JPH07122349A - 電気加熱調理器の温度制御装置 - Google Patents

電気加熱調理器の温度制御装置

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JPH07122349A
JPH07122349A JP5004498A JP449893A JPH07122349A JP H07122349 A JPH07122349 A JP H07122349A JP 5004498 A JP5004498 A JP 5004498A JP 449893 A JP449893 A JP 449893A JP H07122349 A JPH07122349 A JP H07122349A
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JP
Japan
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temperature
control
heater
detecting
primary side
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JP5004498A
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Takashi Onishi
隆志 大西
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意に設定したプレート温度に対するオーバ
ーシュートの発生をなくし、最高設定温度の向上を図
る。 【構成】 加熱開始手段2により器体温度の温度制御動
作が開始されてから、器体温度が設定温度入力手段1に
より設定された制御温度に到達するまでの温度立ち上が
り時において、前記器体温度が前記制御温度に対して一
定温度t1 だけ低い温度に達した時点で、1次側供給電
圧検知手段6により所定時間毎に1次側供給電圧Vを検
知し、該所定時間毎の通電率vを前記供給電圧Vの2乗
に反比例したv=f(V)で算出された値とし、設定温
度到達までの区間を所定時間毎に繰り返し補正した電力
低減制御を行うようにした構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気ホットプレートや
グリル鍋等の電気加熱調理器の温度制御装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の電気加熱調理器としての電気ホ
ットプレートは、器体に内蔵のヒーターへの通電を制御
することによって、材料の加熱調理面であるプレート面
の温度を任意に設定した温度値に保持できるものであ
り、種々の材料を焦げ付かせたりすることなく程良く加
熱調理できる利便性を有していることから、一般家庭に
あって広く普及している。
【0003】このようなホットプレートにおいて、従
来、プレート面の温度制御を行う装置では、予め調理の
種類に応じて制御温度を設定しておき、プレート底部の
温度を温度センサーによって検知しながら、前記制御温
度に到達するまで前記ヒーターに通電し続け、温度セン
サーで検知した温度が制御温度に達した時点でヒーター
への通電を一旦停止するようにしていた。
【0004】しかしながら、ヒーターへの通電を停止し
てからも、プレート面の温度はオーバーシュートによっ
て暫時上昇し続ける結果、制御温度以上に上昇してしま
い、材料を焦げ付かせてしまう危険性があった。また、
プレート表面には一般に、材料の焦げ付きを防止するた
めに該表面上にフッ素樹脂コート膜を形成しているが、
調理温度を高く設定するほどオーバーシュートのため
に、該フッ素樹脂コート膜の熱劣化の程度が大きくな
る。
【0005】このため従来のホットプレートにおいて、
フッ素樹脂コート膜の熱劣化を可及的に防止するために
は、設定可能な最高温度を器体として耐え得る最高温度
よりもオーバーシュート分の温度差だけ低く設定するし
かなく、その結果、高温加熱を要する調理を行う場合、
調理に時間を要したり、良好な仕上がりとならなかった
