JPH07122020A - 薄膜磁気ヘッドとその製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドとその製造方法

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JPH07122020A
JPH07122020A JP26473093A JP26473093A JPH07122020A JP H07122020 A JPH07122020 A JP H07122020A JP 26473093 A JP26473093 A JP 26473093A JP 26473093 A JP26473093 A JP 26473093A JP H07122020 A JPH07122020 A JP H07122020A
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JP
Japan
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slider
magnetic head
mask
dry polishing
film magnetic
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JP26473093A
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English (en)
Inventor
Shigetomo Sawada
茂友 澤田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】スライダの浮上面がイオンミル法やサンドブラ
スト法などのドライ研摩法で形成される薄膜磁気ヘッド
とその製造方法に関し、マスク上からドライ研摩を行な
うことで浮上レールを形成する薄膜磁気ヘッドにおい
て、マスクの剥離に起因する浮上レールの形状不良やス
テップ露光時のマスクずれに起因する浮上レールの形状
不良を未然に防止することを目的とする。 【構成】フォトレジストのマスクの上からイオンミル法
やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘッドス
ライダの浮上面が形成されてなる薄膜磁気ヘッドにおい
て、浮上レールの少なくとも流入端i側が、スライダの
端縁より内側に引っ込めて形成されている構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置にお
ける記録/再生用の薄膜磁気ヘッドとその製造方法、特
にスライダの浮上面がイオンミル法やサンドブラスト法
などのドライ研摩法で形成される薄膜磁気ヘッドとその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
〔在来の薄膜磁気ヘッドとその製造方法〕図9は磁気デ
ィスク装置の全容を示す斜視図であり、磁気ディスク1
はベース2に対し回転可能に実装されているが、磁気ヘ
ッド3の位置決め機構(キャリッジ)4側は、実装前の
状態である。キャリッジ4の回転軸5に連結された駆動
アーム6に、スプリングアーム7を介して磁気ヘッド3
が支持されている。
【0003】キャリッジ4がネジ8でベース2上に実装
された状態で、回転軸5が往復回転すると、磁気ヘッド
3が磁気ディスク1の半径方向に移動して、目的のトラ
ックにシークされる。
【0004】図10は磁気ヘッド3を拡大して示す斜視
図であり、薄膜磁気ヘッドは、スライダ部9とヘッド素
子部10とで構成され、ヘッド素子部10は成膜技術と
リソグラフィ技術によって積層形成される。11は記録
/再生コイルの端子、12は記録/再生用のギャップで
ある。
【0005】スライダ9は、磁気ディスク面から微小隙
間だけ安定浮上できるように、2本の浮上レール13、
14が形成されており、図11のようにスライダ9が磁
気ディスク1と対向した状態で、磁気ディスク1が矢印
a1方向に高速回転すると、浮上レール13、14の流入
斜面13s、14sから流入した空気の圧力で微小隙間
Gだけ浮上する。
【0006】図12は薄膜磁気ヘッドの量産方法を示す
斜視図であり、基板15上にマトリックス状に多数のヘ
ッド素子部10を薄膜技術で形成した後、切断線16の
位置で1列ごとに分離してスライダのブロック17を形
成する。このブロックの状態で、図13のように溝1
