JPH0712934A - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JPH0712934A
JPH0712934A JP15659193A JP15659193A JPH0712934A JP H0712934 A JPH0712934 A JP H0712934A JP 15659193 A JP15659193 A JP 15659193A JP 15659193 A JP15659193 A JP 15659193A JP H0712934 A JPH0712934 A JP H0712934A
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  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】障害物による誤測定を防止でき、精度の高い測
距装置を実現する。 【構成】被測定対象物体に波長λ1 の光は反射し波長λ
2 の光は吸収する反射体を設け、レーザレーダ装置に異
なる発振波長λ1 ,λ2 の半導体レーザ501,502
を設け、これらの発振開始からの時間をカウンタ51
7,518で計測し、半導体レーザ501,502の出
射パルス光の被測定対象物体または障害物による反射光
を光検出器513,514で検出し、検出時の各時間デ
ータをデータ保持回路520に保持し、信号処理部52
1で、データ保持回路520に保持された光検出器51
3の出力信号DT3の入力に基づく時間データを基準と
する±ΔT間に、光検出器514の出力信号DT4の入
力に基づく時間データが保持されているか否かを判別
し、保持されていなければ、被測定対象物体までの距離
を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対象物体に対して光を
発射し、その反射光を検出して対象物体までの距離を測
定する測距装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の測距装置は、図5に示
すように、レーザレーダ装置1からパルス状の光を、た
とえば自動車などの被測定対象物体2に向かって発射
し、この発射レーザ光が、被測定対象物体2に取り付け
た反射体3により反射された光をレーザレーダ装置1に
設けた光検出器で検出し、レーザ光発射から反射光検出
までの時間Δtを計測し、下記式に基づいて距離を算出
して被測定対象物体2までの距離を測定するように構成
される。 R=(C・Δt)/2 …(1) ただし、Cは光速を示している。
【0003】図6は、従来のレーザレーダ装置1の具体
的な構成例を示すブロック図である。図6において、1
01はたとえば半導体レーザ、102はハーフミラー、
103,106はレンズ、104は第1の光検出器、1
05,108は増幅器、107は第2の光検出器、10
9はカウンタ、110は発振器、111は信号処理部、
112は制御部、113はトリガ回路をそれぞれ示して
いる。
【0004】このような構成において、制御部112の
制御に基づくトリガ回路113の出力信号に応じて半導
体レーザ101が所定の波長で発振し、パルス状のレー
ザ光OPLが出射される。半導体レーザ101の出射光
OPLは、ハーフミラー102に入射され、一部はハー
フミラー102を透過し、レンズ103を介しある広が
りをもって本装置から被測定対象物体2に向かって発射
される。レーザレーダ装置1から発射された光は、所定
時間(Δt/2)後に被測定対象物体2に到達し、そこ
に取り付けられた反射体3(図6には図示せず)で反射
される。
【0005】また、半導体レーザ101の出射光の一部
はハーフミラー102で反射されて第1の光検出器10
4で受光される。第1の光検出器104では、受けた光
が受光レベルに応じた電気信号dt1に変換される。こ
の電気信号dt1は増幅器105で所定の増副作用を受
けた後、カウンタ109に入力される。カウンタ109
では、ある一定レベル以上の電気信号の最初の入力によ
りカウント動作が開始される。すなわち、初期状態にお
いて半導体レーザ101から最初のパルスレーザ光が出
射され、それに応じた電気信号の入力に伴い、カウンタ
109ではカウント動作が開始される。
【0006】被測定対象物体2に取り付けられた反射体
3により反射されたレーザ光は、反射されてから所定時
間(Δt/2)後にレーザレーダ装置1に到達し、レン
ズ106で集光されて第2の光検出器107で受光され
る。第2の光検出器107では、受けた光が受光レベル
に応じた電気信号dt2に変換される。この電気信号d
t2は増幅器108で所定の増副作用を受けた後、カウ
ンタ109に入力される。カウンタ109では、増幅器
