JPH07126941A - トラベラー挿入方法 - Google Patents

トラベラー挿入方法

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JPH07126941A
JPH07126941A JP29722293A JP29722293A JPH07126941A JP H07126941 A JPH07126941 A JP H07126941A JP 29722293 A JP29722293 A JP 29722293A JP 29722293 A JP29722293 A JP 29722293A JP H07126941 A JPH07126941 A JP H07126941A
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JP
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traveler
ring
yarn
tip
exchange
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JP29722293A
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Itaru Yokota
至 横田
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トラベラー挿入装置がトラベラーを正確な姿
勢で保持するように矯正して、トラベラーのリングへの
挿着の成功率を向上させるトラベラー挿入方法を提供す
る。 【構成】 C型トラベラー7を保持する先端82aがリ
ング5の内側から外側に矢印の如く退出してトラベラ
ー7をリング5に挿着するトラベラー挿入方法であっ
て、先端82aに保持されたトラベラー7がリング5の
内側であってトラベラー開口上端7bがリング5の上側
にある位置まできた後、先端82aをリング5に向かっ
て押し付け動作してトラベラー7の姿勢が悪い場合に正
しい姿勢に矯正し、その後に先端82aが退出してトラ
ベラー7をリング5に確実挿着するようにしたトラベラ
ー挿入方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リング精紡機のリング
に挿着されたトラベラーを自動的に交換するトラベラー
交換に際して、C型トラベラー保持するトラベラー挿入
装置によるトラベラー挿着が確実に行われるようにした
トラベラー挿入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まずトラベラーが用いられるリング精紡
機を図10により説明する。リング精紡機101は加撚
機構102とドラフト機構103を有している。ドラフ
ト機構103は、バックローラ104、エプロン105
を有するミドルローラ106、およびフロントローラ1
07の上下ローラ対を順に上から下へと配列し、各ロー
ラ対の上ローラがクレードルアームで開閉可能に支持さ
れ、各ローラ対の下ローラが駆動されるものである。太
径のスライバS又は粗糸Sはドラフト機構103を経て
糸となる。この糸に以下に述べる加撚機構102を経て
紡績糸となる。
【0003】加撚機構102は、ボビン2が挿着される
スピンドル軸1と、ボビン2の長手方向に沿って上下動
自在でありトラバース可能なリングレール4と、リング
レール4に固定されたリング5と、リング5のフランジ
に挿着されて周方向に走行自在なトラベラー7と、バル
ーン制御リング9と、スネルワイヤ8とを下から上へと
配列したものである。スピンドル軸1は複数錘に共通の
ベルト3で通常1〜2万RPM前後の高速回転してい
る。
【0004】糸Yは、スネルワイヤ8及びバルーン制御
リング9及びトラベラー7を経てボビン2に巻き取られ
る。ボビン2が回ると、トラベラー7は糸に引っ張られ
て、リング5のフランジ上を走行し、糸に撚りを与え
る。上方から送られた糸の長さに相当した分だけ、ボビ
ン2とトラベラー7との間に回転数の差があり、この長
さだけボビン2に巻き取られる。すなわち、リング5と
トラベラー7は回転数差を生じさせるための摩擦抵抗体
であると同時に、加撚作用と巻取作用を行うための走行
方向変換機構となっている。
【0005】トラベラー7はC字型の金具でリング5の
フランジに挿着されている。このトラベラー7はフラン
