JP3565588B2 - 振動型測定器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、加振される少なくとも1本の測定管を有し、この測定管内を流れる流体の質量流量にもとづき発生するコリオリ力を利用して質量流量を測定する質量流量計、または上記測定管内の流体の密度変化に応じて変化する測定管の共振周波数の変化により流体密度を測定する振動式の密度計、もしくは両方の機能を持つ振動型測定器、特に流体温度,周囲温度や軸力(応力)によって変化する測定値を補正することが可能な振動型測定器に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は直管式質量流量計の従来例を示す構成図である。
検出部1は1本の直管状測定管2と、この測定管2の振動の節部a,bを固定する左右の固定材3a,3bと、固定材3a,3bの振動を互いにキャンセルするよう、ネジ止めまたは溶接等の手段により固定材3a,3bに固定されたり、または固定材3a,3bと一体的に成形された支持部4aおよび4b(4aのみ図示)と、アダプタ7aによりそれぞれ支持部4a,4bに固定されたコイルおよび測定管2の中央部に固定されたマグネットにより構成され、測定管2をその共振周波数で振動させる(加振する)振動発生器5とを有している。
【0003】
検出部1はさらに、振動発生器5と同じくアダプタ7b,7cにより支持部4a,4bに固定されたコイルに対し、測定管2上の振動発生器5を中心とするほぼ対称な位置にそれぞれ固定されたマグネットにより構成され、測定管2の振動を検出する速度検出センサ(または変位センサ,加速度センサ)6a,6bと、速度検出センサ6aからの出力を受けてその信号振幅が一定となるよう、振動発生器5に対して駆動信号を出力する駆動回路8と、速度検出センサ6a,6bからの信号の位相差(時間差)にもとづき質量流量信号Qmを出力する信号処理回路9とから構成されている。
【0004】
ここで、以上の如く構成された検出部1において、流体の流量がゼロの場合について考える。
すなわち、測定管2は速度検出センサ6a、振動発生器5および駆動回路8により、その共振周波数で加振されている。また、速度検出センサ6a,6bは測定管2の中央部に対して対称な位置に取り付けられているため、これらのセンサ6a,6bからは互いに位相差のない同じ振幅の信号が得られる。
【0005】
これに対し、流れが生じて振動する測定管2内を流体が流れると、測定管2の節aから測定管2の中央部に向かうに従い、図6に示されるように振動方向の速度成分が増加するため、測定管2内を流れる流体には振動方向に測定管2から正の加速度が作用する。したがって、その反作用として測定管2には流体から反力が作用するため、図7に示されるように測定管2の節aから測定管2の中央部では、振動の位相が遅れる方向に変形する。また、測定管2の中央部から節bに向かうに従い、振動方向の速度成分は減少するため、測定管2内を流れる流体には振動方向に測定管2から負の加速度が作用する。したがって、その反作用として測定管2には流体からの反力が作用し、図7のように測定管2の中央部から節bでは振動の位相が進む方向の変形力を受ける。
【0006】
以下、変形を数式を用いて説明する。
いま、変位センサ6aの変位は、共振による測定管の横振動の変位から、
Ya=η(a)sinωt …(1)
と表わされる。
η(a):測定管の長手方向の位置aにおける振幅を表わす関数
ω :測定管の共振周波数
【0007】
また、変位センサ6aにおける流体からの反力による測定管のたわみ形状は、下記(2)式となる。
ya=−2LωQmηc(a)cosωt/EI …(2)
L :測定管の長さ
E :測定管のヤング率
I :測定管の断面2次モーメント
Qm :測定管内を流れる流体の質量流量
ηc(a):測定管の長手方向の位置aにおける流体からの反力による測定管の変形振幅を与える関数
【0008】
実際の測定管のたわみ形状は(1)式の共振による測定管のたわみに、(2)式の測定管の変形が重畳して振動する。つまり、測定管のたわみ形状は(1),(2)式を合成して(3)式のようになる。
ξa=Ya+ya=Asin(ωt−α) …(3)
ここに、
A=[η(a)+{2LωQmηc(a)/EI}1/2 …(4)
α=2LωQmηc(a)/EIη(a) …(5)
【0009】
変位センサ6bにおける測定管の横振動の変位は、これが測定管の中央部に関し変位センサ6aと対称な位置に取り付けられているため、変位センサ6aの変位と同じになる。すなわち、
Yb=Ya=η(a)sinωt …(6)
また、変位センサ6bにおける流体からの測定管への反力は、変位センサ6aにおける流体からの反力と大きさは同じで方向は反対であるから、
yb=−ya=2LωQmηc(a)cosωt/EI …(7)
