JPH07133058A - 糸条巻取機 - Google Patents

糸条巻取機

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JPH07133058A
JPH07133058A JP30577693A JP30577693A JPH07133058A JP H07133058 A JPH07133058 A JP H07133058A JP 30577693 A JP30577693 A JP 30577693A JP 30577693 A JP30577693 A JP 30577693A JP H07133058 A JPH07133058 A JP H07133058A
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movable frame
fluid
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contact roller
spindle
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卓 岩出
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順 高木
Yoshiaki Migaki
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1の目的は接触ローラの面圧制御が正確に
行なえるようにすること、第2の目的は巻取中の共振の
発生を容易に防止することができること、第3の目的は
巻取機全体の高さを低くすることである。 【構成】 接触ローラ7とトラバース装置8が機枠1に
設けられた案内部材4にスライドベアリング6によって
片持ち状態で垂直方向に昇降自在に装着された可動枠体
5に水平な状態で取付けられ、該可動枠体が、可動枠体
5の片持ち装着部の近接位置に設置された流体シリンダ
ー9該可動枠体5の先端部に設置された流体シリンダー
10とによって両持の状態で支持されるようにすること
によってスライドベアリング6に大きなモーメントが作
用しないようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数本の糸条を同時に巻
取る糸条巻取機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、紡糸機から紡出された糸条を巻
取る場合は、機枠に回転自在に取付けられ複数本のチュ
ーブを保持するスピンドルと、該スピンドルに保持され
たチューブ上に巻取られた糸層に当接する接触ローラ
と、該接触ローラの川上側に設置されたトラバース装置
と、上述の接触ローラが回転自在に取付けられていると
共にトラバース装置が一体的に取付けられ機枠に設けら
れた2本の案内部材に片持ちの状態で垂直方向に昇降自
在に取付けられた可動枠体と、該可動枠体の片持ち装着
部の近接位置を支持するように設置された流体シリンダ
ーとにより構成された巻取機が使用されており、この様
な構成の巻取機は例えば実公昭57−57091号公報
に記載されている。
【0003】近年、巻取能力を向上させるためスピンド
ルを長尺にして保持するチューブ本数を多く(4〜8
本)することが行なわれており、該スピンドルを長尺に
すると当然接触ローラおよびトラバース装置も長尺にな
る。
【0004】ところが、接触ローラとトラバース装置が
取付けられている可動枠体は機枠に設けられた2本の案
内部材に片持ち状態で取付けられた構成のままである。
【0005】そのため、図8に示すように可動枠体61
における重心位置(G)から流体シリンダー64までの
長さ寸法を(L1 )、可動枠体61と接触ローラ等の荷
重を(W)とすると、(W×L1 )のモーメントが可動
枠体61を案内部材62に昇降自在に取付けるためのス
ライドボールベアリング63に作用し、例えば可動枠体
61等の荷重(W)が200Kg、可動枠体61における
重心位置(G)から流体シリンダー64までの長さ寸法
(L1 )が90cmの場合には、18000Kg・cmのモー
メントがスライドボールベアリング63に作用すること
になる。
【0006】上述のような大きなモーメントがスライド
ボールベアリング63に作用すると、該スライドボール
ベアリング63の走行抵抗が大きくなって接触ローラ
(図示せず)の正確な面圧制御ができなくなるという問
題がある。
【0007】また、上述のような大きなモーメントが許
容できるスライドボールベアリング63の直径寸法およ
び長さ寸法が非常に大きくなるため、該スライドボール
