へ吐出させ
    る吐出路と、 該ベーンで仕切られた空間と該吸入路及び該吐出路とを
    連通する吸入・吐出ポートと、 該吸入・吐出ポートと該吸入路及び該吐出路との間に設
    けられて該ベーンで仕切られた空間内の圧力状態に応じ
    て、該吸入・吐出ポートを該吸入路と該吐出路とのいず
    れか一方に連通させる切換機構とが設けられ、 該ベーンが該リング部材に形成された溝にその先端部を
    該ロータの外周面に当接させることができるように突出
    自在にそなえられ、 該ロータの外周面が半径方向に不均一な歪みを有し、 該ベーンの先端部を該ロータの外周面に常時当接させる
    ための押上機構をそなえるとともに、 該押上機構が該ベーンの後端側に形成された油圧室と該
    油圧室内の作動油圧を調整する作動油圧調整手段とから
    構成されていることを特徴とする、内歯式ベーンポン
    プ。
JP28942293A 1993-11-18 1993-11-18 内歯式ベーンポンプ Withdrawn JPH07139476A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE36757E (en) * 1993-11-03 2000-06-27 Shell Oil Company Multiblock hydrogenated polymers for adhesives

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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