JPH07133180A - ガス発生剤組成物 - Google Patents

ガス発生剤組成物

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JPH07133180A
JPH07133180A JP27948493A JP27948493A JPH07133180A JP H07133180 A JPH07133180 A JP H07133180A JP 27948493 A JP27948493 A JP 27948493A JP 27948493 A JP27948493 A JP 27948493A JP H07133180 A JPH07133180 A JP H07133180A
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gas generant
generant composition
hhtpi
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JP27948493A
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Akira Iwama
彬 岩間
Kiyoshi Matsui
潔 松井
Kazunari Ishiura
一成 石浦
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Daicel Corp
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
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    • C06EXPLOSIVES; MATCHES
    • C06BEXPLOSIVES OR THERMIC COMPOSITIONS; MANUFACTURE THEREOF; USE OF SINGLE SUBSTANCES AS EXPLOSIVES
    • C06B45/00Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product
    • C06B45/04Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product comprising solid particles dispersed in solid solution or matrix not used for explosives where the matrix consists essentially of nitrated carbohydrates or a low molecular organic explosive
    • C06B45/06Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product comprising solid particles dispersed in solid solution or matrix not used for explosives where the matrix consists essentially of nitrated carbohydrates or a low molecular organic explosive the solid solution or matrix containing an organic component
    • C06B45/10Compositions or products which are defined by structure or arrangement of component of product comprising solid particles dispersed in solid solution or matrix not used for explosives where the matrix consists essentially of nitrated carbohydrates or a low molecular organic explosive the solid solution or matrix containing an organic component the organic component containing a resin

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 主成分が酸化剤とバインダとからなるガス発
生剤組成物において、バインダの主成分が末端水酸基水
素化ポリイソプレンであるガス発生剤組成物。 【効果】 本発明によって、低感度で、比推力が大き
く、長期の耐久性も良いロケット用の固体推進薬、およ
