JPH0713710Y2 - 微細気泡発生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は浴槽内の浴水中に微細気泡を発生させることが
できる微細気泡発生装置に関するものである。

［従来の技術］ 従来より浴槽内の浴水中に微細気泡を発生させて温泉浴
を楽しむことができるようになったものが種々提供され
ている。これらのものにあっては、第４図に示されるよ
うに浴槽10の近傍に微細気泡発生装Ａを設けてあり、こ
の微細気泡発生装置Ａによって浴水1a中に微細気泡を発
生させるようにしている。つまり、モータ6bによってポ
ンプ装置Ａを構成する加圧ポンプ6aを作動させることで
吸入口２より管路４内に浴水1aが吸入され、この浴水1a
の吸入に伴って加圧ポンプ6aと吸入口２との間に設けら
れた供給部５より管路４内に気体が吸入され、気体が混
合された浴水1aは加圧ポンプ6aにて加圧されることで浴
水1a内に空気が溶解されることとなり、この空気が溶解
された浴水1aをアキュムレータ11を介して再び吐出口３
より浴槽10内に吐出させることによって微細気泡が析出
されるようになっている。そして、これらものにおい
て、浴水1aに芳香剤を付けるようにして入浴時の雰囲気
をより一層高めるようにしようとすることが行なわれて
おり、例えば浴水1a中に芳香剤を入れことによって浴水
1a及び浴室内に芳香を漂わせることが行なわれている。

［考案が解決しようとする課題］ しかし上述のような従来例にあっては、入浴時にその都
度、芳香剤を浴水1a中に入れる等して芳香を漂わせる必
要があり、芳香を漂わせるのは微細気泡発生装置Ａによ
る微細気泡の発生とは別作業にて行なわれるものであ
り、微細気泡の発生と連動して発生するようにはなって
いなかった。

本考案は上記問題点を解決しようとするものであり、そ
の目的とするところは、微細気泡の発生と共に芳香を浴
室内に漂わせることができる微細気泡発生装置を提供す
るにある。

［問題点を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における微細気泡発
生装置Ａは、液体１を吸入する吸入口２と液体１を吐出
する吐出口３との間に設けられた管路４に気体を供給す
る供給部５を設け、供給部５よりも水下側に位置する管
路４に浴水吸入用のポンプ装置６を設け、ポンプ装置６
の近傍にポンプ装置６に向けて送風を行う送風ファン７
を設け、送風ファン７よりポンプ装置６に送られた空気
を捕集する送気管８を浴室内に臨ませ、浴室内に位置す
る送気管８の開口部に芳香剤９を配置したものである。

［作用］ ポンプ装置６にて管路４内に浴水1aを吸入し、供給部５
にて液体１に気体が溶解混合され、この気体が溶解混合
された液体１を吐出口３より吐出させることによって浴
水1a中に微細気泡が発生する。そして、ポンプ装置６は
夏期等の暑い日には送風ファン７によって送風が行なわ
れることで著しい温度上昇が防止されて連続運転を行う
ことができるものであり、送風ファン７からポンプ装置
６に送られた送風は送気管８にて浴室内に送られ、浴室
内に位置する送気管８の開口部に設けた芳香剤９を通っ
て浴室内に送られることとなり、芳香が浴室内に漂うこ
ととなる。

［実施例］ 以下、本考案を図示された実施例に基づいて詳述する。

図示された実施例にあっては、浴槽10内に微細気泡を噴
出する場合の実施例を示してある。10は浴槽であり、こ
の浴槽10の内壁には液体１である浴槽10内の浴水1aを吸
入する吸入口２を設けてあり、吸入口２より吸入された
浴水は吐出口３より噴出されるようにしてある。４は吸
入口２と吐出口３との間に亘って配管された管路であ
り、この管路４には吸入口２から浴槽10内の浴水1aを吸
入し、吐出口３より噴出させることができるポンプ装置
６を配置してある。ポンプ装置６は加圧ポンプ6aと、こ
の加圧ポンプ6aを駆動させるためのモータ6bとによって
構成してあり、それぞれケーシング16内に収納配置して
ある。ケーシング16内にはポンプ装置６を構成する加圧
ポンプ6aとモータ6bに送風を行うための送風ファン７を
設置してあり夏期等の暑い時には送風ファン７にて加圧
ポンプ6a及びモータ6bに送風することでポンプ装置６が
異常温度に上昇するのを防止し、連続運転を行うことが
できるようにしてある。ケーシング16からは第２図に示
されるように送風ファン７よりポンプ装置６に送られた
空気を捕集する送気管８を導出してあり、送気管８の先
部は浴室内に臨ませてある。図示された実施例にあって
は、送気管８は浴槽10のフランジ下部に臨ませてある。
浴槽10のフランジ上面には芳香剤９を配置してあり、送
気管８にて送られてくる空気は芳香剤９を通った後、浴
室内に流れるようにしてある。芳香剤９は第３図に示さ
れるように芳香カセット17内に収納した状態で浴槽10の
フランジ上面に取付けられた芳香発生装置18の内部に収
納してある、芳香カセット17は芳香発生装置18の一端側
に設けられた収納凹所18a内に出し入れ自在に収納して
あり、芳香発生装置18の他端側にはフィン19を備えた芳
香吐出口18bを設けてある。そして、送気管８から送ら
れてくる空気は芳香カセット17を通った後に芳香吐出口
18bより浴室内に吐出されるようにしてある。このと
き、フィン19は方向が可変であり、位置調整することで
芳香を所定方向に向けて吐出させることができるように
してある。また、複数種の芳香カセット17を用意してお
くことで、入浴者の好みに応じた芳香を発生させること
ができるものであり、香料の種類については好みの香水
を染み込ませるような吸湿性セラミックや、焼結合金の
類を用いるようにするとよい。11は加圧ポンプ6aの水下
側に位置する管路４に設置されたアキュムレータであ
る。加圧ポンプ6aと吸入口２との間に位置する管路４に
は気体である空気を管路４に供給する供給部５を設けて
ある。この供給部５は供給管5aと、供給管5aの端部に設
けられた弁体5bとによって構成してあり、弁体5bの開閉
状態を調整することによって管路４への空気の供給量を
調整することができるようにしてある。上記アキュムレ
ータ11の上部からは管路４内の浴水1a中に溶解しきれな
かった余剰気体を分離した後に排気するための排気管12
を導出してある。

