JP2004045687A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】待機時、白黒印字、カラー印字のいずれの動作モードにおいても定着器を最適な状態で制御すること。
【解決手段】定着ヒータをメインヒータ2とサブヒータ3に分割し、メインヒータ2は加熱ローラに、サブヒータ3は加熱ローラと加圧ローラのいずれかに配置して交流電源1に接続する。サブスイッチ素子5をオンにすると、メインヒータ2とサブヒータ3が直列に接続され、メインスイッチ素子4をオンにすると、サブスイッチ素子5がオンの状態でもメインヒータ2のみにヒータ電流が流れる。制御アルゴリズムによりサブスイッチ素子5とメインスイッチ素子4の最適なオンオフデューティを設定する。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、待機時、白黒印字制御時、カラー印字制御時のいずれの動作モードにおいても、定着器を最適な状態で制御できる構成とした画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリンタや複写機などの電子写真方式による画像形成装置においては、トナー像を転写紙などに熱定着させるために定着器が設けられている。この定着器は加熱ローラを有しており、加熱ローラの熱源としてハロゲンランプなどの定着ヒータが用いられている。
【0003】
前記定着ヒータは、電源周波数が50Hzまたは60Hzの商用の交流電源に直列に接続され、スイッチ素子によりオンオフ制御される。このように、定着ヒータをオンオフ制御することにより、定着ヒータの温度が設定温度を維持するようにしている。
【0004】
定着ヒータは温度が上昇すると抵抗値が増加し、温度が下降すると抵抗値が減少する特性を有している。このため、ハロゲンランプをスイッチ素子によりオンオフ制御すると、スイッチ素子をオンした際に突入電流が流れる。
【0005】
ところで、定着ヒータの消費電力は、一般に画像形成装置全体の約80%程度に達し、定格電流が大きく大電力が消費されている。このため、定着ヒータの温度が低い状態でスイッチ素子をオンしたときには、回路に定格電流を超える2〜10倍の大きな電流が流れ、この電流と電源インピーダンスによる電圧降下△Vが発生する。
【0006】
電圧降下△Vの単位時間当たりの変化率(△V/dt)の大きさにより、フリッカが生じて商用電源を共用している照明器具のチラツキなどの問題が発生する。フリッカに関しては、国際電気委員会IEC555−3のフリッカ規格、欧州フリッカ規格(EN61000−3−3)が規定されている。
【0007】
これらの規格では、Pst(印字動作中に電圧降下の変化率△V/dtの積分値を10分間計測)が規定されている。また、Plt(待機中にPstを10分間  12回、すなわち2時間計測し、12個のPst値の3乗平均を求める)が規定されている。
【0008】
このように、画像形成装置においては、定着ヒータのオンオフ制御に伴うフリッカに対して厳しい規制がなされている。これらの規制に対しては、種々の対応策が講じられている。
【0009】
図9は、定着ヒータのオンオフ制御を行う従来の基本的な構成を示す回路図である(従来例1)。図9において、51は商用の交流電源(AC)、52は交流電源51に直列に接続された定着ヒータ、54は、定着ヒータ52をオンオフ制御するスイッチ素子である。スイッチ素子54としては、一般に制御効率が良好なトライアックが使用されている。
【0010】
図18は、図9の制御回路による制御例を示す特性図であり、時間tに対するスイッチ素子54のオンオフ状態を示している。図18(a)は、待機制御状態を示している。待機時には定着ヒータ52の温度の上下動が大きく、長時間スイッチ素子54をオフの状態にしておくと、定着ヒータ52の温度が低下して、定着ヒータ52に通電したときに大電流が流れフリッカが発生する。
【0011】
このため、前記のようにPltの規制値を満たさなくなる場合があるので、一定時間毎に定着ヒータをオンにして、温度低下、すなわち抵抗値の減少を防止している。この例では、前記Pltを、Plt<0.65となるように、スイッチ素子54のオンオフ周期を選定している。
【0012】
図18(b)は、白黒印字制御状態の特性を示している。この例では、前記Pstを、Pst<1.0となるようにスイッチ素子54のオンオフ周期を選定している。また、図18(c)のカラー印字制御状態においても、同様にPst<1.0となるようにスイッチ素子54のオンオフ周期を選定している。
【0013】
図10は、定着ヒータと抵抗とを併用する例の回路図である(従来例2)。図10においては、定着ヒータ52と直列に抵抗53を接続する。また、スイッチ素子54と並列にスイッチ素子55を接続する。
【0014】
図10の例では、電源投入時などの突入電流の制限が必要な際には、スイッチ素子54をオフ、スイッチ素子55をオンにして、定着ヒータ52と直列に抵抗53を接続する。このようにして、回路の抵抗値を増大させて突入電流を抑制する。また、定常状態では、スイッチ素子54をオン、スイッチ素子55をオフにして、定着ヒータ52のみを交流電源51に接続するものである。
【0015】
図11は、定着ヒータと抵抗とを併用する他の例を示す回路図である(従来例3)。図11においては、定着ヒータ52と直列に第1の抵抗53を接続し、第1の抵抗53と並列に第2の抵抗56を接続する。また、各抵抗53,56と直列にスイッチ素子55、57を接続する。
【0016】
図11の例では、画像形成装置の立ち上げ時のように定着ヒータ52の温度が低下している場合には、一方の抵抗、例えば第1の抵抗53を定着ヒータ52と直列に接続する(段階a)。この場合には、スイッチ素子54、57をオフ、スイッチ素子55をオンにして、突入電流を抑制する。
【0017】
定着ヒータ52が所定温度に昇温すると、スイッチ素子57をオンにして、定着ヒータ52と直列に抵抗53、56の並列回路を接続する(段階b)。この場合には、回路全体の抵抗値は、定着ヒータ52に第1の抵抗53のみを接続した前記(段階a)よりも減少し、回路電流は増大する。
【0018】
更に、時間が経過して定着ヒータ52の温度が上昇すると、次に、スイッチ素子55、57をオフにして抵抗53,56を回路から切り離す。また、スイッチ素子54をオンにして定着ヒータ52にのみ通電して定着装置を定格電流で動作させる(段階c)。このように、図11の例では回路全体の抵抗値を三段階に切り替えている。
【0019】
図12は、定着ヒータと抵抗とを併用する他の例を示す回路図である(従来例4)。図12においては、図10の回路に、抵抗58、スイッチ素子59を付加するものである。第2の抵抗58は、第1の抵抗53と直列に接続される構成とされている。
【0020】
図12の例では、画像形成装置の立上げ時には、スイッチ素子54、55をオフ、スイッチ素子59をオンにする(段階a)。したがって、定着ヒータ52には、第1の抵抗53と第2の抵抗58が直列に接続されて突入電流を抑制する。
【0021】
次に、スイッチ素子54、スイッチ素子59をオフ、スイッチ素子55をオンにして(段階b)、定着ヒータ52に抵抗53を直列に接続して回路電流を抑制する。定着ヒータ52が所定温度に昇温すると、スイッチ素子55、59をオフ、スイッチ素子54をオンにして(段階c)、定着ヒータ52のみに通電する。図12の例でも、図11と同様に回路抵抗の大きさを三段階に切り替えている。
【0022】
図13は、定着ヒータをメインヒータとサブヒータに分割して制御する例を示す回路図である(従来例5)。図13の例では、メインヒータ62とサブヒータ63とを直並列接続するように、スイッチ素子66、67、68を配置している。図13の例では、メインヒータ62の抵抗値をRm、サブヒータ63の抵抗値をRsとすると、Rm<Rsに選定している。
【0023】
画像形成装置の立上げ時(待機時)とカラー印字を行う際には、スイッチ素子66、スイッチ素子68をオフ、スイッチ素子67をオンにして、メインヒータ62とサブヒータ63を直列に接続し回路の抵抗値を増大させ、突入電流を抑制する。
【0024】
