JPH0713935Y2 - 締付装置用ワーク保持具 - Google Patents

締付装置用ワーク保持具

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JPH0713935Y2
JPH0713935Y2 JP1988042828U JP4282888U JPH0713935Y2 JP H0713935 Y2 JPH0713935 Y2 JP H0713935Y2 JP 1988042828 U JP1988042828 U JP 1988042828U JP 4282888 U JP4282888 U JP 4282888U JP H0713935 Y2 JPH0713935 Y2 JP H0713935Y2
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screw member
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ball
release
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良次 下條
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案はねじ部材を回転駆動して所定の被締付部材に螺
合する締付装置に係り、更に詳しくは、そのねじ部材を
相対回転不能に保持する締付装置用のワーク保持具に関
するものである。
従来技術 ねじ部材を回転駆動して所定の被締付部材に螺合する締
付装置がある。例えば、パーキングブレーキレバーのレ
リーズノブには雌ねじが設けられ、上記締付装置により
レリーズロッドの先端雄ねじに螺合されるようになって
いるのが普通である。そして、このような締付措置は、
一般に、上記ねじ部材と略同一形状の収容穴を有してそ
の収容穴内にねじ部材を相対回転不能に保持するワーク
保持具を備えているが、前記レリーズノブのような円柱
形状のねじ部材に対しては、例えば特開昭60-94239号公
報に記載されているように、複数の回転体を楔作用によ
って外周面に押圧し、その摩擦力で相対回転を阻止する
一方向クラッチが用いられる。
考案が解決しようとする課題 しかしながら、このように摩擦力で相対回転を阻止する
一方向クラッチでは、ねじ部材を保持した場合には、そ
のねじ部材との間で充分な相対回転抵抗が得られず、特
にグリース等が付着するとそれ等の間で滑りが生じ易く
なり、伝達可能な締付トルクが低下して必要な緩みトル
クを確保できなくなったり締付量が少なくなったりする
問題があった。
本考案は以上の事情を背景として為されたもので、その
目的とするところは、円柱形状のねじ部材に対して充分
な締付トルクを伝達できるようにすることにある。
課題を解決するための手段 かかる目的を達成するために、本考案は、一端部の外周
面に周方向の凹凸が設けられた円柱形状のねじ部材を相
対回転不能に保持するとともに、駆動モータによって回
転駆動されることにより、そのねじ部材を前記一端部側
から所定の被締付部材に螺合する締付装置用のワーク保
持具であって、(a)前記駆動モータにより軸心まわり
に回転駆動されるとともに、その軸心には前記ねじ部材
の外径に対応した内径寸法で有底の収容穴が設けられ、
前記一端部と反対側から挿入されたそのねじ部材を同心
に収容する一方、その収容穴の周壁のうちその一端部に
対応する部分にはその軸心と略直角に貫通孔が形成され
た保持具本体と、(b)前記周壁の肉厚よりも大きな寸
法を有して前記貫通孔内に移動可能に配設される係合片
と、(c)前記保持具本体の外側に摺動可能に配設さ
れ、前記係合片と係合させられることによりその係合片
を前記収容穴内に押し出して、その収容穴内に挿入され
た前記ねじ部材の前記凹凸と噛み合わせるチャック位置
と、その係合片がその収容穴から押し出されることを許
容するアンチャック位置とへ移動させられる摺動部材と
を有することを特徴とする。
作用および考案の効果 すなわち、円柱形状のままでは充分な相対回転抵抗が得
られないため、その円柱形状の外周面の一部に凹凸を設
