JPH0713462A - 定着装置の制御装置 - Google Patents

定着装置の制御装置

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JPH0713462A
JPH0713462A JP5155885A JP15588593A JPH0713462A JP H0713462 A JPH0713462 A JP H0713462A JP 5155885 A JP5155885 A JP 5155885A JP 15588593 A JP15588593 A JP 15588593A JP H0713462 A JPH0713462 A JP H0713462A
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JP
Japan
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temperature
fixing
heat roll
amount
heater
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Application number
JP5155885A
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English (en)
Inventor
Kiyotaka Ishikawa
清孝 石川
Kunio Yamada
邦夫 山田
Koji Miyagi
孝司 宮城
Kimito Omori
公人 大森
Takeshi Morishita
武志 森下
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定着装置の条件が時々刻々さまざまに変化し
た場合でも、つねに最適に設定温度を実現し安定した定
着像を得る定着装置を提供すること。 【構成】 電子写真方式を用いた画像形成装置の定着用
ヒートロール3aを加熱するヒータ3bの点灯時間を制
御する定着装置の制御装置において、定着用ヒートロー
ルの温度、一定の時間間隔における定着用ヒートロール
の温度の変化量、用紙のサイズ、設定されたプリント枚
数、用紙トレイの温度及び湿度をそれぞれ検知する手段
を設け、これらの手段により検出された各状態量に基づ
いてニューロネットワーク演算処理部7により定着用ヒ
ートロールを加熱するヒータの点灯時間を求めて、ヒー
タ3bの点灯を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式を用いた
複写機やプリンタなどの画像形成装置において使用され
る定着装置に関し、特に、定着用ヒートロールの表面温
度を検知して、常に最良の定着を可能とする定着装置の
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】定着装置においては、用紙上に静電的に
付着しているトナー像をヒートロールにより加圧しなが
ら加熱することにより用紙に融着させている。この定着
処理の際にヒートロールの表面温度が変化すると、定着
像に定着濃度ムラ、像の太り等の欠陥が生じる。このた
め、定着動作中は、ヒートロールの表面温度を予め決め
られた一定の温度に維持しておく必要がある。
【0003】そこで、従来から定着温度を一定に維持す
るための制御装置が種々提案されている。図8は、従来
の定着装置の制御装置のブロック図である。電源1から
の電圧は、ヒータ点灯回路2を介して定着装置3の熱源
である定着用ヒートロール3aを加熱するハロゲンラン
プ等のヒータ3bに供給されている。定着装置3には、
定着用ヒートロール3aの表面温度を測定するサーミス
タ4が取り付けられており、このサーミスタ4からの温
度データはA/D変換器5によりディジタルデータに変
換され、CPU6に供給される。CPU6は、検出され
た温度を設定温度と比較し、検出された温度に応じてヒ
ータ点灯回路2を制御し定着装置3の定着用ヒートロー
ル3aを加熱するヒータ3bの点灯時間を制御する。
【0004】例えば、設定温度が155°Cであるのに
対して、いま定着装置3の定着用ヒートロール3aの表
面温度が145°Cであったとすると、CPU6は表面
温度がまだ設定温度に到達していないと判断し、定着用
ヒートロール3aを加熱するヒータ3bを点灯する。定
着用ヒートロール3aが加熱され、次第に表面温度が上
昇して、設定値155°Cと同じになった場合、あるい
は設定値155°Cより上昇した場合には、CPU6は
定着用ヒートロール3aの表面温度は設定値に到達した
と判断し、定着用ヒートロール3aを加熱するヒータ3
bの点灯を停止する。
【0005】図9は、上記した従来の制御を用いたとき
