JPH07122530B2 - 冷熱発生方法及び冷熱発生装置 - Google Patents

冷熱発生方法及び冷熱発生装置

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JPH07122530B2
JPH07122530B2 JP27195888A JP27195888A JPH07122530B2 JP H07122530 B2 JPH07122530 B2 JP H07122530B2 JP 27195888 A JP27195888 A JP 27195888A JP 27195888 A JP27195888 A JP 27195888A JP H07122530 B2 JPH07122530 B2 JP H07122530B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は冷熱発生装置、特に夜間電力により高密度に蓄
熱し昼間の冷房に供するに好適な蓄熱型冷熱発生装置に
関する。
〔従来の技術〕
従来の蓄熱型冷温熱発生器は、特開昭62−218773号に記
載のように、濃度差熱装置内に4個の熱交換器を配し、
2個の熱交換器は圧縮式ヒートポンプと接続して閉回路
を形成し、他の2個は外部冷却用熱交換器及び放冷熱用
の熱交換器にそれぞれ接続され閉回路を形成する系統と
なっており、また熱取り出し運転では冷媒ガスが流れる
熱交換器は濃度差蓄熱装置内の片側のみである。第4図
によって詳細に説明する。
蓄熱運転時は圧縮器801により圧縮されて高温、高圧と
なったガス(例えばフレオン等)は密閉容器823内の第
1室熱交換器804内を流れ、前記熱交換器の外表面に散
布されている吸収剤(含冷媒)を加熱し、発生した冷媒
蒸気は第2室熱交換器805の外表面に接触する。この時
熱交換器805内には前述した冷媒ガスが液化し、さらに
膨張弁818で断熱膨張して低温となった冷媒液が流れて
おり前記外表面に接触した冷媒蒸気は液化する。この作
用により吸収剤は濃縮され溜められる。一方、冷熱発生
運転の方法は二種類あり、一つには容器823内に収納せ
る熱交換コイル826,827を用いるもので、濃縮して溜め
ておいた吸収液を散布装置830から熱交換コイル826の外
表面に散布し、前記コイル内に冷却液を流すことで密閉
容器823内の圧力が低下し、散布装置831により熱交換コ
イル827の外表面に散布されている水は容器823の圧力に
相当する飽和温度まで蒸発し潜熱が奪われて温度が低下
する。この冷熱を前記熱交換コイル827内を流れる液と
熱交換し、前記液が冷房源として利用される。また、こ
の時に発生した蒸気は前述した吸収剤に吸収され、吸収
剤の濃度は低下し、吸収剤濃度が一定以下になると第1,
第2室間に必要な圧力の差を生じることがなくなる。こ
の時には二つ目の方法を講じるとしている。この二つ目
の方法は、圧縮機で圧縮した高温、高圧の冷媒ガスを、
蓄熱運転とは逆に、放熱器806で冷却して液化し、膨張
弁818で断熱膨張せしめることで冷媒ガスが低温となり
液化する。該液化冷媒を熱交換器804内に流すことで、
前述した冷媒蒸気が前記熱交換器804に接触して凝縮
し、液化する。このため再び熱交換コイル827に散布し
ている冷媒は蒸発可能となり冷房運転が継続できるとし
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術には以下の欠点があった。即ち、構造的に
は密閉容器内に4個の熱交換器を配していることによ
り、容器の大型化、複雑化がまぬがれられないこと。一
方運転操作上は吸収剤濃度を常に測定するかもしくは冷
房能力が低下した時点で前述した第1の方法から第2の
方法へ切換える操作が必要である等の運転操作の繁雑性
がある。そして、最も重要な点は前述した第2の冷房運
転を実施するには、蓄熱運転時に溜めておいた冷媒量以
上に冷媒を確保しておく必要があること、さらには、吸