ベアリング63を取付ける可動枠体61の高さ方向の寸
法を長くしなければならず、巻取機全体の高さが高くな
るという問題がある。
【0008】一方、上述の巻取機によって糸条の巻取を
行なうと、スピンドルが可動枠体と同一の機枠に取付け
られているためスピンドルが回転することによって振動
すると機枠を介して可動枠体に伝達されると共に、スピ
ンドルに保持されているチューブに接触ローラが所定の
面圧でもって当接しているためスピンドルの振動が接触
ローラを介して可動枠体に伝達される。
【0009】そのため、糸条の巻取中にスピンドルの回
転によって発生する振動数が可動枠体の固有振動数と一
致することがあり、該スピンドルの振動数と可動枠体の
固有振動数が一致した時点で可動枠体が共振して振動が
大きくなってパッケージの巻層に崩れを生じるという問
題がある。
【0010】上述の巻取機において糸条の巻取を行なわ
ない場合は流体シリンダーに圧力流体を供給しない状態
で接触ローラがスピンドルに保持されたチューブに接触
しないように機枠に固定する必要があり、図8に示すよ
うなスットパー手段65が可動枠体61の片持ち支持部
より先端側位置に設けられている。
【0011】上述のストッパ手段65は機枠60に回動
自在に取付けられ流体シリンダー67によって回動され
る係止用爪部材66と、可動枠体61に一体的に取付け
られた係止片68とにより構成され、該係止片68を該
係止用爪部材66に引掛けることによって可動枠体61
が下降しないように支持するようになっている。
【0012】そのため、上述の流体シリンダー64によ
って可動枠体61が支持されている場合と同じように可
動枠体61における重心位置(G)からストッパ手段6
5の引掛け位置(G1 )までの長さ寸法を(L1 )、ス
トッパ手段65の引掛け位置(G1 )から案内部材62
の中心位置までの長さ寸法を(L3 )、可動枠体61等
の重量を(W)とすると、上述の可動枠体61を流体シ
リンダー64によって支持した場合にスライドボールベ
アリング63に作用したモーメントと同一のモーメント
(W×L1 )が該スライドボールベアリング63に作用
する。
【0013】そのため、許容モーメントの大きいスライ
ドボールベアリング63を使用しなければならず、上述
の場合と同じように可動枠体61の高さ方向寸法が長く
なって巻取機全体の高さが高くなるというの問題があ
る。
【0014】一方、案内部材が可動枠体の両側に設置さ
れ、該可動枠体が該案内部材に沿って両持ちの状態で昇
降するようにした構成が実開平5−12454号公報に
記載されている。
【0015】しかし、長尺の可動枠体を両持ちの状態で
スピンドルに対して平行に昇降させるためには高精度に
可動枠体、および案内部材を加工組立する必要があると
共に所定の剛性を有する構造にする必要がある。
【0016】さらに、巻取機設置床面の状態に影響され
ずに可動枠体に装着された接触ローラとスピンドルを所
定の平行度に保持するためには、機枠、案内部材、可動
枠体、等の全てを大形化しなければならないという問題
がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題は
可動枠体が片持ち状に支持されているため、スライドボ
ールベアリングに大きなモーメントが作用して該スライ
ドボールベアリングの走行抵抗が大きくなって接触ロー
ラの正確な面圧制御ができないことである。
【0018】第2の課題は糸条の巻取中にスピンドルの
回転によって発生する振動数が可動枠体の固有振動数と
一致すると共振を起してパッケージの巻層に崩れを発生
することである。
【0019】第3の課題はストッパ手段によって可動枠
体を保持した時にスライドボールベアリングに大きなモ
ーメントが作用するため許容モーメントの大きいスライ
ドボールベアリングを使用しなければならず、巻取機全
体の高さが高くなることである。
【0020】本発明は上述のような問題点を解決し、ス
ライドボールベアリングの走行抵抗が小さく、接触ロー
ラの面圧制御が容易に行なうことができると共に、巻取
中の振動の発生を容易に防止することができ、さらに巻
取機全体の高さを低くすることができる糸条巻取機を提
供することを目的とするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述の第1の課題を解決
するために本発明の糸条巻取機は、可動枠体の両端部に
流体シリンダーを設け、二つの流体シリンダーによって
前記可動枠体を両端支持の状態にせしめた構成にしてあ
る。
【0022】また、請求項2のように二つの流体シリン
ダーの内径寸法が異なったものを使用した構成にするの
