JPH07138051A - 合わせガラス - Google Patents

合わせガラス

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JPH07138051A
JPH07138051A JP31114393A JP31114393A JPH07138051A JP H07138051 A JPH07138051 A JP H07138051A JP 31114393 A JP31114393 A JP 31114393A JP 31114393 A JP31114393 A JP 31114393A JP H07138051 A JPH07138051 A JP H07138051A
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JP
Japan
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glass
glass plate
adhesive
resin film
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP31114393A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Sakamoto
明彦 坂本
Tadashi Takahashi
忠 高橋
Masayuki Ninomiya
正幸 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、異なる熱膨張係数を有する
複数のガラス板を使用しても、ガラス板が反ったり、お
互いに剥がれたりすることがない合わせガラスを提供す
ることである。 【構成】 ガラス板A(13)とガラス板B(14)
が、樹脂中間層によって貼り合わされており、樹脂中間
層は、樹脂フィルム(15)と、樹脂フィルム(15)
の両側に被覆された粘着剤(16)(17)の層から形
成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築材料として使用さ
れ、飛散防止性や耐貫通性といった安全性能を有する合
わせガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ガラス板を用いた建築物の開口部
に対して、万一、ガラス板が破損した場合でも人体に危
害を加えない安全性能を付与する要求が高まりつつあ
る。
【0003】安全性能を有するガラス板としては、複数
枚のガラス板をポリビニルブチラール(PVB)フィル
ムを介して貼り合わせた合わせガラスが存在する。この
PVBフィルムを使用した合わせガラスは、ガラス板に
PVBフィルムが熱圧着されているため、破損した場合
でも、ガラスの破片が飛散することがなく、またフィル
ム自体が耐衝撃性に優れているため、合わせガラスとし
て高い耐貫通性を有していることから広く普及してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の合わせ
ガラスは、ガラス板とフィルムとの界面でのせん断応力
に対する抵抗力が非常に大きく、実質的にせん断方向の
ずれが起きないようになっている。
【0005】ところで近年、合わせガラスに安全性能と
共に、防火性能を付与することが試みられており、窓ガ
ラスとして使用されているソーダライム系のガラス板
と、防火性能を有する低膨張のガラス板を難燃性の樹脂
フィルムを介して貼り合わせた合わせガラスが提案され
ている。
【0006】このような合わせガラスにおいて、各ガラ
ス板と樹脂フィルムを貼り合わせるには、熱圧着や接着
剤を使用する方法が採られるが、いずれの方法を採用し
た場合でも、温度による各ガラス板の寸法変化の差異に
よって、各ガラス板と樹脂フィルムとの間に大きな熱ス
トレスが発生する。その結果、ガラス板が反ったり、お
互いに剥がれたり、場合によっては割れることさえあ
る。
【0007】本発明の目的は、異なる熱膨張係数を有す
る複数のガラス板を使用しても、ガラス板が反ったり、
お互いに剥がれたりすることがない合わせガラスを提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の合わせガラス
は、複数のガラス板が、樹脂中間層を介して貼り合わさ
れた構造を有し、該樹脂中間層が、基材となる樹脂フィ
ルムと、該樹脂フィルムの両面あるいは片面に被覆さ
れ、各ガラス板の間にせん断応力が発生した時に、それ
を低減させる粘着剤の層から形成されてなることを特徴
とする。
【0009】また本発明の合わせガラスは、粘着剤が、
15℃において0.03mm/24hr以上のずれ量を
有することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明における樹脂フィルムは、合わせガラス
に安全性能を付与する材料であると共に、粘着剤の塗布
基材として使用される。従って樹脂フィルムとしては、
合わせガラスとした時に十分な安全性能が得られる抗張
力を有し、粘着剤との密着性に優れた材料が使用され、
特に防火性能を高めるためには、フロリーネーテッドエ
チレンプロピレン(FEP)、4フッ化エチレン−パー
フロロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、ポリク
ロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、四フッ化エ
チレン・エチレン共重合体(ETFE)、ポリビニリデ
ンフルオライド(PVDF)等のフッ素樹脂からなるフ
ィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)フィル
ムといった難燃性のフィルムを使用するのが好ましい。
【0011】また本発明において使用される粘着剤は、
粘着性を有し、しかも各ガラスの間にせん断応力が発生
した時に、それを低減させる性質を備えている。せん断
応力を低減させる性質は、高分子が絡み合いながら、分
子同士の架橋が密でない構造を有し、せん断方向に応力
が作用すると、その方向に分子が変形あるいは移動す
る、所謂分子間のすべり現象が起こることによって得ら
れる。
【0012】このような特性を有するためには、粘着剤
が、15℃において0.03mm/24hr以上のずれ
量を有していることが望ましい。すなわちずれ量が、
0.03mm/24hr未満になると、ガラス間に発生
するせん断応力を低減させる作用が小さくなる。
【0013】粘着剤のずれ量は、保持力と同様の測定方
法によって得られるものであり、本発明においては、樹
脂フィルムの片面に粘着剤を塗布した後、25×100
mmの大きさに切り取り、図2に示すように樹脂フィル
ム(10)の一方の端部から25×25mmの面積部分
をガラス板(11)に貼り付け、さらに樹脂フィルム
(10)の他方の端部に1kgの分銅(12)を吊り下
げ、且つ、測定温度を15℃に保持し、24時間後に樹
脂フィルム(10)が下方にずれた距離を測定し、これ
を粘着剤のずれ量としている。
【0014】尚、一般に接着剤と呼ばれる材料は、複数
のガラス板を強固に貼り合わせる接着性を有するが、ず
れ量が非常に小さいため、ガラス間のせん断応力を低減
させる作用を備えていない。
【0015】また本発明で使用する粘着剤には、建築材
料として長年の使用に耐えうる耐候性(耐光性、耐熱
性、耐水性)を有することも要求され、さらに合わせガ
ラスとしての十分な密着性を有するように設計されなけ
ればならない。
【0016】このような特性および設計の自由度を有す
る材料としては、アクリル系の粘着剤やシリコン系の粘
着剤が好適であり、また必要に応じて紫外線吸収材を添
加しても良い。
【0017】粘着剤の層は、優れた平滑性を有している
ことが要求され、表面うねりが4μ以下、好ましくは1
μ以下であることが望まれる。すなわち粘着剤層の表面
うねりが大きいと、ガラス板同士を貼り合わせる際にガ
ラス板と樹脂フィルムとの間に空気が入り込みやすくな
り、両者の密着強度を低下させると共に、気泡、剥がれ
等の欠陥が発生しやすい。粘着剤の層の表面うねりは、
樹脂フィルムのうねりとも密接な関係があるため、樹脂
フィルムの表面うねりもできるだけ小さいことが望まし
い。
【0018】本発明において粘着剤は、樹脂フィルムの
両面あるいは片面に被覆されるが、樹脂フィルムの片面
のみに粘着剤を被覆する場合には、他方の面は熱圧着や
接着剤によってガラス板と貼り合わせれば良い。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明の合わせガラ
スを詳細に説明する。
【0020】表1は、本発明品(試料No.1〜3)と
比較品(試料No.4、5)の構成と特性を示すもので
ある。
【0021】
【表1】
【0022】表1のNo.1〜3の各試料は、図1に示
すような構成を有しており、ガラス板A(13)とガラ
ス板B(14)が、樹脂中間層によって貼り合わされて
おり、樹脂中間層は、樹脂フィルム(15)と、樹脂フ
ィルム(15)の両側に被覆された粘着剤(16)(1
7)の層から形成されている。
【0023】これらの各試料は、以下のようにして作製
した。
【0024】まず樹脂フィルム(15)の両面に粘着剤
(16)(17)が塗布され、これら粘着剤(16)
(17)の表面に離型紙が貼り付けられた両面粘着フィ
ルムを準備した。次いでこの両面粘着フィルムの一方の
離型紙を剥がし、その面の粘着剤(16)の塗布面をガ
ラス板A(13)の片面に接触させた状態にし、その一
端を2つのゴムローラーの間隙にはさんで移動させるこ
とによって貼り合わせた。さらに他方の離型紙を剥がし
た後、その面の粘着剤(17)の塗布面をガラス板B
(17)の片面に接触させた状態にし、上記と同じ方法
で貼り合わせた。その後、これを100℃に加熱し、粘
着剤(16)(17)の層を軟化させることによって、
貼り合わせ状態を均一にしてから室温まで冷却させた。
【0025】No.4の試料は、ソーダライムガラス板
と、結晶化ガラス板の間にPETフィルムが位置し、各
ガラス板とPETフィルムが、アクリル系接着剤によっ
て貼り合わされた形態を有している。この試料も、N
o.1〜3の試料と同様、各ガラス板を接着剤で貼り合
わせた後、100℃に加熱し、接着剤の層を軟化させて
貼り合わせ状態を均一にしてから室温まで冷却させた。
【0026】またNo.5の試料は、ソーダライムガラ
ス板と、結晶化ガラスの間にPVBフィルムが位置し、
各ガラス板とPVBフィルムが熱圧着によって貼り合わ
された形態を有しており、熱圧着は、140℃−13気
圧の条件下で行った。
