JP2013156043A - 試料ガス採取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】抽出操作を必要とせず、さらに濃縮操作が不要な又は簡単な濃縮操作により有機ハロゲン化合物濃度を分析することができる、気体中の有機ハロゲン化合物を分析するための試料ガス採取装置を提供する。
【解決手段】溶媒17を貯留し、バブリングされる気体中の有機ハロゲン化合物を溶媒17に吸収させる吸収部25a、25b、吸収部25a、25bの上方に位置し飛散する溶媒を回収する回収部27a、27bを備えるガス吸収瓶11a、11bと、ガス吸収瓶11a、11bの吸収部25a、25bを冷却する冷却水槽15とを備え、吸収部25a、25bは縦に細長く、回収部27a、27bの断面積が吸収部25a、25bの断面積に比較して大きく、少量の溶媒17が充填されたガス吸収瓶11a、11bが2本直列に連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体中の有機ハロゲン化合物を分析するための試料ガス採取装置に関する。
排ガスに含まれるダイオキシン類の測定に使用される試料ガスの採取装置にJIS I形採取装置(JISK3011:2008)がある。このガス採取装置は、フィルタ捕集部、液体捕集部(I)、吸着捕集部、液体捕集部(II)など多くの捕集部を有する。このガス採取装置でガスサンプリングを行い、排ガスに含まれるダイオキシン類を測定する場合、前処理、不純物の除去、濃縮など多くの操作が必要である。このためガスのサンプリングから分析結果が出るまでに最低でも24時間要する。
PCBを処理する処理施設等においては、処理施設内のPCB濃度の迅速監視が重要であるが、上記のように従来のガスサンプリング方法では時間を要する。これを解決するために採取ガスを無極性溶媒中にバブリングさせて、ガス中のPCBを溶媒に吸収させた後、これを液液抽出し、さらに固相抽出器を用いて濃縮し分析計で分析する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、簡単かつ迅速に気中のPCB濃度を測定する方法として、吸引したガスを活性炭に通じ活性炭にガス中のPCBを吸着させ、TOX分析装置を用いて活性炭の全有機ハロゲン化合物量を測定し、この値と吸引したガス量とから気中PCB濃度を算出する方法がある(例えば特許文献2参照)。
同様に、従来の排ガス中のダイオキシン類の測定は時間を要するとして、高速液体クロマトグラフィーを用い、クリーンアップ及び分画の処理時間を短くし、濃縮操作を不要としたPCB簡易測定装置が提案されている(例えば特許文献3参照)。
特開2002−228649号公報 特開2002−340880号公報 特開2001−83128号公報
特許文献1に記載の方法によれば、検出下限界が0.01mg/mの分析を2〜4時間程度で分析できるとある。しかしながら、固相抽出器での濃縮・精製には多くの工程が必要であり、手間がかかる。特許文献2に記載の方法は、気中の有機ハロゲン化合物の全てを対象としているため測定精度が少し低くなる欠点がある。また特許文献3に記載の方法は、別途、高速液体クロマトグラフィーを準備する必要がある。
本発明の目的は、抽出操作を必要とせず、さらに濃縮操作が不要な又は簡単な濃縮操作により有機ハロゲン化合物濃度を分析することができる、気体中の有機ハロゲン化合物を分析するための試料ガス採取装置を提供することである。
本発明は、気体中の有機ハロゲン化合物を分析するための試料ガス採取装置であって、溶媒を貯留し、バブリングされる気体中の有機ハロゲン化合物を前記溶媒に吸収させる吸収部、前記吸収部の上方に位置し飛散する溶媒を回収する回収部を備えるガス吸収瓶と、少なくとも前記ガス吸収瓶の吸収部を冷却する冷却槽と、を備え、前記ガス吸収瓶は、前記回収部の断面積が前記吸収部の断面積に比較して大きく、少量の溶媒が充填された前記ガス吸収瓶が直列に複数本連結されていることを特徴とする試料ガス採取装置である。
