JPH07137973A - エレベーターの敷居 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレベーターの敷居を、人目に触れる敷居板
と、引き戸を案内する案内体で構成する場合、外観上見
栄えの良いものにする。 【構成】 敷居板(11)の凹溝(11a)を設け、凹溝(11a)の
開口縁部に横断面逆Ｌ字状の突出片(11b)を形成する。
案内体(12)を横断面ほぼＵ字状に形成して敷居板(11)の
凹溝(11a)内に皿ねじ(8)で締結する。案内体(12)の開口
側には段差面(12a)を形成し、突出片(11b)の下端面及び
裏面と当接させる。突出片(11b)の案内溝(11c)の面と、
案内体(12)の案内面(12b)は同一平面となっている。 【効果】 敷居板(11)と案内体(12)のすき間は表面には
現れず、見栄えが良く、異物の侵入もない。案内体(12)
の内側への倒れ込みもない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エレベーターの出入
口の床に配置され引き戸を案内する敷居に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】図７〜図９は、例えば実公昭５４−２９
６４１号公報に示されたエレベーターの敷居を示す図
で、図７はエレベーターの出入口正面図、図８は敷居の
平面図、図９は敷居の側面図である。

【０００３】図において、(1)はエレベーターの乗場の
周壁、(2)は周壁(1)に設けられ幅Ｗを有するエレベータ
ーの出入口、(3)は乗場床、(4)は上部が周壁(1)に懸架
されて出入口(2)を開閉する引き戸で、(4a)は引き戸(4)
の下端から突出して設けられた案内片(4a)、(5)は乗場
床(3)に埋設された敷居である。

【０００４】(6)は出入口(2)の幅Ｗに対応した長さを有
する敷居板で、長手に沿って凹溝(6a)が形成されてい
る。(7)は横断面がほぼＵ字状の長手部材で形成され、
内側に案内溝(7a)を有し、敷居板(6)の凹溝(6a)内に嵌
入された案内体で、その両端部はそれぞれ敷居板(6)の
両端部から突出している。(8)は案内体(7)の底面に配置
され案内体(7)を貫通して敷居板(6)にねじ込まれた皿ね
じである。

【０００５】従来のエレベーターの敷居は上記のように
構成され、敷居板(6)は出入口(2)部分の乗場床(3)に配
置され、案内体(7)はその案内溝(7a)により引き戸(4)の
案内片(4a)を案内する。そして、敷居板(6)は出入口(2)
の幅Ｗに対応した長さになっているので、資材量が節約
できる。また、案内体(7)は単に引き戸(4)の案内片(4a)
の動きを案内するだけであるから、案内体(7)の敷居板
(6)から突出した部分、すなわち、周壁(1)に対応した部
分に大きい荷重が作用することはない。したがって、案
内体(7)を少ない資材で製作しても、容易に所要の強度
を得ることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベーターの敷居では、敷居板(6)の凹溝(6a)にＵ字状
の案内体(7)を嵌入固定したため、敷居板(6)と案内体
(7)とのすき間Ａに、小石、ごみ等が目詰まりしやす
く、見栄えも悪くなり、また、案内体(7)が内側へ倒れ
込むという問題点がある。

【０００７】この発明は上記問題点を解消するためにな
されたもので、敷居板と案内体とのすき間に異物が目詰
まりしたり、案内体が内側に倒れ込んだりすることを防
止できるようにしたエレベーターの敷居を提供すること
を目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明の第１の発明に
係るエレベーターの敷居は、引き戸の下方の床に配置さ
れ引き戸に沿って形成された凹溝、及びこの凹溝の開口
縁部に設けられその相互間で引き戸の下端を案内する突
出片を有する敷居板と、横断面がほぼＵ字状に形成され
て敷居板の凹溝内に装着され上記Ｕ字の内側部に敷居板
の突出片の内側面と一致する案内面を有し、Ｕ字の開口
縁部が突出片の下面と当接する案内体とを備えたもので
ある。

【０００９】また、第２の発明に係るエレベーターの敷
居は、引き戸の下方の床に配置され引き戸に沿って形成
された凹溝、及びこの凹溝の開口縁部に設けられ横断面
が逆Ｌ字状に形成されてその相互間で引き戸の下端を案
内する突出片を有する敷居板と、横断面がほぼＵ字状に
形成されて敷居板の凹溝内に嵌着され、Ｕ字の内側部に
敷居の突出片の内側面と一致する案内面、及び突出片の
下端面及び裏面に当接する段差面を有する案内体とを備
えたものである。