びハイブリッドロケット、ダクテッドロケット等の燃料
ガス発生剤等として有用なガス発生剤組成物を提供でき
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス発生剤組成物に関す
る。さらに詳しくは、本発明はロケット用の固体推進
薬、およびハイブリッドロケット、ダクテッドロケット
等の燃料ガス発生剤として用いられるガス発生剤組成物
に関するものである。ここでロケット用の固体推進薬と
は、着火の結果、実質的にそれ自身のみが燃焼して、高
温のガスを発生し、これがロケットの推進力を生み出す
ように設計されたものを言う。また、燃料ガス発生剤と
は、着火の結果同じく燃焼するが、発生するガスは燃料
成分を多く含んでいて、燃料ガス発生剤とは別に用意し
た酸化剤あるいは取り入れた外気を利用してさらに燃料
ガスを2次燃焼させ、その結果大きな推進力を生み出す
ように設計されたものを言う。
【0002】
【従来の技術】酸化剤とバインダ(燃料兼結合剤)とを
主成分とする従来のガス発生剤組成物においては、バイ
ンダの主成分として末端水酸基ポリブタジエン(HTP
B)、末端カルボキシル基ポリブタジエン(CTPB)、末
端水酸基ポリエーテル等が用いられてきていた。また、
近年、末端水酸基を持った各種のアジ化ポリエーテルを
バインダとして使用する研究もなされてきた。これらの
バインダは、イソシアネート化合物等の硬化剤を利用し
て酸化剤を内包した形で硬化され、所定の形状の組成物
を形成させ、ロケット用固体推進薬あるいはロケット用
燃料ガス発生剤として利用されてきた。
【0003】前記のガス発生剤組成物用バインダの中で
最も良く利用されているのは、HTPBであるが、これは反
応性に富む炭素−炭素二重結合を分子内に持っているた
め、これを用いたガス発生剤組成物は、低感度のものを
作りにくい、高耐久性のものを作りにくい等の欠点を内
在している。すなわち、HTPB中のアリル水素が反応性に
富むため低感度化の障害になっていること、および空気
中の酸素、水蒸気がHTPBの炭素−炭素二重結合に付加す
ることが長期間での物性低下の原因になっていることが
指摘されている。
【0004】一方、HTPBの炭素−炭素二重結合に水素添
加したもの(末端水酸基水素化ポリブタジエン=HHTPB)
を、ガス発生剤組成物のバインダとして利用する試みも
1970年代にあったが、粘度が高すぎて、注型成形が困難
なこと、ガラス転移点が高いため低温環境での応用に不
安が残ることの理由で実用化はされなかった。米国特許
第3708859号公報には、酸化剤であるHNF(ヒドラジニウ
ムニトロフォルメート)と飽和炭化水素ポリマーバイン
ダとからなる推進薬が記載されている。これは、HNF が
HTPBの炭素−炭素二重結合を攻撃し推進薬が膨潤するの
で、その対策のためバインダとして末端水酸基水素化ポ
リブタジエンを用いる実施例が記載され、この目的で末
端水酸基水素化ポリイソプレンも使用できるとしてい
る。しかし、この例は、HNF に阻害されにくいバインダ
を選定しようとしたものであり、後述する本発明の目的
とは異なるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、従
来のHTPB系ガス発生剤組成物に内在する、低感度のもの
を作りにくい、高耐久性のものを作りにくいという前記
欠点を解消し、合わせてHTPB系ガス発生剤組成物よりも
高比推力のガス発生剤組成物を提供することを課題とし
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、ある種の水素添加ポリマーをバインダとし
て用いることにより前記課題を達成できることを見いだ
し本発明を完成した。すなわち、本発明は、主成分が酸
化剤とバインダとからなるガス発生剤組成物において、
バインダの主成分が末端水酸基水素化ポリイソプレン
(HHTPI)であることを特徴とするガス発生剤組成物を提
供するものである。
【0007】本発明に用いられるHHTPI の数平均分子量
は700〜10000が好ましく、特に1000〜8000の中で後述す
る成型法の種類によって適宜選択することが望ましい。
数平均分子量が700未満では硬化させたガス発生剤組成
物のゴム弾性が不足し、10000を越えるとHHTPI の粘度
が高くなり、ガス発生剤組成物の成型がしにくくなる。
【0008】また本発明に用いられるHHTPI としては、
ビニル結合量20%以下の末端水酸基ポリイソプレン(HT
PI)を水素添加した構造を持つものであることが望まし
い。ビニル結合量が20%を越えるとそれに対応したHHTP
I を用いて作成したガス発生剤組成物の低温での機械的
性質が悪くなる。ここで、ビニル結合量とは、イソプレ
ンの重合様式の違いを表す量であり、末端水酸基ポリイ
ソプレン(HTPI)を構成する全単量体単位のうち、イソ
プレンの1,4位で重合したものを除いた割合、すなわ
