JPH07128020A - シリコン酸化膜分析方法 - Google Patents
シリコン酸化膜分析方法Info
- Publication number
- JPH07128020A JPH07128020A JP5271461A JP27146193A JPH07128020A JP H07128020 A JPH07128020 A JP H07128020A JP 5271461 A JP5271461 A JP 5271461A JP 27146193 A JP27146193 A JP 27146193A JP H07128020 A JPH07128020 A JP H07128020A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxide film
- silicon oxide
- qualitative analysis
- characteristic curve
- film thickness
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- Pending
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- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 シリコン酸化膜の定性分析とともに、その膜
厚の測定も同時に行え、しかも、短時間の内に各々の測
定結果が得られるようにする。 【構成】 高周波グロー放電発光分光分析装置を適用
し、シリコン酸化膜の深さ方向に沿って、所要の各成分
元素に関して定性分析を行い、その定性分析結果に基づ
いて得られる発光強度の経時変化を示す特性曲線から、
その特性曲線が示すシリコン酸化膜の表面からシリコン
基板との境界に至るまでの波形の波数mを計数し、その
波数mから、d=m・λk/(2nk) (ただし、λkは分析対
象元素の波長、nkはシリコン酸化膜の分析対象元素の屈
折率)に基づいて膜厚dを決定する。
厚の測定も同時に行え、しかも、短時間の内に各々の測
定結果が得られるようにする。 【構成】 高周波グロー放電発光分光分析装置を適用
し、シリコン酸化膜の深さ方向に沿って、所要の各成分
元素に関して定性分析を行い、その定性分析結果に基づ
いて得られる発光強度の経時変化を示す特性曲線から、
その特性曲線が示すシリコン酸化膜の表面からシリコン
基板との境界に至るまでの波形の波数mを計数し、その
波数mから、d=m・λk/(2nk) (ただし、λkは分析対
象元素の波長、nkはシリコン酸化膜の分析対象元素の屈
折率)に基づいて膜厚dを決定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波グロー放電発光
分光分析装置を用いてシリコン酸化膜を分析する方法に
関する。
分光分析装置を用いてシリコン酸化膜を分析する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリコンウエハ上に形成される
酸化膜(SiO2)は、半導体チップの絶縁層となるが、こ
のような半導体チップの製造プロセスにおいては、予め
シリコン酸化膜の深さ方向に沿う成分分布や、その膜厚
を測定することが必要となる。
酸化膜(SiO2)は、半導体チップの絶縁層となるが、こ
のような半導体チップの製造プロセスにおいては、予め
シリコン酸化膜の深さ方向に沿う成分分布や、その膜厚
を測定することが必要となる。
【0003】従来、シリコン酸化膜の膜厚測定には偏光
解析装置などが、また、膜厚の定性分析には、ESCA
などの表面分析装置がそれぞれ使用されている。
解析装置などが、また、膜厚の定性分析には、ESCA
などの表面分析装置がそれぞれ使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の偏光
解析装置を使用すれば、シリコン酸化膜の膜厚を比較的
精度良く測定できるものの、膜厚の深さ方向に沿う成分
分布等の定性分析はできない。
解析装置を使用すれば、シリコン酸化膜の膜厚を比較的
精度良く測定できるものの、膜厚の深さ方向に沿う成分
分布等の定性分析はできない。
【0005】また、従来よりESCA等の表面分析装置
を使用すれば、シリコン酸化膜の定性分析は可能である
が、直接に膜厚測定をすることができない。
を使用すれば、シリコン酸化膜の定性分析は可能である
が、直接に膜厚測定をすることができない。
【0006】しかも、表面分析装置では、定性分析や膜
厚測定をする場合のいずれにおいても、測定に時間がか
かり、短時間の内に測定結果を得ることができない。
