JPH07138446A - ワイパーの凍結防止カバー - Google Patents

ワイパーの凍結防止カバー

Info

Publication number
JPH07138446A
JPH07138446A JP5306135A JP30613593A JPH07138446A JP H07138446 A JPH07138446 A JP H07138446A JP 5306135 A JP5306135 A JP 5306135A JP 30613593 A JP30613593 A JP 30613593A JP H07138446 A JPH07138446 A JP H07138446A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block copolymer
weight
cover
copolymer
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5306135A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3326926B2 (ja
Inventor
Tetsuo Masubuchi
徹夫 増渕
Takashi Sato
孝志 佐藤
Toshio Takahashi
壽雄 高橋
Yutaka Matsuzawa
豊 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fukoku Co Ltd
Fukoku KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Fukoku Co Ltd
Fukoku KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fukoku Co Ltd, Fukoku KK, Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Fukoku Co Ltd
Priority to JP30613593A priority Critical patent/JP3326926B2/ja
Publication of JPH07138446A publication Critical patent/JPH07138446A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3326926B2 publication Critical patent/JP3326926B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60SSERVICING, CLEANING, REPAIRING, SUPPORTING, LIFTING, OR MANOEUVRING OF VEHICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60S1/00Cleaning of vehicles
    • B60S1/02Cleaning windscreens, windows or optical devices
    • B60S1/04Wipers or the like, e.g. scrapers
    • B60S1/32Wipers or the like, e.g. scrapers characterised by constructional features of wiper blade arms or blades
    • B60S1/38Wiper blades
    • B60S2001/3827Wiper blades characterised by the squeegee or blade rubber or wiping element
    • B60S2001/3829Wiper blades characterised by the squeegee or blade rubber or wiping element characterised by the material of the squeegee or coating thereof

