JPH0712612A - コリオリ式質量流量計 - Google Patents

コリオリ式質量流量計

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JPH0712612A
JPH0712612A JP14911093A JP14911093A JPH0712612A JP H0712612 A JPH0712612 A JP H0712612A JP 14911093 A JP14911093 A JP 14911093A JP 14911093 A JP14911093 A JP 14911093A JP H0712612 A JPH0712612 A JP H0712612A
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measuring tube
vibration
measuring
strain
tube
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JP14911093A
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Masami Kidai
雅巳 木代
Hironobu Yao
博信 矢尾
Iwao Matsumoto
巌 松本
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定管のメカニカルQを十分に高く維持する
とともに、構造を簡単とし漏れ磁界の影響をなくす。 【構成】 測定管3の振動検出手段として、従来のよう
な電磁ピックアップではなく、測定管の歪みを検出する
圧電素子などを含む歪み検出素子44,45を用いるこ
とにより、測定管のメカニカルQを低下させないように
しつつ構造を簡単にし、かつ漏れ磁界の影響を与えない
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、振動する測定管内を
流れる流体の質量流量に比例して発生するコリオリ力を
利用して質量流量を測定するコリオリ式質量流量計、特
に測定管の振動を検出する手段を改良したコリオリ式質
量流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のコリオリ式質量流量計の流
量検出部を示す構成例で、例えば特公昭60−3468
3号公報などで知られているものである。すなわち、ハ
ウジング9には片持ち支持されたU字型の測定管3が取
り付けられており、測定管3の両端部31,32間には
片持ち梁状の共振体120が取り付けられている。測定
管3と共振体120の共振周波数は揃えられており、互
いに共鳴するように構成されている。U字型測定管3の
先端と共振体120の先端部間には、例えばコイルと磁
石からなるドライバ41が取り付けられている。このド
ライバ41と駆動回路130により、U字型測定管3と
共振体120は所定の共振周波数で駆動される。
【0003】また、このU字型測定管3の両側のストレ
ート部の先端には、コイルと磁石により構成されるよう
な速度センサが、測定管3の振動を検出する手段42,
43として取り付けられており、それぞれの出力は信号
処理回路140に入力され、流量信号に変換される。片
持ち支持されたU字型の測定管3内には、図示されてい
ない流通管を介してa部から測定流体が流入する。測定
管3を流通した流体はb部より図示されていない流通管
へ流出して行くように構成されている。
【0004】このように構成された流量計において、流
体の流量がゼロの場合について考える。いま、U字型測
定管3と共振体120は、ドライバ41と駆動回路13
0によりその共振周波数で加振されている。左右の速度
センサ42,43が取り付けられている位置は、それぞ
れ同じ振動をするため、左右の速度センサ42,43か
らは位相差のない出力信号が得られる。
【0005】次に、流れが生じた場合は、振動する測定
管3内を流体が流れると流体の流れと直角方向にコリオ
リ力が発生するが、U字型測定管3内の両側では流体の
流れる方向が互いに逆になるため、コリオリ力の発生方
向も逆になる。したがって、U字型測定管3にはO軸に
関するモーメントが発生し、W−W軸に関する撓み振動
にO軸に関する捩じり振動が重畳する。このため、上記
速度センサ42,43の出力は互いに位相差を持った信
号として検出される。コリオリ力は質量流量に比例して