ち、イソプレンの1,2位または3,4位で重合したも
のの合計が占める割合を示す。
【0009】本発明で用いられるHHTPI は炭素−炭素二
重結合を含んでいてもよいが、末端水酸基ポリイソプレ
ン(HTPI)の炭素−炭素二重結合の80%以上、好ましく
は90%以上を水素添加した構造を持つものであること
(すなわちHTPIに比して前記HHTPI の炭素−炭素二重結
合の量が20%以下、好ましくは10%以下であること)が
望ましい。この範囲外では低感度、高耐久性のものを作
りにくくなる。
【0010】また本発明で用いられるHHTPI の1分子あ
たりの水酸基の数(f)は平均して1.5 から 3.0の値を
持っていることが望ましい。このfはHHTPI を硬化させ
る場合の架橋密度に関係し、fが大きくなる程、架橋密
度が増す。したがって、このfが 1.5未満では、ガス発
生剤組成物の硬化が不充分になる場合が生じ、3.0 を越
えると硬化物が脆くなる場合がある。公知のとおり、ト
リメチロールプロパン、グリセリンダイマーエーテル等
で代表される3官能以上のアルコールを添加して、架橋
密度を調整することは本発明においても、もちろん可能
である。
【0011】なお、HHTPI は液状のポリマーであるか
ら、これと本発明のガス発生剤組成物を構成するその他
の成分とを混合し、当業者が周知の通り硬化剤で硬化さ
せて、ガス発生剤組成物を製造することになるのはもち
ろんのことである。硬化剤としては多官能性のイソシア
ネート化合物が好適に使用できる。その例として、イソ
ホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート等の2官能性イソシアネ
ートが使用でき、その他に日本ポリウレタン(株)製の
コロネートEHで代表される3官能性以上のイソシアネー
トも使用できる。その使用量は、ガス発生剤組成物の要
求物性によっても異なるが、イソシアネート基当量とHH
TPI 中の水酸基当量との比 NCO/OHが通常 0.7〜1.3 の
範囲になるようにすると良い。また、硬化反応を促進す
るためには、硬化触媒を添加することが好ましい。硬化
触媒の例としては、DBTDL(ジブチルスズジラウレー
ト)、ジブチルスズ−2−エチルヘキソエート等の有機
スズ化合物、トリフェニルビスマス等の有機ビスマス化
合物、トリエチレンジアミン等のアミン類が好ましく使
用できる。
【0012】本発明のガス発生剤組成物中には可塑剤を
ハインダの副成分として配合することができる。その配
合量は、前記HHTPI 100 重量部に対して0〜 100重量
部、好ましくは5〜50重量部が望ましい。可塑剤の配合
量が増える程、ガス発生剤組成物の柔軟性は増すが、 1
00重量部を越えると用途によっては剛性が不足する。
【0013】前記可塑剤としてはフタル酸エステル、脂
肪族二塩基酸エステル、末端水酸基を持たない液状ポリ
ブタジエンまたはその水素化物、末端水酸基を持たない
液状ポリイソプレンまたはその水素化物、ニトロ基また
は硝酸エステル基を持った有機低分子化合物からなる群
から選ばれたいずれか1種の化合物または2種以上の化
合物の混合物であることが望ましい。この内、フタル酸
エステルとしては、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジオクチルが、脂肪族二塩基酸エステルと
しては、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジオクチル、
アゼライン酸ジオクチルが例示できる。ニトロ基または
硝酸エステル基を持った有機低分子化合物としては、高
エネルギー可塑剤として知られているものが好ましく使
用でき、その例としては、TMETN(トリメチロールエタン
トリナイトレート)、DEGDN(ジエチレングリコールジナ
イトレート)、あるいはBDNPA /F として知られる 1,1
−ビス(2,2−ジニトロプロポキシ)エタンと 1,1−ビス
(2,2−ジニトロプロポキシ)メタンとの混合物等があげ
られる。
【0014】本発明のガス発生剤組成物に用いられる酸
化剤としては、過塩素酸塩、硝酸塩、ニトラミン化合物
からなる群から選ばれたいずれか1種の化合物、または
2種以上の化合物の混合物であることが望ましい。過塩
素酸塩としては、特に過塩素酸アンモニウムが望ましい
が、これに限らず過塩素酸カリウム他も用いることがで
きる。硝酸塩としては、特に硝酸アンモニウムが望まし
いが、硝酸ナトリウム他も使用できる。ニトラミン化合
物としては、HMX(シクロテトラメチレンテトラニトラミ
ン)、RDX(シクロトリメチレントリニトラミン)が望ま
しいが、その他のニトラミンも使用できる。これらの酸
化剤は単独でまたは混合して用いることができる。これ
らの酸化剤の粒度は適宜使用しやすいように選択すると
良い。
【0015】本発明のガス発生剤組成物中には組成物の
