JPH07133704A - カムシャフトおよびその製造方法 - Google Patents

カムシャフトおよびその製造方法

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JPH07133704A
JPH07133704A JP5278599A JP27859993A JPH07133704A JP H07133704 A JPH07133704 A JP H07133704A JP 5278599 A JP5278599 A JP 5278599A JP 27859993 A JP27859993 A JP 27859993A JP H07133704 A JPH07133704 A JP H07133704A
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sliding
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Yoshiyo Kaneda
田 佳 代 金
Kimihiro Shibata
田 公 博 柴
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カム摺動面とフォロアとの間の摩擦抵抗の大
幅な低減が可能なカムシャフトおよびその製造方法を提
供する。 【構成】 マスク投影法を用いて、カム3bの摺動面に
エネルギー密度1J/cm2 以上のエキシマレーザを照
射することによって、該摺動面に深さ1〜30μm,幅
5〜50μm,長さが5〜300μmであって、その面
積率が全摺動面の5〜40%である微小な凹部を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車用ガソリ
ンエンジンなどの内燃機関において、吸・排気弁を作動
させるのに利用されるカムシャフトに係わり、とくにカ
ム摺動部の摩擦抵抗が少なく、エンジン性能の大幅な向
上が可能なカムシャフトおよびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用ガソリンエンジンに用い
られるカムシャフトは、例えば、昭和55年4月29日
に株式会社山海堂から初版が発行された「自動車工学全
書19巻 自動車の製造法」の第106頁に記載されて
いるように、チル鋳鉄やチル化した鍛造粗材に砥石によ
る研削加工を施すことによって製造されていた。
【0003】また、エンジンに組み込まれたカムシャフ
トのカム山部とロッカアームなどフォロアとの間の摺動
面には、例えばカムシャフトをオイル溜り中に浸漬する
バスタブ式、カムシャフトに向けて潤滑油を噴射させる
強制式、あるいは飛沫式、などの方式によって常時潤滑
油が補給され、摺動面の摩擦抵抗を低減させるようにな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ガソリ
ンエンジンなど自動車用内燃機関においては、燃費向
上,高出力化などの要求が近年においてますます高くな
っており、このような観点からカムシャフトにおいても
カム摺動部の摩擦低減が強く望まれており、カムフォロ
アとの間の摩擦係数の低いカムシャフトの開発がエンジ
ン性能を向上させるうえでの課題のひとつとなってい
た。
【0005】
【発明の目的】本発明は、カムシャフトにおける上記課
題に着目してなされたものであって、カム摺動面とバル
ブリフタやロッカアームなどのカムフォロアとの間の潤
滑性の大幅な向上が可能なカムシャフトおよびその製造
方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、カムシャフトのカム摺動面の表面形状
やカム摺動面の加工方法について鋭意検討した結果、カ
ム摺動面の表面を平滑にしてカムフォロアとの十分な接
触面積を確保し、かつ当該カム摺動面に油だまりとなる
微細な凹部ないしは溝を設けることがカム摺動面の潤滑
性を高めるために極めて有効であることを見出すと共
に、エキシマレーザやYAGレーザなどのレーザ光をカ
ム摺動面に照射することによって、当該摺動面に上記の
ような油だまりとしての微細な凹部を所望の位置、所望
の寸法に形成することができることを見出し、さらに
は、摩擦抵抗の低減効果を高めるために最適な凹部のパ
ターンを確認するに至った。
【0007】本発明に係わるカムシャフトは、上記知見
に基づくものであって、カムの摺動面に微細な凹部を形
成せしめてなる構成としたことを特徴としており、当該
カムシャフトの実施態様においては、前記凹部が深さ1
〜30μm,幅5〜50μm,長さが5〜300μmで
あって、その面積率が全摺動面の5〜40%を占める構
成、あるいは、前記凹部が摺動方向に対して45〜13
5°をなす溝である構成としたことを特徴としている。