白黒印字を行う際には、スイッチ素子68をオフ、スイッチ素子66、スイッチ素子67をオンにして、メインヒータ62とサブヒータ63とを並列に接続する。また、スイッチ素子66、スイッチ素子67をオフ、スイッチ素子68をオンにして、メインヒータ62にのみ通電することもできる。更に、スイッチ素子67をオフ、スイッチ素子66、68をオンとしてサブヒータ63にのみ通電することもできる。
【0025】
図14〜図16は、前記図9〜図13の各回路における電流変化の状態を示す特性図である。図14は、図9の回路図に対応するものである。図14の例では、画像形成装置の立ち上げ時には突入電流Ixが流れる。時間経過と共に加熱ローラの温度が上昇すると、電流が減少して定格電流Iaが流れる。
【0026】
図15は、図10、図13の回路図に対応するものである。図15の例では、抵抗値が大きい初期の段階では電流が制限されて突入電流Iyが流れる。抵抗値を小さい値に切り替えると突入電流Ixが流れ、時間経過と共に加熱ローラの温度が上昇すると抵抗値が増大する。このため、電流が減少して定格電流Iaが流れる。このように、図15の例では、抵抗値の切り替えにより2段階で突入電流を抑制している。
【0027】
図16は、図11、図12の回路図に対応するものである。図16において、抵抗値が最大値の場合には突入電流Izが流れる。抵抗値を切り替えて中間の大きさにすると、Izよりも大きな突入電流Iyが流れる。更に、抵抗値を切り替えて抵抗値を最小にすると、突入電流Ixが流れ、時間経過と共に次第に定格電流Iaに収斂する。図16の例では、抵抗値の切り替えにより3段階で突入電流を抑制している。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
前記図9に示す回路図を用いた従来例1の方式では、近年の印刷速度の高速化に伴う待機時間(ウオームアップ時間)の短縮、それに伴う定着ヒータ電力の大容量化に対応できないという問題があった。
【0029】
すなわち、定着ヒータの電力値が大きくなるので、突入電流が大きくなる。このことは、図18(a)においてスイッチ素子のオンオフ周期を短縮しても突入電流の流れる回数が増加するので、結果として前記規格のPltに対して余裕がなくなるという問題があることを示している。
【0030】
また、4サイクルカラーレーザープリンタを用いてカラー印字を行う場合には、図18(c)に示したスイッチ素子のオンオフ周期Txが4倍に大きくなる。これは、4色作像のために時間を要し、その間記録紙などの転写材を供給して定着制御することは出来ないためである。
【0031】
すなわち、定着ヒータに通電するスイッチ素子の駆動デューティ(Ty/Tx)の値が小さくなる。したがって、定着ヒータに転写材が供給されない非通紙期間が増加するので、スイッチ素子をオフにする時間も増加する。このようにして、冷却時間が通電時間に対して長くなるので定着ヒータの抵抗値が低下する。このため、スイッチ素子をオンしたときに突入電流が抑制されず、フリッカ発生を防止できない、という問題があった。
【0032】
図10〜図12のように、定着ヒータに外部抵抗を接続して突入電流を制限する方式においては、外部抵抗による電力消費が大きく電力効率が悪くなるという問題があった。すなわち、交流電源から供給される電力は、本来の画像形成装置の動作のために消費されるのではなく、立ち上げ時に他の用途のために消費されることになるためである。
【0033】
また、外部抵抗は、セメント抵抗などの熱容量の大きな抵抗が用いられているので、放熱に時間がかかる上に、周囲温度が上昇するという問題がある。更に、定着ヒータに対しても外部抵抗の余熱の影響がある場合には、定着ヒータの温度制御が正確に行えなくなるという問題があった。
【0034】
図13のように、メインヒータとサブヒータとを直並列に接続を切り替える方式では、直並列切り替え用スイッチ素子の動作タイミングを正確に制御しないと、スイッチ素子がすべて導通状態となってしまい電源ラインを短絡する恐れがある。このため、短絡保護用の抵抗を接続するなどの対応が必要となり、回路構成が複雑になる、という問題があった。
【0035】
また、図13の方式を用いた場合にも、前記4サイクルカラーレーザープリンタを用いたカラー印字制御を行う際の特殊性に対応できないという問題があった。すなわち、定着ヒータに対する通電時間に対して、冷却時間の方が長くなるため抵抗値が減少して突入電流の抑制ができないという問題があった。
【0036】
本発明は従来技術のこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、定着器の待機制御状態、白黒印字制御状態、カラー印字制御状態のいずれの動作モードにおいても、定着器を最適な状態で制御できる構成とした画像形成装置を提供することである。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明の画像形成装置は、第1のヒータと第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを前記第2のヒータを介して直列に交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを短絡し、前記第1のヒータを直接交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御する構成としたことを特徴とする。
【0038】
また、本発明は、第1のヒータ、および前記第1のヒータと同じ定格電力、または第1のヒータよりも大きい定格電力の第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御することを特徴とする。
【0039】
また、本発明は、前記第1のヒータと第2のヒータを、定着器の加熱ローラまたは加圧ローラのいずれかに配置したことを特徴とする。
【0040】
また、本発明は、カラー画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が小さく、定着器を所定温度で待機させる際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が大きくなるように前記第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定することを特徴とする。
【0041】
また、本発明は、カラー画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が大きく、白黒画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が小さくなるように前記第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定することを特徴とする。
【0042】
また、本発明は、前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする。
A)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
B)前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンした際の定着ヒータ電力値Wbとの比より、前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
C)前記第1のデューティ(duty1)が所定値(dutyA)以下であれば、前記第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
D)前記第1のデューティ(duty1)が所定値のデューティ(dutyA)を超えていれば、前記所定値のデューティ(dutyA)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
E)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
(Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
ただし、Wa:定着器に供給する電力量
Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