ジ上を1〜2万RPM前後で高速回転するため、摩耗す
る。そこで、1〜2週間毎にトラベラー7を古いものか
ら新しいものへと交換する必要がある。従来のトラベラ
ー交換方法は人手によるものであった。すなわち、適宜
な爪金具を用いて古いトラベラーを外し、新しいトラベ
ラーを挿着する。この新しいトラベラーの挿着に際し
て、人手による道具としてトラベラー取付装置が用いら
れることもある。この従来のトラベラー交換方法は道具
を使うものの人手によるものであり、多数錘を有するリ
ング精紡機のトラベラーを全数交換するとなると、熟練
者でも相当の時間を要する。そのため、このトラベラー
交換のための要員が必要である。
【0006】そこで、トラベラー交換を自動化するトラ
ベラー交換方法が望まれるようになった。このような自
動のトラベラー交換方法は、トラベラーに至る糸を弛
め、給糸ボビンを回してトラベラーを所定の位置にして
トラベラー交換を行い、交換後の糸の弛みを取るという
順に行われる。これを一つの給糸ボビンに対して順番に
行うと、サイクルタイムが長くなる。そこで3つの給糸
ボビンに対して、トラベラーに至る糸を弛めておく準備
工程と、トラベラー交換を行う作業工程と、交換後の糸
の弛みを取る仕上げ工程とを同時に行い、給糸ボビンを
一つずつずらし、一つの給糸ボビンについて、準備工程
と作業工程と交換工程をを順次切り換えて行ないサイク
ルタイムを短縮するトラベラー交換方法を提案した。
【0007】ここで、従来のトラベラー交換方法におけ
るトラベラー挿着工程を図11によって説明する。図1
1はトラベラー挿入装置22の構造と作動を示す図であ
り、同図(a)は全体斜視図、同図(b)は要部拡大図
である。同図(a)おいて、トラベラー挿入装置22
は、トラベラー7の多数が嵌め込まれたアーム82と、
切り出し部材83と、板バネ84とからなっている。切
り出し部材83の方向の移動により、トラベラー7の
一つを押さえながら先端に送り出す。同図(b)のよう
にアーム82の先端82aは屈曲しており、更に切り出
し部材83の先端で押えられてトラベラー7は開口を横
向きにした上下方向のC型に保持される。そして、トラ
ベラー挿入装置22の全体がリング5の内側から外側へ
(方向に)後退すると、トラベラー7がリング5に挿
着される。同時に、同図(a)の板バネ84により、フ
リーになったトラベラー7が紙面厚み方向の奥側に弾き
飛ばされる。
【0008】このようにトラベラー挿入装置22は、リ
ング精紡機のリング5の1内周側に進出し、そして、リ
ング5の外方側(方向)へ後退していくという動作だ
けで、トラベラー7をリング5に取り付ける。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ト
ラベラー挿入装置22においては、図11(b)の二点
鎖線に示すように、切り出し不良等でトラベラー7の開
口を下向きにしたまま保持する状態が100回に一回程
度の割合で発生する。この状態のままトラベラー挿着動
作を行うと、トラベラー7のリング5への挿着が失敗に
終わるという問題点が生じる。トラベラー交換機による
交換成功率の向上を極限まで追求していくなかで、他の
原因によってトラベラー交換が失敗することも考える
と、100回に1回程度の割合で起きるこの現象は、ト
ラベラー交換の成功率の向上を大きく妨げる原因とな
る。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、トラベラー
挿入装置がトラベラーを正確な姿勢で保持するように矯
正して、トラベラーのリングへの挿着の成功率を向上さ
せるトラベラー挿入方法を提供するところにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のトラベラー挿入方法は、C型トラベラーを保持する
先端がリング内側から外側に退出してトラベラーをリン
グに挿着するトラベラー挿入方法であって、先端に保持
されたトラベラーがリング内側であってトラベラー開口
上端がリングの上側にある位置まできた後、先端をリン
グに向かって押し付け動作し、その後に先端が退出して
トラベラーをリングに挿着するようにした方法である。
【0012】
【作用】上記手段によると、先端で保持されたトラベラ
ーの開口が下向き姿勢であっても、開口上端がリング上
で押されて、開口が横向きになるように姿勢が矯正され
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明のトラベラー挿入方法を示す図であ