厚測定をする場合のいずれにおいても、測定に時間がか
かり、短時間の内に測定結果を得ることができない。
【0007】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、シリコン酸化膜の定性分析とと
もに、その膜厚の測定も同時に行え、しかも、短時間の
内に測定結果が得られるようにすることを課題とする。
ためになされたもので、シリコン酸化膜の定性分析とと
もに、その膜厚の測定も同時に行え、しかも、短時間の
内に測定結果が得られるようにすることを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】一般に、高周波グロー放
電に際しては、イオンのスパッタリング作用によって試
料の蒸発、励起が行われる。したがって、シリコン酸化
膜に対して高周波グロー放電を行うと、その時間経過と
ともに、シリコン酸化膜が次第に飛散して、その深さ方
向の定性分析を行える。しかも、その際に得られる測定
元素の発光強度の経時変化を示す曲線には、各波長に固
有の周期的な波形が現れる。この波形の周期性は、シリ
コン酸化膜から励起発光した光と、その光がシリコン基
板との境界面で反射した光との干渉に基づくと考えら
れ、このため、各測定元素の励起光の波長、シリコン酸
化膜の屈折率、シリコン酸化膜内に対応する曲線の波数
を知ることで、シリコン酸化膜の膜厚を決定することが
できる。
電に際しては、イオンのスパッタリング作用によって試
料の蒸発、励起が行われる。したがって、シリコン酸化
膜に対して高周波グロー放電を行うと、その時間経過と
ともに、シリコン酸化膜が次第に飛散して、その深さ方
向の定性分析を行える。しかも、その際に得られる測定
元素の発光強度の経時変化を示す曲線には、各波長に固
有の周期的な波形が現れる。この波形の周期性は、シリ
コン酸化膜から励起発光した光と、その光がシリコン基
板との境界面で反射した光との干渉に基づくと考えら
れ、このため、各測定元素の励起光の波長、シリコン酸
化膜の屈折率、シリコン酸化膜内に対応する曲線の波数
を知ることで、シリコン酸化膜の膜厚を決定することが
できる。
【0009】本発明は、かかる点に着目したもので、上
述した課題を解決するために、次の構成を採る。
述した課題を解決するために、次の構成を採る。
【0010】すなわち、本発明に係るシリコン酸化膜分
析方法では、シリコン基板上に形成された酸化膜を分析
する方法であって、高周波グロー放電発光分光分析装置
を適用し、シリコン酸化膜の深さ方向に沿って、所要の
各成分元素に関して定性分析を行い、その定性分析結果
に基づいて得られる発光強度の経時変化を示す特性曲線
から、その特性曲線が示すシリコン酸化膜の表面からシ
リコン基板との境界に至るまでの波形の波数mを計数
し、その波数mから、 d=m・λk/(2nk) (ただし、λkは分析対象元素の波長、nはシリコン酸化
膜の分析対象元素の屈折率)に基づいて膜厚dを決定する
ようにしている。
析方法では、シリコン基板上に形成された酸化膜を分析
する方法であって、高周波グロー放電発光分光分析装置
を適用し、シリコン酸化膜の深さ方向に沿って、所要の
各成分元素に関して定性分析を行い、その定性分析結果
に基づいて得られる発光強度の経時変化を示す特性曲線
から、その特性曲線が示すシリコン酸化膜の表面からシ
リコン基板との境界に至るまでの波形の波数mを計数
し、その波数mから、 d=m・λk/(2nk) (ただし、λkは分析対象元素の波長、nはシリコン酸化
膜の分析対象元素の屈折率)に基づいて膜厚dを決定する
ようにしている。
【0011】
【作用】上記構成においては、標準試料を用いて高周波
グロー放電の時間とシリコン酸化膜の膜厚との関係を示
す検量線を予め作成しておかなくても、未知試料のシリ
コン酸化膜について定性分析を行うだけで膜厚の測定も
行えることになる。
グロー放電の時間とシリコン酸化膜の膜厚との関係を示
す検量線を予め作成しておかなくても、未知試料のシリ
コン酸化膜について定性分析を行うだけで膜厚の測定も
行えることになる。
【0012】
【実施例】シリコン基板上に形成された酸化膜を分析す
るための本発明方法について説明する。
るための本発明方法について説明する。
【0013】まず、高周波グロー放電発光分光分析装置
を適用して、シリコン基板上に形成された酸化膜に対し
て高周波グロー放電を行う。
を適用して、シリコン基板上に形成された酸化膜に対し
て高周波グロー放電を行う。
【0014】この高周波グロー放電では、イオンのスパ
ッタリング作用によってシリコン酸化膜の蒸発、励起が
行われ、その結果、放電時間の経過とともに、シリコン