収剤の濃度が必要以上に無意味に希釈されてしまうこと
であり、このことは蓄熱時に吸収剤を濃縮するに必要な
熱量が大巾に増大してしまう結果となり、運転費の高騰
をきたしてしまう。さらに、濃度差蓄熱装置が単一密閉
容器であるため、熱交換温度差が小さく、伝熱面積が大
きくなり、したがって、装置が大型化する結果となる。
一方、従来から氷の融解熱を巧みに利用して圧縮式ヒー
トポンプと組み合わせた氷蓄熱方式の冷房システムが知
られているが(例えば、特開昭60−223967号公報参
照)、蓄熱槽に占める氷の体積は通常50〜60%程度であ
り、融解熱を80kcal/kg−氷とし、7℃までの顕熱分を
考慮しても蓄熱密度は最高でも55kcal/kg程度であり、
貯槽寸法の大きさの割には冷熱量がとれない等の欠点が
あり、いきおい圧縮式ヒートポンプの設備容量増大を余
儀なくされていた。
さらに他の従来例としては加熱源、冷却源等が入手出来
る条件の下では濃度差蓄熱装置単独で運転されるシステ
ムもあるが、吸収剤の濃縮に必要な加熱源が必要な時に
必要な量入手出来る等の制限条件が不可欠である。
本発明の目的は、係る欠点を排除し、装置の小型化、運
転費の低廉化等を可能とした濃度差蓄冷熱発生装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するべく、本発明の冷熱発生方法は、多
段に構成された濃度差蓄熱装置の吸収剤(例えば臭化リ
チウム)と冷媒(例えば水)とからなる蓄熱剤(例えば
臭化リチウム水溶液)を加熱するための加熱源及び前記
冷媒蒸気(例えば水蒸気)を冷却して凝縮するための冷
却熱源として、圧縮式ヒートポンプ系の閉回路を循環す
る圧縮後の冷媒ガス(例えばフロンガス)の凝縮熱と、
断熱膨張後の冷媒液(例えばフロン液)若しくは冷媒の
湿り蒸気(例えばフロン湿り蒸気)の蒸発熱とをそれぞ
れ適用して、前記蓄熱剤を各段で濃縮した後一括して貯
蔵すること、次いで、配管系統を切り換え、外気温で前
記濃縮した蓄熱剤(例えば濃厚臭化リチウム)を少なく
とも大気温度付近に維持する一方、前記圧縮式ヒートポ
ンプの閉回路を循環する断熱膨張後の前記冷媒液若しく
は前記冷媒の湿り蒸気の蒸発熱を冷却源とすることによ
って、容器内の圧力を低下せしめて前記濃度差蓄熱装置
の前記冷媒が低温で蒸発する条件を維持して冷熱を発生
させることを特徴としている。
また、本発明の冷熱発生装置は、冷媒(例えばフロン)
を有する圧縮式ヒートポンプ系と吸収剤(例えば臭化リ
チウム)と冷媒(例えば水)とからなる蓄熱剤(例えば
臭化リチウム水溶液)を有する多段式濃度差蓄熱装置と
を備え、前記濃度差蓄熱装置は、前記蓄熱剤と前記冷媒
の高温ガスとを熱交換し、該高温冷媒ガスが凝縮する時
に発生する高温の熱で前記蓄熱剤を加熱して該蓄熱剤中
の冷媒を蒸発せしめる第1熱交換と、前記蒸発せしめら
れた冷媒蒸気(例えば水蒸気)と前記第1熱交換器で冷
却凝縮された後に断熱膨張して低温となった冷媒液(例
えばフロン液)若しくは冷媒の湿り蒸気(例えばプロン
湿り蒸気)とを熱交換し、前記冷媒液若しくは冷媒の湿
り蒸気の蒸発熱で前記冷媒蒸気(例えば水蒸気)を凝縮
せしめて冷媒液(例えば水)とする第2熱交換器とを、
前記多段の各段に配置し、該各段で前記蓄熱剤を濃縮す
ることを特徴としている。
〔作 用〕
本発明の多段濃度差蓄冷熱発生装置は従来の吸収式冷凍
機に使用される吸収剤と冷媒(例えば臭化リチウムと
水、エチレングリコールとフロン等)の各混合液(以下
混合液と称す)を用い、圧縮式ヒートポンプで圧縮及び
膨張に伴なう冷媒(例えばフロン)の温度変化を巧みに
用い、且つ通常の氷蓄熱冷熱発生装置における運転方法
の長所を採用できる系統としたことである。
すなわち、夏期においては夜間に蓄熱運転を実施する。
具体的には、圧縮式ヒートポンプで圧縮され高温・高圧
となった冷媒ガスを前記混合液の加熱源に用い、混合液
