JPH07138255A - 2−チオレノン類の製造法 - Google Patents
2−チオレノン類の製造法Info
- Publication number
- JPH07138255A JPH07138255A JP28518093A JP28518093A JPH07138255A JP H07138255 A JPH07138255 A JP H07138255A JP 28518093 A JP28518093 A JP 28518093A JP 28518093 A JP28518093 A JP 28518093A JP H07138255 A JPH07138255 A JP H07138255A
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- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】一般式 化1
【化1】
〔式中、R1 は置換されていてもよいアリール基等を表
わし、R2 は水素原子等を表わす。R3 は低級アルキル
基を表わし、Xは塩素原子または臭素原子を表わす。〕
で示される化合物をチオウレアと反応させて一般式 化
2 【化2】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびXは前記と同じ意味を
表わす。〕で示されるイソチオウロニウム塩としたの
ち、該イソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒か
らなる二層系溶媒中、水溶性塩基で処理することを特徴
とする、 一般式 化3 【化3】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わす。〕
で示される2−チオレノン類の製造法。 【効果】 一般式 化3で示される2−チオレノン類を
容易に製造することができる。
わし、R2 は水素原子等を表わす。R3 は低級アルキル
基を表わし、Xは塩素原子または臭素原子を表わす。〕
で示される化合物をチオウレアと反応させて一般式 化
2 【化2】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびXは前記と同じ意味を
表わす。〕で示されるイソチオウロニウム塩としたの
ち、該イソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒か
らなる二層系溶媒中、水溶性塩基で処理することを特徴
とする、 一般式 化3 【化3】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わす。〕
で示される2−チオレノン類の製造法。 【効果】 一般式 化3で示される2−チオレノン類を
容易に製造することができる。
Description
【0001】
【発明の目的】本発明は2−チオレノン類の製造法に関
する。
する。
【発明の構成】本発明者は2−チオレノン類の製造法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、後記一般式 化4で示さ
れる化合物をチオウレアと反応させて、後記一般式 化
5で示されるイソチオウロニウム塩としたのち、該イソ
チオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒からなる二層
系溶媒中、水溶性塩基で処理することにより、後記一般
式 化6で示される2−チオレノン類が容易に製造でき
ることを見い出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は、一般式 化4
ついて鋭意検討を重ねた結果、後記一般式 化4で示さ
れる化合物をチオウレアと反応させて、後記一般式 化
5で示されるイソチオウロニウム塩としたのち、該イソ
チオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒からなる二層
系溶媒中、水溶性塩基で処理することにより、後記一般
式 化6で示される2−チオレノン類が容易に製造でき
ることを見い出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は、一般式 化4
【化4】 〔式中、R1 は置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよい芳香族ヘテロ環基、アルキル基、シク
ロアルキル基またはアラルキル基を表わし、R2は水素
原子を表わすか、あるいはR1 とR2 が末端で結合し
て、各々置換されていてもよい、CH=CH−CH=C
H、N=CH−CH=CH、CH=N−CH=CH、C
H=CH−N=CHまたはCH=CH−CH=Nを表わ
す。R3 は低級アルキル基を表わし、Xは塩素原子また
は臭素原子を表わす。〕で示される化合物をチオウレア
と反応(以下、反応aと称する)させて一般式 化5
されていてもよい芳香族ヘテロ環基、アルキル基、シク
ロアルキル基またはアラルキル基を表わし、R2は水素
原子を表わすか、あるいはR1 とR2 が末端で結合し
て、各々置換されていてもよい、CH=CH−CH=C
H、N=CH−CH=CH、CH=N−CH=CH、C
H=CH−N=CHまたはCH=CH−CH=Nを表わ
す。R3 は低級アルキル基を表わし、Xは塩素原子また
は臭素原子を表わす。〕で示される化合物をチオウレア
と反応(以下、反応aと称する)させて一般式 化5
【化5】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびXは前記と同じ意味を
表わす。〕で示されるイソチオウロニウム塩としたの
ち、該イソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒か
らなる二層系溶媒中、水溶性塩基で処理する(以下、反