となる。
【0010】
したがって、変位センサ6bにおける測定管のたわみ形状は、
ξb=Ya−ya=Asin(ωt+α) …(8)
となる。上記(3),(8)式より、変位センサ6a,6bの信号間には2αの位相差があることが分かり、この位相差2αは(5)式より質量流量Qmに比例することが分かる。よって、変位センサ6a,6bの信号間の時間差は、
Δt=2α/ω=2LQmηc(a)/EIη(a) …(9)
となる。
【0011】
また、測定管の共振周波数は次の(10)式で与えられる。
ω=λ/L・(EI/ρ)1/2 …(10)
λ:測定管の境界条件と振動モードで決定される定数
ρ:測定管と測定管内の流体を含めた線密度
ところで、測定管の温度が変化すると、(5)または(9)式より、ヤング率Eの温度依存性から、質量流量Qmが一定でもセンサ出力信号の位相差や時間差が変化することが分かる。同様にして、測定流体に密度変化がない場合でも、(10)式の共振周波数ωも変化することが分かる。
【0012】
これまでは、測定管に作用する軸力(応力)の影響を無視したが、軸力の影響を考慮すると、測定管の振幅を示す定数ηは測定管の位置だけでなく軸力Tの関数ともなることから、先の(1)式は次の(11)式のようになる。
Ya=η(a,T)sinωt …(11)
したがって、先の(5)式,(9)式は下記の(12),(13)式のようになる。
α=2LωQmηc(a,T)/EIη(a,T) …(12)
Δt=2α/ω=2LQmηc(a,T)/EIη(a,T)…(13)
【0013】
すなわち、質量流量に比例して発生する位相差や時間差は、測定管に作用する軸力によっても変化することが分かる。このときの測定管の共振周波数ωは、
ω=λ(T)/L・(EI/ρ)1/2 …(14)
となり、測定管の共振周波数ωも測定管に作用する軸力の関数であることを示している。
【0014】
一般的に、測定管を振動させ、測定管内を流れる流体の質量流量にもとづいて発生するコリオリ力を利用して質量流量を測定する質量流量計では、測定流体の温度変化や周囲温度の変化によって測定管の温度が変化した場合、測定管のヤング率の温度依存性により測定管の剛性が変化し、コリオリ力に対する感度が変化して流量測定値が変化する。また、直管状の測定管を有するコリオリ式の質量流量計の場合、上述のように温度などの変化による測定管や支持部の膨張,収縮によって測定管に作用する軸力が変化し、この軸力の変化にて質量流量の 感度が変化することになる。
【0015】
また、振動式の密度計においても同様に、測定流体の温度変化や周囲温度の変化によって測定管の温度が変化すると、測定管のヤング率の温度依存性により共振周波数が変化し、測定誤差が発生する。特に、直管状の測定管を有するものでは、測定管に作用する軸力の変化に伴って共振周波数が変化するため、測定値に誤差が生じるわけである。
【0016】
以上のように、温度環境の変化に伴って質量流量計の感度や測定値に変動が生じた場合の補正方式としては、例えば特公平5−69452号公報,特開平6−94501号公報に示すものなどがある。
前者によれば、2つの温度センサを支持部と実質的に測定管の温度に等しい位置に、それぞれ取り付け、この2つの温度センサからの信号を補正回路に導くとともに、2つの振動センサから導かれた流量信号も同様に補正回路に入力して、補正を実施するようにしている。
【0017】
一方、後者では、流量測定値を測定管の温度に対応して補正するため、測定管の温度を検出する温度センサと、測定値を測定管の長さおよび応力に依存して補正するための長さ変化センサ(例えばストレインゲージなどのひずみゲージ)とを設け、それぞれの信号を補正回路に導いて補正するようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
前者のように、測定管と支持部の温度測定を行ない、ヤング率の変化に伴う変化と、間接的に測定管の軸力を推定する場合、温度安定時でも流体の温度と環境温度の差により、各部での温度勾配が異なる場合がある。また、流体温度や環境温度が変化する過渡的な状態においては、各部の温度勾配は当然安定しない。したがって、上記のような各状態においては測定管や支持部の平均温度を評価できる温度の測定位置が常に変化するため、或る特定位置の温度測定では正確な測定値の補正ができない場合が生じる。
【0019】
一方、後者のように直接測定管の歪みを測定するものでは、前者の方式に比べ歪みを直接測定していることから、正確な補正が可能となる点で優れているが、測定管に直接ストレインゲージ等を取り付ける必要があるため、測定管の振動特性に悪影響を及ぼし、測定の安定性に問題が生じる。
