JP2002160124A - スローアウェイ式リーマ - Google Patents

スローアウェイ式リーマ

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JP2002160124A
JP2002160124A JP2000357672A JP2000357672A JP2002160124A JP 2002160124 A JP2002160124 A JP 2002160124A JP 2000357672 A JP2000357672 A JP 2000357672A JP 2000357672 A JP2000357672 A JP 2000357672A JP 2002160124 A JP2002160124 A JP 2002160124A
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JP2000357672A
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Masaharu Takiguchi
正治 滝口
Tomoji Otsuka
友司 大塚
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップの位置調整を容易かつ正確に行えるよ
うにする。 【解決手段】 工具本体32のチップ取付座33に装着
されるチップ34の工具基端側に、工具外周側から工具
内周側に向かうに従って工具基端側に突出する第一の傾
斜面42を形成する。チップ取付座33の工具基端側に
隣接して、工具本体32の径方向に沿った収容孔46を
形成する。この収容孔46内に、工具本体32の径方向
に移動可能にしてくさび部材47を設ける。収容孔46
の工具先端側をチップ取付座33の工具基端側に連通さ
せる。くさび部材47をボルト50によって工具本体3
2に螺合する。くさび部材47の工具先端側に、収容孔
46とチップ取付座33との連通部を通じてチップ取付
座33内に突出する突起47aを形成する。突起47a
の工具先端側に、工具内周側から工具外周側に向かうに
従って工具先端側に突出する第二の傾斜面51を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワークに形成され
た下穴を所定の内径に仕上げ加工するためのリーマ、特
にスローアウェイ式リーマ(以下、単にリーマと称す
る)に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のリーマの一例を図2に示す。図
2において、(a)は、従来のリーマの形状を示す側面
図、(b)は(a)に示すリーマを矢印A方向から示す
側面図、(c)は(a)におけるB−B矢視断面図であ
る。このリーマ1は、軸線Oを中心とする外径略円柱形
状をなす工具本体2の先端部にチップ取付座3が形成さ
れ、このチップ取付座3に、例えば超硬合金からなるス
ローアウェイチップ4(以下、単にチップと称する)が
クランプネジ5によって着脱可能にして取り付けられた
ものである。このチップ4の切刃6は、工具本体2の外
周面よりも外周側に突出するように配設されており、リ
ーマ1には、チップ4の切刃6の工具外周側への突出量
を微調整するための径方向位置調整機構7が設けられて
いる。
【0003】さらに、工具本体2の外周には、その外周
面から突出して軸線Oに略平行に延びる複数のパッド1
1が取り付けられている。このパッド11は、工具本体
2の外周に形成された凹溝12にろう付け等によって取
り付けられるものであって、工具本体2の先端部におい
てはチップ取付座3や径方向位置調整機構7を避け、か
つ周方向に間隔を開けて、しかも工具本体2の略全長に
わたるように設けられている。ここで、これらのパッド
11は、一般的に工具本体2や加工物、あるいは後述す
るブッシュよりも硬質な例えば超硬合金等により形成さ
れるものであって、その外周面は軸線Oを中心とした円
筒面形状とされ、かつその外径は切刃6の外径よりもご
くわずかに小さくされている。
【0004】このように構成されたリーマ1は、その後
端部が工作機械の主軸に支持されて軸線Oまわりに工具
回転方向Tに回転されるとともに、軸線O方向先端側に
送り出されて、加工物に形成された上記下穴に挿入さ
れ、その上記切刃6によってこの下穴を所定の内径に仕
上げ加工してゆく。また、このとき上記パッド11は、
上記下穴の開口部に臨んで配置されたブッシュの内周
や、あるいは上記切刃6によって仕上げられた下穴自体
の内周面に、工具本体2の送りに伴い摺接することによ
り、工具本体2を軸線Oに沿って真っ直ぐに案内するの
に供される。
【0005】ここで、図3に、チップ4の切刃6と工具
本体の先端に設けられるパッド11の先端の回転軌跡を
示す。工具本体2の先端に設けられたパッド11は、チ
ップ4の切刃6によって仕上げられた下穴自体の内周面
と摺接される。しかし、パッド11の先端が切刃6と同
一かそれよりも工具先端側に突出していると、下穴にお
いてまだ仕上げ加工されていない部分にパッド11が当
たることになってしまう。また、このパッド11の先端
が切刃6よりも工具基端側に行き過ぎていると、工具本
体2において、パッド11を介して下穴の内周面に支持
される位置からの切刃6の突出量が大きくなって工具本