の定着用ヒートロール3aの表面温度(同図(a)参
照)と定着用ヒートロール3aを加熱するヒータ3bの
点灯信号(同図(a)参照)を示すものである。この図
より理解できるように、単に設定温度と測定温度とを比
較した結果で定着用ヒートロール3aの加熱を制御した
場合には、希望する設定温度に到達するまでに、オーバ
ーシュートやアンダーシュートを数回繰り返し、制御誤
差が小さくなるまでに時間がかかるという問題があっ
た。
【0006】そこで、このオーバーシュートやアンダー
シュートの発生を防止するために、たとえば、特開平4
−73786号公報や、特開平4−178678号公報
で開示されているように、定着用ヒートロール3aの温
度だけではなく温度の変化量も測定し、これらの二つの
測定値に基づいて温度制御を行うことが提案されてい
る。
【0007】これらの公報に記載の装置のように、温度
と温度変化の二つの測定値に基づいて温度制御を行う場
合には、オーバーシュートやアンダーシュートの影響が
少なくなることが期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに温度と温度変化に基づいて温度制御を行った場合で
も、以下に述べる理由により、定着用ヒートロール3a
の温度を安定に制御するには十分でない。
【0009】たとえば、定着用ヒートロール3aの停止
状態の表面温度と定着用ヒートロール3aの回転状態の
表面温度が異なっているため、静止状態にある定着用ヒ
ートロール3aが回転を開始して定着用ヒートロール3
aが用紙に圧接した際にも表面温度は変化する。これは
定着用ヒートロール3aが回転することによって定着用
ヒートロール3aの周りの空気が掻き回されることによ
り新しい冷えた空気が定着用ヒートロール3aの表面に
供給されることと、定着用ヒートロール3aが対向する
定着用加圧ロール3cと圧接することにより、定着用ヒ
ートロール3aの熱が対向する定着用加圧ロール3cに
伝達して、定着用ヒートロール3aの熱量が小さくなる
ためである。
【0010】さらに、用紙が定着用ヒートロール3aを
通過する際にも、温度の低下を生じさせるため、定着に
最適な温度を維持するのに大きな障害となっている。し
かも用紙のサイズ、設定されたプリント枚数、用紙トレ
イの温湿度なども定着用ヒートロール3aの表面温度を
複雑に変化させる要因となる。これは用紙の大小、連続
してプリントされる用紙の枚数、高含水率の用紙の場
合、定着の際に定着用ヒートロール3aの熱エネルギー
のうちの多くが、用紙中の水分の気化熱に使われるため
である。
【0011】また、用紙上に転写されるトナー量も、同
様に定着用ヒートロール3aの表面温度を変化させる要
因となる。これは用紙上のトナー量に応じて、定着用ヒ
ートロール3aの熱エネルギーの吸収量も異なってくる
ためである。
【0012】このように定着温度は極めて多くの要因に
依存して、複雑に変動しており、従来の技術では十分に
精度良く制御することは不可能であった。
【0013】本発明は、定着装置の立上げ時のオーバー
シュート量、アンダーシュート量はもとより、非線形な
状態量の変化による温度変化であっても安定に設定温度
に保持できる制御を実現し、常に定着像の欠陥がない最
良の画質を供給することを目的としている。すなわち、
定着装置の条件が時々刻々さまざまに変化した場合で
も、つねに最適に設定温度を実現し安定した定着像を得
る定着装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、電子写真方式
を用いた画像形成装置の定着用ヒートロールを加熱する
ヒータの点灯時間を制御する定着装置の制御装置におい
て、定着用ヒートロールの温度、一定の時間間隔におけ
る定着用ヒートロールの温度の変化量、用紙のサイズ、
設定されたプリント枚数、用紙トレイの温度及び湿度を
それぞれ検知する手段と、これらの手段により検出され
た各状態量に対する定着用ヒートロールを加熱するヒー
タの点灯時間を求めるための制御規則を記憶する記憶手
段をもち、この規則に従って検知した状態量に基づいて
制御量を決定し、定着用ヒートロールを加熱するヒータ
ーの点灯時間を制御することを特徴とする。
【0015】更に、画像処理部から出力される画像デー
タ量を計数してトナー量として検出する手段を有し、こ
のトナー量を前記状態量に加えて制御量を決定すること
を特徴とする。
【0016】また、前記各状態量と前記制御量を関連づ
けるための規則記憶手段がニューラルネットワークによ
るものであることを特徴とする。
【0017】
【作用】定着像の画質は、定着装置の定着温度に依存し
ている。定着装置の定着温度が決定されるメカニズムの
概略は、定着用ヒートロールを加熱するヒータの点灯時
間と同ヒータの容量と定着用ヒートロールの熱容量とそ