いるため、速度センサ42,43信号の位相差(時間
差)が質量流量に比例した量になる。したがって、前記
信号の位相差(時間差)を測定することにより、流体の
質量流量を測定できることになる。
【0006】ここで、測定管3のW−W軸に関する撓み
振動の変位X0は、この撓み振動が共振であるため振動
は動的な変位となり、 X0=Asinωt A:撓み振動の変位の振幅、ω:撓み振動の共振周波数 となる。したがって、上記速度センサ42,43により
得られる撓み振動による信号成分V0は、 V0=Aωcosωt となる。
【0007】一方、コリオリ力により測定管に発生する
O軸に関するねじり振動の変位Xcは、前記の撓み振動
より高次であるため、共振せずに振幅は静的な変位とな
る。また、コリオリ力は角速度に比例し、角速度はほぼ
振動の速度に比例するので、コリオリ力は次式のように
cosωtの位相で発生する。 Xc=Bcosωt B:捩じり振動の変位の振幅 したがって、速度センサ42,43により得られる捩じ
り振動による信号成分Vcは、 Vc=−Bωsinωt となる。
【0008】Aは動的な変位でありBは静的な変位なの
で、A≫Bである。そして、左右の速度センサ42,4
3を介して得られる信号Vは、V0とVcの和となり、 V=V0+Vc=(A2 +B2 1/2 ωcos(ωt±
θ) θ=tan-1(B/A)≒B/A(A≫Bより) と表わされる。上式中の±は左右の速度センサ42,4
3における捩じり振動の向きが逆であるためである。し
たがって、左右の速度センサ42,43で検出される信
号の位相差Δθおよび時間差Δtは、それぞれ、 Δθ=2B/A Δt=2B/Aω となる。
【0009】そこで、Aはドライバ41と駆動回路13
0による「共振振動の変位の振幅」と言える。また、B
は共振している測定管3に発生する「コリオリ力による
振動の変位の振幅」と言える。したがって、発生する位
相差は、 「コリオリ力による振動の変位の振幅」/「共振振動の
変位の振幅」 に比例することになる。なお、測定管3の振動を検出す
る手段として上記では速度検出センサを用いたが、変位
検出センサや加速度検出センサを用いた場合でも発生す
る位相差(時間差)は、速度検出センサの場合と全く同
一となる。
【0010】また、測定管3の共振周波数は、その質量
と剛性に依存する。以上の場合剛性は一定で変化しない
から、測定管3(内部に充満している流体の質量も含め
て)の質量変化により共振周波数は変化することにな
る。ここで、測定管3の密度変化は非常に小さいため、
共振周波数は測定管内の測定流体密度の変化により変化
すると言える。したがって、その共振周波数を計測する
ことにより、測定流体の密度を測定することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、コリオリ式
質量流量計では、消費電力を少なくするために測定管の
駆動力を小さくし、出力を安定させて高精度な流量計測
と密度計測を行なうには、測定管の振動を安定させるこ
とが必要である。このためには、測定管のメカニカルQ
を十分に高く維持する必要がある。しかしながら、従来
用いられて来たコイルと磁石により構成される振動検出
手段は、形状が大きくかつ重くなるので、測定管に取り
付けるとメカニカルQを下げてしまうという問題があ
る。
【0012】また、コイルと磁石というように2つの部
分に分かれてしまうため構造が複雑になる、また、漏れ
磁界の影響により、検出する速度と出力する信号との間
に直線性誤差を生じ、得られる信号が歪んで信号の位相
差(時間差)に誤差を生じる、さらには直管状の測定管
を用いたコリオリ式質量流量計は、曲管状の測定管を用
いたものに比べて、測定管の剛性が大きくなるため前記
信号の位相差(時間差)が小さくなり、高精度な流量計
測が難しい、などの問題がある。したがって、この発明
の課題は測定管のメカニカルQを十分に高く維持すると
ともに、構造を簡単にし漏れ磁界の影響をなくすことに
ある。また、直管状の測定管を用いた場合でも大きな位
相差(時間差)を得られるようにし、高精度な流量計測
を実現することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、この発明では、振動する測定管内を流れる流体
の質量流量に比例して発生するコリオリ力を利用して質
量流量を測定するコリオリ式質量流量計において、前記
測定管の振動を検出する手段として、この測定管の歪み
