JPH071217A - スローアウェイ式正面フライス - Google Patents

スローアウェイ式正面フライス

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JPH071217A
JPH071217A JP14101093A JP14101093A JPH071217A JP H071217 A JPH071217 A JP H071217A JP 14101093 A JP14101093 A JP 14101093A JP 14101093 A JP14101093 A JP 14101093A JP H071217 A JPH071217 A JP H071217A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 工具本体11の外周にカートリッジ14が取
り付けられるとともに、このカートリッジ14の先端部
14cの内周側には、外周端20aがカートリッジ14
の内周側を向く面14bに当接する位置決め部材20が
取り付けられている。クランプねじ22をねじ込んでこ
の位置決め部材20を撓ませることにより、カートリッ
ジ14を径方向外側に押圧して撓ませ、チップ17の位
置を後退させて切刃の正面振れ精度を微調整する。 【効果】 熟練や経験を要することなく、かつチップの
数が多い場合であっても、チップ17の位置を容易に微
調整することができ、各チップ17間における切刃17
bの振れの誤差をごく小さいものに抑えて高い正面振れ
精度を得、仕上げ面粗さの良好な、きわめて品位の高い
加工面を形成することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工具本体に多数のスロ
ーアウェイチップ(以下、単にチップと略する。)が装
着されたスローアウェイ式正面フライスに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】この種のスローアウェイ式正面フライス
では、円盤状の工具本体の先端外周部に形成された多数
のチップポケットおよびチップ取付座に、超硬合金等の
硬質材料より成るチップが着脱自在に装着されていて、
工具本体をその軸線回りに回転しつつ送りを与えること
により、このチップの工具外周側と先端側に配置された
切刃によって被削材を切削するようになっている。
【0003】ここで、工具本体にチップを固定する手段
としては、一つには例えば図12(イ)〜(ハ)に示す
ように、工具本体1のチップポケット2の工具回転方向
(図中の矢線T方向)後方側に形成されたチップ取付座
3に、その内壁面3aに一側面4aを当接させてチップ
4を装着するとともに、このチップ4のさらに後方にク
サビ部材5を挿入してチップ4を回転方向側に押圧し、
チップ取付座3の取付面3bとの間でチップ4を狭装し
て固定する手段が知られている。また、他の手段とし
て、例えば図13(イ)〜(ハ)に示すように、チップ
取付座3にシート6を介して装着されたチップ4を、そ
の回転方向前方側に挿入されたクサビ部材5によって回
転方向後方側に押圧して固定する手段も採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
多数のチップ4を備えた正面フライスでは、各チップ4
の切刃4b,4cが工具本体1の軸線O回りに描く回転
軌跡が一致するように各チップ4が取り付けられていな
ければ、すなわち切刃4b,4cに高い振れ精度が備わ
ってなければ、高品位な加工は望むべくもない。そし
て、特に工具本体1の先端側に配置される切刃4bの軸
線O方向の振れ精度、つまり切刃の正面振れ精度が高精
度でなければ、被削材の加工面粗度が劣化して加工の品
位を著しく低下せしめる結果となる。
【0005】しかしながら、この切刃の正面振れ精度を
合わせる際には、例えばセッティングフィクスチャー等
の振れ出し装置を用いたとしても、5μm程度の振れ精
度を得るのが限界であり、チップ4の位置を微調整する
などしてこれ以上の高い切刃振れ精度を求めようとする
場合には、作業者の熟練や経験に頼らざるを得ない。さ
らに、当該正面フライスに装着されるチップ4の数が多
くなるほど、全ての切刃4bに高い振れ精度を与えるの
は困難となり、作業者の熟練等に頼る傾向がいっそう高
くなる。また一方で、チップ取付座の工具基端側の内壁
面とチップとの間にサポータ等を介装して、このサポー
タを種々の寸法のものに交換することにより、チップの
位置の微調整を可能としたスローアウェイ式正面フライ
