JPH07126166A - ホスホリパ−ゼa2阻害剤 - Google Patents
ホスホリパ−ゼa2阻害剤Info
- Publication number
- JPH07126166A JPH07126166A JP29253193A JP29253193A JPH07126166A JP H07126166 A JPH07126166 A JP H07126166A JP 29253193 A JP29253193 A JP 29253193A JP 29253193 A JP29253193 A JP 29253193A JP H07126166 A JPH07126166 A JP H07126166A
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- JP
- Japan
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- group
- phospholipid
- phospholipase
- inhibitor
- alkenyl
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 炎症に関わっているとされる細胞質ホスホリ
パーゼA2に対して優れた阻害活性を示し、かつ副作用
のない薬剤を提供し、抗炎症薬あるいは抗アレルギー薬
としての開発を可能とする。 【構成】 一般式(I)で表されるリン脂質を有効成分
とする細胞質ホスホリパーゼA2阻害剤。 〔式中、R1は−CH=CHR3基(R3はアルキル基
またはアルケニル基を表わす。)であり、R2は水素原
子、低級アルキル基または炭素数22の不飽和脂肪酸残
基を表わし、Xは極性基を表わす。〕
パーゼA2に対して優れた阻害活性を示し、かつ副作用
のない薬剤を提供し、抗炎症薬あるいは抗アレルギー薬
としての開発を可能とする。 【構成】 一般式(I)で表されるリン脂質を有効成分
とする細胞質ホスホリパーゼA2阻害剤。 〔式中、R1は−CH=CHR3基(R3はアルキル基
またはアルケニル基を表わす。)であり、R2は水素原
子、低級アルキル基または炭素数22の不飽和脂肪酸残
基を表わし、Xは極性基を表わす。〕
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般式(I)
【0002】
【化2】
【0003】〔式中、R1は−CH=CHR3基(R3は
アルキル基またはアルケニル基を表わす。)であり、R
2は水素原子、低級アルキル基または炭素数22の不飽
和脂肪酸残基を表わし、Xは極性基を表わす。〕で表さ
れるリン脂質を有効成分として含有する細胞質ホスホリ
パーゼA2阻害剤に関するものである。
アルキル基またはアルケニル基を表わす。)であり、R
2は水素原子、低級アルキル基または炭素数22の不飽
和脂肪酸残基を表わし、Xは極性基を表わす。〕で表さ
れるリン脂質を有効成分として含有する細胞質ホスホリ
パーゼA2阻害剤に関するものである。
【0004】
【従来技術】ホスホリパーゼA2阻害剤はホスホリパー
ゼA2の加水分解作用を阻害することによってグリセロ
リン脂質より遊離するリゾグリセロリン脂質とアラキド
ン酸の生成を抑え、その結果として血小板活性化因子や
エイコサノイドとして知られるプロ−炎症メディエイタ
−の産生を調節せんとするもので、炎症性障害を治療す
る薬剤として期待されている。この炎症に関わっている
と考えられているホスホリパーゼA2としては、例えば
マクロファージ細胞株や血小板可溶性画分から精製され
た約85kDaの細胞質ホスホリパーゼA2が知られて
いる〔蛋白質核酸酵素, Vol.36, No.3, p325-332(199
1)〕。この細胞質ホスホリパーゼA2に対して、一般式
(I)で表されるリン脂質が該酵素の活性を阻害すると
の報告はこれまでにない〔蛋白質核酸酵素, Vol.36, N
o.3, p333-341(1991)、特開平2-45424号公報〕。
ゼA2の加水分解作用を阻害することによってグリセロ
リン脂質より遊離するリゾグリセロリン脂質とアラキド
ン酸の生成を抑え、その結果として血小板活性化因子や
エイコサノイドとして知られるプロ−炎症メディエイタ
−の産生を調節せんとするもので、炎症性障害を治療す
る薬剤として期待されている。この炎症に関わっている
と考えられているホスホリパーゼA2としては、例えば
マクロファージ細胞株や血小板可溶性画分から精製され
た約85kDaの細胞質ホスホリパーゼA2が知られて
いる〔蛋白質核酸酵素, Vol.36, No.3, p325-332(199
1)〕。この細胞質ホスホリパーゼA2に対して、一般式
(I)で表されるリン脂質が該酵素の活性を阻害すると
の報告はこれまでにない〔蛋白質核酸酵素, Vol.36, N
o.3, p333-341(1991)、特開平2-45424号公報〕。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は炎症に関わっ
ているとされる細胞質ホスホリパーゼA2に対して優れ
た阻害活性を示し、かつ副作用のない薬剤を提供し、抗
炎症薬あるいは抗アレルギー薬としての開発を可能とな
らしめることを目的とする。
ているとされる細胞質ホスホリパーゼA2に対して優れ
た阻害活性を示し、かつ副作用のない薬剤を提供し、抗
炎症薬あるいは抗アレルギー薬としての開発を可能とな
らしめることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ウサギ洗
浄血小板より部分精製した細胞質ホスホリパーゼA
2(cPLA2)を用いて、下記一般式(I)で表される
リン脂質がcPLA2阻害活性を有しているという新し
い知見に基づき本発明を完成した。すなわち、本発明は
一般式(I)
浄血小板より部分精製した細胞質ホスホリパーゼA
2(cPLA2)を用いて、下記一般式(I)で表される
リン脂質がcPLA2阻害活性を有しているという新し
い知見に基づき本発明を完成した。すなわち、本発明は
一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】〔式中、R1は−CH=CHR3基(R3は
アルキル基またはアルケニル基を表わす。)であり、R
2は水素原子、低級アルキル基または炭素数22の不飽
和脂肪酸残基を表わし、Xは極性基を表わす。〕で表さ
れるリン脂質を有効成分とする細胞質ホスホリパーゼA
2阻害剤を提供する。本発明の阻害剤は細胞質ホスホリ
パーゼA2に対して優れた阻害活性を有しており、炎症
性の治療薬として、例えば抗炎症薬あるいは抗アレルギ
ー薬として期待できる。
アルキル基またはアルケニル基を表わす。)であり、R
2は水素原子、低級アルキル基または炭素数22の不飽
和脂肪酸残基を表わし、Xは極性基を表わす。〕で表さ
れるリン脂質を有効成分とする細胞質ホスホリパーゼA
2阻害剤を提供する。本発明の阻害剤は細胞質ホスホリ
パーゼA2に対して優れた阻害活性を有しており、炎症
性の治療薬として、例えば抗炎症薬あるいは抗アレルギ
ー薬として期待できる。
【0009】前記一般式(I)において、R1の−CH
=CHR3基おける、R3のアルキル基としては直鎖ある
いは分岐状アルキル基であってもよく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デシ
ル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、イコサニル基等を例示することができ
る。また、R3のアルケニル基としては直鎖あるいは分
岐状アルケニル基であってもよく、例えばビニル基、プ
ロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニ
ル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル
基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセ
ニル基、ヘプタデセニル基、オキタデセニル基、ノナデ
セニル基、イコセニル基、ヘンエイコセニル基、ドコセ
ニル基等を例示することができ、これらはシス体、トラ
ンス体のいずれであってもよい。
=CHR3基おける、R3のアルキル基としては直鎖ある
いは分岐状アルキル基であってもよく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノナニル基、デシ
ル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、
オクタデシル基、イコサニル基等を例示することができ
る。また、R3のアルケニル基としては直鎖あるいは分
岐状アルケニル基であってもよく、例えばビニル基、プ
ロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル
基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニ
ル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル
基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセ
ニル基、ヘプタデセニル基、オキタデセニル基、ノナデ
セニル基、イコセニル基、ヘンエイコセニル基、ドコセ
ニル基等を例示することができ、これらはシス体、トラ
ンス体のいずれであってもよい。
【0010】R2の低級アルキル基としては直鎖あるい
は分岐状アルキル基であってもよく、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基等を例示することができる。R2の炭素数22の不
飽和脂肪酸残基としは、例えば、ドコサモノエノイル
基、ドコサジエノイル、ドコサトリエノイル基、ドコサ
テトラエノイル基、ドコサペンタエノイル基、ドコサヘ
キサエノイル基等を例示することができ、これらはシス
体、トランス体のいずれであってもよい。
は分岐状アルキル基であってもよく、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基等を例示することができる。R2の炭素数22の不
飽和脂肪酸残基としは、例えば、ドコサモノエノイル
基、ドコサジエノイル、ドコサトリエノイル基、ドコサ
テトラエノイル基、ドコサペンタエノイル基、ドコサヘ
キサエノイル基等を例示することができ、これらはシス
体、トランス体のいずれであってもよい。
【0011】また、前記一般式(I)において、Xの極
性基としては、例えばコリン、エタノールアミン、イノ
シトール、セリン、グリセロールのそれぞれの炭素骨格
に結合しているOHを除いた残基を挙げることができ