け、その凹凸を利用して相対回転を確実に阻止できるよ
うにするとともに、被締付部材に螺合される一端部側の
外周面にその凹凸を設けるようにしたのである。例えば
前記レリーズノブの場合、被締付部材であるレリーズロ
ッドに螺合される一端部側は、パーキングブレーキレバ
ーへの組付状態においてレバー内に嵌合され、人目に触
れなくなるため、その一端部に凹凸を設けたり締付け時
に疵が付いたりしても、意匠的に何ら問題がないのであ
り、本考案は、このような特殊な形状のねじ部材を相対
回転不能に保持して被締付部材に螺合する場合に好適に
用いられるワーク保持具に関するものなのである。
かかる本考案の締付装置用ワーク保持具においては、先
ず、摺動部材をアンチャック位置に保持した状態で保持
具本体の収容穴内にねじ部材を一端部と反対側から挿入
する。摺動部材をアンチャック位置に保持した状態にお
いては、保持具本体の貫通孔内に配設された係合片が収
容穴から押し出されることが許容されるため、ねじ部材
を一端部と反対側、すなわち円柱形状を成している側か
ら収容穴内に挿入することができる。その後、摺動部材
をチャック位置へ移動させると、係合片が収容穴内に押
し出されてねじ部材に設けられた凹凸と噛み合わされ、
これによりねじ部材が保持具本体に相対回転不能に保持
される。そして、その状態で駆動モータにより保持具本
体を回転駆動すれば、ねじ部材が保持具本体と一体的に
軸心まわりに回転させられ、外周面に凹凸が設けられた
一端部側から所定の被締付部材に螺合される。また、摺
動部材をアンチャック位置へ戻せば、収容穴内からねじ
部材を抜き出すことができる。
このように、本考案のワーク保持具は、摺動部材をアン
チャック位置に保持した状態で収容穴内にねじ部材を挿
入した後、その摺動部材をチャック位置へ移動させるこ
とにより、被締付部材に螺合される一端部側の外周面に
凹凸が設けられた円柱形状のねじ部材を、その凹凸を利
用して相対回転不能に保持することができる。また、貫
通孔内に配設された係合片がねじ部材の凹凸に噛み合わ
されることにより、保持具本体とねじ部材との間の相対
回転が確実に防止されるため、それ等の保持具本体やね
じ部材にグリース等が付着していても、常に充分な締付
トルクを伝達できるようになり、ねじ部材を被締付部材
に対して強固に螺合できるとともに、グリースの有無に
拘らず常に一定の締付トルクを伝達できて、締付トルク
の変動に起因する緩みトルクや締付量のばらつきが解消
する。
なお、上記係合片は、例えば前記保持具本体の肉厚より
も大きい直径寸法を有するボールによって構成され、そ
の場合に、前記貫通孔が前記収容穴の内周面に開口する
部分の直径寸法をそのボールの直径寸法よりも小さくす
る一方、前記摺動部材を、そのボールを完全に前記貫通
孔内に押し込むチャック位置と、そのボールが前記収容
穴から完全に押し出されることを許容するとともに、そ
のボールと係合させられることによってそのボールが前
記貫通孔から外側へ脱落することを阻止するアンチャッ
ク位置との間を往復移動させられるようにしておけば、
ボールが上記貫通孔から内側や外側へ脱落することがな
い。
実施例 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
先ず、第1図および第2図は、本考案の一実施例である
ワーク保持具を備えた締付装置10の概略を示す正面図お
よび側面図である。この締付装置10は、第3図に示され
ているように、パーキングブレーキレバー12のレリーズ
ノブ14をレリーズロッド16の先端雄ねじ18に螺合するた
めのもので、そのレリーズノブ14を保持して回転駆動す
るドライバー部20と、そのドライバー部20にレリーズノ
ブ14を供給するワーク供給部22と、上記パーキングブレ
ーキレバー12を保持するレバー保持部24とを含んで構成
されている。上記レリーズノブ14はねじ部材に相当し、
レリーズロッド16は被締付部材に相当する。
上記ドライバー部20は、昇降シリンダ26によりガイドレ
ール28に案内されつつ上下方向へ昇降させられ、第1図
および第2図に示されているワーク供給位置と、第3図