り、同図(a)〜(d)は挿着工程の順を示している。
【0014】トラベラー挿入装置22の構造は、図11
に示した通りであるので、ここではトラベラー挿入装置
22によるトラベラー挿着工程を説明する。図1(a)
は、トラベラー挿入装置22の先端82aがリング5の
内側に進出したところを示している。この時、トラベラ
ー7はアーム先端82aと切り出し部材83によってC
型の開口が下向きであって正確な姿勢で保持されていな
いとする。そして、そのままリング5の内側から外側へ
(方向へ)少し移動し、図1(b)に示す状態になっ
て、トラベラー6の開口上端7bがリング7に乗り上げ
る状態になり、一旦停止する。なお、必ずしも開口上端
7bがリング7に乗り上げる必要はなく、開口上端7b
がリング7の上側に位置していればよい。
【0015】図1(c)は、トラベラー挿入装置22の
先端82aが矢印85のように下向きに移動して押し付
け動作する。すると、トラベラー7の開口上端7bがリ
ング水平面5aに当たって押され、切り出し部材83で
押されたトラベラー7の腹部7aが先端82aの上を滑
って、開口下端7dが矢印86のように回転移動し、開
口7cがリング5に確実に引っ掛かる程度の横向き姿勢
に矯正される。
【0016】そして、図1(d)に示すように、トラベ
ラー挿入装置22の先端82aが矢印方向に退出する
と、トラベラー7はリング5に挿着される。このよう
に、トラベラー挿入装置22の先端82aがリング5の
所定位置に進出した後、トラベラー7の開口上端7bを
リング5に押し当てる動作を付加すると、トラベラー7
の開口7cがたまに下向きの不良な姿勢になっていたと
しても、開口7cが横向きとなった正確な上下姿勢のC
字形に矯正されてから挿着動作が行われる。その結果、
トラベラー7はリング5へ確実に挿着され、トラベラー
交換機全体としてのトラベラー交換成功率の向上に寄与
する。
【0017】つぎに、上述したトラベラー挿入方法が適
用されるトラベラー交換機を図2乃至図4によって説明
する。図2はリングレール4に沿って走行するトラベラ
ー交換機の側面図であり、図3は正面図であり、図4は
上面図である。図2及び図3において、トラベラー交換
機は、動作部11と、該動作部11を上下動自在に保持
する台車部12とからなっている。なお、13は電源・
制御部である。
【0018】動作部11には、リングレール4のコーナ
部で転がる車輪37と、リングレール4に対する横向き
磁石38及び下向き磁石39が取り付けられている。こ
れら磁石38、39とリングレール4との間隔はガイド
ローラ40,41で所定値となる。なお、図3に示され
るように、2個の車輪37,37の間に磁石38,39
が設けられており、車輪37,37でリングレール4が
規制され、リングレール4の継ぎ目Dでリングレール4
の端が吸い寄せられて水平方向で傾かないようになって
いる。
【0019】そして、動作部11は、スライドレール3
3を摺動するスライド体34に取り付けられ、台車部1
2に対して上下動自在であり、定荷重バネ36で区間L
の間で略等しい力Fを付与するため、動作部11はリン
グレール4がどの高さにあっても、自重Gが相殺された
状態で、磁石38,39の吸引力でリングレール4に対
して車輪37は適切な接圧が付与される構造となってい
る。これは、ボビン2のチェス部2aの間で上下動する
と共に、ボビン2のチェス部2aの形成につれて徐々に
上昇するリングレール4の停止位置は区間Lの間の任意
高さとなること考慮したものである。また、動作部11
には板35が取り付けられ、板35は下向きに延びた後
に斜め上方に曲がっている。
【0020】台車部12は、四角枠31に台枠32を斜
めに固設した構造であり、四角枠31の縦枠にスライド
レール33が取り付けられている。台車部12には断面
が弓形に曲がったうす板のコイルバネを巻回した定荷重
バネ36が設けられ、定荷重バネ36の先端が板35の
端に接続されている。そのため、板35には上向きの力
Fが付与する。この付与力Fは動作部11の重量Gに略
等しく調整されており、動作部11の重量Gが相殺され
る。
【0021】更に、動作部11には、糸寄せレバー2
1、トラベラー挿入装置22、トラベラー取り外し装置
23が、台車部12には、第1テンサ24、第2テンサ
25、第1ローラ26、第2ローラ27、第3ローラ2
8、位置決め部材としてのローラ29がトラベラー交換
用動作機器として設けられている。これらの動作機器
