JPH0713033A - 光ファイバアレイ及びその製造方法 - Google Patents

光ファイバアレイ及びその製造方法

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JPH0713033A
JPH0713033A JP5153571A JP15357193A JPH0713033A JP H0713033 A JPH0713033 A JP H0713033A JP 5153571 A JP5153571 A JP 5153571A JP 15357193 A JP15357193 A JP 15357193A JP H0713033 A JPH0713033 A JP H0713033A
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optical fiber
fiber array
optical
optical fibers
jig
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Akira Morinaka
彰 森中
Hiroaki Hanabusa
広明 花房
Taisuke Oguchi
泰介 小口
Kazunori Senda
和憲 千田
Norio Murata
則夫 村田
Haruki Ozawaguchi
治樹 小澤口
Nobuo Tomita
信夫 富田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コスト、高精度で耐候性の良い光ファイバ
アレイを提供する。また、光部品との接続に際して光を
透過する材質をコネクタ主要部に用い、非加熱により所
望の光部品にUV接着剤を利用して固定できる光ファイ
バアレイの製造法を提供する。 【構成】 複数の光ファイバを所定の位置に配列して固
定する光ファイバアレイであって、前記複数の光ファイ
バは1次ポリマーコートされ、前記複数の光ファイバの
周りが紫外線硬化樹脂で覆われている。また、1次ポリ
マーコートされ、紫外線に対して透明な埋込型ファイバ
配列治具上に前記複数の光ファイバが配置され、前記複
数の光ファイバと前記埋込配列治具の周りが紫外線硬化
樹脂で覆われている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数本の光ファイバを
対応する接続位置に配列させて固定接続する高精度位置
決めが可能な光ファイバアレイとその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】情報の伝送に、光信号を用いる光ファイ
バ通信は、当初、その大容量性、伝送距離の長さを活か
して、長距離中継区間系に用いられたが、その後、光フ
ァイバケーブルの低価格化と末端ユーザの高機能・IS
DN化によってプライベート通信、公衆通信網等あらゆ
る分野に導入され始めている。光ファイバ芯線間の接続
には芯線数が少ない期間は、融着接続(個別Splicin
g)が、接続損失の低減化、耐候性等の信頼性を高める
ために利用されたが、プライベート系、公衆通信用に光
ファイバが用いられるにつれて、脱着交換の容易な光コ
ネクタが用いられる様になった。光ファイバ・コネクタ
には一般に以下の条件が必要とされる。
【0003】低損失な接続が可能であること。
【0004】外形を含め、小型で高密度実装が可能で
あること。
【0005】着脱操作が容易で、接続作業性が良好で
あること。
【0006】接続部の機械的強度及び環境変化に対す
る信頼性が高いこと。
【0007】価格が適当な範囲に収まること。
【0008】光コネクタには様々なものが提案され、実
用化されているが、光ファイバ芯線の内のコア径が10
μmφと細芯であるシングルモード光ファイバ(SM)
には特に、位置決め精度が必要なため、市販で利用可能
なものは数種に限られている。代表的な現行光コネクタ
としては、単芯型には金属匡体を用いる単芯のFC型、
ワンタッチプッシュで着脱可能なSC型がある。これら
のFC型及びSC型コネクタは通常測定器用の標準コネ
クタとして用いられ、精度、着脱に対して非常に信頼性