F)前記算出した第2のデューティ(duty2)で前記第2のスイッチ素子を駆動する段階
【0043】
また、本発明は、前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする。
X)定着器を所定温度で待機させる場合には、前記A)〜F)の手順を実行
Y)定着器でカラー画像形成動作させる場合、または白黒画像形成動作させる場合には、前記A)の手順を実施後にE)、F)の手順を実行
【0044】
また、本発明は、前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする。
A‘)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
B‘)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
(Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
ただし、Wa:定着器に供給する電力量
Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒ         ータ電力値
dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
C‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)以上であれば、算出した第2のデューティ(duty2)で第1のヒータを駆動し、前記第1のスイッチ素子を前記所定値のデューティ(dutyA)で駆動する段階
D‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)未満であれば、前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値Wbとの比から前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
E‘)前記算出した第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
【0045】
また、本発明は、前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする。
Z)定着器を所定温度で待機させる場合、および場合定着器でカラー画像形成動作させる場合には、前記A‘)〜E’)の手順を実行
W)定着器で白黒画像形成動作させる場合には、前記A‘)の手順を実施後にD’)、E‘)の手順を実行
【0046】
本発明の画像形成装置は、第1のヒータと第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを前記第2のヒータを介して直列に交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを短絡し、前記第1のヒータを直接交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御する構成としている。このため、定着ヒータへの供給電力量を制御して、定着器を最適な状態で制御することができる。また、第1のヒータを駆動制御する際に、予備加熱効果により抵抗値が増加しているので、突入電流を抑制し、フリッカの発生を防止することができる。
【0047】
また、本発明は、定着ヒータを第1のヒータ、および前記第1のヒータと同じ定格電力、または第1のヒータよりも大きい定格電力の第2のヒータに分割して定着器に配置した形態とした場合においても、第1のヒータと第2のヒータをそれぞれ個別に制御する、第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子とを設け、それぞれのスイッチ素子に対する通電時間の割合を制御している。このため、前記のように定着ヒータを配置した場合においても、突入電流を第1のヒータ、第2のヒータで分散制限してフリッカを防止すると共に、定着ヒータへの供給電力量を制御して、定着器を最適な状態で制御することができる。
【0048】
また、本発明は、定着ヒータに対する供給電力量を考慮して、第1のヒータと第2のヒータを定着器の加熱ローラまたは加圧ローラのいずれかに配置している。このため、定着器設計の自由度を高めることができる。
【0049】
また、本発明は、定着器の動作モードが待機制御状態、白黒印字制御状態、カラー印字制御状態のそれぞれの場合に必要な電力量を考慮して第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定している。このため、いずれの動作モードにおいても、突入電流を制限してフリッカを防止すると共に、定着ヒータを合理的に駆動して無駄な電力消費を避けることができる。また、4サイクルカラーレーザープリンタを使用した場合でも定着ヒータの温度低下、すなわち、抵抗値の減少を小さくして、突入電流を抑制し、フリッカの発生を防止することができる。
【0050】
また、本発明は、定着器に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出結果に従って、制御手段が第1のヒータの駆動制御と第2のヒータの駆動制御を振り分ける制御アルゴリズムに基づいて、定着器に必要な電力量を求めている。この制御アルゴリズムは、定着器の動作モードに応じて種々の態様が適用可能であり、定着器の合理的な制御を行うことができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明を説明する。図1は、本発明に係る画像形成装置に適用される定着ヒータを制御する回路の概略構成を示す回路図である。図1において、1は商用の交流電源、2は定着ヒータのメインヒータ(第1のヒータ)、3は定着ヒータのサブヒータ(第2のヒータ)である。また、3はサブスイッチ素子(第1のスイッチ素子)、4はメインスイッチ素子(第2のスイッチ素子)である。
【0052】
図1に示されているように、本発明においても、前記した従来例5と同様に定着ヒータをメインヒータ2とサブヒータ3に分割しているが、回路構成、および詳細を後述するようにその通電制御のアルゴリズムが相違している。図1の構成では、メインスイッチ素子4をオフ、サブスイッチ素子5をオンとしてメインヒータ2とサブヒータ3とを直列に接続する。
【0053】
また、サブスイッチ素子5をオン、メインスイッチ素子4をオンでメインヒータ2にのみ通電する。このように、メインスイッチ素子4,サブスイッチ素子5の動作によりメインヒータ2を単独で、またはメインヒータ2とサブヒータ3とを直列に接続して通電しているが、サブヒータ3のみには通電しない構成としている。なお、メインヒータ2の抵抗値をRm、サブヒータ3の抵抗値をRsとしたときに、基本的にはRm<Rsとなるように抵抗値を選定している。
【0054】
図2は、定着ヒータをメインヒータ2(第2のヒータ)とサブヒータ3(第1のヒータ)とに分割し、それぞれメインスイッチ素子4(第2のスイッチ素子),サブスイッチ素子5(第1のスイッチ素子)を介して交流電源1に接続する例を示す回路図である。メインスイッチ素子4,サブスイッチ素子5を共にオンとした場合には、メインヒータ2とサブヒータ3は、交流電源1に並列に接続される。
【0055】
図2の例では、メインヒータ2の抵抗値をRm、サブヒータ3の抵抗値をRsとすると、Rm≦Rsに選定している。すなわち、メインヒータ2の定格電力を、サブヒータ3の定格電力と等しいかまたは大きくしている。
【0056】
本発明においては、図1、図2の例について共通に、サブヒータ3に通電するスイッチ素子を第1のスイッチ素子とし、メインヒータ2のみを交流電源に接続するスイッチ素子を第2のスイッチ素子と表示する。したがって、図2の例ではサブスイッチ素子5(第1のスイッチ素子)は、サブヒータ3(第1のヒータ)を交流電源1に接続する。また、メインスイッチ素子4(第2のスイッチ素子)は、メインヒータ3(第2のヒータ)を交流電源1に接続することになる。
【0057】
図5は、図1の回路の動作特性を従来例と対比した説明図である。図5において、縦方向の(X)欄には従来技術を、(Y)欄には本発明に係る実施例1を、(Z)欄には本発明に係る実施例2を記載している。
