JPH0713005A - プリズム及び実像式ファインダ装置 - Google Patents

プリズム及び実像式ファインダ装置

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JPH0713005A
JPH0713005A JP7475794A JP7475794A JPH0713005A JP H0713005 A JPH0713005 A JP H0713005A JP 7475794 A JP7475794 A JP 7475794A JP 7475794 A JP7475794 A JP 7475794A JP H0713005 A JPH0713005 A JP H0713005A
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JP
Japan
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prism
real image
optical system
light
finder device
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Pending
Application number
JP7475794A
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English (en)
Inventor
Yuichi Ichikawa
裕一 市川
Yukio Hasushita
幸生 蓮下
Ryoji Sekiguchi
良二 関口
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリズムを有する実像式ファインダ装置にお
いて、プリズム反射面の有効範囲外に入射する有害光が
内面反射の原因とならない装置を得ること。 【構成】 光路中に、光の入射面、反射面及び出射面を
有して光路を屈折させるプリズムを有する実像式ファイ
ンダ装置において、プリズムの入射面、反射面及び出射
面の少なくとも一面に、正規光束の範囲の外側に位置さ
せて、入射光を散乱させる微細凹凸面を形成した実像式
ファインダ装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、光路中に置かれるプリズムに関
し、さらに、光路を屈折させるプリズムを有する実像式
ファインダ装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】実像式ファインダ装置
は、対物光学系によって被写体の中間像(実像)を形成
し、この像を接眼光学系を介して観察するものである。
対物光学系による中間像は、天地左右が逆であるため、
光路中に、この中間像の天地左右をさらに逆にする正立
光学系が備えられる。この正立光学系として一般にポロ
プリズムまたはその変形プリズムを含む光学系が用いら
れているが、プリズムに、設計上意図しない光束が入射
すると、プリズムの入射面、反射面または出射面におい
て意図しない反射が発生し、有害な内面反射の原因にな
ることがあった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、プリズムを有する実像式ファ
インダ装置において、そのプリズムでの有害な内面反射
を簡単な構成で防止することができる装置を得ることを
目的とする。
【0004】
【発明の概要】本発明は、従来の実像式ファインダ装置
内のプリズムの入射面、反射面及び出射面は、そのすべ
てが鏡面であったのを改め、その鏡面の有効範囲の外側
に対応する部分は、光線を散乱(乱反射)させる微細凹
凸面とすることにより、有害光の内面反射を防止するも
のである。
【0005】すなわち本発明は、光路中に、入射面、反
射面及び出射面を有するプリズムを有する実像式ファイ
ンダ装置において、プリズムの入射面、反射面及び出射
面の少なくとも一面に、正規光束の通過範囲の外側に位
置させて微細凹凸面を形成したことを特徴としている。
【0006】また本発明は、実像式ファインダ装置以外
に用いられるプリズムについても、同様に適用可能であ
る。すなわち本発明のプリズムは、光の入射面、反射面
及び出射面を有するプリズムにおいて、これら入射面、
反射面及び出射面の少なくとも一面に、該プリズムを有
する光学系の正規光束の通過範囲の外側に位置させて、
微細凹凸面を形成したことを特徴としている。
【0007】この微細凹凸面は、これに入射する有害光
を散乱させるので、有害光が眼や感光材料に届かなくな
り、よって内面反射の原因となることがない。微細凹凸
面の表面粗さは、JIS規格で12.5S〜200Sと
すると、好ましい結果が得られる。なお、正規光束と
は、収差補正が考慮されている、設計上意図されている
範囲の光束をいい、通常は、遮光枠やレンズの外形(レ
ンズ外周の形)で決定されている。これに対し、内面反
射の原因となる有害光は、光学要素の製作誤差によって
発生したり、ズームファインダの場合は、特に高倍率時
に実視界外の光束が対物系前面に多く入射することで発
生したりする。
【0008】
【発明の実施例】以下図示実施例について本発明を説明
する。図6および図7は、実像式ズームファインダ光学
系の一例を示している。このファインダ光学系は、物体
側から順に、第1レンズ群L1、第2レンズ群L2、第
3レンズ群L3、反射ミラー10、視野枠プレートL
5、複合レンズプリズムCP、および第4レンズ群L4
を備えている。この第1レンズ群L1〜反射ミラー10
で構成される対物光学系は、被写体像(観察像)を実像
として視野枠プレートL5上に結像する。この対物光学
系は、第2、第3レンズ群L2、L3が可動のズーム光
学系である。この光学系では、正規光束の範囲を決定す