このような影響を避けるため、発明者は質量体を測定管の両側に取り付け、その外側にストレインゲージを貼り付ける構成を提案している。このとき、測定管の振動を安定化するため、質量体の質量を測定管に対して充分に大きくする必要があり、質量計が大型化し重くなるという別の問題が発生する。
【0020】
また、支持部にストレインゲージを貼り付ける別の構成も提案しているが、測定管を安定に振動させるには、支持部の剛性を充分に大きくする必要があるため、測定管の断面積は支持部の断面積に比較してかなり小さく、支持部に発生する歪みは測定管の歪みに比べてかなり小さくなるため、支持部の歪みから測定管の歪みを推定する方式は、誤差が大きくなるという問題が生じる。さらに長さ変化スロットを設け、測定管の長さを測定する実施例も開示されているが、構造が複雑でコストアップになるという問題もある。
したがって、この発明の課題は測定精度の向上を、特に構造を複雑化することなく安価に実現可能とすることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、請求項1の発明は、加振される少なくとも1本の直管状測定管内を流れる流体の質量流量または密度の少なくとも一方の測定が可能な振動型測定器において、前記測定管の振幅が最大となる第1部分とその他の第2部分との振動振幅比(または差)を求め、その結果にもとづき測定値の補正を行なうことを特徴としている。
【0022】
また、請求項2の発明は、加振される少なくとも1本の直管状測定管内を流れる流体の質量流量または密度の少なくとも一方の測定が可能な振動型測定器において、前記測定管を加振する振動発生器と、測定管の第1部分の振動振幅を測定する第1のセンサと、測定管の第2部分の振動振幅を測定する第2のセンサと、前記測定管、振動発生器、第1、第2のセンサを支持する支持部と、前記測定管の振幅が最大となる第1部分とその他の第2部分との振動振幅比(または差)を演算する振幅演算手段と、この振幅演算手段からの出力により測定値の補正演算を行なう補正演算手段とを設けたことを特徴としている。
【0023】
上記請求項2の発明では、前記第2のセンサ(第1のセンサ)の出力が一定となるように測定管を駆動する一方、前記第1のセンサ(第2のセンサ)の出力を前記補正演算手段に直接導入して補正演算することにより、前記振幅演算手段を省略することができる(請求項3の発明)。また、前記測定管の温度を測定する温度センサを更に備え、前記補正演算手段は該温度センサの出力をも参照して前記補正演算を行うこともできる(請求項4の発明)。
また、請求項5の発明は、測定管を流れる流体の質量流量及び密度の一方又は両方を測定する振動型測定器において、前記測定管を振動させる加振手段と、前記測定管の振動状態を検知するセンサ手段とを備え、前記センサ手段は前記測定管の第1及び第2の領域での振動状態をそれぞれ表す第1及び第2のセンサ信号を送出し、前記第1及び第2の領域は互いに離れて位置しており、前記センサ手段は、前記第1及び第2の領域での振動状態にそれぞれ応答する第1及び第2の振動センサを有して前記第1及び第2のセンサ信号を生成し、前記第1のセンサは前記測定器内に配置され、前記第1のセンサ信号は最大振幅を有する前記測定管の振動状態を表し、前記質量流量を表す質量流量信号と、前記密度を表す密度信号とをそれぞれ生成する測定回路を更に備え、該測定回路は、前記センサ手段から送出された前記第1及び第2のセンサ信号を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号をそれぞれ生成し、前記測定回路は、前記第1及び第2のセンサ信号から得られた1組の振幅値の振幅比を決定し、該振幅比を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号の少なくとも1つを生成することを特徴としている。上記振幅比の代わりに振幅差を用いてもよい(請求項6の発明)。
また、上記請求項5又は6の発明では、前記測定回路は、前記測定管の温度を表す温度値をも更に用いて前記質量流量信号及び前記密度信号の少なくとも1つを生成するようにしてもよい(請求項7の発明)。
また、請求項5乃至7の発明において、前記測定管は直管であるのが望ましい。
【0024】
【作用】
測定管の1次のたわみ振動によるたわみ形状は軸力の有無によって変化し、例えば図4のようになる。これは、測定管に或る軸力が加わった場合(実線)と、軸力が作用していない場合(点線)のたわみ形状を示している。なお、このたわみ形状は測定管の中央に対して対称となるから、図4では固定点から中央までの形状を示している。
【0025】
このことから、測定管の第1部分(例えば振幅が最大となる中央部)の振動振幅を測定する第1のセンサと、その他の部分(第2部分)の振動振幅を測定する第2のセンサを設け、測定管の第1部分とその他の第2部分の振動振幅との比(または差)を測定することにより、測定管の軸力を直接知ることができることが分かる。そこで、この振動振幅比(差)にもとづき、測定信号の感度補正を行なうようにする。なお、密度測定値についても同様に、振動振幅比(差)に応じて補正する。