全重量に対して前記HHTPI を5〜90重量%配合し、前記
酸化剤を10〜90重量%配合することが望ましい。特に、
本発明のガス発生剤組成物をロケット用の固体推進薬と
して利用する場合は、前記HHTPI を5〜50重量%、さら
に好ましくは8〜30重量%配合し、前記酸化剤を40〜90
重量%、さらに好ましくは50〜80重量%配合することが
望ましい。また、本発明のガス発生剤組成物をハイブリ
ッドロケット、ダクテッドロケット等の燃料ガス発生剤
として利用する場合は、前記HHTPI を30〜90重量%配合
し、前記酸化剤を10〜60重量%配合することが望まし
い。
【0016】本発明のガス発生剤組成物には金属燃料を
構成成分として配合することができる。その配合量は本
発明のガス発生剤組成物の全重量に対し0〜30重量%が
望ましい。金属燃料の配合量が増すほど、発生ガス温度
が上昇し、たとえばロケットに利用した場合、比推力の
上昇となって現れるが、この配合量が30重量%を越える
とガス温度の上昇によって装置が焼損しやすくなる。
【0017】前記金属燃料としては、アルミニウム、マ
グネシウム、ボロン、チタン、ジルコニウムから選ばれ
たいずれか1種以上の金属、またはこれら金属の合金、
またはこれら金属の水素化物を好適に用いることができ
る。前記金属燃料の形状としては燃焼性および組成物の
製造性から粉末状であることが望ましいが、繊維状ある
いは粒状のものも適宜用いることができる。
【0018】本発明のガス発生剤組成物には物性改良剤
を構成成分として配合することができ、物性改良剤を配
合した方がガス発生剤組成物の機械的強度、伸度等の物
性が良くなる。その配合量は前記HHTPI 100重量部に対
して0〜15重量部、好ましくは1〜10重量部が望まし
い。
【0019】前記物性改良剤としては、アジリジン系、
アミン系、ヒダントイン系の各化合物が望ましい。アジ
リジン系化合物としては、MEBAPO(メチルブチルアジリ
ジニルホスフィンオキシド)、MAPO(1,2−トリス(2−メ
チルアジリジニル) ホスフィンオキシド)、MT−4(2
モルMAPO、0.7 モルアジピン酸、0.3 モル酒石酸の付加
体)が例示でき、アミン系化合物としては、TEPAN(テト
ラエチレンペンタミンとアクリロニトリルとの反応生成
物)、TEPANOL(テトラエチレンペンタミンとアクリロニ
トリルおよびグリシドールとの反応生成物)等が例示で
き、ヒダントイン系化合物としてはDHE (2,4−ジヒドロ
キシエチル− 5,5−ジメチルヒダントイン)が例示でき
る。この他に日本ユニカー(株)製 A−1100等で代表さ
れるシランカップリング剤も使用できる。
【0020】本発明のガス発生剤組成物においては、以
上詳述してきた各種の成分の他に、通常ロケット推進薬
およびガス発生剤に添加される前述以外の成分を構成成
分として配合することはもちろん可能である。その例と
しては、老化防止剤、燃焼速度調整剤、燃焼安定剤、塩
素化合物捕捉剤等が挙げられる。老化防止剤としては、
オクチル化ジフェニルアミン、フェニル−1−ナフチル
アミン等で代表される芳香族アミンの他に、各種のフェ
ノール系化合物、ベンツイミダゾール系化合物等が使用
できる。老化防止剤の添加量はHHTPI 100 重量部に対
し、2.0重量部以下とするのが好ましい。また、燃焼速
度調整剤としては、亜クロム酸銅、酸化鉄、フェロセン
誘導体で代表される燃焼速度増加効果を持つもの、およ
びふっ化リチウム、炭酸リチウム、オキザミド等で代表
される燃焼速度抑制効果をもつものが使用できる。燃焼
安定剤としては、カーボンブラック、酸化ジルコニウ
ム、酸化アルミニウム、酸化シリコン等が例示でき、塩
素化合物捕捉剤としては、マグネシウム金属、硝酸ナト
リウム等が例示できる。
【0021】本発明に用いられるHHTPI は以下の様に、
末端水酸基ポリイソプレン(HTPI)を経由して製造する
ことができる。HTPIは公知の方法でイソプレンから製造
することができる。たとえば、過酸化水素、水酸基を有
するアゾ化合物、水酸基を有する過酸化物等を重合開始
剤として、イソプレンをラジカル重合するとHTPIが得ら
れる。また、有機リチウム化合物を触媒としてアニオン
重合でイソプレンリビングポリマーを作り、それとエポ
キシ化合物を反応させることでもHTPIを合成できる。
【0022】HTPIから、均一系または不均一系の触媒を
用いて公知の方法でHHTPI を製造できる。すなわち、均
一系触媒を用いる場合は、HTPIを炭化水素系の溶剤に溶
解し、常圧〜5MPa の水素圧下でチーグラ触媒を二重結
合あたり0.01〜0.1mol使用して水素添加を行い、1〜24
時間でHHTPI を得ることができる。また、不均一触媒を
用いる場合は、炭化水素系、エーテル系、アルコール系
の溶媒、またはこれらの混合溶媒を用い、常温〜473 K
(200 ℃)の温度、常圧〜100MPaの水素圧下で、HTPIを