が高く接続損失も低い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多数回の着脱
疲労等に対応するため、光ファイバ固定部のフェルール
(光ファイバ支持部),スリーブ(フェルールの靭部)
にはジルコニア、高張力ステンレスが用いられ、また、
このような加工が困難な材質に高精度の加工が必要なた
め、ドリル穴加工、研摩を含め、単価が高価となる問題
があった。
【0010】また、多芯一括接続型の光コネクタにはM
T型があり、これは構成として前記の単芯コネクタの様
なフェルールを用いない構造を用いている。従って、価
格もFC型及びSC型コネクタに比べて安価である。
【0011】しかし、MT型コネクタは光ファイバ芯を
プラスチックをモールド成型したV型溝に沿わせて光フ
ァイバ接続用穴に挿入し、その後光ファイバ穴と光ファ
イバ芯線とのギャップを熱硬化型樹脂で埋めて硬化後、
先端面を研摩する方法を用いている。
【0012】この方法には、プラスチックの精密トラン
スファ成型等で、光ファイバ固定位置の位置精度が決ま
るため、トランスファ成型が困難なのと、後で芯線を挿
入するため、本質的に光ファイバ芯線に比べ光ファイバ
挿入穴径を大きくとる必要があり、穴位置が正確でも精
密な光ファイバコアの突き合わせができないという問題
があった。
【0013】外部外型のV溝に光ファイバ芯線を配列さ
せて樹脂を流し込んで硬化させる技術(特開平1−30
0207号参照)も公開されているが、精度保持を金型
両端のV溝に頼っているため、光ファイバ裸芯線部が硬
化した樹脂との界面となり強度的に不良となる本質的問
題を抱えていた。また、樹脂を流し込む際の圧力で光フ
ァイバ保持部が不均一圧力を受け、最終的に光ファイバ
固定位置を狂わせるという問題があった。
【0014】また、使用する樹脂の熱膨張係数が大きい
ため、ヒートサイクル等の環境試験に対して接続損失が
変動するという、光コネクタとして致命的な問題を克服
することができなかった。
【0015】図11は、従来の光ファイバアレイの概略
構成を示す斜視図であり、111は外枠、112はSi
製V溝枠、113はガイドピン、114は光ファイバ芯
線、115は裸芯線部、116は光ファイバテープ部で
ある。
【0016】図12は、前記図11に示す従来の光ファ
イバアレイの問題点を説明するための図であり、121
は下外枠、122はけい素(Si)製V溝枠、124は
光ファイバ芯線、126は上外枠、127は樹脂注入に
よる寸法ずれ部(モデル)、128は光ファイバテープ
部である。
【0017】図13は、従来のでき上がり光ファイバア
レイを示す断面図であり、131は樹脂ブロック部、1
32は光ファイバテープ部、133は光ファイバ裸芯線
部である。
【0018】前記従来の光ファイバアレイでは、図12
に示す寸法ずれ部127のずれや、図13に示す光ファ
イバ裸芯線部133の強度不安が生じるという問題があ
った。
【0019】また、光部品の接続固定プロセスのモデル
を図14に示す。図14において、141は光ファイバ
アレイ、142は被接続光部品、143は光検出器、1
44は延長光ファイバテープ部、145は光源、146
は接着剤、147は6軸微長アクチュエータ、148は
コントローラ、149は載置台である。約10μmφの
光ファイバコア部を光部品に接続調芯するためには、精
密アクチュエータ27をサブミクロンの精度で制御する
必要がある。
【0020】ところが、図14に示す接着剤146を通
常の室温硬化型を用いると、調芯の作業時間が接着剤の
硬化時間で制約され、短いと調芯中に硬化し、長いと硬
化まで精密アクチュエータを動かせないため、作業性が
悪い。
【0021】また、熱硬化型接着剤を用いると、プロセ
ス系の全体あるいは部分的に熱を加えるため、サブミク
ロン精度のアクチュエータに熱影響を及ぼし、位置が狂
う。このために、通常室温で室内光で固化しなく、紫外
光でのみ急速硬化する紫外光(UV)接着剤が用いられ
る。
【0022】ところが、従来の光ファイバアレイでは、
図14に示す光ファイバアレイ141は、紫外光を透過
しないため、中心部にはUV光が透過せず、良好な接着
硬化を得ることができなかった。
【0023】また、光ファイバアレイ141をUV光を