8、19を機械加工によって研削形成し、浮上レール1
3、14を形成した後、切断線20の位置で1個ずつ分
離して、図11のスプリングアーム7に貼り付ける。
【0007】ところで、このような従来の薄膜磁気ヘッ
ドでは、近年の磁気ディスク装置の小型化、高記録密度
化に対応できず、磁気ヘッドの一層の小型化が要請され
ており、超小型の浮上型磁気ヘッドが実用化されてい
る。磁気ヘッドが超小型になるに伴い、スライダも超小
型となるため、浮上レールも在来の単純な直線状の形状
に代わって、図14に例示するような折れ線状や曲線
状、島状などの複雑な形状が採用されている。
【0008】〔ドライ研摩による浮上レール形成方法〕
図14において、(a)は浮上面を上にした平面図、
(b)は正面図、(c)は右側面図、(d)はヘッド素
子部の記録/再生ギャップ部付近の拡大断面図であり、
主要部の寸法は図に記入のとおりである。21はスライ
ダ部であり、流出端O側の側面にヘッド素子部22が積層
形成されている。図示例では、(d)図のように、スラ
イダ21の流出端O側の側面に下部保護層23を積層
し、その上にMR(磁気抵抗効果)素子24と図10に
示した従来の薄膜ヘッド素子10を積層形成し、両者に
よって複合ヘッド素子部22を構成している。
【0009】そして、MR素子24と薄膜ヘッド素子1
0のギャップ12が磁気ディスクと対向した状態で、該
ギャップ12で磁気ディスクに情報を記録し、記録され
ている情報をMR素子24によって読み取る。
【0010】ところで、(a)図に示すように、浮上レ
ールは、左右の互いにほぼ平行のレール25、26と、
流入端i側において両レール25、26間に島状に形成
されたセンター前レール27と、流出端O側において両
レール25、26間に島状に形成されたセンター後レー
ル28とからなっている。
【0011】この浮上面が磁気ディスクと対向すると、
空気は矢印a2、a3、a4の順に流れる。その結果、流入端
i側において、両レール25、26およびセンター前レ
ール27の間から流入した空気が、中央の前後のセンタ
ーレール27、28間で負圧となって、スライダ21が
磁気ディスク面に吸引される。
【0012】このようにスライダが負圧で磁気ディスク
面に吸引されるように、流体力学的にスライダの浮上面
が設計されているため、浮上レールの形状が複雑とな
り、従来のような機械的な研摩加工では浮上レール形成
が不可能である。そこで、フォトリソグラフィ技術を用
いた新加工方法が近年導入されている。すなわち、フォ
トレジストのマスクの上からイオンミル法やサンドブラ
スト法などのドライ研摩法で浮上レールを形成する。
【0013】図15はドライ研摩法による薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法を工程順に示す図である。(a)図のよう
に、基板29上に、MR素子と薄膜のヘッド素子部を重
ねて形成してなる複合ヘッド素子部22をマトリックス状
に多数形成した後、(b)図のようにヘッド素子部22を
1列ごとに分離してスライダのブロック30を形成する
までは、図12に示す従来法と同じである。
【0014】次に、(c)図のように、各スライダブロ
ック30のヘッド素子部22側を横向きにし、浮上レール
形成面を上にして、治具を用いて配列する。すなわち、
一括露光する場合は、C1図のように、2本のスライダ
ブロック30、30の入るスリット31を多数形成した
位置合わせ板32を用い、各スリット31中で2本のス
ライダブロック30のヘッド素子部22同士を突き合わせ
て接着固定する。
【0015】次いで(d)図のように、ドライレジスト
フィルム33を被せて熱ゴムローラで各スライダブロック
30上に熱圧着する。この状態で、ガラスマスク34を被
せてすべてのスライダブロック30上のレジストを一斉
に露光した後、現像すると、(e)図のように浮上レー
ルと同じ形状のフォトレジストのマスク33mができ上が
る。
【0016】(f)図のように、真空中でこのマスク33
m上からイオンミルまたはサンドブラストを行なうと、
マスク33mの存在しない領域が数μm程度削られ、マス
ク33mの下のみ凸状に残る。このマスク33mを除去する
と、(g)図のように凸状の浮上レール25〜28が形
成される。各スライダブロック30を位置合わせ板32
から取り外し、(h)図のように1個ずつ分離すると、
(i)図のように薄膜磁気ヘッドが完成する。