る遮光枠20は、第3レンズ群L3の後方に位置してい
る。視野枠プレートL5には、視野範囲を決定する視野
枠14、測距マーク13等が描かれている。
【0009】複合レンズプリズムCPは、第1ないし第
3の反射面R1、R2、R3を有するプリズムからなっ
ていて、この3つの反射面R1〜R3と反射ミラー10
とから構成される4反射面が、正立光学系を構成してい
る。そして、この正立光学系で正立像とされた被写体像
が、複合レンズプリズムCPと第4レンズ群L4からな
る接眼光学系を介して観察される。複合レンズプリズム
CPは、3つの反射面R1〜R3を有する、複数の直角
プリズムを組み合わせたプリズムであって、さらに、そ
の入射面Iをレンズとしている。出射面Oは平面であ
る。入射面Iのレンズは別途設け、入射面Iを平面とす
る複合プリズムを用いることもできる。
【0010】複合レンズプリズムCPの3つの反射面R
1〜R3には、その周囲に、本発明の特徴とする微細凹
凸面21が形成されている。この微細凹凸面21は、正
規光束の範囲を決定する遮光枠20の大きさに対応する
有効範囲12の外側に形成されている。別言すると、有
効範囲12は、無限遠から最接近位置迄の観察像を観察
する際に遮光枠20を通過した正規光線の到達範囲を境
界として、その外側と定められ、微細凹凸面21は、こ
の正規光線到達範囲の外側部分に形成されている。微細
凹凸面21以外の反射面R1〜R3は、通常のプリズム
と同様に鏡面から構成されている。微細凹凸面21は、
これに入射する光線を散乱させ、第4レンズ群L4に入
射させないように、つまり観察者の眼に、微細凹凸面2
1に入射した光線が入射しないように、その表面粗さが
定められている。この表面粗さは、使用波長域の数十倍
〜数百倍程度、具体的には、12.5S〜200S程度
とするのがよい。『S』は、JISの定義によるもの
で、粗面の最大高さ(Rmax、μm)の許容最大値を
示す。
【0011】図9ないし図11は、本発明をペンタプリ
ズムPPを有する実像式ファインダ光学系に適用した実
施例である。図9は、図7に対応する全体の斜視図で、
図7と同一の構成要素には同図と同じ符号を付してい
る。このファインダ光学系は、図7のミラー10に代え
てダハミラー10Dを用い、複合プリズムCPに代え
て、ペンタプリズムPPを用いたものである。ダハミラ
ー10Dは、互いに直交する二つの反射面10dを有
し、ペンタプリズムPPは、レンズからなる入射面I
と、2つの反射面R1、R2を備えている。このペンタ
プリズムPPの反射面R1、R2、出射面Oの少なくと
も一面に、その有効範囲12の外側に微細凹凸面21が
形成されている。入射面Iは、平面としてもよい。
【0012】微細凹凸面21は、具体的には、複合レン
ズプリズムCPをプラスチックから構成する場合には、
その成形型の対応部分を微細粗面としておけば、通常の
成形プリズムと同様に形成することができる。図12
は、その成形型の製造方法を模式的に示すもので、微細
凹凸面を形成すべき成形型30の面を鏡面31に磨いた
後、鏡面のまま残したい場所をマスキング部材32によ
りマスキングする。次に、このマスキングの周囲に、矢
印33で示すように、微細粒子によるショットピーニン
グを施すことにより、微細凹凸面を作ることができる。
このような成形型によれば、微細凹凸面21を有する合
成樹脂製プリズムを、ガラス製プリズムに比べて、はる
かに安価に、大量に製造することができる。
【0013】上記構成の本実像式ファインダ装置による
と、何らかの原因で、反射面R1〜R3の微細凹凸面2
1に有害光線が入射しても、この光線は、微細凹凸面2
1によって散乱され、観察者の眼に届かない。よって内
面反射のない明瞭な視野像を観察することができる。
【0014】図4は、本発明による反射面R1〜R3に
微細凹凸面21を形成した複合レンズプリズムCPの内
面反射防止効果を模式的に示し、第5図は、光の入射
面、反射面及び出射面をすべて鏡面から構成した従来の
プリズムCPを示している。図4及び図5において、実
線で示す光線aとbの間が正規光線の通過範囲である。
本発明においては、この正規光線の通過範囲を越えて入
射する、破線で示す有害光線cは、微細凹凸面21で乱
反射するため、内面反射の原因となることがない。これ
に対し、図5の場合には、有害光線cも、反射面で反射
するため、破線で示すように、さらに他の面で反射屈折
して、内面反射の原因となる。なお、図5では、入射面
Iが平面である場合の反射屈折経路の一例を破線cで示
した。
【0015】以上の実施例では、複合レンズプリズムC
Pの3つの反射面R1〜R3のすべてに微細凹凸面21
を付したが、特定の反射面が内面反射の原因であること
が分かっている場合には、その特定反射面にのみ微細凹
凸面21を付すことができる。また、上述のように、プ
リズムの入射面Iあるいは出射面Oの周縁に同様に微細
凹凸面を付してもよい。
【0016】図8は、より一般的に、本発明を直角プリ
ズムNPに適用した実施例であって、光の入射面I、反
射面R1、R2及び出射面Oにそれぞれ微細凹凸面21
が形成されている。図13は、光の入射面I、反射面R
1、R2及び出射面Oをすべて鏡面から構成した従来の
直角プリズムNP’を示している。この図8及び図13
においては同様に、実線で示す光線aとbの間が正規光
線の通過範囲である。本発明のプリズムでは、この正規
光線の通過範囲を越えて入射する、破線で示す有害光線
cは、微細凹凸面21で乱反射し、プリズムNP内に入
らない。よって、内面反射の原因となることがない。こ
れに対し、図13の場合には、有害光線cも、正規光線
の通過範囲の外側からプリズムNP’内に入射し、破線
で示すように、反射屈折して、内面反射の原因となる。
【0017】図8では、微細凹凸面21を、プリズムP
の入射面I、反射面R1、R2及び出射面Oのすべてに