【００１０】また、第３の発明に係るエレベーターの敷
居は、引き戸の下方の床に配置され上記引き戸に沿って
形成された凹溝、及びこの凹溝の開口縁部に設けられこ
の開口縁部から張り出してその相互間で引き戸の下端を
案内する突出片を有するとともに、凹溝の内側面に鳩尾
状の凹所が形成された敷居板と、横断面がほぼＵ字状に
形成されて敷居板の凹溝内に嵌着されＵ字の内側面に敷
居板の突出片の先端面と一致する案内面を有するととも
に、外側面に敷居板の凹所と係合する鳩尾状の突条が形
成された案内体とを備えたものである。

【００１１】

【作用】この発明の第１の発明においては、敷居板の凹
溝の開口縁部に突出片を設け、凹溝内に装着されるＵ字
状の案内体の開口縁部を突出片の下面と当接させ、かつ
突出片の内側面と案内体の内側面とを一致させたため、
敷居板と案内体のすき間は敷居の上面には現れない。

【００１２】また、第２の発明においては、敷居板の凹
溝の開口縁部に横断面逆Ｌ字状の突出片を設け、凹溝内
に装着されるＵ字状の案内体の内側部に段差面を形成し
て、突出片の下端面及び裏面に当接させ、かつ突出片の
内側面と案内体の内側面とを一致させ、第３の発明にお
いては、敷居板の凹溝にＵ字状の案内体を装着し、両者
を鳩尾状の凹所及び突条により係合させたため、敷居板
と案内体間のすき間は敷居の上面には現れない。また、
両者は確実に固定される。

【００１３】

【実施例】

実施例１．図１〜図４はこの発明の第１及び第２の発明
の一実施例を示す図で、図１は側面図、図２は平面図、
図３は図７のIII−III線断面図、図４は図７のIV−IV線
断面図であり、従来装置と同様の部分は同一符号で示
す。なお、図７はこの実施例にも共用する（以下の実施
例も同じ）。

【００１４】図において、(11)は出入口(2)の幅Ｗに対
応した長さを有する敷居板で、凹溝(11a)が形成されそ
の開口縁部に、横断面逆Ｌ字状の突出片(11b)が設けら
れている。そして、突出片(11b)(11b)相互間に引き戸
(4)の案内片(4a)を案内する案内溝(11c)が形成されてい
る。

【００１５】(12)は横断面がほぼＵ字状に形成され皿ね
じ(8)で敷居板(6)の凹溝(11a)の底面に締結された案内
体で、その両端部はそれぞれ敷居板(11)の両端部から突
出している。案内体(12)の両端部にはそれぞれ段差面(1
2a)が設けられ、敷居板（１１）の突出片（１１ｂ）の
下端面及び裏面と当接している。また、案内体(12)の内
下面は引き戸(4)の案内片(4a)を案内する案内面(12b)を
形成し、案内面(12b)と案内溝(11c)の面とは同一平面を
形成している。

【００１６】上記のように構成されたエレベーターの敷
居においては、敷居板(11)の突出片(11b)が案内体(12)
の段差面(12a)と当接し、案内体(12)の開口部は突出片
(11b)の裏面部と係合している。そのため、敷居板(11)
の案内体(12)の接合部は、敷居(5)の表面には現れず、
上記接合部に生じるすき間に異物が目詰まりすることは
ない。また、敷居表面にすき間がないため、敷居(5)の
見栄えもよくなる。

【００１７】また、案内体(12)の開口部は突出片(11b)
と係合しているため、突出片(11b)はストッパの機能を
果たし、案内体(12)が案内溝(11c)側に倒れ込むことを
防止している。

【００１８】実施例２．図５及び図６はこの発明の第１
及び第３の発明の一実施例を示す図で、図５は平面図、
図６は側面図である。この実施例では、敷居板(11)の凹
溝(11a)の開口縁部に、この開口縁部から張り出した突
出片(11e)が設けられ、突出片(11e)(11e)相互間に案内
溝(11c)が形成されている。敷居板(11)の凹溝(11a)の内
側面には鳩尾状の凹所(11f)が形成され、案内体(12)の
外側面には同形状の突条(12d)が形成され両者は互いに
係合している。