応bと称する)ことを特徴とする、一般式 化6
表わす。〕で示されるイソチオウロニウム塩としたの
ち、該イソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒か
らなる二層系溶媒中、水溶性塩基で処理する(以下、反
応bと称する)ことを特徴とする、一般式 化6
【化6】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わす。〕
で示される2−チオレノン類の製造法を提供する。
で示される2−チオレノン類の製造法を提供する。
【0002】本発明方法において、一般式 化4、化5
または化6で示される化合物の置換基について説明す
る。R1 (またはR1 とR2 が末端で結合して)で示さ
れる、各々置換されていてもよい、アリール基、芳香族
ヘテロ環基、CH=CH−CH=CH、N=CH−CH
=CH、CH=N−CH=CH、CH=CH−N=CH
またはCH=CH−CH=Nにおける、置換基として
は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロ
ゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の低
級(例えばC1 〜C4 )アルキル基、トリフルオロメチ
ル基、ジフルオロメチル基等のハロゲノ低級(例えばC
1 〜C4 )アルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の低
級(例えばC1 〜C4 )アルコキシ基、トリフルオロメ
トキシ基、ジフルオロメトキシ基等のハロゲノ低級(例
えばC1 〜C4 )アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
CH=CH−CH=CH等があげられる。R1 で示され
るアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフ
チル基、2−ナフチル基等があげられ、芳香族ヘテロ環
基としては、例えば、チエニル基、フリル基、ピラゾリ
ル基、ピロリル基等の5員芳香族ヘテロ環基、ピリジル
基等の6員芳香族ヘテロ環基等があげられ、アルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、se
c −ブチル基等のC1 〜C10アルキル基等があげられ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、シクロ
ペンチル基等のC3 〜C8 シクロアルキル基等があげら
れ、アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、β−
フェネチル基、α−フェネチル基、α,α−ジメチルベ
ンジル基等のC1 〜C10アラルキル基等があげられる。
R3で示される低級アルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のC1 〜C4
アルキル基等があげられる。
または化6で示される化合物の置換基について説明す
る。R1 (またはR1 とR2 が末端で結合して)で示さ
れる、各々置換されていてもよい、アリール基、芳香族
ヘテロ環基、CH=CH−CH=CH、N=CH−CH
=CH、CH=N−CH=CH、CH=CH−N=CH
またはCH=CH−CH=Nにおける、置換基として
は、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロ
ゲン原子、メチル基、エチル基、イソプロピル基等の低
級(例えばC1 〜C4 )アルキル基、トリフルオロメチ
ル基、ジフルオロメチル基等のハロゲノ低級(例えばC
1 〜C4 )アルキル基、メトキシ基、エトキシ基等の低
級(例えばC1 〜C4 )アルコキシ基、トリフルオロメ
トキシ基、ジフルオロメトキシ基等のハロゲノ低級(例
えばC1 〜C4 )アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、
CH=CH−CH=CH等があげられる。R1 で示され
るアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフ
チル基、2−ナフチル基等があげられ、芳香族ヘテロ環
基としては、例えば、チエニル基、フリル基、ピラゾリ
ル基、ピロリル基等の5員芳香族ヘテロ環基、ピリジル
基等の6員芳香族ヘテロ環基等があげられ、アルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、se
c −ブチル基等のC1 〜C10アルキル基等があげられ、
シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基、シクロ
ペンチル基等のC3 〜C8 シクロアルキル基等があげら
れ、アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、β−
フェネチル基、α−フェネチル基、α,α−ジメチルベ
ンジル基等のC1 〜C10アラルキル基等があげられる。
R3で示される低級アルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のC1 〜C4
アルキル基等があげられる。
【0003】反応aにおいて、溶媒は必ずしも必要では
ないが、通常、例えば、エタノール、メタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類等の溶媒中で反応を行な
う。用いられる試剤の量は、一般式 化4で示される化
合物1モルに対し、チオウレアは通常1〜2モルの割
合、好ましくは1〜1.2モルの割合である。反応温度の
範囲および反応時間の範囲は通常、室温〜150℃また
は溶媒の沸点(好ましくは50℃〜150℃または溶媒
の沸点)および1〜30時間である。反応終了後の反応