108の出力信号の入力に伴いカウント動作が停され
る。これにより、カウンタ109では、レーザ光発射か
ら反射光が帰還するまでの時間Δtが計測されたことに
なる。カウンタ109の計測値は、信号処理部111に
入力される。
【0007】信号処理部111では、上記(1)式に基
づいて被測定対象物体2までの距離が算出され、距離デ
ータとして出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の測距装置では、図5に示すように、レーザレー
ダ装置1と被測定対象物体2との間に障害物4が存在す
る場合に、障害物4を被測定対象物体2と見誤って測定
を誤り、算出された距離が信頼性に欠けるなどの問題が
あった。
【0009】この問題について、図7を用いさらに詳述
する。たとえば、障害物4で反射された光に基づく第2
の光検出器107による電気信号dt2のレベルが、図
中実線で示す信号S4のようにスレッショルドレベルS
Lより低い場合には、カウンタ109の計測時間Δtは
Δta1となり、ほぼ正確な距離を算出できる。しかし、
障害物4で反射された光に基づく第2の光検出器107
による電気信号dt2のレベルが、図中破線で示す信号
S4のようにスレッショルドレベルSLより高い場合に
は、カウンタ109の計測時間ΔtはΔta2となり、障
害物4までの距離が被測定対象物体2までの距離として
算出されてしまう。
【0010】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、障害物による誤測定を防止で
き、精度の高い距離測定を実現できる測距装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、被測定対象物体に対して光を発射し、
その反射光を検出して対象物体までの距離を測定する測
距装置であって、それぞれ異なる波長の光を出射する少
なくとも2つの光発生手段と、上記各光発生手段の光出
射開始からの時間を計測する時間計測手段と、上記被測
定対象物体に設けられ、上記光発生手段による光のうち
一の波長の光のみ反射する反射体と、上記光発生手段に
よる光のうち一の波長の反射パルス光を検出する一の波
長光検出手段と、上記光発生手段による光のうち他の波
長の反射光を検出する他の波長光検出手段と、上記一の
波長光検出手段および他の波長光検出手段で反射光が検
出された際の上記時間計測手段による時間データを保持
するデータ保持手段と、上記データ保持手段に保持され
た一の波長光検出手段に基づく時間データを基準とする
所定時間範囲内に、他の波長光検出手段に基づく時間デ
ータが保持されているか否かを判別し、保持されていな
ければ、一の波長光検出手段に基づく時間データにより
距離の算出処理を行う信号処理手段とを有する。
【0012】
【作用】本発明によれば、たとえば2つの光発生手段か
らそれぞれ波長が異なる光がほぼ同時に被測定対象物体
に向かって発射される。これら波長の異なる光は、たと
えば所定時間(Δtb1/2)後に光発生手段と被測定対
象物体との間に存在する障害物に到達し、あるいは所定
時間(Δtb2/2)後に被測定対象物体に取り付けられ
た反射体に到達する。2つの光発生手段から発射された
光が障害物に到達すると両光とも反射される。これに対
して、2つの光発生手段から発射された光が反射体に到
達すると、一の波長の光のみ反射され、他の波長の光は
吸収されて反射されない。また、各光発生手段の光出射
開始からの時間が時間計測手段により計測される。
【0013】障害物4で反射された一の波長および他の
波長の光は、反射されてから所定時間(Δtb1/2)後
に一の波長光検出手段および他の波長光検出手段に到達
し、これらで検出される。そして、一の波長光検出手段
および他の波長光検出手段で反射光が検出された際の時
間計測手段による時間データがデータ保持手段に保持さ
れる。このようなデータ保持手段への時間データの保持
動作に伴い、信号処理手段では、データ保持手段に保持
された一の波長光検出手段の検出信号に基づく時間デー
タを基準とする所定時間範囲内に、他の波長光検出手段
に基づく時間データが保持されているか否かの判別が行
われる。この場合は、他の波長光検出手段の検出信号に
基づく時間データが保持されていることから、一の波長
光検出手段の検出信号に基づく時間データが被測定対象
物体ではなく障害物によるものと判断され距離の算出は
行われない。
【0014】また、反射体で反射された一の波長の光
は、反射されてから所定時間(Δtb2/2)後に一の波
長光検出手段に到達し、ここで検出される。このとき、
他の波長光検出手段では、他の波長の光の検出は行われ
ない。そして、一の波長光検出手段で反射光が検出され