スも提案されているが、このようなものでもやはり5μ
m程度の振れ精度を得るのが限界であった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、作業者
に高い熟練度や経験を求めることなくチップ位置の微調
整を可能として、高い切刃の正面振れ精度を得ることが
できるスローアウェイ式正面フライスを提供することを
目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決してこの
ような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに回
転される工具本体の外周に、先端部がこの工具本体の径
方向外周側に撓む可撓部を設けるとともに、この可撓部
の内周側には、外周端が上記可撓部に当接して該可撓部
の撓み量を調整可能な位置決め部を設け、さらに上記可
撓部の先端部にはチップ取付座を形成してチップを着脱
自在に取り付け、上記位置決め部による上記可撓部の撓
み量に応じて上記チップの取付位置を上記軸線方向に進
退可能としたことを特徴とする。
【0008】
【作用】このような構成のスローアウェイ式正面フライ
スによれば、工具本体外周に設けられた可撓部は、工具
本体の径方向外周側に撓むことによってその先端部の位
置が工具本体の軸線方向に微小に進退する。ここで、こ
の可撓部の撓み量は、可撓部に内周側から当接する位置
決め部の外周端の当接位置によって調整され、従ってこ
の撓みに伴う可撓部先端の軸線方向の進退も、上記位置
決め部の当接位置に応じて微調整される。そして、この
可撓部の先端にはチップが取り付けられるので、上記位
置決め部の可撓部への当接位置を適宜に設定することに
より、容易かつ正確に各チップの取付位置を微調整する
ことができ、これによって高い切刃の正面振れ精度を得
ることが可能となる。
【0009】
【実施例】図1ないし図4は、本発明の第1実施例を示
すものである。これらの図において工具本体11は鋼材
等から形成されて略円盤状をなし、その中央部には該円
盤の軸線Oに沿って、当該工具本体11を工作機械の主
軸端等に取り付けるための取付穴11aが形成されてい
る。また、この工具本体11の先端側(図1および図2
において下側)の外周部には、該工具本体11の外周面
および先端面に開口するように多数のチップポケット1
2…が形成されており、さらにこれらのチップポケット
12…の工具回転方向(図中の矢線T方向)後方側に
は、上記軸線O方向に沿うように工具本体11の先端か
ら基端側に向けて、凹所13が形成されている。そし
て、この凹所13には、バネ鋼等の弾力性や靱性が比較
的高い、可撓性を有する材質より成るカートリッジ14
がクランプねじ15によって着脱自在に取り付けられて
いて、本実施例における可撓部をなしている。
【0010】上記凹所13は、その底面13aが工具本
体11の軸線O方向先端側に向かうに従い工具本体11
の径方向外周側に向かうような傾斜面に形成されてお
り、またその基端側には該底面13aよりもさらに一段
凹むようにして凹部13bが形成されている。一方、上
記カートリッジ14は、上記凹部13bに嵌合する基端
部14aを備えた鈎状の部材であって、上記凹所13内
に嵌装されて該基端部14aの側に挿通された上記クラ
ンプねじ15を工具本体11に螺着することにより、工
具本体11に固定されている。また、このクランプねじ
15を螺着した状態で、カートリッジ14の工具本体1
1内周側を向く面14bは、上記凹所13の底面13a
に密着するように設定されている。さらに、このカート
リッジ14の先端部14cは工具本体11の径方向外周
側に僅かに膨らむように形成されていて、この先端部1
4cの外周側を向く面には上記チップポケット12に臨
むようにチップ取付座16が形成されている。そして、
このチップ取付座16に、超硬合金等の硬質材料より成
るチップ17がクランプねじ18によって着脱自在に取
り付けられている。
【0011】このチップ17は、本実施例では平行四辺
形の平板状をなすものであって、この平行四辺形をなす
一の面を外周逃げ面として工具本体11の外周側に向け
るとともに、この平行四辺形の鋭角端部に交差する一対
の周面のうちの一方の面をすくい面として工具回転方向
側に向け、またこの一対の周面のうちの他方の面を先端
逃げ面として工具本体11の先端側に向けて、上記チッ
プ取付座16に取り付けられている。そして、上記外周
逃げ面とすくい面とが交差する稜線部に工具本体11の
外周側に配置される主切刃17aが形成されるととも
に、上記すくい面と先端逃げ面とが交差する稜線部に