液は、必要に応じ溶媒を留去することにより一般式 化
5で示されるイソチオウロニウム塩を単離することがで
きるが、必要に応じ、ジエチルエーテル等の有機溶媒で
洗浄するか、および/または再結晶することによりさら
に精製することもできる。
ないが、通常、例えば、エタノール、メタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類等の溶媒中で反応を行な
う。用いられる試剤の量は、一般式 化4で示される化
合物1モルに対し、チオウレアは通常1〜2モルの割
合、好ましくは1〜1.2モルの割合である。反応温度の
範囲および反応時間の範囲は通常、室温〜150℃また
は溶媒の沸点(好ましくは50℃〜150℃または溶媒
の沸点)および1〜30時間である。反応終了後の反応
液は、必要に応じ溶媒を留去することにより一般式 化
5で示されるイソチオウロニウム塩を単離することがで
きるが、必要に応じ、ジエチルエーテル等の有機溶媒で
洗浄するか、および/または再結晶することによりさら
に精製することもできる。
【0004】反応bにおいて、用いられる疎水性有機溶
媒としては例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素等があげら
れる。水と疎水性有機溶媒の使用量比は特に限定されな
いが、容量比で通常1:3〜3:1の割合にして用い
る。用いられる水溶性塩基としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等
があげられる。該水溶性塩基は、通常0.5〜20重量
%の水溶液にして用いるが、R1 が置換されていてもよ
いアリール基、置換されていてもよい芳香族ヘテロ環
基、あるいはR1 とR2 が末端で結合して、各々置換さ
れていてもよい、CH=CH−CH=CH、N=CH−
CH=CH、CH=N−CH=CH、CH=CH−N=
CHまたはCH=CH−CH=Nの場合、1重量%程度
の水溶液にして用いるのが好ましく、R1 がアルキル
基、シクロアルキル基またはアラルキル基の場合、10
重量%程度の水溶液にして用いるのが好ましい。用いら
れる試剤の量は、一般式 化4で示される化合物1モル
に対し、水溶性塩基は、通常1.5〜15モルの割合であ
る。 反応温度の範囲および反応時間の範囲は通常、0
〜50℃および0.1〜10時間である。反応終了後の反
応液は有機溶媒抽出、水洗、乾燥、濃縮等通常の後処理
を行い、目的の一般式 化6で示される2−チオレノン
類を単離することができる。必要ならば、クロマトグラ
フィー、再結晶や蒸留等によってさらに精製することも
できる。反応bは反応aに引続き同じ反応容器中で行う
こともできる。
媒としては例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水
素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素等があげら
れる。水と疎水性有機溶媒の使用量比は特に限定されな
いが、容量比で通常1:3〜3:1の割合にして用い
る。用いられる水溶性塩基としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等
があげられる。該水溶性塩基は、通常0.5〜20重量
%の水溶液にして用いるが、R1 が置換されていてもよ
いアリール基、置換されていてもよい芳香族ヘテロ環
基、あるいはR1 とR2 が末端で結合して、各々置換さ
れていてもよい、CH=CH−CH=CH、N=CH−
CH=CH、CH=N−CH=CH、CH=CH−N=
CHまたはCH=CH−CH=Nの場合、1重量%程度
の水溶液にして用いるのが好ましく、R1 がアルキル
基、シクロアルキル基またはアラルキル基の場合、10
重量%程度の水溶液にして用いるのが好ましい。用いら
れる試剤の量は、一般式 化4で示される化合物1モル
に対し、水溶性塩基は、通常1.5〜15モルの割合であ
る。 反応温度の範囲および反応時間の範囲は通常、0
〜50℃および0.1〜10時間である。反応終了後の反
応液は有機溶媒抽出、水洗、乾燥、濃縮等通常の後処理
を行い、目的の一般式 化6で示される2−チオレノン
類を単離することができる。必要ならば、クロマトグラ
フィー、再結晶や蒸留等によってさらに精製することも
できる。反応bは反応aに引続き同じ反応容器中で行う
こともできる。
【0005】本発明方法において用いられる一般式 化
4で示される化合物は、例えばS.Kagabu et al., Biosc
i. Biotech. Biochem., 56, 1164〜1165 (1992) ; A. L
oeffler et al., Helv. Chim. Acta.,53, 403 〜407 (1
970) ; A. De Boer et al.,53, 403 〜407 (1970)に記
載の方法に準じて得ることができる。本発明方法により
得られる一般式 化6で示される2−チオレノン類は、
医農薬やその製造中間体等として有用である。(例え
ば、B. T. O'Neill, "Comprehensive Organic Synthesi
s, "Vol. 1, ed by B. M. Trost et al., Pergamon, 19
91, Chapter 1.13 ; S. Gronowitz et al., Arkiv Kem
i, 15, 499 〜512 (1960); A.-B. Hoernfeldt, Svensk
Kemisk tidskrift, 80, 343〜356 (1968) ; E.B. Pede
rsen et al., Tetrahedron, 27, 3861 〜3868 (1971) ;
K. S. Mc Cullyet al., Chemotherapy. 23, 44 〜49
(1977) ; K. S. Mc Cully, Cancer Res.,36,3198〜3202