た際の時間計測手段による時間データがデータ保持手段
に保持される。このようなデータ保持手段への時間デー
タの保持動作に伴い、信号処理手段では、データ保持手
段に保持された一の波長光検出手段の検出信号に基づく
時間データを基準とする所定時間範囲内に、他の波長光
検出手段に基づく時間データが保持されているか否かの
判別が行われる。この場合は、他の波長光検出手段の検
出信号に基づく時間データが保持されていないことか
ら、一の波長光検出手段の検出信号に基づく時間データ
が障害物ではなく被測定対象物体によるものと判断さ
れ、一の波長光検出手段の検出信号に基づく時間データ
により距離の算出が行われる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明に係る測距装置の一実施例を
示す構成図であって、従来例を示す図4と同一構成部分
は同一符号をもって表す。すなわち、2は被測定対象物
体、4は障害物、5はレーザレーダ装置、6は反射体を
それぞれ示している。
【0016】レーザレーダ装置5は、図2に示すよう
に、第1の半導体レーザ501、第2の半導体レーザ5
02、ハーフミラー503,504、レンズ505,5
10、第1の光検出器506、第2の光検出器507、
増幅器508,509,515,516、第1の波長フ
ィルタ511、第2の波長フィルタ512、第3の光検
出器513、第4の光検出器514、第1のカウンタ5
17、第2のカウンタ518、発振器519、データ保
持回路520、信号処理部521、制御部522および
トリガ回路523により構成されている。
【0017】第1の半導体レーザ501は、発振波長が
λ1 で、トリガ回路523の出力信号に基づいてパルス
状の光OPL1 を出射する。第2の半導体レーザ502
は、発振波長がλ2 (λ2 >λ1 )で、トリガ回路52
3の出力信号に基づいてパルス状の光OPL2 を出射す
る。
【0018】ハーフミラー503は、第1の半導体レー
ザ501の出射光OPL1 が入射され、出射光OPL1
の一部を透過させてレンズ505に入射させ、一部を反
射して第1の光検出器506の受光部に入射させる。ハ
ーフミラー504は、第2の半導体レーザ502の出射
光OPL2 が入射され、出射光OPL2 の一部を透過さ
せてレンズ505に入射させ、一部を反射して第2の光
検出器507の受光部に入射させる。レンズ505は、
ハーフミラー503および504を透過したレーザ光O
PL1 ,OPL2 に対して所定の広がりを持たせて当該
装置から被測定対象物体2に向かって発射させる。
【0019】第1の光検出器506は、ハーフミラー5
03で反射された第1の半導体レーザ501によるレー
ザ光OPL1 を受光し、その受光量に応じたレベルの電
気信号DT1 に変換し増幅器508に出力する。第2の
光検出器507は、ハーフミラー504で反射された第
2の半導体レーザ502によるレーザ光OPL2 を受光
し、その受光量に応じたレベルの電気信号DT2 に変換
し増幅器509に出力する。増幅器508は、第1の光
検出器506の出力信号DT1 を所定の利得をもって増
幅し第1のカウンタ517に出力する。増幅器509
は、第2の光検出器507の出力信号DT2 を所定の利
得をもって増幅し第1のカウンタ517に出力する。
【0020】レンズ510は、第1および第2の半導体
レーザ501,502の出射光OPL1 ,OPL2 のう
ち障害物4あるいは反射体6で反射されレーザレーダ装
置5に帰還した光を集光し、第1および第2の波長フィ
ルタ511,512に入射させる。第1の波長フィルタ
511は、レンズ510で集光された光のうち波長λ1
の光のみを透過させて第3の光検出器513の受光部に
入射させる。第2の波長フィルタ512は、レンズ51
0で集光された光のうち波長λ2 の光のみを透過させて
第4の光検出器514の受光部に入射させる。
【0021】第3の光検出器513は、第1の波長フィ
ルタ511を透過した波長λ1 の光を受光し、その受光
量に応じたレベルの電気信号DT3 に変換し増幅器51
5に出力する。第4の光検出器514は、第2の波長フ
ィルタ512を透過した波長λ2 の光を受光し、その受
光量に応じたレベルの電気信号DT4 に変換し増幅器5
16に出力する。増幅器515は、第3の光検出器51
3の出力信号DT3 を所定の利得をもって増幅しデータ
保持回路520に出力する。増幅器516は、第4の光
検出器514の出力信号DT4 を所定の利得をもって増
幅しデータ保持回路520に出力する。
【0022】第1のカウンタ517は、増幅器508を
介した第1の光検出器506の出力信号DT1 を受けて
カウント動作を開始し、発振器519による基準信号C