は、モータM4で作動するカム列42で所定の順番で動
作する。
【0022】台車部12のローラ26,27,28はト
ラベラー交換機の走行時には退避しており、動作時に図
示のようにスピンドル1に接する。但しローラ26,2
7,28の回転は別途のモータM1,M2,M3によ
る。第1ローラ26はスピンドル1を逆転させて糸Yを
弛ませ、第2ローラ27はスピンドル1を正転させてト
ラベラー7を所定位置まで走らせ、第3ローラ28はス
ピンドル1を更に正転させて糸Yを張る。位置決め部材
であるローラ29はトラベラー交換機の走行時には二点
鎖線のように退避しており、動作時には実線の位置まで
揺動し、ストッパーレール43の当接部44に当たって
停止するようになっている。
【0023】又、トラベラー交換機は、図3及び図4に
示すように、トラベラー交換に際して必要な糸の弛みを
得る準備工程を行う第1ステーションS1、トラベラー
交換の作業工程を行う第2ステーションS2、糸を張り
交換後の仕上げ工程を行う第3ステーションS3の3つ
のステーションS1,S2,S3を有しており、トラベ
ラー交換のための作業を分担し、一斉に作業を行うこと
によりサイクルタイムを短くしている。
【0024】準備工程を行う第1ステーションS1の動
作機器は、第1テンサ24、第1ローラ26、位置決め
用リミットスイッチ60、位置決めレバー61、バネ6
2であり、交換の作業工程を行う第2ステーションS2
の動作機器は、糸寄せレバー21とトラベラー挿入装置
22とトラベラー取り外し装置23と第2テンサ25と
第2ローラ27であり、仕上げ工程を行う第3ステーシ
ョンS3の動作機器は、第3ローラ28とストッパー装
置17である。トラベラー交換機の全体がリング5の配
列ピッチP毎に走行することで、一つの給糸ボビン2に
対して第1ステーションS1→第2ステーションS2→
第3ステーションS3が順に動作するようになってい
る。
【0025】このようにピッチP毎の走行のために、台
車部12にレール10上を走行する車輪45が設けられ
ている。図3に示すように、モータM5が一回転する
と、リンク47,48,49を介して、車輪45が矢印
E方向に回転し、丁度ピッチPに相当する距離だけ走行
するようになっている。
【0026】次に、トラベラー交換機の各ステーション
で働くトラベラー交換用動作機器について説明する。
【0027】図5は第1ステーションS1のテンサ24
と第2ステーションS2のテンサ25の構造と作動を示
す図であり、図5左図は上面図であり、図5右図はD矢
視図である。図5において、テンサ24,25は、3本
の爪70を有する櫛71と、2本の爪72を有する櫛7
3とからなり、テンサ24,25全体は、リング精紡機
101の糸Yに対して進退可能である。
【0028】櫛73は櫛71に対して軸74で回転自在
に支持されており、櫛71の爪70が固定であり、この
爪70の間に櫛73の爪72が噛み合うように回転移動
可能となっている。そして、爪70、72のそれぞれの
屈曲部70a及び72aに糸Yを保持し、テンサに糸Y
を貯める。
【0029】そして、第1ステーションS1のテンサ2
4は、トラベラー交換に際して必要な糸Yの弛みを予め
得るためのものであるが、糸Yの弛み量が不十分である
と、次に述べる第2ステーションS2の糸寄せレバーの
作動が不完全になる。そこで、テンサ24の噛み合いの
十分な度合いを検出するリミットスイッチが櫛71,7
3間に設けられている。この噛み合いの度合いは、糸Y
の弛み量をあらわしており、十分な糸Yの弛み量が得ら
れる噛み合い量となると、リミットスイッチがONにな
り、給糸ボビン2からの糸の繰り出しが停止される。
【0030】つぎに、図示されないローラを正転させ給
糸ボビンに糸を巻くことでトラベラーを所定の位置に走
行させる。トラベラーが所定の位置で停止すると糸が張
るので、リミットスイッチが再びOFFになって糸の張
りが検出され、次の継続動作に支障がないことが確認さ
れる。
【0031】図6は、準備工程におけるトラベラー位置
決め装置63の構造と作動を示す図である。トラベラー
位置決め装置63は、トラベラー交換機の動作部11に
設けられた位置決め用リミットスイッチ60及び位置決
めレバー61とバネ62からなる。
【0032】図6(a)は、ボビン2を逆回転させて糸
を弛めた後の図である。位置決めレバー61の先端が後
述するトラベラー交換機の動作部11からリング5上に