の変化を検出する手段を用いることを特徴としている。
この発明においては、前記測定管として、両端が単純支
持構造となっている直管状の測定管を用いることがで
き、または、前記測定管として、両端が固定端となって
いる直管状の測定管を用い、この測定管の歪みの変化を
検出する手段を測定管の前記固定端近傍に取り付けたこ
とができ、もしくは、前記測定管として、両端が固定端
となっている直管状の測定管を用い、この測定管の歪み
の変化を検出する手段を測定管の共振振動による曲げモ
ーメントが発生しない場所からわずかに離れた場所に取
り付けることができる。
【0014】
【作用】測定管の振動を検出する手段として、圧電素子
やストレインゲージのような測定管の歪みを検出する素
子(歪み検出素子)を用いるようにする。つまり、歪み
検出素子はコイルと磁石からなる電磁ピックアップに比
べて一般に小型,軽量化できるため、測定管に取り付け
たときの測定管のメカニカルQの減少を少なくできる。
また、コイルと磁石のように2つの部分に分かれること
がないので、構造が簡単になるだけでなく、漏れ磁界に
よって検出信号が歪むという問題も発生しない。
【0015】歪み検出素子では、測定管の曲げモーメン
トに比例した信号が得られる。したがって、速度を検出
する電磁ピックアップとは異なった質量流量に比例した
位相差(時間差)が検出される。この歪み検出素子を、
両端が単純支持構造となっている直管状の測定管を持つ
質量流量計の振動検出手段として用いると、得られる質
量流量に比例した位相差(時間差)は電磁ピックアップ
に比べて大きくなる。したがって、流量計測の精度を高
めることができる。
【0016】また、両端が固定端となっている直管状の
測定管を持つ質量流量計では、その固定端近傍では、測
定管の振動振幅はほとんど零であるが曲げモーメントは
発生する。したがって、振動の検出手段として歪み検出
素子を固定端近傍に取り付けても、質量流量に比例した
位相差(時間差)を得ることができる。そして、固定端
近傍では測定管の振動振幅はほとんど零なので、ここに
歪み検出素子を取り付けても、歪み検出素子が測定管の
振動に与える影響は少ない。したがって、より高い測定
管のメカニカルQを得ることができる。
【0017】さらに、両端が固定端となっている直管状
の測定管を持つ質量流量計では、一般に、測定管の共振
振動により発生する曲げモーメント零の場所が測定管上
に存在する。また、一般に測定管の共振振動により発生
する曲げモーメントが零の場所でも、発生するコリオリ
力による振動の曲げモーメントは零ではない。電磁ピッ
クアップでは、得られる位相差(時間差)は前述のよう
に、 「コリオリ力による振動の変位の振幅」/「共振振動の
変位の振幅」 に比例する。これと同様に、歪み検出素子により得られ
る位相差(時間差)は、 「コリオリ力による振動の曲げモーメントの振幅」/
「共振振動の曲げモーメントの振幅」 に比例する。
【0018】そして、測定管の共振振動により発生する
曲げモーメント零の場所からわずかに離れた場所では、
上記「共振振動の曲げモーメントの振幅」は非常に小さ
い。したがって、 「コリオリ力による振動の曲げモーメントの振幅」/
「共振振動の曲げモーメントの振幅」 は非常に大きくなり、歪み検出素子により得られる位相
差(時間差)は非常に大きくなる。その結果、振動検出
手段として歪み検出素子を、測定管の共振振動により発
生する曲げモーメント零の場所からわずかに離れた場所
に取り付けると、得られる位相差(時間差)は非常に大
きくなり、流量計測の精度を高めることが可能になる、
というわけである。
【0019】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す構成図で、一
般に流量検出部,流量信号処理回路および測定管駆動回
路等から構成される質量流量計の流量検出部のみを示し
ている。なお、同図(イ)はその側面図、(ロ)は同じ
く平面図である。すなわち、流量検出部1は1本のU字
型測定管3と、U字型測定管3と同じ共振周波数を持つ
共振体120と、U字型測定管3と共振体120の頂部
の間に取り付けられ、磁石とコイルからなる(U字型測
定管3と共振体120を振動させられるものならば何で
も良い)ドライバ41と、U字型測定管3の振動を検出
する手段として、U字型測定管3の両側のストレート部
に取り付けられた圧電素子やストレンゲージの如き歪み
検出素子44,45と、U字型測定管3の両端部と共振
体120の端部が固定されているハウジング9などから