透過するガラス、石英材で加工作製する方法が現在用い
られているが、固形材料の加工(精密V溝加工etc)が必
要で個別部品生産となるため、部品コストが高く、歩留
まりが悪いという問題があった。
【0024】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の目的は、低コスト、高精度
で耐候性の良い光ファイバアレイを提供することであ
る。
【0025】本発明の他の目的は、光部品との接続に際
して光を透過する材質をコネクタ主要部に用い、非加熱
により所望の光部品にUV接着剤を利用して固定できる
光ファイバアレイの製造法を提供することにある。
【0026】本発明の前記ならびにその他の目的及び新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の(1)の手段は、複数の光ファイバを所定
の位置に配列して固定する光ファイバアレイであって、
前記複数の光ファイバは1次ポリマーコートされ、前記
複数の光ファイバの周りが紫外線硬化樹脂で覆われてい
ることを特徴とする。
【0028】本発明の(2)の手段は、複数の光ファイ
バを所定の位置に配列して固定する光ファイバアレイで
あって、前記複数の光ファイバは、1次ポリマーコート
され、紫外線に対して透明な埋込型ファイバ配列治具上
に前記複数の光ファイバが配置され、前記複数の光ファ
イバと前記埋込型ファイバ配列治具の周りが紫外線硬化
樹脂で覆われていることを特徴とする。
【0029】本発明の(3)の手段は、前記(1)また
は(2)手段の光ファイバアレイであって、前記紫外線
硬化樹脂が石英ビーズを含有することを特徴とする。
【0030】本発明の(4)の手段は、前記の(3)の
手段の光ファイバアレイであって、前記石英ビーズは直
径の異なる複数種類の石英ビーズ混合物であることを特
徴とする。
【0031】本発明の(5)の手段は、複数の光ファイ
バを所定の位置に配列して固定する光ファイバアレイの
製造方法であって、紫外線に対して透明な外枠内に埋込
型ファイバ配列治具を配置し、前記埋込型ファイバ配列
治具上に前記複数の光ファイバを配置する工程と、前記
複数の光ファイバに1次ポリマーコートを施す工程と、
前記外枠内に紫外線によって硬化する充填材を充填し、
紫外線を照射して固化する工程と、前記外枠を取り外す
工程とからなることを特徴とする。
【0032】本発明の(6)の手段は、複数の光ファイ
バを所定の位置に配列して固定する光ファイバアレイの
製造方法であって、紫外線に対して透明な外枠内に移動
型ファイバ配列治具を配置し、前記移動型ファイバ配列
治具上に前記複数の光ファイバを配置する工程と、前記
複数の光ファイバに1次ポリマーコートを施す工程と、
前記移動型ファイバ配列治具を所定の位置まで移動させ
て、前記外枠内に紫外線によって硬化する充填材を充填
し、紫外線を照射して固化する工程と、前記外枠を取り
外す工程とからなることを特徴とする。
【0033】
【作用】前述の手段によれば、光ファイバ芯線をV溝を
用いて配列した後、上蓋で固定するので、光ファイバ芯
線の位置精度を高くすることができる。
【0034】また、加工温度をかけることなく、光硬化
プロセスを用いるので、樹脂固化時の温度による歪みを
防止することができる。
【0035】また、位置合わせは片端V溝のみで行うた
め、接続部逆側の機械的強度も優れている。
【0036】また、主要部材を低膨張係数の物質で構成
するので、ヒートサイクル等の高温下での接続損失増加
現象を軽減できる。
【0037】また、最も重要な点は、光ファイバアレイ
作製後の後工程、つまり光ファイバアレイを光部品に接
続固定する際に、光ファイバアレイ自身が紫外線透過能
を持っているので、現在、実際に用いられているUV硬
化樹脂接着プロセスがそのまま用いることができる。
【0038】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0039】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。
【0040】(実施例1)図1は、本発明による実施例