が好ましい。
【0023】上述の第2の課題を解決するために請求項
3のように流体供給用配管を各流体シリンダーに連結す
ると共に、制御装置を設け、前記制御装置からの信号に
基づいて前記流体供給用配管における管路が変更される
か供給される流体の圧力が制御されるようにしてある。
【0024】上述の第3の課題を解決するために請求項
4のように接触ローラがスピンドルに保持されたチュー
ブに接触しないように可動枠体を機枠に固定するための
ストッパ手段を設け、前記ストッパ手段を、前記機枠側
に設けたストッパ部材と可動枠体に設けた係止部材とに
より構成すると共に、前記ストッパ部材と係止部材の接
触面が、垂直線に対して0°より大きく45°より小さ
い角度で、前記接触面の下側接線が可動枠体の片持ち支
持側に向って傾斜しているように形成した構成にしてあ
る。
【0025】
【作用】本発明の糸条巻取機によれば可動枠体の片持ち
装着部の近接位置に設置された流体シリンダーと該可動
枠体の先端部に設置された流体シリンダーによって該可
動枠体の荷重が重心の両側で支持されるので該可動枠体
を案内部材に昇降自在に支持するスライドボールベアリ
ングに大きなモーメントが作用しない。
【0026】
【実施例】図1は本発明の糸条巻取機の構成の1実施例
を示す概略平面図、図2は図1におけるI−I矢視図、
図3は図2におけるII部の概略拡大図、図4は図3に
おけるIII−III矢視図であって、巻取機は、機枠
1に回動自在に設置されたターレット部材2と、該ター
レット部材2に回転自在に装着され複数本のチューブを
保持する2本のスピンドル3と、機枠1に設けられた2
本の案内部材4にスライドボールベアリング6によって
垂直方向に昇降するよう片持ち状に取付けられた可動枠
体5と、該可動枠体5にベアリング(図示せず)によっ
て回転自在に取付けられた接触ローラ7と、該接触ロー
ラ7の川上側に位置するよう可動枠体5に一体的に取付
けられたトラバース装置8と、上述の案内部材4の近接
位置に設置された可動枠体支持用の第1の流体シリンダ
ー9と、可動枠体5の先端部に設置された可動枠体支持
用の第2の流体シリンダー10と、該第1の流体シリン
ダー9の上方に位置するよう機枠1に設置されたストッ
パ手段11と、上述の各流体シリンダー9、10に連結
された圧力流体供給用配管12と、スピンドル3の回転
速度制御、各流体シリンダー9、10への圧力流体供給
制御等を行なう制御装置13とにより構成されている。
【0027】上述の可動枠体5の先端上部には振動検出
器14が取付けてあり、検出された振動値を制御装置1
3に送るようになっている。
【0028】上述のターレット部材2はベアリング15
によって機枠1に回動自在に取付けられており、駆動装
置(図示せず)によって一方のスピンドル3が巻取位置
から待機位置に、他方のスピンドル3が待機位置から巻
取位置に移動するように回動される。
【0029】上述のスピンドル3はターレット部材2に
ベアリング(図示せず)によって回転自在に取付けられ
ており、該スピンドル3の端部に連結された電動機16
によって回転される。
【0030】上述のトラバース装置8は糸ガイドが一体
的に取付けられたカムシューをスクロールカムローラの
溝に係合させ、該スクロールカムローラを回転させるこ
とによってカムシューを往復動させて糸条を綾振りする
構成のもの、あるいは複数枚の羽根部材を有する回転体
によって糸条を綾振りする構成のものを使用する。
【0031】上述の流体シリンダー9、10は単動型の
シリンダーが使用され、シリンダー本体9a、10aが
可動枠体5の所定位置にピストンロッド9b、10bが
下方に位置するように夫々ボルト(図示せず)によって
取付けられていると共に、ピストンロッド9b、10b
の端部が球面軸受17、18によって機枠1に夫々取付
けられている。
【0032】上述の流体シリンダー9、10は、各流体
シリンダーの軸心が接触ローラ7の軸心と直交する垂直
方向になっていると共に、接触ローラ7の軸心と平行な
状態で、可動枠体5と接触ローラ7とトラバース装置8
の重心位置(G)を通る線上に位置するよう所定の間隔
をもって配設することができる。
【0033】しかし、流体シリンダー10の設置位置
が、満巻パッケージの巻取位置から待機位置への移動動
作と待機位置における満巻パッケージの玉揚動作の両方
に邪魔にならない位置に限定されること、荷重の重心位
置(G)に対する各流体シリンダー9、10の設置位置
の調節が容易なこと等を考慮すると、流体シリンダー
9、10は図1に示すように各流体シリンダーの軸心が
接触ローラ7の軸心と直交する垂直方向になっていると
