JPH0578931A - トラベラー交換方法及びその装置 - Google Patents

トラベラー交換方法及びその装置

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JPH0578931A
JPH0578931A JP3262682A JP26268291A JPH0578931A JP H0578931 A JPH0578931 A JP H0578931A JP 3262682 A JP3262682 A JP 3262682A JP 26268291 A JP26268291 A JP 26268291A JP H0578931 A JPH0578931 A JP H0578931A
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敏昭 古賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トラベラー交換を自動化し省力化が達成でき
るトラベラー交換方法及びその装置を提供する。 【構成】 リング5に挿着されたトラベラー7をローラ
18の正転により所定位置に移動させた後、糸寄せレバ
ー21の進出によりトラベラー7に掛けられた糸Yをリ
ング5に寄せ、トラベラー取り外し装置22により所定
位置にあるトラベラー7を取り外し、トラベラー挿着装
置23によりリング5の糸が寄せられている部分に対し
て新しいトラベラー7を挿着することからなるトラベラ
ー交換方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リング精紡機のリング
に挿着されたトラベラーを自動的に交換する方法及びそ
の装置に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、トラベラーが用いられるリング精
紡機を図14により説明する。スピンドル1にボビン2
が挿着されている。スピンドル1はタンジェンシャルベ
ルト3で通常1〜2万RPM前後の高速回転している。
ボビン2の長手方向に沿ってリングレール4が昇降する
ようになっており、このリングレール4に固設されたリ
ング5に対して挿入状態のボビン2が位置している。リ
ング5の上端はフランジ6となっており、このフランジ
6にトラベラー7が挿着されている。糸Yは、スネルワ
イヤ8及びバルーン制御リング9及びトラベラー7を経
てボビン2に巻き取られる。ボビン2が回ると、トラベ
ラー7は糸に引っ張られて、リング5のフランジ6上を
滑走し、糸に撚りを与える。上方から送られた糸の長さ
に相当した分だけ、ボビン2とトラベラー7との間に回
転数の差があり、この長さだけボビン2に巻き取られ
る。すなわち、リング5とトラベラー7は回転数差を生
じさせるための摩擦抵抗体であると同時に、加撚作用を
巻取作用にための走行方向変換機構となっている。
【0003】トラベラー7はC字型の金具でリング5の
フランジ6に挿着されている。このトラベラー7はフラ
ンジ6上を1〜2万RPM前後で高速回転するため、摩
耗する。そこで、1〜2週間毎にトラベラー7を古いも
のから新しいものへと交換する必要がある。
【0004】従来のトラベラー交換方法は人手によるも
のであった。すなわち、適宜な爪金具を用いて古いトラ
ベラーを外し、新しいトラベラーを挿着する。この新し
いトラベラーの挿着に際して、道具として特公昭61−
44975号公報に開示されるトラベラー取付装置が用
いられることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のトラベラー交換
方法は道具を使うものの人手によるものであり、多数錘
を有するリング精紡機のトラベラーを全数交換するとな
ると、熟練者でも相当の時間を要する。そのため、この
トラベラー交換のための要員が必要であるという問題点
を有していた。
【0006】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、トラベラー交換を自動化し省力化が達成できる
トラベラー交換方法及びその装置を提供せんとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のトラベラー交換
方法は、リングに挿着されたトラベラーを所定位置に移
動させた後、トラベラーに掛けられた糸をリングに寄せ
ること、所定位置にあるトラベラーを取り外すこと、リ
ングの糸が寄せられている部分に対して新しいトラベラ