る。
性基としては、例えばコリン、エタノールアミン、イノ
シトール、セリン、グリセロールのそれぞれの炭素骨格
に結合しているOHを除いた残基を挙げることができ
る。
【0012】これらのリン脂質は、魚油あるいは卵黄等
よりの分離精製および/または合成によって得ることが
できる。
よりの分離精製および/または合成によって得ることが
できる。
【0013】本発明のリン脂質の投与量は、年齢、性
別、体重、症状、あるいは投与形態により異なるが、一
般には、リン脂質として、1日あたり約40〜8000
mgであり、1回あるいは数回に分けて服用される。
別、体重、症状、あるいは投与形態により異なるが、一
般には、リン脂質として、1日あたり約40〜8000
mgであり、1回あるいは数回に分けて服用される。
【0014】本発明の阻害剤は経口的あるいは非経口的
に投与することができる。経口投与剤としては散剤、顆
粒剤、カプセル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロッ
プ剤、エリキシル剤などの液状製剤とすることができ
る。また、非経口投与剤として注射剤とすることができ
る。
に投与することができる。経口投与剤としては散剤、顆
粒剤、カプセル剤、錠剤などの固形製剤あるいはシロッ
プ剤、エリキシル剤などの液状製剤とすることができ
る。また、非経口投与剤として注射剤とすることができ
る。
【0015】これらの製剤は活性成分に薬理学的、製剤
学的に認容される製造助剤を加えることにより常法に従
って製造される。更に公知の技術により持続性製剤とす
ることも可能である。その他、公知の製造法、例えば日
本薬局方第10版製剤総則記載の方法ないし適当な改良
を加えた方法によっても製造することができる。
学的に認容される製造助剤を加えることにより常法に従
って製造される。更に公知の技術により持続性製剤とす
ることも可能である。その他、公知の製造法、例えば日
本薬局方第10版製剤総則記載の方法ないし適当な改良
を加えた方法によっても製造することができる。
【0016】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。
る。
【0017】試験例1 検体として1−アルケニル−2−リゾグリセロホスホエ
タノ−ルアミン〔アルケニルの成分比;C16:1:C18:1:C
18:2=40:50:10(AL−PE)〕を用い、cPLA2阻害
活性測定した。細胞質ホスホリパーゼA2は、ウサギ洗
浄血小板より以下の方法により部分精製し、用いた。ウ
サギ10羽の全血液より常法にて単離した血小板を、10
mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.14M NaCl〕
で洗浄し、50mlの50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM
EDTA/0.1M NaCl〕(以下緩衝液A)に懸濁して超音波
破砕した。この溶液を、4℃で3000xg、5分間遠心分離
した。上清をさらに100,000xgで1時間遠心分離し、そ
の上清をヘパリン−セファロースCL6Bカラムに添加し
た。緩衝液Aで展開し、夾雑物はカラムに吸着させるこ
とで除去し、流出液を回収した。これをさらにDEAE−セ
ファセルカラムに添加し、50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH
7.5)/1mM EDTA/0.15M NaCl〕でカラムをよく洗浄した
後、50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.6M N
aCl〕で目的画分を溶出した。この画分はさらにブチル
−トヨパール 650Mに添加し、50mMトリス塩酸緩衝液
〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.6M NaCl〕でよく洗浄した後、1
0mMグリシン-NaOH緩衝液(pH 11.5)で溶出させた。こ
の画分をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動した後、
ニトロセルロースフィルターにブロットし、細胞質PLA2
に特異的なモノクローナル抗体、および細胞質PLA2とII
型PLA2に反応するモノクローナル抗体を用いてバンドの
検出を行った。その結果、本画分には85kDa細胞質
PLA2のみが検出され、他のホスホリパーゼA2の混入が
ないことを確認した。検体はメタノールに溶解し試験液
として使用した。反応は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μ
l:2% 牛血清アルブミン(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩
化カルシウム溶液20μlの混合緩衝溶液に試験液とcP
LA2溶液を加え200μlとし、37℃で20分間反応させ
た。その後、基質1−パルミトイル−2−[14C]アラキ
ドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(50nmol/5
0,000dpm/50μl)を加え、更に37℃で20分間反応させ