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 車両用ワイパーブレードを寒冷地における雪
や凍結から保護し、機能低下を防止するワイパーの凍結
防止カバーをブロー成形に優れ、柔軟性、強度、耐熱
性、耐候性に優れた組成物を用いて提供する。 【構成】 (a)少なくとも2個のスチレン重合体ブロ
ックAと、少なくとも1個のブタジエンまたはイソプレ
ンもしくはそれらの組合せ重合体ブロックBとからなる
ブロック共重合体を水素添加してなる特定の構造のブロ
ック共重合体2種の混合物100重量部に対し、(b)
特定のポリオレフィン樹脂10〜80重量部、(c)炭
化水素油20〜100重量部を配合した組成物を用いた
上記目的のワイパーの凍結防止カバー5。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ワイパーブレー
ドを寒冷地における雪や凍結から保護し、機能低下を防
止するワイパーの凍結防止カバーに関し、とくにその成
形方法であるブロー成形上優れた成形性を示し、且つ、
優れた物性を有するエラストマー組成物からなるワイパ
ーの凍結防止カバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ワイパーブレードを雪や凍結から保護す
るため、ワイパーブレード金具の全体を筒状の凍結防止
カバーで覆うことが行われている。従来の凍結防止カバ
ーは、材質がクロロプレンゴムラテックスであり、製品
形状の金型表面にラテックスを付着させ、高温加硫後に
金型から筒状カバー製品を引き抜くという工法により製
造されていた。この工法によれば、カバーを0.3〜
0.5mmと薄く形成できるために金具のばね力にほと
んど影響を与えないので、ワイパーの払拭性が良く、適
していた。しかし、上記方法では、工程が複雑で多く、
設備費、金型費、およびサイクル時間がそれぞれ多くか
かってしまう。また、金型から製品を引き抜く脱型の際
に、製品が裂けてしまうため高い不良率となり、結果的
に、製品コストが高いという欠点があった。
【0003】そこで、本発明者らは、水添スチレン系エ
ラストマーを素材とするブロー成形による凍結防止カバ
ーおよびその製造方法について提案した。(特願平3−
189420号,特願平4−335132号)この提案
によれば、材質がスチレン−ブタジエンブロック共重合
体の水添加物(SEBS)あるいはスチレン−イソプレ
ンブロック共重合体の水添加物(SEPS)を主成分と
した組成物からなるので、架橋ゴムに近い柔軟性と弾性
を有し、しかも、熱可塑性であるためブロー成形で生産
性の良い製品を得ることができた。
【0004】しかし、目標とするカバーの製品形状が
0.3〜0.5mmと薄く、製品長さが350mm〜7
00mmと細長い筒状成形物であること、およびブレー
ドゴムを挿入する溝部を有しているためその部分の寸法
精度をあげるためには、ブロー成形性に優れた組成物の
選定を必要とすることが判明した。
【0005】ブロー成形性に優れた水添ブロック共重合
体組成物に関する提案として、例えば特開昭54−88
950号公報には特定の構造の水添ブロック共重合体と
ポリプロピレン系の樹脂との組成物にブロー成形性を改
良する目的でポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−プロピレン共重合体から選ばれた加工
助剤を配合してなる組成物が提案されている。しかし、
上記加工助剤は軟化剤としての効果は低いため、結果と
して硬い成形物しか得られないという問題点がある。
【0006】同様に、特開昭60−71656号公報に
もブロー成形性に優れた水添ブロック共重合体が提案さ
れているが、加工助剤としてエチレン−アクリレート共
重合体、エチレン−ビニルエステル共重合体が使用され
ており、この加工助剤も軟化剤としての効果は低いた
め、結果的に硬い成形物しか得られないという問題があ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ワイパ
ーの凍結防止カバーをブロー成形する場合には、本製品
形状が薄肉であり比較的全長が長いため、溶融時の伸び
が大きく、ドローダウンしにくい等のブロー成形性に優
れ、かつ、柔軟性、強度、耐候性、耐熱性等の物性に優
れていることが必要であり、本発明の課題は、それらの
要望に合致した組成物からなる凍結防止カバーを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の構
造の水添ブロック共重合体と特定のプロピレン系樹脂を
配合し、さらに炭化水素油を組み合わせることにより、
優れた成形性による寸法精度と物性を併せ持ったワイパ
ーの凍結防止カバーを得ることを見出し、本発明を完成
した。
【0009】即ち本発明は、ワイパーブレード金具を覆
う筒部とブレードゴムが挿入される溝部とを有し、ブロ
ー成形により製造される凍結防止カバーにおいて、この
カバーの材料が少なくとも2個のスチレン重合体ブロッ
クAと、少なくとも1個のブタジエンまたはイソプレン
もしくはそれらの組合せである重合体ブロックBとから
なるブロック共重合体を水素添加してなるブロック共重
合体を含有する組成物からなり、且つこの組成物が、 (a)下記組成のブロック共重合体混合物100重量
部、および(a−1)数平均分子量が45000〜95
000であり、重合体ブロックAが共重合体の12〜2
4重量%を構成する上記水素添加ブロック共重合体:5
0〜90重量部 (a−2)数平均分子量が100000〜200000
であり、重合体ブロックAが共重合体の28〜38重量
%を構成する上記水素添加ブロック共重合体:10〜5
0重量部 (b)メルトフローレイトが0.1〜4.5g/10分
のポリオレフィン系樹脂:10〜80重量部、および (c)炭化水素油20〜100重量部からなる組成物で
あるワイパーの凍結防止カバーである。
【0010】本発明で(a)成分として用いるられる水
添ブロック共重合体は、少なくとも2個のビニル芳香族
化合物を主体とする重合体ブロックAと、少なくとも1