【0058】
図5の横方向の(a)欄には、メイン電力、すなわち、図1のメインスイッチ素子4をオンしたときの定着ヒータ電力値(W)を記載している。また、(b)欄にはサブ電力、すなわち、図1のサブスイッチ素子5をオンしたときの定着ヒータ電力値(W)を記載している。
【0059】
(c)欄には、定着器の動作モードを記載している。この動作モードは、前記従来技術(X)、実施例1(Y)、実施例2(Z)のそれぞれについて、待機制御状態、カラー印字制御状態、白黒印字制御状態の特性を規定するものである。
【0060】
ここで、動作モードの待機制御状態では、印字を行わずに定着器の温度制御を行う状態であり、例えば3秒周期で制御する。カラー印字制御状態では、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色を順次作像して、印字定着する状態であり、例えば6秒周期で制御する。また、白黒印字制御状態では、K(ブラック)の1色を作像して印字定着する状態であり、例えば、3秒周期で制御する。
【0061】
(d)欄には、メインデューティ(第1のデューティ)(%)を記載している。メインデューティ(%)は、メインスイッチ素子4をオン、サブスイッチ素子5をオンとして、メインヒータ2にのみ通電する時間の割合を示している。
【0062】
(e)欄には、サブデューティ(第2のデューティ)(%)を記載している。サブデューティ(%)は、サブスイッチ素子5をオン、メインスイッチ素子4をオフにして、メインヒータ2とサブヒータ3とを直列に接続したときに通電する時間の割合を示している。
【0063】
(f)欄には、ヒータ電力量(Wh)、すなわち定着器に供給する電力量(Wh)を記載している。ヒータ電力量(Wh)は、メイン電力またはサブ電力のヒータ電力と、メインデューティまたはサブデューティのヒータ駆動デューティの積で表されるものであり、定着器の必要電力量を示している。
【0064】
図5の従来技術(X)における、動作モード(c)が待機時(Sa)、カラー印字制御時(Ta)、白黒印字制御時(Ua)のそれぞれに対応する特性を図17に示している。図17の特性は、図9の回路図に対応させている。
【0065】
なお、図5に示されている従来技術の特性は、本発明の実施例と対比するために作成されたものである。実際にこのような特性が、従来技術として公報などに記載されているということではない。
【0066】
従来技術(X)において、メインヒータ62の電力値(メイン電力)は1000(W)である。
【0067】
動作モードの待機時(Sa)において、スイッチ素子54のみをオンにしてメインヒータ52にのみ通電するメインデューティは10(%)である。
【0068】
このときのヒータ電力量(Wh)は、メイン電力が1000(W)、メインデューティが10(%)であるので、1000X0.1=100(Wh)となる。
【0069】
図17において、「メイン」は、メインヒータに通電するスイッチ素子(図9のスイッチ素子54)の駆動信号の波形を示している。スイッチ素子として使用されるトライアックは、基本的には0クロス制御されている。
【0070】
△Vは交流電源に所定抵抗が接続されたものとしたときの電圧降下である。すなわち、△V=(定着ヒータの電流値X所定抵抗値)、で示される。待機時(Sa)には、メインヒータ52のみが接続されて抵抗値が低いので、定着ヒータの電流値が大きくなり、△Vの波高値も大きくなっている。
【0071】
カラー印字制御時(Ta)には、図5を参照して、メインデューティは30(%)である。この際のヒータ電力量(Wh)は、1000X0.3=300(Wh)となる。
【0072】
図17の(Ta)欄には、カラー印字制御時のスイッチ素子54の駆動信号波形(メイン)と、△Vが示されている。この場合にも、回路にはメインヒータ52のみが接続されて抵抗値が低いので、定着ヒータの電流値が大きくなり、△Vの波高値も大きくなっている。
【0073】
図5を参照して、動作モードが白黒印字制御時(Ua)には、メインデューティは80(%)である。この際のヒータ電力量(Wh)は、1000X0.8=800(Wh)となる。
【0074】
なお、図17の白黒印字制御時(Ua)の波形は、カラー印字制御時(Ta)と比較して、メインデューティが30(%)から80(%)に変わって通電時間が長くなったことに対応し、前記メイン、△V共に波高値が同じでパルス幅が増大している。
【0075】
図5(Y)の本発明にかかる実施例1に対応する特性は、図7に示されている。図5(Y)と図7を参照して、実施例1について説明する。この例でも、従来例と対比するためにメイン電力は1000(W)としている。なお、以下の制御は、図示を省略している制御手段により行われる。この制御手段は、例えばCPUなどを用いることができる。
【0076】
サブ電力は200(W)とする。この際の動作モードは待機時(Sb)では、メインデューティを0(%)、サブデューティを50(%)とする。ヒータ電力量(Wh)は、サブデューティのみが実行されているので、200X0.5=100(Wh)となる。
【0077】
図7の待機時(Sb)の波形は、メインスイッチ素子4(図1)の駆動信号は0、サブbスイッチ素子5の駆動信号は50(%)デューティ(トライアックは、基本的には0クロス駆動とする)である。また、交流電源1にメインヒータ2とサブヒータ3の直列回路が接続されて抵抗値が増大し、電流が少なくなるので、図17に示した従来例よりも△Vの波高値は小さくなる。
【0078】
次に、図5(Y)の動作モードがカラー印字制御時(Tb)においては、メインデューティは12.5(%)、サブデューティは87.5(%)とする。この際のヒータ電力量(Wh)は、次のようになる。
【0079】
ヒータ電力量=(1000X0.125)+(200X0.875)=300(Wh            )
【0080】
図7において、カラー印字制御時(Tb)の特性について、メインスイッチ素子4の 駆動信号は、12.5(%)のデューティ、すなわち、(1/8)周期で通電制御され る。また、サブスイッチ素子5の駆動信号は、連続通電の波形となる。
【0081】
したがって、図1の回路図において、サブスイッチ素子5は連続通電となるが、メイ ンスイッチ素子4は12.5(%)のデューティでオンオフ制御されている。このため 、メインスイッチ素子4がオンのときには、サブヒータ3は短絡されてメインヒータ2 にのみヒータ電流が流れることになる。
【0082】
すなわち、サブヒータ3は連続通電(100%デューティ)で駆動されるが、メイン スイッチ素子3がオンとなる12.5(%)のデューティでは、サブヒータ3にはヒー タ電流は流れない。したがって、実質的なサブデューティは87.5(%)となる。
【0083】
図7(Tb)の特性図において、時刻taではサブスイッチ素子5に通電してメイン ヒータ2とサブヒータ3とを直列に接続してヒータ電流を流し予備加熱する。このよう に、予備加熱でメインヒータ2の抵抗値を上昇させてから、メインヒータ2のみの通電 に移行させる。
【0084】
時刻tbでメインスイッチ素子4に通電し、時刻tcでメインスイッチ素子4をオフ にすると、時刻tbから時刻tcまでの時間は、メインヒータ2にのみ通電され、この ときの△Vの波高値Vaは、メインヒータ2に流れるヒータ電流に基づいて形成される 。
【0085】
時刻tcから時刻tdまでの時間は、メインヒータ2とサブヒータ3とが直列に接続 された状態でヒータ電流が流れ、この際のヒータ電流に基づいて△Vの波高値Vbが形 成される。
【0086】
図5(Y)の動作モードが白黒印字制御時(Ub)においては、メインデューティを75(%)、サブデューティを25(%)としている。この際の、ヒータ電力量(Wh)は、次のようにして求められる。
【0087】
ヒータ電力量=(1000X0.75)+(200X0.25)=800(Wh)
【0088】
図7(Ub)に示されているように、白黒印字制御時においては、メインスイッチ素子4は、75(%)のデューティで通電制御される。また、サブスイッチ素子5は、連続通電されている。したがって、カラー印字制御時(Tb)と同様に、メインスイッチ素子4をオンにしたときにはサブヒータ3が短絡されて、ヒータ電流はメインヒータ2のみに流れる。