りするという問題点があった。
【0006】そこで、プレート温度立ち上がり時に生ず
る過度な温度のオーバーシュートをなくして、フッ素樹
脂コート膜の耐久性及び設定可能な最高温度の向上を図
るために、従来では例えば、 電力低減手段によっ
て、制御温度設定手段で設定された制御温度に応じた電
力低減率でヒーター電力を低減するようにしたもの(特
公平4−45949号公報、特公平4−45950号公
報)、 電力低減手段によりヒーターへの通電率を低
下させるとともに、カウント手段でヒーターへの通電O
N、OFF回数をカウントし、所定回数カウントするま
でヒーター電力低減動作を行うようにしたもの(特公平
4−45951号公報)、 所定の限定温度区間を通
過する時間により所定の温度からの電力低減率を決定す
るようにしたもの(特公昭63−45782号公報)、
等が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記先行技術または
の場合、設定された制御温度に対して一定温度低い温
度に到達した時点で設定温度との相関性によってヒータ
ーの電力低減率を決定するものとするか、あるいは一定
の電力低減率と、ヒーターのON、OFFの繰り返し回
数制御によって決定するものとしている。更に、先行技
術の場合、所定の限定温度区間を通過する時間によっ
て該電力低減率を決定するものとしているが、いずれの
場合も供給電圧等の外部環境要因がヒーターの電力低減
率を決定するための条件に含まれていない。
【0008】ところが、温度制御動作が開始された後の
プレートの温度上昇は供給電圧等の外部要因によって影
響を受けるため、上記各先行技術によるときは、該外部
環境条件の時々刻々の変動によるオーバーシュートを充
分に抑制することができない。その上、設定温度到達
後、設定温度に安定させるまでに必要以上の長時間加熱
が行われることによる時間や消費電力のロスが発生する
などの新たな不具合も生じるものであった。
【0009】本発明は、ヒーターの1次側供給電圧や温
度上昇率、設定温度と検知温度との差といった要因の組
み合わせに基づく電力低減手段によって設定温度に対す
るオーバーシュートの発生をなくし、最高設定温度のア
ップを実現するとともに、設定温度到達後の時間短縮を
実現することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来例で
掲げた電気ホットプレートの温度制御装置のように、器
体の温度を検知する温度検知手段と、前記器体温度を制
御する温度制御手段と、この温度制御手段で制御する制
御温度を設定するための設定温度入力手段と、前記温度
制御手段の出力に基づいて前記器体に設けられたヒータ
ーを駆動するヒーター駆動手段と、このヒーター駆動手
段への通電を間欠的に行うことにより該駆動手段の通電
率を制御する電力低減手段と、前記ヒーター駆動手段の
動作を開始させる加熱開始手段とを備えたものを対象と
している。
【0011】そして、上記目的を達成するために、本発
明の第1の構成では、前記ヒーターへ供給される1次側
電圧を検知する1次側供給電圧検知手段を設けて、前記
加熱開始手段により前記器体温度の温度制御動作が開始
されてから、前記器体温度が前記設定温度入力手段によ
り設定された制御温度に到達するまでの温度立ち上がり
時において、前記器体温度が前記制御温度に対して所定
温度だけ低い温度に達した時点で、前記1次側供給電圧
検知手段による所定時間毎の1次側供給電圧検知出力に
基づいて、前記電力低減手段が前記ヒーター駆動手段の
通電率を制御するようにしている。
【0012】本発明の第2の構成では、前記温度検知手
段の出力に基づき前記器体温度の所定時間毎の上昇率を
検知する温度上昇率検知手段を設けて、前記温度立ち上
がり時において、器体温度が制御温度に対して所定温度
だけ低い温度に達した時点で、前記温度上昇率検知手段
の所定時間毎の温度上昇率検知出力に基づいて、前記電
力低減手段が前記ヒーター駆動手段の通電率を制御する
ようにしている。
【0013】更に、上記いずれの構成においても、設定
温度入力手段で設定された制御温度と温度検知手段で検