は、工具本体11の先端側に配置される副切刃17bが
形成されている。
【0012】一方、工具本体11の先端面には、上記凹
所13の工具本体11先端側の開口部に連なって工具本
体11の径方向に延びる凹所19が形成されており、こ
の凹所19には、上記カートリッジ14と同じく可撓性
を有する材質より成る平板状の位置決め部材20が嵌装
されていてクランプねじ21,22により工具本体11
に取り付けられ、本実施例における位置決め部とされて
いる。ここで、上記凹所19の底面19aは、その外周
側の部分が内周側の部分よりも工具本体11の基端側に
一段凹む段状に形成されており、これによってこの凹所
19の外周側においては底面19aと位置決め部材20
との間に間隙部23が形成されるようになっている。そ
して、上記クランプねじ21,22のうち、一方のクラ
ンプねじ21は位置決め部材20の内周側に挿通され
て、この位置決め部材20を工具本体11に固定するの
に用いられ、他方のクランプねじ22は位置決め部材2
0の外周側に挿通されて工具本体11に螺着されてい
て、このクランプねじ22を工具本体11側にねじ込む
ことにより、位置決め部材20が上記間隙部23に向か
って軸線O方向の基端側に撓められるようになってい
る。さらに、この位置決め部材20の外周側の端面20
aは、クランプねじ22を緩めて位置決め部材20に撓
みのない状態としたところで、上記カートリッジ14の
内周側を向く面14bの先端部分に密着して当接するよ
うに形成されている。
【0013】このような構成のスローアウェイ式正面フ
ライスにおいて、チップ17の軸線O方向の位置を微調
整し、工具本体11の先端側に配置される副切刃17b
の正面振れ精度を合わせるには、上記クランプねじ22
を工具本体11側にねじ込んでいけばよい。こうしてク
ランプねじ22をねじ込むに従い、このクランプねじ2
2のネジピッチに応じて位置決め部材20が上述のよう
に間隙部23に向かって撓み、これに伴って位置決め部
材20の外周端20aの位置も軸線O方向の基端側へと
移動する。ここで、上記カートリッジ14の内周側を向
く面14bはこの位置決め部材20の外周端20aに当
接し、かつ上述のように凹所13の傾斜した底面13a
に密着するように傾斜した方向に配設されているので、
この外周端20aの位置が軸線O方向基端側に移動する
に従い、該外周端20aに押圧されて図4に示すように
その基端部14a側の支点Pを中心に工具本体11の径
方向外側へと撓められることとなる。そして、これによ
りチップ17の副切刃17bの軸線O方向の位置も図4
に符号Aで示す当所の位置から符号Bで示す位置へと後
退量δで基端側に後退せしめられて調整されるので、各
チップ17についてこのように軸線O方向の位置を調整
することにより、当該スローアウェイ式正面フライスの
切刃の正面振れ精度を合わせることができるのである。
【0014】このように、上記構成のスローアウェイ式
正面フライスによれば、位置決め部材20に挿通された
クランプねじ22をねじ込むだけでチップ17の軸線O
方向の位置を調整することができるので、切刃の正面振
れ精度を容易に合わせることが可能となる。また、クラ
ンプねじ22のねじ回し量に対するチップ17の後退
量、すなわち副切刃17bの位置の調整量は、クランプ
ねじ22のネジピッチや、これに対するカートリッジ1
4および位置決め部材20の撓みによって決定されるの
で、これらを適宜に設定することによって副切刃17b
の位置をきわめて微小なピッチで調整することができ、
上記構成のスローアウェイ式正面フライスによれば、さ
ほどの熟練や経験を要さずとも、細かな振れ精度の調整
を行うことができる。そして、これらにより各チップ1
7同士の副切刃17bの振れの誤差を限りなく0に近づ
けて、きわめて高い正面振れ精度を得ることができ、精
度の高い切削加工を可能として仕上げ面粗さの良好な品
位の高い加工面を形成することができるのである。
【0015】また本実施例の正面フライスでは、各部材
を工具本体11に取り付けた後の切刃の正面振れ精度の
調整は、工具本体11の先端側から挿通、螺着されたク
ランプねじ22をねじ回すことのみによって行うことが
できる。従って、振れ精度を調整する際には、例えば工
具本体11の基端側を下向きにして工具本体11を載置
して、上方から各クランプねじ22を操作するだけで調
整を行うことができるので、一層容易に調整作業を行う
ことができるという利点も得られる。
【0016】なお、本実施例では上述のように、可撓部
としてのカートリッジ14の内周側を向く面14aを工