酸化膜が次第に飛散して、その膜厚が次第に薄くなり、
所要の測定元素に関してその深さ方向の定性分析を行え
る。すなわち、所要の各元素ごとに発光強度を測定し、
その経時変化を記録すれば、図1に示すような特性曲線
が得られる。
ッタリング作用によってシリコン酸化膜の蒸発、励起が
行われ、その結果、放電時間の経過とともに、シリコン
酸化膜が次第に飛散して、その膜厚が次第に薄くなり、
所要の測定元素に関してその深さ方向の定性分析を行え
る。すなわち、所要の各元素ごとに発光強度を測定し、
その経時変化を記録すれば、図1に示すような特性曲線
が得られる。
【0015】これらの特性曲線は、各測定元素の励起光
波長に固有の周期的な波形として現れる。この波形の周
期性は、図2に示すように、シリコン酸化膜で励起発光
した光と、その光がシリコン基板との境界面で反射した
光との干渉に基づくと考えられる。
波長に固有の周期的な波形として現れる。この波形の周
期性は、図2に示すように、シリコン酸化膜で励起発光
した光と、その光がシリコン基板との境界面で反射した
光との干渉に基づくと考えられる。
【0016】そこで、いま、シリコン酸化膜の厚さを
d、シリコン酸化膜で励起発光した直接光(図2の符号
で示す)と、シリコン酸化膜を通ってシリコン基板との
境界面で反射した光(図2の符号で示す)との光路差を
Δ、シリコン酸化膜の分析対象元素の屈折率をnkとする
と、 Δ=2nkd (1) となる。
d、シリコン酸化膜で励起発光した直接光(図2の符号
で示す)と、シリコン酸化膜を通ってシリコン基板との
境界面で反射した光(図2の符号で示す)との光路差を
Δ、シリコン酸化膜の分析対象元素の屈折率をnkとする
と、 Δ=2nkd (1) となる。
【0017】そして、シリコン酸化膜がスパッタリング
によって次第にその厚さdが薄くなり、その光路差Δが
変化する。各測定元素の励起光の波長λkの整数倍に等
しくなったときに、干渉強度がピークになる。つまり、
時間経過とともに光路差Δが変化してd=0になるまで
の間に、いくつかのピークが現れる。この場合、互いに
隣り合うピーク間は1波長を意味する。そこで、図1に
示す上記の定性分析結果に基づいて得られる発光強度の
経時変化を示す特性曲線から、その特性曲線が示すシリ
コン酸化膜の表面からシリコン基板の境界に至るまでの
波形の波数mを求めれば、 Δ=m・λk (2) となる。たとえば、図1の酸素(O)については、m=4
・(1/2)となる。
によって次第にその厚さdが薄くなり、その光路差Δが
変化する。各測定元素の励起光の波長λkの整数倍に等
しくなったときに、干渉強度がピークになる。つまり、
時間経過とともに光路差Δが変化してd=0になるまで
の間に、いくつかのピークが現れる。この場合、互いに
隣り合うピーク間は1波長を意味する。そこで、図1に
示す上記の定性分析結果に基づいて得られる発光強度の
経時変化を示す特性曲線から、その特性曲線が示すシリ
コン酸化膜の表面からシリコン基板の境界に至るまでの
波形の波数mを求めれば、 Δ=m・λk (2) となる。たとえば、図1の酸素(O)については、m=4
・(1/2)となる。
【0018】よって、(1)、(2)式から d=m・λk/(2nk) (3) の関係が得られる。
【0019】したがって、(3)式に基づいて膜厚dを決
定することができる。
定することができる。
【0020】表1は、図1で得られた特性曲線(ここで
は特に酸素の特性曲線)から、(3)式に基づいてシリコ
ン酸化膜の膜厚を求めた結果である。なお、表1中に
は、偏光解析装置を適用してシリコン酸化膜の膜厚を測
定した結果も併せて記載している。
は特に酸素の特性曲線)から、(3)式に基づいてシリコ
ン酸化膜の膜厚を求めた結果である。なお、表1中に
は、偏光解析装置を適用してシリコン酸化膜の膜厚を測
定した結果も併せて記載している。
【0021】
【表1】
【0022】表1から分かるように、若干の誤差はある
もののnm単位での値であるから、膜厚dの大小の目安と
しては十分な測定結果が得られている。
もののnm単位での値であるから、膜厚dの大小の目安と
しては十分な測定結果が得られている。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン酸化膜の定性
分析とともに、その膜厚の測定も同時に行え、しかも、
短時間の内に各々の測定結果が得られる。
分析とともに、その膜厚の測定も同時に行え、しかも、
短時間の内に各々の測定結果が得られる。
【図1】高周波グロー放電発光分光分析装置によって、
所要の各元素ごとに発光強度を測定し、その経時変化を
記録して得られる特性曲線を示す図である。
