JPH0713401U - 真空蒸留用トラップ - Google Patents

真空蒸留用トラップ

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Publication number
JPH0713401U
JPH0713401U JP047789U JP4778993U JPH0713401U JP H0713401 U JPH0713401 U JP H0713401U JP 047789 U JP047789 U JP 047789U JP 4778993 U JP4778993 U JP 4778993U JP H0713401 U JPH0713401 U JP H0713401U
Authority
JP
Japan
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trap
distillation
vacuum
vacuum distillation
dry ice
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP047789U
Other languages
English (en)
Inventor
貴行 青木
公平 牛久保
貴之 二宮
Original Assignee
株式会社ジャパンエナジー
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Publication date
Application filed by 株式会社ジャパンエナジー filed Critical 株式会社ジャパンエナジー
Priority to JP047789U priority Critical patent/JPH0713401U/ja
Publication of JPH0713401U publication Critical patent/JPH0713401U/ja
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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 真空蒸留において、低沸点留分を効果的に冷
却捕集して空気中への拡散及び真空ポンプオイルへの混
入を防止し、また液体窒素トラップでの捕集効率を上げ
るための真空蒸留用トラップの提供。 【構成】 真空排気系に連通した蛇管を冷却用外筒内に
支持装着し、該蛇管の上部に蒸留ガス入口と、真空排気
ガス出口を設け、かつ下部に凝縮液抜取口を設けた真空
蒸留用トラップ。本考案のトラップはドライアイスを含
む液体を冷媒として用いる場合に適している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は真空蒸留用トラップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機化合物を真空蒸留により精製する場合、副生物や溶媒等を含む蒸留ガスが そのまま真空ポンプにまで達すると、空気中へ拡散したり、真空ポンプオイルに 混入し、環境上の問題及び減圧装置のトラブルの原因となる。そのため真空蒸留 装置には蒸留装置と減圧装置との間に冷却トラップを設け低沸点物を液化捕集し なければならない。冷却トラップの冷媒としては液体窒素、ドライアイス−エタ ノール混合冷媒等が使用されている。
【0003】 低沸点留分を完全に捕集するには液体窒素冷却トラップを付けるのが最も効果 的であるが、液体窒素冷却トラップでの捕集効率を上げるためには、その前に別 のトラップを置き、そこで低沸点留分をできるだけ除去しておくのが望ましい。 このようなトラップとしてドライアイスを含む液体、例えばドライアイス−エタ ノール等が用いられる。このトラップにおける低沸点留分の捕集を効率よく行な うために、接触面積を増すための工夫がなされている。
【0004】 例えば図2は従来用いられている二重管式トラップである。図2において11 はドライアイストラップでその一端18はバルブ19を介して蒸留装置(図示せ ず)に接続されている。他端20は液体窒素トラップ21を経て減圧装置(図示 せず)により矢印22の方向に吸引されている。ドライアイストラップ11は内 筒12、外筒13からなる2重管構造であり、蒸留ガスは内筒と外筒の間隙部1 4を通過し、一方内筒内にはドライアイスを含む液体を充填し、これによって蒸 留ガスを冷却し、低沸点留分を液化凝縮させて凝縮液抜取り口15より抜取り、 容器16に貯留する。内筒と外筒の間隙部14には、蒸留ガスと冷却面が接触す る面積を大きくするため、邪魔板17が設置されている。しかしこのような構造 のトラップでもまだ低沸点留分と冷媒との接触が不十分であり、ここでの低沸点 留分の捕集は充分とは言えない。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