個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBと
からなるブロック共重合体を水素添加してなるブロック
共重合体であり、例えばA−B−A、B−A−B−A、
A−B−A−B−A、B−A−B−A−B、(A−B)
4 −Si、(B−A−B)4 −Si、(A−B)4 −S
n、(B−A−B)4 −Sn等の構造を有する。
【0011】柔軟性、加工性に優れ、且つ異方性の少な
い成形物を得るために特に好適な水添ブロック共重合体
の構造は、少なくとも一つの重合末端に共役ジエン化合
物を主体とする重合体ブロックBを有するブロック共重
合体を水素添加して得られる構造であり、例えば、B−
A−B−A、B−A−B−A−B、(B−A−B)4
Si、(B−A−B)4 −Sn等の構造を有する水添ブ
ロック共重合体である。
【0012】また、これらのビニル芳香族化合物を主体
とする重合体ブロックA、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBは、それぞれの重合体ブロックにお
けるビニル芳香族化合物または共役ジエン化合物の分布
がランダムまたはテーパード(分子鎖にそってモノマー
成分が増加または減少するもの)または一部ブロック状
またはこれらの任意の組み合わせであってもよく、また
重合体ブロックBがそれぞれ2個以上ある場合は、各重
合体ブロックはそれぞれが同一構造であってもよく、異
なる構造であってもよい。本明細書中で使用される「主
体とする」という表現は、該当モノマー単位が重合体ブ
ロックの少なくとも50重量%以上、好ましくは70%
以上を占めることを意味する。
【0013】本発明のブロック共重合体を構成するビニ
ル芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン、p−第三ブチルスチレン
などのうちから1種または2種以上が選択でき、中でも
スチレンが好ましい。
【0014】また共役ジエン化合物としては、例えばブ
タジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン等のうちから1種また
は2種以上が選択でき、中でもブタジエン、イソプレン
およびこれらの組合わせが好ましい。そして、水素添加
される前の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロッ
クBは、そのブロックにおけるミクロ構造を任意に選ぶ
ことができ、例えば、ポリブタジエンブロックの場合に
おいては、1,2−ビニル結合構造が20〜50重量
%、好ましくは25〜45重量%であり、ポリイソプレ
ンブロックにおいては1,4−ビニル結合が80重量%
以上、好ましくは90重量%以上である。
【0015】本発明において水添ブロック共重合体は、
(a−1)および(a−2)の2種類が用いられる。水
添ブロック共重合体(a−1)は、数平均分子量が45
000〜95000であり、重合体ブロックAが共重合
体の12〜24重量%を構成する。水添ブロック共重合
体の数平均分子量が45000未満では本製品の強度、
耐熱性が低下し、また溶融粘度も低下するので、本製品
のブロー成形時にドローダウンが起こるので好ましくな
い。
【0016】一方、水添ブロック共重合体の数平均分子
量が95000を超えると溶融伸びが低下し、ブロー倍
率も低下するので好ましくない。また、重合体ブロック
Aが共重合体の12重量%未満では、本製品の強度、耐
熱性が低下するので好ましくない。一方、重合体ブロッ
クAが共重合体の24重量%を超えると本製品の柔軟性
が低下するので好ましくない。
【0017】水添ブロック共重合体(a−2)は、数平
均分子量が100000〜200000であり、重合体
ブロックAが共重合体の28〜38重量%を構成する。
水添ブロック共重合体の数平均分子量が100000未
満では、本製品の強度、耐熱性が低下するので好ましく
ない。一方、水添ブロック共重合体の数平均分子量が2
00000を超えると溶融伸びが低下し、ブロー倍率も
低下するので好ましくない。また、重合体ブロックAが
共重合体の28重量%未満では、本製品の強度、耐熱性
が低下するので好ましくない。一方、重合体ブロックA
が共重合体の38重量%を超えるものを用いると、本製
品の柔軟性が低下するので好ましくない。
【0018】ブロック共重合体(a−1)とブロック共
重合体(a−2)との配合比率は、ブロック共重合体全
量を100重量部とした場合、ブロック共重合体(a−
1)が50〜90重量部、ブロック共重合体(a−2)
が10〜50重量部である。ブロック共重合体(a−
1)が50重量部未満では溶融伸びが低下しブロー倍率
が低下するので好ましくない。ブロック共重合体(a−
1)が90重量部を超えると本製品の強度、耐熱性が低
下し、溶融粘度も低下するので、ブロー成形時にドロー
ダウンが起こり好ましくない。
【0019】これらのブロック共重合体は、上記した構
造を有するものであれば、その製造方法を制限するもの
ではなく、例えば、特公昭40−23798号公報に記
載された方法により、リチウム触媒を用いて不活性溶媒
中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共
重合体を合成することができる。
【0020】また、より好ましい性能を発揮するビニル
芳香族化合物−水素添加された共役ジエン化合物ブロッ
ク共重合体の製造方法としては、例えば、特公昭42−
8704号公報、特公昭43−6636号公報に記載さ
れた方法で良いが、特に高度の耐候性や耐熱老化性を求
められる用途にあっては、チタン系水添触媒の使用が推
奨され、例えば、特開昭60−220147号公報、特
開昭61−33132号公報あるいは特開昭62−20
7303号公報が上げられる。その際の共役ジエン化合
物に由来する脂肪族二重結合は、少なくとも80%、好
ましくは90%以上が水素添加され、一方ビニル芳香族
化合物の20%未満、好ましくは10%未満が水素添加
されるように選択される。
【0021】次に本発明の(b)成分はポリオレフィン
系樹脂であり、具体的にはポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂があげられる。とくに、ポリプロピレン樹脂