本発明の試料ガス採取装置は、吸収部が冷却槽で冷却され、さらに吸収部の上方に飛散する溶媒を回収する回収部を備えるガス吸収瓶が直列に複数本連結され構成されているので、少量の溶媒で有機ハロゲン化合物を確実に捕捉することができる。ガス吸収瓶に少量の溶媒を充填し、気体中の有機ハロゲン化合物を吸収させることで溶媒中の有機ハロゲン化合物濃度が高くなり、抽出操作、さらに濃縮操作を行うことなく又は簡単な濃縮操作により有機ハロゲン化合物濃度を分析することができる。このため短時間内に気体中の有機ハロゲン化合物濃度を測定することができる。
本発明の試料ガス採取装置において、前記有機ハロゲン化合物がPCBであり、前記溶媒がn−ヘキサンであることを特徴とする。
有機ハロゲン化合物がPCBの場合、溶媒としてn−ヘキサンを好適に使用することができる。
また本発明の試料ガス採取装置において、前記ガス吸収瓶1本当りに充填する溶媒の量が10〜20mLであることを特徴とする。
ガス吸収瓶1本当りに充填する溶媒の量を10〜20mLとすることで、濃縮操作を行うことなく又は簡単な濃縮操作により有機ハロゲン化合物濃度を分析することができる。
また本発明の試料ガス採取装置において、さらに前記ガス吸収瓶から排出される気体を寒剤で冷却し、気体に含まれる前記溶媒を捕捉し、捕捉した溶媒を前記ガス吸収瓶に返送可能なコールドトラップを備えることを特徴とする。
本発明の試料ガス採取装置は、ガス吸収瓶から排出される気体に含まれる溶媒を捕捉し、捕捉した溶媒をガス吸収瓶に返送可能なコールドトラップが設けられているので溶媒量が減少せず、少量の溶媒で気体中の有機ハロゲン化合物を確実に捕捉することができる。
また本発明の試料ガス採取装置において、前記コールドトラップは、前記ガス吸収瓶から排出される気体を冷却する冷却管を取り囲むように寒剤充填容器が設けられ、前記冷却管を寒剤で周囲から冷却することを特徴とする。
また本発明の試料ガス採取装置において、前記コールドトラップは、内側容器及び外側容器からなる2重構造の容器であり、前記ガス吸収瓶から排出される気体は、内側容器と外側容器との間を通過し、内側容器に充填される寒剤で冷却されることを特徴とする。
また本発明の試料ガス採取装置において、気体は、前記ガス吸収瓶の下流側に設けられる吸引ポンプを介して吸引され、前記吸引ポンプの排気側にコールドトラップが設けられ、該コールドトラップは、前記吸引ポンプから排出される気体を寒剤に直接接触させ、気体に含まれる溶媒を捕捉することを特徴とする。
気体を吸引する吸引ポンプの排気側にコールドトラップを設け、吸引ポンプから排出される気体を寒剤に直接接触させ、気体に含まれる溶媒を捕捉すれば、少量の溶媒で気体中の有機ハロゲン化合物を捕捉することができる。
また本発明の試料ガス採取装置において、前記寒剤が、ドライアイスであることを特徴とする。
ドライアイスは、温度、さらには入手の容易性において、コールドトラップの寒剤として好ましい。
本発明の試料ガス採取装置を使用することで、抽出操作を必要とせず、さらに濃縮操作を行うことなく又は簡単な濃縮操作により有機ハロゲン化合物濃度を分析することができる。
本発明の第1実施形態である試料ガス採取装置1の概略的構成を示す図である。 本発明の第2実施形態である試料ガス採取装置3の概略的構成を示す図である。 本発明の第3実施形態である試料ガス採取装置5の概略的構成を示す図である。 本発明の第4実施形態である試料ガス採取装置7の概略的構成を示す図である。
図1は、本発明の第1実施形態である試料ガス採取装置1の概略的構成を示す図である。以下、試料ガスとしてPCB処理施設内の空気(以下、ガス、気体と記す場合もある)を対象とし、該空気に含まれるPCB濃度を測定するためにPCB処理施設内の空気を試料ガス採取装置1によりサンプリングする場合を例として説明する。ここでは溶媒にn−ヘキサンを使用する。
試料ガス採取装置1は、2本直列に連結されたガス吸収瓶11(11a、11b)とガス吸収瓶11bの下流側に配置された溶媒トラップ瓶13と、ガス吸収瓶11及び溶媒トラップ瓶13を冷却する冷却水槽15とを備える。
ガス吸収瓶11は、吸引ポンプ100を介して吸引される空気に含まれるPCBを溶媒に吸収させるためのガラス器具であり、上部が開口した瓶本体21(21、21b)と、瓶本体21の開口部に嵌り込む蓋体23(23a、23b)とを含む。瓶本体21と蓋体23とは、外部から空気が漏れ込まないように摺り合わせ構造となっている。