【0027】結晶化ガラス板としては、1800×90
0×5mmの寸法を有し、熱膨張係数が−3×10-7
℃の透明結晶化ガラス(ファイアライト:日本電気硝子
株式会社製)を使用し、またソーダライムガラス板とし
ては、通常のフロート法によって板状に成形され、18
00×900×5mmあるいは1800×900×3m
mの寸法を有し、85×10-7/℃の熱膨張係数を有す
るガラス板を使用し、さらに硼珪酸ガラス板としては、
1800×900×6.5mmの寸法を有し、通常のダ
ウンドロー法によって板状に成形され、30×10-7
℃の熱膨張係数を有するガラス板を使用した。
【0028】また各試料の樹脂フィルムは、いずれも
0.1mmの厚みを有し、No.1〜3の各試料の粘着
剤の層と、No.4の試料の接着剤の層は、0.025
mmの厚みを有している。
【0029】上記のように作製した各試料について、辺
の全長に対する反りの割合、すなわち反り率を調べたと
ころ、表から明らかなように本発明品であるNo.1〜
3の試料は、反り率が0.2%以下と小さかったが、比
較品であるNo.4の試料は、反り率が3.5%、また
No.5の試料も反り率が2.2%と大きかった。
【0030】また各試料の安全性能を調べるため、AN
SI Z97.1−1984の試験方法に基づき、垂直
に保持した試料に対して45kgのショットバックを落
下高さ12インチから衝突させ、直径3インチのボール
が通過する貫通孔の有無を調べたところ、いずれの試料
も貫通孔が形成されず、安全性能に優れていることが証
明された。
【0031】尚、表中の粘着剤及び接着剤のずれ量は、
試料No.1〜3において使用した両面粘着フィルム
と、試料No.4の接着剤の層を被覆した樹脂フィルム
を準備し、これらのフィルムを25×100mmの大き
さに切り取った後、上記した粘着剤のずれ量の測定方法
に基づいて求めたものである。
【0032】表からNo.1〜3の各試料に使用した粘
着剤のずれ量が、0.250mm以上であるのに対し、
No.4の試料に使用した接着剤のずれ量は、0.01
2mmと非常に小さいことが分かる。
【0033】図3は、表のNo.1の試料について、粘
着剤のずれ量と、合わせガラスの反り率との関係を示す
グラフである。このグラフから粘着剤のずれ量が大きく
なるほど、合わせガラスの反り率が小さくなることが理
解できる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の合わせガラスは、
異なる熱膨張係数を有する複数のガラス板を使用して
も、ガラス板が反ったり、お互いに剥がれることがない
ため、例えばソーダライム系のガラス板と、負膨張を有
する結晶化ガラス板を組み合わせることもでき、安全性
能と共に優れた防火性能を付与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の合わせガラスの断面図である。
【図2】粘着剤のずれ量の測定方法を示すための説明図
である。
【図3】粘着剤のずれ量と、合わせガラスの反り率との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
13 ガラス板A 14 ガラス板B 15 樹脂フィルム 16、17 粘着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のガラス板が、樹脂中間層を介して
    貼り合わされた構造を有し、該樹脂中間層が、樹脂フィ
    ルムと、該樹脂フィルムの両面あるいは片面に被覆さ
    れ、各ガラス板の間にせん断応力が発生した時に、それ
    を低減させる粘着剤の層から形成されてなることを特徴
    とする合わせガラス。
  2. 【請求項2】 粘着剤が、15℃において0.03mm
    /24hr以上のずれ量を有することを特徴とする請求
    項1の合わせガラス。
JP31114393A 1993-11-16 1993-11-16 合わせガラス Pending JPH07138051A (ja)

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JP31114393A JPH07138051A (ja) 1993-11-16 1993-11-16 合わせガラス

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007261837A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 合わせガラス
JPWO2016052615A1 (ja) * 2014-09-30 2017-07-13 積水化学工業株式会社 合わせガラス用中間膜、ロール状体、合わせガラス、合わせガラス用中間膜の製造方法、及び、ロール状体の製造方法

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JP2020125238A (ja) * 2014-09-30 2020-08-20 積水化学工業株式会社 合わせガラス用中間膜、ロール状体、合わせガラス、合わせガラス用中間膜の製造方法、及び、ロール状体の製造方法

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