れまでの定着用ヒートロールの表面温度によっているこ
とはもちろん、定着装置を通過する用紙のサイズや用紙
上のトナー量、あるいは周囲温湿度など、さまざまな状
態量にも依存している。従って、これらすべての状態量
を考慮して、定着用ヒートロールを加熱するヒータの点
灯時間を制御し、定着装置の表面温度を一定にすること
により、定着像の画質を最良に制御することができる。
【0018】本発明は、定着装置の表面温度を一定にす
るため、定着用ヒートロールの温度とその温度変化量、
及び定着装置を通過する用紙のサイズや用紙上のトナー
量、あるいは周囲温湿度など、さまざまな状態量に対し
て、定着用ヒートロールを加熱するヒータの点灯時間を
ニューラルネットを用いて制御する。
【0019】本発明においては、まず事前に、定着用ヒ
ートロール表面温度、同温度変化量と定着装置を通過す
る用紙のサイズや用紙上のトナー量、あるいは周囲温湿
度などからなる状態量をさまざまに組み合せて設定し、
それぞれの条件下で最良の定着温度を実現するために調
整した定着用ヒートロールを加熱するヒータ点灯時間の
設定値を捉え、データ化する。
【0020】次にこれらの状態量をニューラルネットワ
ークの入力信号として与え、最良の画質を実現するため
に設定した定着用ヒートロールを加熱するヒータ点灯時
間を教師信号として、ニューラルネットワークに学習さ
せる。
【0021】学習の完了したニューラルネットワークを
定着装置に登載し、ニューラルネットワークの入力層に
実際に定着装置内で時々刻々変化している状態量をそれ
ぞれモニタして入力する。
【0022】ここで、表面温度を検知するには定着用ヒ
ートロールの表面に取り付けられたサーミスタであり、
温度変化量を検知するためには微分計算を行なうハード
ウエア回路を設けてもよく、あるいは、ソフトウエア的
にプログラムで行なうことができる。用紙サイズは、複
写機あるいはプリンタの操作パネルでユーザーが指定す
るか、自動的に用紙サイズを検知することで知ることが
できる。また、トナー量は画像読み取り装置で読み取っ
た画像を画像処理装置で処理して、実際にレーザーで書
き込まれる段階の画像データのビット数を計数すること
により判断できる。
【0023】このような状態量を入力することにより、
学習済みのニューラルネットワークの出力層には、その
ときの条件下で最良の定着温度を実現するための定着用
ヒートロールを加熱するヒータ点灯時間が出力される。
【0024】この時間設定値が定着用ヒートロールを加
熱するヒータ点灯回路に入力されることにより、定着装
置の時々刻々の温度変化に対して定着用ヒートロールを
加熱するヒータを常に最適に調整する状態になり、安定
した定着温度が得られるようになる。
【0025】このように本発明によればあらかじめ用意
した多数種類の教師データをもとに学習したニューラル
ネットを用いるために、非線形要素を持つ状態量から求
めたい出力量を得ることができ、最適な定着用ヒートロ
ールの表面温度の制御が可能かつ安定した定着像を得る
ことができる。
【0026】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例に基づいて
本発明の特徴を具体的に説明する。
【0027】図1は、本発明の定着装置の制御装置の実
施例のブロック図である。
【0028】電源1からの電圧は、ヒータ点灯回路2を
介して定着装置3の熱源である定着用ヒートロール3a
を加熱するハロゲンランプ等のヒータ3bに供給されて
いる。定着装置3には定着用ヒートロール3aの表面温
度を測定するサーミスタ4が取り付けられており、この
サーミスタ4からの温度データはA/D変換器5により
ディジタルデータに変換され、定着用ヒートロール3a
の表面温度を示すデータとしてニューラルネット演算処
理部7に供給される。また、A/D変換器5からの温度
データは変化量計算処理部8に供給されて温度の変化量
が求められ、この温度の変化量のデータは、温度データ
と共にニューラルネット演算処理部7に供給される。な
お、図1においては、説明の都合上、変化量計算処理部
7及びニューラルネット演算処理部8を独立したブロッ
クとして図示しているが、実際にはCPU9によりソフ
トウェア的に実現されている。但し、変化量計算処理部
7及びニューラルネット演算処理部8をそれぞれハード
ウェアで構成してもよい。
【0029】ニューラルネット演算処理部7には、上記
した温度のデータ及び温度の変化量のデータの他に、複
写機の各部のデータが供給される。図2は、本発明の定
着装置の制御装置が適用される複写機の概略図である。
【0030】複写機10は、操作パネル等が設けられた
操作部11、原稿の画像を走査して画像信号に変換する
画像入力部12、この画像入力部12からの画像信号に