(1976))
4で示される化合物は、例えばS.Kagabu et al., Biosc
i. Biotech. Biochem., 56, 1164〜1165 (1992) ; A. L
oeffler et al., Helv. Chim. Acta.,53, 403 〜407 (1
970) ; A. De Boer et al.,53, 403 〜407 (1970)に記
載の方法に準じて得ることができる。本発明方法により
得られる一般式 化6で示される2−チオレノン類は、
医農薬やその製造中間体等として有用である。(例え
ば、B. T. O'Neill, "Comprehensive Organic Synthesi
s, "Vol. 1, ed by B. M. Trost et al., Pergamon, 19
91, Chapter 1.13 ; S. Gronowitz et al., Arkiv Kem
i, 15, 499 〜512 (1960); A.-B. Hoernfeldt, Svensk
Kemisk tidskrift, 80, 343〜356 (1968) ; E.B. Pede
rsen et al., Tetrahedron, 27, 3861 〜3868 (1971) ;
K. S. Mc Cullyet al., Chemotherapy. 23, 44 〜49
(1977) ; K. S. Mc Cully, Cancer Res.,36,3198〜3202
(1976))
【0006】
実施例1 エチル 4−ブロモ−3−フェニル−2−ブテノエート
(2.71g,10mmol)、チオウレア(760mg,10mm
ol)およびエタノール(30ml)の混合物を攪拌下6時
間加熱還流した。アンモニア性硝酸銀で硫化銀の沈澱が
生じないことを確認した後、溶媒を留去し、残渣の結晶
をジエチルエーテルで数度洗浄し、五酸化リン上で真空
乾燥して、(3−エトキシカルボニル−2−フェニル)
−2−プロペニルイソチオウロニウム ブロミド(2.83
g,収率91%)を得た。水酸化ナトリウムの1重量%
水溶液(100ml)とベンゼン(100ml)の混合液を
激しく攪拌しながら、そこへ(3−エトキシカルボニル
−2−フェニル)−2−プロペニルイソチオウロニウム
ブロミド(2.47g,8mmol)を30分かけて少しずつ
加えた。さらに室温で2時間攪拌したのち、有機層を2
度水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去
し、ペースト状の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:クロロホルム)に付し、目的とする
4−フェニル−3−チオレン−2−オン(920mg,収
率65%)を淡黄色結晶として得た。これを真空中で昇
華させることにより無色結晶を得た。 mp 136〜138℃
(2.71g,10mmol)、チオウレア(760mg,10mm
ol)およびエタノール(30ml)の混合物を攪拌下6時
間加熱還流した。アンモニア性硝酸銀で硫化銀の沈澱が
生じないことを確認した後、溶媒を留去し、残渣の結晶
をジエチルエーテルで数度洗浄し、五酸化リン上で真空
乾燥して、(3−エトキシカルボニル−2−フェニル)
−2−プロペニルイソチオウロニウム ブロミド(2.83
g,収率91%)を得た。水酸化ナトリウムの1重量%
水溶液(100ml)とベンゼン(100ml)の混合液を
激しく攪拌しながら、そこへ(3−エトキシカルボニル
−2−フェニル)−2−プロペニルイソチオウロニウム
ブロミド(2.47g,8mmol)を30分かけて少しずつ
加えた。さらに室温で2時間攪拌したのち、有機層を2
度水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去
し、ペースト状の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶出溶媒:クロロホルム)に付し、目的とする
4−フェニル−3−チオレン−2−オン(920mg,収
率65%)を淡黄色結晶として得た。これを真空中で昇
華させることにより無色結晶を得た。 mp 136〜138℃
【0007】実施例2 エチル (Z)−4−ブロモ−3−メチルブテノエート
(8.28g,40mmol)、チオウレア(760mg,10mm
ol)およびエタノール(30ml)の混合物を攪拌下12
時間加熱還流した。ガスクロマトグラフィーでエチル
(Z)−4−ブロモ−3−メチルブテノエートが消失し
たことを確認した後、溶媒を留去し、残渣の結晶をジエ
チルエーテルで数度洗浄し、五酸化リン上で2時間真空
乾燥して、(3−エトキシカルボニル−2−メチル)−
2−プロペニルイソチオウロニウム ブロミド(10.7
g,収率94%)を得た。水酸化ナトリウムの10重量
%水溶液(50ml)とベンゼン(50ml)の混合液を激
しく攪拌しながら、そこへ(3−エトキシカルボニル−
2−メチル)−2−プロペニルイソチオウロニウム ブ
ロミド(5.68g,15mmol)を少しずつ加えた。さらに
室温で1時間攪拌したのち、有機層を水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、油状の残渣を蒸
留し、目的とする4−メチル−3−チオレン−2−オン
(2.94g,収率42%)を得た。 bp 48〜53℃(1mmHg)
(8.28g,40mmol)、チオウレア(760mg,10mm
ol)およびエタノール(30ml)の混合物を攪拌下12
時間加熱還流した。ガスクロマトグラフィーでエチル
(Z)−4−ブロモ−3−メチルブテノエートが消失し
たことを確認した後、溶媒を留去し、残渣の結晶をジエ
チルエーテルで数度洗浄し、五酸化リン上で2時間真空
乾燥して、(3−エトキシカルボニル−2−メチル)−
2−プロペニルイソチオウロニウム ブロミド(10.7
g,収率94%)を得た。水酸化ナトリウムの10重量
