JPH07126175A - 経口コレステロール低下剤 - Google Patents

経口コレステロール低下剤

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JPH07126175A
JPH07126175A JP27849193A JP27849193A JPH07126175A JP H07126175 A JPH07126175 A JP H07126175A JP 27849193 A JP27849193 A JP 27849193A JP 27849193 A JP27849193 A JP 27849193A JP H07126175 A JPH07126175 A JP H07126175A
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JP
Japan
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polyamide
cholesterol
lowering agent
oral
bile acid
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Pending
Application number
JP27849193A
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English (en)
Inventor
Kazuo Kobayashi
和生 小林
Osamu Hirata
治 平田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 服用量の少量化を図り得る経口コレステロー
ル低下剤を得る。 【構成】 ポリアミドを主成分とする経口コレステロー
ル低下剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、経口コレステロール低
下剤に関し、特に、経口投与により腸内胆汁酸を吸着さ
せて体外に排泄させ、胆汁酸の原料であるコレステロー
ルを消費することにより、血中コレステロール濃度を低
下させる原理に基づく経口コレステロール低下剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】血中コレステロール濃度を低下させる治
療法として、陰イオン交換樹脂を経口投与する治療法が
既に知られている(米国特許第3,499,960号、
同3,780,171号、特開昭53−10386号な
ど)。
【0003】陰イオン交換樹脂を経口投与させて血中コ
レステロール濃度を低下させる機序は以下のとおりと考
えられている。すなわち、経口投与された塩基性陰イオ
ン交換樹脂が腸肝循環している腸内の胆汁酸を吸着固定
し、胆汁酸の再吸収を妨げる。その結果、肝臓内におい
てコレステロールの胆汁酸への変換が促進されて血中コ
レステロール濃度が低下する。
【0004】上記治療法において経口投与される代表的
な塩基性陰イオン交換樹脂としては、スチレン系樹脂に
官能基として脂肪族四級アンモニウム塩を固定した陰イ
オン交換樹脂が知られている(米国特許第3,499,
960号、同3,780,171号、特開昭53−10
386号)。また、これらの他に、官能基としてイミダ
ゾール塩基を用いたもの(特開昭60−209523
号)、ビニルピリジンを用いたもの(特開平2−214
711号)なども知られている。さらに、官能基以外の
構成としては、スチレン系樹脂(米国特許第3,49
9,960号、同3,780,171号、特開昭53−
10386号)、ポリアミド系樹脂(EP−38907
9)、エポキシ系樹脂(特開昭60−209523
号)、ならびにシクロデキストリンもしくはポリサッカ
ライドなどの糖類などを用いたものが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術の記載のイオン交換樹脂を用いて無機イオン
存在下においてin vitroにおける胆汁酸吸着実
験を行ったところ、何れの樹脂もそれほど高い吸着能を
示さなかった。従って、上述した原理に基づく従来の経
口コレステロール低下剤では、服用量がかなり多くなら
ざるを得ない(例えば、代表的なコレスチラミンで8〜
16g/日)ため、患者が服用し難いという欠点があっ
た。
【0006】本発明の目的は、従来の経口コレステロー
ル低下剤の欠点を解消し、服用量の少量化、すなわち胆
汁酸吸着能の向上を図り得る経口コレステロール低下剤
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリアミドが無機イ
オンの存在下でも胆汁酸を吸着し、血中コレステロール
値を低下させる作用を有することを見出し、本発明を成