所要の各元素ごとに発光強度を測定し、その経時変化を
記録して得られる特性曲線を示す図である。
【図2】シリコン基板上に形成された酸化膜と高周波グ
ロー放電による励起発光の状態を示す説明図である。
ロー放電による励起発光の状態を示す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリコン基板上に形成された酸化膜を分
析する方法であって、 高周波グロー放電発光分光分析装置を適用し、シリコン
酸化膜の深さ方向に沿って、所要の各成分元素に関して
定性分析を行い、その定性分析結果に基づいて得られる
発光強度の経時変化を示す特性曲線から、その特性曲線
が示すシリコン酸化膜の表面からシリコン基板との境界
に至るまでの波形の波数mを計数し、その波数mから、 d=m・λk/(2nk) (ただし、λkは分析対象元素の波長、nkはシリコン酸化
膜の分析対象元素の屈折率)に基づいて膜厚dを決定する
ことを特徴とするシリコン酸化膜分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271461A JPH07128020A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | シリコン酸化膜分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271461A JPH07128020A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | シリコン酸化膜分析方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07128020A true JPH07128020A (ja) | 1995-05-19 |
Family
ID=17500364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271461A Pending JPH07128020A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | シリコン酸化膜分析方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07128020A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2469303C1 (ru) * | 2011-07-29 | 2012-12-10 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Физико-технический институт им. А.Ф.Иоффе Российской академии наук | Способ количественного определения содержания диоксида кремния на поверхности кремния |
CN105627937A (zh) * | 2015-12-25 | 2016-06-01 | 东风商用车有限公司 | 一种辉光放电光谱法测定白色油漆板漆膜单层膜厚的方法 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5271461A patent/JPH07128020A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2469303C1 (ru) * | 2011-07-29 | 2012-12-10 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Физико-технический институт им. А.Ф.Иоффе Российской академии наук | Способ количественного определения содержания диоксида кремния на поверхности кремния |
CN105627937A (zh) * | 2015-12-25 | 2016-06-01 | 东风商用车有限公司 | 一种辉光放电光谱法测定白色油漆板漆膜单层膜厚的方法 |
CN105627937B (zh) * | 2015-12-25 | 2018-08-03 | 东风商用车有限公司 | 一种辉光放电光谱法测定白色油漆板漆膜单层膜厚的方法 |
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