進出している。位置決めレバー61はピン61aを支点
に回動可能にトラベラー交換機の動作部11に設けられ
ており、その後端にバネ62が連結されて先端側がリン
グ5上に図示の如くの角度で交差するように保たれてい
る。位置決め用リミットスイッチ60は、位置決めレバ
ー61先端側の図左方への回動によって、その作動片6
0aが当接する位置に設けられている。この状態で、ボ
ビン2を正転させてトラベラー7を矢印方向に走行させ
る。
【0033】図6(b)は、図6(a)の状態からボビ
ン2の正転によって、トラベラー7が移動し、位置決め
レバー61の先端側に当接し、位置決め用リミットスイ
ッチ60がON状態になったところの図である。更に、
ボビン2を正転させて、トラベラー7を矢印方向に走行
させる。
【0034】図6(c)は、図6(b)の状態から、ボ
ビン2の正転によって、更にトラベラー7が走行し、位
置決めレバー61の先端側との接触が離れ、図6(b)
でONされた位置決め用リミットスイッチ60が再びO
FF状態になったところの図である。この位置決め用リ
ミットスイッチ60が再びOFFになるタイミングに合
わせてボビン2の回転を止め、範囲H内にトラベラー7
を停止させる。
【0035】準備工程において、この範囲H内にトラベ
ラー7があると、次工程であるトラベラー交換作業工程
において、トラベラー7が交換用動作機器の進出する位
置に残って交換用動作機器と干渉するということがな
く、又、準備工程においてトラベラー7を一定の範囲H
内に移動せておくので、次工程である作業工程において
トラベラーを交換作業を行う所定位置に移動させる時間
のばらつきが少なくなり、作業工程におけるトラベラー
交換作業のスタート時間が速くなる。
【0036】図7は糸寄せレバー21の構造と作動を示
すであり、同図(a)は上面図、同図(b)は同図
(a)のJ−J断面図である。同図(a)において、糸
寄せレバー21は一対のレバー77,78から成り、先
端に引っ掛け部77a,78aが形成されている。引っ
掛け部77aがトラベラー7より下流の糸Y2をリング
5の内側へと寄せ、引っ掛け部78aがトラベラー7よ
り上流の糸Y1をリング5の外方へと寄せ、糸Yがリン
グ5の上面を斜めに横切るように保持する。
【0037】この時、同図(b)に示すように、糸Yは
リングフランジ水平面5aに対して上下方向に斜めに横
切るように保持されているので、トラベラー挿入装置2
2の底面と糸Yとが当接した場合の接触面は点接触とな
り、図8(b)に示すように、トラベラー挿入装置22
の移動に伴って糸がリング5の上面を転がり、糸Yが掛
からずにトラベラー7が挿着されることを防止する。
【0038】図8は、トラベラー取り外し装置23の構
造と作動を示す図であり、同図(a)、(b)におい
て、左図は右図のI矢視図である。トラベラー取り外し
装置23は、同図(a)に示すように、筒体80と、筒
体80に対して方向の回転が可能なアーム79と、固
定部材として筒体80に取り付けられた押さえ板81と
からなる。アーム79の先端にトラベラー7に対する取
り外し部材としての爪79aが形成され、この爪79a
が方向に回転すると、押さえ板81の先端81aと爪
79aでトラベラー7を取り込むようにして挟持できる
ようになっている。また、筒体80はその全体がリング
5へ進出(方向に前進)可能となっている。
【0039】このような構造のトラベラー取り外し装置
23によるトラベラー取り外し方法を説明する。図8
(a)において、、押さえ板81の先端81aと爪79
aとによるトラベラー7の挟持部分が、トラベラー7の
糸が掛けられている側の腹部7aの位置となるように、
筒体80をリング5へ進出(方向に前進)させる。そ
して、ボビンを正転させて糸Yを巻きトラベラー7を移
動させると、トラベラー7は押さえ板81と爪79aの
間に入り、アーム79に当たって停止する。そして、
方向にアーム79を旋回させる。
【0040】図8(b)において、アーム79は方向
に旋回し、押さえ板81の先端81aとアーム79の爪
79aとでトラベラー7を挟持した状態を示している。
図8(c)において、トラベラー7の挟持部分7aを、
トラベラーの開口部7cが開く方向であり、リング5上
面に対して垂直な上方に持ち上げてトラベラー7をリン
グ5から取り外す。
【0041】このように、トラベラーの挟持部分7a
を、トラベラーの開口部7cが開く方向であり、リング
5上面に対して垂直な上方に持ち上げてトラベラー7を