に示されている締付位置とに位置させられる。昇降シリ
ンダ26の出力ロッドとドライバー部20との間には、レリ
ーズノブ14と雄ねじ18とのねじ締付量以上の遊びが設け
られ、ドライバー部20はその遊び分だけ出力ロッドに対
して相対的に上方へ移動できる。また、かかるドライバ
ー部20の先端部、すなわち下端部にはワーク保持具とし
てのソケット30が設けられ、駆動モータ32によって上下
方向の軸心まわりに回転駆動されるようになっている。
上記ソケット30は、前記第3図に明らかに示されている
ように、前記ガイドレール28に案内されつつ昇降させら
れるブラケット34により、軸心まわりの回転可能かつ軸
心方向の相対移動不能に支持されたシャフト36を備えて
おり、そのシャフト36の上端部には前記駆動モータ32の
出力軸38が相対回転不能に連結されている。シャフト36
は保持具本体を成すもので、その軸心には下端面に開口
する円形の収容穴40が設けられ、前記レリーズノブ14を
同心に且つ軸心まわりの相対回転可能に収容するように
なっている。また、その収容穴40の開口部近傍における
周壁には、第4図から明らかなように90°間隔で4個の
貫通孔42がそれぞれ上記軸心と略直角に設けられてお
り、それ等の貫通孔42内にはそれぞれボール44が移動可
能に配設されている。なお、上記収容穴40の開口部には
面取りが施されているとともに、底部にはレリーズノブ
14に当接させられるゴムブロック46が配設されている。
ゴムブロック46は、レリーズノブ14に疵を付けることな
く収容穴40内への挿入量を規定するものである。
上記ボール44は係合片を成すもので、その直径寸法は、
貫通孔42が形成された部位における収容穴40の周壁の肉
厚よりも大きい。また、貫通孔42は、前記収容穴40の内
周面に開口する部分の直径寸法が上記ボール44の直径寸
法よりも僅かに小さく、外側へ向かうに従って大径とな
るテーパ形状を成している。これにより、ボール44は貫
通孔42から収容穴40内へ突き出すことが許容されるとと
もに、その貫通孔42から収容穴40内へ脱落することが防
止される。
また、前記シャフト36の外側には、円筒形状を成すボー
ルガイド48が軸心方向の摺動可能に嵌合されており、前
記ボール44と係合させられることによってそのボール44
を前記収容穴40内に押し出すようになっている。このボ
ールガイド48は、シャフト36の外周面に形成された軸心
方向に長い長溝50と、ボールガイド48の上端部において
円筒形状の内側まで突き出すように設けられた係合ピン
52との係合により、ボール44を完全に貫通孔42内に押し
込んで収容穴40内に押し出すチャック位置と、そのボー
ル44が前記収容穴40から完全に押し出されることを許容
するとともに、そのボール44と係合させられることによ
ってそのボール44が貫通孔42から外側へ脱落することを
阻止するアンチャック位置との2位置に位置決めされ
る。第3図におけるシャフト36の中心線よりも左側の部
分は、ボールガイド48がチャック位置に保持された状態
で、中心線よりも右側の部分はアンチャック位置に保持
された状態である。上記ボールガイド48は摺動部材に相
当するものであり、その下端の内周縁には、上記のよう
にボール44と係合させられるテーパ面54が形成されてい
る。
ボールガイド48にはフランジ56が設けられており、その
フランジ56と前記シャフト36のフランジ58との間には、
圧縮コイルスプリング60が介挿されている。これによ
り、ボールガイド48は常には下方、すなわち前記チャッ
ク位置に向かう方向へ付勢されるが、かかるボールガイ
ド48はプレート62の挿通孔64内を挿通させられており、
そのプレート62が上記フランジ56と係合して上方へ移動
させられることにより、ボールガイド48は圧縮コイルス
プリング60の付勢力に抗して前記アンチャック位置まで
移動させられる。プレート62は、第1図に明らかに示さ
れているように、前記ブラケット34に配設された一対の
シリンダ66によって昇降させられ、前記フランジ56との
係合が解除される下降位置と、前記ボールガイド48をア