また、本発明に係わるカムシャフトの製造方法は、カ
ムの摺動面に、例えばマスク投影法を用いて、エネルギ
ー密度1J/cm2 以上のエキシマレーザ,YAGレー
ザなどのレーザ光を照射することにより前記凹部を形成
する構成としたことを特徴としており、このようなカム
シャフトおよびその製造方法の構成を前述した従来の課
題を解決するための手段としている。
【0008】本発明に係わるカムシャフトは、上記のよ
うに、そのカムの摺動面に微細な凹部を形成せしめたも
のであるが、その凹部が深さ1〜30μm,幅5〜50
μm,長さが5〜300μm、面積率が全摺動面の5〜
40%を占めるものであること、および前記凹部が摺動
方向に対して45〜135°をなす溝であることが摩擦
抵抗の低減効果をより顕著なものとするために望まし
い。
【0009】その理由は次のとおりである。
【0010】すなわち、その深さが1μm未満の場合に
は油だまりとしての機能が十分には発揮されないことに
よる。 逆に30μmを超えた場合には、油だまりとし
ての効果がうすれ、また加工時間が増し経済性がそこな
われることによる。
【0011】凹部の幅が5μm未満の場合にも、油だま
りとしての機能が低下し、理想的な潤滑性が得られず、
幅50μm,長さ300μmを超えた場合には、凹部の
面積率が所定範囲にあったとしても局部的には凹凸が生
じることになり、摩擦の低減効果が十分に得られなくな
ることによる。
【0012】さらに、全摺動面に対する凹部の面積率が
5%未満の場合にも、油だまりとしての蓄油量が少なく
なって理想的な潤滑性が得られず、面積率が40%を超
えた場合には、バルブリフタ,ロッカアームなどのカム
フォロアとの十分な接触面積を得るに足る平滑面が得ら
れなくなることによる。
【0013】また、前記凹部が摺動方向に対して45〜
135°をなす溝であることがより望ましいのは、この
ようなカムシャフトとフォロアの摺動においては、線接
触の混合潤滑状態となり、側方流れが少ないので溝を摺
動方向に平行に配置するよりも直角に配置したほうが摩
擦係数が小さくなることによる。
【0014】そして、本発明に係わるカムシャフトを製
造するに際しては、エネルギー密度が高く、微小スポッ
トとして集光できるレーザ加工がこのような微小凹部の
加工に適しており、エネルギー密度1J/cm2 以上の
エキシマレーザ,YAGレーザなどのレーザ光を照射す
ることにより前記凹部を形成することができる。 な
お、レーザ光のエネルギー密度を1J/cm2 以上とし
たのは、エネルギー密度が1J/cm2 未満の場合に
は、カム摺動面の表面が溶融するだけで所望の凹部が形
成されるには至らないことによる。
【0015】
【発明の作用】本発明に係わるカムシャフトは、カムの
摺動面に微細な凹部を備えたものであるから、当該凹部
が油だまりとして機能し、摺動面を境界潤滑状態に保つ
ので、フォロアとの間の摺動摩擦が大幅に低減すること
になる。 また、本発明に係わるカムシャフトの製造方
法は、カム摺動面にエネルギー密度1J/cm2 以上の
レーザ光を照射するものであるから、当該カム摺動面に
油だまりとしての上記凹部を形成するに適したものとな
っている。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0017】図1は、本発明に係わるカムシャフトを製
造するためのレーザ加工装置の一例を示すものであっ
て、図に示すレーザ加工装置1は、レーザ発振器2と、
シャフト3aの所定箇所にカム3bを備えたカムシャフ
ト3を回転可能、上下および軸方向に移動可能に支持す
る加工テーブル4を主体に構成され、当該加工テーブル
4は、基盤4a上に配設され、図中左右方向(X軸方
向)、すなわち前記カムシャフト3の軸方向に移動する
X軸ステージ5と、該X軸ステージ5に配設され、上下
方向(Z軸方向)に移動するZ軸ステージ6と、該Z軸
ステージ6に取付けられ、カムシャフト3を装着して軸
回りに回転させる回転ステージ7からなるものである。
【0018】前記レーザ発振器2から発せられたレーザ
光8は、第1ミラー9および第2ミラー10により反射
され、マスク11を通って第3ミラー12に反射された
後、プロジェクションレンズ13によってカム3bの摺
動面に集光され、前記マスク11のパターンが当該摺動
面上に結像されるようになっており、所定エネルギー密
度のレーザ光を所定のショット数照射したのち、加工テ
ーブル4の回転ステージ7およびX軸ステージ5を作動
させることによってカムシャフト3を回転方向および軸
方向に移動させ、レーザ照射を繰り返すことによって、
カム3bの摺動面に所定の凹部パターンが形成される。
なお、このときマスク11のパターンが常に正確にカ
ム3bの摺動面上に結像されるように、センサ14から
の信号を参照して前記Z軸ステージ6を上下動させ、前
記カム3bの摺動面の高さを一定に保持するようにして