【0026】
なお、測定管の振動振幅比の計測は、原理的には任意の2点間とすることができるが、測定管を1次モードで加振する場合は、その中央部とその他の部分の振幅を測定し、測定管を高次モードで加振する場合は、振幅が最大となる腹の部分とその他の部分の振幅を測定するのが便利である。
【0027】
【実施例】
図1はこの発明の実施例を説明するための構成図である。
同図からも明らかなように、この実施例の特徴は検出部1に速度検出センサ6cおよび温度センサ10を付加した点、さらに、信号処理回路9に振幅比演算部91,温度演算部93および補正演算部94などを付加した点にあり、その他は図5に示すものと同様である。したがって、ここではこれらの相違点を中心に説明する。
【0028】
先の(5),(9)式または(12),(13)式に示すように、質量流量に比例して発生する速度センサ6a,6bからの出力信号の位相差または時間差が、ヤング率Eおよび軸力Tの関数であることから、まず、温度センサ10からの出力を、温度演算部93で温度信号に変換する。次に、速度検出センサ6a,6bからの各出力を振幅比演算部91に導き、検出部1の構成と現在の駆動条件とから決まる振動振幅比(または差)を演算する。
【0029】
補正演算部94は振幅比演算部91,位相差演算部92,温度演算部93および速度検出センサ6aからの出力を受け、位相差演算部92からの位相差信号を、ここでは速度検出センサ6aから得られる測定管の共振周波数によって補正し、時間差信号に変換する。この時間差信号は、補正演算部94で温度演算部93からの温度信号と、振幅比演算部91からの振幅比信号による測定管の軸力変化にともなう感度補正信号とによって補正が行なわれる。
【0030】
なお、上記では、補正演算部94に速度検出センサ6aからの出力を導入するようにしたが、速度検出センサ6bまたは6cからの出力も導入するようにしても良い。また、密度計における密度測定値についても上記と同様に、温度と振動振幅比に応じた補正が行なわれることになるのはいうまでもない。
【0031】
図2はこの発明の他の実施例を示す構成図である。
これは、駆動回路8から振動発生器5に供給される信号によって、速度検出センサ6aの出力を一定となるようにしていることから、測定管の一方の位置での振動振幅を既知として扱い、測定管の他方の位置での振動振幅としては速度検出センサ6cからの出力を利用し、補正演算部94によって測定管の軸力変化にともなう感度補正を行なうことにより、振幅比演算部91を省略可能としたものである。なお、その他の点は図1と同様である。
【0032】
図3に図2の変形例を示す。
これは、振幅比演算部91を省略可能とした点は図2の場合と同じであるが、測定管の中央部の振幅を一定、つまり速度検出センサ6cの出力を一定(既知)となるように制御し、速度検出センサ6a(または6b)からの出力を補正演算部94に導入して両者の振幅比を求めるようにした点で異なっている。その他は図2と同じである。
【0033】
なお、以上では測定管を1次のたわみ振動で加振する場合について説明してきたが、この発明は高次モードで加振する場合にも適用することができる。その場合は、例えば振動の腹の部分と他の部分の振動振幅比(または差)に応じて補正を行なう。すなわち、測定管の異なる2点間の振動振幅比(または差)に応じて補正がなされるわけである。
【0034】
【発明の効果】
この発明によれば、測定管の或る位置の振動振幅と、その他の位置での振動振幅との比(または差)を求め、測定管に作用する軸力変化にともなう感度変化の補正を、温度補正に加えて行なうようにしたので、検出部の構成を特に複雑化せず、かつ振動型測定器の安定性を損なうこともなく、さらには過渡的な温度変化時にも正確な測定が可能になる、などの利点がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】この発明の他の実施例を示す構成図である。
【図3】図2の変形例を示す構成図である。
【図4】測定管の軸力による変形形状例を説明するための説明図である。
【図5】従来例を示す構成図である。
【図6】流体に作用する加速度を説明するための説明図である。
【図7】測定管に作用する流体反力の影響を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…検出部、2…測定管、3a,3b…固定材、4a,4b…支持部、5…振動発生器、6a,6b,6c…速度検出センサ、7a,7b,7c…アダプタ、8…駆動回路、9…信号処理回路、10…温度センサ、91…振幅比演算部、92…位相差演算部、93…温度演算部、94…補正演算部。