【0089】
また、図7(Ub)の場合にも、立ち上げ当初はメインヒータ2とサブヒータ3とを直列接続してヒータ電流を流し、予備加熱によりメインヒータ2の温度を上昇させてから、メインヒータのみの通電制御を行っている。
【0090】
実施例1においては、サブ電力はメイン電力の(1/5)に設定している。また、メインヒータ2の抵抗値Rmとサブヒータ3の抵抗値Rsとの関係を、Rm<Rsに選定している。このため、サブスイッチ素子5をオンにしたときの発熱は、サブヒータ3よりもメインヒータ2の方が大きくなる。
【0091】
また、カラー印字制御時のヒータ電力量は300(Wh)であり、サブ電力200(W)よりも大きい値であるが両者を接近させた値としている。前記図7の(Tb)の特性に示されているように、サブ電力にメイン電力を加算して、換言すればサブ電力の不足分をメイン電力で補って定着器を制御している。
【0092】
このように、実施例1においては、カラー印字制御時には、メインヒータ2の通電を連続させてメインヒータ2の温度低下を防止している。このため、従来の構成よりもフリッカ防止を有効に行うことができる。
【0093】
図6は、ヒータ電力量、すなわち定着ヒータへの供給電力量と、デューティとの関係を示す特性図である。図6において、第1のデューティ(duty1)で定着ヒータに電力を供給する。前記第1のデューティ(duty1)が所定値のデューティ(dutyA)、例えば100(%)を超えれば、前記所定値のデューティ(dutyA)で第1のスイッチ素子を駆動する。ただし、(0<dutyA≦1)とする。
【0094】
また、合わせて第2のデューティ(duty2)で第2のスイッチ素子を駆動する。図6の例では、第1のデューティ(duty1)を100(%)まで増加させて、その後100(%)で固定して定着ヒータに電力を供給している。
【0095】
また、第1のデューティ(duty1)を100(%)で固定した段階で、第2のデューティ(duty2)を増加させて定着ヒータに電力を供給している。このように、第2のデューティでメインヒータを駆動制御する際に、事前に第1のデューティによる予備加熱効果により抵抗値が増加しているので、突入電流を抑制し、フリッカの発生を防止することができる。
【0096】
なお、上記説明では、第1のデューティ(duty1)を所定値のデューティ(dutyA)が100(%)の時点で固定しているが、所定値のデューティ(dutyA)は、前記のような条件、すなわち、0<dutyA≦1、の範囲内で任意の値に設定できる。
【0097】
図6では、例えば第1のデューティ(duty1)を所定値のデューティ(dutyA)が80(%)で固定した例についても示している。第1のデューティ(duty1)を80(%)で固定した段階で、第2のデューティ(duty2)を増加させて定着ヒータに電力を供給している。
【0098】
次に、図5(Z)欄に記載された本発明に係る実施例2について説明する。この例では、メイン電力は1000(W)、サブ電力は500(W)に設定している。動作モードの待機時(Sc)の特性は、メインデューティは0(%)、サブデューティは20(%)としている。また、ヒータ電力量は、500X0.2=100(Wh)としている。
【0099】
また、動作モードがカラー印字制御時(Tc)の特性は、メインデューティは0(%)、サブデューティは60(%)、ヒータ電力量は、500X0.6=300(Wh)としている。
【0100】
この例では、ヒータ電力量は300(Wh)であり、サブ電力の500Wと接近した値としている。このことは、図7(Tc)に示されているようにメインヒータとサブヒータとを直列に接続したときの通電時間の割合が大きく、すなわち、メインヒータへの通電時間の割合が大きいので、抵抗値の減少が少なくなる。したがって、突入電流を効果的に抑制することができる。
【0101】
更に、動作モードが白黒印字制御時(Uc)の特性は、メインデューティは60(%)、サブデューティは40(%)、ヒータ電力量は、(1000X0.6)+(500X0.4)=800(Wh)としている。
【0102】
図8は、実施例2の特性図である。図7の実施例1の特性と比較して、待機時(Sc)の特性では、△Vの波高値が大きくなっている。これは、メインヒータ2の抵抗値Rmを固定したとすると、サブヒータRsの抵抗値との関係を、実施例1では、前記のようにRm<Rsに選定しているが、実施例2では、Rm=Rsに選定している。
【0103】
このため、回路抵抗R=Rm+Rsの値が実施例2の方が実施例1よりも小さくなり、ヒータ電流が大きくなる。したがって、交流電源の電圧降下△Vが大きくなる。
【0104】
カラー印字制御時(Tc)の特性では、実施例2ではメインデューティは0(%)、サブデューティは60(%)であるから、サブデューティにのみ対応した△Vが示されている。この場合にも、回路抵抗R=Rm+Rsの値が実施例2の方が実施例1よりも小さくなり、ヒータ電流が大きくなる。したがって、サブデューティで制御したときの交流電源の電圧降下△Vの波高値が実施例1よりも大きくなる。
【0105】
白黒印字制御時(Uc)の特性には、メインデューティ40(%)、サブデューティ60(%)で制御したときの交流電源の電圧降下△Vが示されている。この例でも、サブデューティで制御したときの△Vの波高値は実施例1よりも大きくなっている。
【0106】
実施例2は、サブ電力は500(W)であり、メイン電力の(1/2)に設定している。この例ではカラー印字制御時のヒータ平均電力は300(W)で、サブ電力500(W)よりも小さい値であるが、前記のように両者は接近した値としている。
【0107】
また、前記のように、メインヒータの抵抗値Rmと、サブヒータの抵抗値Rsの関係を、Rm=Rs、に選定している。このため、サブスイッチ素子5をオンにして、メインヒータ2とサブヒータ3とを直列に接続したときの、メインヒータ2とサブヒータ3の発熱量はほぼ等しくなる。なお、図6で説明した定着ヒータへの供給電力量と、デューティとの関係は、実施例2にも適用されることは当然である。
【0108】
実施例1においては、カラー画像形成動作をする際に必要な電力量(300Wh)に対して、第1のスイッチ素子をオンしたときのサブ電力量は200(Wh)となるので、300Whよりも小さくなる。また、定着器を所定温度で待機させる際に必要な電力量100(Wh)に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときのサブ電力量は200(Wh)となるので、電力量が大きくなる。このような特性が得られるようにメインヒータ(第1のヒータ)とサブヒータ(第2のヒータ)の抵抗値を設定する。
【0109】
実施例2においては、カラー画像形成動作をする際に必要な電力量300(Wh)に対して、第1のスイッチ素子をオンしたときのサブ電力量は500(Wh)となるので、電力量が大きくなる。また、白黒画像形成動作をする際に必要な電力量800(Wh)に対して、第1のスイッチ素子をオンしたときのサブ電力量は500(Wh)となるので、電力量が小さくなる。このような特性が得られるように前記第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定する。
【0110】
本発明においては、実施例1、実施例2のように、第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を適宜に設定することにより、定着器への供給電力に対して、第1のスイッチ素子をオンしたときのサブ電力量が大きい場合でも、また小さい場合でも突入電流を抑制することができる。
【0111】
特性図の記載は省略するが、本発明においては、実施例3として、次のような設定とすることができる。すなわち、カラー印字制御時のヒータ平均電力=サブ電力に、例えば両者共に300Wに設定する。
【0112】
この場合には、メイン電力を1000(W)で共通の値とすると、サブ電力≒(1/3)メイン電力、となる。実施例3では、サブ電力が300(W)であり、実施例1における200(W)と実施例2における500(W)の間の数値に設定される。
【0113】