共に、接触ローラ7の軸心長手方向と直交する水平方向
の前後位置で、しかも可動枠体5と接触ローラ7とトラ
バース装置8の荷重の重心位置(G)を通る線上に位置
するように配設するのが好ましい。
【0034】上述のストッパ手段11は図3、図4に示
すように機枠1にボルト20によって取付けられた取付
部材19と、該取付部材19にピン22によって回動自
在に取付けられたストッパ部材21と、該ストッパ部材
21を回動させる流体シリンダー23と、上述の可動枠
体5にボルト25によって取付けられた係止部材24と
により構成されている。
【0035】上述の流体シリンダー23には圧空等の圧
力流体を供給するための電磁切替弁40を有する供給用
管41が連結されている。
【0036】上述のストッパ部材21は、流体シリンダ
ー9、10によって係止部材24が可動枠体5と共に上
方に押上げられた状態で流体シリンダー23のピストン
ロッドが突出すると反時計方向に回動されて待機位置に
移動し、係止部材24が下方に向って移動できるように
する。
【0037】上述のストッパ部材21と係止部材24の
接触面は、該接触面に発生する分力(W2 )がスライド
ボールベアリング6に作用するモーメントを相殺するよ
うに接触面が、垂直線に対して0°より大きく45°よ
り小さい角度で、前記接触面の下側接線が可動枠体の片
持ち支持側に向って傾斜しているように形成する必要が
ある。
【0038】該傾斜角度(θ)は、該角度(θ)によっ
て生じるモーメントがスライドボールベアリング6の許
容モーメント以下になる角度からストッパ手段11にお
けるストッパ部材21、係止部材24等の剛性、加工組
立誤差等に関係なくストッパ部材21によって係止部材
24が確実に支持できる角度の範囲内において設定す
る。
【0039】上述の係止部材24の接触面は、分力の作
用点(R)を頂点とする半径100〜200mmの円弧に
すると係止位置を一定にすることができる。
【0040】上述の圧力流体供給用配管12は、図5に
示すように第1の流体シリンダー9に圧力流体を供給す
るため、圧力流体供給用主管26から供給される流体の
圧力を所定圧力に調節するための圧力調節弁27、28
と圧力流体供給管路を切替えるための電磁切替弁29と
圧力流体を供給するための供給用管30が該流体シリン
ダー9のピストンロッド9bに連結され、第2の流体シ
リンダー10に圧力流体を供給するため、圧力流体供給
用主管26から供給される流体の圧力を所定圧力に調節
するための圧力調節弁31、32と圧力流体供給管路を
切替えるための電磁切替弁33と圧力流体を供給するた
めの供給用管34が該流体シリンダー10のピストンロ
ッド10bに連結された構成になっている。
【0041】上述の供給用管30、34はピストンロッ
ド9b、10bが円滑に往復動できるようにその一部を
可撓性のチューブで形成する必要がある。
【0042】上述の流体シリンダー9、10に代えてシ
リンダー本体9a、10aに圧力流体を供給する構成の
流体シリンダーを使用することができる。
【0043】そして、上述の制御装置13からの動作信
号に基づいて各電磁切替弁29、33が作動して各流体
シリンダー9、10に対して高圧または低圧の流体が供
給される。
【0044】また、上述の圧力流体供給用配管12を図
6に示すように第1の流体シリンダー9の圧力調節弁2
8を共用して圧力流体が供給用管35によって第2の流
体シリンダー10に供給される構成にすることができ
る。
【0045】さらに、圧力流体供給用配管12を図7に
示すように圧力調節弁27、28、31、32に代えて
制御装置13からの電気信号に基づいて流体圧力が任意
に調節することができる電−空変換器36、37を使用
し、供給用管38、39によって圧力流体が流体シリン
ダー9、10に供給されるようにすると、電磁切替弁2
9、33を省略することができると共に、接触ローラ7
の面圧制御を精度よく行なうことができる。
【0046】上述の糸条巻取機においては可動枠体5が
流体シリンダー9、10によって両持ちの状態で支持さ
れるため、スライドボールベアリング6にモーメントが
ほとんど作用しない状態にすることができる。
【0047】しかし、スライドボールベアリング6にモ
ーメントがほとんど作用しない状態にすると、スライド
ボールベアリング6の走行抵抗が非常に小さくなり、か
えって振動が発生する場合がある。
【0048】そこで、内径寸法の異なる流体シリンダー
9、10を設置することによって可動枠体5の支持力を
異なった状態にして振動の発生を防止することができる
モーメントをスライドボールベアリング6に作用させる
ようにする。
【0049】一方、糸条の巻取中にスピンドル3の回転