いる。
【0019】カムシャフト3の実際の製造に先立ち、当
該カムシャフト3の素材と同一のチル鋳鉄からなるカム
を想定した円筒形カム試験片T(図2参照)を用いて、
数種の凹部パターンについて、その潤滑性を調査した。
【0020】まず、前記チル鋳鉄からなる円筒形カム試
験片Tの円筒外周面Tpを所定の平滑面に仕上げ研削し
たのち、図1に示したレーザ加工装置1を用いて、当該
円筒形カム試験片Tの円筒外周面Tpにエネルギー密度
35J/cm2 のKrFエキシマレーザ(波長248n
m)を周波数100Hzで10ショット照射し、3個の
カム試験片T1 ないしT3 の各外周面上にそれぞれ図3
ないし図5に示すパターンの凹部を形成した。
【0021】すなわち、図3に示す凹部パターンは、第
1のカム試験片T1 に形成したパターンを示すものであ
って、断続距離d=80μmをおいて、深さ4μm,幅
w=30μm,長さl=150μmの断続した溝Gが間
隔s=120μmを隔てて、当該カム試験片T1 の円周
方向、つまりカムとフォロアとの摺動方向Dと直角をな
す方向に並んだ形状を有し、隣接する断続溝列の断続部
と各溝Gの中央部が互い違いに位置するようにして溝G
が平滑面上に均一に分布するようにしてある。なお、当
該溝Gの全摺動面に対する面積率は約16%となってい
る。
【0022】図4は、第2のカム試験片T2 に形成した
凹部パターンを示すものであって、図3に示したパター
ンを90°回転させることによって、溝Gが摺動方向D
に平行となるようにしたものである。
【0023】また、図5に示す凹部パターンは、第3の
カム試験片T3 に形成したものであって、図3および図
4に示した溝Gと同じく深さ4μm,幅w=30μm,
長さl=150μmの溝Gを摺動方向Dに対して45°
と135°をなす方向に交互に配列したものであり、こ
の溝Gの全摺動面に占める面積率は約12%となってい
る。
【0024】図6は、前記円筒形カム試験片Tのカムと
しての潤滑性を測定するための摺動特性試験機の構成を
示す概略説明図であって、図に示す摺動特性試験機20
は、カム試験片Tを取付ける回転軸21と、モータ22
と、該モータ22と前記回転軸21との間を連結するト
ルク検出器23を備え、前記回転軸21に取付けられて
回転する円筒形カム試験片Tに、カムフォロアと同一素
材から形成されるとともにホルダ24に保持されたフォ
ロア模擬部材25をスプリング26によって所定の押圧
力で押し付け、前記トルク検出器23によりカム試験片
Tとフォロア模擬部材25との間に発生する摩擦トルク
を計測するものである。 なお、前記カム試験片Tとフ
ォロア模擬部材25との間には潤滑油が常時補給される
ようになっている。
【0025】図7は、前記摺動特性試験機20による各
カム試験片T1 ないしT3 の摩擦係数の測定結果を、円
筒形カム試験片Tの円筒外周面Tpに砥石研削を施した
比較試験片T4 による測定結果と共に示したものであ
り、レーザ加工により、摺動面に図3ないし図5に示し
た凹部パターンを形成したカム試験片T1 ないしT3
は、砥石研削による比較試験片T4 に較べて、フォロア
模擬部材25との間の摩擦係数が低減しており、とくに
摺動方向Dに直交する溝Gを備えた試験片T1 (図3の
パターン)、および摺動方向Dに対して45°および1
35°に傾斜する溝Gを備えた試験片T3 (図5のパタ
ーン)の摩擦係数が大幅に減少しており、凹部パターン
は摺動方向Dに対して45〜135°の範囲の傾斜角度
をなす溝であることが、摩擦低減により好ましいことが
確認された。
【0026】次に、チル鋳鉄からなる実際のカムシャフ
ト3のカム3bの摺動面に仕上げ研削を施すことによっ
て所定の平滑度としたのち、図1に示したレーザ加工装
置1の加工テーブル4に当該カムシャフト3を装着し、
前記摺動面にエネルギー密度35J/cm2 のKrFエ
キシマレーザ(波長248nm)を周波数100Hzで
10ショット照射することによって、カムシャフト3の
すべてのカム摺動面に、図3に示したものと同様の深さ
4μm,幅w=30μm,長さl=150μm,面積率
16%の直交溝パターンを形成した。
【0027】そして、当該カムシャフト3を実際のガソ
リンエンジンに組み込んで実際に作動させたときに、当
該カムシャフト3にかかる軸トルクをトルクメータによ
って測定した。
【0028】図8は、その測定結果を砥石研削加工によ
って製造した従来のカムシャフトを用いた場合の測定結
果と共に示しており、レーザ加工によって所定形状およ
び面積率の凹部をカム3bの摺動面に形成した本発明カ
ムシャフト3を用いた場合には、図中に白ぬき丸で示す
砥石研削による従来タイプのカムシャフトを用いた場合
にくらべて軸トルクが小さく、カムフォロアとの摩擦抵
抗が大幅に低減していることが確認された。