ーを挿着することを交互に又は同時に行うことによるも
のである。
【0008】そして、トラベラー交換装置は、リング精
紡機に沿って走行自在な台車に操作部を設置し、該操作
部に、リングに対する位置決め機構と、リングに挿入さ
れたボビンを正転又は逆転させるローラと、リングに挿
着されたトラベラーを所定位置とするストッパーと、糸
をリングに寄せる糸寄せレバーと、トラベラー取り外し
装置と、トラベラー挿着装置とを備えてなるものであ
る。
【0009】
【作用】トラベラーをリングの所定位置とした後、糸を
リングに寄せ、古いトラベラーを取り外し、新しいトラ
ベラーを挿着するという一連の動作によりトラベラー交
換を自動化する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1はトラベラー交換装置の操作部の正面図、図
2はトラベラー交換装置の操作部の上面図、図3はトラ
ベラー交換装置の全体を示す図である。まず、トラベラ
ー交換装置の全体を図3により説明し、次にその要部を
説明する。
【0011】図3において、トラベラー交換装置は、操
作部11を支える台車部12と、台車部12に連結され
た電源・制御台車13とからなっている。台車部12
は、リング精紡機のレール10に対する車輪41,42
が取り付けられたベース43と、ベース43に植設され
た板バネ44と、板バネ44に対して立設されたガイド
棒45とからなっている。このガイド棒45にリニアベ
アリングなどを介して操作部11が昇降自在に支持され
ている。また、ガイド棒45の先端に滑車47が取り付
けられ、ワイヤ48を介して操作部11に対するカウン
ターウェイト49が吊り下げられている。なお、このカ
ウンターウェイト49に代わり、二点鎖線図示の圧縮バ
ネ62を用いることができる。さらに、操作部11はリ
ングレール4のコーナーを転動する斜め45°配置の車
輪50を有している。この車輪50の外周凹部には磁石
が嵌入されており、リングレール4のコーナーに吸着
し、車輪50がモータ51(又はトラベラー取り外し装
置などの各機器を作動させるためのカム軸の一つのカ
ム)で回転駆動される。そして、電源・制御台車13は
床面走行の車輪52を有しており、追従走行が可能であ
る。この電源・制御台車13と台車部12のベース43
はリンク53を介して接続されている。なお、図4は図
3の磁石付車輪50に代わる磁石を用いる場合を示す図
であり、リングレール4に縦車輪54と横車輪55とが
乗るようになっており、操作部11の適所に磁石56が
取り付けられたものである。車輪54,55は標準であ
っても、リングレール4と磁石56の隙間は最小に設定
され、リングレール4と操作部11の間には強力な吸着
力が作用するようになっている。
【0012】上述したトラベラー交換装置のリング精紡
機への装着と走行を以下に説明する。リンク53を上げ
て、ベース43と電源・制御台車13を引っ掛けた状態
にすると、電源・制御台車13の車輪52でトラベラー
交換装置の全体が運搬できる。そこで、オペレータがト
ラベラー交換を必要とするリング精紡機の側まで、この
トラベラー交換装置を運搬する。そして、リンク53を
下げて、レール10に車輪41,42を乗せる。ところ
で、精紡機のリングレール4は稼働中はストロークLの
区間で上下動する。そのため、精紡機の停止時にはリン
グレール4はストロークL内の任意高さで止まることに
なる。そこで、オペレータが操作部11を上下させなが
ら高さを調整し、リングレール4のコーナーに車輪50
を吸着させる。このとき、カウンターウェイト49によ
り高さ調整は容易であり、リングレール4に過度の荷重
モーメントが作用しない。さらに、図3の磁石付の車輪
50や図4の磁石56により、操作部11を所定位置に
して乗せるだけでよく、リングレール4への着脱が容易
にできる。
【0013】そして、モータ51による車輪50の所定
回転により、操作部11がリングレール4のリング5の
配列ピッチP毎の走行が可能となっている。走行部11
の走行は板バネ44を介してベース43に伝わり、更に
リンク53を介して電源・制御台車13に伝わり、トラ
ベラー交換装置の全体が走行する。また、板バネ44が
存在することにより、操作部11は微小移動が可能であ
り、操作部11のリング5に対する位置決めが小さい力
で行えるようになっている。すなわち、操作部11を板
バネ38を介して分離すると共に、次に述べる位置決め
機構を用いることにより、操作部11の位置決定が速や
かに行われる。
