JPH07122205B2 - 起毛編地の製造方法 - Google Patents

起毛編地の製造方法

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JPH07122205B2
JPH07122205B2 JP63318037A JP31803788A JPH07122205B2 JP H07122205 B2 JPH07122205 B2 JP H07122205B2 JP 63318037 A JP63318037 A JP 63318037A JP 31803788 A JP31803788 A JP 31803788A JP H07122205 B2 JPH07122205 B2 JP H07122205B2
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隆雄 宮崎
実 高美
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、衣料用、家庭用その他の各種用途に用いる起
毛編地の製造方法に関するものである。
従来の技術 単繊維繊度が1.0デニール以下の極細繊維を用いて皮様
風合を有する布帛を製造するに際し、布帛に腰を与える
ため剛性の大きい繊維と組合わせて編成することが従来
から行なわれている。この場合、両繊維を単に引揃える
か、あるいは合撚またはエアー交絡して、複合糸として
使用するのが一般的である。
発明が解決しようとする課題 しかし、上記の方法で得られた布帛の表面には両繊維が
露出する。このような布帛の表面を起毛すると、剛性の
大きい補強用繊維が切断しにくいため起毛性が悪く、得
られた起毛布の風合も悪くなる。また編地表面に極細繊
維のみを露出させる方法として、前記極細繊維と高収縮
性繊維とを合撚またはエアー交絡により複合糸とし、芯
鞘構造にして編地表面の外層部に極細繊維が位置するよ
うにし、その状態で起毛する方法が種々考えられている
が、この場合完全に編地表面に極細繊維だけを露出する
ことは困難であり、編地表面に極細繊維と高収縮性繊維
との染色性の差による“いらつき”が生じる。また合撚
やエアー交絡に要する費用も高く、生地値が非常に高く
なる。
本発明は、上記の問題を解決するもので、布帛の表面に
主として極細繊維を露出させ、補強用繊維が露出しない
ようにして、風合良好な起毛布帛を得ることができる、
起毛編地の製造方法を提供しようとするものである。
課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために本発明の起毛編地の製造方
法は、単繊維繊度が1.0デニール未満で熱水収縮率が10
%以下のポリエチレンテレフタレート繊維糸条と、単繊
維繊度が1.0デニール以上で熱水収縮率が25〜40%のイ
ソフタール酸成分が5〜20モル%のエチレンテレフタレ
ート−イソフタレート共重合体繊維糸条とを添糸編によ
り編成して、編地表面の全ループのうち50%以上が前記
両糸条の添糸編のループである編地を形成し、次いで前
記編地を染色加工した後、編地表面を起毛することを特
徴とするものである。
本発明において、単繊維繊度が1.0デニール未満で熱水
収縮率が10%以下のポリエチレンテレフタレート繊維糸
条(以下糸条Aという)と、単繊維繊度が1.0デニール
以上で熱水収縮率が25〜40%のイソフタール酸成分が5
〜20モル%のエチレンテレフタレート共重合繊維糸条
(以下糸条Bという)を用いることが必要であり、単繊
維繊度が1.0デニール未満の糸条Aと1.0デニール以下の
糸条Bの両糸条を用いて添付編で編成することにより編
地のソフト感と張り、腰をもたせることができる。すな
わち単繊維繊度が1.0デニールを境にして、1.0デニール
未満の糸条Aにより編地表面にソフト感を与え、1.0デ
ニール以上の糸条Bにより編地張り、腰をもたせると同
時に、編地表面を高密度にすることができるのであり、
この糸条Aと糸条Bとを用いることにより調和されたソ
フト感と張り、腰を有し、かつ表面が高密度な編地を得
ることができる。糸条の単繊維繊度がすべて1.0デニー
