JPH07133855A - アクチュエータ - Google Patents

アクチュエータ

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JPH07133855A
JPH07133855A JP5281203A JP28120393A JPH07133855A JP H07133855 A JPH07133855 A JP H07133855A JP 5281203 A JP5281203 A JP 5281203A JP 28120393 A JP28120393 A JP 28120393A JP H07133855 A JPH07133855 A JP H07133855A
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JP
Japan
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actuator
motor
shaft
columnar
motor shaft
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Application number
JP5281203A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Nagai
茂和 永井
Masahiko Suzuki
雅彦 鈴木
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SMC Corp
Original Assignee
SMC Corp
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Publication date
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Priority to EP98118380A priority patent/EP0896855B1/en
Priority to KR1019940026011A priority patent/KR0156592B1/ko
Priority to US08/321,771 priority patent/US5689994A/en
Publication of JPH07133855A publication Critical patent/JPH07133855A/ja
Priority to US08/858,568 priority patent/US6142030A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】アクチュエータ内に組み込まれるモータのモー
タ軸とテーブル機構に駆動力を伝達する駆動力伝達軸と
を一体化して形成することにより、該アクチュエータの
小型化並びに軽量化を図ること。 【構成】モータ84が回転駆動される際、ボールねじシ
ャフト80に起因して発生する振動を第1ベアリング部
材104が吸収することにより、該振動が駆動軸102
に伝達されることが阻止される。また、モータ部92の
発熱に伴ってフレーム98と駆動軸102との間に熱膨
張量の差による変位が生ずる場合、スプリングワッシャ
110が弾性変形して前記変位を吸収することにより、
第1ベアリング部材104に対して軸線方向に応力が負
荷されることを防止する。一方、第2ベアリング部材1
08は、軸線方向に対する荷重並びに軸線と直交する方
向の荷重を吸収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクチュエータに関
し、一層詳細には、モータの回転運動を直線運動に変換
する駆動力伝達軸と前記モータの回転軸とを一体化した
アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、回転速度、駆動トルク、停止位置
等の制御を可能とするエンコーダ、タコジェネレータ等
のセンサを備えたモータを駆動源とし、例えば、ボール
ねじ、台形ねじ、リニアロータリ等の駆動力伝達軸によ
りモータの回転運動を直線運動に変換してテーブル機構
に伝達し、前記テーブル機構を介してワークの移動を行
うアクチュエータが用いられている。
【0003】ここで、前記アクチュエータに組み込まれ
るモータの縦断面図を図38に示す。このモータ2は、
ボールねじ4およびモータ軸6の夫々の端部をカップリ
ング部材8を介して連結する連結部10と、ロータ12
およびステータ14等を有するモータ部16と、発光部
並びに受光部からなる一対のフォトセンサ18a、18
bを介してモータ2の回転速度、ワークの停止位置等を
検出するエンコーダ部20とから構成される。
【0004】連結部10は、ボールねじ4並びにモータ
軸6に沿って貫通孔22が画成された略円筒状のハウジ
ング24を有する。前記ハウジング24の貫通孔22内
にはカップリング部材8が設けられ、前記カップリング
部材8はモータ軸6およびボールねじ4の夫々の端部を
同軸に連結することにより、前記モータ2の駆動力を図
示しないワーク搬送機構に伝達する。前記カップリング
部材8は、前記モータ軸6とボールねじ4との軸線のズ
レを吸収するとともに、回転運動を直線運動に変換する
際に発生する振動や、ボールねじ4がより長尺になるに
つれて発生する撓みを持った回転運動(いわゆる、縄跳
び現象)等に起因する振動をモータ軸6に伝達すること
を阻止する機能を営む。
【0005】前記ハウジング24の一端部にはボールね
じ4を保持する環状の第1ベアリング部材26が設けら
れ、外部に露出する一対のベアリング押さえ28a、2
8bによってハウジング24に固定されている。前記第
1ベアリング部材26は、前記並列に2個配設されたボ
ール30と該ボール30を保持する一対の軸受リング3
2a、32bからなる。この場合、各ボール30は軸受
リング32a、32b間に傾斜して配設され、破線で示
すように、ボールねじ4の軸線に対して所定角度傾斜し
て荷重を受けることから、ボールねじ4の軸線に対して
略直交する方向の荷重を吸収するだけでなく、ボールね
じ4の軸線に対して略平行方向の荷重をも吸収すること
ができる。前記第1ベアリング部材26とカップリング
部材8との間には、リング状のカラー34およびナット
36がボールねじ4に嵌合している。前記カラー34を
ナット36で保持することにより、第1ベアリング部材
26の軸線方向に対する緩みを防止する機能を営む。
【0006】モータ部16は略円筒状のモータハウジン
グ38を有し、前記モータハウジング38とハウジング
24との結合部位には、第2ベアリング部材40並びに
スプリングワッシャ42によってモータ軸6が回転自在
に保持されている。前記第2ベアリング部材40並びに
スプリングワッシャ42は、モータハウジング38の入
口部位に形成されたブラケット部44に保持されてい
る。前記モータ軸6の半径外方向に膨出してロータ12
が形成され、前記ロータ12に永久磁石46が外嵌され
て固着され、モータハウジング38内の室48に回転自
在に収納されている。前記永久磁石46に対向するモー
タハウジング38の内壁面には、環状のステータ14並
びにコイル50が固着されている。
【0007】前記モータハウジング38のエンド側は、
ブラッケット52を介してエンドカバー54によって閉
塞されている。モータ軸6のエンド側の一端部は、前記
ブラケット52に支持された複列の第3ベアリング部材
56によって回転自在に保持される。
【0008】エンコーダ部20には、エンドカバー54
の内壁にリング状のエンコーダフレーム58が固定され
ている。前記エンコーダフレーム58には、ピン部材6
0を介して対向する一対の基板62a、62bが固定さ
れ、前記夫々の基板には発光部および受光部からなり、
所定間隔離間する一対のフォトセンサ18a、18bが
固着されている。前記モータ軸6のエンド側にはエンド
ブロック64が嵌合され、前記エンドブロック64の環
状段部には円盤状のエンコーダディスク66が固定され
ている。この場合、スリットを有するエンコーダディス
ク66が回転して通過する際、発光部から照射された光
が前記スリットを通過して受光部で受光することによ
り、モータ2の回転速度等を検出することができる。
【0009】動作については、図示しない電源を付勢す
ることにより、モータ部16のロータ12が回転し、カ
ップリング部材8を介してモータ軸6と同軸に連結され
たボールねじ4が回転する。前記ボールねじ4を介して
モータ2の回転運動は直線運動に変換され、前記直線運
動は図示しないワーク搬送機構に伝達される。
【0010】この場合、第1ベアリング部材26は、ボ
ールねじ4を軸線方向に対して支持するとともに、半径
内方向に対して支持する機能を営むものであり、ボール
ねじ4の縄跳び現象等に起因する振動を吸収する。ま
た、第2ベアリング部材40はモータ軸6を半径内方向
に対して支持することにより、モータ軸6の回転力によ
って発生する半径外方向に対する振動並びに慣性力を吸
収する。一方、第3ベアリング部材56は、モータ軸6
を半径内方向に対して支持するとともに、軸線方向に対
して支持する機能を営むことにより、一対のフォトセン
サ18a、18b間のクリアランスに対してエンコーダ