瓶本体21は、下部に溶媒17を貯留し、バブリングされる空気中のPCBを溶媒17に吸収させる細長い円筒状の吸収部25(25a、25b)、上部に飛散する溶媒が外部に飛び出さないように回収する回収部27(27a、27b)を有する。吸収部25の大きさは特定の大きさに限定されないけれども、PCB処理施設内の空気に含まれるPCB濃度を測定するような場合には、後述の実施例で示すように溶媒を20mL充填できる大きさであればよい。回収部27は、球形であり、横断面積の大きさが、吸収部25の横断面積に比較して圧倒的に大きい。このように拡大部を設けることで通過する空気の流速を低下させ、空気に同伴する溶媒ミストを回収することができる。
蓋体23は、中心部に吸引した空気を吸収部25に導き、溶媒17中でバブリングさせる多孔フィルタ31(31a、31b)を先端部に備える空気吹込みノズル29(29a、29b)を有し、上部に空気排出ノズル33(33a、33b)が設けられている。
ガス吸収瓶11aとガス吸収瓶11bとは、同一構造、形状であり、ガス吸収瓶11aの空気排出ノズル33aとガス吸収瓶11bの空気吹込みノズル29bとが連結される。この連結部は、外部から空気を吸い込まないように球面摺り合わせ構造となっており、クランプ35で連結されている。
ガス吸収瓶11aとガス吸収瓶11bとを連結する管路は、飛散又は凝縮した溶媒などが滞留しないように短く、かつ段差が生じないことが好ましい。この点において本実施形態の試料ガス採取装置1では、ガス吸収瓶11aの空気排出ノズル33aとガス吸収瓶11bの空気吹込みノズル29bとを直接連結するので、管路が短くなり、さらに連結部に球面摺り合わせ構造を採用するので段差が生じ難い。
溶媒トラップ瓶13は、ガス吸収瓶11bから排出される空気に同伴される溶媒を回収するガラス器具であり、底有で上部が開口した円筒容器本体37と円筒容器本体37の開口部に嵌り込む蓋体39とを含む。円筒容器本体37と蓋体39とは、外部から空気が漏れ込まないように摺り合わせ構造となっている。蓋体39は、中心部に吸引した空気を円筒容器本体37の底部に導く、パイプ状の空気供給ノズル41を有し、上部に空気排出ノズル43が設けられている。
溶媒トラップ瓶13は、ガス吸収瓶11bから排出される空気を空気供給ノズル41を介して円筒容器本体37の底部に放出するので、放出された空気は、円筒容器本体37内を上昇する過程で流速を低下させ、さらに外部から冷却されることで空気に同伴される蒸発した溶媒及び/又は溶媒ミストが凝縮する。これにより空気に同伴される溶媒を分離回収することができる。
冷却水槽15は、上面が開口し、内部に寒剤である氷水19を貯留し、ガス吸収瓶11a、11b及び溶媒トラップ瓶13を冷却する水槽である。ガス吸収瓶11a及びガス吸収瓶11bは、少なくとも吸収部25a、25bが氷水19に浸かるように設置されている。ガス吸収瓶11a、11bの回収部27a、27bも氷水19に浸かるようにしてもよい。溶媒トラップ瓶13も少なくとも円筒容器本体37の半分以上が氷水19に浸かるように設置されている。
冷却水槽15で使用する寒剤は、溶媒17を十分に冷却することができればよく氷水19に限定されるものではない。使用する溶媒17の凝固点、蒸気圧を考慮し、適宜選択することができる。氷水19以外の寒剤としては、ドライアイス、メタノール中にドライアイスを投入したものが例示され、安価で入手容易な寒剤が好ましい。
試料ガス採取装置1を用いてPCB処理施設内の空気をサンプリングするときは、例えばPCB処理施設の排気ダクトに設けられた空気サンプリング口と上流側のガス吸収瓶11aの空気吹込みノズル29aの端部とを空気が漏れ込まないようにテフロン(登録商標)チューブで接続し、溶媒トラップ瓶13の空気排出ノズル43を吸引ポンプ100に接続し、空気を吸引する。
吸引された空気は、上流側のガス吸収瓶11aの溶媒17中でバブリングし、気体中のPCBが溶媒17に吸収される。上流側のガス吸収瓶11aで吸収されなかったPCBは、下流側のガス吸収瓶11bに充填された溶媒17に吸収される。空気に同伴され排出される溶媒は、溶媒トラップ瓶13で捕捉され、PCB及び溶媒を含まない空気が吸引ポンプ100から排気される。