中の冷媒を蒸発せしめる。これにより、冷媒ガスは液化
し、さらに膨張弁により断熱膨張して低温・低圧となっ
た冷媒液は、今度は前記した混合液中から蒸発した冷媒
蒸気の凝縮に用い、自身は低圧ガスとなって圧縮機へ流
れる。
以上の作用において、濃度差蓄熱装置が多段型であるた
め、一段毎の発生蒸気量、即ち混合液の濃縮量を減らす
ことが可能であり、低温度域段での温度は低く、そのた
め、熱交換器の伝熱面積を減ずることが出来る。したが
って全段を合計した伝熱面積は単段のそれよりも小さく
なり、全体として小型化が可能である。
このようにして、混合液中の吸収剤濃度は高まり、蓄熱
媒体槽に貯蔵されると共に、混合溶液中から蒸発して凝
縮した冷媒も冷媒槽に貯蔵される。換言すれば混合液中
の吸収剤濃度を高めることは蒸気の吸収能力を強化する
ことであり、一方冷媒は液の状態にあるから蒸発能力を
有しており、高濃度吸収剤と冷媒を別々に貯蔵している
状態は蓄冷していることになる。
昼間においては冷房運転を実施する。以下に冷房運転の
働きを説明する。
圧縮機で圧縮され高温・高圧となった冷媒ガスは放熱器
で一部液化又は液化近くまで冷却され膨張弁により膨張
して低温・低圧の冷媒液となる。この低温熱源により前
記蓄熱時に貯蔵しておいた混合液中の冷媒からの発生蒸
気を凝縮させ、自身はガス化し再び圧縮機へ戻る。一方
前記圧縮機の回路から冷房時に別離された他の熱交換器
(第1熱交換器)と放熱器(B室外機)との間を循環す
る冷媒ガスを、先述した混合液中から分離された冷媒か
らの蒸気を吸収した吸収剤を冷却する手段として用い、
自身はガス化して放熱器で冷却液化され再び熱交換機へ
戻る。したがって、混合液中から分離されて貯蔵されて
いた冷媒から発生する蒸気は一つは圧縮機の循環する低
温冷媒のガス化により熱を放出して液化し、他の一つは
吸収剤中に吸収されて吸収剤の温度を高め、放熱器と熱
交換器を循環する常温冷媒のガス化により熱を放出して
吸収剤により吸収される。以上に述べた蒸気は装置が多
段であるために各段毎に漸次圧力を変えて運転すること
ができ、冷水循環を各段直列に行い、蓄熱しておいた高
濃度混合液を各段で漸次希釈する運転方法が可能となっ
て、高濃度域ではより低温の冷水を発生させることがで
きる。
一方、暖房運転は弁を操作して、圧縮式ヒートポンプと
濃度差蓄熱装置とを切り離し、冷媒(フロン)を圧縮
機、熱交換器、膨張弁、室外機を循環する配管系とす
る。
前記配管系で、冷媒は先ず、室外機により外気からの熱
でガス(気)化し、冷媒ガスとなって圧縮機へ導入さ
れ、圧縮されることで高温・高圧となる。次に前記ガス
を熱交換器へ導入し、室内機と前記熱交換器とを循環す
る熱媒体と熱交換して前記熱媒体を昇温し、冷媒は液化
する。
前記熱媒体は室内機で放熱し、室内を暖房する。その
後、液化した冷媒は膨張弁により断熱膨張することで低
温となり、再び室外機へ導入され、前述した経路を流
れ、暖房運転されるものである。
〔実施例〕
以下本発明の一実施例を第1図〜第3図により説明す
る。
第1図は本発明から成る多段濃度差蓄冷熱発生装置の系
統図を示したもので、一例として三段型濃度差蓄熱装置
とし、圧縮式ヒートポンプ系の冷媒をフロンとし、濃度
差蓄冷装置系に用いる混合液のうち吸収剤に臭化リチウ
ム、冷媒に水を用いて以下に述べる。
本発明を構成する機器、部品は圧縮機1、空冷式A室外
機2、膨張タンク3、膨張弁4、濃度差蓄熱装置5、熱
回収器5、蓄熱媒体槽7、冷媒槽8、空冷式B室外機
9、膨張タンク10、熱交換器11、室内機12、並びに多段
濃度差蓄熱装置5は隔壁611,612で形成される3個の密
閉容器51,52,53の各室、及び各室の隔壁581,582,583に
より形成される第1室511,512,513、第2室521,522,52
3、さらに各々の室に第1熱交換器531,532,533、第2熱
交換器541,542,543、蒸気通路部591,592,593、第3熱交