【0014】なお、図5は台車部の他の実施例を示す図
である。図5の操作部11には図3の電源・制御台車に
相当する部分も組み込まれている。そして、操作部11
は2本の支柱63,64に圧縮バネ65を介して上下摺
動自在に支持されている。要するに、リングレール4の
区間L内の任意の停止高さに対して、操作部11の上下
位置調整が可能であり、圧縮バネ65によりリングレー
ル4に対する負荷が軽減されていることが必要である。
また、支柱63,64は台座66に立設され、台座66
は車輪67,68を有している。車輪67は支柱63,
64の真下付近に取り付けられ、車輪50と共にリング
精紡機に沿って走行するためのものである。車輪68は
外方に傾いており、操作部11をやや傾けて運搬するた
めのものである。また、車輪67を床面(FL)ではな
く、リング精紡機に沿って架設されたレール10を走行
させるものとすることもできる。しかし、車輪67をレ
ール10に乗せた場合には、トラベラー交換装置をリン
グ精紡機間に移動させるための手順が複雑になる。一
方、車輪67が床面(FL)を走行する場合には、床面
(FL)の凹凸により、トラベラー交換装置の横移動速
度が制限される場合もある。その点、図3のトラベラー
交換装置のように、操作部11と電源・制御台車13を
リンク53を介して分離すると、リング精紡機間の移動
も容易で、スムーズな走行を確保できる。
【0015】図1及び図2に示されるように、上述した
図3又は図5の操作部11に、位置決め板16と、3本
のボビンに接離自在なローラ17,18,19と、テン
サ20と、糸寄せレバー21と、トラベラー取り外し装
置22と、トラベラー挿着装置23と、弛み除去装置2
4と、回収ボックス15とが備えられている。なお、ロ
ーラ17,18,19を除く、位置決め板16、テンサ
20、糸寄せレバー21、トラベラー取り外し装置2
2、トラベラー挿着装置23、弛み除去装置24は共通
のカム軸に取り付けられたカムにより作動するようにな
っている。
【0016】位置決め機構の位置決め板16は、図2に
示されるように、リング5下方に嵌入する半円部16a
を有した板である。位置決め部材16がリング5に向か
って押し出されることにより、リング5に対する操作部
11に備えられた各機器の位置が決まる。すなわち、リ
ング5はトラベラー7が挿着されるフランジ6とリング
レール4に対する取付フランジ5aとを有しており、こ
の取付フランジ5aに対して位置決め部材16の半円部
16aが嵌まり込むようになっている。この位置決め板
16は操作部11の処理ステーションS2に設けること
もできるが、本実施例では前処理ステーションS1に設
けられ、古いトラベラーの回収ボックス15等の他の機
器を取り付けやすくしている。なお、前処理ステーショ
ンS1に位置決め部材16を設けると、リングレール4
の端末のリングに対してトラベラーを交換する場合、位
置決め板16を用いることができない。そこで、リング
とは別個の位置決め手段(例えば、リングレール側面に
設けられた角穴と角穴に押し込まれるローラによる位置
決めなど)を用いることが好ましい。また、位置決め板
16に代わり、操作部11の走行距離をセンサを用いて
厳密に制御する位置決め機構を用いることもできる。
【0017】ローラ17,18,19は3本のボビン2
側面に当接可能であり、モータにより別個に回転可能と
なっている。操作部11が図面右から左へとトラベラー
交換作業を行うものとすると、ローラ17はボビン2を
逆転させて糸を弛ませる。ローラ18はボビン2を正転
させ、テンサに貯められた糸を巻きつつトラベラー7を
所定位置(次に述べるトラベラー取り外し装置がストッ
パーとなって所定位置が決まる)に移動させる。ローラ
19はボビン2を正転させて糸の弛みを除き、糸を張
る。
【0018】図6(a)に示すように、テンサ20は噛
み合い自在な一対の櫛31,32から成り、櫛31は3
本の爪31aを有し、櫛32は2本の爪32aを有して
いる。テンサ20が退避位置から方向に進出すると、
糸Yが爪31a,32aの間に位置する。そして、爪3
1a,32aが方向に噛み合って同(b)の状態にな
ると、糸Yはジグザクになり、弛みが吸収され、糸Yが
貯められる。このテンサ20はローラ17が予め弛めて
おいた糸の全部を吸収できるだけの噛み合いストローク
を有し、噛み合った後には糸切れしない範囲の所定張力
を付与できるようになっている。したがって、テンサ2
0で張られた糸に対して次に述べる糸寄せレバーが確実