ディスク66を精度良く配設することが可能となる。
【0011】さらに、運転時において比較的高温となる
モータ2の場合、各部品の素材、形状の違いによる熱膨
張量の差が問題となる。特に、放熱のためにアルミニウ
ム系の素材により成形されたモータハウジング38と鉄
系の素材により成形されたモータ軸6との熱膨張量の差
は、モータハウジング38を軸線方向に対して変位さ
せ、前記モータ軸6の軸受の機能を有する第2ベアリン
グ部材40に応力が集中するおそれがあるため、何らか
の方法で熱膨張量の差を吸収する必要がある。
【0012】この点に関し、従来例に係るモータ2で
は、第2ベアリング部材40のボール68とブラケット
部44の内壁面との間にスプリングワッシャ42を配設
し、前記スプリングワッシャ42が弾性変形して該ボー
ル68をモータ軸6の軸線方向と略平行方向に押圧する
ことにより、熱膨張量の差を吸収している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
に係るモータ2を図示しないアクチュエータ内に組み込
んで駆動源とする場合、該アクチュエータの汎用性を向
上させるためにはできるだけアクチュエータの小型化並
びに軽量化を図る必要があり、それに伴ってモータ2の
小型化・軽量化を図る必要がある。
【0014】また、モータ軸6とボールねじ4とを連結
するカップリング部材8は、回転する際に余分な慣性力
を発生させ、モータ軸6とボールねじ4とを共振させ
る。この結果、例えば、サーボモータのように高い動特
性が要求されるモータ2では、前記共振作用によって位
置制御精度を低下させるとともに、前記動特性を阻害す
るという不都合がある。この場合、前記カップリング部
材8は、各種要因から発生する振動をモータ軸6に伝達
することを阻止する機能を営むものであるが、単にカッ
プリング部材8を除去してモータ軸6とボールねじ4と
を一体化した場合には、モータ軸6に振動が伝達される
という他の不都合が発生する。この結果、ワークを継続
的に安定して搬送することが困難となる。
【0015】本発明は、前記不都合を克服するためにな
されたものであって、アクチュエータ内に組み込まれる
モータのモータ軸とテーブル機構に駆動力を伝達する駆
動力伝達軸とを一体化して形成することにより、小型化
並びに軽量化を図ることが可能なアクチュエータを提供
することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、モータの回転運動を駆動力伝達軸を介
して直線運動に変換し、前記直線運動の作用下にテーブ
ル機構がワークを搬送するアクチュエータにおいて、前
記モータの回転軸と前記駆動力伝達軸とが一体的に延在
して形成されることを特徴とする。
【0017】この場合、前記モータは、前記駆動力伝達
軸が一体的に延在して形成されるモータ軸と、前記モー
タ軸をその両端部で保持する第1と第2のベアリング部
材とを有すると好適である。
【0018】また、本発明は、モータが、駆動部とモー
タ軸の回転角度を検出する検出部とから構成され、前記
モータ軸は駆動力伝達軸と一体的に延在して形成される
とともに、前記モータ軸をその両端部で保持する第1と
第2のベアリング部材が設けられることを特徴とする。
【0019】さらに、本発明は、駆動部側に配設される
第1のベアリング部材と、検出部側に配設される第2の
ベアリング部材とを有し、前記第1、第2のベアリング
部材は、モータ軸を軸線方向および/または半径方向に
保持することを特徴とする。
【0020】さらにまた、本発明は、第1、第2のベア
リング部材が、ケーシング側に保持された一対のセンサ
と、前記一対のセンサ間に介装され、モータ軸に一体的
に連結された略円盤状のディスクとの離間距離を所定距
離とすることを特徴とする。
【0021】またさらに、本発明は、モータのケーシン
グとモータ軸との熱膨張量の差による変位を吸収するた
めの弾性部材が設けられることを特徴とする。
【0022】またさらに、本発明は、モータ軸がケーシ
ング外に取り外し可能に形成されることを特徴とする。
【0023】
【作用】上記の本発明に係るアクチュエータでは、モー
タが回転駆動される際、駆動力伝達軸に起因して発生す
る振動を第1ベアリング部材が吸収することにより、該
振動がモータ部に伝達することが阻止される。また、モ
ータ部の発熱に伴ってケーシングと駆動軸との間に熱膨
張量の差による変位が生ずる場合、弾性部材が弾性変形
して前記変位を吸収することにより、第1ベアリング部
材に対して駆動軸の軸線方向に応力が負荷されることを
防止する。
【0024】一方、第2ベアリング部材は、軸線方向に
対する荷重並びに軸線と直交する方向の荷重を吸収す
る。
【0025】
【実施例】次に、本発明に係るアクチュエータについて
好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳
細に説明する。
【0026】図1は、本実施例に係るアクチュエータを
示す斜視図、図2は、図1に示すアクチュエータの一部
を省略した部分斜視図、図3は、アクチュエータに組み
込まれたモータを示す縦断面図である。
【0027】このアクチュエータ70は、外枠を形成し
開口部72を除く側面部に断面略T字型の長溝74が略
平行に画成されたフレーム76と、前記フレーム76の
底部に配設された直動ガイド78と、ボールねじシャフ
ト80(駆動力伝達軸)の回転作用下に前記直動ガイド
78に沿って直線状に変位するテーブル機構82と、前
記フレーム76の一端部に連結されたモータ84とから
構成される。
【0028】前記テーブル機構82は、直動ガイド78
に沿って摺動する軸受部材86と、前記軸受部材86に
固着されボールねじブッシュ88に嵌合するボールねじ
シャフト80の回転作用下に直線状に変位するテーブル
89とを含む。
【0029】モータ84は、図3に示すように、ケーシ
ング90内に収納されるモータ部92(駆動部)とエン
コーダ部94(検出部)とから構成され、前記ケーシン
グ90はブラケット部96が形成されたフレーム98並
びにエンドカバー100を含む。前記ケーシング90内
には、ボールねじシャフト80と一体成形されモータ軸
として機能する駆動軸102が配設されている。前記駆
動軸102はブラケット部96に支持された第1ベアリ
ング部材104と、後述するエンコーダフレーム106
によって支持された第2ベアリング部材108とによっ
て保持される。
【0030】前記第1ベアリング部材104は、いわゆ
る深溝玉軸受として機能するものであり、その側面部に
は、第1ベアリング部材104を軸線方向に沿って支持
するスプリングワッシャ110(弾性部材)が設けられ
る。この第1ベアリング部材104並びにスプリングワ
ッシャ110は、従来例に係るモータ2と略同一に構成
されるが、以下の点で異なる機能を有する。
【0031】すなわち、本実施例における第1ベアリン
グ部材104は、駆動軸102がケーシング90の外部
に露出する部位に近接して配置され、駆動軸102に対
する半径内方向の保持力を有することにより、永久磁石
112とステータコイル114間のクリアランスを高精
度に確保するとともに、ボールねじシャフト80の縄跳
び現象等に起因する振動をモータ部92に対して伝搬す
ることを防止する機能を営む点で異なる。
【0032】なお、モータ84の発熱に伴うフレーム9
8と駆動軸102との素材間の熱膨張量の差から発生す
る変位は、前記第1ベアリング部材104を側面から保
持するスプリングワッシャ110が弾性変形して軸線方
向に変位することにより吸収される。この結果、第1ベ
アリング部材104に対して軸線方向の応力が発生する
ことを阻止することができる。
【0033】駆動軸102にはリング状のモータロータ
116並びに永久磁石112が順次外嵌して夫々固着さ
れ、前記永久磁石112の外周面に対応するフレーム9
8の内壁面にはリング状のステータコイル114並びに
ステータ鉄心118が夫々固着されている。前記駆動軸
102とモータロータ116との固定方法は、該駆動軸
102に形成された面取り部位117a、117bに図
示しない止めねじを係合させることにより行われる。あ
るいは、回り止め用キー溝、止め輪、カラー等により固
定することも可能である。また、接着剤、シュパンリン
グ等を用いる方法、あるいは駆動軸102に直接、磁石
を装着した後、着磁させ、該駆動軸102とモータロー
タ116とを一体的に形成してもよい。このような固定
方法を採用することにより、前記駆動軸102をケーシ
ング90外に取り外すことが可能となる。
【0034】エンドカバー100の内壁にはエンコーダ
フレーム106が固着され、前記エンコーダフレーム1
06は、ベアリング押さえ120を介して第2ベアリン
グ部材108を支持する。この場合、前記第2ベアリン
グ部材108は、従来例の第1ベアリング部材26と略
同一の構成からなり、並列にボール122が配設され
た、いわゆる複列アンギュラ玉軸受を構成する。前記第
2ベアリング部材108は、並列に配設されたボール1
22が軸線と直交する線に対して夫々所定角度傾斜して
配設されていることから、軸線方向に対する荷重並びに
前記軸線に直交する方向に対する荷重を吸収することが
できる。なお、前記第2ベアリング部材108は、他の
