JPH07132791A

JPH07132791A - エアバッグ展開用ガス発生装置

Info

Publication number: JPH07132791A
Application number: JP5281255A
Authority: JP
Inventors: Takeshi Okada; 武岡田; Michio Shioda; 美智雄塩田; Takashi Minamizawa; 貴南沢
Original assignee: Nippon Koki Co Ltd
Current assignee: Nippon Koki Co Ltd
Priority date: 1993-11-10
Filing date: 1993-11-10
Publication date: 1995-05-23

Abstract

(57)【要約】【目的】本発明は、衝突安全装置用の空気袋等のエア
バッグを燃焼ガスにより展開するのに使用されるエアバ
ッグ展開用ガス発生装置に関し、構造を従来より大幅に
簡素化し装置の小型化を図ることを目的とする。【構成】ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁にガ
ス流出口を形成するとともに、前記外周壁の内側にガス
濾過フィルタを配置し、さらに、前記ガス発生剤とガス
濾過フィルタとの間に小孔が形成される仕切部材を配置
し、この仕切部材と前記ガス濾過フィルタとの間に、前
記仕切部材の小孔から噴出する前記ガス発生剤のガスの
流路を変更する流路変更手段を設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、衝突安全装置用の空気
袋，救命袋，ゴムボート，脱出シュート等のエアバッグ
を燃焼ガスにより展開するのに使用されるエアバッグ展
開用ガス発生装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、乗用車において、その衝突時のシ
ョックから運転者を保護するための衝突安全装置は、例
えば、６０リッターの容積を持つエアバッグと、このエ
アバッグをガスにより展開するためのエアバッグ展開用
ガス発生装置とから構成されており、乗用車の衝突時
に、エアバッグ展開用ガス発生装置内に充填した火薬
類、あるいはその類似組成物からなるガス発生剤を点火
燃焼させ、その発生ガスによりエアバッグを瞬時に展開
して、運転者を衝突から保護し、運転者の重大な負傷を
防止するようになっている。

【０００３】図６は、特開平２−１５５８５７号公報に
開示される従来のエアバッグ展開用ガス発生装置を示す
もので、図において符号１１は、複数のガス発生剤１３
が積層状態で収容される燃焼室を示している。

【０００４】ガス発生剤１３は、中央に貫通孔１５の形
成される環状板状をしており、貫通孔１５内には、着火
薬１７が収容されている。これ等のガス発生剤１３は、
密封容器１９内に収容されており、この密封容器１９の
中央には、ガス発生剤１３の貫通孔１５側に陥没する凹
部２１が形成されている。

【０００５】この凹部２１には、ガス発生剤１３を燃焼
するための点火器２３が配置されている。燃焼室１１の
内周に沿って燃焼室フィルタ２５が配置されており、ま
た、燃焼室１１を囲繞して燃焼室フィルタ２５を通過し
たガスを、オリフィス２６から流入する充気室２７が、
環状に配置されている。

【０００６】そして、この充気室２７内には、上部フィ
ルタ２９とガス濾過フィルタ３１とからなる充気室フィ
ルタが収容されている。また、充気室２７には、ガス濾
過フィルタ３１を通過したガスをエアバッグに流出する
ためのガス流出口３３が形成されている。

【０００７】このようなエアバッグ展開用ガス発生装置
では、点火器２３に電気が通電されると、点火器２３内
の火薬の燃焼により、着火薬１７が燃焼し、この燃焼に
より、ガス発生剤１３が燃焼し、このガス発生剤１３の
ガスが、燃焼室１１の内周に沿って配置される燃焼室フ
ィルタ１９を通り、充気室２７内に流入した後、上部フ
ィルタ２９とガス濾過フィルタ３１により浄化され、ガ
ス流出口３３を通りエアバッグ内に流入し、例えば、
０．０４秒程度の短時間でエアバッグが充分に膨張され
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエアバッグ展開用ガス発生装置では、燃焼室
１１を囲繞して充気室２７を環状に配置し、この充気室
２７内に、上部フィルタ２９とガス濾過フィルタ３１と
からなる充気室フィルタを収容し、充気室フィルタによ
りガス発生剤１３の燃焼ガス中の残渣を除去しているた
め、構造が複雑になり、また、装置が比較的大きくなる
という問題があった。