すに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ポリアミドを主成分
とする経口コレステロール低下剤である。ポリアミドは
紡糸して合成繊維とし、衣料をはじめ様々な分野に利用
されている。また、多孔性フィルムに成形することも可
能であり、フィルターとてしも応用されている。しかし
ながら、ポリアミドが無機イオンの存在下でも胆汁酸を
吸着し、血中コレステロール値を低下させる効能を有す
ることは、未だ知られていなかった。
【0009】上記ポリアミドとしては、
【0010】
【化1】
【0011】型のポリアミド(但し、x,y,nは整
数)が挙げられ、これはジアミンとジカルボン酸の重縮
合によって合成される。また、ω−アミノカルボン酸の
重縮合あるいはラクタムの開環重合により合成される
【0012】
【化2】
【0013】型のポリアミドも用いられる。ポリアミド
は、上記x及びyの数を用い、ポリアミドx−yあるい
はポリアミドxと称されている。上記ポリアミドは、ア
ミド基に起因する水素結合を有するため、高強度かつ高
融点の結晶性高分子物質であり、一般的には、ナイロン
と呼ばれている。
【0014】使用し得るポリアミドとしては、ポリアミ
ド3、ポリアミド4、ポリアミド4−6、ポリアミド
6、ポリアミド6−6、ポリアミド6−10、ポリアミ
ド7、ポリアミド8、ポリアミド9、ポリアミド11及
びポリアミド12等が挙げられる。胆汁酸との疎水性相
互作用等を考慮すると、上記ポリアミドのうち、ポリア
ミド6やポリアミド6−6を用いることが好ましい。
【0015】ポリアミドの形状についてはなんら限定さ
れるものではないが、飲み易くするための好ましい粒径
の範囲は5mmから1μmであり、より好ましくは1m
mから5μmの範囲である。また、ポリアミドの比表面
積を増大し吸着速度を向上させるために、高分子母体に
多数の細孔をもつ、多孔性樹脂とすることが望ましい。
【0016】製剤化にあたっては、製剤学の技術分野に
おける周知の技術によってカプセル、錠剤、顆粒剤、散
剤等に調製することができる。また、本発明の経口コレ
ステロール低下剤と物理的及び化学的に適合し得る1種
類以上の添加剤を混合した製剤として投与してもよい。
使用し得る添加剤としては、ブドウ糖、乳糖、結晶セル
ロース、マンニトール、コーンスターチ、砂糖等の賦形
剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチル
プロピルセルロース、カルボキシメキルセルロース、ゼ
ラチン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール等の結合
剤;コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースカル
シウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、バレ
イショデンプン等の崩壊剤;ステアリン酸カルシウム、
ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリ
コール、硬化油などの潤滑剤を使用することができる。
また、必要に応じて着色剤、着香剤、矯臭剤、安定化剤
などを用いてもよい。また、本剤を水またはその他の液
体中に懸濁した状態で投与してもよい。
【0017】本発明のコレステロール低下剤の投与量は
成人1日量1〜20g、好ましくは4〜8gであり、通
常は1日2〜3回に分けて服用させる。
【0018】
【作用】本発明の経口コレステロール低下剤は、上記の
ようにポリアミドを主成分として含む、従って後述の実
施例から明らかなように、従来の陰イオン交換樹脂タイ
プのコレステロール低下剤に比べて、優れた胆汁酸吸着
活性を発揮する。ポリアミドが無機イオンの存在下にお
いても胆汁酸を吸着し、血中コレステロール値を低下さ
せる作用を果たすことは、本願発明者により実験的に確
かめられたものであり、未だ知られていなかったことで
ある。
【0019】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例および比較
例を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0020】実施例1 ポリアミド6多孔性フィルター(孔径:0.2μm、コ
ーニング社製:21082FNY25−20)を破砕
し、粒径約500μmの実施例1の樹脂を得た。
【0021】実施例2 ポリマー6−6多孔性フィルター(孔径:0.2μm、
ザルトリウス社製:SM200)を破砕し、粒径約80
0μmの実施例2の樹脂を得た。
【0022】比較例1 クエストラン製剤(製造販売元:ブリストル・マイヤー
ズ スクイブ社)を熱水及びアセトンで数回洗浄した
後、真空乾燥して樹脂成分であるコレスチラミンとして
精製し、比較例1の樹脂を得た。