知された器体の温度との差を検知して電力低減手段に出
力する温度差検知手段を付加したものとし、電力低減手
段では、所定時間毎の1次側供給電圧または温度上昇率
と、温度差検知出力とに基づいてヒーター駆動手段の通
電率を制御するように構成することができる。
【0014】
【作用】上記第1の構成によると、器体温度が、設定さ
れた制御温度より所定温度だけ低い温度に達した時点よ
り、1次側供給電圧検知手段による所定時間毎の1次側
供給電圧検知出力に基づき、ヒーター駆動手段の通電率
を制御する。即ち、所定時間毎に1次側供給電圧(V)
を検知し、該所定時間毎に区切られた区間を制御区間と
したとき、次の制御区間の通電率(v)を例えば供給電
圧の2乗に反比例したv=f(V)で算出された値と
し、設定温度到達までの区間を所定時間毎に繰り返し補
正した電力低減制御を行う。
【0015】上記第2の構成によると、器体温度が、設
定された制御温度に対して所定温度だけ低い温度に達し
た時点より、温度上昇率検知手段の出力に基づき、ヒー
ター駆動手段の通電率を制御する。例えば温度上昇率検
知手段により所定時間毎に温度検知手段からの情報に基
づく温度上昇率(Δt)を測定し、次の制御区間の通電
率(v)を温度上昇率に反比例したv=f(Δt)で算
出された値とし、設定温度到達までの区間を所定時間毎
に繰り返し補正した電力低減制御を行う。
【0016】温度差検知手段を設けた構成では、設定温
度入力手段で設定された設定温度と温度検知手段からの
検知温度との差に基づく相関性、即ち電力低減制御温度
範囲内にあって、現在の検知温度が設定温度より充分低
い場合は、電力低減率を小さく、逆に現在の検知温度が
設定温度により近づいている場合は、電力低減率を大き
くするような補正機能を有するものとなり、v=f
(V)またはv=f(Δt)に設定温度と検知温度との
差Δtwの要素を追加したv=f(V,Δtw)またはv
=f(Δt,Δtw)で算出された値による制御を行
う。
【0017】
【実施例】以下、本発明を電気ホットプレートの温度制
御装置に適用した実施例を図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る電気ホットプレー
ト全体の電気的構成を示すブロック図である。この図に
おいて、本実施例のホットプレートは、設定温度入力手
段1、加熱開始手段2、器体としてのプレート(図示せ
ず)の温度を検知する温度検知手段3、プレートの温度
を制御する温度制御手段4、ヒーター駆動手段7のO
N、OFFの通電率を制御する電力低減手段5、1次側
供給電圧検知手段6、ヒーター駆動手段7及びプレート
に内蔵のヒーター8により構成されている。
【0018】設定温度入力手段1は使用者が任意に設定
する制御温度を入力する操作部、加熱開始手段2は加熱
を開始させるための操作部であって、設定温度入力手段
1によって制御温度を設定し、加熱開始手段2によって
温度制御動作が行われる。また、温度制御手段4は設定
温度入力手段1及び温度検知手段3からの情報によって
ヒーター8のONか、OFFかを判断し、その制御出力
をヒーター駆動手段7へ送る。1次側供給電圧検知手段
6は電力低減手段5への情報源となる1次側供給電圧V
を後述する電力低減制御動作温度範囲において一定時間
毎に検知する。
【0019】一方、電力低減手段5は設定温度入力手段
1及び温度検知手段3からの情報に基づき電力低減制御
動作を開始する温度に到達しているか、否かを判断し、
開始する温度範囲である場合は、一定時間毎に1次側供
給電圧検知手段6の情報に基づいて、その電圧の2乗に
反比例した通電率v1=f(V)を算出し、その結果を
ヒーター駆動手段7に伝える。また、ヒーター駆動手段
7は温度制御手段4からのONまたはOFFの情報と、
電力低減手段5からの通電率の情報とのANDをとり、
ヒーター8への通電、即ちON、OFFを制御する。
【0020】次に、図2のフローチャートを参照しなが
ら前述のシーケンス処理を詳細に説明する。設定温度入
力手段1によって制御温度Tが設定され、加熱開始手段
2によって温度制御動作が開始されると、ステップ#1
で、温度検知手段3によって検知されたヒーター8の検