【0017】一方、ステップ露光の場合は、C2図のよ
うに位置決め板35の窓穴36中において、各スライダ
ブロック30を同じ向きに揃えて配置する。この状態
で、全スライダブロック30上に(d)図のようにドラ
イレジストフィルム33を被せて熱ゴムローラで各スライ
ダブロック30上に熱圧着した後、ステップ露光を行な
う。すなわち、スライダ1個分のガラスマスクを、各ス
ライダブロック30のスライダ1個ごとに間欠移動させ
て、1個ずつ露光を行なう。すべてのスライダの露光が
終わると、現像を行ない、(e)図以下の工程を経るこ
とで、(i)図のようなスライダが完成する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように各スライダ
ブロック30上にドライレジストフィルムからなるマス
ク33mを貼りつけた状態で露光・現像するが、従来技術
では、図15の(i)図に示すように、浮上レール2
5、26が流入端i側も流出端O側も、スライダ21の
前端および後端まで形成されている。このように、前後
の端縁まで浮上レール25、26を形成するには、当然
図15(e)におけるフォトレジストのマスク33mも、
スライダブロック30の前後の端縁まで形成することに
なる。
【0019】図16(1)は、図15(e)のようにフ
ォトレジストのマスク33mをパターニングした後の斜視
図であり、パターニング後のマスク33mは、スライダ2
1の流入端i側や流出端O側から37で示すように剥離す
る場合がある。その結果、このように端部が剥離した状
態のマスク33mの上からイオンミルなどの加工を行なう
と、図16(2)に38で示すように、マスク33mの剥
離部もイオンミルされてしまい、マスク33mの形状とは
異なった浮上レール形状となり、形状不良となる。
【0020】前記のように、マスク33mの流入端i側や
流出端O側の端部が剥離するのは、スライダの端縁にマ
スク33mの端縁が位置していると、現像液や洗浄液の作
用を強く受けるためである。
【0021】また、図15(C2)のように多数のスラ
イダブロック30を並べて、個々のスライダごとに露光
を行なうステップ露光法の場合は、スライダブロック3
0の寸法誤差やマスク合わせの誤差などのために、図1
7(1)のように、スライダブロック301上にレジス
トパターン形成用のマスクパターン34aが位置合わせ
された後、隣接するスライダブロック302上に移動し
て位置合わせしたとき34bの位置に来たとすると、両
スライダブロック301、302間において、部分的に
重なって露光されることになる。
【0022】その結果、(2)図のように、露光/現像
した後のフォトレジストのマスクパターン33mは、本
来の位置からずれた位置にパターニングされる。このマ
スク33mの上からドライ研摩を行ない、各スライダブロ
ックごとに分離すると、(3)図のようにスライダブロ
ック301側も302側も、設計とは異なった浮上レー
ル25、26となり、形状不良を来す。
【0023】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、マスク上からドライ研摩を行なうことで浮上レ
ールを形成する薄膜磁気ヘッドにおいて、マスクの剥離
に起因する浮上レールの形状不良やステップ露光時のマ
スクずれに起因する浮上レールの形状不良を未然に防止
することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1は、図1、図2
に例示するように、フォトレジストのマスクの上からイ
オンミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁
気ヘッドスライダの浮上面が形成されてなる薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、浮上レールの少なくとも流入端i側が、
スライダ21の端縁より内側に引っ込めて形成されてい
る薄膜磁気ヘッドである。浮上レールの流出端O側も、
スライダ端縁より内側に幾分引っ込めてもよい。
【0025】請求項2以降は、薄膜磁気ヘッドの製造方
法である。請求項2は、フォトレジストのマスクの上か
らイオンミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法
で磁気ヘッドスライダの浮上面を形成する際に、フォト