具本体11の先端側に向かうに従い外周側に向かって傾
斜する方向に配設し、この面14aに外周端20aが当
接する位置決め部としての位置決め部材20を撓ませる
ことにより、図5(イ)に示すように副切刃17bの位
置をAからBへと後退させて、その正面振れ精度を調整
するようにしているが、上記カートリッジ14の面14
aの傾斜が小さくなると、図5(ロ)に示すようにその
後退量δは小さくなる。さらに、カートリッジ14の上
記面14aの傾斜が、工具本体11の先端側に向かうに
従い工具本体11の内周側に向かうような傾斜であった
場合には、位置決め部材20の外周端20aによって上
記面14aを外周側に押圧してカートリッジ14を撓ま
せると、副切刃17bは図5(ハ)に示すように当初の
位置Aから位置Bへと負の後退量δで後退し、すなわち
工具本体11の軸線O方向先端側へと前進することとな
る。
【0017】次に、図6ないし図8は本発明の第2実施
例を示すものであって、上記第1実施例と共通する部分
には同一の符号を配して説明を省略する。この第2実施
例のスローアウェイ式正面フライスは、上記第1実施例
における位置決め部が可撓性を有する位置決め部材20
に形成され、この位置決め部材20を撓ませることによ
り、可撓部としてのカートリッジ14をも撓ませてチッ
プ17の位置を調整しているのに対して、位置決め部が
可撓部としてのカートリッジ14の内周側に設けられた
位置決め駒31であって、この位置決め駒31がその外
周端31aをカートリッジ14の内周側を向く面14b
に当接させたまま軸線O方向に進退可能とされているこ
とを特徴とするものである。
【0018】すなわち本第2実施例では、工具本体11
の先端面の上記各凹所13の内周側に、この凹所13の
先端側の開口部に連なるように凹所32が形成され、こ
の凹所32内に平板状の上記位置決め駒31が嵌挿され
てクランプねじ33によって工具本体11に取り付けら
れた構成となっている。ここで、この位置決め駒31と
上記凹所32の底面32aとの間には皿バネ34が介装
されていて、これにより位置決め駒31は工具本体11
の先端側に向けて付勢された状態となっており、上記ク
ランプねじ33を工具本体11側にねじ込み、あるいは
緩めることによって該位置決め駒31の軸線O方向の位
置が後退、あるいは前進するようになっている。また、
この位置決め駒31の外周端31aは、上記第1実施例
の位置決め部材20の外周端20aと同様、工具本体1
1の軸線O方向先端側に向かうに従い外周側に向かうよ
うに配設されたカートリッジ14の内周側を向く面14
bに密着して当接するように形成されている。
【0019】このような構成のスローアウェイ式正面フ
ライスにおいては、クランプねじ33をねじ込むことに
よって位置決め駒31が後退し、これに伴ってその外周
端31aの位置も後退してカートリッジ14の上記面1
4bを押圧し、これによってカートリッジ14が工具本
体11の径方向外側に撓んでチップ17の軸線O方向の
位置を後退させる。従って、クランプねじ33のネジピ
ッチや、位置決め駒31の後退量に対するカートリッジ
14の撓みを適宜に設定することにより、チップ17の
副切刃17bの位置を微妙に調整することができるの
で、本第2実施例においても第1実施例と同様に、熟練
や経験を要することなく容易に、高い正面振れ精度を得
ることが可能となる。
【0020】さらに、図9ないし図11は本発明の第3
実施例を示すものであり、上記第1や第2実施例と共通
する部分には同一の符号を配してある。この第3実施例
では、第1実施例の位置決め部材20が各カートリッジ
14ごとに別体に形成されて工具本体11に取り付けら
れるとともに、この位置決め部材20が装着される凹所
19も各カートリッジ14ごとに別々に形成されていた
のに対し、工具本体11の先端面に、上記各凹所19の
先端側の開口部に連なる環状の凹溝41が形成され、こ
の凹溝41に環状一体型の位置決め部材42が嵌装され
ている。
【0021】ここで、上記凹溝41はその内周側が外周
側よりも一段深くなるように形成される一方、上記位置
決め部材42は内周側が外周側よりも一段厚くなるよう
に形成されていて、位置決め部材42はこの内周側の部
分を凹溝41の内周側の部分に嵌入させてクランプねじ
43…により工具本体11に固定されている。また、凹
溝41の外周側の部分の底面41aと、位置決め部材4
2の外周部分との間には、この位置決め部材42の外周
部分の軸線O方向基端側への撓みを許容する間隙部23
が形成されている。さらに、この位置決め部材42の外
周部分には、工具本体11の径方向内側に延びるスリッ
ト44…が周方向に多数形成されている。そして、互い
に隣合うスリット44,44によって画成される当該外
周部分のうち、カートリッジ14の内周側に位置する板
状部45の外周端45aはカートリッジ14の内周側を
向く面14bに当接されて密着しており、またこの板状
部45にはクランプねじ46が挿通されて工具本体11
に螺着されている。すなわち、この板状部45が可撓部
としてのカートリッジ14の撓み量を調整する、本実施
例における位置決め部とされている。
【0022】このような構成のスローアウェイ式正面フ
ライスにおいても、クランプねじ46をねじ込むことに
より上記板状部45が軸線O方向基端側へと撓み、これ
に伴いカートリッジ14が径方向外周側に撓んでチップ
17の軸線O方向の位置が後退するので、上記第1およ
び第2実施例と同様の効果を得ることができる。また第
1、第2実施例では、各カートリッジ14ごとに、工具
本体11の先端面に凹所19、32を形成したり、ある
いは位置決め部材20や位置決め駒31を装着したりし
ていたのに対し、この第3実施例では工具本体11に形
成された1条の環状の凹溝41に一つの環状の位置決め
部材42を装着すればよく、工具本体11や位置決め部
材42の成形を容易に行うことができるという利点も得
られる。もちろん、位置決め部材42をいくつかの部分
に分割可能な構成としても構わない。なお、上記第1な
いし第3実施例では、いずれも工具本体11に別部材
(カートリッジ14、位置決め部材20,42、位置決
め駒31)を装着して、この別部材に可撓部や位置決め
部を形成するようにしたが、場合によっては工具本体1
1に直接に可撓部や位置決め部を形成するようにしても
よい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熟
練や経験を要することなく、かつチップの数が多い場合
であっても、可撓部を撓ませることによってチップの軸
線方向の位置を容易に微調整することができ、チップ間
における切刃の振れの誤差をごく小さいものに抑えて、
高い正面振れ精度を得ることが可能となる。そしてこれ
により、仕上げ面粗さの良好な、きわめて品位の高い加
工面を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す第1実施例の側面図である。
【図3】図1に示す第1実施例の先端側からの図であ
る。
【図4】図1に示す第1実施例においてカートリッジ1
4(可撓部)を撓ませた状態を示す縦断面図である。
【図5】カートリッジ14の内周側を向く面14aの傾
斜方向と、副切刃17bの後退量δとの関係を示す図で
ある。
【図6】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図7】図6に示す第2実施例の側面図である。
【図8】図6に示す第2実施例の先端側からの図であ
る。
【図9】本発明の第3実施例を示す縦断面図である。
【図10】図9に示す第3実施例の側面図である。
【図11】図9に示す第3実施例の先端側からの図であ
る。
【図12】従来のスローアウェイ式正面フライスの一例
を示す(イ)縦断面図、(ロ)側面図、(ハ)先端側か
らの図である。
【図13】従来のスローアウェイ式正面フライスの他の
例を示す(イ)縦断面図、(ロ)側面図、(ハ)先端側
からの図である。
【符号の説明】
11 工具本体 14 カートリッジ(可撓部) 17 チップ 15,18,21,22,33,43,46 クランプ
ねじ 20 位置決め部材(位置決め部) 31 位置決め駒(位置決め部) 45 板状部(位置決め部) 20a,31a,45a 各位置決め部の外周端

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の外周
    に、先端部がこの工具本体の径方向外周側に撓む可撓部
    が設けられるとともに、この可撓部の内周側には、外周
    端が上記可撓部に当接して該可撓部の撓み量を調整可能
    な位置決め部が設けられ、さらに上記可撓部の先端部に
    はチップ取付座が形成されていてスローアウェイチップ
    が着脱自在に取り付けられており、上記位置決め部によ
    る上記可撓部の撓み量に応じて上記スローアウェイチッ
    プの取付位置が上記軸線方向に進退可能とされているこ
    とを特徴とするスローアウェイ式正面フライス。
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