た。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプタン:1N H2SO4=
10:40:1,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ルの方法
により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放射活性
を液体シンチレーションカウンターで計測することによ
り酵素活性を測定した。結果を表1に示す。
タノ−ルアミン〔アルケニルの成分比;C16:1:C18:1:C
18:2=40:50:10(AL−PE)〕を用い、cPLA2阻害
活性測定した。細胞質ホスホリパーゼA2は、ウサギ洗
浄血小板より以下の方法により部分精製し、用いた。ウ
サギ10羽の全血液より常法にて単離した血小板を、10
mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.14M NaCl〕
で洗浄し、50mlの50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM
EDTA/0.1M NaCl〕(以下緩衝液A)に懸濁して超音波
破砕した。この溶液を、4℃で3000xg、5分間遠心分離
した。上清をさらに100,000xgで1時間遠心分離し、そ
の上清をヘパリン−セファロースCL6Bカラムに添加し
た。緩衝液Aで展開し、夾雑物はカラムに吸着させるこ
とで除去し、流出液を回収した。これをさらにDEAE−セ
ファセルカラムに添加し、50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH
7.5)/1mM EDTA/0.15M NaCl〕でカラムをよく洗浄した
後、50mMトリス塩酸緩衝液〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.6M N
aCl〕で目的画分を溶出した。この画分はさらにブチル
−トヨパール 650Mに添加し、50mMトリス塩酸緩衝液
〔(pH 7.5)/1mM EDTA/0.6M NaCl〕でよく洗浄した後、1
0mMグリシン-NaOH緩衝液(pH 11.5)で溶出させた。こ
の画分をSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動した後、
ニトロセルロースフィルターにブロットし、細胞質PLA2
に特異的なモノクローナル抗体、および細胞質PLA2とII
型PLA2に反応するモノクローナル抗体を用いてバンドの
検出を行った。その結果、本画分には85kDa細胞質
PLA2のみが検出され、他のホスホリパーゼA2の混入が
ないことを確認した。検体はメタノールに溶解し試験液
として使用した。反応は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μ
l:2% 牛血清アルブミン(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩
化カルシウム溶液20μlの混合緩衝溶液に試験液とcP
LA2溶液を加え200μlとし、37℃で20分間反応させ
た。その後、基質1−パルミトイル−2−[14C]アラキ
ドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(50nmol/5
0,000dpm/50μl)を加え、更に37℃で20分間反応させ
た。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプタン:1N H2SO4=
10:40:1,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ルの方法
により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放射活性
を液体シンチレーションカウンターで計測することによ
り酵素活性を測定した。結果を表1に示す。
【0018】試験例2
【0019】
【表1】
【0020】1−アルケニル−2−リゾグリセロホスホ
エタノ−ルアミンは優れたcPLA2阻害活を示してお
り、その平均阻害投与量は、AL−PEIC50値:2.0×1
0-5Mであった。
エタノ−ルアミンは優れたcPLA2阻害活を示してお
り、その平均阻害投与量は、AL−PEIC50値:2.0×1
0-5Mであった。
【0021】試験例2 検体として1−アルケニル−2−ドコサヘキサノイル−
グリセロホスホエタノ−ルアミン〔アルケニルの成分
比;C16:1:C18:1:C18:2=40:50:10(AL−DHA−P
E)〕を用い、cPLA2阻害活性測定した。細胞質ホ
スホリパーゼA2はウサギ洗浄血小板より部分精製し、
他のホスホリパーゼA2の混入がないことを確認して使
用した。検体は、基質〔1−パルミトイル−2−[14C]
アラキドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(P
L−AA−PE)〕25nmolと共にクロロホルムに溶解
し、溶媒を窒素ガスを用いて除去した後、蒸留水を加え
てソニケートしたものを試験液として使用した。反応
は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μl:2%牛血清アルブミン