LKに基づいてカウントアップし、カウント値をデータ
保持回路520に出力する。また、第1のカウンタ51
7は、制御部522によるリセット信号RSTによりリ
セットされる。第2のカウンタ518は、増幅器509
を介した第2の光検出器507の出力信号DT2 を受け
てカウント動作を開始し、発振器519による基準信号
CLKに基づいてカウントアップし、カウント値をデー
タ保持回路520に出力する。また、第2のカウンタ5
18は、制御部522によるリセット信号RSTにより
リセットされる。
【0023】データ保持回路520は、増幅器515を
介した第3の光検出器513の出力信号DT1 および増
幅器516を介した第4の光検出器514の出力信号D
T2をあらかじめ設定したスレッショルドレベルSLよ
り高いレベルで入力した際の第1および第2のカウンタ
517,518のカウンタ値、すなわち計測時間を取り
込んで保持する。
【0024】信号処理部521は、データ保持回路52
0に保持された第3の光検出器513の出力信号DT3
の入力に基づく時間データΔtb1を基準とする±ΔT間
に、第4の光検出器514の出力信号DT4の入力に基
づく時間データΔtb2が保持されているか否かを判別
し、保持されていなければ、時間データΔtb1が被測定
対象物体2に取り付けた反射体6によるものと判断し、
上述した(1)式{R=(C・Δt)/2}に基づいて
被測定対象物体2までの距離を算出し、保持されていれ
ば時間データΔtb1が被測定対象物体2ではなく障害物
4によるものと判断し、たとえば距離を算出せずその旨
を示すデータを出力する。
【0025】制御部522は、発振器519による基準
信号CLKの入力に基づいて、トリガ回路523のトリ
ガ出力の制御、データ保持回路520のデータ保持動
作、並びに第1および第2のカウンタ517,518の
リセット制御などを行う。
【0026】反射体6は、図3に示すように、波長λ1
と波長λ2 との間の波長に対して急俊な波長選択性を有
する、たとべば干渉フィルタなどから構成され、被測定
対象物体2の所定の位置に取り付けられている。反射体
6は、レーザレーダ装置5の第1の半導体レーザ501
から出射された波長λ1 の光OPL1 は高い反射率をも
って反射し、第2の半導体レーザ502から出射された
波長λ2 の光OPL2 は低い反射率、すなわち高い吸収
率をもって吸収する。したがって、反射体6では、第2
の半導体レーザ502から出射された波長λ2 の光OP
L2 はほとんど反射されない。
【0027】次に、上記構成による動作を、図4を用い
て説明する。制御部522の制御に基づくトリガ回路5
23の出力信号に応じて第1の半導体レーザ501が波
長λ1 で発振し、パルス状のレーザ光OPL1 が出射さ
れるとともに、これとほぼ同時に、第2の半導体レーザ
502が波長λ2 で発振し、パルス状のレーザ光OPL
2 が出射される。第1の半導体レーザ501の出射光O
PL1 は、ハーフミラー503に入射され、一部はハー
フミラー503を透過し、レンズ505を介しある広が
りをもって本装置から被測定対象物体2に向かって発射
される。同様に、第2の半導体レーザ502の出射光O
PL2 は、ハーフミラー504に入射され、一部はハー
フミラー504を透過し、レンズ505を介しある広が
りをもって本装置から被測定対象物体2に向かって発射
される。
【0028】レーザレーダ装置5から発射された光OP
L1 ,OPL2 は、たとえば所定時間(Δtb1/2)後
にレーザレーダ装置5と被測定対象物体2との間に存在
する障害物4に到達し、あるいは所定時間(Δtb2/
2)後に被測定対象物体2に取り付けられた反射体6に
到達する。
【0029】レーザレーダ装置5から発射された光OP
L1 ,OPL2 が障害物4に到達すると両光とも反射さ
れる。これに対して、レーザレーダ装置5から発射され
た光OPL1 ,OPL2 が反射体6に到達すると、波長
λ2 の光OPL2 は吸収されて波長λ1 の光OPL1の
み反射される。
【0030】また、第1の半導体レーザ501の出射光
OPL1 の一部はハーフミラー503で反射されて第1
の光検出器506で受光される。第1の光検出器506
では、受けた光が受光レベルに応じた電気信号DT1に
変換される。この電気信号DT1は増幅器508で所定
の増副作用を受けた後、第1のカウンタ517に入力さ
れる。第1のカウンタ517では、ある一定レベル以上
の電気信号の最初の入力によりカウント動作が開始され
る。すなわち、初期状態において第1の半導体レーザ5
01から最初のパルスレーザ光が出射され、それに応じ
た電気信号の入力に伴い、第1のカウンタ517ではカ
ウント動作、すなわちパルスレーザ光OPL1の出射開