によって発生する振動数が可動枠体5とスライドボール
ベアリング6と流体シリンダー9、10とによって形成
される部分の固有振動数と一致する場合は、図5におけ
る圧力流体供給用配管12の圧力調節弁27、28、3
1、32によって流体シリンダー9、10に供給する流
体の圧力を夫々調節しておき、振動検出器14からの信
号に基づいて電磁切替弁29、33の管路を切替えて各
流体シリンダー9、10に供給される流体の圧力を変更
する。
【0050】上述の振動検出器14を設置せず、制御装
置13において巻取条件に基づいてスピンドルの回転に
よって発生する振動数と固有振動数が一致する時間等を
算出しておき、糸条巻取時間が予め算出した時間と一致
すると電磁切替弁29、33の管路を切替えるようにす
ることもできる。
【0051】また、予めスピンドルの回転によって発生
する振動と固有振動数が一致するスピンドルの回転数を
モニタリングして制御装置13に入力しておき、糸条巻
取時におけるスピンドルの回転数を検出して該回転数が
予め入力されている回転数と一致すると電磁切替弁2
9、33の管路を切替えるようにすることもできる。
【0052】上述の巻取機において接触ローラ7による
面圧制御を高精度に行なう必要がない場合には、図6に
示すような圧力流体供給用配管12によって流体シリン
ダー9に供給する圧力流体の圧力のみが変更されるよう
にする。
【0053】また、図7に示すような電−空変換器3
6、37を有する圧力流体供給用配管12を使用する
と、巻取中における接圧ローラ7の接圧力を任意に制御
することができる。
【0054】上述の流体シリンダー9、10に圧力流体
を供給するための供給用管30、34、35、38、3
9に絞り弁を設けて該流体シリンダー9、10からの排
出量を変えられるようにすると制振効果を得ることがで
きる。
【0055】また、該絞り弁の代わりに油圧・空圧変換
器を設けて流体シリンダー9、10に油が供給されるよ
うにするとより制振効果を得ることができる。
【0056】上述の巻取機において可動枠体5部の重心
位置(G)に作用する荷重(W)、該重心位置(G)か
ら案内部材4の中心位置までの長さ寸法を(L)、スト
ッパ手段11のストッパ部材21と係止部材24の接触
面の接線が垂直線に対する傾斜角度を(θ)、該接触面
における垂直方向上向きの反力を(W1 )、該接触面に
直角に作用する分力を(W2 )、分力(W2 )の作用点
(R)から接線の延長線と案内部材4の垂直線との交点
(P)までの寸法を(L2 )とすると、スライドボール
ベアリング6に作用するモーメント(M0 )は下記の計
算式によって算出することができる。
【0057】M0 =L×W−L2 ×W2 上述の計算式における分力(W2 )は下記の通りであ
る。
【0058】W2 =W1 /sinθ 上述の巻取機において荷重が200Kg、重心位置(G)
から案内部材4の中心位置までの長さ寸法(L)が10
0cm、傾斜角度(θ)が10°、該接触面における分力
(W2 )の作用点(R)から接線の延長線と案内部材4
の垂直線との交点(P)までの寸法(L2 )が15cmで
ある場合、スライドボールベアリング6に作用するモー
メント(M0 )は、 M0 =100×200−15×1/sin10°×20
0=2723Kg・cm となり、図8に示す従来のストッパ手段の場合と比較し
てスライドボールベアリング6に作用するモーメントを
大幅に小さくすることができ、許容モーメントの小さい
コンパクトなスライドボールベアリングを使用すること
ができる。
【0059】
【発明の効果】本発明の糸条巻取機は、請求項1のよう
に可動枠体の両端部に流体シリンダーを設け、二つの流
体シリンダーによって前記可動枠体を両端支持の状態に
せしめた構成にしてあるため、スライドボールベアリン
グの走行抵抗を小さくすることができ、接触ローラの面
圧制御を正確に行なうことができると共に、スライドボ
ールベアリングに大きなモーメントが作用しないため許
容モーメントが小さいスライドボールベアリングを使用
することができ、スライドボールベアリングの直径寸法
および長さ寸法が小さくなった分巻取機全体の高さを低
くすることができる。
【0060】請求項2のように二つの流体シリンダーの
内径寸法が異なったものを使用した構成にすると、巻取
中に振動が発生しないように制御することができる。
【0061】請求項3のように流体供給用配管を各流体
シリンダーに連結すると共に、制御装置を設け、前記制
御装置からの信号に基づいて前記流体供給用配管におけ
る管路が変更されるか供給される流体の圧力が制御され
るようにすると、巻取中に共振が発生した場合に該共振