リング5から取り外すと、トラベラー7に引っかけられ
ている糸Yは、一旦、トラベラー7と共に垂直上方に持
ち上げられても、すぐに垂直下方に落ち、取り外された
トラベラー7に引っ掛かったまま引っ張られて切れると
言うことがなくなる。
【0042】なお、トラベラー取り外し装置23が所定
位置に前進した場合、トラベラー7がこのトラベラー取
り外し装置23に当たる位置に存在すると、トラベラー
の取り外しが失敗する。そこで、準備工程において図6
に示す方法によって、予めトラベラー7を作業工程にお
ける交換作業に適するリング上の位置に、移動させてお
く。
【0043】図9は糸張り方法とストッパー装置を示す
図である。トラベラー交換後、糸寄せレバーは退避位置
に戻り、テンサも糸を解放して退避位置に戻るため、糸
は弛み、撚りに起因する捩じれが生じた状態になってい
る。そこで、糸を適度に張った状態にしないと、リング
紡績機のスタート時に糸切れが発生する。
【0044】この糸張りは、図9のストッパー装置17
と、ボビン2の回転によって行われる。ストッパー装置
17は、レバー50を動作部11に軸51で回転自在に
支持したものであり、先端がリング5のトラベラー7に
当たる位置まで延在している。レバー50の後端にはス
プリング52aが連結され、時計方向に付勢されてお
り、ストッパー52bで図示の姿勢で止まるようになっ
ている。また、レバー50の反時計方向の回転を検出す
る近接スイッチ53が設けられている。
【0045】図9(a)において、図4のローラ28で
ボビン2を矢印54のように正転させる。すると、トラ
ベラー7はリング5に沿って矢印54と同じ方向に走行
する。やがて、トラベラー7はレバー50に当たる。そ
して、図9(b)のように、スプリング52aの引っ張
り力に抗してレバー50が回転し、近接スイッチ53を
作動させ、ボビン2の正転を停止させる。この状態で
は、糸Yは延びきった強い緊張状態にある。そのため、
交換作業終了後動作部11が矢印55に退避すると、糸
Yの張力が急激に解放され、このとき糸の撚り戻しによ
ってトラベラー7は時計方向に飛ばされ、糸が弛みすぎ
た状態に戻る。
【0046】そこで、図9(c)の如く、図4のローラ
28でボビン2を矢印56のように少し逆転させる。す
ると、糸Yの強い緊張が取れ、撚りによって内在する緊
張が吸収された適切な糸張力になる。
【0047】このようなトラベラー交換用動作機器を有
するトラベラー交換機を用いてのトラベラー交換方法を
図3及び図4に示す各ステーションでの作動に基づいて
説明する。ローラ26,27,28は3本のボビン2側
面に当接可能であり、モータにより別個に回転可能とな
っている。操作部11が図面左から右へとトラベラー交
換作業を行うものとする。
【0048】第1ステーションS1では、図4に示す位
置決め板16が進出してリング5に嵌入し、操作部11
が位置決めされる。つぎに、ローラ26が進出してボビ
ン2を逆転させ、糸を弛ませる。この糸の弛みを図5に
示すテンサ24で最大限に吸収する。そして、図6で説
明したトラベラー位置決め装置63による位置決め方法
によって、トラベラー7を第2ステーションS2におけ
る交換作業に適するリング5上の位置Hに移動させる。
その後、テンサ24から解放後、縮んだ糸Yのループが
トラベラー7の上方に出来やすくするために、更に糸を
弛める。そして、テンサ24が糸を解放した後、動作部
11がワンピッチPだけ図面右側に走行し、第2ステー
ションS2に移る。
【0049】つぎに、第2ステーションS2において、
図5に示すテンサ25により再び糸Yがジグザグとなっ
て貯められ、糸Yは所定の糸張力で繰り出し又は送り込
みができるようになる。この時、縮んだ糸Yのループは
トラベラー7の上方に存在するので、トラベラー7の開
口部から糸Yが抜けることなく、弛んだ糸の全部がテン
サ25に貯められる。つぎに、図8(a)に示すトラベ
ラー取り外し装置23のアーム79が、押さえ板81の
先端81aと爪79aとによるトラベラー7の挟持部分
が、トラベラー7の糸が掛けられている側の腹部7aの
位置となるようにリング5上の所定位置に進出する。
【0050】つぎに、ローラ27が正転すると、テンサ
25に貯められた糸Yが繰り出され、糸の回転と共にト
ラベラー7がリング5に沿って時計方向に走行する。そ
して、図8(a)のアーム79の爪79aでトラベラー
7が係止され、所定位置でトラベラー7の走行が停止す
る。このときのローラ27の回転は予め設定された制御