ンチャック位置まで移動させる上昇位置との間を往復移
動させられる。
一方、このようなソケット30によって保持される前記レ
リーズノブ14は、合成樹脂材料製で射出成形によって成
形されるとともに、第5図〜第7図に示されているよう
に円柱形状を成しており、前記収容穴40の径寸法はこの
円柱形状よりも僅かに大きい寸法である。かかるレリー
ズノブ14の一端部68の軸心には、前記レリーズロッド16
の雄ねじ18に対応する雌ねじ70が形成されているととも
に、その底部には先端に向かう程小径となるテーパ穴72
および小径の円穴74が連続して設けられている。また、
上記一端部68の外周面には、周方向において波形状とな
る凹凸が形成され、等角度間隔で8本の溝76が設けられ
ている。これ等の溝76には前記ボール44が噛み合わさ
れ、これにより、レリーズノブ14はソケット30に相対回
転不能に保持される。なお、上記一端部68は、パーキン
グブレーキレバー12への組付け状態において、常にその
パーキングブレーキレバー12内に嵌合される部分に定め
られており、その一端部68に設けられた凹凸や締付け時
に付き易い疵などが人目に触れることはない。また、こ
の実施例では上記雌ねじ70はM5×0.8で、テーパ穴72の
テーパは1/4,長さlは2mmである。
第1図および第2図に戻って、前記ワーク供給部22は、
前記ワーク供給位置に保持されたドライバー部20のソケ
ット30内にレリーズノブ14を供給するためのもので、先
端のピン78にそのレリーズノブ14が作業者の手作業によ
ってセットされる供給治具80を備えている。供給治具80
は、第1図における上下,左右方向へ移動させられるよ
うになっており、第1図において実線で示されている位
置において上記ピン78にレリーズノブ14がセットされた
後、右方向へ一点鎖線で示される位置まで移動させら
れ、その後更に上方へ移動させられることによってレリ
ーズノブ14をソケット30内に挿入する。
また、前記レバー保持部24は、前記パーキングブレーキ
レバー12を保持して前記ドライバー部20の真下へ移動さ
せる一対の保持装置82と、その保持装置82によって保持
されたパーキングブレーキレバー12の先端部から上方に
突き出すレリーズロッド16を、前記ソケット30に保持さ
れたレリーズノブ14と同一軸線上に位置決めして回転不
能にクランプするクランパ84とを備えている。一対の保
持装置82は、ガイドレール86に案内されつつ第1図の左
右方向へ一体的にスライド移動させられるようになって
おり、左右交互にパーキングブレーキレバー12をドライ
バー部20の真下に位置させる。また、かかる保持装置82
は、パーキングブレーキレバー12を第2図において一点
鎖線で示されている第1回動位置と、二点鎖線で示され
ている第2回動位置との2位置へ回動させるように構成
されている。第1回動位置はレリーズロッド16がレリー
ズノブ14と同一軸線上に保持される位置で、第2回動位
置はポールピンをセットする位置である。
次に、以上のように構成された締付装置10の作動を説明
する。
先ず、一対のシリンダ66によりプレート62が上昇位置へ
移動させられ、ボールガイド48がアンチャック位置に保
持されるとともに、昇降シリンダ26によって前記ドライ
バー部20がワーク供給位置に保持された状態において、
ワーク供給部22によりレリーズノブ14を前記一端部68と
反対側からソケット30の収容穴40内に挿入する。この
時、ソケット30のボール44は収容穴40から押し出され得
るようになっているため、レリーズノブ14は、第3図に
示されているようにゴムブロック46に当接するまで押し
込まれる。
そして、この状態においてシリンダ66によりプレート62
が下降位置まで下降させられると、ボールガイド48は圧
縮コイルスプリング60の付勢力によりチャック位置に向
って押し下げられ、4個のボール44はそれぞれ収容穴40
内に押し出される。収容穴40内に押し出されたボール44
は、それぞれレリーズノブ14の一端部68の外周面に押し
付けられ、その押圧力により、レリーズノブ14はボール
44が溝76内に入るように軸心まわりに回転させられる。