Claims (8)

  1. 加振される少なくとも1本の直管状測定管内を流れる流体の質量流量または密度の少なくとも一方の測定が可能な振動型測定器において、
    前記測定管の振幅が最大となる第1部分とその他の第2部分との振動振幅比(または差)を求め、その結果にもとづき測定値の補正を行なうことを特徴とする振動型測定器。
  2. 加振される少なくとも1本の直管状測定管内を流れる流体の質量流量または密度の少なくとも一方の測定が可能な振動型測定器において、
    前記測定管を加振する振動発生器と、測定管の第1部分の振動振幅を測定する第1のセンサと、測定管の第2部分の振動振幅を測定する第2のセンサと、前記測定管、振動発生器、第1、第2のセンサを支持する支持部と、前記測定管の振幅が最大となる第1部分とその他の第2部分との振動振幅比(または差)を演算する振幅演算手段と、この振幅演算手段からの出力により測定値の補正演算を行なう補正演算手段とを設けたことを特徴とする振動型測定器。
  3. 前記第2のセンサ(第1のセンサ)の出力が一定となるように測定管を駆動する一方、前記第1のセンサ(第2のセンサ)の出力を前記補正演算手段に直接導入して補正演算することにより、前記振幅演算手段を省略可能にしたことを特徴とする請求項に記載の振動型測定器。
  4. 前記測定管の温度を測定する温度センサを更に備え、前記補正演算手段は該温度センサの出力をも参照して前記補正演算を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の振動型測定器。
  5. 測定管を流れる流体の質量流量及び密度の一方又は両方を測定する振動型測定器において、
    前記測定管を振動させる加振手段と、
    前記測定管の振動状態を検知するセンサ手段とを備え、
    前記センサ手段は前記測定管の第1及び第2の領域での振動状態をそれぞれ表す第1及び第2のセンサ信号を送出し、前記第1及び第2の領域は互いに離れて位置しており、前記センサ手段は、前記第1及び第2の領域での振動状態にそれぞれ応答する第1及び第2の振動センサを有して前記第1及び第2のセンサ信号を生成し、
    前記第1のセンサは前記測定器内に配置され、前記第1のセンサ信号は最大振幅を有する前記測定管の振動状態を表し、
    前記質量流量を表す質量流量信号と、前記密度を表す密度信号とをそれぞれ生成する測定回路を更に備え、該測定回路は、前記センサ手段から送出された前記第1及び第2のセンサ信号を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号をそれぞれ生成し、
    前記測定回路は、前記第1及び第2のセンサ信号から得られた1組の振幅値の振幅比を決定し、該振幅比を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号の少なくとも1つを生成することを特徴とする振動型測定器。
  6. 測定管を流れる流体の質量流量及び密度の一方又は両方を測定する振動型測定器において、
    前記測定管を振動させる加振手段と、
    前記測定管の振動状態を検知するセンサ手段とを備え、
    前記センサ手段は前記測定管の第1及び第2の領域での振動状態をそれぞれ表す第1及び第2のセンサ信号を送出し、前記第1及び第2の領域は互いに離れて位置しており、前記センサ手段は、前記第1及び第2の領域での振動状態にそれぞれ応答する第1及び第2の振動センサを有して前記第1及び第2のセンサ信号を生成し、
    前記第1のセンサは前記測定器内に配置され、前記第1のセンサ信号は最大振幅を有する前記測定管の振動状態を表し、
    前記質量流量を表す質量流量信号と、前記密度を表す密度信号とをそれぞれ生成する測定回路を更に備え、該測定回路は、前記センサ手段から送出された前記第1及び第2のセンサ信号を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号をそれぞれ生成し、
    前記測定回路は、前記第1及び第2のセンサ信号から得られた1組の振幅値の振幅差を 決定し、該振幅差を用いて前記質量流量信号及び前記密度信号の少なくとも1つを生成することを特徴とする振動型測定器。
  7. 前記測定回路は、前記測定管の温度を表す温度値をも更に用いて前記質量流量信号及び前記密度信号の少なくとも1つを生成することを特徴とする請求項5又は6に記載の振動型測定器。
  8. 前記測定管は直管であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の振動型測定器。
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