装置で所定数だけ回転するようになっている。つぎに、
図7の糸寄せレバー21がテンサに貯められた糸を更に
繰り出しつつ、糸Yを上からリング5上を横切るように
寄せる。その結果、図7(a)に示されるように、糸Y
はトラベラー7の挿着と取り外しに支障がない位置に保
持される。この時、同図(b)に示すように、糸Yはリ
ングフランジ水平面5aに対して上下方向に斜めに横切
るように保持されている
【0051】つぎに、図8(b)に示すトラベラー取り
外し装置23のアーム79が方向に回転し、爪79a
と先端81aがトラベラー7を取り込む。その後に、図
8(c)に示すように、爪79aと押さえ板の先端81
aとで挟持されたトラベラー7の挟持部分7aを、トラ
ベラーの開口部7cが開く方向であり、リング5上面に
対して垂直な上方に持ち上げてトラベラー7をリング5
から取り外す。外れたトラベラー7は爪79aと先端8
1aで保持されたままであり、トラベラー取り外し装置
23の退出と共にトラベラー7が図4の回収ボックス1
5の上まで運ばれ、爪79aと先端81aが離れること
によりトラベラー7を回収ボッスク内15に落とされ
る。
【0052】つぎに、図1(a)に示すトラベラー挿入
装置22のアーム82で保持されたトラベラー7がリン
グ5の内側の所定位置まで進出する。そして、図1
(b)に示すように、全体が少しリング5外側(方
向)に後退して、トラベラー7の開口上端7bをリング
5に乗り上げさせる。そして、図1(c)に示すよう
に、トラベラー7の開口上端7bを押して、姿勢の悪い
トラベラー7の姿勢を矯正する。そして、トラベラー挿
入装置22全体がリング5の外側(方向)に退出し、
図1(d)のようにトラベラー7がリング5に挿着され
る。
【0053】その後、図7の糸寄せレバー21が元の退
避位置に戻り、糸の弛みは図5のテンサ25に再び貯め
られた後に、テンサ25が解放される。つぎに、解放さ
れたテンサ25が元の退避位置に戻り、動作部11が1
ピッチPだけ図面右側に走行し、第3ステーションに移
る。
【0054】つぎに、第3ステーションにおいて、ロー
ラ28が正転し、ストッパー装置17で糸を緊張状態に
する。それから、ローラ28が逆転し、糸の撚りに起因
にす緊張を除いて捩じれの無い自然な糸道を保つ適切な
糸張力に調整する。
【0055】
【発明の効果】このように本発明のトラベラー挿入方法
は、トラベラーを保持したトラベラー挿入装置がの先端
がリングに対して押し付け動作を行うこととで、開口が
下向きのトラベラーであったとしても、開口が横向きの
正しい姿勢に矯正するので、トラベラーの保持姿勢が悪
いことに起因するトラベラー交換失敗を無くし、トラベ
ラー交換機全体としてのトラベラー交換成功率を向上さ
せる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトラベラー挿入方法を示す図である。
【図2】トラベラー交換機の側面図である。
【図3】トラベラー交換機の正面図である。
【図4】トラベラー交換機の上面図である。
【図5】テンサの構造と作動を示す斜視図である。
【図6】トラベラー位置決め装置の構造と作動を示す図
である。
【図7】糸寄せレバーの構造と作動を示す図である。
【図8】トラベラー取り外し装置の構造と作動を示す図
である。
【図9】糸張り方法とストッパー装置を示す図である。
【図10】リング精紡機の正面図である。
【図11】トラベラー挿入装置の構造と従来のトラベラ
ー挿入方法を示す図である。
【符号の説明】
5 リング 7 トラベラー 7b 開口上端 22 トラベラー挿入装置 退出方向 85 押し付け方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C型トラベラーを保持する先端がリング
    内側から外側に退出してトラベラーをリングに挿着する
    トラベラー挿入方法であって、先端に保持されたトラベ
    ラーがリング内側であってトラベラー開口上端がリング
    の上側にある位置まできた後、先端をリングに向かって
    押し付け動作し、その後に先端が退出してトラベラーを
    リングに挿着するようにしたトラベラー挿入方法。
JP29722293A 1993-11-02 1993-11-02 トラベラー挿入方法 Pending JPH07126941A (ja)

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