に糸を引っ掛け、予め弛めておいた糸Yの範囲で糸を寄
せることができる。また、テンサ20の基部に検出片2
6aが取り付けられ、リミットスイッチ26で糸張力を
検出できるようになっている。このリミットスイッチ2
6の作動は以下の通りである。予め弛めておいた糸Yの
量が不十分であると(次に述べる糸寄せレバーの作動が
不完全になる)、リミットスイッチ26がONにならな
い。弛みが不十分な場合、リミットスイッチ26がON
になるまで、給糸ボビンを更に逆転させる。また、以下
に述べるように、給糸ボビンを正転させてトラベラーを
所定の位置に走行させると、リミットスイッチ26がO
FFになり、次の継続動作に支障がないことが検出され
る。
【0019】図7(a)に示すように、糸寄せレバー2
1は一対のレバー33,34から成り、先端に引っ掛け
部33a,34aが形成されている。トラベラー7より
上の糸Y1に対しては、レバー34の引っ掛け部33b
がのように上から下へと糸を掛けながら移動する。ト
ラベラー7より下の糸Y2に対しては、レバー33の引
っ掛け部33aが一旦下がって糸Y2を掛け、のよう
に再び上に上がりながらリング5を乗り越えて下がる。
そして、同(b)に示されるように、糸Yはフランジ6
の下方でリング5に沿った位置へと運ばれる。なお、糸
Yはトラベラー7から必ずしも外す必要はない。また。
この糸寄せレバー21の作動の前に、トラベラー取り外
し装置22が所定位置となり、アーム35がストッパー
となって、ロールの正転と共に走行するトラベラー7を
所定の位置に止めておく。そして、糸寄せレバー21で
糸をリング5のフランジ6に沿った位置に寄せ、トラベ
ラー取り外し装置22の作動の邪魔にならない位置に糸
を保持する。
【0020】図8(a)(b)に示すように、トラベラ
ー取り外し装置22はアーム35の先端にトラベラー7
に対する爪35aが形成されたものであり、アーム35
は筒体39に対しての回転が可能となっている。この
筒体39に押さえ板40が取り付けられており、アーム
35の爪35aが方向に回転すると、押さえ板40の
先端40aと爪35aでトラベラー7を挟むことができ
るようになっている。また、筒体39はその全体が方
向に前進可能となっている。さらに、アーム35がトラ
ベラー7に対するストッパー兼用となっており、図2の
ローラ18が正転し糸が巻かれると、同(b)に示すよ
うにトラベラー7が移動し、押さえ板40と爪35aの
間に入り、アーム35に当たって停止する。そして、ア
ーム35が方向に旋回すると、同(c)に示すよう
に、トラベラー7を挟み、更に筒体39が方向に前進
すると、同(d)のようにトラベラー7がリングのフラ
ンジ6から外れる。なお、トラベラー取り外し装置22
が所定位置に前進した場合、トラベラー7がこのトラベ
ラー取り外し装置22に当たる位置に存在すると、トラ
ベラーの取り外しが失敗する。そこで、図2に示される
ように、弾性材のレバー27により、トラベラー7をト
ラベラー取り外し装置22と干渉しない位置へと押しや
るようになっている。
【0021】図9(a)に示すように、トラベラー挿着
装置23は、トラベラー7の多数が嵌め込まれたアーム
36と、切り出し部材37と、板バネ38とからなって
いる。切り出し部材37の方向の移動により、トラベ
ラー7の一つを押さえながら先端に送り出す。同(b)
のようにアーム36の先端36aは屈曲しており、トラ
ベラーは上下方向のC型に保持される。そして、トラベ
ラー挿着装置23の全体が方向に後退すると、トラベ
ラー7がリングのフランジ6に挿着される。同時に、同
(a)の板バネ38により、フリーになったトラベラー
7が紙面厚み方向の奥側に弾き飛ばされる。
【0022】図10に示すように、弛み除去装置24
は、L字型レバー57の片方の腕にブラシ58を植設し
たものであり、他方の腕に対するスプリング59とスト
ッパー60により図示の姿勢を保っている。また、レバ
ー57の他方の腕に対してリミットスイッチ61が配設
されている。図1のローラ19でボビンが正転すると、
弛んだ糸が巻かれるが、糸が張ると、図10のようにト
ラベラー7がリング5に沿って走行する。このトラベラ
ー7はブラシ58に突っ込み、レバー57を反時計方向
に揺動させ、リミットスイッチ61が作動し、糸が張ら
れたことが確認され、ローラの回転を止める。このよう
に、トラベラー7を交換した後に糸を張っておかない
と、リング精紡機のスタート時に糸切れが発生する。
【0023】つぎに、上述したトラベラー交換装置によ