換器551,552,553を収納し、さらに、蓄熱媒体散布器56
1,562,563、冷媒散布器571,572,573及びポンプ201〜20
4、弁101,102‥‥,112及び配管系301,302‥‥,315,401,
402,501,502,601,602,603,701,702,703等である。な
お、弁101,102,…112は三方切換式であり、冷房、暖房
及び蓄熱、放熱の各運転に適合するように流路を選定す
るための弁である。これらの各弁を操作して目的とする
運転に適合した配管系統とするものである。
蓄熱運転: 第2図は弁101〜110を操作して蓄熱運転に適した配管系
統を示したもので、前記運転に未使用の系統は図示して
いない。(以後第2図、第3図も同じ) 圧縮機1で圧縮された高温・高圧となったフロン過熱蒸
気は、管301,302を経て空冷式A室外機2へ流れ、周囲
気温により冷却されてほぼ飽和状態あるいは幾分湿り域
に入った状態の蒸気となって、管307,313,314を経由し
て各段の第1熱交換器531,532,533へ導入される。当該
操作は、該圧縮式ヒートポンプ系が閉回路であるために
実施するもので以下にその理由を述べる。圧縮すること
により高温高圧の過熱ガスとなったフロンが有するエン
タルピーは圧縮前よりも圧縮に要したエネルギー分だけ
高くなっている。したがって、後述する操作を当該過熱
状態のままのフロンで実行すると、フロンが凝縮するこ
とによって臭化リチウム水溶液を加熱する熱量と、該臭
化リチウム水溶液から発生した水蒸気が凝縮してフロン
が蒸発する熱量とが等しくならない。その結果、次第に
フロンの圧縮サイクル操作条件である温度、圧力が上昇
することになる。そのために、圧縮時に系外から導入し
たエネルギーを前述した操作によって、系外に放出す
る。一方、臭化リチウム水溶液は蓄熱媒体槽7から熱回
収器6を経て、散布器561により室51の第1熱交換器531
に散布され、加熱蒸発する。この時発生する蒸気は蒸気
通路部591を経て第2室へ流れ込む。蒸発して濃縮され
た臭化リチウム水溶液は一部が次段の散布器562へ、残
りはポンプ205によって再循環される。同様にして、次
の段階では濃縮された臭化リチウム水溶液の一部が散布
器563へ流れ、残りはポンプ206によって再循環される。
次段及び次々段においても同様の作用により、それぞれ
水蒸気が発生し、臭化リチウム水溶液は濃縮され、蓄熱
媒体槽7へ溜まる。一方、各段で加熱に用いたフロンは
液化し、管315,308,304を経て膨張タンク3、膨張弁4
へ流れ、断熱膨張により低温となる。この低温フロン
は、管305を経て各段の第2熱交換器541,542,543へ流入
し、前述の水蒸気を凝縮する。凝縮水はその位置エネル
ギーにより、第2室521、522の段部の穴等(図示省略)
を介して各々の下方に位置する次段へ流れ、最終的には
管701により冷媒槽8へ溜る。
臭化リチウム水溶液の最高到達濃度は加熱源としての第
1熱交換器531,532,533と冷却源としての第2熱交換器5
41,542,543の温度により決定されるものであるが、第1
段、第2段では未到達のまま次段へ送り出すことにな
る。したがって同一圧力の下では、臭化リチウムの飽和
温度と加熱源との温度差、即ち熱交換温度差は大きくな
り、その分、伝熱面積を小さくすることができ、装置の
小型化が可能となる。
冷房運転: 第3図には冷房運転に適した配管系統を示し、以下にそ
の作用を詳述する。
圧縮器1で圧縮され高温となったフロンの過熱蒸気は、
管301,302を経てA室外機2により外気温で冷却され、
液となり、さらに管303,304、膨張タンク3を経て膨張
弁4で断熱膨張して低温となる。該低温フロン液は第2
熱交換器541,542,543へ導入される。一方、室内機12と
第3熱交換器551,552,553とを接続する管501,502内は、
ポンプ204によって水が循環されており、さらに冷媒槽