ル以上の場合ソフト感が劣り、またすべて1.0デニール
未満の場合張り、腰のある編地を得ることができない。
また前記糸条Aの熱水収縮率が10%以下であることによ
り、編地表面においてこの糸条Aが空隙を有する状態と
なってソフト感が付与され、起毛性が良好となり、熱水
収縮率が10%より大きいと表面において糸条Aが空隙を
もつ状態とならず、ソフト感が劣り、起毛性が悪い。一
方糸条Bの熱水収縮率が25〜40%であることにより、編
地表面において糸条Aをより空隙を有する状態にするこ
とができ、糸条Bの熱水収縮率が25%未満であると編地
表面における糸条Aの空隙が少ない状態となり、また熱
水収縮率が40%より大きいと編地表面において糸条Aの
空隙が多くなりすぎるとともに、収縮が大きすぎて編地
を染色加工するときの性量の変動が大きくなり安定した
生産ができない。
前記糸条Bのエチレンテレフタレート−イソフタレート
共重合体繊維糸条において、イソフタール酸成分が5モ
ル%未満では糸条の収縮力が弱く、後工程での100℃未
満の水処理中では収縮しても、さらに水温を上げて100
℃以上にすると編地は伸びてしまって糸条Aが空隙をも
った状態とはならない。またイソフタール酸成分が20モ
ル%を超えると、糸条の強力が弱く、使用に耐えない。
前記糸条Aと糸条Bとの総繊度の割合は1:1〜4:1の範囲
に設定すればよいが、特に2:1〜3:1の割合が好ましい。
上記の範囲以外では編地が柔らかくなりすぎたり固くな
りすぎたりする傾向が認められる。
前記糸条Aと糸条Bとは、編機の同一給糸口へ張力、角
度などを変えて給糸して、編成したいずれのループにお
いても各糸条がまとまった状態で存在するように編成す
る、いわゆる添糸編で編成することが必要であり、両糸
条を単に引揃えて給糸、編成するのでは、糸条Aと糸条
Bのそれぞれの固有の収縮挙動に制約を受けるような状
態のループしか得られず、糸条Aと糸条Bとを用いるこ
とによる作用効果が発揮されない。前記添糸編による編
成においては、得られたループの表側に糸条Aが位置
し、裏側に糸条Bが位置するように給糸条件を設定して
編成することが、両糸条の異なる熱水収縮率にもとずく
それぞれの収縮挙動を十二分に発揮させる上で好まし
い。次に、前記糸条Aと糸条Bとで添糸編により編成し
たループが編地表面の全ループを占めることが好ましい
が、通常のポリエチレンテレフタレート繊維糸条などの
他種繊維糸条を混用した場合でも、編地表面の全ループ
の少なくとも50%が糸条Aと糸条Bの添糸編の編成によ
るループであることが必要であり、これにより編地にソ
フト感と張り、腰、起毛性を付与することができる。こ
れに対し編地表面を占める前記添糸編によるループが50
%未満の場合、ソフト感や張り、腰、起毛性などの特性
が発現しない。
本発明において糸条Aと糸条Bとを添糸編で編成して得
られた編地は、通常のポリエチレンテレフタレート繊維
糸条を用いた編地などと同様に、リラックス、精練、プ
リセット、染色などの通常の染色加工を行なうことによ
り、前記糸条Bの収縮を十分発現させることができる。
次いで編地表面の糸条Aのループを切断して起毛処理を
行なう。
本発明で得られる編地においては、糸条Aと糸条Bとを
添糸編により編成するので安価であり、しかも糸条Aが
編地表面を覆って、1.0デニール以下の繊維が多くの空
隙を有する状態で存在していることにより、外観、ソフ
ト感が極めて良好であり、さらに糸条Bの熱収縮により
編地組織が締まって張り、腰がすぐれた起毛編地であ
り、衣料用、家庭用その他各種の用途に用いることがで
きる。
本発明における糸条の熱水収縮率の測定方法は次のとお
りである。
糸条の一端を固定し、他端に糸条の1/10g/dを初荷重と
して吊し、正しく500mmを計って2点に印を付け、初荷
重をとりこれを沸騰水中に30分間浸漬した後、取出して
軽く吸取紙または布で水を切り、水平状態で自然乾燥
し、再び初荷重を掛けて前記2点の間の長さlmmを計
り、次式により熱水収縮率を算出する。測定回数は10回
とし、その平均値を求める。