を正確に検出して各流体シリンダーに供給す流体の圧力
を変更してスライドボールベアリングに作用するモーメ
ントを変化させることによって制振抵抗力を調節するこ
とができ、共振を速やかに回避することができる。
【0062】請求項4のように接触ローラがスピンドル
に保持されたチューブに接触しないように可動部材を機
枠に固定するためのストッパ手段を設け、前記ストッパ
手段を、機枠側に設けたストッパ部材と可動枠体に設け
た係止部材とにより構成すると共に、前記ストッパ部材
と係止部材の接触面が、垂直線に対して0°より大きく
45°より小さい角度で、前記接触面の下側接線が可動
枠体の片持ち支持側に向って傾斜しているように形成す
ると、ストッパ手段によって可動枠体を保持した時にス
ライドボールベアリングに大きなモーメントが作用しな
いため許容モーメントが小さいスライドボールベアリン
グを使用することができ、スライドボールベアリングの
直径寸法および長さ寸法が小さくなった分巻取機全体の
高さを低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸条巻取機の1実施例を示す概略平面
図である。
【図2】図1におけるI−I矢視図である。
【図3】図2におけるII部の拡大概略図である。
【図4】図3におけるIII−III矢視図である。
【図5】図1の流体シリンダーに連結する圧力流体供給
用配管の第1の実施例を示す概略図である。
【図6】図1の流体シリンダーに連結する圧力流体供給
用配管の第2の実施例を示す概略図である。
【図7】図1の流体シリンダーに連結する圧力流体供給
用配管の第3の実施例を示す概略図である。
【図8】従来の巻取機におけるストッパ手段の構成の1
実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 機枠 2 ターレット部材 3 スピンドル 4 案内部材 5 可動枠体 6 スライドボールベアリング 7 接触ローラ 8 トラバース装置 9、10、23 流体シリンダー 11 ストッパ手段 12 圧力流体供給用配管 13 制御装置 14 振動検出器 15 ベアリング 16 電動機 17、18 球面軸受 19 取付部材 20、25 ボルト 21 ストッパ部材 22 ピン 24 係止部材 26 圧力流体供給用主管 27、28、31、32 圧力調節弁 29、33、40 電磁切替弁 30、34、35、38、39、41 供給用管 36、37 電−空変換器 9a、10a シリンダー本体 9b、10b ピストンロッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機枠に回転自在に装着され複数本のチュ
    ーブを保持するスピンドルと、前記スピンドルに保持さ
    れたチューブ上に巻取られた糸層に当接する接触ローラ
    と、前記接触ローラの川上側に設置されたトラバース装
    置と、前記接触ローラが回転自在に装着されていると共
    に、前記接触ローラが前記スピンドルに近接、離反可能
    に支持された可動枠体とにより構成し、前記可動枠体に
    少なくとも接触ローラが回転自在に装着された巻取機に
    おいて、前記可動枠体の両端部に流体シリンダーを設
    け、二つの流体シリンダーによって前記可動枠体を両端
    支持の状態にせしめたことを特徴とする糸条巻取機。
  2. 【請求項2】 二つの流体シリンダーの内径寸法を異な
    らしめたことを特徴とする請求項1の糸条巻取機。
  3. 【請求項3】 流体供給用配管を各流体シリンダーに連
    結すると共に、制御装置を設け、前記制御装置からの信
    号に基づいて前記流体供給用配管における管路が変更さ
    れるか供給される流体の圧力が制御されるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1の糸条巻取機。
  4. 【請求項4】 接触ローラがスピンドルに保持されたチ
    ューブに接触しないように可動枠体を機枠に固定するた
    めのストッパ手段を設け、前記ストッパ手段を、前記機
    枠側に設けたストッパ部材と可動枠体に設けた係止部材
    とにより構成すると共に、前記ストッパ部材と係止部材
    の接触面が、垂直線に対して0°より大きく45°より
    小さい角度で、前記接触面の下側接線が可動枠体の片持
    ち支持側に向って傾斜しているように形成せしめたこと
    を特徴とする請求項1の糸条巻取機。
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