JPH07122277A - 熱電池 - Google Patents

熱電池

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Publication number
JPH07122277A
JPH07122277A JP26854493A JP26854493A JPH07122277A JP H07122277 A JPH07122277 A JP H07122277A JP 26854493 A JP26854493 A JP 26854493A JP 26854493 A JP26854493 A JP 26854493A JP H07122277 A JPH07122277 A JP H07122277A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
impregnated
substrate
sheet
porous
Prior art date
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Pending
Application number
JP26854493A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironori Kobashi
弘典 小橋
Masahiko Inoue
雅彦 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yuasa Corp
Original Assignee
Yuasa Corp
Yuasa Battery Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Yuasa Corp, Yuasa Battery Corp filed Critical Yuasa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短絡の無いかつ放電容量の大きな熱電池を提
供することを目的とする。 【構成】 リチウムを負極に用いる熱電池において、リ
チウムを含浸させた多孔性焼結ニッケル基板とリチウム
を含浸しない多孔性焼結ニッケル基板よりなるシートを
負極板に使用することを特徴とする熱電池とすることに
より、上記目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱電池の負極板に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】熱電池は常温ではその電解質が固体であ
り、イオン伝導度が零であるため電気エネルギーは取り
出せないが、使用時には電池内に内蔵された発熱体を燃
焼させることにより電解質を溶融させ、イオン伝導度を
高めて電気エネルギーを取り出すようにした電池であ
る。
【0003】従来、この熱電池の負極活物質としては、
マグネシウム、カルシウム、さらにはリチウム合金が用
いられてきたが、近年、熱電池の大電流放電の要求に対
して金属リチウムが用いられるようになってきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属リチウムを用いる
負極板は、これまで例えば溶融リチウムに鉄粉を混合し
て冷却した後、圧延してシート化したものを使用してき
た。しかし、この方法はリチウムが鉄粉の表面に付着し
ているだけであり、電池作動時にはこのリチウムが液状
となって移動しやすくなるため、これが素電池の正極板
へ移動し、短絡、容量低下を引き起こしていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、リチウムを含
浸させた多孔性焼結ニッケル基板とリチウムを含浸しな
い多孔性焼結ニッケル基板の2層よりなるシート、もし
くはリチウムを含浸させた多孔性焼結ニッケル基板をリ
チウムを含浸しない多孔性焼結ニッケル基板で挟んで3
層としたシートを負極板に使用することにより、熱電池
の短絡を無くし、容量低下を無したものである。
【0006】
【作用】すなわち、本発明に使用する多孔性ニッケル基
板は、ニッケル粉末をシート状にして高温で焼結したも
のであり、溶融したリチウム中に浸漬してこの多孔性基
板中にリチウムを含浸させたものを冷却して得られたシ
ートにおいては、放電時にリチウムが再び溶融液化して
も、リチウムはシート内部の多孔内に毛管現象の作用に
より強固に固定されるため、外部に移動することはな
い。また、この含浸シートの表面に付着しているリチウ
ムは、溶融液化したとき、シートの片面あるいは両面に
密着して圧延されているリチウムを含浸していない多孔
性ニッケル基板の多孔内に吸収されるため、外部に移動
することはない。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。本発明の
負極板の製造方法としては、例えば平均粒径が1〜5μ
mのニッケル粉末を厚さ0.5mm のシート状に成型し、こ
れを800 〜950 ℃で焼結して多孔性ニッケル基板を得、
次にこれを露点を-40 ℃以下に調整した不活性ガス雰囲
気中で250 〜400 ℃で溶融したリチウム中に浸漬し、基
板内部にリチウムを含浸充填する。さらにこのリチウム
を含浸充填したシートと含浸していない多孔性ニッケル
基板を重ねて、ロールにてこれを厚さ0.5mm まで圧延し
た後、所定形状に打ち抜き、図1に断面を示すような負
極板とする。ここで15はリチウムを含浸充填した多孔
性ニッケル層、16はリチウムを含浸していない多孔性
ニッケル層である。
【0008】また、3層の構成の場合は、上記のリチウ
ムを含浸充填した基板を、含浸していない多孔性ニッケ
ル基板で挟むように重ね合わせ、ロールにてこれを厚さ
0.5mm まで圧延した後、同様に所定形状に打ち抜いて、
図2に断面を示すような負極板を得る。
【0009】図3は本発明の熱電池の断面図である。1
は素電池で、発熱体2、2′とは交互に密着して積層さ
れる。素電池1は二硫化鉄よりなる正極板3、塩化カリ
ウムと塩化リチウムとの共融混合物あるいは臭化カリウ
ムと臭化リチウムとの共融混合物からなる電解質4、本
発明のリチウムを多孔性焼結ニッケル基板中に含浸した
シートとリチウムを含浸しない多孔性焼結ニッケル基板
とを密着させて圧延した負極板5、ニッケル、鉄からな
る集電板6から構成されている。発熱体2、2′はジル
コニウムとクロム酸バリウムを主体としたものである。
7はジルコニウムとクロム酸バリウム、またはフェロシ
リコンと鉛酸化物よりなる導火帯、8はロダン鉛などよ
りなる点火玉、9は石綿繊維、ガラス繊維などよりなる
断熱材、10は鉄、ステンレス鋼などよりなる電槽で、
同じく鉄またはステンレス鋼よりなる蓋11とはその周
辺部で気密溶接されている。12、13、14はそれぞ
れ正極、負極、点火用端子を示す。このようにして作っ
た負極板は、2層より構成される負極板の場合は、リチ
ウムを含浸していない面が電解質側にくるように電池の
中に組み込む。
【0010】次に本発明による負極板を使用した電池A
と、従来の金属粉末と溶融したリチウムを混合してシー
ト化した負極板を使用した電池Bの放電特性を比較し
た。ここでは上記の2層より構成される負極板を使用し
た。各電池とも素電池は12個直列とし、素電池はいず
れも正極板に二硫化鉄、電解質に塩化カリウムと塩化リ
チウムの混合物を使用した。図4に放電特性を示すが、
本発明電池Aは、電池Bに比べて放電容量が大きいこと
がわかる。
【0011】
【発明の効果】このように本発明は、多孔性焼結ニッケ
ル基板を、溶融したリチウム中に浸漬し、この基板中に
リチウムを含浸させたものと、リチウムを含浸しない多
孔性焼結ニッケル基板を密着圧延したものを熱電池の負
極板として使用することにより、短絡の無いかつ放電容
量の大きな熱電池を提供することができるものであるか
ら、その工業的価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の負極板のうち、2層より構成される負
極板の断面図である。
【図2】本発明の負極板のうち、3層より構成される負
極板の断面図である。
【図3】本発明の一実施例を示す熱電池の部分欠載断面
図である。
【図4】本発明電池と従来電池の放電電圧特性曲線の比
較を示した図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムを負極に用いる熱電池におい
    て、リチウムを含浸させた多孔性焼結ニッケル基板とリ
    チウムを含浸しない多孔性焼結ニッケル基板よりなるシ
    ートを負極板に使用することを特徴とする熱電池。
  2. 【請求項2】 請求項1において、負極板に使用するシ
    ートは、リチウムを含浸させた多孔性焼結ニッケル基板
    をリチウムを含浸しない多孔性焼結ニッケル基板で挟ん
    で3層としたことを特徴とする熱電池。
JP26854493A 1993-10-27 1993-10-27 熱電池 Pending JPH07122277A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007330903A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Electric Power Dev Co Ltd 水素吸蔵複合体の製造方法

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