るトラベラー交換方法を説明する。図1において、操作
部11は3つステーションS1,S2,S3を有してお
り、前処理ステーションS1で糸を弛ませ、処理ステー
ションS2でトラベラーの交換を行い、後処理ステーシ
ョンS3で糸を張るように分担し、一斉に行うことによ
りサイクルタイムを短くしている。前処理ステーション
S1では、ローラ17が中央のボビン2に位置してお
り、中央のボビン2を逆転させ、糸を弛ませておく。そ
して、操作部11が1ピッチPだけ図面左側に走行しス
テーションS2の図示の状態となる。つぎに、位置決め
板16が進出してリング5に嵌入し、板バネ44により
操作部11が容易にリング5の位置に追従することによ
り位置決めされる。つぎに、テンサ20により糸Yがジ
グザグとなって貯められ、糸Yは所定の糸張力で繰り出
し又は送り込みができるようになる。つぎに、図7
(a)に示されるように、トラベラー取り外し装置22
のアーム35がフランジ6上の所定位置に進出する。つ
ぎに、図1のローラ18が正転すると、テンサに貯めら
れた糸Yが繰り出され、糸の回転と共にトラベラー7が
リング5に沿って時計方向に走行する。そして、図7
(a)のアーム35の爪35aでトラベラー7が係止さ
れ、所定位置でトラベラー7の走行が停止する。このと
きのローラ18の回転は予め設定された制御装置で所定
数だけ回転するようになっている。つぎに、糸寄せレバ
ー21がテンサに貯められた糸を更に繰り出しつつ、糸
Yを上からリング5のフランジ6下方まで寄せる(レバ
ー33,34の及び移動)。その結果、図7(b)
に示されるように、糸Yはトラベラー7の取り外しに支
障がないリング5に沿った位置に保持される。
【0024】つぎに、図8(b)に示されるように、ア
ーム35が方向に回転し、爪35aと先端40aがト
ラベラー7を取り込んだ後に、アーム35が方向に前
進すると、トラベラー7は図8(c)に示されるように
リングのフランジ6から外れる。外れたトラベラー7は
爪35aと先端40aで挟まれたままであり、トラベラ
ー取り外し装置22の退出と共にトラベラー7が図2の
回収ボックス15の上まで運ばれ、爪35aと先端40
aが離れることによりトラベラー7を回収ボッスク内1
5に落とすようになっている。つぎに、図9(a)に示
されるように、アーム36でC字型に保持されたトラベ
ラー7がリングのフランジ6に対する所定位置まで進出
し、全体が方向に後退する。トラベラー7の内側端は
フランジ6に引っ掛けられたまま、トラベラー7の外側
端が引き延ばされ、フランジ6に挿着され、板バネ38
でトラベラー7が紙面厚み方向奥側に弾き飛ばされる。
【0025】つぎに、図11により糸が確実にトラベラ
ーに掛けられる方法を説明する。図11(a)におい
て、糸寄せレバーの引っ掛け部33a,33bで寄せら
れた糸Yは、A点ではフランジ7の下角に当接状態で位
置しているが、B点ではフランジ7から離れている。そ
して、A点とB点間の糸はフランジ7に対して接線方向
となっている。また、図11(b)の如く、引っ掛け部
33a,33b付近の糸Yはフランジ6の中程に向かっ
て斜めに立ち上がっている。このような状態の糸Yに対
して、A点でトラベラー7が挿着される。トラベラー7
がトラベラー挿着装置38から離れると同時に矢印の方
向に弾き飛ばされて走行し、B点で糸Yを挟んで停止す
る。この停止状態では糸Yは完全にトラベラー7の中に
存在する。すなわち、A点の状態から糸Yを上げたとし
ても必ずしもトラベラー7の中に糸Yが入るとは限らな
いが、B点の状態からは、図11(c)のように、引っ
掛け部33a,33bが斜め上方の元の位置に戻る過程
で、トラベラー7に糸Yが入りつつ中央に引き寄せられ
る。このように、糸Yを寄せる状態を適切にすると共
に、トラベラー7の走行により、糸Yは確実にトラベラ
ー7に掛けられる。
【0026】図12は図11の如き糸掛けを不用にする
糸寄せ方法を示している。図12(a)において、引っ
掛け部33aが下糸Y2をフランジ6の内側へと寄せ、
引っ掛け部33bが上糸Y1をフランジ6の外方へと寄
せ、糸Yがフランジ6の上を斜めに横切るようにしたも
のである。この場合、引っ掛け部33aのA点と、引っ
掛け部33bのC点と、その中間のC点の糸の位置は、
フランジ6に対して図12(b)に示される位置にあ
る。したがって、図12(a)のB点の位置にトラベラ
ー7を挿着すると同時にトラベラー7に糸Yが掛かった
状態になる。したがって、トラベラー7を図11のよう
に弾き飛ばす必要もなくなる。ただし、トラベラー7を