レジストのマスクパターンをスライダの端縁より内側に
引っ込めて形成した状態で、該マスクの上からドライ研
摩を行なうことを特徴とする。
【0026】請求項3は、ドライ研摩法で磁気ヘッドス
ライダの浮上面を形成する際に、スライダの少なくとも
流入端i側において、浮上レール部のフォトレジストマ
スクパターンをスライダの端縁より内側に引っ込めて形
成した状態で、該マスクの上からドライ研摩を行なうこ
とを特徴とする。
【0027】請求項4は、ドライ研摩法で磁気ヘッドス
ライダの浮上面を形成する際に、図4に例示するよう
に、複数のスライダが1列に連結したブロックを、それ
ぞれのスライダの流出端O側同士が対向するように密着
させた状態で、フォトレジストのマスクが、スライダの
流入端i側ではスライダ縁端より内側に引っ込み、流出
端O側では互いに連続した形状に一括露光でパターニン
グし、このフォトレジストのマスクの上からドライ研摩
を行なうことを特徴とする。
【0028】請求項5は、ドライ研摩法で磁気ヘッドス
ライダの浮上面を形成する際に、複数のスライダが1列
に連結したブロックを、図7に例示するように、それぞ
れのスライダの流出端O側が一定の方向に向くように配
列し、ステップ露光を行なう。このとき、スライダの少
なくとも流入端i側におけるフォトレジストのマスクが
スライダ端縁より内側に引っ込んだ形状にパターニング
し、このフォトレジストのマスクの上からドライ研摩を
行なう。
【0029】請求項6は、請求項4または5のフォトレ
ジストのマスクが、スライダの浮上レール形成用のマス
クであることを特徴とする。
【0030】
【作用】請求項1のように、浮上レールの少なくとも流
入端i側が、スライダ端縁より内側に引っ込めて形成さ
れていると、浮上レールをドライ研摩法で形成する際
に、フォトレジストのマスクもスライダ端縁より内側に
ずらしてパターニングできるので、マスクが剥離しにく
くなり、浮上レールの流入端側の形状不良を防止でき
る。
【0031】請求項2のように、フォトレジストのマス
クパターンをスライダ端縁より内側に引っ込めて形成し
た状態で、該マスクの上からドライ研摩を行なう方法に
よると、マスクがスライダ端縁より内側にずれているた
め、マスク端縁が剥離しにくく、マスクパターンどおり
のドライ研摩が可能となる。
【0032】請求項3のように、スライダの少なくとも
流入端側において、浮上レール部のフォトレジストマス
クパターンをスライダの端縁より内側に引っ込めて形成
した状態で、該マスクの上からドライ研摩を行なう方法
によると、浮上レール形成用のマスクの流入端側が剥離
困難となり、浮上レールの流入端側の形状不良を防止で
きる。
【0033】請求項4のように、スライダブロックのス
ライダ流出端O側同士が対向するように密着させた状態
で、フォトレジストのマスクが、スライダの流入端i側
ではスライダ縁端より内側に引っ込み、流出端O側では
互いに連続した形状に一括露光でパターニングし、この
フォトレジストのマスクの上からドライ研摩を行なう方
法によると、マスクの流入端側の剥離を抑制して、ドラ
イ研摩時の形状不良を防止でき、またヘッド素子部の有
る流出端O側では、マスクの剥離防止に加えて、ヘッド
素子部がドライ研摩の影響を受けるのを防止できる。
【0034】請求項5のように、スライダブロックのス
ライダ流出端O側が一定の方向に向くように配列し、ス
テップ露光を行なう際に、スライダの少なくとも流入端
i側におけるフォトレジストのマスクがスライダ端縁よ
り内側に引っ込んだ形状にパターニングし、このマスク
の上からドライ研摩を行なう方法によると、マスクの流
入端側の剥離を抑制することで、スライダの流入端側の
形状不良を未然に防止できる。
【0035】請求項6のように、請求項4または5のフ
ォトレジストのマスクが、スライダの浮上レール形成用
のマスクであると、浮上レールの形状不良を防止でき
る。
【0036】
【実施例】次に本発明による薄膜磁気ヘッドとその製造
方法が実際上どのように具体化されるかを実施例で説明
する。
【0037】〔薄膜磁気ヘッドの実施例〕図1、図2は
本発明による薄膜磁気ヘッドの実施例である。図1は浮
上レールが、2本の浮上レール25、26のみで構成されて
いる例であり、浮上レール25、26の流入端i側が、
スライダの端縁より内側に引っ込んで形成されている。
【0038】図2は図14に示すように流入端i側およ
び流出端O側にセンターレール27、28を有するスラ