【０００９】本発明は、上記のような問題を解決したも
ので、構造を従来より大幅に簡素化することができると
ともに装置の小型化を容易に図ることができるエアバッ
グ展開用ガス発生装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明のエアバッグ展開
用ガス発生装置は、ガス発生剤が収容される燃焼室の外
周壁にガス流出口を形成するとともに、前記外周壁の内
側にガス濾過フィルタを配置し、さらに、前記ガス発生
剤とガス濾過フィルタとの間に小孔が形成される仕切部
材を配置し、この仕切部材と前記ガス濾過フィルタとの
間に、前記仕切部材の小孔から噴出する前記ガス発生剤
のガスの流路を変更する流路変更手段を設けてなるもの
である。

【００１１】

【作用】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置では、
ガス発生剤の燃焼により発生した燃焼ガスが、仕切部材
の小孔から噴出され、流路変更手段により流路を変更さ
れるため、ガス濾過フィルタに流入する前に、燃焼ガス
中の残渣が、仕切部材と流路変更手段との間に捕集さ
れ、この後、ガス濾過フィルタにより浄化され、ガス流
出口から流出する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す実施例につ
いて説明する。図１および図２は、本発明のエアバッグ
展開用ガス発生装置の第１の実施例を示しており、図に
おいて符号４１は、複数のガス発生剤４３が積層状態で
収容される燃焼室を示している。

【００１３】燃焼室４１は、底面部４３，外周壁４５，
鍔部４７を有する皿状部材４９と、この皿状部材４９の
開口を覆う蓋部材５１とにより形成されている。ガス発
生剤４３は、中央に貫通孔の形成される環状板状もしく
はペレット状をしており、貫通孔内には、皿状部材４９
の底面部４３の中央に一体形成される筒状部５３が挿入
されている。

【００１４】この筒状部５３は、蓋部材５１の中央に貫
通されており、筒状部５３の蓋部材５１側には、点火器
５５が配置され、点火器５５と底面部４３との間に着火
薬５７が収容されている。

【００１５】筒状部５３には、複数の貫通孔５９が形成
されている。皿状部材４９の外周壁４５には、ガス流出
口６１が形成され、鍔部４７には、取付孔６５が形成さ
れている。

【００１６】しかして、この実施例では、外周壁４５の
内側に沿って、環状のガス濾過フィルタ６７が配置され
ている。また、ガス発生剤４３とガス濾過フィルタ６７
との間に、多数の小孔６９が形成される環状の仕切部材
７１が配置されている。

【００１７】なお、この実施例では、小孔６９は、仕切
部材７１の底面部４３側に形成されている。そして、仕
切部材７１とガス濾過フィルタ６７との間に、仕切部材
７１の小孔６９から噴出するガス発生剤４３の燃焼ガス
の流路を変更する流路変更部材７３が配置されている。

【００１８】流路変更部材７３は、環状をしており、仕
切部材７１の小孔６９の前方に縮径部７５が形成されて
いる。また、縮径部７５より蓋部材５１側に多数の流路
変更用小孔７７が形成されている。

【００１９】従って、流路変更用小孔７７は、仕切部材
７１の小孔６９と異なる位置に形成されている。さら
に、流路変更部材７３の蓋部材５１側には、内側鍔部７
８が形成され、仕切部材７１，流路変更部材７３および
ガス濾過フィルタ６７が、ステンレス，アルミニュウム
等からなる一対の支持部材７９の間に挟持されている。

【００２０】上述したエアバッグ展開用ガス発生装置で
は、点火器５５に電気が通電されると、点火器５５内の
火薬の燃焼により、着火薬５７が燃焼し、この燃焼によ
り、ガス発生剤４３が燃焼し、ガス発生剤４３の燃焼に
より発生した燃焼ガスが、仕切部材７１の小孔６９から
噴出され、流路変更部材７３の流路変更用小孔７７を通
った後、ガス濾過フィルタ６７により浄化され、ガス流
出口６１から流出する。

【００２１】しかして、上述したエアバッグ展開用ガス
発生装置では、ガス発生剤４３の燃焼ガスが、仕切部材
７１の小孔６９から噴出され、流路変更部材７３により
流路を変更され、この時に、燃焼ガス中の残渣８１が、
仕切部材７１と流路変更部材７３との間に捕集されるた
め、従来必要であった、充気室および充気室フィルタを
無くすことが可能になり、この結果、構造を従来より大
幅に簡素化することができるとともに装置の小型化を容
易に図ることができる。

【００２２】また、一対の支持部材７９の間に、仕切部
材７１，流路変更部材７３およびガス濾過フィルタ６７
を挟持するようにしたので、これ等の部材を独立して組
み立てることが可能になり、組立工数を低減することが
できる。