上記試料ガス採取装置1は、ガス吸収瓶11の吸収部25の容積が小さく、少量の溶媒17にPCBを吸収させるので、分析を行うに際し、濃縮操作を行うことなく分析することができる。濃縮操作が必要な場合であっても、濃縮率が小さく簡単な濃縮操作でよい。少量の溶媒17にPCBを吸収させるが、吸収部25は、冷却水槽15で冷却され、さらに回収部27により溶媒の飛散が防止されるので、少量の溶媒17でPCBを確実に捕捉することができる。このため採取する空気量を少なくすることが可能であり、サンプリング時間が短く、さらに抽出操作も必要ないためサンプリングから濃度測定までを短時間内で行うことができる。
図2は、本発明の第2実施形態である試料ガス採取装置3の概略的構成を示す図である。図1に示す第1実施形態の試料ガス採取装置1と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
試料ガス採取装置3は、ガス吸収瓶12(12a、12b)から排出される空気に含まれる溶媒を冷却し回収するコールドトラップ51(51a、51b)を備える点が試料ガス採取装置1と大きく異なる。またコールドトラップ51をガス吸収瓶12に直接連結するために、ガス吸収瓶12の蓋体24(24a、24b)の形状もガス吸収瓶11の蓋体23の形状と異なる。
コールドトラップ51は、ガス吸収瓶12(12a、12b)から排出される空気を冷却する玉入り冷却管様の空気冷却管53(53a、53b)と、空気冷却管53の周囲を取り囲むように取付けられた寒剤貯留容器55(55a、55b)とを有するガラス器具である。ガス吸収瓶12(12a、12b)の基本的構成は、ガス吸収瓶11(11a、11b)と同一であるが、空気排出ノズル33の代わりに空気排出口32(32a、32b)が設けられている。
コールドトラップ51の空気冷却管53とガス吸収瓶12の空気排出口32との連結部は、外部から空気が漏れ込まないように摺り合わせ構造となっている。空気冷却管53の下端とガス吸収瓶12の空気排出口32とを直接連結させることで、ガス吸収瓶12の上部にコールドトラップ51が連結される。空気冷却管53の上端には、排出される空気を下流のガス吸収瓶12b、溶媒トラップ瓶13に導く空気排出ノズル34(34a、34b)が設けられている。
寒剤貯留容器55は、底有りで上部が開口した円筒容器であり、底部を貫通するように空気冷却管53が取り付けられている。空気冷却管53は、寒剤貯留容器55の中心から偏心した、寒剤貯留容器55の壁面近くに設けられている。これは空気排出ノズル34の水平部36(36a、36b)を短くし、この部分に溶媒が滞留しないようにするためである。コールドトラップ51は、冷却水槽15で冷却してもガス吸収瓶12から排出される溶媒を捕捉するための器具であるから、使用する寒剤は、冷却水槽15で使用する寒剤に比較して温度が低い方が好ましい。
試料ガス採取装置3において、ガス吸収瓶12a、12bから排出される空気に含まれる溶媒は、コールドトラップ51で冷却される。コールドトラップ51は、空気冷却管53の下端がガス吸収瓶12の空気排出口32に直接連結されるので、空気冷却管53とガス吸収瓶12が鉛直方向に一直線となる。このためコールドトラップ51で冷却され捕捉された溶媒は、ガス吸収瓶12の吸収部25に返送される。このため吸収部25の溶媒は、殆ど減少しない。これにより少量の溶媒17でPCBを確実に捕捉することができる。
図3は、本発明の第3実施形態である試料ガス採取装置5の概略的構成を示す図である。図1に示す第1実施形態の試料ガス採取装置1、図2に示す第2実施形態の試料ガス採取装置3と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
試料ガス採取装置5の構成は、試料ガス採取装置3と同一の構成であり、作用効果も、試料ガス採取装置3と同一であるが、コールドトラップ61(61a、61b)の形態が異なる。コールドトラップ61は、内側の容器63(63a、63b)と外側の容器65(65a、65b)とを含み構成されるガラス製の2重容器である。内側の容器63と外側の容器65とも、底有りで上部が開口した円筒容器であり、内側の容器63の上辺と外側の容器65の上辺とを接続させることで、内側の容器63と外側の容器65との間に空気が通過する冷却路67(67a、67b)が形成されている。