(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩化カルシウム溶液20μl
の混合緩衝溶液に、試験液を加え200μlとし、37℃に加
温した。この溶液にcPLA2溶液50μlを添加し37℃で
20分間反応させた。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプ
タン:1N H2SO4,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ル
の方法により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放
射活性を液体シンチレーションカウンターで計測するこ
とにより酵素活性を測定した。結果を表2に示す。
グリセロホスホエタノ−ルアミン〔アルケニルの成分
比;C16:1:C18:1:C18:2=40:50:10(AL−DHA−P
E)〕を用い、cPLA2阻害活性測定した。細胞質ホ
スホリパーゼA2はウサギ洗浄血小板より部分精製し、
他のホスホリパーゼA2の混入がないことを確認して使
用した。検体は、基質〔1−パルミトイル−2−[14C]
アラキドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(P
L−AA−PE)〕25nmolと共にクロロホルムに溶解
し、溶媒を窒素ガスを用いて除去した後、蒸留水を加え
てソニケートしたものを試験液として使用した。反応
は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μl:2%牛血清アルブミン
(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩化カルシウム溶液20μl
の混合緩衝溶液に、試験液を加え200μlとし、37℃に加
温した。この溶液にcPLA2溶液50μlを添加し37℃で
20分間反応させた。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプ
タン:1N H2SO4,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ル
の方法により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放
射活性を液体シンチレーションカウンターで計測するこ
とにより酵素活性を測定した。結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】1−アルケニル−2−ドコサヘキサノイル
−グリセロホスホエタノ−ルアミンは優れたcPLA2
阻害活を示しており、その平均阻害投与量は、AL−D
HA−PEIC50値:0.7×10-5Mであった。
−グリセロホスホエタノ−ルアミンは優れたcPLA2
阻害活を示しており、その平均阻害投与量は、AL−D
HA−PEIC50値:0.7×10-5Mであった。
【0024】
【発明の効果】本発明の阻害剤は、細胞質ホスホリパー
ゼA2に対して優れた阻害活性を有するため炎症性疾患
の治療薬、例えば抗炎症薬あるいは抗アレルギー薬とし
ての用途が期待できる。
ゼA2に対して優れた阻害活性を有するため炎症性疾患
の治療薬、例えば抗炎症薬あるいは抗アレルギー薬とし
ての用途が期待できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】試験例2 検体として1−アルケニル−2−ドコサヘキサエノイル
−グリセロホスホエタノ−ルアミン〔アルケニルの成分
比;C16:1:C18:1:C18:2=40:50:10(AL−DHA−P
E)〕を用い、cPLA2阻害活性測定した。細胞質ホ
スホリパーゼA2はウサギ洗浄血小板より部分精製し、
他のホスホリパーゼA2の混入がないことを確認して使
用した。検体は、基質〔1−パルミトイル−2−[14C]
アラキドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(P
L−AA−PE)〕25nmolと共にクロロホルムに溶解
し、溶媒を窒素ガスを用いて除去した後、蒸留水を加え
てソニケートしたものを試験液として使用した。反応
は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μl:2%牛血清アルブミン
(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩化カルシウム溶液20μl
の混合緩衝溶液に、試験液を加え200μlとし、37℃に加
温した。この溶液にcPLA2溶液50μlを添加し37℃で
20分間反応させた。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプ
タン:1N H2SO4,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ル
の方法により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放
射活性を液体シンチレーションカウンターで計測するこ
とにより酵素活性を測定した。結果を表2に示す。
−グリセロホスホエタノ−ルアミン〔アルケニルの成分
比;C16:1:C18:1:C18:2=40:50:10(AL−DHA−P