組合せに係るアンギュラ玉軸受、組合せ円錐ころ軸受あ
るいは複列円錐ころ軸受等に代替してもよい。
【0035】前記エンコーダフレーム106には、所定
間隔離間する一対の基板124a、124bがピン12
6を介して固定され、前記一対の基板124a、124
bには夫々発光部および受光部からなる一対のフォトセ
ンサ128a、128bが固着される。前記駆動軸10
2の一端部にはナット部材130が嵌合され、前記ナッ
ト部材130の外周部にドーナツ状のエンコーダディス
ク132が固定される。前記エンコーダディスク132
には、図示しないスリットが画成され、発光部からの発
光光を前記スリットを介して受光部で受光することによ
り、モータ84の回転速度、テーブル89の位置等を検
出する。
【0036】本実施例に係るアクチュエータ70は基本
的には以上のように構成されるものであり、次にその動
作並びに作用効果について説明する。
【0037】先ず、モータ84にリード線を介して接続
された図示しない電源を付勢することにより、モータ部
92が駆動され、駆動軸102が所定方向に回転する。
従って、前記モータ部92による回転運動は、駆動力伝
達軸として機能するボールねじシャフト80を介してボ
ールねじブッシュ88に伝達され、前記ボールねじシャ
フト80によって回転運動が直線運動に変換されてテー
ブル89を変位させる。
【0038】この場合、前記モータ84の作動中におい
て、第1ベアリング部材104は、前述したように、ボ
ールねじシャフト80に起因する振動を吸収して、該振
動が駆動軸102に伝達されることを防止するため、モ
ータ部92に損傷を与えることなく回転運動を安定して
継続させることが可能となる。
【0039】また、前記回転運動に伴ってモータ部92
が発熱し、フレーム98と駆動軸102との異なる素材
間による熱膨張量の差によって、該フレーム98が駆動
軸102の軸線方向に沿って変位する場合であっても、
該変位をスプリングワッシャ110が軸線方向に弾性変
形して吸収することができる。従って、第1ベアリング
部材104に対して軸線方向の応力が負荷されることを
阻止することができる。
【0040】さらに、第2ベアリング部材108は、軸
線に直交する方向に保持するとともに、軸線方向に対す
る保持力を有することから、フォトセンサ128a、1
28bにおける発光部と受光部間のクリアランスを精度
良く確保することができ、前記発光部と受光部間に位置
するエンコーダディスク132を好適に回転させること
ができる。
【0041】なお、エンコーダ部94は、フレーム98
からエンドカバー100を取り外すことにより、駆動軸
102から一体的に分離可能に形成される。
【0042】このように、アクチュエータ70に一体的
に組み込まれるモータ84ではカップリング部材8を用
いることなく、ボールねじシャフト80と駆動軸102
とを一体成形している。従って、従来例において、カッ
プリング部材8が配設されていたスペースを除去してモ
ータ84の小型化を図ることができるとともに、余分な
慣性力を発生させることなく駆動軸102を回転させる
ことが可能となる。この結果、アクチュエータ70の小
型化並びに軽量化を図り、汎用性を向上させることがで
きる。
【0043】次に、本発明に係るアクチュエータとエア
バランサを複数個連結して組み立ててアクチュエータの
構造体として使用する場合について説明する。
【0044】図4に示すように、第1の組立例に係るア
クチュエータの構造体200は、骨組みを形成する複数
の柱状部材202と、第1乃至第4アクチュエータ20
4、206、208、210と、第2アクチュエータ2
06に併設されるエアバランサ(以下、バランサとい
う)212と、作業テーブル214と、ワーク216
と、ワーク収納ボックス218と、ワーク保持プレート
220と、移動体222、224、226、228と、
ワーク把持手段としての吸着用パッド230が連結され
たシリンダ232と、シリンダロッド234が突出した
状態のシリンダ236と、電動アクチュエータ用コント
ロールボックス238と、フィルタ・レギュレータ・ル
ブリケータコントローラ240と、図示しないコンプレ
ッサ、除湿器、アフタークーラー等から構成される。
【0045】また、前記図示しないコンプレッサ、除湿
器、アフタークーラー等は一体化して各アクチュエータ
204、206、208、210のブロック内に挿入さ
れている。この場合、柱状部材内に一体化若しくは接続
して配線される。また、周知のコンプレッサ、スクロー
ルコンプレッサ等の吸器を用いて真空圧力を循環伝送し
て利用することも可能である。なお、これらのコンプレ
ッサ、除湿器、アフタークーラー、周知のコンプレッ
サ、スクロールコンプレッサ等の吸器等は後述する各ア
クチュエータのモータボックス、バルブユニット等に分
散して内蔵してもよい。
【0046】第1アクチュエータ204は、その移動体
222の上面に取り付けられた第2アクチュエータ20
6とバランサ212を直線方向に移動するためのもので
あり、前記第1アクチュエータ204に直交して接続さ
れる第2アクチュエータ206および第2アクチュエー
タ206に併設されたバランサ212は、その移動体2
24に取り付けられた第3アクチュエータ208を鉛直
方向に移動するためのものである。さらに前記第2アク
チュエータ206および第2アクチュエータ206に併
設されたバランサ212に直交して接続される第3アク
チュエータ208の移動体226には、吸着用パッド2
30が連結されたシリンダ232が連接されている。ま
た、第4アクチュエータ210の移動体228には、シ
リンダ236が連接され、ワーク216の搬送、位置決
めに用いられる。なお、第1アクチュエータ204と柱
状部材202との連結部にはモータボックス242が、
第4アクチュエータ210と柱状部材202との連結部
にはバルブユニット244が夫々配設されている。勿
論、前記モータボックス242およびバルブユニット2
44は、例えば、第2アクチュエータ206に示すよう
に、上面からの突出を避けた面一の形状にしてもよいこ
とは言うまでもない。また、モータボックス242およ
びバルブユニット244に前記電動アクチュエータ用コ
ントロールボックス238の一部を分散して内蔵させて
もよい。
【0047】動作については、先ず第3アクチュエータ
208に連結されたシリンダ232に柱状部材202内
の流体通路を介して圧縮空気を供給する。前記圧縮空気
の供給により、シリンダ232のシリンダロッドが下方
に変位してワーク収納ボックス218内に配置されたワ
ーク216が吸着用パッド230により吸着される。再
び圧縮空気を供給してシリンダロッドを上方に変位さ
せ、その状態を保持しながら第2アクチュエータ206
に併設されたバランサ212の移動体224を上方に移
動させ、第3アクチュエータ208を上方に移動させ
る。さらに、第1アクチュエータ204の移動体222
を縦軸方向に移動させ、前記第1アクチュエータ204
の移動体222に連結された第2アクチュエータ206
および該第2アクチュエータ206に併設されたバラン
サ212を移動させる。前記第1アクチュエータ204
および第3アクチュエータ208は、吸着用パッド23
0に吸着されたワーク216が所望の位置の上方に近接
した時に移動を休止し、第2アクチュエータ206およ
びそれに併設されたバランサ212の移動体224およ
びシリンダ232のシリンダロッドを下方に変位させ
て、ワーク216をワーク保持プレート220の穴部2
46に挿入する。このとき、第4アクチュエータ210
のシリンダロッド234を変位させて、ワーク216を
前記穴部246に位置決めすることができる。さらに、
第4アクチュエータ210はその移動体228およびシ
リンダ236により、作業テーブル214にワーク21
6を搬送することができる。なお、前記ワーク収納ボッ
クス218およびワーク保持プレート220は、作業テ
ーブル214上において、図示しない位置決め手段によ
り、位置決めされる。
【0048】ここで、前記柱状部材202およびアクチ
ュエータ204、206、208、210、バランサ2
12等を接続する連結手段について図5乃至図34を用
いて説明する。
【0049】図5および図6は、連結手段の第1実施例
を示し、図5Aは柱状部材同士を連結した場合の一部略
正面図、図5Bは前記図5Aの一部断面側面図、図6は
分解斜視図である。
【0050】図5において、略同一に形成された柱状部
材248には、各側面の長さ方向に直線状の溝部250
が画成されている。前記溝部250には、ねじ252を
介してねじ止めされるプレート254が摺動自在に配設
される。前記ねじ252の先端部256は、円錐状に形
成されている。前記柱状部材248の両端部の四隅角部
には空気、油、水等の流体の伝送路である流体通路25
8が貫通して形成されているとともに、略中心部にはス
プリング260を介してボルト262を挿入するための
孔部264が画成されている。このボルト262の頭部
266は、前記溝部250の断面形状に相応して形成さ
れ、前記柱状部材248の一端側から略直交する方向に
指向して遊嵌される。また、前記ボルト262の中間部
にはV字型の溝268が切られ前記頭部266の反対側
にはスプリング受けとなる円形の凹部270が設けられ
ている。
【0051】そこで、前記柱状部材248同士を連結し