外側の容器65の底面中心部には、ガス吸収瓶12a、12bと接続し、ガス吸収瓶12a、12bから排出される空気を冷却路67に導く、空気導入ノズル69(69a、69b)が設けられている。空気導入ノズル69とガス吸収瓶12の空気排出口32との連結部は、外部から空気が漏れ込まないように摺り合わせ構造となっている。空気導入ノズル69の下端とガス吸収瓶12の空気排出口32とを直接連結させることで、ガス吸収瓶12の上部にコールドトラップ61が連結される。空気を下流のガス吸収瓶12b、溶媒トラップ瓶13に導く空気排出ノズル34a、34bは、内側の容器63の上辺と外側の容器65の上辺との接続部に設けられている。
コールドトラップ61の内側容器63に寒剤を充填すると、ガス吸収瓶12a、12bから排出される空気に含まれる溶媒は、コールドトラップ61の冷却路67で冷却される。コールドトラップ61は、空気導入ノズル69の下端がガス吸収瓶12の気体排出口32に直接連結されるので、空気導入ノズル69とガス吸収瓶12が鉛直方向に一直線となる。このためコールドトラップ61で冷却され捕捉された溶媒は、ガス吸収瓶12の吸収部25に返送される。このため吸収部25の溶媒17は、殆ど減少しない。これにより少量の溶媒17でPCBを確実に捕捉することができる。
図4は、本発明の第4実施形態である試料ガス採取装置7の概略的構成を示す図である。図1から図3に示す第1から第3実施形態の試料ガス採取装置1、3、5と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
試料ガス採取装置7は、試料ガス採取装置1と基本的構成を同じくするが、吸引ポンプ100の排気側にコールドトラップ71が設けられている点が異なる。このコールドトラップ71は、ガラス製の底有りで上部が開口した円筒容器本体73と、円筒容器本体73の上部開口部を塞ぐ蓋体75からなる。
円筒容器本体73内には、底上げ用にメッシュ部材77が取り付けられており、寒剤であるドライアイス79は、メッシュ部材77の上に充填される。円筒容器本体73の底面81には、回収された溶媒を抜き出すための溶媒排出ノズル83が設けられ、高さ方向から見てメッシュ部材77と円筒容器本体底面81との間には、排気ガス導入ノズル85が設けられている。蓋75の中央部には排気ガス排出口87が設けられている。
吸引ポンプ100の排気ガスは、排気ガス導入ノズル85から円筒容器本体73内に導かれ、メッシュ部材77を通過し、蓋体75の中央部に設けられた排気ガス排出口87から排気される。このとき排気ガスは、ドライアイス79と直接接触することで冷却され、排気ガスに含まれる溶媒は凝縮する。凝縮した溶媒は、メッシュ部材77を通過し、円筒容器本体81の底部に溜まる。
第4実施形態の試料ガス採取装置7は、吸引ポンプ100の排気側にコールドトラップ71を備えるので、吸引ポンプ100から排気される空気に含まれる溶媒を捕捉することができる。特に、ここでは排気される空気をドライアイスに直接接触させ冷却するので、効率的である。回収した溶媒は、ガス吸収瓶11aに返送する。これらにより溶媒のロスを抑え、少量の溶媒でPCBを捕捉することができる。
以上、第1から第4実施形態の試料ガス採取装置1、3、5、7を用いて本発明の試料ガス採取装置を説明したけれども、本発明の試料ガス採取装置は上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変更して使用することができる。
上記実施形態の試料ガス採取装置1、3、5、7では、ガス吸収瓶11、12を2本直列に連結する例を示したけれども、ガス吸収瓶11、12の本数は3本以上であってもよい。有機ハロゲン化合物は、PCBに限定されるものではなく、溶媒もn−ヘキサンに限定されることなく、対象とする有機ハロゲン化合物の種類に応じて適宜選択すればよい。またコールドトラップの形態も上記実施形態に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す試料ガス採取装置1を用いて、試料ガスのサンプリングを行った。ガス吸収瓶11a、11bを2本直列に連結し、さらに下流側に溶媒トラップ瓶13を配置した。ガス吸収瓶11a、11bには、それぞれ20mLのn−ヘキサンを充填し、冷却水槽15の寒剤には、氷水19を使用した。