構成されている。
【0020】このような構成において、測定管3と共振
体120はドライバ41により、図1(イ)の矢印cの
方向(上下方向)に測定管3と共振周波数で加振され
る。なお、測定管3が十分高いメカニカルQを持ち得る
のなら、共振体120はなくても良い。この場合、ドラ
イバ41はハウジング9と測定管3の間に取り付けられ
る。測定管3の振動は歪み検出素子44,45により検
出される。歪み検出素子44,45は従来の電磁ピック
アップに比べて小型,軽量のため、歪み検出素子44,
45を測定管3に取り付けたときの、測定管3のメカニ
カルQの減少を小さくすることができる。また、コイル
と磁石の2つの部分からなる電磁ピックアップに比べ
て、歪み検出素子44,45は構造が簡単である。さら
には、電磁ピックアップから発生する漏れ磁界によっ
て、得られる信号が歪むという問題も発生しない。
【0021】図2は歪み検出素子に発生する歪みを説明
するための説明図である。歪み検出素子44,45は、
測定管3に図2(イ)のように取り付けられている。M
は測定管3の中立軸を示す。説明を簡単にするため、こ
こでは振動によって図示のX,Y平面上のY軸の向きに
のみ変形するものとする。歪み検出素子44,45は図
2(イ)のように測定管3が真っ直ぐの状態で、測定管
3に取り付けられる。したがって、図2(イ)の状態で
は歪み検出素子44,45には歪みはなく、そのときの
X軸方向の長さをhとする。
【0022】図2(ロ)は測定管3が振動によって変形
し、この変形により歪み検出素子44,45を取り付け
た場所の曲率半径がrになった場合を示している。ここ
で、歪み検出素子44,45は十分小さく、曲率半径r
は歪み検出素子44,45上で一定と見なせるとする。
このとき、歪み検出素子44,45と曲率の中心Oとで
作る扇形の中心角をθ、測定管3の中立軸Mと外形の間
の長さをd、変形後の歪み検出素子44,45のX軸方
向の長さをh+Δhとすると、 h+Δh=(r−d)θ となる。
【0023】また、 θ=h/r なので、結局、歪み検出素子44,45に発生するX軸
方向の歪みΔh/hは、 Δh/h=−d/r となる。つまり、Δh/hは1/rに比例する。一方、
1/rは測定管3の曲げモーメントに比例することが知
られている。したがって、歪み検出素子44,45で検
出される歪みΔh/hは、測定管3の曲げモーメントに
比例することになる。これ迄の説明は、より複雑な測定
管の形状や振動の場合にも一般的に適用することがで
き、歪み検出素子で得られる信号は測定管の曲げモーメ
ントに比例すると言える。
【0024】先に、測定管の振動を検出する手段とし
て、電磁ピックアップのような速度検出素子を用いた場
合に得られる、質量流量に比例する位相差(時間差)信
号は、 「コリオリ力による振動の変位の振幅」/「共振振動の
変位の振幅」 に比例することを示した。歪み検出素子では曲げモーメ
ントが検出されるので、測定管の振動を検出する手段と
して歪み検出素子を用いると、電磁ピックアップの場合
と同様に、質量流量に比例する位相差(時間差)信号
は、 「コリオリ力による振動の曲げモーメントの振幅」/
「共振振動の曲げモーメントの振幅」 に比例すると言える。したがって、電磁ピックアップで
得られる位相差(時間差)とは異なる位相差(時間差)
を、歪み検出素子では得ることができる。
【0025】図3はこの発明の他の実施例を示す構成図
である。これは、両端が単純支持構造である直管状の測
定管を持つ場合の例であり、図1の実施例と同じく流量
検出部を示すものである。すなわち、流量検出部1は1
本の直管状測定管3Aと、測定管3Aの中央部とハウジ
ング9との間に取り付けられたドライバ41と、測定管
3A上にドライバ41に対して対称な位置に取り付けら
れている歪み検出素子44,45と、測定管3Aをハウ
ジング9に対して単純支持する支持部46,47から構
成されている。測定管3Aはドライバ41と測定管駆動
回路により、支持部46,47で支持された場所を振動
の節として共振している。
【0026】図4は図3のような質量流量計の測定管が
1次振動で共振しているとき、得られる位相差(時間
差)と、測定管の振動検出手段の取り付け位置との関係
を、測定管の振動検出手段が電磁ピックアップのような
速度検出器を用いた場合と、歪み検出素子を用いた場合
を比較して示している。実線が速度検出器の場合で、
点線が歪み検出素子の場合である。縦軸は位相差(時