対して所定の信号処理を施す画像処理部13、この画像
処理部13からの信号に基づき用紙上に画像を形成する
画像出力部14等から構成されている。
【0031】画像出力部14においては、ドラム状の感
光体15の周囲に、帯電器16、露光装置17、現像器
18、転写器19、クリーニング装置20等が順次配置
されている。感光体の表面は帯電器16により一様に帯
電された後、露光装置により原稿画像に対応して露光さ
れ、感光体15の表面に静電潜像が形成される。この静
電潜像は現像器18で現像され感光体15上にトナー像
が形成される。このトナー像の形成に同期して用紙トレ
イ21から用紙が感光体15方向に供給され、転写器1
9により感光体15上にトナー像が転写される。転写後
の用紙22は、定着装置3で定着処理を受けた後、排紙
トレイ23に排出される。また、用紙トレイ21の近傍
には、用紙トレイ温湿度センサ24が配置されており、
用紙トレイ21内に収納されている用紙の温度と湿度が
検出される。なお、用紙トレイ温湿度センサ24は、温
度センサと湿度センサが一体的に設けられたもので、用
紙トレイ内の温度と湿度がそれぞれ検出される。25
は、操作部11からの指示に基づいて画像入力部12、
画像処理部13、画像出力部14等を制御して、複写機
10全体の動作の制御を司る制御部である。
【0032】上記用紙トレイ温湿度センサ24により検
出された用紙トレイ近傍の温度データ及び湿度データ
は、ニューラルネット演算処理部7に供給される。ま
た、ユーザが複写機10の操作部11に設けられた操作
パネルから指定した用紙サイズのデータ及びプリント枚
数のデータがニューラルネット演算処理部7に供給され
る。なお、用紙サイズのデータは、用紙トレイに設けら
れた識別部材を判別して自動的に検知するようにしても
よい。また、プリント枚数データは、実際に出力された
枚数を調べることにより知ることもできる。また、画像
入力部12で読み取った画像を画像処理部13で処理し
て実際に露光装置17のレーザーで画像の書込を行う際
に、画像データのビット数を計数することにより、画像
形成のために使用されるトナー量が検出され、このトナ
ー量のデータがニューラルネット演算処理部7に供給さ
れる。
【0033】次に、上述した定着装置の制御装置の動作
について説明する。
【0034】まず、事前に定着用ヒートロール表面温
度、同温度変化量、用紙サイズなどからなる状態量をさ
まざまに組み合せて設定し、それぞれの条件下で最良の
定着温度が得られるように定着用ヒートロール3aを加
熱するヒータ点灯時間を設定する。ここで、最良の温度
が得られるとは、設定温度に最も近く、しかもその温度
変化量が小さいことを指している。
【0035】温度検出するサーミスタ4の出力は、A/
D変換器5へ入りその後CPU9へ供給される。CPU
9の変化量計算処理部8では、温度を一定の時間間隔で
サンプリングし、定着用ヒートロール3aの温度と同温
度の1回前のサンプリングのデータをもとに変化量を計
算している。
【0036】上述した定着用ヒートロール表面温度、同
温度変化量、用紙サイズ、プリント枚数、トナー量、用
紙トレイ近傍の温度及び湿度に基づいて、定着用ヒート
ロール3aの温度制御が行われる。ここで、定着用ヒー
トロール3a表面温度、同温度変化量といった状態量を
どのように組み合せるかによって、本発明の効果、すな
わち得られた定着用ヒートロール表面温度の安定度が大
きく影響される。すなわち、このような状態量の組合せ
は、想定され得る最大の範囲、例えば定着用ヒートロー
ル表面温度であればその定着装置が遭遇しうる最低温度
と最高温度の全範囲にを渡っていることが望ましい。
【0037】本実施例では、図3に示すような、定着用
ヒートロール表面温度、同温度変化量、用紙サイズ、プ
リント枚数、トナー量、用紙トレイ近傍の温度及び湿度
からなる状態量の組合せを採用している。なお、定着用
ヒートロール表面温度の変化量も状態量としているの
は、定着用ヒートロール表面温度の変化量も状態量とし
て加えたほうが安定した温度制御が可能であるからであ
る。
【0038】次に、このようにして得られたさまざまな
定着用ヒートロール表面温度、同温度変化量といった状
態量を、図4に示すように、入力層A、中間層B、出力
層Cからなるニューラルネットワークの入力層Aに入力
し、その各々に対して定着温度を最良に制御するための
定着用ヒートロール3aを加熱するヒータ点灯時間を同
ニューラルネットワークに教師信号として与え、ニュー
ラルネットワークに学習させる。通常、学習方法として
はバックプロパゲーションを用いているが、精度上許容
されるものであれば、どのような方式であっても良い。
なお、ニューラルネットワークの層の数、各層のニュー
ロンの数、各層のニューロン間の結合係数等の情報は、