8から管702より補給される水は、オンプ201によって散
布器571,572,573より第3熱交換器551,552,553の外表面
に散布されており、室内機12で室内から熱を受け上昇し
た水は管502により第3熱交換器553,552,551の順に導入
されているために、前述の散布水は加熱されて蒸発し、
蒸発潜熱により冷却されて、この冷熱を第3熱交換器55
3,552,551内の水に伝え、管501を流れる水は低温となっ
て再び室内機12へ流れ、室内の気温と熱交換、即ち、室
内を冷却する。
前述の加熱されて蒸発した散布水蒸気は、先に述べた操
作によって冷却されている第2熱交換器541、542及び54
3の外表面に触れて冷却されて凝縮し、管710、711によ
って次段へ流れ、最終的には管701によって冷却槽8へ
戻ると共に、一部は管703、ポンプ201によって再循環す
る。
冷房作用は以上に述べた圧縮機の運転により実行する操
作と、以下に述べる濃度差蓄熱装置5を作動させること
により実行する操作の二通りが可能である。
濃度差蓄熱装置5内の散布管561,562,563から蓄熱媒体
槽7並びに前段からの濃厚臭化リチウム水溶液を散布
し、一方、B室外機9と第1熱交換器531,532,533を管3
12,313,314,315で結び、ポンプ203によってフロンを循
環させて、濃厚臭化リチウム水溶液をほぼ大気温度付近
の温度に維持することで、第1室511、512、513の圧力
は低下する。この圧力低下は濃厚臭化リチウム水溶液の
蒸気圧が極めて低いことに起因している。
前述したように第3熱交換器551,552,553によって蒸発
した水蒸気は、蒸気通路591,592,593を通って濃厚臭化
リチウム水溶液が散布されている第2室521,522,523へ
流れ込み、濃厚臭化リチウムに吸収され、臭化リチウム
は希釈されると共に発熱するためにこれを第1熱交換器
531,532,533で冷却する。ここに吸収現象により、第2
室521,522,523で散布される水は蒸発可能となる。
この現象において、第1段の散布器561で散布されてい
る臭化リチウム水溶液濃度も最も高いために、第1段の
圧力が最も低くなる。即ち、熱交換器551に散布されて
いる水が最も低い温度で蒸発することが可能となる。し
たがって第1段、第2段、第3段の順に臭化リチウム水
溶液の濃度が低下するため、これに対応して前記蒸発温
度も高くなる。換言すれば、室内機12で加温された水
は、熱交換器553,552,551の順に低くなり、最も低くな
った水を管501から取り出すことが出来る。即ち、各段
で適宜希釈しながら、それに合わせて冷熱を発生してお
り、蓄熱による濃度変化分を有効に利用でき、合わせて
伝熱面積を単段よりも小さくすることが可能である。
〔発明の効果〕
以上、本発明によれば単段型濃度差蓄熱装置よりも、冷
熱が有効に取り出せる。また、より高濃度まで濃縮して
蓄熱密度を向上することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成要素と配管系を示す
図。第2図は第1図に示した実施例の内、蓄熱運転を実
施するに適した系統を示す図、第3図は第1図に示した
実施例の内、冷房運転を実施するに適した系統を示す
図、第4図は従来例を示す系統図である。 1……圧縮機、2……A室外機、4……膨張弁、5……
多段濃度差蓄熱装置、7……蓄熱媒体槽、8……冷媒
槽、12……室内機、801……圧縮機、804……第一熱交換
器、805……第二熱交換器、818……膨張弁、826,827…