としてはプロピレン単独重合またはプロピレンと炭素数
2〜8のα−オレフィンとの共重合体である(以下プロ
ピレン系樹脂と略記する)。プロピレンと炭素数2〜8
のα−オレフィンとの共重合体の場合、共重合体中のα
−オレフィンとしてはエチレン、ブテン−1、イソブテ
ン、ペンテン−1、ヘキセン−1等があげられる。ま
た、α−オレフィンの割合は30重量%以下のものが用
いられる。これらのプロピレン系樹脂は従来公知の方法
で合成することができる。
【0022】このポリオレフィン系樹脂のメルトフロー
レイト(ASTM D1238、230℃、2.16k
g荷重に従って測定した値。以下MFRと略記する)は
0.1〜4.5g/10分である。MFRが0.1g/
分未満では組成物の溶融粘度が高く、ブロー成形時の押
出しができないので好ましくない。またMFRが4.5
g/10分を越えると溶融伸びが低下し、ブロー成形性
が低下するので好ましくない。
【0023】本発明における成分(b)のポリオレフィ
ン系樹脂の配合量は、水素添加ブロック共重合体100
重量部に対し、10〜80重量部、好ましくは15〜5
0重量部である。ポリオレフィン系樹脂の配合量が10
重量部未満では、溶融伸びが低下し、ブロー成形性が低
下するので好ましくない。ポリオレフィン系樹脂の配合
量が80重量部を超えると本製品の柔軟性が低下するの
で好ましくない。
【0024】本発明で成分(c)として用いられる炭化
水素油は、得られる本製品の柔軟性、ブロー成形時の加
工性を改良する効果を有しており、非芳香族系の鉱物油
または液状もしくは低分子量の合成軟化剤が適してい
る。非芳香族系の鉱物油としては一般に知られているパ
ラフィン系オイルおよびナフテン系オイルを使用するこ
とができるが、なかでも芳香族環成分が10重量%以下
のパラフィン系オイルが好ましい。
【0025】成分(c)の炭化水素油の配合量は水素添
加ブロック共重合体100重量部に対し、20〜100
重量部、好ましくは30〜70重量部である。炭化水素
油の配合量が20重量部未満では本製品の柔軟性が低下
し、押し出し性、溶融伸びが低下してブロー成形性も低
下するので好ましくない。炭化水素油の配合量が100
重量部を超えると本製品の強度、耐熱性が低下し、溶融
粘度が低下してブロー成形時のドローダウンが起こるの
で好ましくない。一般に、これらの成分のブレンドに
は、押し出し機、バンバリーミキサー等従来技術で知ら
れている混練り機が使用できる。
【0026】本発明の凍結防止カバーには、前記した成
分以外に必要に応じて、ブロッキング防止剤、滑剤、シ
リコンオイル、顔料、カーボンブラック、無機充填材、
熱安定剤、酸化劣化防止剤、光安定剤等を含有すること
も可能である。また、本発明の凍結防止カバーの製造方
法としては、従来技術で知られた連続押し出しタイプ或
いはアキュームレイタータイプのブロー成形機が使用で
きる。
【0027】金型を含む加工システムについても特に限
定されるものではないが、カバー溝部の寸法精度を良く
するためには、例えば、本発明者らが先に提案した(特
願平4−335132号)方法が好ましい。この方法に
よれば、凍結防止カバーの本体金型に、溝部を成形する
ための断面T字形のスライドコアを設けておき、本体金
型内にパリソンを配置した後にパリソン内に低圧ブロー
後またはブローしながらスライドコアをパリソンに向か
って所定長さスライドさせ、次いでパリソンを高圧ブロ
ーで成形することにより、筒部にブレードゴムが挿入さ
れる溝部を有する形状に成形している。
【0028】本発明の凍結防止カバーは、適度な溶融粘
度を有し、溶融伸びが高くドローダウンしにくいブロー
成形性に優れた組成であることから、溝部を有し、薄肉
で比較的長い形状であっても寸法精度が高い。しかも柔
軟性があり、強度、耐候性、耐熱性にも優れているた
め、従来のクロロプレンラテックス製のカバーと同等の
性能を持ち、しかも成形サイクル等に有利なことから低
コスト化が実現できた。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。本発明の凍結防止カバーは、図1、2に示す車
両用ワイパーブレードに適用される。このワイパーブレ
ードは、ワイパーアーム1にワイパーブレード金具2が
クリップ金具3により取り付けられ、ワイパーアーム1
の揺動によりブレードゴム4を揺動させて、ガラス面を
払拭できるようになっている。そしてワイパーブレード
金具2の全体を長い筒状の凍結防止カバー5で覆い、ワ
イパーブレード金具2が雪や凍結で作動不良を生じない
ようにしている。
【0030】凍結防止カバー5は、筒部7に溝部5aを
有する形状であり、長手方向の中央部の幅が大きく、両
端部は狭く形成され、両端部が樹脂製キャップ6により
封鎖されている。なお、ブレードゴム4の基部は凍結防
止カバー5に形成した溝部5a内に挿入され、ブレード
ゴム4の基部は凍結防止カバー5を介してワイパーブレ
ード金具2に保持されている。
【0031】次に凍結防止カバーの組成に関する実施例
において、評価試験の方法は以下の通りである。 (1)硬さ JIS K6301、Aタイプ (2)引張強さ[kgf/cm2 ] JIS K6301、3号ダンベル
【0032】(3)伸び[%] JIS K6301、3号ダンベル (4)熱変形温度[℃] 試料を熱機械的分析装置にセットし、1mmφの針先プ
ローブに荷重20g/cm2 を加え試料に乗せた。4℃
/分で昇温していき、針先プローブが200μm針入れ
した時の温度を熱変形温度とした。
【0033】(5)メルトテンション[g]、最高巻取
り速度[m/分] 東洋精機製作所製、メルトテンションテスターを用い、
下記条件にて測定した。 シリンダー径:9.55mm オリフィス径:2.0
9mm シリンダー温度:210℃ シリンダー押出し速度:
10mm/分
【0034】(6)ブロー成形性 IHI製、50mmφブロー成形機を用いて下記条件に
て成形した。 製品形状:全長500mmの凍結防止カバー シリンダー温度:180℃,180℃,190℃に段階
設定 ダイ温度:200℃