挿着すべき位置が、図11の場合に比較して狭くなるの
で、トラベラー挿着装置の進出位置を所定位置に保つ必
要がある。
【0027】トラベラー挿着装置によるトラベラーの挿
着が終わった後、図7の糸寄せレバー21が元の退避位
置に戻り、糸の弛みは図1のテンサ20に再び貯められ
た後に、テンサ20が解放される。つぎに、解放された
テンサ20が元の退避位置に戻り、操作部11が1ピッ
チPだけ図面左側に走行して後処理ステーションS3と
なり、ローラ19が中央のボビン2の位置になる。ロー
ラ19が正転し、糸が張った状態を図10の弛み除去装
置24で検出してローラ19が停止すると、糸の弛みが
無くなり元の状態になる。このように、従来人手でしか
出来ないとされてきた、トラベラーの交換が完全に自動
化される。また、人手による交換では古いトラベラーが
飛散していたが、トラベラー交換装置に古いトラベラー
回収ボックスを付設しているので、リング精紡機の回り
を清掃する必要もなくなる。
【0028】ところで、上述した説明では分かりやすい
ように、トラベラーの所定位置への移動させる第1工
程、糸寄せの第2工程、トラベラー取り外しの第3工
程、トラベラー挿着の第4工程、糸張りの第5工程の順
に行うものを説明したが、第2〜第4工程については、
通常は同時平行的に行われる。また、トラベラー挿着の
第4工程とトラベラー取り外しの第3工程の順を逆にす
るなど、適宜の変更が可能である。
【0029】なお、上述した実施例では図1のローラ1
7が逆転して予め糸を弛ませておき、操作部11がピッ
チPだけ走行し、テンサ20が作動する場合を説明し
た。しかし、糸を弛ませると糸がトラベラーから外れ、
次工程でトラベラーをリング上の所定位置とすることが
不可能になる恐れがある。そこで、ローラ17に対応す
る部分にもテンサを設け、リング5より上側で弛むこと
を確実にすることが好ましい。また、上述した実施例で
はステーションS1,S2,S3を有し、サイクルタイ
ムを短くする場合を説明したが、サイクルタイムに余裕
があると、ローラ1本を正逆転させ、ワンステーション
で上述した動作を行うことができる。この場合、操作部
11の装置幅を狭くすると共に、位置決めを作業対象リ
ングに対して行うことにより、ワンステーション毎にリ
ング交換作業を完結させることができ、リング精紡機の
端末リングに対しても全く同様のリング交換作業を行う
ことが可能となる。
【0030】つぎに、図13により本発明の他のトラベ
ラー交換装置を説明する。図2と異なる点は、操作部1
1のテンサがなくなり、代わりに揺動自在なストッパー
25が設けられている点である。ストッパー25はロー
ラ17に対応する位置に設けられており、先端にトラベ
ラー7が当たったことがセンサ25aにより感知可能と
なっている。すなわち、ローラ17でボビン5を正転さ
せ、トラベラー7を移動させ、ストッパー25の先端に
トラベラー7が当たると、センサ25aでローラ17が
停止し、トラベラー7を所定位置とするものである。そ
して、ストッパー25が退避位置に戻り、操作部11が
ピッチPだけ図面左方向に移動し、所定位置となったト
ラベラー7に対してトラベラー取り外し装置22やトラ
ベラー挿着装置23が対向する図示の状態となる。そし
て、トラベラー取り外し装置22が進出し、所定位置と
なったトラベラー7に対して図8(b)の状態となり、
トラベラー取り外し装置22の横移動により、トラベラ
ー7を係止する。また、図13のローラ18を所定数だ
け逆転させ糸を弛ませつつ、図7の糸寄せレバー21を
作動させ、糸をリング5に寄せる。そして、古いトラベ
ラー7を取り外した後、新しいトラベラーを挿着する。
そして、所定数だけローラ18が正転し寄せられた糸を
新しいトラベラー7に掛ける。このように、テンサの使
用は必須ではなく、ローラ17,18の制御された正転
又は逆転とストッパー25によりトラベラー7を所定位
置とし、トラベラー取り外し装置22を作動させること
ができる。ただし、テンサは余裕を持って糸を貯溜して
おり、ボビンを逆転又は正転する場合に、厳密な回転制
御を必要としないが、作動手順が複雑となる。また、糸
寄せ動作中のテンションを適切に保つことができるた
め、確実な糸寄せ動作を可能にしている。しかし、テン
サを用いずに、ボビンを逆転又は正転する場合には、糸
張力センサを用いるなどの方法で厳密な回転制御をしな
いと糸が切れる恐れがある。このように、一長一短であ
るが、機器の仕様に応じて適宜選択使用が可能である。
【0031】