しかして、モータ6bによって加圧ポンプ6aが駆動される
と液体１である浴槽10内の浴水1aが吸入口２を介して管
路４内に吸入される。そして、供給部５から供給管５を
介して空気が管路４内に吸入され、浴水1aと混合され加
圧ポンプ6aにて加圧されて浴水1a中に空気が加圧溶解す
る。このとき、加圧ポンプ6aによる空気の溶解効率を上
げるためには、実際に溶解する気体量に対して過剰に気
体を供給する必要があり、加圧ポンプ6aにて加圧されて
も、多量の未溶解気体が存在する。このため、アキュム
レータ11で余剰気体を分離し、余剰気体はアキュムレー
タ11に連結された絞り弁13を介して排気管７から排気さ
れる。このとき、絞り弁13は排気量を調整してアキュム
レータ11内の圧力が著しく減圧された状態とならないよ
うにしてある。つまり、空気が溶解された浴水1aは加圧
された状態のままで管路４を通って吐出口３へと送られ
るのであるが、この途中において、アキュムレータ11内
を通る際、アキュムレータ11は浴水1aの脈動を吸収した
り衝撃圧を吸収したりする一般的な作用をする他に、加
圧ポンプ6a内での加圧で溶解しきれなかった空気の溶解
を促進すると共に、それでも溶解せずに浴水1a中に混在
する余剰気体をアキュムレータ11内の上部に浮上させて
浴水1aから余剰気体を分離する作用をするものである。
そして、このアキュムレータ11を通った浴水1aは気体で
ある空気が高濃度に溶解された状態となり、この高濃度
に気体が溶解された浴水1aを再び吐出口３より浴槽10内
に噴出させるものであり、吐出口３より気体が溶解され
た浴水1aを浴槽10内に噴出させると、浴水1aは加圧状態
から一気に圧力が解放された状態となり、このため、浴
水1a中に溶解していた空気は析出し、微細気泡となって
浴槽10内の浴水1a中に生じることとなるものである。そ
して、微細気泡を発生させるとポンプ装置６に向けて送
風ファン７より送風が行なわれ、ポンプ装置６を構成す
るモータ6bの冷却を行うものであり、ポンプ装置６に向
けて送らた空気は送気管８によって浴室内に向けて送ら
れ、芳香剤９を通って浴室内に吐出されるものであり、
芳香が浴室内を漂うこととなる。

［考案の効果］ 本考案の微細気泡発生装置は叙述のように液体を吸入す
る吸入口と液体を吐出する吐出口との間に設けられた管
路に気体を供給する供給部を設け、供給部よりも水下側
に位置する管路に浴水吸入用のポンプ装置を設け、ポン
プ装置の近傍にポンプ装置に向けて送風を行う送風ファ
ンを設け、送風ファンよりポンプ装置に送られた空気を
捕集する送気管を浴室内に臨ませ、浴室内に位置する排
気管の開口部に芳香剤を配置してあるので、ポンプ装置
を作動させて微細気泡を発生させると送風ファンからポ
ンプ装置に送風が行なわれ、ポンプ装置の冷却のために
送風ファンからポンプ装置に送られた送風は送気管にて
浴室内に送られ、浴室内に位置する送気管の開口部に設
けた芳香剤を通って浴室内に送られることとなり、微細
気泡の発生に伴って浴室内に漂うこととなるものであ
る。また、別途に芳香を発生させるための大掛かりな装
置を用いることなく、ポンプ装置の近傍に設けられた送
風ファンを使用して芳香を浴室内に漂わせることができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のシステム図、第２図は送気
管の配置状態を示す断面図、第３図は芳香発生装置の断
面図、第４図は従来例のシステム図であって、Ａは微細
気泡発生装置、１は液体、２は吸入口、３は吐出口、４
は管路、５は供給部、６はポンプ装置、７は送風ファ
ン、８は送気管、９は芳香剤である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】気体と液体を混合し加圧することにより液
   体に気体を溶解させ、この液体を再び減圧することによ
   って微細気泡を析出する微細気泡発生装置であって、液
   体を吸入する吸入口と液体を吐出する吐出口との間に設
   けられた管路に気体を供給する供給部を設け、供給部よ
   りも水下側に位置する管路に浴水吸入用のポンプ装置を
   設け、ポンプ装置の近傍にポンプ装置に向けて送風を行
   う送風ファンを設け、送風ファンよりポンプ装置に送ら
   れた空気を捕集する送気管を浴室内に臨ませ、浴室内に
   位置する排気管の開口部に芳香剤を配置して成る微細気
   泡発生装置。