【0035】また、実施例および比較例で使用された各
成分は以下の通りである。 成分(a−1) B−A−B−Aの構造を有し、数平均分子量7200
0、分子量分布1.2、結合スチレン量20重量%、水
素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量が
37重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%のス
チレン/ブタジエンブロック共重合体の水素添加ブロッ
ク共重合体を特開昭60−220147号公報に記載さ
れた方法により合成した。
【0036】成分(a−2) B−A−B−Aの構造を有し、数平均分子量12000
0、分子量分布1.25、結合スチレン量35重量%、
水素添加前のポリブタジエン部の1,2−ビニル結合量
が38重量%、ポリブタジエン部の水素添加率99%の
スチレン/ブタジエンブロック共重合体の水素添加ブロ
ック共重合体を特開昭60−220147号公報に記載
された方法により合成した。
【0037】成分(b)−1 旭化成工業製、旭ポリプロE1100,MFR0.5g
/10分 成分(b)−2 旭化成工業製、旭ポリプロE7100,MFR0.5g
/10分 成分(c) 出光興産製、パラフィン系オイル、ダイアナプロセスオ
イルPW−380(動粘度;381.6cSt)
【0038】また、実施例によって得られた凍結防止カ
バーを図1のようにワイパー金具に組みつけて下記の条
件で払拭性の試験を実施した。 装置;実車 環境条件;−15℃低温室 液体;水、関東ローム、食塩混合液
【0039】実施例1〜3 表1に示した各組成の割合にてヘンシェルミキサーでブ
レンドした後、45mm径の同方向二軸押出機にて22
0℃の条件で溶融混練りし組成物のペレットを得た。こ
れを上記試験法にて試験し、さらに製品を得て性能評価
した結果を表1に示した。実施例では、強度、耐熱性に
優れ、溶融粘度も良好であり、0.3〜0.6mmの比
較的肉厚の均一な凍結防止カバーを得た。これを図1の
状態で組み付けて評価したところ、ほとんど拭き残しが
なく良好な結果を得た。
【0040】比較例1〜3 これに対し、表2に示した組成物では、ブロー成形性に
問題があり、製品が得られないことが明らかになった。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の組成物からなる凍結防止カバー
は、柔軟で高強度、ブロー成形性に優れた組成物からな
るため、初めて熱可塑性エラストマーでのブロー成形に
よる製品化が可能となり、高性能で低コストな凍結防止
カバーを提供できるに至った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凍結防止カバーを有するワイパーの正
面図である。
【図2】凍結防止カバーを有するワイパーの断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ワイパーアーム 2 ワイパーブレード金具 3 クリップ金具 4 ブレードゴム 5 凍結防止カバー 5a 溝部 6 樹脂製キャップ 7 筒部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 壽雄 埼玉県上尾市菅谷3丁目105番地 株式会 社フコク内 (72)発明者 松澤 豊 埼玉県上尾市菅谷3丁目105番地 株式会 社フコク内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパーブレード金具を覆う筒部とブレ
    ードゴムが挿入される溝部とを有し、ブロー成形により
    製造される凍結防止カバーにおいて、このカバーの材料
    が少なくとも2個のスチレン重合体ブロックAと、少な
    くとも1個のブタジエンまたはイソプレンもしくはそれ
    らの組合せである重合体ブロックBとからなるブロック
    共重合体を水素添加してなるブロック共重合体を含有す
    る組成物からなり、且つこの組成物が、 (a)下記組成のブロック共重合体混合物100重量
    部、および(a−1)数平均分子量が45000〜95
    000であり、重合体ブロックAが共重合体の12〜2
    4重量%を構成する上記水素添加ブロック共重合体:5
    0〜90重量部 (a−2)数平均分子量が100000〜200000
    であり、重合体ブロックAが共重合体の28〜38重量
    %を構成する上記水素添加ブロック共重合体:10〜5
    0重量部 (b)メルトフローレイトが0.1〜4.5g/10分
    のポリオレフィン系樹脂:10〜80重量部、および (c)炭化水素油20〜100重量部からなる組成物で
    あるワイパーの凍結防止カバー。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂がプロピレン単独
    重合体および/またはプロピレンと炭素数2〜8のα−
    オレフィンとの重合体である請求項1記載のワイパー凍
    結防止カバー。
JP30613593A 1993-11-12 1993-11-12 ワイパーの凍結防止カバー Expired - Fee Related JP3326926B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30613593A JP3326926B2 (ja) 1993-11-12 1993-11-12 ワイパーの凍結防止カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30613593A JP3326926B2 (ja) 1993-11-12 1993-11-12 ワイパーの凍結防止カバー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07138446A true JPH07138446A (ja) 1995-05-30
JP3326926B2 JP3326926B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=17953480