始からの時間の計測が開始される。
【0031】同様に、第2の半導体レーザ502の出射
光OPL2 の一部はハーフミラー504で反射されて第
2の光検出器507で受光される。第2の光検出器50
7では、受けた光が受光レベルに応じた電気信号DT2
に変換される。この電気信号DT2は増幅器509で所
定の増副作用を受けた後、第2のカウンタ518に入力
される。第2のカウンタ518では、ある一定レベル以
上の電気信号の最初の入力によりカウント動作が開始さ
れる。すなわち、初期状態において第2の半導体レーザ
502から最初のパルスレーザ光が出射され、それに応
じた電気信号の入力に伴い、第2のカウンタ518では
カウント動作、すなわちパルスレーザ光OPL2の出射
開始からの時間の計測が開始される。
【0032】障害物4で反射された波長λ1 および波長
λ2 の光は、反射されてから所定時間(Δtb1/2)後
にレーザレーダ装置5に到達し、レンズ510で集光さ
れて第1および第2の波長フィルタ511,512に入
射される。第1の波長フィルタ511に入射された光
は、波長λ1 の光のみが透過されて第3の光検出器51
3で受光され、第2の波長フィルタ512に入射された
光は、波長λ2 の光のみが透過されて第4の光検出器5
14で受光される。
【0033】第3の光検出器513では、受けた光が受
光レベルに応じた電気信号DT3に変換される。この電
気信号DT3 は増幅器515で所定の増副作用を受けた
後、図4中信号S41で示すようなレベルをもってデータ
保持回路520に入力される。データ保持回路520で
は、この入力信号レベルはスレッショルドレベルSLよ
り高いレベルにあることから、その入力時における第1
のカウンタ517の出力データ、すなわち計測時間Δt
b11 が保持される。
【0034】同様に、第4の光検出器514では、受け
た光が受光レベルに応じた電気信号DT4に変換され
る。この電気信号は増幅器516で所定の増副作用を受
けた後、図4中信号S42で示すようなレベルをもってデ
ータ保持回路520に入力される。データ保持回路52
0では、この入力信号レベルはスレッショルドレベルS
Lより高いレベルにあることから、その入力時における
第2のカウンタ518の出力データ、すなわち計測時間
Δtb21 が保持される。この計測時間Δtb21 は、第1
の半導体レーザ501と第2の半導体レーザ502とが
ほとんど同時に発振することから、第1のカウンタ51
7による計測時間Δtb11 に極めて近い時間となる。
【0035】このようなデータ保持回路520への時間
データの保持動作に伴い、信号処理部521では、デー
タ保持回路520に保持された第3の光検出器513の
出力信号DT1 の入力に基づく時間データΔtb11 を基
準とする±ΔT間に、第4の光検出器514の出力信号
DT2 の入力に基づく時間データΔtb21 が保持されて
いるか否かの判別が行われる。この場合は、第4の光検
出器514の出力信号DT2 の入力に基づく時間データ
Δtb21 が保持されていることから、時間データΔtb1
1 が被測定対象物体2ではなく障害物4によるものと判
断され、距離の算出が行われず、その旨を示すデータが
出力される。
【0036】また、反射体6で反射された波長λ1 の光
は、反射されてから所定時間(Δtb2/2)後にレーザ
レーダ装置1に到達し、レンズ510で集光されて第1
および第2の波長フィルタ511,512に入射され
る。第1の波長フィルタ511に入射された光は、波長
λ1 であることから、透過されて第3の光検出器513
で受光される。これに対して、第2の波長フィルタ51
2に入射された光は遮断されて第4の光検出器514で
受光されない。
【0037】第3の光検出器513では、受けた光が受
光レベルに応じた電気信号DT3に変換される。この電
気信号は増幅器515で所定の増副作用を受けた後、図
4中信号S6 で示すようなレベルをもってデータ保持回
路520に入力される。データ保持回路520では、こ
の入力信号レベルはスレッショルドレベルSLより高い
レベルにあることから、その入力時における第1のカウ
ンタ517の出力データ、すなわち計測時間Δtb12 が
保持される。
【0038】このとき、第4の光検出器514では、所
定レベルの光が受光されないことから、データ保持回路
520には、スレッショルドレベルSLより低いレベル
の信号の入力しか行われず第4の光検出器514の出力
信号DT4に基づく時間データの保持動作は行われな
い。
【0039】このようなデータ保持回路520への時間
データの保持動作に伴い、信号処理部521では、デー
タ保持回路520に保持された第3の光検出器513の
出力信号DT1 の入力に基づく時間データΔtb12 を基