1の光ファイバアレイの概略構成を示す斜視図であり、
11は光ファイバアレイの構成部材であり、紫外光を透
過する耐衝撃性の良い高分子材料、もしくは石英ビーズ
を含有する高分子複合材料で構成されている。このよう
に構成することにより、当該光ファイバアレイを他の光
部品、例えば、導波路(光路)等に固定接続する際、固
定接着剤として紫外線硬化樹脂を使用することができ
る。
【0041】12は光ファイバテープ、13は光ファイ
バテープ裸芯線部、14はガイドピン穴、15は光ファ
イバ装着用ブーツである。前記光ファイバテープ裸芯線
部13は、図示していないが、1次ポリマーコートされ
ている。この点で、本発明による光ファイバアレイは、
UV接着剤使用調芯作業性に優れている。
【0042】また、ガイドピン穴14は、あらかじめ被
接続部品に対応ガイド穴を加工しておけば、粗調整用ガ
イドとして働き、微調アクチュエータの粗動調整機構を
省略できる利点を持っている。これで、サブミクロン精
度の調整装置において調整機械の大幅なコストダウンが
可能となる。
【0043】また、光ファイバアレイの構成部材11が
低膨張係数の光硬化性部材を用いているため、図11で
示す従来の熱硬化型樹脂を用いた硬化で生じる熱硬化課
程での歪応力が光ファイバ裸線部に集中しないため、配
列させた光ファイバアレイの寸法精度が正しく保たれる
利点を合わせ持っている(図2参照)。
【0044】熱硬化型の硬化過程を図2に示す。図2に
おいて、21は固化した樹脂、22は樹脂の中心部に埋
め込まれた裸芯線部、23は樹脂の未硬化部分、24は
熱の流れ方向、25は硬化の不均一性によって裸芯線部
22に発生する樹脂の硬化収縮による応力である。この
応力25が光ファイバの位置狂いにつながる。
【0045】また、本実施例1による光ファイバアレイ
の構成部材に用いられているブロック部材は、光硬化性
部材と光を透過する低膨張係数との複合部材との混合に
なっているため、見かけ上、両材料の中間に膨張係数が
入り、一般に樹脂材料が精密成型に適用される際、問題
となる寸法温度依存性を解決している。
【0046】更に、光透過性低膨張係数の複合部材に異
なる異粒径分布の部材を用いるため、複合部材の充填率
を限界近くまで高めることができ、本光ファイバアレイ
の熱寸法安定性を改善することを可能とした。
【0047】(実施例2)図3は、本発明による本実施
例2の光ファイバアレイの概略構成を示す斜視図であ
り、13Aは埋込型ファイバ配列治具32に設けられて
いるV溝部で保持される光ファイバテープ裸芯線部、3
1は硬化後のUV樹脂硬化物(光ファイバアレイブロッ
ク本体構成物)、32は埋込型ファイバ配列治具であ
る。前記光ファイバテープ裸芯線部13Aを残して他の
部分は切断される。
【0048】図4及び図5は、本発明による実施例2の
光ファイバアレイの製造方法に用いる外枠治具の一実施
例であり、図4は、全体の斜視図、図5は、図4のA−
A線で切った断面図である。図4及び図5において、4
1は下枠、42はV溝部、43は上蓋、44は光ファイ
バブロック本体構成物の注入穴、45,46は光ファイ
バブロック本体構成物の充填用のキャビティ、47はガ
イドピンである。
【0049】前記V溝部42は、光ファイバテープ裸芯
線部13及びガイドピン47のガイド及び位置決め用と
して使用される。
【0050】前記埋込型ファイバ配列治具32、下枠4
1、位置決めV溝部42、上蓋43は、各々紫外線透過
特性を持つパイレックス、或いは石英で加工作製されて
いる。
【0051】前記埋込型ファイバ配列治具32は、図6
に示すように、V溝部42が設けられている。
【0052】本実施例1の光ファイバアレイの製造方法
は、位置決め用の治具及び外枠を光透過性の外枠治具を
用いて、光硬化性部材を硬化させることを最も大きな特
徴とする。この利点は、前述した様に、光硬化により硬
化を室温下で熱硬化型に比べ応力を少なくし、すみやか
に硬化できることが大きな利点である。なお、外枠は一
部分が紫外光に対して透明であればよく、すべてが透明
である必要はない。
【0053】また、種々の検討の結果、硬化後の光ファ
イバ部の位置決め精度は、硬化時の歪みと光ファイバ裸
芯線部の保持状況が大きな影響を及ぼすことが明らかと