て接続する際、一方の柱状部材248の一端側からプレ
ート254を溝部250に、スプリング260およびボ
ルト262を孔部264にその長さ方向に指向して挿入
するとともに、前記ボルト262の頭部266を柱状部
材248の一端部の溝部250と直交する方向に指向し
て遊嵌する。続いてねじ252が溝部250を介して前
記プレート254にねじ込まれることにより、ボルト2
62を介して柱状部材248同士が略直角方向に連結固
定される。すなわち、図5Bに示すように、前記ねじ2
52の先端部256の傾斜面がボルト262のV字型の
溝268の傾斜面に当接することにより、前記ボルト2
62と一体化された頭部266が矢印A方向に変位す
る。この頭部266の変位により、溝部250に遊嵌さ
れていた頭部266の裏側と前記溝部250とが当接し
て柱状部材248が固定される。このようにして柱状部
材248同士を簡便に連結することが可能となり、柱状
部材248内の流体通路258を介して流体圧信号を伝
送することが可能となる。
【0052】次に、前記連結を解除して柱状部材248
を離間させる場合には、前記ねじ252を緩めることに
より、スプリング260の弾発力によってボルト262
が矢印B方向に変位する。前記ボルト262の変位によ
り、ボルト262の頭部266の裏側が溝部250から
離間して、再びボルト262の頭部266が溝部250
において遊嵌した状態となる。前記ボルト262の頭部
266の遊嵌により、一方の柱状部材248の溝部25
0から他方の柱状部材248に挿入されたボルト262
の頭部266が摺動可能となり、溝部250に沿って柱
状部材248を移動させることにより取り外すことが可
能となる。なお、前記連結手段の第1実施例として柱状
部材248同士を連結する場合について説明したが、柱
状部材248と前記アクチュエータ204、206、2
08、210若しくはバランサ212同士を連結する場
合においても同様であり、その詳細な説明を省略する。
【0053】次に、図7に示す連結手段の第2実施例で
は、柱状部材272の一側面に平行した溝部250を画
成するとともに、前記溝部250に遊嵌される頭部27
6と一体化されたボルト278が二個配設されている点
で前記実施例と異なる。なお、連結手段の第2実施例以
下において前記第1実施例と略同一の構成要素には同一
の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0054】続いて、図8および図9に示す連結手段の
第3および第4実施例では、例えば、夫々柱状部材を略
直交した三方向に連結している。図8に示す第3の実施
例では、図4に示す併設されたバランサ212と第2ア
クチュエータ206の各々の側面に連結手段の第1実施
例で示した柱状部材248を接続し、さらにバランサ2
12と第2アクチュエータ206の各々のフレーム28
0、282に跨がり、柱状部材248に略直交して柱状
部材272をバランサ212と第2アクチュエータ20
6の各々のフレーム280、282の各底面に平行した
溝部250に対応するように2個のボルト262により
接続している。なお、図9に示す連結手段の第4実施例
でも、前記と同様に、アクチュエータ284とバランサ
212とを併設したものに夫々柱状部材248、286
を連結しており、その詳細な説明を省略する。
【0055】次に、連結手段の第5実施例について図1
0乃至図13を用いて説明する。
【0056】図10は柱状部材および連結部材の斜視
図、図11は柱状部材に連結部材を連結した状態におけ
る一部断面図、図12は連結部材を介して柱状部材同士
を連結した状態を示す斜視図である。
【0057】図10において、柱状部材288の長手方
向に対し略鉛直に切断された切断端面に接続され、連結
手段として機能する接続用ブロック(以下、ブロックと
いう)290はダイカスト、精密鋳造、好適には真空ダ
イカスト、真空鋳造、ロストワックス法、押し出し、引
き抜き、金属粉末射出若しくはセラミックス等により成
形され、前記ブロック290が柱状部材288と接合す
る面の略中心部には略円柱状に形成された突出部292
が設けられている。この突出部292は、取り付けられ
る一方の柱状部材288の軸線方向中心部に画成され、
流体通路として機能する貫通孔294に嵌め合いの寸法
公差を持って嵌挿される。これにより、柱状部材288
の切断面が長手方向に対し鉛直に切断されていなくて
も、ブロック290の突出部292は当接面に対し鉛直
に画成されており、柱状部材288の貫通孔294は長
手方向に対し平行に成形されているので柱状部材288
の長手方向に対しブロック290の当接面は鉛直に矯正
されることになる。
【0058】前記ブロック290は、突出部292を囲
むように、各々対向して配置される爪部296a〜29
6dが設けられている。この爪部296a〜296dに
は、略円形の孔部298a〜298dが画成されてい
る。前記爪部296a〜296dは、柱状部材288の
断面略T字型の溝部300に挿入され、前記孔部298
a〜298dを介して止めねじ302を緊締することに
より、該止めねじ302が柱状部材288に画成された
溝部300の深部304に食い込み、弾性変形、若しく
は塑性変形、好適には塑性変形することにより確実に連
結することができる。さらに、前記止めねじ302の嵌
め込み方向とは逆方向に、前記爪部296a〜296d
の先端部305が外側に拡がることにより、爪部296
a〜296dが前記溝部300と深部304との傾斜面
に食い込み、ブロック290の抜け止め効果をより確実
に得ることができる(図11参照)。このとき、止めね
じ302の締め込み量の違いによるブロック290のず
れ防止のために前記突出部292が貫通孔294に挿入
され、さらに、ブロック290の端面に対向して付設さ
れる各々の爪部296a〜296dが柱状部材288の
溝部300の長手方向から挿入されて確実に位置決めす
ることができる。
【0059】柱状部材288に取り付けられたブロック
290に略T字形状を有するボルト部材306をスプリ
ング308と共に挿入し、該ボルト部材306の頭部3
10を接続したい相手方柱状部材288の長手方向側面
より挿入し、約90°回転させることにより抜け止め作
用を発揮させることができる。前記ボルト部材306
は、止めねじ312を締め込むことにより、スプリング
308の弾発力により回転したり、ぐらついたりするこ
となく柱状部材288にブロック290を確実かつ容易
に連結することができる(図11参照)。なお、連結さ
れた相手側柱状部材288からこれらのブロック290
を取り外す際、止めねじ312を緩めるとスプリング3
08の弾発力がボルト部材306を相手側柱状部材28
8から離間させる方向に作用し、容易に柱状部材288
を取り外して再構築することができる。
【0060】ここで、図13に示すように、前記ブロッ
ク290にボルト部材306の頭部310が連結された
柱状部材288の一部が塑性変形、若しくは弾性変形、
好適には、弾性変形する場合について説明する。ボルト
部材306がブロック290側に挿入される際、前記ボ
ルト部材306の頭部310の裏面部314が断面略T
字型の溝部300の平面部316に当接する。前記平面
部316の反対のブロック側に当接する面には、段部3
18が画成され、前記ボルト部材306の裏面部314
が溝部300の平面部316を押圧することにより角部
320がブロック290側に変形してブロック290に
嵌合する。
【0061】次に、図14および図15に示すように、
柱状部材288同士を連結する第6の実施例について説
明する。
【0062】柱状部材288の切断端面に4本の六角穴
付タッピンねじ322により取り付けられた矩形ブロッ
ク324の貫通孔326にボルト部材328とスプリン
グ330とを挿入し、止めねじ332を締め込むことに
より、一方の柱状部材288と他方の柱状部材288と
を簡便に連結することができる。なお、スプリング33
0の作用としては、連結の際にスプリング330の弾発
力に反し、ボルト部材328を挿入して押さえるため、
ボルト部材328の溝の位置が回転してずれたり、ぐら
ついたりすることを防止するとともに、連結後、再び止
めねじ332を締める際にボルト部材328が一方の柱
状部材288と他方の柱状部材288とを容易に離間さ
せる働きをする。
【0063】前記矩形ブロック324の四隅には、前記
六角穴付タッピンねじ322が嵌合する孔部334が画
成され、柱状部材288の端面の略中心部に画成されて
いる貫通孔294を圧縮空気等の各種流体通路として用
いる際、柱状部材288の端面に、追加工することが困
難なガスケット溝を予め矩形ブロック324側に形成し
ておき、シールすることにより、シート状のガスケット
を使用すると結合部の剛性低下、構造部材の連結時の寸
法変化等の問題を生じることなく柱状部材288内部の
各種流体の漏れを防ぎ、柱状部材288の端面の貫通孔
294の開口部より流体の入出が可能となる。また、柱
状部材288と矩形ブロック324とさらに連結された
柱状部材288間にガスケット溝およびシール部材を設
け、複数の連結された柱状部材288間を流体通路とし
てもよい。
【0064】次に、複数の柱状部材336を連結して構
造体を組み立てた後、補強部材または他の柱状部材等を