ニューラルネットワーク演算処理部7を構成するCPU
9のメモリに記憶される。
【0039】学習回数としては、本実施例では一万回毎
に教師信号とニューラルネットワーク出力の誤差を評価
し、必要な精度が得られていることを確認して学習終了
としている。同時に、一万回前と今回の誤差量を比較し
ており、必要な精度が得られていないのに、学習回数を
増やしても誤差量が減少しない場合は、ニューラルネッ
トワークの中間層Bのニューロンの数を増やすなどの改
良を行った上、再度、学習をさせている。ただしこの一
万回毎の確認というのは、この回数に限定されるもので
はなく、経験的に実際の学習終了までに要した学習回数
を把握することで、より適した確認頻度に改善すること
が可能である。
【0040】ここで、ニューラルネットワークの改良の
仕方は、学習精度が上がるものならどの様な方法でもよ
い。学習方法によって学習速度が異なるが、この段階で
の学習時間は、実際に定着装置が動作する時の動作時間
とは、まったく関係がないためである。
【0041】また、学習精度を向上させる手法として
は、上記の他にもネットワークの初期状態を変えたり、
中間層を二層あるいはそれ以上に増やして多層化するな
どの方法もある。実験によれば、図5から図6のように
中間層のニューロンの数を増やす方法がもっとも効果的
であった。なお、図5及び図6においては、図示を簡単
にするため、二つの状態量のみを図示している。
【0042】以上のようにして学習の完了したニューラ
ルネットワークは、少なくとも定着装置が学習で用いた
のと同じ状態量、すなわち同じ定着用ヒートロール表面
温度、同じ定着用ヒートロール表面温度等の変化量の条
件下に置かれた場合には、あたかも設定値が最高温度で
あるかのように定着用ヒートロール3aを加熱するヒー
タ点灯時間を調整した場合と全く同じ設定値を出力層に
出力し、最良の温度に制御できるようになる。
【0043】さらに本実施例では、学習で用いた各条件
の組合せを補間する第二のデータを事前に採取し、この
データに対するニューラルネットワークの出力精度を検
証することで、学習した以外の条件下についても、ニュ
ーラルネットワークの性能評価を行っている。
【0044】逆の言い方をすれば、事前に採取した全デ
ータの内、半数を学習のための教師信号用データ、残り
の半数を評価用データとしている。ここで教師信号用デ
ータと評価用データが、各々偏らないように組み合わさ
れていることは言うまでもない。
【0045】このように学習と評価を二段階に実施する
ことで、任意の条件下での制御精度を、高い確度で予測
することができる。
【0046】最後に、上述したような方法で完成したニ
ューラルネットを定着装置に登載し、実際に稼働してい
る定着装置内の各状態量を各センサ等、すなわちサーミ
スタ4等を用いて検知し、ニューラルネットワークの入
力層Aに入力することにより、もっとも良い定着用ヒー
トロール3aを加熱するヒータ点灯時間が出力され、こ
れを実行することによって、定着装置は常に最良の定着
用ヒートロール3aを加熱するヒータ点灯時間を出力で
きる。ただし、要求される画質レベルによって、取り入
れる状態量の数は減らしても良い。
【0047】図7は、本実施例における定着用ヒートロ
ーラの表面温度(同図(a)参照)と定着用ヒートロー
ル3aを加熱するヒータ3bの点灯信号(同図(a)参
照)を示すものである。この図から判るように、定着用
ヒートロール3aの表面温度に達した後のオーバーシュ
ートの量が少なくなり短い時間で定着用ヒートロール3
aの表面温度を設定温度に一致させることができ、しか
も、表面温度の変化を非常に少なくすることができる。
【0048】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
によれば定着装置の定着用ヒートロールの温度及び温度
の変化量のみならず、用紙サイズ、プリント枚数等の他
の情報も状態量としてニューラルネットワークに入力し
て学習を行い、このニューラルネットに基づき定着用ヒ
ートロールに供給するエネルギー量を制御するようにし
ているので、装置の動作条件、周囲の環境等の影響を受
けることなく最適な定着温度が得られるように定着装置
の制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の定着装置の制御装置の実施例のブロ
ック図である。
【図2】 本発明の定着装置の制御装置が適用される複
写機の概略図である。
【図3】 本実施例における各状態量の組み合せ例を示
す説明図である。
【図4】 本実施例で用いたニューラルネットワークを
示す模式図である。
【図5】 改良前のニューラルネットワークを示す模式
図である。
【図6】 改良後のニューラルネットワークを示す模式
図である。