知温度tと、設定温度入力手段1により制御温度として
設定された温度Tが比較される。
【0021】検知温度tが設定温度Tより等しいか、あ
るいは大きい(t≧T)場合は、本実施例のプレート温
度制御の対象とはならないので、ステップ#2に進む。
ステップ#2では、温度制御手段4が通電OFFの情報
をヒーター駆動手段7へ伝え、ヒーター駆動手段7への
通電率v=0%が設定され、設定温度到達後の定温度制
御処理ステップ#11へ進む。
【0022】一方、t<Tの場合、ステップ#3で温度
制御手段4で通電ON、つまり通電率 v0=100%が
設定され、ステップ#4へ進む。ステップ#4では設定
温度Tと、それよりも所定温度t1 だけ低い温度間の範
囲、即ち電力低減制御動作温度範囲であるか、否かが電
力低減手段5によって判断され、その制御温度範囲内に
ある(t≧(T−t1)) 場合はステップ#5に進む。
【0023】ステップ#5では初回であるか、否かが判
断される。即ち、ここで言う初回とは、前記電力低減制
御動作温度範囲を前記一定時間間隔で区切り、各区間を
制御区間としたとき、最初の制御区間における通電率制
御であることを意味している。初回である場合、ステッ
プ#6で1次側供給電圧検知手段6により1次側供給電
圧Vを検知し、ステップ#7に進む。ステップ#7では
電力低減手段5により通電率v1=f(V)が算出され
た後、ステップ#10へ進む。
【0024】ステップ#10ではヒーター駆動手段7に
おいて、温度制御手段4から出力された通電ON情報、
つまり100%通電率v0 と、電力低減手段5で算出さ
れた通電率v1のANDがとられ、最終的なヒーター通
電率v=(v0とv1の論理積) によってヒーター8の
ON、OFF制御が行われた後、ステップ#1に戻る。
【0025】ステップ#5で初回でないと判断された場
合は、ステップ#8へ進み、前回のステップ#7での通
電率の算出時より一定時間経過したかが判断される。そ
して、一定時間経過している場合は、前述したと同様に
ステップ#6へ進んで、1次側供給電圧Vを検知し、ス
テップ#7で通電率を再設定し、ステップ#10を経て
ステップ#1に戻る。
【0026】ステップ#8で一定時間経過していない場
合は、前回の通電率v1のまま、ステップ#10へ進
み、前回と同じ最終通電率でもってヒーター8のON、
OFF制御が行われた後、ステップ#1に戻る。
【0027】一方、ステップ#4で電力低減制御動作温
度範囲以下であると判断された場合は、ステップ#9で
電力低減手段5において通電率v1=100%が設定さ
れ、ステップ#10での最終通電率は100%となり、
ヒーター8はON状態を継続することになる。
【0028】図3はヒーター8の温度上昇を時間経過と
の関係で示した特性線図である。この図において、破線
(イ)は電力低減制御を全く行わなかった場合のヒーター
8の温度上昇特性、鎖線(ロ)は従来構成によって電力低
減制御動作が行われた場合の特性、破線(ハ)は他の従来
構成によって制御動作が行われた場合の特性をそれぞれ
示している。
【0029】ヒーター8の温度が電力低減制御動作温度
範囲内にある時間帯を、前記一定時間ずつA、B、C、
Dに4分割した場合、鎖線(ロ)で示す従来構成による
と、後半の制御区間であるC、D区間での供給電圧が低
く、しかも、その温度範囲内電圧補正が行われていない
ために、設定温度到達までに必要以上に時間がかかるこ
とを表している。
【0030】破線(ハ)で示す他の従来構成によると、鎖
線(ロ)とは逆にC、D区間での供給電圧が高くなり過ぎ
ている。これは電力低減制御動作温度範囲で電圧補正が
行われておらず、設定温度Tに対するオーバーシュート
が大きくなることを意味している。
【0031】これら従来構成によるものに対し、実線で
示す本実施例による温度特性では、各制御区間毎に1次
側供給電圧Vを検知し、この検知情報に基づき電力低減
手段5で通電率の補正を行っているから、ほぼ設定温度
Tと等しい温度を持続させることができ、従来と比較し
て格段に改善されていることが明かである。
【0032】図4は本発明の第2実施例に係る電気ホッ
トプレート全体の電気的構成を示すブロック図である。