したがって、実施例3のカラー印字制御時の定着ヒータ制御は、実施例1の状態と実施例2の状態を行き来する状態となる。すなわち、ハロゲンランプで構成されるメインヒータ2が間欠点灯あるいは全消灯となる。また、サブヒータ3が全点灯あるいは間欠点灯となる。
【0114】
このような状態は、定着器から奪い去られる熱量により変動する。また、実施例3では、前記RmとRsとの関係を、Rm<Rsに選定している。このため、サブスイッチ素子5をオンにしたときの発熱は、サブヒータ3の方がメインヒータ2よりも大きくなる。
【0115】
上記各実施例において、メイン電力を1000(W)としたときに、サブ電力は、200(W)、300(W)、500(W)として、メイン電力とサブ電力の比(電力値比)を変えている。
【0116】
このように電力値比をどのように変えた場合でも、本発明によればメインデューティ、サブデューティを動作モードに対応させて適宜変更することにより、突入電流を抑制してフリッカを防止することができる。
【0117】
本発明においては、図1に示したようにサブスイッチ素子をオン、メインスイッチ素子をオフにして、メインヒータとサブヒータとを直列接続して通電することを基本的な構成としている。そして、ヒータ電力が不足している場合には、メインスイッチ素子をオンにしてメインヒータのみの通電を併用する。
【0118】
この場合に、メインヒータはすでに予備加熱により温度上昇しており、抵抗値が増大している。このため、メインヒータのみの通電を行ってもヒータ電流は定格電流に接近した値となっており、突入電流は制限されてフリッカは発生しない。
【0119】
なお、本発明は図2のようにメインヒータ2とサブヒータ3をスイッチ素子4,5により交流電源1に単独で、または並列に接続した場合にも適用できる。この場合には、図5の説明図において、(a)欄のメイン電力は、スイッチ素子4(第2のスイッチ素子)をオンしたときのメインヒータ2(第2のヒータ)の電力値となる。
【0120】
また、(b)欄のサブ電力は、スイッチ素子4(第2のスイッチ素子)とスイッチ素子5(第1のスイッチ素子)をオンしたときのメインヒータ2とサブヒータ3を並列接続した状態の電力値となる。(d)欄のメインデューティは、スイッチ素子4に対する通電の割合を、また、(e)欄のサブデューティは、スイッチ素子5に対する通電の割合を示している。
【0121】
図2の回路構成とした場合にも、図6で示した定着器への供給電力量と、デューティとの関係の特性図が適用される。すなわち、第1のデューティ(duty1)を所定値のデューティ(dutyA)まで増加させて、その後このデューティで固定して定着ヒータに電力を供給する。また、第1のデューティ(duty1)を固定した段階で、第2のデューティ(duty2)を増加させて定着ヒータに電力を供給する。
【0122】
本発明においては、前記のように定着ヒータをメインヒータとサブヒータに分割している。次に、分割された定着ヒータの配置例について説明する。
【0123】
図3は、定着ヒータの配置例を示す説明図である。図3において、6は定着器の加熱ローラ、7は加圧ローラ、8は記録紙などの転写材である。この例では、メインヒータ2とサブヒータ3を共に加熱ローラ6に配置する。9は温度検出器で、加熱ローラ6の近傍に配置され、定着器の温度を検出する温度検出手段として機能する。
【0124】
図4は、定着ヒータの他の配置例を示す説明図である。図4において、メインヒータ2は加熱ローラ6に、サブヒータ3は加圧ローラ7に分離して配置する。温度検出器9は、加熱ローラ6の近傍に配置する。
【0125】
メインヒータ2、およびサブヒータ3の電力値は、それぞれのヒータの抵抗値により規定される。本発明においては、前記のように、メインヒータの電力値(メイン電力)と、メインヒータおよびサブヒータを交流電源に接続したときの電力値(サブ電力)との比(電力値比)がどのような値であっても、突入電流を制限してフリッカの発生を防止するように、メインデューティとサブデューティの制御を行っている。
【0126】
このため、前記電力値比の設定、すなわち、各ヒータの抵抗値設定の自由度が確保できる。したがって、各ヒータを定着器の加熱ローラと加圧ローラのいずれのローラに配置しても、メインヒータ単独で、またはメインヒータとサブヒータを共に交流電源に接続したときのそれぞれの発熱量を考慮して温度制御を行うことにより、定着に必要な熱量が得られる。
【0127】
このように、メインヒータとサブヒータの各ヒータを定着器のどのローラに配置するかの自由度が得られ、本発明によれば定着器設計の自由度が高くなるという利点がある。
【0128】
次に、本発明による定着ヒータの温度制御のアルゴリズムについて説明する。通常、定着器においては、定着ヒータの近傍に温度検出器を設置し、制御手段に検出温度のデータを与え、定着ヒータの駆動デューティを決定している。
【0129】
本発明においては、制御手段は温度検出器のデータから定着器に必要な供給電力量を求める。そして、得られた供給電力量から、メインヒータとサブヒータに関する駆動制御の振り分けのアルゴリズムを以下のように実行する。
【0130】
(手順例1)
A)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
B)前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンした際の定着ヒータ電力値Wbとの比より、前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
C)前記第1のデューティ(duty1)が所定値(dutyA)以下であれば、前記第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
D)前記第1のデューティ(duty1)が所定値のデューティ(dutyA)を超えていれば、前記所定値のデューティ(dutyA)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
E)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
(Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
ただし、Wa:定着器に供給する電力量
Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒー         タ電力値
dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
F)前記算出した第2のデューティ(duty2)で前記第2のスイッチ素子を駆動する段階
【0131】
前記図4に示した本発明に係る実施例1に手順例1を当て嵌めると、待機時(Sb)では、
A)供給電力量は100(Wh)
B)サブデューティ=100/200=50(%)
C)50(%)デューティでメインヒータとサブヒータの直列回路を駆動
となる。D)以下の処理は行わない。
【0132】
実施例1のカラー印字制御時(Tb)では、手順1は、
A)供給電力量は300(Wh)
B)サブデューティ=300/200=150(%)
D)メインヒータとサブヒータの直列回路を所定値のデューティ、この例では100(%)デューティで連続的に駆動
E)メインデューティ=(300−200)/(1000−200)=12.5(%)
F)メインヒータを12.5(%)のデューティで駆動
となる。次に、手順例2について説明する。
【0133】
(手順例2)
A‘)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
B‘)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
(Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
ただし、Wa:定着器に供給する電力量
Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒ         ータ電力値
dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
C‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)以上であれば、算出した第2のデューティ(duty2)で第1のヒータを駆動し、前記第1のスイッチ素子を前記所定値のデューティ(dutyA)で駆動する段階
D‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)未満であれば、前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値Wbとの比から前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
E‘)前記算出した第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
【0134】
このように、手順例2のアルゴリズムは、手順例1のアルゴリズムとは逆の手順となっている。
【0135】
手順例2を実施例1の白黒印字制御時(Ub)の特性に当て嵌めると、
A‘)供給電力量は800(W)
B‘)メインデューティ=(800−200)/(1000−200)=75(%)
C‘)メインヒータを75(%)で駆動し、メインヒータとサブヒータの直列回路を所定値のデューティ、この例では100(%)デューティで連続通電して駆動
となる。
【0136】
このように、メインヒータ、およびメインヒータとサブヒータの両者の制御を行う際に、動作モードが待機時、カラー印字制御時、白黒印字制御時で制御アルゴリズムを変更しても良い。
【0137】
実施例1においては、カラー印字制御時と白黒印字制御時にサブスイッチ素子は連続通電(サブデューティは100%)としている。このような場合には、手順例1を変更して手順例3の設定とすることもできる。
【0138】
(手順例3)
X)定着器を所定温度で待機させる場合には、前記A)〜F)の手順を実行
Y)定着器でカラー画像形成動作させる場合、または白黒画像形成動作させる場合には、前記A)の手順を実施後にE)、F)の手順を実行
【0139】
また、実施例2の場合には、手順例4のアルゴリズム制御とすることができる。
【0140】
Z)定着器を所定温度で待機させる場合、および定着器でカラー画像形成動作させる場合には、前記A‘)〜E’)の手順を実行
W)定着器で白黒画像形成動作させる場合には、前記A‘)の手順を実施後にD’)、E‘)の手順を実行
【0141】
このように、本発明においては、定着ヒータに温度検出器を設け、メインヒータの駆動制御と、メインヒータとサブヒータを交流電源に接続したときの駆動制御を振り分ける制御アルゴリズムに基づいて定着器に必要な電力量を求めている。この制御アルゴリズムは、定着器の動作モードに応じて種々の態様が適用可能であり、定着器の合理的な制御を行うことができる。
【0142】
なお、メインデューティとサブデューティとを併用する場合には、常にサブデューティを先行させてメインヒータの温度を上昇させて抵抗値の回復を図り、突入電流を制限する。
【0143】
本発明においては、図3、図4で説明した2ローラの定着器のみならず、3ローラの定着器にも適用できる。また、ベルト定着器にも適用できる。
【0144】
本発明は、図1に示したように、定着ヒータをメインヒータ(第1のヒータ)とサブヒータ(第2のヒータ)に分割して定着器のいずれかのローラに配置する。前記第2のヒータは、サブスイッチ素子(第1のスイッチ素子)により交流電源に接続され、また、第1のヒータはメインスイッチ素子(第2のスイッチ素子)により交流電源に接続される構成としている。
【0145】
そして、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合であるサブデューティ(第1のデューティ)と、第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合であるメインデューティ(第2のデューティ)とを定着器の動作モードに応じて変更している。
【0146】
このため、第1のヒータの電力値と、第1のヒータと第2のヒータを交流電源に接続したときの電力値に基づいて、定着器のヒータ電力量を所定値に設定することにより、いずれの動作モードにおいても突入電流を制限してフリッカを防止すると共に、定着器を動作モードに応じて最適な状態で制御することができる。
【0147】
以上、本発明の画像形成装置を実施例に基づいて説明したが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0148】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、第1のヒータと第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを前記第2のヒータを介して直列に交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを短絡し、前記第1のヒータを直接交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御する構成としている。このため、定着ヒータへの供給電力量を制御して、定着器を最適な状態で制御することができる。また、第1のヒータを駆動制御する際に、予備加熱効果により抵抗値が増加しているので、突入電流を抑制し、フリッカの発生を防止することができる。
【0149】
また、本発明は、定着ヒータを第1のヒータ、および前記第1のヒータと同じ定格電力、または第1のヒータよりも大きい定格電力の第2のヒータに分割して定着器に配置した形態とした場合においても、第1のヒータと第2のヒータをそれぞれ個別に制御する、第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子とを設け、それぞれのスイッチ素子に対する通電時間の割合を制御している。このため、前記のように定着ヒータを配置した場合においても、突入電流を第1のヒータ、第2のヒータで分散制限してフリッカを防止すると共に、定着ヒータへの供給電力量を制御して、定着器を最適な状態で制御することができる。
【0150】
また、本発明は、定着ヒータに対する供給電力量を考慮して、第1のヒータと第2のヒータを定着器の加熱ローラまたは加圧ローラのいずれかに配置している。このため、定着器設計の自由度を高めることができる。
【0151】
また、本発明は、定着器の動作モードが待機制御状態、白黒印字制御状態、カラー印字制御状態のそれぞれの場合に必要な電力量を考慮して第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定している。このため、いずれの動作モードにおいても、突入電流を制限してフリッカを防止すると共に、定着ヒータを合理的に駆動して無駄な電力消費を避けることができる。また、4サイクルカラーレザープリンタを使用した場合でも定着ヒータの温度低下、すなわち、抵抗値の減少を小さくして、突入電流を抑制し、フリッカの発生を防止することができる。
【0152】
また、本発明は、定着器に温度検出手段を設け、温度検出手段の検出結果に従って、制御手段が第1のヒータの駆動制御と第2のヒータの駆動制御を振り分ける制御アルゴリズムに基づいて、定着器に必要な電力量を求めている。この制御アルゴリズムは、定着器の動作モードに応じて種々の態様が適用可能であり、定着器の合理的な制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に基づく画像形成装置の一例を示す回路図である。
【図2】本発明の他の実施形態に基づく画像形成装置の一例を示す回路図である。
【図3】本発明の画像形成装置に用いる定着器の構成を示した説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態に基づく画像形成装置に用いる定着器の構成を示す説明図である。
【図5】図1の回路の動作を従来例と対比した説明図である。
【図6】図5の供給電力量とデューティとの関係を示す特性図である。
【図7】実施例1の特性図である。
【図8】実施例2の特性図である。
【図9】従来例の回路図である。
【図10】従来例の回路図である。
【図11】従来例の回路図である。
【図12】従来例の回路図である。
【図13】従来例の回路図である。