【発明の効果】本発明のトラベラー交換方法及びその装
置によれば、トラベラーをリングの所定位置とした後、
糸をリングに寄せ、古いトラベラーを取り外し、新しい
トラベラーを挿着するという一連の動作により、従来人
手に頼っていたトラベラー交換が自動化され、省力化が
達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トラベラー交換装置の操作部の正面図である。
【図2】トラベラー交換装置の操作部の上面図である。
【図3】トラベラー交換装置の全体を示す図である。
【図4】操作部の車輪の他の実施例を示す図である。
【図5】トラベラー交換装置の台車部の他の実施例を示
す図である。
【図6】テンサの構造と作動を示す斜視図である。
【図7】糸寄せレバーの構造と作動を示す図である。
【図8】トラベラー取り外し装置の構造と作動を示す図
である。
【図9】トラベラー挿着装置の構造と作動を示す図であ
る。
【図10】糸張力センサの構造と作動を示す図である。
【図11】トラベラーの挿着状態を示す図である。
【図12】他のトラベラーの挿着状態を示す図である。
【図13】本発明の他のトラベラー交換装置の上面図で
ある。
【図14】リング精紡機の正面図である。
【符号の説明】
5 リング 7 トラベラー 11 操作部 12,14 台車部 16 位置決め機構 17,18,19 ローラ 21 糸寄せレバー 22 トラベラー取り外し装置(ストッパー) 23 トラベラー挿着装置 25 ストッパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングに挿着されたトラベラーを所定位
    置に移動させた後、トラベラーに掛けられた糸をリング
    に寄せること、所定位置にあるトラベラーを取り外すこ
    と、リングの糸が寄せられている部分に対して新しいト
    ラベラーを挿着することを交互に又は同時に行うことに
    よるトラベラー交換方法。
  2. 【請求項2】 リング精紡機に沿って走行自在な台車に
    操作部を設置し、該操作部に、リングに対する位置決め
    機構と、リングに挿入されたボビンを正転又は逆転させ
    るローラと、リングに挿着されたトラベラーを所定位置
    とするストッパーと、糸をリングに寄せる糸寄せレバー
    と、トラベラー取り外し装置と、トラベラー挿着装置と
    を備えてなるトラベラー交換装置。
JP3262682A 1991-09-12 1991-09-12 トラベラー交換方法及びその装置 Expired - Fee Related JPH07113173B2 (ja)

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US07/941,396 US5390483A (en) 1991-09-12 1992-09-08 Traveler changing method and traveler changing apparatus for carrying out the same
ITRM920661A IT1262982B (it) 1991-09-12 1992-09-11 Metodo di cambiamento del cursore e dispositivo di cambiamento del cursore per effettuare lo stesso.
DE4230736A DE4230736C2 (de) 1991-09-12 1992-09-14 Vorrichtung zum Wechseln eines Läufers in einem Ring einer Ringspinnmaschine
CH289292A CH686314A5 (de) 1991-09-12 1992-09-14 Ringlouferwechselverfahren und -Vorrichtung fuer eine Ringspinnmaschine.

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676373U (ja) * 1993-03-16 1994-10-28 村田機械株式会社 トラバース装置の騒音防止装置
JPH071080U (ja) * 1993-06-01 1995-01-10 村田機械株式会社 トラベラー交換機

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