イダであり、この実施例の場合も、浮上レール25、2
6およびセンター前レール27の流入端i側が、スライ
ダ端縁より内側に引っ込んで形成されている。
【0039】図1、図2とも、ヘッド素子部22のある流
出端O側も、スライダ端縁より内側に後退した形状にし
てもよい。ヘッド素子部の記録/再生ギャップ12はス
ライダ端縁より30μm程度内側に形成されているの
で、浮上レールの流出端O側は、スライダ端縁より10
μm程度内側に形成し、記録/再生ギャップ12まで達
しないようにするのがよい。
【0040】なお、浮上レールがスライダの両側の端縁
まで達するような形状を採用する場合も、浮上レールの
両側の端縁は、スライダ端縁より内側に後退した形に形
成するのがよい。スライダの浮上面側に、浮上レール以
外の機能を有するパターンを形成する場合も同様であ
る。
【0041】〔一括露光法による製造方法〕図3〜図8
は、本発明による薄膜磁気ヘッドの製造方法を例示する
図であり、図3〜図5は一括露光法の場合、図6〜図8
はステップ露光法の場合である。図3はスライダブロッ
クの位置合わせ状態であり、(a)は平面図、(b)は
右側面図である。スライダブロック30よりわずかに低
い金属板32に、2本のスライダブロックが入る多数の
スリット31を高精度に一定のピッチで形成し、定盤3
9上において、スリット31中に2本のスライダブロッ
ク30、30を挿入し、精密に位置合わせして接着す
る。
【0042】すなわち、図5の拡大図に示すように、2
本のスライダブロック30、30のヘッド素子部22側
(流出端O側)同士を突き合わせ、かつ間をフォトレジ
スト40などで接着する。また、両スライダブロック3
0、30の浮上レール同士が揃うように位置合わせす
る。このように、スライダブロックを2本ずつ接着する
のは、スライダブロックの寸法誤差が累積して大きな位
置ずれが生じるのを防ぐためでもある。
【0043】このようにして、実際には数十本のスリッ
ト31中に、スライダブロックを位置合わせした状態
で、図15(d)以下の方法でフォトレジストのフィルム
を接着し、ガラスマスクの上から一括露光を行ない、現
像する。このとき、本発明の方法により、図4(1)に
示すように、現像後のフォトレジストのマスク33mの形
状を、スライダの流入端i側において、フォトレジスト
マスク33mの外端33m1をスライダの端縁21aより例え
ば20μm程度内側に引っ込めて形成する。
【0044】マスク33mの流出端O側、すなわち両ブロ
ックのフォトレジスト40による接合部側も、スライダ
端縁より内側に引っ込めてもよいが、図示実施例では、
両スライダブロック30、30上のマスク33m、33mが
連続するようなマスク形状にしている。
【0045】このように、両方のスライダブロック3
0、30にわたって浮上レール形成用のマスク33m、33
mが連続していると、流出端O側におけるマスク剥離を
確実に防止できるほか、センター後レール28を有する
場合は、センター後レール28、28のマスク28m、28
mが連続しているために、ヘッド素子部の記録/再生ギ
ャップがドライ研摩時のイオンで削られるのを確実に防
止できる。
【0046】また、図5に示すように、両スライダブロ
ック30、30間がフォトレジスト40で接着され、ヘ
ッド素子部22すなわちスライダの流出端O側の側面がレ
ジスト40で覆われているので、ドライ研摩されたり、
イオンミル時にスパッタされた粒子が再付着するのを防
止できる。なお、41はイオンミル時のイオンの移動を
示し、42はイオンミル時にスパッタされた粒子の再付
着物を示す。
【0047】図4(1)のように形成されたマスク33m
の上から、イオンミルを行ない、例えば30μm程度の
深さまで研摩すると、(2)図のように、浮上レール2
5、26の流入端i側の端部25i、26iが、スライ
ダの端縁から内側に20μm程度後退した形状となる。
イオンミルの後、アセトンなどのエッチング液でスライ
ダブロック30、30間のフォトレジスト40を溶かし
去り、両スライダブロック30、30を分離する。その
結果、(3)図のように、浮上レール25、26の流出
端O側の端部25o、26oは、スライダの端縁まで、
すなわちヘッド素子部22の上まで延びた形状となり、流
入端i側とは異なる。
【0048】このように流出端O側は、スライダ端縁ま
で浮上レール25、26が存在しているが、図4(1)のよ