取り付ける場合について説明する。
【0065】図16および図17に示すように、柱状部
材336の側面部に画成された断面略T字型の溝部30
0にボルト部材338を挿入する。この場合、前記ボル
ト部材338の頭部337の長辺部339を溝部300
の長手方向に沿って挿入した後、前記ボルト部材338
の頭部337を約90°回転させることにより回り止め
し、溝部300の所望の位置にボルト部材338を固定
する。このようにして、柱状部材336の側面部の溝部
300にボルト部材338を固定した後、図17に示す
ように、各連結部位に対応する形状の補強部材340、
341、342、343をナット部材344により緊締
することができる。従って、ボルト部材338および補
強部材340、341、342、343等を用いること
により、構築した構造体の強度結合を補強し、全体とし
ての剛性が上がり、アクチュエータ等を接続した使用時
の精度の低下を防止するのに加え、他の柱状部材336
等を連結することにより、設備の拡大等を簡便に行うこ
とができる。
【0066】次に、他の各種柱状部材の端面の側面図を
図18乃至図22に示す。
【0067】図18乃至図20は、所望の形状に組み立
てられた構造体に対して強度の荷重がかかる部位に用い
ると好適な柱状部材346、348、350を例示し、
図21および図22は、空間部を画成することにより、
一層軽量にした柱状部材352、354を例示してい
る。前記柱状部材346、348、350、352、3
54は、アルミニウム合金、アルミニウム、シリコン、
マグネシウム合金等の軽金属の材質から成形され、アル
マイト、硬質アルマイト、チタンコーティング、サーメ
ット、PVD、CVD等の表面処理を行うことにより、
その機械的強度の向上および各種部材の取り付け、また
は取り外しの際に付着する表面の傷の軽減を図ることが
できる。また、塗装による着色、好適には有色アルマイ
ト処理による着色を行い、設備等の識別や絶縁に利用し
てもよい。
【0068】なお、柱状部材には、レーザトリミング、
インクジェット等により、製造番号、年月日、品番、切
断長さ、製造業者名、販売会社、ユーザ等を符号化した
データ、例えば、バーコードをマーキングし、敷設時に
そのデータを搬送、加工、組立設備のコンピュータベー
スに登録し、例えば、CIM等の統合生産における設備
全体で所有する柱状部材およびアクチュエータ等を容易
に管理することができ、設備変更および増設する際に、
CIMのデータベースの一部として効率的に再構築する
ことが可能となる。
【0069】次に、連結手段の第7の実施例を図23お
よび図24に示す。なお、以下の実施例において第7実
施例と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その
詳細な説明は省略する。
【0070】図23において、柱状部材356を互いに
連結する場合、一方の柱状部材356の切断先端面に接
続用ブロック358を取着する。この接続用ブロック3
58は、柱状部材356の切断先端面の略中央の貫通孔
360に挿入され、複数のスリット362a〜362f
が刻設された突起部364を有する。前記スリット36
2a〜362fによって複数枚に分割された突起部36
4の先端部の外周面には爪部366a〜366fが設け
られ、前記突起部364に近接する四隅角部には連結用
凸部368が付設されている。一方、前記突起部364
の有する反対の側面には、先端部がテーパ部370から
なる断面略T字型のボルト部材372を挿入するための
孔部373が画成されている。接続用ブロック358の
上面部には、外周面に雄ねじ部が刻設された止めねじ3
74と嵌合する雌ねじ部376が設けられ、前記止めね
じ374の先端部はテーパ部378が形成され、前記ボ
ルト部材372に画成されたテーパ状の凹部380に係
合する。なお、前記柱状部材356の外周側面部には、
断面略T字型の溝部384が画成されている。そこで、
接続用ブロック358の前記連結用凸部368を柱状部
材356の四隅角部に画成された孔部382に、前記突
起部364を貫通孔360に各々挿入して接続用ブロッ
ク358を該柱状部材356の切断端面に装着する。次
に、ボルト部材372のテーパ部370が突起部364
の先端部386の内周面に当接する(図24A参照)。
なお、前記ボルト部材372の頭部388は、他方の柱
状部材356の溝部384に係合させておく。続いて、
接続用ブロック358の雌ねじ部376に止めねじ37
4の先端部がボルト部材372の凹部380の傾斜面を
押圧し、ボルト部材372は矢印A方向に変位する。前
記ボルト部材372が矢印A方向に変位することによ
り、該ボルト部材372の頭部388が一方の柱状部材
356を他方の柱状部材356の軸心方向に引張して両
者が連結される。その際、ボルト部材372の先端部の
テーパ部370が突起部364の先端部386を外周側
に指向して押し開くように作用するため、該突起部36
4の先端部386の外周面に刻設された爪部366a〜
366fが貫通孔360の内周面に食い込み、脱抜を防
止する働きをする。このようにして、一方の柱状部材3
56と他方の柱状部材356とを簡易に連結することが
できる。
【0071】次に、連結手段の第8の実施例を図25お
よび図26に示す。
【0072】この第8実施例において、前記第7実施例
と異なる点は、接続用ブロック358の突起部364の
先端部外周面に爪部366a〜366fを設ける代わり
にCリング390を嵌着し、該Cリング390の外周面
に所定間隔離間して先鋭な爪部392を刻設している点
である。このように、爪部392を有するCリング39
0を突起部364の先端部に装着することにより、柱状
部材356同士を一旦連結した後、両者を分離する際に
は、ボルト部材372を脱抜することにより、弾性変形
して拡径していたCリング390が縮径して元の状態に
復帰して簡易に柱状部材356同士を離間させることが
できるという利点がある。なお、その他の構成および連
結の際の動作については前記実施例と同様であるのでそ
の詳細な説明を省略する。
【0073】次に、連結手段の第9の実施例を図27お
よび図28に示す。
【0074】本実施例に係る柱状部材394は、外周面
に形成された断面略T字型の溝部396の入口部に該柱
状部材394の長手方向に延在し対向する線状溝398
が画成され、前記溝部396の底部に断面略長円状の貫
通孔400を設け、柱状部材394の軸心に沿って設け
られる貫通孔402と直交して連通するように形成され
ている。この貫通孔400には保持部材404が挿入さ
れ、前記保持部材404は下部に第1かさ歯車406が
一体化して連結され、上部にCリング408を装着する
ための環状溝410が画成され、上面部に断面略六角形
の孔部412が画成されている。一方、柱状部材394
の切断部端面の貫通孔402の入口近傍には、雌ねじ部
414が形成され、該貫通孔402にボルト部材416
が嵌入される。このボルト部材416は、図27に示す
ように、前記保持部材404の第1かさ歯車406と噛
合する第2かさ歯車418と、前記貫通孔402の雌ね
じ部414と嵌合する雄ねじ部420と、連結される他
方の柱状部材394の溝部396に係合する頭部422
とが一体的に形成されている。
【0075】そこで、一方の柱状部材394と他方の柱
状部材394とを連結する際には、一方の柱状部材39
4の溝部396にボルト部材416の頭部422を係合
させ、該ボルト部材416を他方の柱状部材394の貫
通孔402内に嵌入する。続いて、他方の柱状部材39
4の溝部396に画成された長円状の貫通孔400から
保持部材404を挿入し、前記溝部396の入口部に画
成された線状溝398に保持部材404の環状溝410
に嵌着されたCリング408を装着して該保持部材40
4の脱抜を防止する(図28A参照)。そして、前記保
持部材404の上面に画成された断面略六角形の孔部4
12に、例えば、六角レンチ等により該保持部材404
を所定の方向に回転させる。前記保持部材404の回転
により該保持部材404の下部に一体化された第1かさ
歯車406が回転し、前記第1かさ歯車406と噛合す
る第2かさ歯車418も回転する。前記第2かさ歯車4
18の回転により、ボルト部材416は矢印A方向にね
じ込まれ、一方の柱状部材394を他方の柱状部材39
4の軸心方向に引張する(図28B参照)。このように
して、柱状部材394同士を簡易に連結することができ
るとともに、前記実施例のように単に止めねじの先端部
とボルト部材の凹部傾斜面との接触により締め付けるこ
とに比較して、第1、第2かさ歯車406、418を介
することにより、弱い締め付けトルクで確実に柱状部材
394同士を連結することが可能となる。また、振動や
衝撃による連結部の緩み等が軽減される利点がある。
【0076】次に、図29に示す断面形状の柱状部材4
24の中心部に画成された貫通孔426を利用し、搬
送、加工、組立等の各種設備に用いる場合について説明
する。
【0077】図30に示すように、柱状部材424の貫
通孔426の内壁面には、4箇所に溝部428が画成さ
れており、この溝部428に係合する部位に凸部を有す
る透孔部材430を前記貫通孔426内に挿入する。こ
の透孔部材430は、例えば、樹脂、アルミニウム、マ
グネシウム合金等により押し出し成形され、該透孔部材