これにより、それ等のボール44は、第4図に示されてい
るように一端部68の外周面に形成された凹凸と噛み合わ
され、レリーズノブ14は相対回転不能にソケット30によ
って保持される。また、ボールガイド48はチャック位置
まで移動させられる。
その後、ワーク供給部22の供給治具80が元の位置まで戻
された後、ドライバー部20は昇降シリンダ26によって下
降させられる。一方、そのドライバー部20の真下には、
レバー保持部24によってパーキングブレーキレバー12が
予め第1回動位置に保持されているとともに、そのパー
キングブレーキレバー12の先端部からはレリーズロッド
16が上方に突き出し、且つクランパ84によって前記ソケ
ット30に保持されたレリーズノブ14と同一軸線上におい
て回転不能にクランプされている。したがって、上記ド
ライバー部20のソケット30に保持されたレリーズノブ14
は、ドライバー部20が下降させられることによってレリ
ーズロッド16に当接させられ、これにより、ドライバー
部20のそれ以上の下降が阻止される。なお、昇降シリン
ダ26の出力ロッドは、ドライバー部20が停止した後も更
に前記遊び分だけ下方へ突き出される。
そして、その状態において駆動モータ32が図示しない制
御装置から供給される電気信号によって作動させられ、
ソケット30が回転駆動されると、それに伴ってレリーズ
ノブ14も回転駆動され、レリーズロッド16の雄ねじ18に
螺合される。上記ドライバー部20は、前記昇降シリンダ
26の出力ロッドとの間の遊び分だけ下方へ相対移動する
ことが許容されるため、レリーズノブ14が螺合されるの
に伴って下降する。第3図は、このようにしてレリーズ
ノブ14がレリーズロッド16の雄ねじ18に完全に螺合され
た状態を示す図である。
ここで、上記レリーズノブ14は、その一端部68の外周面
に形成された凹凸にボール44が噛み合わされることによ
り、ソケット30との間の滑りが防止されるようになって
いる。このため、グリース等が付着していても充分な締
付トルクを伝達できるようになり、例えば10Kgf・cm程
度の大きな締付トルクでレリーズノブ14を強固に螺合で
きるとともに、グリースの有無に拘らず常に一定の締付
トルクが伝達され得て、締付トルクの変動に起因する緩
みトルクや締付量のばらつきが解消する。
一方、上記レリーズノブ14の雌ねじ70の底部にはテーパ
穴72が設けられているため、レリーズロッド16の雄ねじ
18はそのテーパ穴72内までねじ込まれ、それ等の間に充
分な緩みトルクが確保される。例えば、上記のように10
Kgf・cm程度の締付トルクでレリーズノブ14を螺合した
場合には、締付直後で9Kgf・cm,24時間後で7Kgf・cm程
度の緩みトルクが得られ、パーキングブレーキレバー12
の操作中にレリーズノブ14が緩んだり脱落したりするこ
とが防止される。
また、このように雌ねじ70の底部にテーパ穴72が連続し
て設けられるとともに、そのテーパ穴72の底部にも更に
円穴74が設けられているところから、レリーズノブ14の
射出成形時にそれ等雌ねじ70やテーパ穴72の底部に気泡
を生じる恐れがなく、かかる気泡の有無による締付量の
変動がない。したがって、前記締付トルクの変動に起因
する締付量のばらつきが解消することと相俟って、レリ
ーズノブ14のレリーズロッド16に対する締付量のばらつ
きが抑制され、パーキングブレーキレバー12からのレリ
ーズノブ14の突出量が略一定に維持されるようになる。
このパーキングブレーキレバー12からのレリーズノブ14
の突出量のばらつきは、通常、±2.0mm以下であること
が要求されている。
なお、上記レリーズノブ14の締付量は、そのレリーズノ
ブ14の雌ねじ70とレリーズロッド16の雄ねじ18との間に
グリースが付着しているか否かによっても変動するが、
この場合の締付量のばらつきは通常テーパ穴72の長さ寸
法l、この実施例では2mmよりも小さいため、前記要件
を満たす上で何等問題はない。本考案者等の実験では、
締付トルクが10Kgf・cmでグリースが付着している場合
には、レリーズロッド16はテーパ穴72の略終端までねじ