【図7】 本実施例における定着用ヒートローラの表面
温度とヒータの点灯状態の関係を示すグラフである。
【図8】 従来の定着装置の制御装置のブロック図であ
る。
【図9】 従来技術における定着用ヒートローラの表面
温度とヒータの点灯状態の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…電源、2…ヒーター点灯回路、3…定着装置、4…
サーミスタ、5…A/D変換器、6,9…CPU、7…
変化量計算処理部、8…ニューラルネット演算処理部、
10…複写機、11…操作部、12…画像入力部、13
…画像処理部、14…画像出力部、15…感光体、16
…帯電器、17…露光装置、18…現像器、19…転写
器、20…クリーニング装置、21…用紙トレイ、22
…用紙、23…排紙トレイ、24…用紙トレイ温湿度セ
ンサ、25…制御部、A…入力層、B…中間層、C…出
力層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 公人 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロッ クス株式会社内 (72)発明者 森下 武志 神奈川県海老名市本郷2274番地富士ゼロッ クス株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式を用いた画像形成装置の定
    着用ヒートロールを加熱するヒータの点灯時間を制御す
    る定着装置の制御装置において、定着用ヒートロールの
    温度、一定の時間間隔における定着用ヒートロールの温
    度の変化量、用紙のサイズ、設定されたプリント枚数、
    用紙トレイの温度及び湿度をそれぞれ検知する手段と、
    これらの手段により検出された各状態量に対する定着用
    ヒートロールを加熱するヒータの点灯時間を求めるため
    の制御規則を記憶する記憶手段をもち、この規則に従っ
    て検知した状態量に基づいて制御量を決定し、定着用ヒ
    ートロールを加熱するヒーターの点灯時間を制御するこ
    とを特徴とする定着装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 更に、画像処理部から出力される画像デ
    ータ量を計数してトナー量として検出する手段を有し、
    このトナー量を前記状態量に加えて制御量を決定するこ
    とを特徴とする請求項1記載の定着装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記各状態量と前記制御量を関連づける
    ための規則記憶手段がニューラルネットワークによるも
    のであることを特徴とする請求項1記載の定着装置の制
    御装置。
JP5155885A 1993-06-25 1993-06-25 定着装置の制御装置 Pending JPH0713462A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5155885A JPH0713462A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 定着装置の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP5155885A JPH0713462A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 定着装置の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0713462A true JPH0713462A (ja) 1995-01-17

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JP5155885A Pending JPH0713462A (ja) 1993-06-25 1993-06-25 定着装置の制御装置

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JP (1) JPH0713462A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6580883B2 (en) * 2000-11-24 2003-06-17 Canon Kabushiki Kaisha Image heating apparatus
JP2007034169A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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