水素添加する。この場合の不均一系触媒は、ニッケル、
コバルト、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム等
を単独で、またはこれらをけいそう土、アルミナ、活性
炭等に担持させて使用する。使用量はポリマー 100重量
部に対し0.5〜10重量部、反応時間は1〜48時間であ
る。
【0023】本発明のガス発生剤組成物を製造するに
は、前記酸化剤および前記HHTPI を始めとしてその他必
要な成分を、混和機で混合し、さらに前記硬化剤を添加
混合し、適度の粘度を有するドウとする。ドウを注型あ
るいは押し出し成形した後、 303〜333 K(30〜60℃)
程度の温度で数日〜数週間保って硬化させると、目的の
形状を持ったガス発生剤組成物を得ることができる。な
お、注型用には前記HHTPI の数平均分子量は2000〜4000
であることが好ましく、押し出し成形用には4000〜8000
であることが好ましい。このような、HHTPI の例として
は、表1に示すような物性を有する(株)クラレ製のそ
れぞれTH−21およびTH−1(商品名)が利用できる。
【0024】
【表1】
【0025】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に
説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0026】比推力計算例 バインダーとしてHHTPI を用いた、表2に示す組成を有
する本発明のHHTPI 系推進薬A〜D、及びバインダーと
してHTPBを用いた、表3に示す組成を有する比較のHTPB
系推進薬E〜Hを製造し、これらの推進薬組成物につい
て、NASAの標準プログラムを用いて、比推力の理論計算
を行い、比推力性能を比較した。その結果を表2及び表
3に示す。表2及び表3から明らかなように、バインダ
ポリマー以外が同じ組成で、同じ燃焼条件ならば、本発
明のHHTPI 系の推進薬の方が、比較のHTPB系推進薬より
も、5秒程度大きな比推力が得られることが予想でき
た。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】実施例1 (株)クラレ製HHTPI のTH−21について粘度−温度曲線
を測定し、図1の結果を得た。約 350K(77℃)以下で
HHTPI(TH−21)はHTPB(R−45M)とHHTPB(GI−3000) との
中間の粘度を示した。これによって、高粘度のため成形
性の悪いHHTPBよりもHHTPI は成形性が良好であること
が期待された。次に、HHTPI としてこのTH−21を用い、
表4に示す原料(ただしIPDI(イソホロンジイソシアネ
ート)を除く)を容量5リットルの混和機に仕込み、 3
03K(30℃)にて1Torr以下の減圧下で2時間混合し
た。続いて、IPDIを加え、さらに30分混合すると、注型
可能な粘度を有するドウが得られた。ドウの温度を 303
Kに保ち、図2に示す70mm径厚肉ロケットモータのスリ
ーブに真空注型した。注型終了後、直ちに 303Kで 120
時間かけてドウを硬化させ、所定形状のガス発生剤組成
物すなわちこの場合は推進薬のグレインを得た。この組
成物の常温での物性は表4のとおりであった。尚、図2
において、1は推進薬、2は点火器、3はモーターケー
ス、4はノズル、5は安全リングである。
【0030】前記70mm径ロケットモータの諸元は表5の
とおりであり、これを静置燃焼させた所、図3の圧力時
間曲線が得られた。この際、点火器2の作動後、推進薬
1に着火するまで約 0.7秒の時間が観測された。このこ
とは、HHTPI 系ガス発生剤組成物の着火感度が低いこと
を意味し、不感型のロケットモータ等にこのガス発生剤
組成物が有利であることが示された。なお、着火後の燃
焼はきわめて安定に進み、モータ内の音響圧力振動も問
題にならないほど低いレベルであった。
【0031】実施例2 物性改良剤MEBAPOを添加せずに実施例1 と同様の実験を
繰り返し、ガス発生剤組成物の常温での物性を測定した
所、表4に示す結果が得られた。この場合は、実施例1
に比較して、機械的強度・伸度ともに低い結果が得られ
た。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
【0034】実施例3,4 バインダおよび酸化剤の使用量を表6のとおりに変更す
る他は実施例1と同様の実験を繰り返した。70mm径ロケ
ットモータ燃焼試験の結果、表6に示す比推力の実験値
が得られた。
【0035】比較例1 HHTPI のかわりにHTPBを使用する他は実施例4と同様の
実験を繰り返し、表6に示す比推力の実験値が得られ
た。この実験により、HHTPI 系の推進薬はHTPB系推進薬
よりも、比推力が大きいことが確認できた。
【0036】
【表6】