うに、両スライダブロック30、30間でマスク33mと
33mが連続しているので、マスクの流出端側が現像液や
洗浄液などで剥離することはない。したがって、浮上レ
ールの流出端側が形状不良となることもない。
【0049】〔ステップ露光法による製造方法〕ステッ
プ露光法でパターニングする場合は、図6のようにスラ
イダブロック30よりわずかに低い金属板で精密に直角
に形成された位置合わせ治具43を定盤39上に固定
し、このL字状の位置合わせ治具43を基準にして、多
数のスライダブロック30を精密に密着させて位置合わ
せ固定する。
【0050】すなわち、図7の拡大図に示すように、各
スライダブロック30…を一定方向に揃えて位置決めす
る。図示例では、各スライダブロック30…の流入端i
側が紙面の上向きとなるように配列してある。このよう
に配列されたスライダブロック30…上に、図15
(d)以降の手法でフォトレジストのフィルムを接着
し、単一のスライダの浮上レール形状を有するガラスマ
スクを間欠移動して、順次スライダ1個ずつステップ露
光した後、一斉に現像すると、図7のように、流入端i
側において、スライダ端縁より内側に20μm程度後退し
たレジストマスク33mが完成する。なお、流出端O側す
なわちヘッド素子部22側も、図示例では10μm程度後退
している。
【0051】このマスク33mの上から、イオンミルを行
ない、マスク33m以外の領域をドライ研摩する。その
後、アセトンなどのエッチング液で接着剤を溶かし去
り、各スライダブロック30…を分離すると、図8のよ
うに浮上レール25、26の流入端i側がスライダの端
縁から20μm程度内側に後退し、流出端O側も10μ
m程度後退した形状となる。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明の薄膜磁気ヘッドス
ライダは、浮上レールの少なくとも流入端側が、スライ
ダ端縁より内側に後退しているため、浮上レールをドラ
イ研摩形成する際のマスクをスライダ端縁より内側にず
らして形成できるので、マスクが剥離しにくくなり、浮
上レール流入端側などの形状不良を防止できる。
【0053】また、本発明の薄膜磁気ヘッド製造方法に
よると、浮上レールなどを形成するためのマスクをスラ
イダ端縁より内側に後退させて形成し、該マスクの上か
らドライ研摩を行なうので、マスクの端縁が剥離しにく
く、浮上レール等をマスクパターンに忠実に形成でき
る。
【0054】また、一括露光法で浮上レールなどを形成
する際に、スライダブロックのスライダ流出端側同士が
対向するように密着させ、ドライ研摩用のマスクが、ス
ライダ流入端側ではスライダ縁端より内側に後退し、流
出端側では互いに連続した形状とするため、マスクの流
入端側および流出端側の剥離を抑制して、ドライ研摩時
の形状不良を防止でき、しかもヘッド素子部がドライ研
摩の影響を受けるのを防止できる。
【0055】また、ステップ露光法で浮上レール形成す
る際に、各スライダブロックを一定の向きに配列し、少
なくともスライダ流入端側におけるマスク端がスライダ
端縁より内側に後退した形状にパターニングし、このマ
スク上からドライ研摩するため、マスクの流入端側の剥
離が抑制され、スライダの浮上レール等の流入端i側な
どの形状不良を未然に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による薄膜磁気ヘッドの実施例を示す斜
視図である。
【図2】本発明による薄膜磁気ヘッドの別の実施例を示
す平面図である。
【図3】一括露光法によるスライダブロックの位置合わ
せ状態であり、(a)は平面図、(b)は右側面図であ
る。
【図4】一括露光法による浮上レール形成方法を工程順
に例示する平面図である。
【図5】一括露光法において2本のスライダブロックを
位置決めした状態の断面図である。
【図6】ステップ露光法によるスライダブロックの位置
合わせ状態であり、(a)は平面図、(b)は右側面図
である。
【図7】ステップ露光法による浮上レール形成方法を例
示する平面図である。
【図8】ステップ露光法で形成された浮上レール形状を
示すスライダブロック平面図である。
【図9】磁気ディスク装置の全容を示す斜視図である。
【図10】在来の薄膜磁気ヘッドを拡大して示す斜視図で
ある。
【図11】浮上型の薄膜磁気ヘッドで記録/再生を行なっ
ている状態の側面図である。
【図12】薄膜磁気ヘッドの量産方法を示す斜視図であ