第1実施例では、電力低減手段5は温度検知手段3及び
1次側供給電圧検知手段6からの情報に基づいて通電率
の補正動作を行うのに対し、本実施例では温度検知手段
3及び該温度検知手段3からの情報に基づく温度上昇率
検知手段9からの一定時間毎に出力される情報に基づい
て通電率を決定する点で前記第1実施例と相違してい
る。なお、その他の構成は第1実施例と共通しているの
で、重複を避けるため、その説明を省略する。
【0033】図5はそのフローチャートを示している。
図5において、ステップ#1〜#5の動作は第1実施例
と同様である。ステップ#5で、初回の通電率制御であ
ると判断された場合、ステップ#6Aで、温度上昇率検
知手段9において、温度検知手段3で検知された現在の
検知温度tと、予め記憶されていた一定時間前の検知温
度t2との差である温度上昇率Δt=t−t2を算出し、
一定時間前の検知温度t2を現在の検知温度tに置き換
えた後、ステップ#7Aに進む。
【0034】ステップ#7Aでは、電力低減手段5にお
いて、通電率v0を温度上昇率Δtに反比例したv0=f
(Δt)によって算出した後、ステップ#10へ進み、
その後は第1実施例と同じ動作を行う。
【0035】一方、ステップ#8で第1実施例と同様に
Yesと判断された場合、ステップ#8−1に進む。ス
テップ#8−1ではステップ#6Aと同様に温度上昇率
Δt=t−t2を算出後、ステップ#7Aへ進む。な
お、ステップ#1でYesと判断された場合、ステップ
#4でNoと判断された場合のその後の動作も前記第1
実施例と同じである。
【0036】図6はヒーター8の温度上昇を時間経過と
の関係で示した特性線図である。この図では図3と同様
に、ヒーター8の温度が電力低減制御動作温度範囲内に
ある時間帯を、前記一定時間ずつA、B、C、Dに4分
割している。破線(イ)は電力低減制御を全く行わなかっ
た場合のヒーター8の温度上昇特性、鎖線(ロ)はB区間
での温度上昇率Δtが小さい場合で、温度上昇率による
補正を行わない場合の特性、(ハ)は(ロ)と逆にB区間で
の温度上昇率Δtが大きい場合で、温度上昇率Δtによ
る補正を行わない場合の特性を示している。
【0037】鎖線(ロ)で示すものでは、C、D区間での
温度上昇率Δtが低く、しかも、その温度範囲内での温
度上昇率補正が行われていないために、設定温度到達ま
でに必要以上に時間がかかる。逆に、破線(ハ)の場合、
C、D区間での温度上昇が高くなり過ぎて、設定温度T
に対するオーバーシュートが大きくなる。
【0038】これに対し、実線で示す本実施例は、温度
上昇率Δtによる通電率補正をBに対するC区間、Cに
対するD区間で実施した結果を示している。実線図から
明らかなように、本実施例による温度特性では、最適時
間で、且つ、ほぼ設定温度Tと等しいプレート温度を持
続させることができ、オーバーシュートが効果的に抑制
されている。
【0039】図7は本発明の第3実施例の電気的構成を
示している。この実施例では前記第1実施例における電
力低減手段5に対する入力要因として、設定温度入力手
段1及び温度検知手段3からの情報に基づく温度差検知
手段10を追加したものである。なお、その他の構成は
第1実施例と共通しているので、重複を避けるため、そ
の説明を省略する。
【0040】図8はそのフローチャートを示し、図9は
本実施例におけるヒーター8の温度上昇を時間経過との
関係で示した特性を示している。図8において、ステッ
プ#1〜#6Bの動作は第1実施例と同様である。ステ
ップ#6Bで1次側供給電圧検知手段6により1次側供
給電圧Vを検知し、ステップ#6B−1に進む。ステッ
プ#6B−1では温度差検知手段10により設定温度T
と現在の検知温度tとの差Δtwが検知され、ステップ
#7Bに進む。
【0041】ステップ#7Bで算出される通電率v1
は、ステップ#6B−1で得られた1次側供給電圧Vに
設定温度Tと現在の検知温度tとの差Δtwの要因が付
加された算出式によって得られる。設定温度Tと現在の
検知温度tとの差Δtwが大きい場合、即ち、図9のΔ
tw3で示すように現在の検知温度tが設定温度Tに対し