【0037】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によって、低感度
で、比推力が大きく、炭素−炭素二重結合が少ないため
長期の耐久性も良いガス発生剤組成物を提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 HHTPI(TH−21)、HTPB(R−45M)及びHHTPB(GI
−3000) の粘度−温度曲線を示す図である。
【図2】 70mm径厚肉ロケットモータの縦断面図であ
る。
【図3】 実施例1で得られた推進薬のモータ燃焼圧力
時間曲線を示す図である。
【符号の説明】
1 推進薬 2 点火器 3 モータケース 4 ノズル 5 安全リング

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分が酸化剤とバインダとからなるガ
    ス発生剤組成物において、バインダの主成分が末端水酸
    基水素化ポリイソプレン(以下HHTPIと略記)であること
    を特徴とするガス発生剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記HHTPI の数平均分子量が 700〜1000
    0 であることを特徴とする請求項1記載のガス発生剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記HHTPI がビニル結合量20%以下の末
    端水酸基ポリイソプレンを水素添加した構造を持つもの
    であることを特徴とする請求項1または2記載のガス発
    生剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記HHTPI が末端水酸基ポリイソプレン
    中の炭素−炭素二重結合の80%以上を水素添加した構造
    を持つものであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか一項に記載のガス発生剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記HHTPI 100重量部に対して 100重量
    部までの可塑剤を含有することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記可塑剤がフタル酸エステル、脂肪族
    二塩基酸エステル、末端水酸基を持たない液状ポリブタ
    ジエンまたはその水素化物、末端水酸基を持たない液状
    ポリイソプレンまたはその水素化物、ニトロ基または硝
    酸エステル基を持った有機低分子化合物からなる群から
    選ばれたいずれか1種の化合物または2種以上の化合物
    の混合物であることを特徴とする請求項5記載のガス発
    生剤組成物。
  7. 【請求項7】 前記酸化剤が、過塩素酸塩、硝酸塩、ニ
    トラミン化合物からなる群から選ばれたいずれか1種の
    化合物または2種以上の化合物の混合物であることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のガス発生
    剤組成物。
  8. 【請求項8】 前記ガス発生剤組成物の全重量に対して
    前記HHTPI を5〜90重量%含有し、前記酸化剤を10〜90
    重量%含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    か一項に記載のガス発生剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記ガス発生剤組成物の全重量に対して
    30重量%までの金属燃料を含有することを特徴とする請
    求項1〜8のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記金属燃料がアルミニウム、マグネ
    シウム、ボロン、チタン、ジルコニウムから選ばれたい
    ずれか1種以上の金属、またはこれら金属の合金、また
    はこれら金属の水素化物であることを特徴とする請求項
    9記載のガス発生剤組成物。
  11. 【請求項11】 前記金属燃料の形状が粉末状であるこ
    とを特徴とする請求項9または10記載のガス発生剤組
    成物。
  12. 【請求項12】 前記HHTPI 100重量部に対して15重量
    部までの物性改良剤を含有することを特徴とする請求項
    1〜11のいずれか一項に記載のガス発生剤組成物。
  13. 【請求項13】 前記物性改良剤がアジリジン系化合
    物、アミン系化合物またはヒダントイン系化合物である
    ことを特徴とする請求項12記載のガス発生剤組成物。
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