込まれるが、グリースが付着していない場合でもテーパ
穴72内に約1.5mmねじ込まれ、その差は約0.5mmであっ
た。
このようにしてレリーズロッド16の雄ねじ18にレリーズ
ノブ14が螺合されると、次に、プレート62がシリンダ66
によって上昇位置まで移動させられ、それに伴ってボー
ルガイド48がアンチャック位置まで移動させられること
により、ボール44を収容穴40から完全に押し出すことが
許容される。したがって、その状態でドライバー部20を
ワーク供給位置まで上昇させることにより、レリーズロ
ッド16に螺合されたレリーズノブ14はソケット30の収容
穴40から相対的に抜け出される。
続いて、クランパ84によるレリーズロッド16のクランプ
を解除した後、パーキングブレーキレバー12を第2回動
位置まで回動させるとともに、保持装置82を左右方向へ
移動させる。これにより、上記レリーズノブ14が組み付
けられたパーキングブレーキレバー12は前記ドライバー
部20の真下から移動させられ、他方の保持装置82に予め
保持された新たなパーキングブレーキレバー12がドライ
バー部20の真下に位置させられる。その後、第2回動位
置に保持されたパーキングブレーキレバー12には図示し
ないポールピンが取り付けられ、レリーズロッド16の他
端部に連結されたポールがパーキングブレーキレバー12
に組み付けられる一方、ドライバー部20の真下に位置さ
せられた新たなパーキングブレーキレバー12のレリーズ
ロッド16には、上述したのと同様にしてレリーズノブ14
が螺合される。
このように、本実施例の締付装置10によれば、ボールガ
イド48をアンチャック位置に保持した状態で収容穴40内
にレリーズノブ14を挿入した後、そのボールガイド48が
チャック位置へ移動させられることにより、レリーズロ
ッド16に螺合される一端部68側の外周面に凹凸が設けら
れた円柱形状のレリーズノブ14が、その凹凸を利用して
ソケット30に相対回転不能に保持される。また、ソケッ
ト30の貫通孔42内に配設されたボール44が上記凹凸に噛
み合わされることにより、ソケット30とレリーズノブ14
との間の相対回転が確実に防止されるため、レリーズノ
ブ14を強固にレリーズロッド16に螺合することができ、
レリーズノブ14の緩みや脱落が可及的に防止されるとと
もに、その締付量のばらつきも少なく、パーキングブレ
ーキレバー12への組付け状態におけるレリーズノブ14の
突出量のばらつきが軽減されるのである。
以上、本考案の一実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、本考案は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例の駆動モータ32は図示しない制御装
置から電気信号が供給されることによって作動させられ
るようになっているが、第8図に示されているように、
出力軸88が図において上方へ押し上げられることによっ
てスイッチが入れられる駆動モータ90を用いるととも
に、その出力軸88に連結されるシャフト36をブラケット
34に対して一定寸法dだけ上下方向の相対移動可能に配
設し、ドライバー部20が下降させられるのに伴ってソケ
ット30に保持されたレリーズノブ14がレリーズロッド16
に当接させられることにより、シャフト36更には出力軸
88がドライバー部20に対して相対的に上方へ移動させら
れて、駆動モータ90が自動的に作動させられるように構
成することも可能である。
また、前記実施例では摺動部材として軸心方向に摺動す
るボールガイド48が設けられているが、周方向へ回動さ
せられることによってボール44を収容穴40内へ押し込む
形式の摺動部材を採用することもできる。
また、上記ボールガイド48は一対のシリンダ66および圧
縮コイルスプリング60によって移動させられるようにな
っているが、シリンダ66のみでボールガイド48を移動さ
せることも可能である。その場合には、プレート62がボ
ールガイド48に接触する状態でソケット30は回転駆動さ
れる。
また、前記実施例では係合片として4個のボール44が配