間差)で、横軸は測定管の単純支持された両端の間の長
さをLとして、取り付け位置を測定管の端からのLに対
する相対的な距離で表わしたものである。なお、振動検
出手段は測定管の中央に対して対称に取り付けられるの
で、横軸は0Lから0.5Lまでとなっている。
【0027】図4によれば、得られる位相差(時間差)
は、測定管の振動検出手段の取り付け位置によって変化
するが、歪み検出素子を用いた場合の方が、速度検出器
を用いた場合に比べて数倍の位相差(時間差)を得られ
ることが分かる。つまり、両端が単純支持構造である直
管状の測定管を持つ質量流量計で、測定管の振動検出手
段として歪み検出素子を用いると、電磁ピックアップの
ような速度検出器(または変位,加速度検出素子)を用
いた場合に比べて、大きな位相差(時間差)を得ること
ができ、流量測定の精度を上げることができる。なお、
この実施例は測定管が1次振動で共振しているときの例
であるが、一般により高次の共振をしているものについ
てもその作用は同様である。
【0028】図5に両端が固定端である直管状の測定管
を持つ場合の実施例を示す。これは、両端をハウジング
9に固定端となるように取り付けられた直管状測定管3
Aと、測定管3Aの中央部とハウジング9との間に取り
付けられたドライバ41と、測定管3A上の両固定端近
傍にそれぞれドライバ41に対して対称な位置に取り付
けられている歪み検出素子44,45とから構成されて
いる。測定管3Aはドライバ41と測定管駆動回路によ
り、固定端となっている両端を振動の節として共振す
る。図6も両端が固定端である直管状の測定管を持つ場
合の実施例である。これの図5に示すものとの相違点
は、歪み検出素子44,45が測定管3Aの共振振動の
曲げモーメントが0になる位置からわずかに離れた位置
(ほぼ0.3Lの位置)に、ドライバ41に対して対称
な位置に取り付けた点にあり、その他は図5と同様であ
る。
【0029】図7は両端が固定端である直管状の測定管
を持つ質量流量計で、測定管が1次振動で共振している
場合において、共振の曲げモーメントの振幅,コリオ
リ力による振動の曲げモーメントの振幅(共振の曲げ
モーメントより100倍に拡大して示す),歪み検出素
子を取り付けたとき得られる位相差(時間差)の、測
定管上の位置による変化を示している。横軸は測定管の
固定端の間の長さをLとして、測定管上の位置を測定管
の端からのLに対する相対的な距離で表わしたものであ
る。なお、振動検出手段は測定管の中央に対して対称に
取り付けられるので、横軸は0Lから0.5Lまでとな
っている。
【0030】図7によれば、図5のように歪み検出素子
を固定端近傍(図7では横軸0.00L付近)に取り付
けても、固定端では曲げモーメントが発生するので、質
量流量に比例した位相差(時間差)が得られることが分
かる。つまり、電磁ピックアップのような速度検出器
(または変位,加速度検出素子)では固定端では変位が
0なので、固定端近傍では十分な振幅の信号が得られ
ず、固定端近傍には取り付けられない。固定端近傍で
は、振動の振幅が0に近いので、測定管の振動検出手段
を取り付けても、振動に与える影響が少なく、測定管の
メカニカルQの減少が少ない。したがって、図5のよう
に歪み検出素子を固定端近傍に取り付けると、測定管の
メカニカルQの減少をより少なくして測定管の振動検出
ができ、測定管の振動が安定化し、より安定な流量測
定,密度測定が可能となる。なお、図7は測定管が1次
振動で共振しているときの例であるが、一般により高次
の共振においても固定端では曲げモーメントが発生する
ので、1次のときと同様である。
【0031】さらに、図7によると、測定管上の0.2
5Lの位置付近で、共振の曲げモーメントの振幅が0に
なる位置がある。先に、歪み検出素子で得られる位相差
(時間差)信号は、 「コリオリ力による振動の曲げモーメントの振幅」/
「共振振動の曲げモーメントの振幅」 に比例すると述べたが、測定管上の0.25Lの位置付
近で、共振の曲げモーメントの振幅が0になる位置から
わずかに離れた位置では、「共振振動の曲げモーメント
の振幅」が0に近い非常に小さな値で、「コリオリ力に
よる振動の曲げモーメントの振幅」が0でない値なの
で、 「コリオリ力による振動の曲げモーメントの振幅」/
「共振振動の曲げモーメントの振幅」 の値が非常に大きくなる。
【0032】したがって、歪み検出素子で得られる位相
差(時間差)は、図7に点線で示すように極めて大きく