【００２３】図３は、本発明の第２の実施例を示すもの
で、この実施例では、仕切部材７１Ａには、その中央に
小孔６９Ａが形成されている。一方、流路変更部材７３
Ａには、仕切部材７１Ａの小孔６９Ａの前方に縮径部７
５Ａが形成されている。

【００２４】そして、縮径部７５Ａの両側に流路変更用
小孔７７Ａが形成され、これにより、流路変更用小孔７
７Ａが、仕切部材７１Ａの小孔６９Ａと異なる位置に形
成されている。

【００２５】また、流路変更部材７３Ａの両側端には、
内側鍔部７８Ａが形成されており、これ等の内側鍔部７
８Ａの内側には、金網からなる環状の残渣捕集フィルタ
８３が配置されている。

【００２６】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第１の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、内側鍔部７８Ａの内側
に、残渣捕集フィルタ８３を配置したので、燃焼ガス中
の残渣をより確実に捕集することが可能になる。

【００２７】図４は、本発明の第３の実施例を示すもの
で、この実施例では、仕切部材７１Ｂには、所定のピッ
チＰで小孔６９Ｂが形成されている。一方、流路変更部
材７３Ｂにも所定のピッチＰで流路変更用小孔７７Ｂが
形成されている。

【００２８】そして、流路変更用小孔７７Ｂの位置と、
仕切部材７１Ｂの小孔６９Ｂとの位置を半ピッチずらす
ことにより、流路変更用小孔７７Ｂが、仕切部材７１Ｂ
の小孔６９Ｂと異なる位置に形成されている。

【００２９】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第１の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。図５は、本発明の第４の実施例を示すもの
で、この実施例では、仕切部材７１Ｃには、底面部４３
側に、外側に突出する外側鍔部８５が形成され、外側鍔
部８５の先端が内側に折曲されている。

【００３０】そして、外側鍔部８５側に小孔６９Ｃが形
成されている。一方、環状の流路変更部材７３Ｃの一端
が、仕切部材７１Ｃの小孔６９Ｃのガス噴出側を所定間
隔を置いて覆うように位置されており、他端側に形成さ
れる内側鍔部８７が、仕切部材７１Ｃに溶接等により固
定されている。

【００３１】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第１の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。

【００３２】

【発明の効果】以上述べたように、本発明のエアバッグ
展開用ガス発生装置では、燃焼ガスが、仕切部材の小孔
から噴出され、流路変更手段により流路を変更され、こ
の時に、燃焼ガス中の残渣が、仕切部材と流路変更手段
との間に捕集されるため、従来必要であった、充気室お
よび充気室フィルタを無くすことが可能になり、この結
果、構造を従来より大幅に簡素化することができるとと
もに装置の小型化を容易に図ることができるという利点
がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第１
実施例を示す断面図である。

【図２】図１のエアバッグ展開用ガス発生装置を示す上
面図である。

【図３】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第２
実施例を示す断面図である。

【図４】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第３
実施例を示す断面図である。

【図５】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第４
実施例を示す断面図である。

【図６】従来のエアバッグ展開用ガス発生装置を示す断
面図である。

【符号の説明】

４１燃焼室４３ガス発生剤４５外周壁６１ガス流出口６７ガス濾過フィルタ６９，６９Ａ，６９Ｂ，６９Ｃ小孔７１，７１Ａ，７１Ｂ，７１Ｃ仕切部材７３，７３Ａ，７３Ｂ，７３Ｃ流路変更部材７７，７７Ａ，７７Ｂ，７７Ｃ流路変更用小孔７９支持部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁
にガス流出口を形成するとともに、前記外周壁の内側に
ガス濾過フィルタを配置し、さらに、前記ガス発生剤と
ガス濾過フィルタとの間に小孔が形成される仕切部材を
配置し、この仕切部材と前記ガス濾過フィルタとの間
に、前記仕切部材の小孔から噴出する前記ガス発生剤の
ガスの流路を変更する流路変更手段を設けてなることを
特徴とするエアバッグ展開用ガス発生装置。
【請求項２】前記流路変更手段は、前記仕切部材の小
孔と異なる位置に流路変更用小孔が形成される流路変更
部材からなることを特徴とする請求項１記載のエアバッ
グ展開用ガス発生装置。
【請求項３】前記流路変更手段は、前記仕切部材の小
孔のガス噴出側を所定間隔を置いて覆うように配置され
る流路変更部材からなることを特徴とする請求項１記載
のエアバッグ展開用ガス発生装置。
【請求項４】前記ガス濾過フィルタ，前記流路変更手
段および前記仕切部材を、一対の支持部材の間に挟持し
てなることを特徴とする請求項１ないし３のいずれか１
項記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。