【図14】定着電流の特性図である。
【図15】定着電流の特性図である。
【図16】定着電流の特性図である。
【図17】従来例の特性図である。
【図18】図9の制御回路による制御例を示す特性図であ
【符号の説明】
1…交流電源
2…メインヒータ
3…サブヒータ
4…メインスイッチ素子(第2のスイッチ素子)
5…サブスイッチ素子(第1のスイッチ素子)
6…加熱ローラ
7…加圧ローラ
8…転写材
9…温度検出器
51…交流電源
52…定着ヒータ
53…抵抗
54…スイッチ素子
55…スイッチ素子
56…抵抗
57…スイッチ素子
58…抵抗
59…スイッチ素子
61…交流電源
66…スイッチ素子
67…スイッチ素子
68…スイッチ素子
Sa…従来技術の待機時特性
Ta…従来技術のカラー印字制御時特性
Ua…従来技術の白黒印字制御時特性
Sb…実施例1の待機時特性
Tb…実施例1のカラー印字制御時特性
Ub…実施例1の白黒印字制御時特性
Sc…実施例2の待機時特性
Tc…実施例2のカラー印字制御時特性
Uc…実施例2の白黒印字制御時特性
メイン…メインスイッチ素子の駆動信号
サブ…サブスイッチ素子の駆動信号
△V…交流電源の電圧降下

Claims (9)

  1. 第1のヒータと第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを前記第2のヒータを介して直列に交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを短絡し、前記第1のヒータを直接交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御することを特徴とする、画像形成装置。
  2. 第1のヒータ、および前記第1のヒータと同じ定格電力、または第1のヒータよりも大きい定格電力の第2のヒータに分割して定着器に配置した定着ヒータと、前記第1のヒータを交流電源に接続する第1のスイッチ素子と、前記第2のヒータを交流電源に接続する第2のスイッチ素子と、前記定着器の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量を変化させるために、前記第1のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第1のデューティ)と、前記第2のスイッチ素子に対する通電時間の割合(第2のデューティ)を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記第1のデューティを増加させて所定値で固定し、前記第1のデューティを固定した段階で第2のデューティを増加させて、前記定着器に供給する電力量を制御することを特徴とする、画像形成装置。
  3. 前記第1のヒータと第2のヒータを、定着器の加熱ローラまたは加圧ローラのいずれかに配置したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. カラー画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が小さく、定着器を所定温度で待機させる際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が大きくなるように前記第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  5. カラー画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が大きく、白黒画像形成動作をする際に必要な電力量に対して、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの電力量が小さくなるように前記第1のヒータと第2のヒータの抵抗値を設定することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
    A)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
    B)前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンした際の定着ヒータ電力値Wbとの比より、前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
    C)前記第1のデューティ(duty1)が所定値(dutyA)以下であれば、前記第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
    D)前記第1のデューティ(duty1)が所定値のデューティ(dutyA)を超えていれば、前記所定値のデューティ(dutyA)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
    E)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
    (Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
    ただし、Wa:定着器に供給する電力量
    Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
    Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
    dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
    F)前記算出した第2のデューティ(duty2)で前記第2のスイッチ素子を駆動する段階
  7. 前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。
    X)定着器を所定温度で待機させる場合には、前記A)〜F)の手順を実行
    Y)定着器でカラー画像形成動作させる場合、または白黒画像形成動作させる場合には、前記A)の手順を実施後にE)、F)の手順を実行
  8. 前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
    A‘)前記温度検出手段の検出結果に従い、前記定着器に供給する電力量Waを求める段階
    B‘)前記第2のデューティ(duty2)を次式で算出する段階
    (Wa―WbXdutyA)/(Wc−WbXdutyA)
    ただし、Wa:定着器に供給する電力量
    Wb:第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値
    Wc:第1のスイッチ素子と第2のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒ         ータ電力値
    dutyA:所定値のデューティ(0<dutyA≦1)
    C‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)以上であれば、算出した第2のデューティ(duty2)で第1のヒータを駆動し、前記第1のスイッチ素子を前記所定値のデューティ(dutyA)で駆動する段階
    D‘)前記第2のデューティ(duty2)が0(%)未満であれば、前記供給電力量Waと、前記第1のスイッチ素子をオンしたときの定着ヒータ電力値Wbとの比から前記第1のデューティ(duty1)を算出する段階
    E‘)前記算出した第1のデューティ(duty1)で前記第1のスイッチ素子を駆動する段階
  9. 前記制御手段は、次の制御アルゴリズムで定着ヒータを制御することを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
    Z)定着器を所定温度で待機させる場合、および場合定着器でカラー画像形成動作させる場合には、前記A‘)〜E’)の手順を実行
    W)定着器で白黒画像形成動作させる場合には、前記A‘)の手順を実施後にD’)、E‘)の手順を実行
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