430の管内には各々分割された複数の孔部432a〜
432dが画成されている。前記孔部432a〜432
dには、夫々配線434、同軸・光ファイバケーブル4
36、エア配管438、液状流体管路440等が設けら
れている。従って、外観の美化、孔部432a〜432
d内で各配線・配管等の絡まり防止、各配線・配管の途
中での漏れまたは断線等があった場合に他の部材等に影
響を及ぼすことがない等の利点がある。
【0078】また、図31に示すように、貫通孔426
の内壁面をコーティングすることにより、マイクロウェ
ーブ等のエネルギ伝達路442として利用することがで
きる。
【0079】さらに、図32に示すように、ボールスプ
ライン444を用い、柱状部材424自体がスプライン
ナット446に対して相対的に移動する移動体として用
いてもよい。この場合、スプラインナット446の取り
付け方法は、予め加工された溝部にピン部材448を挿
入し、このピン部材448を柱状部材424との軸の回
り止めとし、さらに止めねじ450を外側面からねじ込
むことにより、スプラインナット446の抜けを防止す
ることができる。
【0080】次に、連結手段の第10の実施例を図33
に示す。この第10実施例では、略断面T字型の溝部を
有する柱状部材を用いて構築された搬送装置、加工、組
立等の各種設備に容易に取り付けることが可能なシリン
ダ取り付けブロックについて説明する。
【0081】図33に示すように、ヘッド側にインロー
となる凹部452を有し、四隅角部の貫通孔454が締
めねじ加工の施してある空気圧シリンダ456は、従来
において、例えば、ブラケット、ボルト等により各種設
備に取り付けられている。
【0082】そこで、この空気圧シリンダ456に接続
用ブロック458を連結し、前記接続用ブロック458
の四隅角部に画成された貫通孔460にボルト461を
挿入して両者を連結することができる。前記連結に際
し、接続用ブロック458に画成された円形状の凸部4
64が空気圧シリンダ456の円形状の凹部452に挿
入され位置決めされる。空気圧シリンダ456に接続用
ブロック458を連結後、断面略T字型のボルト部材4
62を接続用ブロック458の孔部466に挿入し、止
めねじ468を介して容易に前記ボルト部材462を締
め付けたり、または緩めたりすることができる。なお、
前記空気圧シリンダ456および接続用ブロック458
はダイカスト、精密鋳造、好適には真空ダイカスト、真
空鋳造、ロストワックス法、押し出し、引き抜き、金属
粉末射出、若しくはセラミックス等により成形される。
【0083】次に、連結手段の第11の実施例を図34
に示す。この第11実施例は、異なる種類の柱状部材4
70、472同士を連結するとともに、前記一方の柱状
部材472に電磁弁474を搭載した真空エゼクタシス
テム475を連結する場合について説明する。
【0084】図34Bは柱状部材472の側面図を示
し、取付用貫通孔476、流体通路用貫通孔478およ
び略断面T字型の溝部480を有する柱状部材472に
対し、ガスケット等によりシールされた接続用ブロック
482を介して、他方の柱状部材470に連結する。各
種設備に用いられる柱状部材472に電磁弁474、真
空エゼクタシステム475等の空気圧機器を配設したい
場合、一方の柱状部材472の外側面に空気取り出し用
の横穴加工を行うことにより、該柱状部材472に電磁
弁474を搭載した真空エゼクタシステム475を連結
する。柱状部材472の開放面に雌ねじ加工を施し、そ
こから圧縮空気の供給、排気等の配管を行うことによ
り、一方の柱状部材472をマニホールドブロックと同
様に使用することが可能である。前記圧縮空気の供給、
排気は、流体通路用貫通孔478を介して行うことがで
きる。なお、柱状部材472および電磁弁474、真空
エゼクタシステム475はダイカスト、精密鋳造、好適
には真空ダイカスト、真空鋳造、ロストワックス法、押
し出し、引き抜き、金属粉末射出、若しくはセラミック
ス等により成形され、場合により一体的に構成される。
【0085】このように、アクチュエータの構造体に係
る連結手段では、柱状部材、エアバランサ、アクチュエ
ータ等の端部断面を四角形、六角形等の多角形状に形成
することにより、側面数を増加させることが可能であ
る。また、円形若しくは略円形であってもよいことは勿
論である。そこで、前記側面に所望の溝部を画成し、前
記溝部にボルトを遊嵌させ、ねじ止めすることにより多
方向に簡便に連結することが可能となる。
【0086】本組立例に係るアクチュエータの構造体に
おいては、種々にアクチュエータの構造体を組み立て、
複数のアクチュエータおよびエアバランサを配置してワ
ークを搬送する場合について説明したが、このような組
立例に限定されるものではなく、その他の複数の柱状部
材およびアクチュエータ等を使用して種々の組み合わせ
によりアクチュエータの構造体を形成し、前記構造体に
より上下四方自在にワークを搬送することが可能とな
る。
【0087】次に、図4と同様なアクチュエータの構造
体の第2の組立例を図35に示す。なお、図中において
図4と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その
詳細な説明を省略する。
【0088】図35のアクチュエータ構造体484は、
作業工程に応じて、第1セクション486と、前記第1
セクション486に並設される第2セクション488と
から基本的に構成され、該第1セクション486にベル
トコンベア490が並設されている。
【0089】第1セクション486には、アクチュエー
タ492の一端部に該アクチュエータ492の上面と面
一に配設されたモータボックス494および表示部を有
するコントローラ496が設けられている。このモータ
ボックス494およびコントローラ496は、これらが
配設されるアクチュエータ492の上面と面一に形成す
ることにより、他の部材に取り付ける際の互換性を有す
るとともに、形状がコンパクトであるためスペースの有
効利用を図ることができる。従って、図中に示す他のモ
ータボックス242等においても、配設されたアクチュ
エータ210の上面と面一に形成することが可能であ
る。
【0090】一方、前記第2セクション488は、アク
チュエータに併設されたバランサが夫々対向して立設さ
れ、前記併設されたアクチュエータ498、500およ
びバランサ502、504の移動体には、アクチュエー
タ506の両端部が夫々連結される。前記アクチュエー
タ506は前記アクチュエータ498、500およびバ
ランサ502、504に対して夫々略直交するととも
に、略水平状態を保持して連結される。前記アクチュエ
ータ506の移動体508にはアクチュエータ208が
連結され、前記アクチュエータ208の移動体226に
はロッドの先端部にメカニカルハンド510が接続され
たシリンダ512が連結されている。前記第1セクショ
ン486と第2セクション488とが連結される部位お
よびその長手方向に指向してアクチュエータ210、2
10が連設され、前記アクチュエータの移動体228、
228には夫々位置決め用のシリンダロッド234、2
34を有するシリンダ236、236が連結されてい
る。
【0091】ところで、前記第1セクション486と連
設してベルトコンベア490が設けられ、その連設部位
には、制御システムの入出力装置としての機能を有する
プログラミングキーボード514、516が設けられて
いる。このプログラミングキーボード514、516
は、柱状部材202に対して着脱自在に取着され、本構
造体484内に組み入れられた各種機器、具体的には各
種アクチュエータ210、206、208、492、4
98、500、バランサ212、502、504、シリ
ンダ232、236、512、メカニカルハンド51
0、およびベルトコンベア490等を後述する制御シス
テムにより統括的に管理することができる。なお、前記
制御システムを構成する各種コントローラ、プロセッ
サ、および、例えば、光信号、電気信号、流体圧信号等
からなる各種信号の伝達回路並びに無線信号の送・受信
回路は、夫々アクチュエータ210、206、208、
492、498、500および柱状部材202の内部に
収納される。
【0092】また、図36は、第1セクション486の
アクチュエータ208を他のアクチュエータ518に代
替したものである。なお、参照符号520は移動体を示
す。
【0093】次に、前記アクチュエータの構造体484
が全体において複数の工程を有し、独立した生産ライン
として機能する場合について説明する。
【0094】図37に示すように、倉庫522から無人
車524を介してベルトコンベア490によって図示し
ないIDモジュールを備えた部品パレット525が搬送
される。この部品パレット525は、前記構造体484
の第1セクション486に搬入され、所定の工程が施さ
れる。なお、ワーク216にも同様にIDモジュールが
備えられているものとする。その後、図示しない搬送手
段を介して前記部品パレット525を第2セクション4
88に搬入する。該第2セクション488においては、
所定の工程が施された後、所定の生産ラインの全工程を
終えてさらに他の工程に搬送される。
【0095】一方、前記アクチュエータの構造体484
の各セクション486、488が独立した生産ラインと