なる。このため、図6のように歪み検出素子を、測定管
の共振の曲げモーメントの振幅が0になる位置からわず
かに離れた位置(図6では、0.30Lの位置とした
が、測定管の共振の曲げモーメントの振幅が0になる位
置からわずかに離れた位置ならば、どこでも良い)に取
り付けた場合には、大きな質量流量に比例する位相差
(時間差)が得られるので、より高精度の流量測定が可
能になるというわけである。
【0033】なお、図5,図6では測定管が1次振動で
共振しているときの例であるが、一般により高次の共振
をしている場合でも、共振の曲げモーメントの振幅が0
になる位置からわずかに離れた位置では、上記と同様の
ことが言える。以上、測定管の振動検出手段として歪み
検出素子を用いたコリオリ式質量流量計について、測定
管が1本の場合の例を説明したが、この発明は複数の測
定管を用いたコリオリ式質量流量計についても同様にし
て適用することができる。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、測定管の振動を検出
する手段として歪み検出素子を用いることで、簡単な構
造でより安定した振動が得られ、安定な流量計測および
密度計測が可能になる利点がもたらされる。また、直管
状の測定管に歪み検出素子を用いれば、さらに安定した
振動が得られ、より大きな質量流量に比例する位相差
(時間差)が得られ、流量計測をより高精度に行なうこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】図1の歪み検出素子に発生する歪みを説明する
ための説明図である。
【図3】この発明の他の実施例を示す構成図である。
【図4】図3の作用を従来例と比較して説明するための
グラフである。
【図5】この発明のさらに他の実施例を示す構成図であ
る。
【図6】図5の変形例を示す構成図である。
【図7】図5,図6の場合の作用を説明するためのグラ
フである。
【図8】従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…流量検出部、3,3A…測定管、9…ハウジング、
31,32…測定管端部、41…ドライバ、42,43
…電磁ピックアップ(速度センサ)、44,45…歪み
検出素子、46,47…支持部、120…共振体、13
0…駆動回路、140…信号処理回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動する測定管内を流れる流体の質量流
    量に比例して発生するコリオリ力を利用して質量流量を
    測定するコリオリ式質量流量計において、 前記測定管の振動を検出する手段として、この測定管の
    歪みの変化を検出する手段を用いることを特徴とするコ
    リオリ式質量流量計。
  2. 【請求項2】 前記測定管として、両端が単純支持構造
    となっている直管状の測定管を用いることを特徴とする
    請求項1に記載のコリオリ式質量流量計。
  3. 【請求項3】 前記測定管として、両端が固定端となっ
    ている直管状の測定管を用い、この測定管の歪みの変化
    を検出する手段を測定管の前記固定端近傍に取り付けた
    ことを特徴とする請求項1に記載のコリオリ式質量流量
    計。
  4. 【請求項4】 前記測定管として、両端が固定端となっ
    ている直管状の測定管を用い、この測定管の歪みの変化
    を検出する手段を測定管の共振振動による曲げモーメン
    トが発生しない場所からわずかに離れた場所に取り付け
    たことを特徴とする請求項1に記載のコリオリ式質量流
    量計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021242262A1 (en) * 2020-05-27 2021-12-02 Halliburton Energy Services, Inc. Densitometer with tension measuring device for increased accuracy
US11499900B2 (en) 2020-05-27 2022-11-15 Halliburton Energy Services, Inc. Densitometer with reduced sensitivity to pressure
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