例えば有機ホスフィン化合物のエーテル溶液から真空蒸留によりエーテルを留 去させる場合、図2に示すように、先ず蒸留されるエーテルの大部分をドライア イス−エタノールによる冷却トラップ11により液化捕集し、ついで真空ポンプ の直前に設けた液体窒素トラップ21により残ったエーテルを完全に捕集する。 しかしドライアイストラップでの液化が不十分であると液体窒素トラップまで溶 媒等が到達し、蒸留操作が円滑に進行しない。そのためドライアイストラップの 前にバルブ19を設け、真空ポンプの吸引量を調節しなければならず、そのため 所望の真空度に到達するまでに長時間を要していた。
【0006】 そのため複数のトラップを直列に並べたり、トラップの構造を改良する等の工 夫がなされているが、冷媒としてドライアイスのような塊状の物体を含む液体を 用いたトラップに適用するには制約があった。
【0007】 本考案はこのような真空蒸留において、簡単な構造で冷却を効率よく行ない、 またドライアイスを含む液体を冷媒として用いる場合にも支障なく使用でき、蒸 留ガスの捕捉効率を向上させることを目的とした真空蒸留用トラップである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は真空排気系に連通した蛇管を冷却用外筒内に支持装着し、該蛇管の上 部に蒸留ガス入口と、真空排気ガス出口を設け、かつ下部に凝縮液抜取口を設け たことを特徴とする真空蒸留用トラップである。
【0009】 以下本考案を図面によって説明する。図1は本考案の真空蒸留用トラップの1 例であり、図1において真空蒸留用トラップ1は蛇管2と外筒3とからなり、真 空排気系に連通した蛇管2が冷却用外筒3内に支持装着されている。蛇管2の両 端はいずれも上部にあり、その一端4は蒸留装置(図示せず)に接続された蒸留 ガス入口であり、他端5は減圧装置(図示せず)に接続され、真空排気ガス出口 となって、矢印6の方向に吸引されているいる。また蛇管2の下部には冷却用外 筒3に支持装着された凝縮液抜取り口7があり、蛇管内で液化した低沸点留分が ここから排出され、冷却された容器8に貯留、回収される。外筒3は冷媒を充填 するためのものであり、その外壁は蛇管2の上端よりも高く、蛇管の入口及び出 口部で蛇管と溶着して支持し、ドライアイス−エタノール等の冷媒9が充填され る。
【0010】 真空蒸留を行なう際には、先ず外筒に冷媒を充填する。蛇管と外筒との間隔及 びループの内径を充分取ることにより、冷媒としてドライアイスを含む液体、例 えばドライアイス−エタノール等を使用した場合、ドライアイスの大きな塊を充 填して蛇管の内外から冷却することができるる。冷媒によって外筒が充分冷却さ れた後、蛇管の蒸留ガス入口4を蒸留装置に、真空排気ガス出口5を真空ポンプ 等の減圧装置につなぎ、蒸留を開始する。蒸留によって気化した低沸点留分は入 口4から蛇管2に入り、蛇管内を下行して冷媒により冷却され、凝縮液抜取り口 7より排出され、凝縮液容器8に捕集される。低沸点留分が液化除去された後蒸 留ガスは更に蛇管内を上行し、未凝縮の低沸点留分もここで液化還流して凝縮液 抜取り口7より排出される。
【0011】 蛇管の下部には半球状あるいは椀状の凝縮液溜部10を設置することもできる 。ここに凝縮液溜部を設けることにより凝縮液の対流による凝縮液抜き取り口7 付近の管内閉塞を防ぐ効果がある。
【0012】 外筒の径及び高さは蒸留装置の規模により適宜選ぶことができる。また 蛇管 2のループの径は外筒に対して30〜80%程度が好ましいが、ドライアイスの 大きな塊を投入して蛇管の内外から充分に冷却できるようにするためには、例え ば外筒3の径が12cmで長さが36cmの場合、ループの内径は5cm以上、 蛇管と外筒との間隔は2cm以上に取るのが好ましい。
【0013】 蛇管2の断面の大きさ及び形状は任意に選択することができるが、通常は直径 0.5〜3cm、好ましくは1〜2cmの円形である。3cmを超えると冷却効 果が小さくなり、0.5cm未満では圧力損失の増大及び閉塞等のトラブルを招 く。断面形状は円形が最も工作に適しているが、楕円形にすることにより更に冷 却効果を高めることができる。
【0014】 外筒内に充填する冷却用液体は特に限定されず、例えばドライアイス−エタノ ール、ドライアイス−メタノール、ドライアイス−アセトン、ドライアイス−ヘ キサン等を挙げることができるが、安全のためにはフッ素系不燃溶剤(例えば旭 硝子(株)製、”アフルード”)等の不燃性有機液体を用いるのが好ましい。
【0015】
【実施例】