【0029】なお、図9および図10は、レーザ加工に
よる本発明カムシャフト3と砥石研削加工による従来の
カムシャフトのカム摺動面の表面形状を測定した結果を
それぞれ示すものであって、図9に示した本発明カムシ
ャフト3のカム摺動面には、摩擦低減に有効な平滑面と
油だまりとして機能する溝が所定の比率で均一に分布し
ているのに対して、図10に示した従来のカムシャフト
のカム摺動面には、不定形な研削条痕が不規則に分布し
ているに過ぎなく、カムフォロアとの十分な接触面積を
得るための平滑面がほとんど存在していないことが確認
された。
【0030】なお、上記実施例においては、カムの摺動
面に断続した溝Gを形成した例を示したが、凹部形状と
しては上記のような溝のみに限定されるわけではなく、
丸形や方形の凹部でもよい。
【0031】また、レーザ加工に用いるレーザの種類に
ついても特に限定されず、上記実施例のエキシマレーザ
のほか、YAGレーザでもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるカ
ムシャフトは、上記構成、すなわちカムの摺動面に微細
な凹部を形成してなる構成としたものであるから、前記
凹部が油だまりとして機能し、フォロアとの間の摺動摩
擦の大幅な低減が可能であって、エンジン性能の大幅な
向上が期待できる。 また、本発明に係わるカムシャフ
トの製造方法は、カム摺動面に所定エネルギー密度のレ
ーザ光を照射する構成としたものであるから、カムシャ
フトのカム摺動面に微細な凹部を容易かつ正確に形成す
ることができ、本発明に係わるカムシャフトを高能率に
製造することができるという優れた効果をもたらすもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるカムシャフトの製造に用いるレ
ーザ加工装置の構成例を示す概略説明図である。
【図2】カム摺動面の摩擦係数を測定するための円筒型
カム試験片の形状を示す斜視説明図である。
【図3】本発明に係わるカムシャフトのカム摺動面に形
成する凹部パターンの一例として直交溝パターンを示す
説明図である。
【図4】本発明に係わるカムシャフトのカム摺動面に形
成する凹部パターンの一例として平行溝パターンを示す
説明図である。
【図5】本発明に係わるカムシャフトのカム摺動面に形
成する凹部パターンの一例として傾斜溝パターンを示す
説明図である。
【図6】図2に示した円筒形カム試験片の摩擦係数を測
定するための摺動特性試験機の構成を示す概略説明図で
ある。
【図7】カムシャフトのカム摺動面に形成した凹部パタ
ーンの摩擦係数におよぼす影響を示すグラフである。
【図8】図3に示した直交溝パターンをカムシャフトの
カム摺動面に形成した本発明カムシャフトと砥石研削加
工により製造した従来のカムシャフトをエンジンに組み
込んだ場合にそれぞれのカムシャフトにかかる軸トルク
を比較して示すグラフである。
【図9】図3に示した直交溝パターンを形成した本発明
カムシャフトのカム摺動面の表面形状を示すグラフであ
る。
【図10】砥石研削加工による従来のカムシャフトのカ
ム摺動面の表面形状を示すグラフである。
【符号の説明】
3 カムシャフト 3b カム 8 レーザ光 11 マスク G 凹部(溝)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カムの摺動面に微細な凹部を形成せしめ
    てなることを特徴とするカムシャフト。
  2. 【請求項2】 前記凹部が深さ1〜30μm,幅5〜5
    0μm,長さが5〜300μmであって、その面積率が
    全摺動面の5〜40%を占めることを特徴とする請求項
    1記載のカムシャフト。
  3. 【請求項3】 前記凹部が摺動方向に対して45〜13
    5°をなす溝であることを特徴とする請求項2記載のカ
    ムシャフト。
  4. 【請求項4】 カムの摺動面に、エネルギー密度1J/
    cm2 以上のレーザ光を照射することにより前記凹部を
    形成することを特徴とする請求項1,請求項2または請
    求項3記載のカムシャフトの製造方法。
  5. 【請求項5】 マスク投影法により前記凹部を形成する
    ことを特徴とする請求項4記載のカムシャフトの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 エキシマレーザを用いることを特徴とす
    る請求項4または請求項5記載のカムシャフトの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 YAGレーザを用いることを特徴とする
    請求項4または請求項5記載のカムシャフトの製造方
    法。
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