%水溶液(50ml)とベンゼン(50ml)の混合液を激
しく攪拌しながら、そこへ(3−エトキシカルボニル−
2−メチル)−2−プロペニルイソチオウロニウム ブ
ロミド(5.68g,15mmol)を少しずつ加えた。さらに
室温で1時間攪拌したのち、有機層を水洗し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、油状の残渣を蒸
留し、目的とする4−メチル−3−チオレン−2−オン
(2.94g,収率42%)を得た。 bp 48〜53℃(1mmHg)
【0008】上記実施例1または2に準じて製造した化
合物を表1に示す。下記(1)〜(9)および(12)〜
(14)は実施例1に準じ、下記(10)および(11)は実
施例2に準じて製造した。
合物を表1に示す。下記(1)〜(9)および(12)〜
(14)は実施例1に準じ、下記(10)および(11)は実
施例2に準じて製造した。
【表1】 化6の物性値 (1) mp 136〜138℃ (2) mp 142〜143℃ (3) mp 157〜158℃ (4) mp 145〜146℃ (5) mp 200〜202℃ (6) mp 89℃ (8) mp 123〜124℃ (9) mp 158〜160℃ (10) bp 48〜53℃(1mmHg) (11) bp 66〜70℃(1mmHg) (12) mp 57〜59℃ (13) mp 89〜91℃ (14) mp 148〜149℃
【0009】
【発明の効果】本発明方法により、一般式 化6で示さ
れる2−チオレノン類を容易に製造することができる。
れる2−チオレノン類を容易に製造することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 409/04 307 495/04 105 A
Claims (2)
- 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は置換されていてもよいアリール基、置換
されていてもよい芳香族ヘテロ環基、アルキル基、シク
ロアルキル基またはアラルキル基を表わし、R2は水素
原子を表わすか、あるいはR1 とR2 が末端で結合し
て、各々置換されていてもよい、CH=CH−CH=C
H、N=CH−CH=CH、CH=N−CH=CH、C
H=CH−N=CHまたはCH=CH−CH=Nを表わ
す。R3 は低級アルキル基を表わし、Xは塩素原子また
は臭素原子を表わす。〕で示される化合物をチオウレア
と反応させて一般式 化2 【化2】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびXは前記と同じ意味を
表わす。〕で示されるイソチオウロニウム塩としたの
ち、該イソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒か
らなる二層系溶媒中、水溶性塩基で処理することを特徴
とする、 一般式 化3 【化3】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わす。〕
で示される2−チオレノン類の製造法。 - 【請求項2】請求項1記載の一般式 化2で示されるイ
ソチオウロニウム塩を、水と疎水性有機溶媒からなる二
層系溶媒中、水溶性塩基で処理することを特徴とする、
請求項1記載の一般式 化3で示される2−チオレノン
類の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28518093A JPH07138255A (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 2−チオレノン類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28518093A JPH07138255A (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 2−チオレノン類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138255A true JPH07138255A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17688146
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28518093A Pending JPH07138255A (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | 2−チオレノン類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138255A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6121202A (en) * | 1997-11-07 | 2000-09-19 | American Cyanamid Company | Thienyloxypyridines and-pyrimidines useful as herbicidal agents |
-
1993
- 1993-11-15 JP JP28518093A patent/JPH07138255A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6121202A (en) * | 1997-11-07 | 2000-09-19 | American Cyanamid Company | Thienyloxypyridines and-pyrimidines useful as herbicidal agents |
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