して機能する場合について説明する。
【0096】図35、図37において、アクチュエータ
492はアクチュエータコントローラ1により、アクチ
ュエータ208、シリンダ232および吸着用パッド2
30はアクチュエータコントローラ2により、アクチュ
エータ206およびバランサ212はバランサコントロ
ーラ1により夫々制御される。さらに、アクチュエータ
コントローラ1、2およびバランサコントローラ1は、
夫々マルチバス526を介して多軸コントローラ1に接
続され、一つの作業単位として統合的に制御される。ま
た、アクチュエータ210およびシリンダ236は、ア
クチュエータコントローラ3により制御され、マルチバ
ス528を介して多軸コントローラ2に接続され、一つ
の作業単位として統合的に制御される。
【0097】このように、構造体484における第1セ
クション486の統合的制御は、電気信号、光信号、無
線通信等を利用したLANにより多軸コントローラ1、
多軸コントローラ2に接続された管理用マイクロプロセ
ッサ1を介して行われる。
【0098】構造体484における第2セクション48
8において、前記と同様に、アクチュエータ506はア
クチュエータコントローラ4により、アクチュエータ2
08、シリンダ512およびメカニカルハンド510は
アクチュエータコントローラ5により、アクチュエータ
210およびシリンダ236はアクチュエータコントロ
ーラ6により、アクチュエータ498およびバランサ5
02はバランサコントローラ2により、アクチュエータ
500およびバランサ504はバランサコントローラ3
により夫々制御される。さらに、バランサコントローラ
2およびバランサコントローラ3は、アクチュエータ5
06を水平状態に保持しながら略鉛直方向に移動させる
ために夫々ローカルコントローラ530に接続され、統
合同期制御が行われる。前記アクチュエータコントロー
ラ4、5およびローカルコントローラ530は、夫々マ
ルチバス532を介して多軸コントローラ3に接続さ
れ、一つの作業単位として統合的に制御される。従っ
て、第2セクション488における統合的制御も、電気
信号、光信号、無線通信を利用したLANにより多軸コ
ントローラ3、4に接続された管理用マイクロプロセッ
サ2により行われる。なお、これらのアクチュエータコ
ントローラ1〜6は、夫々バランサコントローラとして
機能することも可能であり、一方、バランサコントロー
ラ1〜3は、アクチュエータコントローラとして機能す
ることも可能である。
【0099】次に、ベルトコンベア490は、ベルトコ
ンベア用コントローラ534により制御され、無人車5
24および倉庫522は夫々図示しない制御装置、制御
システム等により制御される。
【0100】管理用マイクロプロセッサ1および2、ベ
ルトコンベア用コントローラ534、および無人車52
4、倉庫522の各制御装置(図示せず)は、夫々電気
信号、光信号、無線通信等を利用したLANによりネッ
トワーク化されており、相互に自由に情報を伝達するこ
とができ、このため、独立した生産ラインとしてのアク
チュエータの構造体484の統合的な制御システムを構
成することができる。
【0101】上記した制御系の構成は、システム全体の
統合的制御が特定のホストコンピュータに依存し、その
ノードを通して各制御機器を制御する中央集中型制御系
を構成している。この中央集中型制御系は多くの利点を
有する反面、ホストコンピュータのダウンによりネット
ワーク全体がダウンしたり、ノードや制御機器の変更や
追加に対して大規模な制御アプリケーションプログラム
を変更しなければならない等の欠点が存在する。そこ
で、制御系の各制御装置、制御単位は自己を制御する制
御アプリケーションプログラムを持ち、互いに通信し合
って作動し、ホストコンピュータを必要としないLON
(Local Operating Network )による分散型知的制御系
としてもよい。分散型知的制御系では、各ノードに分散
している制御アプリケーションプログラムはシンプルな
構造を持ち、ネットワークやノード制御機器の追加や変
更に柔軟に対応できる(特公平3−504066号並び
に特公平3−505642号参照)。
【0102】LANネットワークには、同様の生産ライ
ンとしてのアクチュエータの構造体484の制御システ
ムに止まらず、他の生産、管理、情報、通信、制御シス
テムが接続されて、より大規模な統合生産管理システム
が構築される。例えば、LANネットワークにFA、C
IMに見られるような上位の経営コンピュータとして働
く生産管理コンピュータ536を接続し、さらに大規模
な統合生産システムのネットワークの一部としてもよ
い。この場合、CIMにより管理された工程、発注シス
テムに応じて発注、工程管理、組立、加工、搬送手順と
それに伴う各アクチュエータ、センサ、パレット、ロボ
ット、制御装置等の制御対象を上記工程に従って作動さ
せるように適宜プログラム手順若しくはプログラム編集
をリアルタイムで行う。
【0103】これらのシステムのユーザインタフェース
としては、図35に示すようなプログラミングキーボー
ド514、516等の入出力装置538が用意されてい
る。これらの入出力装置538は、RS232C、RS
422C等の汎用インタフェースや電気信号、光同軸通
信、無線信号等によるLANおよびマルチバス、インサ
ーネット、トークンリングにより自在に各コントロー
ラ、プロセッサ、コンピュータ等に接続することができ
る。また、上位のCIMコンピュータやコントローラ、
プロセッサ等に接続可能な入出力装置540または汎用
インタフェースが用意されている。この場合、コントロ
ールプログラムの編集、作成、変更、ダウンロード、ア
ップロード、入出力等の作用全体を上位のCIMコンピ
ュータだけに止まらず、各コントローラ、プロセッサ、
コンピュータ等で行うことが可能である。さらに、任意
のコントローラ、プロセッサ、コンピュータにアクセス
することが可能である。この場合、前記マルチバス、L
ANを介して通信を行なってもよいが、夫々すべてのコ
ントローラ、プロセッサ、コンピュータを互いにネット
ワークにより直接的に連結してもよい。また、ソフトウ
エア的に仮想ネットワークにより直接的に連結してもよ
い。これにより、作業現場における全体の制御、管理情
報の監視、操作が可能となり、作業性のみならず、各作
業、工程単位におけるシステム全体の統合性を保存した
独立個別制御が可能となる。これは、システム全体の柔
軟性を高めることとなり、システム変更、保守、多品種
少量生産に非常に有効である。
【0104】ところで、これらのコントローラ、プロセ
ッサ、コンピュータは、上記マルチバス、LANを介し
て通信を行ってもよいが、各々全てのコントローラ、プ
ロセッサ、コンピュータを互いにネットワークにより直
接的に連結してもよい。また、ソフトウエア的に仮想ネ
ットワークを設けてもよい。さらには、上位コンピュー
タ、下位コンピュータ、PC、ローカルコントローラも
UNIXやミニコン、マイコンのOSにより統合しても
よい。マッキントッシュの如くスプレッシュボードのウ
インドウによりオフジェクトアーキテクチャによる実行
でもよい。Graphic/二次元/ソリッドモデリン
グ、例えば、SDRC社のIdeasやIBM社のCA
DAM、DB2、CAIIA社のCAE、AUTOCA
D社のDXT等のCAD/CAM/CAE/LAデータ
構造を利用し、コンカレントエンジニアリングとして設
計・開発シミュレーションを行ってもよい。この場合、
マン・マシンインタフェース(MMI)としてバーチャ
ルリアリティ技術を活用すると有効である。
【0105】また、システムのユーザインタフェースと
してバーチャルリアリティを導入してもよい。この場
合、システム認識の補助として実存の生産システムやネ
ットワーク、部品、発注状況等を仮想空間として提供し
てもよいが、さらに進んで現実の工場設備、FAシステ
ムの構成、配置に拘らず使用者(システム構成者、プロ
グラマ、生産計画者、保守管理者等)に応じた仮想認識
システムを提供し、作業性、理解を助ける。これによ
り、認識されるシステムと現実構成システムの分離が可
能となり現実構成システムを使用者の能力に合わせる必
要がなく、例えば、単一の現実構成システムを同時に複
数の仮想認識システムとして認識して運用する、現実構
成システムをハードウエア的な変更なしに仮想認識シス
テムの変更により変更可能とする、現実構成システムを
時間的に細分化して運用する(タイムシアリング)、現
実構成システムを空間的に細分化して運用する(マルチ
レイヤ)等のように、空間的、時間的に使用者の認識限
界を越えたシステム運用が可能となる。なお、このシス
テムは現実構成システムを統合管理制御するシステム
(GOD)と、それらを仮想認識システムに翻訳し使用
者に提供するシステム(DEVIL)とにより構成され
る。
【0106】これらCIM管理のもとに規格化されたア
クチュエータの構造体484の生産システムにおいて、
ワーク216をその構成要素である規格化された構造体
484およびアクチュエータ210、206、208、
492、498、500、吸着用パッド230、メカニ
カルハンド510、シリンダ232、236、512に
代替して、生産システム自身を自ら形成、保守する自己
再生CIMシステム(Artificial-Life CIM:ALC