三塩化リン(PCl3)とターシャリーブチルクロライド(t-C4H9Cl)とから合成 し、エチルエーテル((C2H5)2O )で抽出して得られたターシャリーブチルホス フォニルクロライド(t-C4H9P(O)Cl2 )のエーテル溶液(t-C4H9P(O)Cl2 6.5 Kg /エーテル20 L)を真空蒸留により精製した。
【0016】 先ず従来法に従い、蒸留装置の後に図2に示すように二重管式ドライアイスト ラップ及び液体窒素トラップを順次接続し、冷却トラップの内筒内にドライアイ ス−エタノールを充填し、常圧から3Torrになるまで真空蒸留した。吸引開始後 、エーテル20Lを蒸留するまでの時間を測定した結果次のとおりであった。 常圧→3 Torr :8時間
【0017】 次に、図2においてドライアイストラップに図1に示す本考案のものを用い、 同様の方法で真空蒸留を行なった結果、常圧→3 Torr の時間は4時間であり、 吸引時間が1/2に短縮された。
【0018】
【考案の効果】 本考案の真空蒸留用トラップにおいては蒸留ガスを蛇管内を通過させ、そこで 冷却されるので、冷却面積が大きい。また冷媒を充填する外筒は広いスペースを 有しているので、ドライアイス−エタノール等を使用した場合、ドライアイスの 大きな塊を充填することができる。このように本考案の真空蒸留用トラップは冷 却効率が高く、低沸点留分を完全に捕集できるので、低沸点留分の空気中への拡 散や、真空ポンプオイルへの混入によるトラブルがなく、また液体窒素トラップ の前にこれを設置することにより液体窒素トラップでの捕集効率を上げることが できるので、有機化合物等の真空蒸留用単位装置として利用価値が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の真空蒸留用トラップの構造の1例を示
す図である。
【図2】従来法の真空蒸留用トラップの構造を示す図で
ある。
【符号の説明】
1:真空蒸留用トラップ 2:蛇管 3:外筒 4:蒸留ガス入口 5:真空排気ガス出口 7:凝縮液抜取り口 8:凝縮液容器 9:冷媒 10:凝縮液溜部 11:ドライアイストラップ 12:内筒 13:外筒 14:内筒と外筒の間隙部 15:凝縮液抜取り口 16:容器 17:邪魔板 18:ドライアイストラップ入口 19:バルブ 20:ドライアイストラップ出口 21:液体窒素トラップ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空排気系に連通した蛇管を冷却用外筒
    内に支持装着し、該蛇管の上部に蒸留ガス入口と、真空
    排気ガス出口を設け、かつ下部に凝縮液抜取口を設けた
    ことを特徴とする真空蒸留用トラップ。
JP047789U 1993-08-10 1993-08-10 真空蒸留用トラップ Expired - Lifetime JPH0713401U (ja)

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JP047789U JPH0713401U (ja) 1993-08-10 1993-08-10 真空蒸留用トラップ

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JPH0713401U true JPH0713401U (ja) 1995-03-07

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JP047789U Expired - Lifetime JPH0713401U (ja) 1993-08-10 1993-08-10 真空蒸留用トラップ

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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5194685U (ja) * 1975-01-29 1976-07-29
JPS5223193U (ja) * 1975-08-05 1977-02-18
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JPS5483146U (ja) * 1977-11-18 1979-06-13
JP2000161869A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Kusano Kagaku Kikai Seisakusho:Kk 凝縮器及び捕集器並びにそれを用いた溶剤回収装置
JP2013156043A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Chugoku Electric Power Co Inc:The 試料ガス採取装置

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