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30613593A Expired - Fee Related JP3326926B2 (ja) 1993-11-12 1993-11-12 ワイパーの凍結防止カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3326926B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298837A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Aron Kasei Co Ltd エラストマー組成物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008279871A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Seken Ko 雨雪両用自動車ワイパー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009298837A (ja) * 2008-06-10 2009-12-24 Aron Kasei Co Ltd エラストマー組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP3326926B2 (ja) 2002-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2230398C (en) Thermoplastic polymer composition
JPS6114248A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP4153577B2 (ja) 耐油性に優れた熱可塑性エラストマー
EP0733676B1 (en) Thermoplastic elastomer composition
CN101985293A (zh) 具有芯材的挤塑产品
JP2003128849A (ja) 難燃性熱可塑性エラストマー組成物
JP4001279B2 (ja) ガスケット用樹脂組成物およびそれを用いた医療用器具
JP3326926B2 (ja) ワイパーの凍結防止カバー
JP3503352B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH08319383A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP3984073B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH1087902A (ja) 架橋樹脂組成物
JPH0778155B2 (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH06200086A (ja) 水添ブロック共重合体エラストマー組成物
JP7433082B2 (ja) 制振用熱可塑性エラストマー組成物
JPH07292211A (ja) 耐屈曲亀裂性に優れたホース
JPH07292209A (ja) ブロー成形性の優れたエラストマー組成物
JPH0551494A (ja) ポリオレフイン組成物
JPS6128548A (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP2006083323A (ja) 射出成形用熱可塑性エラストマー組成物
JP2002317097A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2513962B2 (ja) 耐衝撃性と耐熱変形性に優れたポリオレフィン組成物
JP2000063618A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JP2012172136A (ja) 熱可塑性エラストマー組成物
JPH10259281A (ja) 無塗装対応ポリマーアロイ

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020611

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090712

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100712

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120712

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130712

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees