JPH07121876A - 光学的情報再生装置 - Google Patents

光学的情報再生装置

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JPH07121876A
JPH07121876A JP26667393A JP26667393A JPH07121876A JP H07121876 A JPH07121876 A JP H07121876A JP 26667393 A JP26667393 A JP 26667393A JP 26667393 A JP26667393 A JP 26667393A JP H07121876 A JPH07121876 A JP H07121876A
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JP
Japan
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tracks
track
signal
light
spots
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Withdrawn
Application number
JP26667393A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Kaneko
信之 金子
Yasuhiro Miyazaki
靖浩 宮崎
Osamu Nakano
治 中野
Hisanori Komatsu
久展 小松
Junji Watabe
純司 渡部
Wataru Katsuhara
亘 勝原
Toyoaki Takeuchi
豊明 竹内
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マルチトラック再生方式でn本のトラックを
同時に再生する場合において、n本の光ビームだけでク
ロストークの影響なく各トラックの情報を再生する。 【構成】 光学的記録媒体上のランド4に形成されたト
ラックのうち2本のトラック2b,2d上に2つのスポ
ット1a,1bが照射される。スポット1a,1bは、
それぞれトラック2b,2cの中心に対しdだけシフト
するようにして反対側のトラックにはスポットがかから
ないように配置され、各々トラック2c,2bの成分が
混在したトラック2b,2cの信号成分を得る。この信
号を加算器5,減算器6、ゲイン可変器8a,8b、加
算器9,減算器10によって演算を行い、クロストーク
成分を除去して2つのトラック2b,2cを同時に再生
するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク等の光学的
記録媒体に光ビームを照射して情報の再生を行う光学的
情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、光学的記録媒体からの情報再生速
度の向上、つまり再生転送レートの高速化の要請が強ま
っている。これに対して、従来から広く行われてきた光
学的記録媒体の再生方法では、1本の再生ビームを1本
の情報トラックに照射し、情報トラックからの反射光ビ
ームを検出している。このような情報トラックを一本ず
つ再生する方法では、十分に再生転送レートを向上させ
ることは困難である。そこで、複数の再生ビームを用い
て同時に複数のトラックを再生する方式(マルチトラッ
ク再生方式)が注目されている。この場合は、単純計算
では再生ビームの本数倍ずつ再生転送レートを向上でき
るので大幅な改良が見込まれる。
【0003】ところで、再生転送レートを向上させる手
段としては、光学的記録媒体の記録密度を上げることも
有効である。例えば、光ディスクにおいて1トラック中
の記録密度が上がれば、1回転当たりに再生される情報
量も増えるため、再生転送レートを向上させることがで
きる。
【0004】そこで、マルチトラック再生方式と媒体の
記録密度向上とを同時に試みれば、再生転送レートの向
上にさらに有効であることは明らかである。この場合、
クロストークの問題を解決する必要が出てくる。クロス
トークは、トラックの幅に対して再生光スポットの径が
大きくなると両隣のトラックからの情報が混入し、再生
情報のC/Nが低下する現象を言う。媒体の記録密度を
上げるためにトラック幅を狭くした場合にクロストーク
を避けるためには、そのトラック幅に合わせてスポット
径もクロストークが生じない程小さくしてやる必要があ
る。しかし、スポット径をある値以下に小さくするよう
に光学系を設計するのは簡単にはできない。従って、媒
体の記録密度向上を進めていくと、光スポットが複数の
トラックにまたがり、クロストークが避けられない状況
となる。
【0005】従来より、クロストークの問題を解決する
手段は種々提案されている。例えば特開平2−9029
号公報には、記録再生用光源からディスク上のトラック
に照射したレーザ光ビームの戻り光から得られる信号に
含まれる隣接トラックからのクロストーク成分を減少さ
せるために、前記ディスク上の照射ビームの反射光から
得られる信号から該照射ビームに対して半径方向に隣接
させた2つのサイドビームの反射光から得られる信号を
減算してサイドビームに含まれる隣接トラック情報を減
ずることにより、クロストーク成分を除去するようにし
た装置が開示されている。
【0006】また、特開平3−178040号公報に
は、照射した光ビームの反射光を基にディスクより再生
されるアナログ信号をA/D変換により一旦デジタル信
号に変換した後、デジタル遅延回路を経た信号を適当に
制御されたデジタル周波数可変フィルタに通すことによ
り、隣接トラックからの再生信号と中央のトラックから
の再生信号とをデジタル的に処理してクロストークを低
減するようにした装置が開示されている。
【0007】以上の各従来例では、再生用の光ビームと
共に隣接トラックに照射したクロストーク低減用の光ビ
ームを用いて各再生信号を処理することにより、隣接ト
ラックからのクロストーク成分を除去できるようになっ
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の各従来例におい
ては、いずれも1本のトラックを再生するに当たって、
再生用の光ビームに加えてクロストーク低減用の2本の
光ビームを必要としている。従って、マルチトラック再
生方式に対して考えると、n本のトラックを同時再生す
るときにはn+2本の光ビームが必要となる。このた
め、光学系やサーボ系を含む装置構成が複雑になってし
まう問題点がある。
【0009】マルチトラック再生方式においては、発生
させる光ビームの数はできるだけ少ないほうが望まし
い。なぜなら、光ビームの数が増えた分だけ全ての光ビ
ームのフォーカス制御、トラック制御を完全に行うこと
が困難となるからである。また、再生転送レートの向上
に関連して、シーク速度の向上のための光源を含むピッ
クアップの軽量化に当たっても光源が増加するので不利
となる。
【0010】本発明は、これらの事情に鑑みてなされた
もので、高密度な記録媒体からマルチトラック再生方式
でn(nは2以上の整数)本のトラックを同時に再生す
る場合においても、n本の光ビームだけでクロストーク
の影響なく各トラックの情報を再生することが可能な光
学的情報再生装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による光学的情報
再生装置は、複数のトラックを持つ光学的記録媒体に照
射した光ビームから情報を再生する装置において、n
(nは2以上の整数)本の光ビームを発生する光ビーム
発生手段と、この光ビームを前記光学的記録媒体に導く
光学手段とを有し、前記光ビームの各々が前記複数のト
ラックのうちの同じn本のトラックを同時に照射すると
共に、前記光ビームにより前記光学的記録媒体上に生じ
るn個の光スポットの各々の中心点は前記トラックに沿
った異なる直線上に位置しており、さらに、前記光学的
記録媒体で反射され、前記n本のトラックからの情報が
混在した前記n本の光ビームを検出するn個の光検出手
段と、このn個の光検出手段の出力に基づいて、前記n
本のトラックからの情報を分離して演算する演算手段と
を有するものである。
【0012】
【作用】光ビーム発生手段及び光学手段によって光学的
記録媒体に導かれたn本の光ビームは、各々が前記複数
のトラックのうちの同じn本のトラックを同時に照射す
ると共に、前記光ビームにより前記光学的記録媒体上に
生じるn個の光スポットの各々の中心点は前記トラック
に沿った異なる直線上に位置している。そして、n個の
光検出手段により前記光学的記録媒体で反射され、前記
n本のトラックからの情報が混在した前記n本の光ビー
ムを検出し、演算手段によって、前記n個の光検出手段
の出力に基づいて、前記n本のトラックからの情報を分
離して演算する。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1ないし図5は本発明の第1実施例に係り、図
1は第1実施例の概略の構成及び作用を説明するための
説明図、図2は光学系の構成を示す構成説明図、図3は
記録媒体上のスポット及び媒体からの反射光の光検出器
上での光量分布を示す説明図、図4は光ビームの制御及
び再生信号の処理を行う信号処理部の構成を示すブロッ
ク図、図5は図4中のクロストークキャンセル回路の構
成を示すブロック図である。
【0014】まず、図1を用いて本実施例の概略の構成
及び作用を説明する。ここでは簡単のため2つの光ビー
ムを用いて記録媒体上の2本のトラックから情報を再生
する場合について述べる。なお、本実施例では光学的記
録媒体として光磁気ディスクを用いる装置の例を挙げ
る。
【0015】光磁気ディスクは、ディスク上の記録面に
グルーブ(案内溝)3とランド4とが周期的に繰り返し
て設けられており、ランド4のトラック2a〜2d上に
光磁気ドメイン等によって情報が記録されている。
【0016】本実施例の光学的情報再生装置は、前記ト
ラック2上に2つの光ビームのスポットを照射して2本
のトラックの情報を同時に再生するように光学系及び信
号処理部が構成されている。
【0017】再生時において、一方のスポット1aは、
トラック2bの中心に対しトラック2c側にdだけシフ
トするようにして反対側のトラック2a上にはスポット
がかからないように配置されており、トラック2bの信
号成分を主に再生し、またトラック2cの信号成分の一
部を再生するようになっている。他方のスポット1b
は、同様にトラック2cの中心に対しトラック2b側に
dだけシフトするようにして反対側のトラック2d上に
はスポットがかからないように配置されており、トラッ
ク2cの信号成分を主に再生し、またトラック2bの信
号成分の一部を再生するようになっている。
【0018】このようにスポット1a,1bをトラック
2に対して配置する際のトラッキング制御について説明
する。ここでは、例えば2つのスポット1a,1bのう
ちのどちらか1つのスポットによる再生信号からプッシ
ュプル信号を生成し、この信号にオフセットを加えてト
ラックエラー信号とすることによりトラックセンターか
ら各スポットを所定量(ここではd)シフトさせるよう
にする。このスポット1a,1bによってトラック2
b,2cの情報の再生を行う。
【0019】次に、スポット1a,1bによる再生信号
を基に2つのトラック2b,2c上の信号成分を独立し
て再生するための信号処理について説明する。
【0020】ここで、スポット1a,1bがdだけシフ
トすることにより他方のスポットが主に再生するトラッ
ク上の信号をお互いに一部再生する量を簡単のため、主
に再生するトラックの信号成分の1/4ずつとする。
【0021】すると、スポット1aによる再生信号Sa
は、 Sa =SA +1/4SB ……(1) スポット1bによる再生信号Sb は、 Sb =SB +1/4SA ……(2) 但し、SA はトラック2b上の信号成分 SB はトラック2c上の信号成分 と表せる。
【0022】前記スポット1aによる再生信号Sa は加
算器5及び減算器6に、スポット1bによる再生信号S
b はディレイライン7を介して加算器5及び減算器6に
それぞれ入力されるようになっている。この加算器5と
減算器6とによってそれぞれのスポット1a,1bの再
生信号から和信号と差信号を生成する。
【0023】ここで、ディスク上の2つのスポット1
a,1bの位置は、図1に示したように、ディスク回転
方向に対しスポット1aの方がスポット1bに対し後方
にある。よって2つのスポット1a,1bの再生信号に
時間差が発生するため、スポット1bの再生信号にディ
レイライン7を通し、時差を補正しておく。なお、2つ
のスポットがディスク半径方向に隣り合うように配置さ
れている場合は、ディレイライン7は必要ない。
【0024】加算器5,減算器6においてそれぞれ生成
される和信号と差信号は、(1),(2)式を用いる
と、 Sa +Sb ={(1)+(2)}=5/4(SA +SB ) ……(3) Sa −Sb ={(1)−(2)}=3/4(SA −SB ) ……(4) となる。
【0025】そして、加算器5,減算器6の出力は、そ
れぞれゲイン可変器8a,8bによって所定の倍率で増
幅あるいは減衰された後、加算器9及び減算器10にそ
れぞれ入力されるようになっている。この加算器9と減
算器10とによってゲイン可変器出力の和信号と差信号
を生成する。
【0026】ここでゲイン可変器の倍率を8aは2/5
倍、8bは2/3倍に設定し、(3),(4)式を用い
てゲイン可変器8a,8bの出力信号を表すと、それぞ
れ 2/5(Sa +Sb )=1/2(SA +SB ) ……(5) 2/3(Sa −Sb )=1/2(SA −SB ) ……(6) となる。
【0027】加算器9において加算後の出力信号は、
(5)+(6)より 2/5(Sa +Sb )+2/3(Sa −Sb )=SA ……(7) となり、同様に減算器10において減算後の出力信号
は、(5)−(6)より 2/5(Sa +Sb )−2/3(Sa −Sb )=SB ……(8) となる。従って、以上の演算を行うことによりトラック
2b上の信号成分SA とトラック2c上の信号成分SB
とを独立にかつ同時に抽出できる。
【0028】以上の概略の構成及び作用によって本実施
例の原理について説明したが、前記2つのスポットのト
ラックセンターからのシフト量は必ずしも同量のdであ
る必要はなく、それぞれd1 ,d2 としてゲイン可変器
8a,8bの倍率を調整すれば前記と同様の効果が得ら
れる。
【0029】記録時は、図示しないが、一方のスポット
がトラックセンターに位置するようにトラッキング制御
を行う。すなわち、再生時にスポットをシフトさせるた
めに用いたオフセットをカットし、トラックエラー信号
を生成するスポット(トラッキングスポット)のみで記
録を行う。
【0030】次に、図2ないし図5を参照して本実施例
の光学系及び信号処理部の具体的な構成を説明する。
【0031】図2に光学系の構成を示す。光学系を構成
するピックアップ部には、レーザダイオード等からなる
光源11,12が設けられており、光源11,12のそ
れぞれの出射光軸上には光源11,12からの出射光を
発散光から平行光に変換するコリメートレンズ13,1
4が設けられ、さらに該2つの出射光をほぼ同一軸上に
揃えるためのコリニア用プリズムで構成されたビームス
プリッタ15が設けられている。本実施例では、光源1
1及びコリメートレンズ13の位置を適当に選ぶことに
より光源11,12からの2つの出射光線の軸をθだけ
ずらしてある。また、整形プリズム16が設けられ、ビ
ームスプリッタ15からの両光線は、整形プリズム16
を透過することにより光束断面が楕円から円形状に変換
されるようになっている。
【0032】整形プリズム16の後方には偏光ビームス
プリッタ17が設けられ、整形プリズム16を透過した
両光線は、偏光ビームスプリッタ17で一部反射し、一
部透過する。偏光ビームスプリッタ17の反射光線側に
は臨界角プリズム18、光検出器19,20が設けら
れ、偏光ビームスプリッタ17で反射した両光線は、臨
界角プリズム18へ入射し、光源11,12からの光線
がそれぞれ透過、反射して光検出器19,20で受光さ
れるようになっている。
【0033】ここで、臨界角プリズム18は、光源11
の光線に対しては入射角が臨界角よりも小さく設定さ
れ、約100%の透過光が光検出器19に入射するよう
になっている。この透過光を光検出器19で光電変換す
ることにより光源11の光量が検出でき、光検出器19
の出力は光源11の光量制御モニタとして用いられる。
また、臨界角プリズム18は、光源12の光線に対して
は入射角が臨界角よりも大きく設定され、約100%の
反射光が光検出器20に入射するようになっている。こ
の反射光を光検出器20で光電変換することにより光源
12の光量が検出でき、光検出器20の出力は光源12
の光量制御モニタとして用いられる。このような構成に
より、2つの光源11,12の光量制御を独立に行うこ
とができる。
【0034】一方、偏光ビームスプリッタ17の透過光
線側には対物レンズ21が設けられ、偏光ビームスプリ
ッタ17を透過した両光線は対物レンズ21により記録
媒体22上に集光されるようになっている。両光線は軸
がθだけずれているので、記録媒22上の集光スポット
は、図2及び図3に示すようにそれぞれ23,24(図
1では1a,1b)のような配置となり、半径方向にP
の間隔で集光される。
【0035】記録媒体22にはグルーブ25,26の間
のランド27にトラック28,29が設けられ、トラッ
ク28,29上に図中斜線で示す光磁気ドメインが形成
されており、スポット23はトラック28に大部分がト
ラック29に一部がかかるように集光され、スポット2
4はトラック29に大部分がトラック28に一部がかか
るように集光される。また、これらのスポット23,2
4は、それぞれ端部が記録媒体のグルーブ25,26に
かかるように位置付けられている。
【0036】記録媒体22上のトラック28,29の磁
化の向きにより両光線の直線偏光は±θk のカー回転を
受けて再び対物レンズ21を透過し、偏光ビームスプリ
ッタ17で光磁気信号成分であるS偏光成分は100%
反射され、信号成分でないP偏光成分は約70%反射さ
れる。この記録媒体22からの光線の反射光線側にはλ
/2板30が設けられ、偏光ビームスプリッタ17で反
射された両光線は方位22.5°に設定されたλ/2板
30を透過することにより両光線の直線偏光方位が45
°回転する。
【0037】λ/2板30の後方にはフォーカスエラー
信号検出及び両光線を分離するための臨界角プリズム3
1が設けられ、λ/2板30を透過した光線は臨界角プ
リズム31へ入射するようになっている。臨界角プリズ
ム31へ入射する両光線のうち、光源11を出射した光
線は臨界角よりもわずかに小さい角度で入射するよう
に、また、光源12を出射した光線は臨界角よりもわず
かに大きい角度で入射し、その入射角が反射率約70%
となるように臨界角プリズム31が設定されている。従
って、光源11を出射した光線は、臨界角プリズム31
でほぼ100%透過して偏光ビームスプリッタ32へ入
射し、偏光ビームスプリッタ32でS偏光は100%反
射され、P偏光は100%透過して、それぞれ4分割光
検出器33,34へと導かれる。一方、光源12を出射
した光線は、臨界角プリズム31で約70%反射されて
32と同じ特性の偏光ビームスプリッタ35へ入射し、
偏光ビームスプリッタ35でS偏光は100%反射さ
れ、P偏光は100%透過して、それぞれ4分割光検出
器36,37へと導かれる。
【0038】4分割光検出器33,34,36,37上
における光量分布は、図3の下側に示すような分布とな
る。簡単のため、図では光検出器33と34,光検出器
36と37を重ねて表してある。ここで、図中の斜線部
はグルーブの部分により回折された±1次回折光を示し
ている。
【0039】次に、光検出器19,20及び33,3
4,36,37の出力信号を基に光ビームの制御及び再
生信号の処理を行うための信号処理部の構成を図4に示
す。
【0040】光量制御モニタ用の光検出器19,20
は、それぞれレーザ発光量制御回路(1) 39,(2) 40
に接続され、レーザ発光量制御回路(1) 39,(2) 40
において光検出器19,20の出力を基にCPU41か
らの指示によって光源11(LD(1) ),光源12(L
D(2) )の発光量が制御されるようになっている。すな
わち、光源11,12の出射光は一部が偏光ビームスプ
リッタ17及び臨界角プリズム18によって取り出され
て光検出器19,20で受光され、この光検出器19,
20で検出された光量を示す信号を基にレーザ発光量制
御回路(1) 39,(2) 40によって光源11,12がそ
れぞれ独立に所定の発光量になるように制御される。こ
れにより、記録媒体22上に照射される各スポット2
3,24の光量が制御される。従って、2つの光スポッ
トを独立に記録/再生動作させることが可能であり、ま
た同時再生,同時記録を行うことも可能となる。
【0041】4分割光検出器33,34,36,37
は、各トラックの再生信号の抽出やフォーカスエラー信
号、トラックエラー信号の生成のために加算減算等の演
算を行う光検出器出力信号演算回路42に接続され、4
分割光検出器33,34,36,37の出力を基に光検
出器出力信号演算回路42において各種演算が行われる
ようになっている。
【0042】フォーカスエラー信号は一方の光源12の
スポット24からの光線を受光する光検出器36,37
の出力を基に生成する。また、トラックエラー信号につ
いては、記録媒体上の2つのスポット23,24は、図
3に示したように、それぞれ端部がグルーブ25,26
に重なるように配置され、このスポット23,24から
の光線が光検出器33,34,36,37で受光される
ため、トラックエラー信号は光検出器33,34,3
6,37のそれぞれの片側の出力を基に生成することが
できる。
【0043】ここで、光検出器33a,33b,33
c,33dのそれぞれの出力をS(33a) ,S(33b) ,S
(33c) ,S(33d) 、光検出器34a,34b,34c,
34dのそれぞれの出力をS(34a) ,S(34b) ,S(34
c) ,S(34d) 、光検出器36a,36b,36c,3
6dのそれぞれの出力をS(36a) ,S(36b) ,S(36c)
,S(36d) 、光検出器37a,37b,37c,37
dのそれぞれの出力をS(37a) ,S(37b) ,S(37c) ,
S(37d) とすると、フォーカスエラー信号は、 {S(36c) +S(36d) +S(37c) +S(37d) } −{S(36a) +S(36b) +S(37a) +S(37b) } ……(9) トラックエラー信号は、 {S(33a) +S(33b) +S(34a) +S(34b) } −k{S(36a) +S(36b) +S(37a) +S(37b) } ……(10) となる。
【0044】(9),(10)式を基に光検出器出力信号
演算回路42でフォーカスエラー信号43とトラックエ
ラー信号44を生成する。フォーカスエラー信号43は
フォーカスサーボ回路45に、トラックエラー信号44
はトラッキングサーボ回路46にそれぞれ入力され、こ
れらのエラー信号の残差がゼロになるようにフォーカス
サーボ回路45とトラッキングサーボ回路46とによっ
てアクチュエータ47が駆動される。これにより、所定
の発光量に保たれた光源11及び12のレーザ光が、対
物レンズ21を通してトラック28,29上に所定のス
ポット径で照射され、このときスポット23,24は常
に合焦状態となるように、また図3のようにトラックに
対して所定の位置に制御される。
【0045】なお、トラックエラー信号は、通常の3ビ
ーム方式のように、2つのビームの和光量同士を差動演
算することにより生成することもできる。
【0046】また、光検出器出力信号演算回路42にお
いて、記録媒体上にピットまたは磁化ドメインで記録さ
れている情報の再生を行うために、4分割光検出器3
3,34,36,37の出力信号から以下のように光磁
気信号(1) ,(2) 、和信号(1),(2) を演算して生成す
る。
【0047】光磁気信号(1) {S(34a) +S(34b) +S(34c) +S(34d) } −{S(33a) +S(33b) +S(33c) +S(33d) } ……(11) 光磁気信号(2) {S(37a) +S(37b) +S(37c) +S(37d) } −{S(36a) +S(36b) +S(36c) +S(36d) } ……(12) 和信号(1) {S(34a) +S(34b) +S(34c) +S(34d) } +{S(33a) +S(33b) +S(33c) +S(33d) } ……(13) 和信号(2) {S(37a) +S(37b) +S(37c) +S(37d) } +{S(36a) +S(36b) +S(36c) +S(36d) } ……(14) すなわち、(11)式に基づく演算処理で図3のトラック
29からのクロストーク成分を含んだトラック28の光
磁気信号(1) 48を、(12)式に基づく演算処理でトラ
ック28からのクロストーク成分を含んだトラック29
の光磁気信号(2) 49を得る。また、(13)に基づく演
算処理でトラック29からのクロストーク成分を含んだ
トラック28の和信号(1) 50を、(14)式に基づく演
算処理でトラック28からのクロストーク成分を含んだ
トラック29の和信号(2) 51を得る。
【0048】このようにして得られた光磁気信号(1) ,
(2) 及び和信号(1) ,(2) は、クロストークキャンセル
回路(1) 52,(2) 53にそれぞれ入力されて演算さ
れ、CPU41によって制御されるスイッチSW1,S
W2を介してデータ再生回路(1) 54,(2) 55に入力
され、データ再生回路(1) 54,(2) 55によりトラッ
ク28,29の情報が再生されてCPU41に送られる
ようになっている。
【0049】クロストークキャンセル回路(1) 52及び
クロストークキャンセル回路(2) 53の構成を図5に示
す。このクロストークキャンセル回路は図1の演算回路
の構成とほぼ同様になっている。
【0050】光磁気信号(1) 48と光磁気信号(2) 49
はクロストークキャンセル回路(1)52に、和信号(1)
50と和信号(2) 51はクロストークキャンセル回路
(2) 53にそれぞれ入力されるようになっている。光磁
気信号(1) 48及び和信号(1)50の入力部には、それ
ぞれ可変ディレイライン(1) 56,(2) 57が設けられ
ており、ディスクの走査方向の前方側の集光スポット2
3による光磁気信号(1)と和信号(1) は可変ディレイラ
イン(1) 56,(2) 57を通って、走査方向の後方側の
集光スポット24による光磁気信号(2) 及び和信号(2)
との時間ずれをそれぞれ補正される。
【0051】そして、図1と同様に加算器58,減算器
59、増幅器60,61、加算器62,減算器63が設
けられ、時間ずれが補正された光磁気信号(1) と光磁気
信号(2) を基に、加算器58で(3)式と同様の演算を
行って和を求めて増幅器60で(5)式と同様の掛算を
行い、また、減算器59で(4)式と同様の演算を行っ
て差を求めて増幅器61で(6)式と同様の掛算を行
う。さらに、増幅器60,61の出力信号より、加算器
62で(7)式と同様の演算を行うことにより、トラッ
ク29からのクロストーク成分が除去されたトラック2
8の光磁気信号(1) ′71が、また減算器63で(8)
式と同様の演算を行うことにより、トラック28からの
クロストーク成分が除去されたトラック29の光磁気信
号(2) ′72が得られる。
【0052】和信号(1) と和信号(2) についても、加算
器64,減算器65、増幅器66,67、加算器68,
減算器69によって、光磁気信号(1) と光磁気信号(2)
の場合と同様の演算処理を行うことにより、クロストー
ク成分が除去された和信号(1) ′73と和信号(2) ′7
4が得られる。
【0053】トラック29からのクロストーク成分が除
去されたトラック28の光磁気信号(1) ′と和信号(1)
′はスイッチSW1を介してデータ再生回路(1) 54
に入力される。すなわち、光磁気信号(1) ′と和信号
(1) ′はディスクのフォーマットに従ってCPU41に
よりSW1で選択され、データ再生回路(1) 54によっ
てトラック28に記録されている情報が再生される。
【0054】また、トラック28からのクロストーク成
分が除去されたトラック29の光磁気信号(2) ′と和信
号(2) ′はスイッチSW2を介してデータ再生回路(2)
55に入力される。すなわち、光磁気信号(2) ′と和信
号(2) ′はディスクのフォーマットに従ってCPU41
によりSW2で選択され、データ再生回路(2) 55によ
ってトラック28の情報とは独立してトラック29に記
録されている情報が再生される。
【0055】そして、データ再生回路(1) 54及び(2)
55の出力は、図示しない復調回路を含む光ディスクド
ライブ制御回路(ODC)へ送られ復調される。
【0056】以上に示した構成及び再生方法により、従
来クロストーク低減のためにはn本のトラックの再生信
号を読み出すためにn+2個のビームを必要としていた
のに対し、n個のビームでn本のトラック上の再生信号
をクロストークを低減しかつ同時に再生することができ
る。また、簡単なアナログ演算回路のみで信号処理を行
えるため信号処理回路構成を簡略化でき、また、信号処
理回路として独立した複数のデータ再生回路を備えるこ
とによって、クロストーク成分が除去された複数トラッ
クの信号を同時に再生することができる。
【0057】また、従来1つのトラックに対して1つの
ビームスポットのみを照射して再生を行っていたのに比
べて、本実施例では複数のビームをそれぞれ複数のトラ
ックにまたがるように照射してクロストーク成分を除去
するようにしているため、スポット間隔を詰めて再生す
ることが可能となり、トラックピッチを小さくすること
により記録媒体の高密度化が実現できる。従って、再生
転送レートの向上のため高密度な記録媒体からマルチト
ラック再生方式でn本のトラックを同時に再生する場合
において、n本の光ビームだけでクロストークの影響な
く各トラックの情報を再生することが可能となる。
【0058】さらに、本実施例では独立した複数のレー
ザ発光量制御回路を具備しているため、複数トラックの
同時記録も可能である。また、トラッキング制御につい
ても、n本のトラックに対してn個のスポットのみで両
端のスポットのプッシュプル信号を使うことにより可能
である。
【0059】なお、本実施例では光学系において2個の
光線の分離方法として、臨界角プリズムを用いている
が、他の方法として、2波長光源を用いてダイクロイッ
クミラーで分離しても良い。また、直線偏光方向の直交
した2つの光線を用いて、偏光ビームスプリッタで分離
する方法でも良い。
【0060】前述した実施例では集光スポットが2個の
場合について述べているが、これに限らず、3個以上の
場合についても同様にクロストークの影響なく複数トラ
ックの情報を同時に再生することができる。
【0061】スポットの配置構成の第1の変形例とし
て、3つのスポットを用いた例を図6に示す。
【0062】第1の変形例は図1の第1実施例に対して
トラックピッチを詰めて高密度化したものであり、ディ
スク上に3つのスポット81a〜81cがそれぞれ3つ
のトラック82b,82c,82d上に照射されてい
る。
【0063】中央のスポット81bは、トラック82c
の中心に位置してトラック82cの信号成分を主に再生
し、両隣のトラック82b,82d上にも一部かかって
いる。よって、図6の配置においてスポット81bによ
る再生信号Sa は、 Sa =3/10SA +SB +3/10SC ……(15) 但し、SA はトラック82b上の信号成分 SB はトラック82c上の信号成分 SC はトラック82d上の信号成分 となる。
【0064】スポット81aは、トラック82cの中心
に対し、トラック82b側にdだけシフトしており、ト
ラック82cの信号成分と共に両隣のトラック82bと
82d上の信号成分も同様に再生するが、トラック82
b側の信号成分をトラック82d側の信号成分より多く
再生する。よって、図6の配置においてスポット81a
による再生信号Sb は、 Sb =7/10SA +8/10SB +1/10SC ……(16) となる。
【0065】スポット81cは、トラック82cの中心
に対し、トラック82d側にdだけシフトしており、ト
ラック82cの信号成分と共に両隣のトラック82bと
82d上の信号成分も同様に再生するが、トラック82
d側の信号成分をトラック82b側の信号成分より多く
再生する。よって、図6の配置においてスポット81c
による再生信号SC は、 Sc =1/10SA +8/10SB +7/10SC ……(17) となる。
【0066】3つの信号成分SA ,SB ,SC を独立に
取り出すには、3つの方程式(15),(16),(17)よ
り3つの変数SA ,SB ,SC を求めればよく、同時に
3つのトラックの信号を再生することが可能である。こ
こでは、演算回路については特に示さないが、前述の実
施例とほぼ同様にして演算を行うことにより隣接トラッ
クからのクロストーク成分が除去された3つのトラック
の信号成分を独立に抽出することができる。なおこのと
き、トラックエラー信号の検出は両端のスポットからプ
ッシュプル法で行うことができる。
【0067】以上のように、隣接するトラックのクロス
トーク成分を除去して複数のトラックの信号成分を独立
して再生するためには、n本のトラックを同時に照射し
て再生する場合トラックの信号成分としてn個の未知数
が存在し、これらを演算によって求めるためにはn個の
独立した方程式が必要となる。従って、n本のトラック
を独立して同時に再生するにはn個のスポットがn本の
トラックに対して存在すればよい。このn個のスポット
は、各スポットのn本のトラックに対するまたがり方が
全て異なるようにすれば、各スポットにおける再生信号
よりn個の独立した方程式が生成でき、n本のトラック
の信号成分を独立して抽出できる。
【0068】このとき、各スポットとトラックとの関係
は以下の条件を満たすようになっている。すなわち、 ランド幅 :W グルーブ幅 :S 1つのスポット径:D とすると、 nW+(n−1)S<nD ……(18) 但し、D=kλ/NA (中心強度の1/e2 のとき) となるようにスポット径及び媒体のランド幅、グルーブ
幅が設定される。
【0069】同様の考え方をすれば、4本のトラックを
4個のスポットで再生することも可能である。4つのス
ポットを用いた例として、スポットの配置構成の第2の
変形例を図7に、第3の変形例を図8に示す。
【0070】図7の第2の変形例では、トラック方向に
スポット径が短い楕円形状の4つのスポット83a,8
3b,83c,83dが、4つのトラック上に各スポッ
トで異なるようにそれぞれ複数のトラックにまたがって
配置されている。このようなスポット形状及び配置によ
れば、前記実施例と同様にクロストークの影響なく複数
トラックの情報を同時に再生することができる効果に加
えて、各トラックの信号成分の分解能を向上でき、さら
に高密度化を図ることができる。
【0071】図8の第3の変形例は、図1の第1実施例
で示した2つのスポットを2組用いたものであり、4つ
のスポット84a,84b,84c,84dのうち、2
つずつで1組となって各組がそれぞれ2つのトラック上
に各スポットで異なるように複数のトラックにまたがっ
て配置されている。このようにスポットを配置した場合
も同様にクロストークの影響なく複数トラックの情報を
同時に再生することができる。
【0072】図9ないし図11は本発明の第2実施例に
係り、図9は記録媒体上のスポットの配置構成を示す説
明図、図10は記録媒体のランド及びグルーブの第1の
構成例を示す断面説明図、図11は記録媒体のランド及
びグルーブの第2の構成例を示す断面説明図である。
【0073】第2実施例は、トラッキング用のスポット
を設けた例であり、装置構成は図示しないが、光学系に
おいて例えば図2の構成の光路中に回折格子(グレーテ
ィング)等を配設して構成されている。
【0074】このグレーティングにより、1つの光源か
ら出射されたビームは1つのメインビームと2つのサブ
ビームとに分離され、2つの光源を用いた場合は例えば
図9に示すようにディスク上へ集光される。
【0075】ディスクにはグルーブ85とランド86と
が周期的に繰り返して設けられ、ランド86には2本の
トラック87,88が形成されている。一方の光源から
出射されたメインビームはディスクへ集光されてメイン
スポット89aへ集光される。また、2本のサブビーム
は同様にディスクへ集光されてサブスポット90a,9
1aへ集光される。他方の光源から出射されたビームは
同様に、1つメインスポット89bと2つのサブスポッ
ト90b,91bへ集光され、合計6つのスポットがデ
ィスク上に集光されることとなる。
【0076】このようにスポットを照射した場合におい
ても、メインスポットについては前述の第1実施例と同
様に2つのスポットが2つのトラックに対して各スポッ
トで異なるようにまたいで配置されているため、メイン
スポット89a及び89bより取り出される信号成分を
第1実施例と同様に演算することによって、クロストー
クの影響のない記録情報信号を2つのトラックから同時
に再生することができる。
【0077】ここで、本実施例におけるトラックエラー
信号の検出方法を以下に示す。本実施例では、各々のビ
ームのサブスポットからの情報を演算することによりト
ラックエラー信号を生成することができる。
【0078】図10に示すように記録媒体においてラン
ド及びグルーブが構成されている場合は、各スポット8
9a,90a,91a,89b,90b,91bによる
再生信号をそれぞれS(89a) ,S(90a) ,S(91a) ,S
(89b) ,S(90b) ,S(91b)とすると、トラックエラー
信号は、 S(90a) −a・S(91b) または S(90a) −b・S(90b) または S(91a) −c・S(91b) または S(91a) −d・S(90b) または {S(90a) +S(91a) }−e・{S(90b) +
S(91b) } 但し、a〜eは定数 の演算を行うことによって得ることができる。なお、定
数a〜eはトラックエラー信号の演算を行う際の増幅器
のゲインに相当するものである。
【0079】また、 図11に示すように記録媒体にお
いてランド及びグルーブが構成されている場合は、トラ
ックエラー信号は、 S(90a) −f・S(91a) または S(90a) −g・S(90b) または S(91b) −h・S(90b) または S(91b) −i・S(91a) または {S(90a) +S(91b) }−j・{S(91a) +
S(90b) } 但し、f〜jは定数 の演算を行うことによって図10の場合と同様に得るこ
とができる。
【0080】以上のように本実施例によれば、2つのビ
ームをメインビームとサブビームとに分離してランド部
に集光させ、サブスポットによってトラックエラー信号
を検出することができると共に、メインスポットによっ
てクロストークの影響なく記録情報信号を複数のトラッ
クから同時に再生することができる。すなわち、3ビー
ム法によりトラッキング制御を行えると共に、複数スポ
ットによってクロストークを低減して複数のトラックの
同時再生を行うことができる。本実施例のトラッキング
制御方法では、記録媒体上のトラッキング制御用トラッ
クガイド(オンランド記録の場合はグルーブ,オングル
ーブ記録の場合はランド)を極力減らすことができ、ト
ラック密度をより高めることが可能となる。
【0081】なお、前述の第1実施例のように、ランド
部に多数のスポットを集光させ、それぞれのスポットか
ら記録情報信号を得るような場合においても、本実施例
と同様に両端のスポットまたは片側端部のスポットによ
る再生信号の演算を行うことによってトラックエラー信
号を得ることができ、各トラックの記録情報信号を独立
して再生することができる。
【0082】図9のように1つのランド部に複数のトラ
ックが存在し、この複数のトラックに対して複数のスポ
ットを照射するようにした場合は、 ランド幅 :W 1つのスポット径 :D 同時再生を行うトラック数:N とすると、 W<N×D ……(19) の条件を満たすようにスポット径及び媒体のランド幅、
トラックピッチ等が設定される。
【0083】図12ないし図17は本発明の第3実施例
に係り、図12はサンプルサーボ方式の装置の光学系の
構成を示す説明図、図13は記録媒体上のサンプルサー
ボ用のウォブルドピットを示す説明図、図14はディス
クのサーボ領域における再生信号を示す説明図、図15
は図14の信号よりトラックエラー信号を検出するため
の信号処理部の構成を示すブロック図、図16はウォブ
ルドピット間に設けられた2つのトラックに2つのスポ
ットを照射した場合のディスクのサーボ領域における再
生信号を示す説明図、図17は図16の信号よりトラッ
クエラー信号を検出するための信号処理部の構成を示す
ブロック図である。
【0084】第4実施例は、サンプルサーボ方式の装置
に第1実施例の信号再生部の構成を適用した例である。
【0085】まず、一般的なサンプルサーボ方式の情報
再生装置について説明する。図12は光学系の構成を示
したものであり、(b)は(a)のA−A線断面図であ
る。サンプルサーボ方式の装置の光学系としては、半導
体レーザ100と、半導体レーザ100からの出射光を
平行ビームにするコリメータレンズ101と、半導体レ
ーザ100からの直線偏向の光を円偏向に変換する1/
4λ板103と、前記平行ビームをディスク106上に
集束させる対物レンズ105と、ディスク106上のト
ラックに対物レンズ105の焦点を結ばせ、かつ該トラ
ックにビームスポット111を追従させるためのアクチ
ュエータ104と、ディスク106からの戻り光を半導
体レーザ100からの入射光から分離するためのビーム
スプリッタ102と、ビームスプリッタ102からの戻
り光をフォーカス検出用ディテクタ110及びトラッキ
ング検出用ディテクタ109に入射させるための集光レ
ンズ107と、フォーカスエラー信号検出用のナイフエ
ッジ108とを備えて構成されている。
【0086】このように構成された光学系においては、
フォーカスエラー信号の検出はナイフエッジ法により、
トラックエラー信号の検出はプッシュプル法によりそれ
ぞれ検出するようになっている。
【0087】図13はサンプルサーボ方式のディスク上
にエンボスにより予めチドリ状に記録されているサーボ
用ウォブルドピット112を示している。図示されてい
るように、ディスクの各トラックは一周を1000以上
のサーボセクタで分割されており、各サーボセクタの頭
には前記ウォブルドピットがトラック中心から反対方向
に互いにずらして予め設けられている。
【0088】次に、図14及び図15を参照してウォブ
ルドピットからトラックエラー信号を検出する方法を説
明する。
【0089】図14に示すように、トラック中心に対し
て反対方向にずらしてある2つのウォブルドピット11
2の付近をビームスポット111が通過するときには、
トラックエラー検出用ディテクタ109からは信号e
(t) が得られる。ここで、もしビームスポット111が
図示しているように片側に寄っていると、2つのウォブ
ルドピット112を通過する時の信号e(t) のピークレ
ベルは、図のようにビームが寄っている側のウォブルド
ピットを通過する時に大きくなり、反対側のウォブルド
ピットを通過する時は小さくなる。
【0090】従って、図15に示す回路により各ウォブ
ルドピットを通過するときのe(t)のレベルをそれぞれ
サンプルホールド回路113,114で図14のSH
1,SH2のタイミングでサンプリングして、差動アン
プ115によって2つのレベルの差をとることによっ
て、トラックエラー信号(TES)を生成することがで
きる。生成されたトラックエラー信号は、位相補償回路
116,ドライバアンプ117を介して、アクチュエー
タ104に駆動制御するための信号として入力され、ト
ラッキング制御が行われる。
【0091】以上のサンプルサーボを、複数のトラック
に複数のスポットを照射してクロストークの影響なく複
数の信号を独立して同時に再生する本実施例の構成に適
用した場合について図16及び図17を参照して説明す
る。ここでは、チドリ状にサーボ領域に設けられた2つ
のウォブルドピットの間に2つのトラックを設け、これ
らのトラックに2つのスポットを照射する場合を例に示
す。
【0092】なお、2つのビームスポットによって再生
を行うためには、図12の光学系の入射光路中にグレー
ティングを設けてビームを2つに分離して2つのスポッ
トを生成し、2つの反射光にそれぞれ対応してトラッキ
ング検出用ディテクタを設けるようにすれば良い。この
トラッキング検出用ディテクタはサンプルサーボ方式で
あるため2分割である必要はない。
【0093】ウォブルドピット118の間の2つのトラ
ックには、2つのビームスポット119,120が図1
6のようにトラック直交方向に並んで照射されている。
ウォブルドピット118の近傍をビームスポット11
9,120が通過するときには、各スポットからe1
(t),e2(t)の信号がそれぞれ得られる。
【0094】各スポットから得られた信号e1(t),e2
(t)は、図17に示すサンプルホールド回路121,1
22にそれぞれ入力され、図16のSH1,SH2のタ
イミングでサンプリングされる。そして、差動アンプ1
15によって2つのレベルの差をとることによって、ト
ラックエラー信号(TES)を生成することができ、図
15の場合と同様にウォブルドピット間の2つのトラッ
クを同時に再生する2つのビームスポットのトラッキン
グ制御を行うことができる。
【0095】このとき、e1(t),e2(t)の信号を得るト
ラッキング検出用ディテクタからは、それぞれのトラッ
クのRF信号も同時に検出しており、データ領域におい
て各トラックの信号成分が再生される。従って、前述の
第1実施例と同様の演算を行うことにより、隣接トラッ
クからのクロストークを完全に除去すると同時に2つの
トラックを独立して同時に再生できる。
【0096】なお、図12に示した光学系に図2の光学
系で用いた光学部材(偏光ビームスプリッタ17,32
及びλ/2板30)を入れることにより、光磁気ディス
クへの適用も可能となる。また、本実施例ではウォブル
ドピットの間に2トラックが存在する場合を例にして説
明したが、3トラック以上の複数のトラックの同時記録
再生に対しても同様に適用することも可能である。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
密度な記録媒体からマルチトラック再生方式でn(nは
2以上の整数)本のトラックを同時に再生する場合にお
いても、n本の光ビームだけでクロストークの影響なく
各トラックの情報を再生することが可能となる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図5は本発明の第1実施例に係り、
図1は第1実施例の概略の構成及び作用を説明するため
の説明図
【図2】光学系の構成を示す構成説明図
【図3】記録媒体上のスポット及び媒体からの反射光の
光検出器上での光量分布を示す説明図
【図4】光ビームの制御及び再生信号の処理を行う信号
処理部の構成を示すブロック図
【図5】図4中のクロストークキャンセル回路の構成を
示すブロック図
【図6】スポットの配置構成の第1の変形例を示す説明
【図7】スポットの配置構成の第2の変形例を示す説明
【図8】スポットの配置構成の第3の変形例を示す説明
【図9】図9ないし図11は本発明の第2実施例に係
り、図9は記録媒体上のスポットの配置構成を示す説明
【図10】記録媒体のランド及びグルーブの第1の構成
例を示す断面説明図
【図11】記録媒体のランド及びグルーブの第2の構成
例を示す断面説明図
【図12】図12ないし図17は本発明の第3実施例に
係り、図12はサンプルサーボ方式の装置の光学系の構
成を示す説明図
【図13】記録媒体上のサンプルサーボ用のウォブルド
ピットを示す説明図
【図14】ディスクのサーボ領域における再生信号を示
す説明図
【図15】図14の信号よりトラックエラー信号を検出
するための信号処理部の構成を示すブロック図
【図16】ウォブルドピット間に設けられた2つのトラ
ックに2つのスポットを照射した場合のディスクのサー
ボ領域における再生信号を示す説明図
【図17】図16の信号よりトラックエラー信号を検出
するための信号処理部の構成を示すブロック図
【符号の説明】
1a,1b…スポット 2b,2c…トラック 5,9…加算器 6,10…減算器 8a,8b…ゲイン可変器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小松 久展 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 渡部 純司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 勝原 亘 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 竹内 豊明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のトラックを持つ光学的記録媒体に
    照射した光ビームから情報を再生する光学的情報再生装
    置において、 n(nは2以上の整数)本の光ビームを発生する光ビー
    ム発生手段と、 この光ビームを前記光学的記録媒体に導く光学手段とを
    有し、 前記光ビームの各々が前記複数のトラックのうちの同じ
    n本のトラックを同時に照射すると共に、前記光ビーム
    により前記光学的記録媒体上に生じるn個の光スポット
    の各々の中心点は前記トラックに沿った異なる直線上に
    位置しており、さらに、 前記光学的記録媒体で反射され、前記n本のトラックか
    らの情報が混在した前記n本の光ビームを検出するn個
    の光検出手段と、 このn個の光検出手段の出力に基づいて、前記n本のト
    ラックからの情報を分離して演算する演算手段と、 を有することを特徴とする光学的情報再生装置。
  2. 【請求項2】 前記光学的記録媒体上に生じるn個の光
    スポットは、両端部のスポットが前記n本のトラックに
    外接するトラックにかからないよう該スポットが内側に
    オフセットして配置されることを特徴とする請求項1記
    載の光学的情報再生装置。
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