形成しているが、有害光の程度によっては、いずれか1
つの面に形成すれば、内面反射を実用上問題のないもの
にすることができる。有害光の発生状況に応じ、直角プ
リズムNPの3頂点A、B、Cのいずれかを選択して、
その1つ以上の近傍に微細凹凸面21を施せばよい。ま
た、微細凹凸面21の外面に、艶消しの黒色塗料を塗れ
ば、より確実に内面反射を防止することができる。
【0018】図14は、直角プリズムNP”の従来の内
面反射防止構造を示している。この従来例は、プリズム
P”の入射面と出射面の中間点Dに、楔溝22を形成し
たもので、プリズムP”内に入射した有害光線cは、こ
の楔溝22で進行を遮られる。楔溝22内には、黒色塗
装を施すこともある。この従来例では、楔溝22の形成
が困難である、楔溝22の先端で乱反射が生じこれが内
面反射の原因となる、等の問題があるが、本発明は、プ
リズムの外面の所定位置に微細凹凸を付すだけなので、
このような問題はなく、安価に大量生産することができ
る。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、プリズ
ムの有効範囲の外側を微細凹凸面にするという簡単な構
成により、有効範囲の外側に入射する有害光を原因とす
る内面反射を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実像式ファインダ装置の実施例を示
す、該ファインダ中に備えられた複合プリズムの背面図
である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1及び図2のA矢視図である。
【図4】本発明による複合プリズムにおける有害光によ
る内面反射防止の様子を模式的に示す光路図である。
【図5】従来の複合プリズムにおける有害光の内面反射
の様子を模式的に示す、図4に対応する光路図である。
【図6】本発明の実像式ファインダ装置の全体の平面図
である。
【図7】同斜視図である。
【図8】本発明を直角プリズムに適用した場合における
有害光による内面反射防止の様子を模式的に示す光路図
である。
【図9】本発明をペンタプリズムに適用した場合の実施
例を示す、図7に対応するファインダ光学系の斜視図で
ある。
【図10】図9のファインダ光学系中のペンタプリズム
の正面図である。
【図11】図10のB矢視図である。
【図12】本発明のプリズムを成形する場合の成形型の
製造方法を模式的に示す断面図である。
【図13】従来の直角プリズムにおける有害光の内面反
射の様子を模式的に示す、図8に対応する光路図であ
る。
【図14】従来のプリズムにおける有害光による内面反
射防止構造、及びその様子を模式的に示すプリズム内の
光路図である。
【符号の説明】
L1〜L4 レンズ群 CP 複合レンズプリズム NP 直角プリズム R1〜R3 反射面 12 有効範囲 20 遮光枠 21 微細凹凸面

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の入射面、反射面及び出射面を有する
    プリズムにおいて、 上記入射面、反射面及び出射面の少なくとも一面に、該
    プリズムを有する光学系の正規光束の通過範囲の外側に
    位置させて、微細凹凸面を形成したことを特徴とするプ
    リズム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、プリズムは合成樹脂
    材料から構成されているプリズム。
  3. 【請求項3】 請求項2において、プリズムは射出成形
    によって形成されており、射出成形型は、微細凹凸面に
    対応する部分に微細凹凸を有しているプリズム。
  4. 【請求項4】 光路中に、光の入射面、反射面及び出射
    面を有して光路を屈折させるプリズムを有する実像式フ
    ァインダ装置において、 上記プリズムの入射面、反射面及び出射面の少なくとも
    一面に、正規光束の通過範囲の外側に位置させて、入射
    光を散乱させる微細凹凸面を形成したことを特徴とする
    実像式ファインダ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、微細凹凸面の表面粗
    さは、JIS規格の12.5S〜200Sである実像式
    ファインダ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、実像式ファインダ
    は、物体側より、対物光学系、正立光学系及び接眼光学
    系から構成されていて、 プリズムは、この正立光学系の少なくとも一部をなすプ
    リズムである実像式ファインダ装置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、プリズムは合成樹脂
    材料から構成されている実像式ファインダ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、プリズムは射出成形
    によって形成されており、射出成形型は、微細凹凸面に
    対応する部分に微細凹凸を有している実像式ファインダ
    装置。
JP7475794A 1993-04-27 1994-04-13 プリズム及び実像式ファインダ装置 Pending JPH0713005A (ja)

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JP10075093 1993-04-27
JP5-100750 1993-04-27
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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