て充分低い場合は、1次側供給電圧Vから求められた通
電率を大きくなるように補正する。逆に、前記温度差Δ
twが小さい場合、即ち図9のΔtw1で示すように現在
の検知温度tが設定温度Tに近づいている場合は、通電
率が小さくなるように補正することによって、温度の立
ち上がりを速く、かつオーバーシュートを効果的に抑制
できる。
【0042】図9では前記図3、図6と同様に、ヒータ
ー8の温度が電力低減制御動作温度範囲内にある時間帯
を、前記一定時間ずつA、B、C、Dに4分割してい
る。破線(イ)は電力低減制御を全く行わなかった場合の
ヒーター8の温度上昇特性、鎖線(ロ)は設定温度Tと現
在の検知温度tとの差に基づく補正機能が働いていない
場合の特性を示している。
【0043】鎖線(ロ)で示すものでは、電力低減制御動
作温度範囲での温度上昇率Δtが低く、しかも、その温
度範囲内での電圧補正が行われていないために、設定温
度到達までに必要以上に時間がかかる。これに対し、実
線で示す本実施例の特性は、温度差検知手段10に基づ
く補正を行った場合のもので、図から明らかなように、
加熱時間を短縮し、且つオーバーシュートの小さい温度
制御を実現している。
【0044】図10は本発明の第4実施例の電気的構成
を示している。この実施例では前記第2実施例における
電力低減手段5に対する入力要因として、前記第3実施
例で示した温度差検知手段10を追加したものである。
なお、その他の構成は第2実施例と共通しているので、
重複を避けるため、その説明を省略する。
【0045】図11はそのフローチャートを示してい
る。図11において、ステップ#1〜#6Cの動作は第
2実施例と同様である。ステップ#6Cで、現在の検知
温度tと、予め記憶されていた一定時間前の検知温度t
2 との差である温度上昇率Δt=t−t2 を算出し、一
定時間前の検知温度t2 を現在の検知温度tに置き換え
た後、ステップ#6C−1に進む。ステップ#6C−1
では前記第3実施例と同様に設定温度Tと現在の検知温
度tとの差Δtw が検知され、ステップ#7Cに進む。
【0046】ステップ#7Cで算出される通電率v1
は、第2実施例における温度上昇率の各要因に、ステッ
プ#6Cで得られた温度差Δtwの要因が付加された算
出式によって得られる。そして第3実施例と同様に温度
の立ち上がりが速く、かつオーバーシュートが効果的に
抑制されるものである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるとき
は、器体温度の温度制御動作が開始されてから、該器体
温度が設定された制御温度に到達するまでの温度立ち上
がり時において、器体温度が制御温度に対して所定温度
だけ低い温度に達した制御開始時点で、所定時間毎の1
次側供給電圧または温度上昇率に基づいて、ヒーター駆
動手段の通電率を制御するようにして構成しているの
で、従来技術の項で述べた電力低減制御方式に比較し
て、一定時間毎の1次側供給電圧や温度上昇率の変動に
応じた電力低減率による制御を行うことができる。
【0048】従って、供給電圧や温度上昇率等の外部環
境条件の時々刻々の変動によるオーバーシュートや必要
以上の加熱時間のロスといった現象が発生しないので、
電気ホットプレートのように加熱面にフッ素樹脂コート
膜を施したものでは、該フッ素コート膜を熱劣化により
損傷することを確実に防止でき、しかも、最高設定温度
をアップできるという優れた効果を奏する。
【0049】また、請求項2または4によるときは、設
定温度入力手段で設定された制御温度と温度検知手段で
検知された器体の温度との差による補正機能を有するも
のととなるので、器体温度を設定温度まで上昇させる時
間を大幅に短縮できて、高効率な加熱が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例における装置の全体構成
を示すブロック図。
【図2】 そのフローチャート。
【図3】 その温度特性図。
【図4】 本発明の第2実施例における装置の全体構成
を示すブロック図。
【図5】 そのフローチャート。
【図6】 その温度特性図。
【図7】 本発明の第3実施例における装置の全体構成