【００１９】また、案内体(12)の案内面(12b)と突出片
(11e)の案内溝(11c)の面とは同一平面を形成している。
この実施例でも、敷居板(11)と案内体(12)とのすき間は
敷居(5)の表面には現れず、かつ両者は互いに係合して
いるため、実施例１と同様の効果を有する。

【００２０】実施例３．上記各実施例では、エレベータ
ーの乗場の敷居(5)について説明したが、かご室の敷居
にも適用可能であり、同様の効果が期待できることは明
白である。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したとおりこの発明の第１の発
明では、敷居板の凹溝の開口縁部に突出片を設け、凹溝
内に装着されるＵ字状の案内体の開口縁部を突出片の下
面と当接させ、かつ突出片の内側面と案内体の内側面を
一致させたので、敷居板の案内体のすき間は敷居の上面
には現れず、すき間に異物が侵入せず、外観上の見栄え
も良くすることができる効果がある。

【００２２】また、第２の発明では、敷居板の凹溝の開
口縁部に横断面逆Ｌ字状の突出片を設け、凹溝内に嵌着
されるＵ字状の案内体の内側部に段差面を形成して、突
出片の下端面及び裏面に当接させ、かつ突出片の内側面
と案内面の内側面とを一致させ、第３の発明では、敷居
板の凹溝にＵ字状の案内体を装着し、両者を鳩尾状の凹
所及び突条により係合させたものである。

【００２３】これにより、敷居板と案内体間のすき間は
敷居の上面には現れず、すき間に異物が侵入せず、外観
上の見栄えも良くすることができる効果がある。また、
両者は確実に固定され、案内体が案内溝側に倒れ込むこ
とを防止できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例１を示す側面図。

【図２】この発明の実施例１を示す平面図。

【図３】図７のIII−III線断面図

【図４】図７のIV−IV線断面図

【図５】この発明の実施例２を示す平面図。

【図６】この発明の実施例２を示す側面図。

【図７】この発明及び従来のエレベーターの敷居を示す
エレベーターの出入口正面図。

【図８】図７の敷居の平面図。

【図９】図８の敷居の側面図。

【符号の説明】

４ 引き戸 ５ 敷居 １１ 敷居板 １１ａ 凹溝 １１ｂ 突出片 １１ｃ 案内溝 １１ｅ 突出片 １１ｆ 凹所 １２ 案内体 １２ａ 段差面 １２ｂ 案内面 １２ｄ 突条

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 引き戸の下方の床に配置され上記引き戸
   に沿って形成された凹溝、及びこの凹溝の開口縁部に設
   けられその相互間で上記引き戸の下端を案内する突出片
   を有する敷居板と、横断面がほぼＵ字状に形成されて上
   記敷居板の凹溝内に装着され上記Ｕ字の内側部に上記敷
   居板の突出片の内側面と一致する案内面を有し、上記Ｕ
   字の開口縁部が上記突出片の下面と当接する案内体とを
   備えてなるエレベーターの敷居。
2. 【請求項２】 引き戸の下方の床に配置され上記引き戸
   に沿って形成された凹溝、及びこの凹溝の開口縁部に設
   けられ横断面が逆Ｌ字状に形成されてその相互間で上記
   引き戸の下端を案内する突出片を有する敷居板と、横断
   面がほぼＵ字状に形成されて上記敷居板の凹溝内に装着
   され上記Ｕ字の内側部に上記敷居板の突出片の内側面と
   一致する案内面、及び上記突出片の下端面及び裏面に当
   接する段差面を有する案内体とを備えてなるエレベータ
   ーの敷居。
3. 【請求項３】 引き戸の下方の床に配置され上記引き戸
   に沿って形成された凹溝、及びこの凹溝の開口縁部に設
   けられこの開口縁部から張り出してその相互間で上記引
   き戸の下端を案内する突出片を有するとともに、上記凹
   溝の内側面に鳩尾状の凹所が形成された敷居板と、横断
   面がほぼＵ字状に形成されて上記敷居板の凹溝内に装着
   され上記Ｕ字の内側部に上記敷居板の突出片の先端面と
   一致する案内面を有するとともに、外側面に上記敷居板
   の凹所と係合する上記鳩尾状の突条が形成された案内体
   とを備えてなるエレベーターの敷居。