準とする±ΔT間に、第4の光検出器514の出力信号
DT2 の入力に基づく時間データΔtb2が保持されてい
るか否かの判別が行われる。この場合は、第4の光検出
器514の出力信号DT2 の入力に基づく時間データΔ
tb2が保持されていないことから、時間データΔtb12
が障害物4ではなく被測定対象物体2によるものと判断
され、距離の算出が行われ、距離データが出力される。
【0040】以上説明したように、本実施例によれば、
被測定対象物体2に波長λ1 の光は反射し、波長λ2 の
光は吸収する反射体6を取り付け、レーザレーダ装置5
に異なる発振波長λ1 ,λ2 の第1および第2の半導体
レーザ501,502を設け、これらの発振開始からの
時間を第1および第2のカウンタ517,518で計測
し、第1および第2の半導体レーザ501,502の出
射パルス光の被測定対象物体2または障害物4による反
射光を第3および第4の光検出器513,514で検出
し、検出時の各時間データをデータ保持回路520に保
持し、信号処理部521で、データ保持回路520に保
持された第3の光検出器513の出力信号DT3の入力
に基づく時間データΔtb1を基準とする±ΔT間に、第
4の光検出器514の出力信号DT4の入力に基づく時
間データΔtb2が保持されているか否かを判別し、保持
されていなければ、時間データΔtb1が被測定対象物体
2に取り付けた反射体6によるものと判断し、被測定対
象物体2までの距離を算出し、保持されていなれば時間
データΔtb1が被測定対象物体2ではなく障害物4によ
るものと判断し、距離を算出せずその旨を示すデータを
出力するようにしたので、障害物による誤測定を防止で
き、精度の高い距離測定を実現できる。また、誤測定で
あった場合に、その判定を簡単に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
障害物による誤測定を防止でき、精度の高い距離測定を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測距装置の一実施例を示す構成図
である。
【図2】図1のレーザレーダ装置の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図3】本発明に係る反射体の波長選択特性を説明する
ための図である。
【図4】本発明に係る動作を説明するための図である。
【図5】従来の測距装置の構成図である。
【図6】図5のレーザレーダ装置の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図7】従来装置の課題を説明するための図である。
【符号の説明】
2…被測定対象物体 4…障害物 5…レーザレーダ装置 501…第1の半導体レーザ 502…第2の半導体レーザ 503,504…ハーフミラー 505,510…レンズ 506…第1の光検出器 507…第2の光検出器 508,509,515,516…増幅器 511…第1の波長フィルタ 512…第2の波長フィルタ 513…第3の光検出器 514…第4の光検出器 517…第1のカウンタ 518…第2のカウンタ 519…発振器 520…データ保持回路 521…信号処理部 522…制御部 523…トリガ回路 6…反射体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象物体に対して光を発射し、そ
    の反射光を検出して対象物体までの距離を測定する測距
    装置であって、 それぞれ異なる波長の光を出射する少なくとも2つの光
    発生手段と、 上記各光発生手段の光出射開始からの時間を計測する時
    間計測手段と、 上記被測定対象物体に設けられ、上記光発生手段による
    光のうち一の波長の光のみ反射する反射体と、 上記光発生手段による光のうち一の波長の反射パルス光
    を検出する一の波長光検出手段と、 上記光発生手段による光のうち他の波長の反射光を検出
    する他の波長光検出手段と、 上記一の波長光検出手段および他の波長光検出手段で反
    射光が検出された際の上記時間計測手段による時間デー
    タを保持するデータ保持手段と、 上記データ保持手段に保持された一の波長光検出手段に
    基づく時間データを基準とする所定時間範囲内に、他の
    波長光検出手段に基づく時間データが保持されているか
    否かを判別し、保持されていなければ、一の波長光検出
    手段に基づく時間データにより距離の算出処理を行う信
    号処理手段とを有することを特徴とする測距装置。
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