を示すブロック図。
【図8】 そのフローチャート。
【図9】 その温度特性図。
【図10】 本発明の第4実施例における装置の全体構
成を示すブロック図。
【図11】 そのフローチャート。
【符号の説明】
1 設定温度入力手段 2 加熱開始手段 3 温度検知手段 4 温度制御手段 5 電力低減手段 6 1次側供給電圧検知手段 7 ヒーター駆動手段 8 ヒーター 9 温度上昇率検知手段 10 温度差検知手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体に設けられたヒーターへ供給される
    1次側電圧を検知する1次側供給電圧検知手段と、前記
    器体の温度を検知する温度検知手段と、前記器体温度を
    制御する温度制御手段と、この温度制御手段で制御する
    制御温度を設定するための設定温度入力手段と、前記温
    度制御手段の出力に基づいて前記ヒーターを駆動するヒ
    ーター駆動手段と、このヒーター駆動手段への通電を間
    欠的に行うことにより該駆動手段の通電率を制御する電
    力低減手段と、前記ヒーター駆動手段の動作を開始させ
    る加熱開始手段とを備え、前記加熱開始手段により前記
    器体温度の温度制御動作が開始されてから、前記器体温
    度が前記設定温度入力手段により設定された制御温度に
    到達するまでの温度立ち上がり時において、前記器体温
    度が前記制御温度に対して所定温度だけ低い温度に達し
    た時点で、前記1次側供給電圧検知手段による所定時間
    毎の1次側供給電圧検知出力に基づいて、前記電力低減
    手段が前記ヒーター駆動手段の通電率を制御するように
    構成したことを特徴とする電気加熱調理器の温度制御装
    置。
  2. 【請求項2】 設定温度入力手段で設定された制御温度
    と温度検知手段で検知された器体の温度との差を検知す
    る温度差検知手段を付加するとともに、電力低減手段
    は、1次側供給電圧検知手段による所定時間毎の1次側
    供給電圧検知出力と、前記温度差検知手段の温度差検知
    出力とに基づいてヒーター駆動手段の通電率を制御する
    ように構成されている請求項1の電気加熱調理器の温度
    制御装置。
  3. 【請求項3】 器体の温度を検知する温度検知手段と、
    この温度検知手段の出力に基づき前記器体温度の所定時
    間毎の上昇率を検知する温度上昇率検知手段と、前記器
    体温度を制御する温度制御手段と、この温度制御手段で
    制御する制御温度を設定するための設定温度入力手段
    と、前記温度制御手段の出力に基づいて前記器体に設け
    られたヒーターを駆動するヒーター駆動手段と、このヒ
    ーター駆動手段への通電を間欠的に行うことにより該駆
    動手段の通電率を制御する電力低減手段と、前記ヒータ
    ー駆動手段の動作を開始させる加熱開始手段とを備え、
    前記加熱開始手段により前記器体の温度制御動作が開始
    されてから、前記器体温度が前記設定温度入力手段によ
    り設定された制御温度に到達するまでの温度立ち上がり
    時において、前記器体温度が前記制御温度に対して所定
    温度だけ低い温度に達した時点で、前記温度上昇率検知
    手段の所定時間毎の温度上昇率検知出力に基づいて、前
    記電力低減手段が前記ヒーター駆動手段の通電率を制御
    するように構成したことを特徴とする電気加熱調理器の
    温度制御装置。
  4. 【請求項4】 設定温度入力手段で設定された制御温度
    と温度検知手段で検知された器体の温度との差を検知す
    る温度差検知手段を付加するとともに、電力低減手段
    は、温度上昇率検知手段の所定時間毎の温度上昇率検知
    出力と、前記温度差検知手段の温度差検知出力とに基づ
    いてヒーター駆動手段の通電率を制御するように構成さ
    れている請求項3の電気加熱調理器の温度制御装置。
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