なった。
【0054】つまり、前記光ファイバ裸芯線部13の位
置保持と光ファイバテープ部12の部材硬化時の歪みか
らの保護が、精度保持に最も大きな要因となるが、本発
明による製造方法では、埋込み配列治具32が治具空間
部に設置され、光ファイバ裸芯線部13を位置精度的、
力学的に保持するため、作製された光ファイバ端面の位
置精度は大幅に改善される。
【0055】(実施例3)図7は、本発明による本実施
例3の光ファイバアレイの概略構成を示す斜視図であ
り、71は本実施例3の硬化後のUV樹脂硬化物(光フ
ァイアレイバブロック本体構成物)、72は一次被覆樹
脂部、73は移動型光ファイバ配列治具の模様部であ
る。
【0056】図8は、本発明による実施例3の埋込み型
配列治具を用いない光ファイバアレイの製造治具の構成
を示す断面図であり、74は移動型光ファイバ配列治具
である。この移動型光ファイバ配列治具74は、図9に
示すように、V溝部42が設けられている。
【0057】作業手順は以下のようにする。移動型光フ
ァイバ配列治具74をV溝部42の溝と整列するように
所定の位置に設置し、各光ファイバ裸芯線13を各V溝
部42にセットした後、移動型光ファイバ配列治具74
と光ファイバ裸芯線13との接触部のみに、UV硬化接
着剤を滴下し、この状態で光ファイバ裸芯線13の線列
を固化配列させる。次に、移動型光ファイバ配列治具7
4を光ファイバ固化部分より離し、光透過性低膨張率物
質を混合したUV硬化樹脂を下枠41、上蓋42の空間
に充填する。引き続いて、外枠を通して紫外線を照射
し、充填物のUV硬化樹脂を光硬化させる。光硬化後、
外枠をはずす。
【0058】本発明による工程では、光硬化時に、治具
及び光ファイバアレイに熱が加わらないため、作製した
光ファイバアレイは、室温で精密加工した治具の寸法を
正確に再現した優れた寸法精度を持たせることができ
る。
【0059】次に、前記実施例1,2,3に使用される
本発明による光ファイバアレイブロック本体の構成につ
いて説明する。
【0060】図10は、本発明の光ファイバブロック本
体の一実施例の構成を示す断面であり、101は半径の
大きな石英球(ビー玉)、102は半径の小さな石英
球、103はその他の部分に設けられるUV硬化ポリマ
ーである。
【0061】一般に、膨張係数の大きいポリマーと膨張
係数の小さい石英の混合物は、体積分率で膨張係数が決
まる。すなわち、この混合物の膨張係数は、ポリマーと
膨張係数より小さく、石英ビーズの膨張係数よりも大き
い(ポリマー>混合物>石英ビーズ)。
【0062】そして、接続する導波路の寸法精度に合わ
せるため、石英を入れるが、できるだけ多くの石英を入
れるために、大きな石英球と小さな石英球とを組み合せ
でポリマーの入る体積を減している。
【0063】以下、本発明による光ファイバアレイとそ
の製造法の効果を確認するための実験例について説明す
る。
【0064】(本発明の実験例1)ピッチ間隔250μ
mの8芯平光ファイバテープ部(外径125μmφ,コ
ア径10μmφ,波長1.55μm帯シングルモード)
のUV樹脂製外皮を剥離し、裸芯線を30mm長に作製
した。
【0065】コア径の位置ずれ比較のため、以下の実験
例1及び比較例1で使用した光ファイバテープ部は、同
一ロットの連続部分を使用した。
【0066】図7に示す下枠治具のピン用V溝部(60
°角,深さ750μm)、光ファイバ用のV溝部42
は、精密ダイシングソーを用い、直線V溝を石英ブロッ
クに加工した。ピッチ精度及び溝深さは、各々±0.0
2μm(ピン穴×2,光ファイバ溝穴×8,累積ピッチ
誤差±0.1μm)の加工精度のものを選別し、使用し
た。
【0067】光ファイバ裸芯線部13をV溝部42に配
列した後、上蓋(石英製)を設置し、上蓋に設けられて
いる注入穴44より紫外線硬化樹脂を充填した後、紫外
光を照射した。光硬化の後、外枠から取り出し、光ファ
イバ突出部を切断し、光ファイバアレイ端面を研摩し
た。
【0068】(本発明の実験例との比較例1)前記実験
例1で用いた外枠に光ファイバ整列後、セラミックフィ
ラー入り熱硬化型エポキシ接着剤を充填60℃で2時間
恒温槽内で熱硬化させた。その後、外枠から取り出し端
面研摩した。