【0023】比較例2 フッ化ビニリデン多孔性フィルター(孔径:0.2μ
m、ミリポア社製:SLGV025LS)破砕し、粒径
約500μmの比較例2の樹脂を得た。
【0024】<in vitro 胆汁酸吸着試験>胆
汁酸の吸着性能の評価方法としては、樹脂30mgを1
mMのコール酸ナトリウムを含む0.25Mリン酸緩衝
液(PH7.0)30mlに加えて、37℃で3時間振
盪し、その上澄みの胆汁酸濃度をエンザバイル・2(第
一化学薬品社製)を用いて測定した。実施例1,2及び
比較例2の樹脂の胆汁酸吸着量は、比較例1の樹脂の胆
汁酸吸着量に対する相対吸着量で示した。
【0025】
【表1】
【0026】表1の結果から、実施例1,2のポリアミ
ド樹脂は、無機イオンの存在下でも、比較例1,2の樹
脂と比較して高い胆汁酸吸着能を示すことがわかる。
【0027】<糞便中胆汁酸排泄量評価試験>Wist
ar系雄性ラット8週令を使用した。樹脂25mgを2
mlの蒸留水に懸濁し、経口ゾンデを用いて2回(同じ
日の14:00及び17:00に)ラットに強制投与し
た。最初の投与時(14:00)から翌日の17:00
までの27時間の糞を回収して凍結乾燥した。
【0028】次に、凍結乾燥糞をコーヒーミルを用いて
粉砕し、その0.5gをとり、1N塩酸10mlを加え
て1時間攪拌した後、ジエチルエーテル約15mlで3
回抽出した。ジエチルエーテルを留去後、リン酸緩衝液
(pH7.0)10mlに懸濁し、0.22μmのフィ
ルターで濾過した後、エンザバイル・2(第一化学薬品
社製)を用いて糞便中総胆汁酸排泄量を測定した。実施
例1,2及び比較例2については、比較例1の糞中胆汁
酸排泄量に対する相対胆汁酸排泄量で示した。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果から、実施例1,2のポリアミ
ド樹脂はin vivoの環境下においても、比較例の
樹脂と比較して胆汁酸糞便中排泄量を増大させることが
わかる。
【0031】<血清コレステロール値低下作用評価試験
>Sprague Dawley系雄性ラット6週令を
使用した。1週間予備肥育した後、表3に示すように、
基本食(日本クレア製;CE−2)、高脂肪食(CE−
2に1重量%コレステロール及び0.5重量%胆汁末を
配合したもの)及び高脂肪食に樹脂1重量%を配合した
ものを7日間与えた。7日目に、6時間絶食させた後、
ラット頸静脈より採血し、血清中の総コレステロール量
をコレステロールE−テストワコー(和光純薬社製)を
用いて測定した。
【0032】
【表3】
【0033】表3の結果から、実施例1,2のポリアミ
ド樹脂は基本食と同程度に血清総コレステロール量を下
げる効果があることがわかる。
【0034】
【発明の効果】本発明の経口コレステロール低下剤は上
記のようにポリアミドを主成分として含むため、該経口
コレステロール低下剤を付与させることにより、胆汁酸
を効果的に吸着することができる。従って、経口コレス
テロール低下剤の服用量を効果的に低減することができ
る。
【0035】よって、本発明の経口コレステロール低下
剤を用いることにより、患者の服用に際しての抵抗感を
著しく軽減することができ、血中コレステロール濃度を
無理なく低下させることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミドを主成分とする経口コレステ
    ロール低下剤。
JP27849193A 1993-11-08 1993-11-08 経口コレステロール低下剤 Pending JPH07126175A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27849193A JPH07126175A (ja) 1993-11-08 1993-11-08 経口コレステロール低下剤

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JP27849193A JPH07126175A (ja) 1993-11-08 1993-11-08 経口コレステロール低下剤

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JPH07126175A true JPH07126175A (ja) 1995-05-16

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ID=17598068

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JP27849193A Pending JPH07126175A (ja) 1993-11-08 1993-11-08 経口コレステロール低下剤

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