設されているが、1個,2個,3個,或いは5個以上のボー
ルを配設するようにしたり、収容穴40の周壁の肉厚が大
きい場合等には軸状の係合片を用いたりすることもでき
る。
また、前記実施例では収容穴40内に挿入されたレリーズ
ノブ14の凹凸にボール44が押圧されることにより、レリ
ーズノブ14が軸心まわりに回転させられ、その凹凸とボ
ール44とが噛み合わされるようになっているが、レリー
ズノブ14が円滑に回転しない場合等には、ボール44と噛
み合うようにレリーズノブ14の回転位相を位置決めして
収容穴40内に挿入したり、或いは収容穴40内に挿入して
から回転位相を調整するようにしたりしても差支えな
い。
また、前記実施例の凹凸は波形状を成しているが、三角
山を連ねたものなど他の種々の形状の凹凸を設けること
が可能である。なお、この凹凸は、少なくともレリーズ
ノブ14の周方向において凹凸となるように形成されてお
れば良い。
また、上記レリーズノブ14にはテーパ穴72が設けられて
いるが、このテーパ穴72のテーパや長さlを適宜変更で
きることは勿論、テーパ穴72を設けなくても本考案の目
的とする効果は得られる。
また、前記実施例ではレリーズノブ14をレリーズロッド
16に螺合する締付装置10について説明したが、他のねじ
部材を螺合する締付装置のワーク保持具にも本考案は同
様に適用され得る。
その他一々例示はしないが、本考案は当業者の知識に基
づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案の一実施例であるワーク保持具を備えた
締付装置の一部を切り欠いた正面図である。第2図は第
1図の締付装置の側面図である。第3図は第1図の締付
装置のワーク保持具近傍を拡大して示す部分断面図であ
る。第4図は第3図のワーク保持具にレリーズノブが保
持された状態を示す横断面図である。第5図は第3図の
ワーク保持具によって保持されるレリーズノブの斜視図
である。第6図は第5図のレリーズノブの一部を切り欠
いた正面図である。第7図は第6図におけるレリーズノ
ブの右方からの視図である。第8図は本考案の他の実施
例の要部を示す部分断面図である。 10:締付装置 14:レリーズノブ(ねじ部材) 16:レリーズロッド(被締付部材) 30:ソケット(ワーク保持具) 32,90:駆動モータ 36:シャフト(保持具本体) 40:収容穴、42:貫通孔 44:ボール(係合片) 48:ボールガイド(摺動部材) 68:一端部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端部の外周面に周方向の凹凸が設けられ
    た円柱形状のねじ部材を相対回転不能に保持するととも
    に、駆動モータによって回転駆動されることにより、該
    ねじ部材を前記一端部側から所定の被締付部材に螺合す
    る締付装置用のワーク保持具であって、 前記駆動モータにより軸心まわりに回転駆動されるとと
    もに、該軸心には前記ねじ部材の外径に対応した内径寸
    法で有底の収容穴が設けられ、前記一端部と反対側から
    挿入された該ねじ部材を同心に収容する一方、該収容穴
    の周壁のうち該一端部に対応する部分には該軸心と略直
    角に貫通孔が形成された保持具本体と、 前記周壁の肉厚よりも大きな寸法を有して前記貫通孔内
    に移動可能に配設される係合片と、 前記保持具本体の外側に摺動可能に配設され、前記係合
    片と係合させられることにより該係合片を前記収容穴内
    に押し出して、該収容穴内に挿入された前記ねじ部材の
    前記凹凸と噛み合わせるチャック位置と、該係合片が該
    収容穴から押し出されることを許容するアンチャック位
    置とへ移動させられる摺動部材と を有することを特徴とする締付装置用ワーク保持具。
JP1988042828U 1988-03-30 1988-03-30 締付装置用ワーク保持具 Expired - Lifetime JPH0713935Y2 (ja)

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