る。
【図13】従来の薄膜磁気ヘッドの浮上レール加工方法を
示す正面図である。
【図14】近年開発された超小型の浮上型薄膜磁気ヘッド
である。
【図15】従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法を工程順に示
す図である。
【図16】従来の薄膜磁気ヘッド製造方法における問題点
を示す斜視図である。
【図17】従来の薄膜磁気ヘッド製造方法における別の問
題点を示す平面図である。
【符号の説明】
21 スライダ i スライダの流入端 O スライダの流出端 22 ヘッド素子部 25、26 浮上レール 27 センター前レール 28 センター後レール 30,301,302 スライダブロック 33m フォトレジストからなるマスク 37 マスクの剥離部 38 浮上レールの過剰研摩による形状不良部 40 レジスト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジストのマスクの上からイオン
    ミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘ
    ッドスライダの浮上面が形成されてなる薄膜磁気ヘッド
    において、 浮上レールの少なくとも流入端(i)側が、スライダの
    端縁より内側に引っ込めて形成されていることを特徴と
    する薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 フォトレジストのマスクの上からイオン
    ミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘ
    ッドスライダの浮上面を形成する際に、 フォトレジストのマスクパターンをスライダの端縁より
    内側に引っ込めて形成した状態で、該マスクの上からド
    ライ研摩を行なうことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 フォトレジストのマスクの上からイオン
    ミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘ
    ッドスライダの浮上面を形成する際に、 スライダの少なくとも流入端(i)側において、浮上レ
    ール部のフォトレジストマスクパターンをスライダの端
    縁より内側に引っ込めて形成した状態で、該マスクの上
    からドライ研摩を行なうことを特徴とする薄膜磁気ヘッ
    ドの製造方法。
  4. 【請求項4】 フォトレジストのマスクの上からイオン
    ミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘ
    ッドスライダの浮上面を形成する際に、 複数のスライダが1列に連結したブロックを、それぞれ
    のスライダの流出端側同士が対向するように密着させた
    状態で、 フォトレジストのマスクが、スライダの流入端側ではス
    ライダ縁端より内側に引っ込み、流出端側では互いに連
    続した形状に一括露光でパターニングし、 このフォトレジストのマスクの上からドライ研摩を行な
    うことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 フォトレジストのマスクの上からイオン
    ミル法やサンドブラスト法などのドライ研摩法で磁気ヘ
    ッドスライダの浮上面を形成する際に、 複数のスライダが1列に連結したブロックを、それぞれ
    のスライダの流出端側が一定の方向に向くように配列
    し、ステップ露光を行なう際に、 スライダの少なくとも流入端側におけるフォトレジスト
    のマスクがスライダ端縁より内側に引っ込んだ形状にパ
    ターニングし、 このフォトレジストのマスクの上からドライ研摩を行な
    うことを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記のフォトレジストのマスクが、スラ
    イダの浮上レール形成用のマスクであることを特徴とす
    る請求項4または5記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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