PCB気化装置(図示省略)を用いて、空気中のPCB濃度が10μg/Nmの試料ガスを準備した。この試料ガスを、試料ガス採取装置1を用いて1時間サンプリングした後、公定法により分析したところ、PCB濃度は、9.5μg/Nmであった。
(実施例2)
実施例1と同様の要領で、空気中のPCB濃度が20μg/Nmの試料ガスを用いて実験を行ったところ、公定法による分析結果は、24μg/Nmであった。
(実施例3)
図1に示す試料ガス採取装置1を用い、ガス吸収瓶11を3本直列に連結し試料ガスのサンプリングを行った。ガス吸収瓶11の下流側には溶媒トラップ瓶13を配置した。2本のガス吸収瓶11には、それぞれ20mLのn−ヘキサンを充填し、最下流のガス吸収瓶11には、n−ヘキサンを10mL充填した。冷却水槽15の寒剤には、氷水19を使用した。
PCB気化装置(図示省略)により発生させた既知量のPCBを含む空気を、試料ガス採取装置1で採取し、電子捕獲式検出器付きガスクロマトグラフィー(GC−ECD)で分析したところ、気化させた既知量のPCBから計算される量と分析値とがよく一致した。このことから試料ガス採取装置1を使用することで、PCBをn−ヘキサンで確実に捕捉できることが分かった。
1、3、5、7 試料ガス採取装置
11、11a、11b ガス吸収瓶
12、12a、12b ガス吸収瓶
13 溶媒トラップ瓶
15 冷却水槽
17 溶媒
19 氷水
25、25a、25b 吸収部
27、27a、27b 回収部
51、51a、51b コールドトラップ
53、53a、53b 空気冷却管
55、55a、55b 寒剤貯留容器
61、61a、61b コールドトラップ
63、63a、63b 内側容器
65、65a、65b 外側容器
67、67a、67b 冷却路
71 コールドトラップ
79 ドライアイス
100 吸引ポンプ

Claims (8)

  1. 気体中の有機ハロゲン化合物を分析するための試料ガス採取装置であって、
    溶媒を貯留し、バブリングされる気体中の有機ハロゲン化合物を前記溶媒に吸収させる吸収部、前記吸収部の上方に位置し飛散する溶媒を回収する回収部を備えるガス吸収瓶と、
    少なくとも前記ガス吸収瓶の吸収部を冷却する冷却槽と、を備え、
    前記ガス吸収瓶は、前記回収部の断面積が前記吸収部の断面積に比較して大きく、
    少量の溶媒が充填された前記ガス吸収瓶が直列に複数本連結されていることを特徴とする試料ガス採取装置。
  2. 前記有機ハロゲン化合物がPCBであり、前記溶媒がn−ヘキサンであることを特徴とする請求項1に記載の試料ガス採取装置。
  3. 前記ガス吸収瓶1本当りに充填する溶媒の量が10〜20mLであることを特徴とする請求項1又は2に記載の試料ガス採取装置。
  4. さらに前記ガス吸収瓶から排出される気体を寒剤で冷却し、気体に含まれる前記溶媒を捕捉し、捕捉した溶媒を前記ガス吸収瓶に返送可能なコールドトラップを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の試料ガス採取装置。
  5. 前記コールドトラップは、前記ガス吸収瓶から排出される気体を冷却する冷却管を取り囲むように寒剤充填容器が設けられ、前記冷却管を寒剤で周囲から冷却することを特徴とする請求項4に記載の試料ガス採取装置。
  6. 前記コールドトラップは、内側容器及び外側容器からなる2重構造の容器であり、前記ガス吸収瓶から排出される気体は、内側容器と外側容器との間を通過し、内側容器に充填される寒剤で冷却されることを特徴とする請求項4に記載の試料ガス採取装置。
  7. 気体は、前記ガス吸収瓶の下流側に設けられる吸引ポンプを介して吸引され、
    前記吸引ポンプの排気側にコールドトラップが設けられ、
    該コールドトラップは、前記吸引ポンプから排出される気体を寒剤に直接接触させ、気体に含まれる溶媒を捕捉することを特徴とする請求項1から6のいずれか1に記載の試料ガス採取装置。
  8. 前記寒剤が、ドライアイスであることを特徴とする請求項4から7のいずれか1に記載の試料ガス採取装置。
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