【0069】(本発明の実験例2)前記実験例1の外枠
内に図7及び図8の台形状ガラスブロック(パイレック
ス製)を挿入し、低屈折率型フッ素樹脂接着剤を充填
し、UV硬化させた後、外枠から取り出し、端面研摩し
た。
【0070】(本発明の実験例との比較例2)前記実施
例1の紫外線硬化樹脂に石英ビーズ(0.3μmφ)を
50wt%混合し、実施例1と同様、光硬化後、外枠か
ら取り出し端面研摩した。
【0071】(本発明の実験例3)前記実験例2で用い
たフッ素樹脂UV接着剤に石英ビーズ(0.2μmφ)
を50wt%混合分散し、光硬化し、外枠から取り出し端
面研摩した。
【0072】(本発明の実験例4)前記実験例3のフッ
素接着剤に石英ビーズ(1μmφ,0.13μmφ)を
混合分散し、樹脂に対する重量比を70wt%とした。
この樹脂を光硬化し、外枠から取り出し端面研摩した。
【0073】(本発明の実験例5)前記実験例1と同様
の精度を持つV溝部42を加工した移動型光ファイバ配
列治具74(パイレックス製)を用い、光ファイバ芯線
群を配列し、該移動型光ファイバ配列治具74の上部に
紫外線硬化樹脂(商品名:フォトボンド300,室町化
学)を130μm厚に塗布し、UV光で硬化させ、光フ
ァイバ芯線群を接着剤によりテープ化し、保護被覆を作
製した。次に、移動型光ファイバ配列治具74を樹脂充
填部下面まで下げた後、フッ素樹脂UV接着剤を充填
し、光硬化後の外枠から取り出し、端面研摩した。
【0074】本発明の効果を確認するために、前記作製
した各光ファイバアレイに対して表1の項目を測定し
た。表1において、◎印は非常に良好、○印は良好、△
印は使用可能、×印は使用不可をそれぞれ示す。
【0075】
【表1】
【0076】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得
ることはいうまでもない。
【0077】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、光ファイバ芯線をV溝を用いて配列した後、上蓋で
固定するので、光ファイバ芯線の位置精度を高くするこ
とができる。
【0078】また、加工温度をかけることなく、光硬化
プロセスを用いるので、樹脂固化時の温度による歪みを
防止することができる。
【0079】また、位置合わせは片端V溝のみで行うた
め、接続部逆側の機械的強度も優れている。
【0080】また、主要部材を低膨張係数の物質で構成
するので、ヒートサイクル等の高温下での接続損失増加
現象を軽減できる。
【0081】また、最も重要な点は、光ファイバアレイ
作製後の後工程、つまり光ファイバアレイを光部品に接
続固定する際に、光ファイバアレイ自身が紫外線透過能
を持っているので、現在、実際に用いられているUV硬
化樹脂接着プロセスがそのまま用いることができる。
【0082】また、コスト的には既存ガラスブロック精
密加工部品に対して大幅に低減できる。
【0083】また、本発明による製造方法は、光ファイ
バアレイの実際の作製工程における位置誤差を低減でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による実施例1の光ファイバアレイの
概略構成を示す斜視図、
【図2】 本実施例1の熱硬化型の硬化過程を示す図、
【図3】 本発明による実施例2の光ファイバアレイの
概略構成を示す斜視図、
【図4】 本発明による実施例2の光ファイバアレイの
製造法に用いる外枠治具の一実施例を示す斜視図、
【図5】 図4のA−A線で切った断面図、
【図6】 本実施例2に用いる埋込型ファイバ配列治具
の構成を示す図、
【図7】 本発明による実施例3の光ファイバアレイの
概略構成を示す斜視図、
【図8】 本発明による実施例3の光ファイバアレイの
製造法に用いる外枠治具の一実施例を示す斜視図、
【図9】 本実施例3に用いる移動型ファイバ配列治具
の構成を示す図、
【図10】 本発明による光ファイバアレイブロック本
体の構成を示す断面図、
【図11】 従来の光ファイバアレイの概略構成を示す
斜視図、
【図12】 従来の光ファイバアレイの問題点を説明す
るための図、
【図13】 従来のでき上がり光ファイバアレイを示す