IM)としてもよい。さらには最低単位のALCIMシ
ステムから生産ラインや工場全体は言うに及ばず地域的
工場群生産にまで自己増殖してもよい。これらの技術は
将来的な遺伝子技術の発展により生物学的な構成とする
ことも可能である。この場合、例えば、一粒の超DNA
/RNAによる種子から生産システムや工場にまで自己
増殖してもよい。完全な自己増殖生産システム(Artifi
cial-Life Manufacturing System:ALMS)は工場、
流通の他、医療、一般家庭、さらには原子力、真空、ス
ーパクリーンルーム等の特殊環境、極地、厳寒地、深
海、宇宙空間、惑星等、生存環境が極端に厳しい地域の
開発に大いに有効である。また、限定された単一環境に
複数の生産目的を有するALMSを配置し、互いにシス
テム規模、能力、効率を統合させ単一環境単位規模での
要求能力、環境条件等に応じた最適の複合ALMSを構
築することが可能である。この場合、自己増殖、自己改
造、さらには突然変異的なシステム変更等の能力を継続
的に持たせれば、堪えず変化する要求能力、環境条件に
最大限適応した単一環境単位の複合ALMSを育成する
ことが可能である。これらシステム競合による最適化の
概念は、例えばAI等、自己改変能力を持たせたシステ
ムに対しても有効であり、ALMSに限らずシステム管
理ソフトウエア、ネットワーク順位、製造ライン構築、
製造順位、工程分割・構築等の最適化に有効である。一
方、システム競合による最適化の概念は、さらに、独立
制御性を有する複数のシステムの競合によるCIMシス
テムの運用の可能性を暗示している。この場合、CIM
システムは具体的な集中制御系を備えておらず、システ
ム全体の統合的な運用はシステム全体を構成する全ての
独立制御システムの総意により運用されることになる。
これら統合意志は具体的には特定の独立制御システムに
より取りまとめられてもよいし、ハードウエア的視点に
おける分散された集中制御系としてシステム全体を構成
する全ての独立制御システムの特定部分が各々有機的に
リンクし機能してもよい。このような状況下で各独立制
御システムの要求や任務の重要性を加味して統合意志の
決定を行えば、常に最適な全体制御が可能となる。
【0107】
【発明の効果】本発明に係るアクチュエータによれば、
以下の効果が得られる。
【0108】すなわち、従来では、モータ軸と駆動力伝
達軸とをカップリング部材を用いて同軸に連結していた
ため、モータをアクチュエータに組み入れた場合、該カ
ップリング部材を配設する余分なスペースが必要とされ
ていたが、本発明に係るアクチュエータでは、前記カッ
プリング部材を除去して駆動力伝達軸とモータ軸とを一
体成形することにより余分なスペースを削減し、アクチ
ュエータの小型化・軽量化を図ることができる。
【0109】さらに、アクチュータに組み入れられるモ
ータのモータ軸には、余分な慣性力が発生しないため、
ワークを継続して安定的に搬送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るアクチュエータを示す斜
視図である。
【図2】図1に示すアクチュエータの一部を省略した部
分斜視図である。
【図3】図1に示すアクチュエータに組み込まれるモー
タを示す縦断面図である。
【図4】アクチュエータの構造体の第1の組立例を示す
図である。
【図5】図5Aおよび図5Bは、アクチュエータおよび
柱状部材等を連結する連結手段の第1の実施例を示す説
明図である。
【図6】連結手段の第1実施例を示す斜視図である。
【図7】連結手段の第2の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図8】連結手段の第3の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図9】連結手段の第4の実施例を示す一部断面図であ
る。
【図10】連結手段の第5の実施例を示す斜視図であ
る。
【図11】図10に示す連結手段の連結状態を示す一部
断面図である。
【図12】連結手段の第5の実施例を示す斜視図であ
る。
【図13】図13Aおよび図13Bは、図10に示す連
結手段の連結状態を示す説明図である。
【図14】連結手段の第6の実施例を示す斜視図であ
る。
【図15】図14に示す連結手段の連結状態を示す一部
断面図である。
【図16】補強部材を取り付ける場合の斜視図である。
【図17】補強部材を取り付けた状態を示す斜視図であ
る。
【図18】柱状部材の端面の側面図である。
【図19】柱状部材の端面の側面図である。
【図20】柱状部材の端面の側面図である。
【図21】柱状部材の端面の側面図である。
【図22】柱状部材の端面の側面図である。
【図23】連結手段の第7の実施例を示す斜視図であ
る。
【図24】図24Aおよび図24Bは、図23に示す連
結手段の連結状態を示す説明図である。
【図25】連結手段の第8の実施例を示す斜視図であ
る。
【図26】図26Aおよび図26Bは、図25に示す連
結手段の連結状態を示す説明図である。
【図27】連結手段の第9の実施例を示す斜視図であ
る。
【図28】図28Aおよび図28Bは、図27に示す連
結手段の連結状態を示す説明図である。
【図29】柱状部材の貫通孔を示す断面図である。
【図30】柱状部材の貫通孔を示す一部断面図である。
【図31】柱状部材の貫通孔を示す断面図である。
【図32】柱状部材の貫通孔を示す一部断面図である。
【図33】図33A〜図33Cは、連結手段の第10の
実施例を示す斜視図である。
【図34】図34Aおよび図34Bは、連結手段の第1
1の実施例を示す斜視図である。
【図35】アクチュエータの構造体の第2の組立例を示
す斜視図である。
【図36】図35に示すアクチュエータの構造体の部分
斜視図である。
【図37】図35に示すアクチュエータの構造体の動作
を示すブロック図である。
【図38】従来例に係るモータを示す縦断面図である。
【符号の説明】
70…アクチュエータ 80…ボール
ねじシャフト 84…モータ 88…ボール
ねじブッシュ 89…テーブル 90…ケーシ
ング 92…モータ部 94…エンコ
ーダ部 98…フレーム 100…エン
ドカバー 102…駆動軸 104…第1
ベアリング部材 106…エンコーダフレーム 108…第2
ベアリング部材 110…スプリングワッシャ 116…モー
タロータ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの回転運動を駆動力伝達軸を介して
    直線運動に変換し、前記直線運動の作用下にテーブル機
    構がワークを搬送するアクチュエータにおいて、 前記モータの回転軸と前記駆動力伝達軸とが一体的に延
    在して形成されることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 【請求項2】モータの回転運動を駆動力伝達軸を介して
    直線運動に変換し、前記直線運動の作用下にテーブル機
    構がワークを搬送するアクチュエータにおいて、 前記モータは、前記駆動力伝達軸が一体的に延在して形
    成されるモータ軸と、前記モータ軸をその両端部で保持
    する第1と第2のベアリング部材とを有することを特徴
    とするアクチュエータ。
  3. 【請求項3】モータの回転運動を駆動力伝達軸を介して
    直線運動に変換し、前記直線運動の作用下にテーブル機
    構がワークを搬送するアクチュエータにおいて、 前記モータは、駆動部とモータ軸の回転角度を検出する
    検出部とから構成され、前記モータ軸は駆動力伝達軸と
    一体的に延在して形成されるとともに、前記モータ軸を
    その両端部で保持する第1と第2のベアリング部材が設
    けられることを特徴とするアクチュエータ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    駆動部側に配設される第1のベアリング部材と、検出部
    側に配設される第2のベアリング部材とを有し、前記第
    1、第2のベアリング部材は、モータ軸を軸線方向およ
    び/または半径方向に保持することを特徴とするアクチ
    ュエータ。
  5. 【請求項5】請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    第1、第2のベアリング部材は、ケーシング側に保持さ
    れた一対のセンサと、前記一対のセンサ間に介装され、
    モータ軸に一体的に連結された略円盤状のディスクとの
    離間距離を所定距離とすることを特徴とするアクチュエ
    ータ。
  6. 【請求項6】請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    モータのケーシングとモータ軸との熱膨張量の差による
    変位を吸収するための弾性部材が設けられることを特徴
    とするアクチュエータ。
  7. 【請求項7】請求項3記載のアクチュエータにおいて、
    モータ軸はケーシング外に取り外し可能に形成されるこ
    とを特徴とするアクチュエータ。
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