E)〕を用い、cPLA2阻害活性測定した。細胞質ホ
スホリパーゼA2はウサギ洗浄血小板より部分精製し、
他のホスホリパーゼA2の混入がないことを確認して使
用した。検体は、基質〔1−パルミトイル−2−[14C]
アラキドノイル−グリセロホスホエタノ−ルアミン(P
L−AA−PE)〕25nmolと共にクロロホルムに溶解
し、溶媒を窒素ガスを用いて除去した後、蒸留水を加え
てソニケートしたものを試験液として使用した。反応
は、1Mトリス−塩酸(pH 9.0)25μl:2%牛血清アルブミン
(脂肪酸フリー)12.5μl:50mM塩化カルシウム溶液20μl
の混合緩衝溶液に、試験液を加え200μlとし、37℃に加
温した。この溶液にcPLA2溶液50μlを添加し37℃で
20分間反応させた。ド−ル試薬(イソプロパノ−ル:ヘプ
タン:1N H2SO4,1.25ml)を加えて反応を停止し、ド−ル
の方法により[14C]アラキドン酸画分を回収してその放
射活性を液体シンチレーションカウンターで計測するこ
とにより酵素活性を測定した。結果を表2に示す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】1−アルケニル−2−ドコサヘキサエノイ
ル−グリセロホスホエタノ−ルアミンは優れたcPLA
2阻害活を示しており、その平均阻害投与量は、AL−
DHA−PEIC50値:0.7×10-5Mであった。
ル−グリセロホスホエタノ−ルアミンは優れたcPLA
2阻害活を示しており、その平均阻害投与量は、AL−
DHA−PEIC50値:0.7×10-5Mであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、R1は−CH=CHR3基(R3はアルキル基ま
たはアルケニル基を表わす。)であり、R2は水素原
子、低級アルキル基または炭素数22の不飽和脂肪酸残
基を表わし、Xは極性基を表わす。〕で表されるリン脂
質を有効成分として含有する細胞質ホスホリパーゼA2
阻害剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29253193A JPH07126166A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ホスホリパ−ゼa2阻害剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29253193A JPH07126166A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ホスホリパ−ゼa2阻害剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07126166A true JPH07126166A (ja) | 1995-05-16 |
Family
ID=17783010
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29253193A Pending JPH07126166A (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | ホスホリパ−ゼa2阻害剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07126166A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035595A1 (en) * | 1996-03-26 | 1997-10-02 | Dcv Biologics L.P. | Egg anti-inflammatory composition, method of isolation and use |
FR2847267A1 (fr) * | 2002-11-19 | 2004-05-21 | Coletica | Procede de test de l'activite d'une substance potentiellement active pour inhiber l'activite enzymatique de la phospholipase a2 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP29253193A patent/JPH07126166A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1997035595A1 (en) * | 1996-03-26 | 1997-10-02 | Dcv Biologics L.P. | Egg anti-inflammatory composition, method of isolation and use |
FR2847267A1 (fr) * | 2002-11-19 | 2004-05-21 | Coletica | Procede de test de l'activite d'une substance potentiellement active pour inhiber l'activite enzymatique de la phospholipase a2 |
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