…熱コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒川 秀昭 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 江原 勝也 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 燦吉 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小野田 利介 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内 (72)発明者 杉本 滋郎 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多段に構成された濃度差蓄熱装置の吸収剤
    (例えば臭化リチウム)と冷媒(例えば水)とからなる
    蓄熱剤(例えば臭化リチウム水溶液)を加熱するための
    加熱源及び前記冷媒蒸気(例えば水蒸気)を冷却して凝
    縮するための冷却熱源として、圧縮式ヒートポンプ系の
    閉回路を循環する圧縮後の冷媒ガス(例えばフロンガ
    ス)の凝縮熱と、断熱膨張後の冷媒液(例えばフロン
    液)若しくは冷媒の湿り蒸気(例えばフロン湿り蒸気)
    の蒸発熱とをそれぞれ適用して、前記蓄熱剤を各段で濃
    縮した後一括して貯蔵すること、次いで、 配管系統を切り換え、外気温で前記濃縮した蓄熱剤(例
    えば濃厚臭化リチウム)を少なくとも大気温度付近に維
    持する一方、前記圧縮式ヒートポンプの閉回路を循環す
    る断熱膨張後の前記冷媒液若しくは前記冷媒の湿り蒸気
    の蒸発熱を冷却源とすることによって、容器内の圧力を
    低下せしめて前記濃度差蓄熱装置の前記冷媒が低温で蒸
    発する条件を維持して冷熱を発生させること、 を特徴とする冷熱発生方法。
  2. 【請求項2】冷媒(例えばフロン)を有する圧縮式ヒー
    トポンプ系と吸収剤(例えば臭化リチウム)と冷媒(例
    えば水)とからなる蓄熱剤(例えば臭化リチウム水溶
    液)を有する多段式濃度差蓄熱装置とを備えた冷熱発生
    装置において、 前記濃度差蓄熱装置が、前記蓄熱剤と前記冷媒(例えば
    フロン)の高温ガスとを熱交換し、該高温冷媒ガスが凝
    縮する時に発生する高温の熱で前記蓄熱剤を加熱して該
    蓄熱剤中の冷媒(例えば水)を蒸発せしめる第1熱交換
    と、 前記蒸発せしめられた冷媒蒸気(例えば水蒸気)と前記
    第1熱交換器で冷却凝縮された後に断熱膨張して低温と
    なった冷媒液(例えばフロン液)若しくは冷媒の湿り蒸
    気(例えばプロン湿り蒸気)とを熱交換し、前記冷媒液
    (例えばフロン液)若しくは冷媒の湿り蒸気(例えばフ
    ロン湿り蒸気)の蒸発熱で前記冷媒蒸気(例えば水蒸
    気)を凝縮せしめて冷媒液(例えば水)とする第2熱交
    換器とを、 前記多段の各段に配置し、該各段で前記蓄熱剤を濃縮す
    ることを特徴とする冷熱発生装置。
  3. 【請求項3】前記濃度差蓄熱装置が、前記多段の各段に
    第1室と第2室、及び、該両室を連絡する冷媒蒸気(例
    えば水蒸気)の通路をそれぞれ備え、 前記各段の第1室に前記第1熱交換器、前記各段の第2
    室に前記第2熱交換器と第3熱交換器とが配置され、 前記第1室内の第1熱交換器に圧縮式ヒートポンプの冷
    媒ガス(例えばフロンガス)の凝縮側が接続され、前記
    第2室内の第2熱交換器に前記圧縮式ヒートポンプの冷
    媒液(例えばフロン液)若しくは冷媒の湿り蒸気(例え
    ばフロン湿り蒸気)の蒸発側が接続され、かつ、前記第
    2室内の第3熱交換器に前記濃度差蓄熱装置の系外に配
    置した放冷熱器が接続されると共に、 前記第1室内で加熱により濃縮された前記蓄熱剤(例え
    ば臭化リチウム水溶液)と前記第2室内の第2熱交換器
    で冷却液化された冷媒(例えば水)とを別々に貯蔵する
    貯蔵槽を備えていることを特徴とする請求項2記載の冷
    熱発生装置。
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