作用 上記の構成において、単繊維繊度が1.0デニール未満で
熱水収縮率が10%以下のポリエチレンテレフタレート繊
維糸条が編地表面に多くの空隙を有する状態で存在し
て、表面が極めてソフトな感触で、しかも単繊維繊度が
1.0デニール以上で熱水収縮率が25〜40%のイソフター
ル酸成分が5〜20モル%のエチレンテレフタレート−イ
ソフタレート共重合体繊維糸条が熱水収縮して編地組織
が締まって張り、腰が発現し、さらには単繊維繊度1.0
デニール以下の繊維が編地表面の表側に位置して起毛を
容易に行なうことができ、外観、風合ともに良好で衣料
用、家庭用などの各種の用途に広く適用できる編地を安
価に得ることができる。
実施例 総繊度110デニール/336フィラメント(単繊維繊度0.33
デニール)で熱水収縮率が5%のポリエチレンテレフタ
レート繊維糸条(糸条A)1と、総繊度5デニール/16
フィラメント(単繊維繊度3.13デニール)で熱水収縮率
が40%イソフタール酸成分が6モル%のエチレンテレフ
タレート−イソフタレート共重合体繊維糸条(糸条B)
2と、総繊度100デニール/24フィラメントのポリエチレ
ンテレフタレート仮撚加工糸条(糸条C)3とを用い、
ダブルニット機JIL−7型(33″×22G)(福原精機製)
で、第1図の編成組織図に基づき、給糸口F1〜F9のうち
のF3,F5,F7,F9への糸条A1と糸条B2とを給糸して添糸編
により編成し、給糸口F1,F2,F4,F6,F8には糸条C3を給糸
し、リバーシブル編地を編成した。なお給糸口F3,F5,F
7,F9への糸条A1と糸条B2との給糸を、編成した編地の表
面のループの表側に細繊度繊維の糸条A1が位置し、反対
側に高収縮性太繊度繊維の糸条B2が位置するように給糸
して添糸編した。得られた生機を通常の染色仕上方法で
リラックス、精練、プリセット、染色を行ない、次いで
その表面を針布起毛機にて起毛した。
得られた起毛編地は、表面がすぐれた外観とソフトな感
触を有し、ウールライクで全体として張り、腰があり、
婦人ボトム用生地として極めてすぐれていた。
発明の効果 以上のように本発明の起毛編地の製造方法によれば、単
繊維繊度が1.0デニール未満で熱水収縮率が10%以下の
ポリエチレンテレフタレート繊維糸条が編地表面に位置
して、1.0デニール以下の繊維が多くの空隙を有する状
態で存在していることにより、起毛状態、ソフト感が極
めて良好で、しかも単繊維繊度が1.0デニール以上で熱
水収縮率が25〜40%のイソフタール酸成分が5〜20モル
%のエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体
繊維糸条の熱水収縮により編地組織が締まって張り、腰
が良好な、衣料用、家庭用その他各種用途に用いること
ができる起毛編地を安価に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の起毛編地の製造方法におけ
る編成組織図である。 1……ポリエチレンテレフタレート繊維糸条、2……エ
チレンテレフタレート−イソフタレート共重合体繊維糸
条。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単繊維繊度が1.0デニール未満で熱水収縮
    率が10%以下のポリエチレンテレフタレート繊維糸条
    と、単繊維繊度が1.0デニール以上で熱水収縮率が25〜4
    0%のイソフタール酸成分が5〜20モル%のエチレンテ
    レフタレート−イソフタレート共重合体繊維糸条とを用
    いて添糸編により編成して、編地表面の全ループのうち
    50%以上が前記両糸条の添糸編のループである編地を形
    成し、次いで前記編地を染色加工した後、編地表面を起
    毛することを特徴とする起毛編地の製造方法。
JP63318037A 1988-12-16 1988-12-16 起毛編地の製造方法 Expired - Lifetime JPH07122205B2 (ja)

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