断面図、
【図14】 光部品の接続固定プロセスのモデルを示す
図。
【符号の説明】
11…光ファイバアレイ構成部材、12…光ファイバテ
ープ、13,13A…光ファイバテープ裸芯線部、14
…ガイドピン穴、15…ファイバ装着用ブーツ、21…
固化した樹脂、22…樹脂の中心に埋め込まれた裸芯線
部、23…樹脂の未硬化部分、24…熱の流れ方向、2
5…応力、31,71…硬化後のUV樹脂硬化物(光フ
ァイバアレイブロック本体構成物)、32…埋込型ファ
イバ配列治具、41…下枠、42…V溝部、43…上
蓋、44…注入穴、45,46…キャビティ、47ガイ
ドピン、72…一次被覆樹脂部、73…移動型ファイバ
配列治具の模様部、74…移動型ファイバ配列治具、1
01…半径の大きい石英球、102…半径の小さい石英
球、103…UV硬化ポリマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千田 和憲 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 村田 則夫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 小澤口 治樹 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 富田 信夫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の光ファイバを所定の位置に配列し
    て固定する光ファイバアレイであって、前記複数の光フ
    ァイバは1次ポリマーコートされ、前記複数の光ファイ
    バの周りが紫外線硬化樹脂で覆われていることを特徴と
    する光ファイバアレイ。
  2. 【請求項2】 複数の光ファイバを所定の位置に配列し
    て固定する光ファイバアレイであって、前記複数の光フ
    ァイバは、1次ポリマーコートされ、紫外線に対して透
    明な埋込配列治具上に前記複数の光ファイバが配置さ
    れ、前記複数の光ファイバと前記埋込型ファイバ配列治
    具の周りが紫外線硬化樹脂で覆われていることを特徴と
    する光ファイバアレイ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の光ファイバア
    レイであって、前記紫外線硬化樹脂が石英ビーズを含有
    することを特徴とする光ファイバアレイ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光ファイバアレイであ
    って、前記石英ビーズは直径の異なる複数種類の石英ビ
    ーズ混合物であることを特徴とする光ファイバアレイ。
  5. 【請求項5】 複数の光ファイバを所定の位置に配列し
    て固定する光ファイバアレイの製造方法であって、紫外
    線に対して透明な外枠内に埋込型ファイバ配列治具を配
    置し、前記埋込型ファイバ配列治具上に前記複数の光フ
    ァイバを配置する工程と、前記複数の光ファイバに1次
    ポリマーコートを施す工程と、前記外枠内に紫外線によ
    って硬化する充填材を充填し、紫外線を照射して固化す
    る工程と、前記外枠を取り外す工程とからなることを特
    徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の光ファイバを所定の位置に配列し
    て固定する、光ファイバアレイの製造方法であって、紫
    外線に対して透明な外枠内に移動型ファイバ配列治具を
    配置し、前記移動型ファイバ配列治具上に前記複数の光
    ファイバを配置する工程と、前記複数の光ファイバに1
    次ポリマーコートを施す工程と、前記移動型ファイバ配
    列治具を所定の位置まで移動させて、前記外枠内に紫外
    線によって硬化する充填材を充填し、紫外線を照射して
    固化する工程と、前記外枠を取り外す工程とからなるこ
    とを特徴とする光ファイバアレイの製造方法。
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