体2に振動が生じやすくなり、加工精度が低下してしま
う。このことから、チップ4は、図3に示されるよう
に、工具本体2の先端に設けられるパッド11よりもご
くわずかに、具体的には0.1mm程度、工具先端側に
突出させて設けられる(この突出量Eをアドバンス量と
いう)。
【0006】このように、チップ4の切刃6の軸線方向
への突出量を微調整するため、リーマ1には、軸線方向
位置調整機構16が設けられている。軸線方向位置調整
機構16は、工具本体2において、チップ取付座3の工
具回転方向Tの後方側の外周面からチップ取付座3の工
具基端側まで通じるネジ孔17と、このネジ孔17に螺
合される調整ネジ18とを有している。調整ネジ18
は、チップ取付座3側の端部が先端側に向かうに従って
縮径された略円錐台形状に形成されており、この部分
は、チップ取付座3に着座するチップ4の工具基端側を
押圧する押圧部19とされている。また、チップ4の工
具基端側を向く面は、チップ取付座3に着座する下面側
からこの下面に対向する上面側に向かうに従って工具基
端側に突出する傾斜面21とされており、この傾斜面2
1によって調整ネジ18の押圧部19を受けるようにな
っている。この軸線方向位置調整機構16は、調整ネジ
18を操作して、押圧部19が形成される端部をチップ
取付座3側に移動させることで、押圧部19によってチ
ップ4の傾斜面21を押圧し、チップ4を工具先端側に
押圧して移動させるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように構
成される軸線方向位置調整機構16においては、調整ネ
ジ18とチップ4は押圧部19と傾斜面21とで線接触
しているだけなので、調整ネジ18によるチップ4の支
持が不安定で、正確な位置調整作業が困難であった。さ
らに、工具本体2の強度を確保するために、ネジ孔17
は工具本体2においてより肉厚の厚い内周側に形成する
必要があるので、ネジ孔17に螺合される調整ネジ18
は、クランプネジ5によって工具本体2に固定されるチ
ップ4のうち、工具内周側の部分を押圧することにな
る。この場合には、チップ4はクランプネジ5を中心に
して回転しやすい上、チップ4は、クランプネジ5を中
心として切刃6を外周側に移動させる向きの回転力を調
整ネジ18から受けることになるので、切刃6の工具外
周側の突出量を調整した後に切刃6の軸線方向の位置を
調整した場合には、切刃6の工具外周側への突出量まで
ずれてしまいやすかった。また、切刃6の軸線方向の位
置調整を行ってから切刃6の工具外周側への突出量を調
整する場合にも、上記のように調整ネジ18によるチッ
プ4の支持が不安定であるため、切刃6の位置調整を正
確に行うことは困難であった。
【0008】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、チップの位置調整を容易かつ正確に行うことがで
きるリーマを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のリーマは、軸線回りに回転される略円柱形
状の工具本体の先端部に、切刃を前記工具本体の外周側
に突出させてチップが設けられるリーマであって、工具
本体には、チップの工具基端側に、チップと面接触しな
がらこのチップを軸線方向に押圧するくさび部材が設け
られていることを特徴としている。このように構成され
るリーマにおいては、くさび部材によってチップを押圧
して工具本体の軸線方向に移動させることで、チップの
軸線方向の位置調整が行われる。このとき、チップはく
さび部材と面接触した状態で軸線方向の位置調整が行わ
れるので、チップの支持が安定し、位置決め精度が高め
られる。また、このようにチップの支持が安定すること
で、切刃の工具外周側への突出量の調整も容易かつ正確
に行うことができる。
【0010】ここで、このリーマにおいて、チップの工
具基端側に、工具本体の軸線に対して傾斜する第一の傾
斜面を形成し、工具本体には、第一の傾斜面に対して傾
斜する方向に移動可能にしてくさび部材を設けるととも
に、くさび部材の、第一の傾斜面に対して傾斜する方向
の位置を調整するくさび部材位置調整手段を設け、くさ
び部材の工具先端側には、第一の傾斜面と略平行にし
て、第一の傾斜面と接触する第二の傾斜面を形成しても
よい。
【0011】このように構成されるリーマにおいては、
くさび部材位置調整手段によって、第一の傾斜面に対し
て傾斜する方向にくさび部材を移動させることで、くさ
び部材の第二の傾斜面によって、工具本体の軸線に対し
て傾斜するチップの第一の傾斜面が押圧されて、チップ
が工具先端側に向けて移動する。このとき、チップは、
第一の傾斜面と略平行なくさび部材の第二の傾斜面とが
面接触した状態で、互いの面に沿って摺動しながら工具
先端側に向けて移動することとなるので、チップの支持
が安定し、位置決め精度が高められる。また、このよう
にチップの支持が安定することで、切刃の工具外周側へ
の突出量の調整も容易かつ正確に行うことができる。
【0012】このリーマにおいて、チップの前記第一の
傾斜面を、工具外周側から工具内周側に向かうに従って
工具基端側に突出するように傾斜させ、くさび部材の第
二の傾斜面を、工具内周側から工具外周側に向かうに従
って工具先端側に突出するように傾斜させてもよい。こ
の場合には、くさび部材によってチップを押圧した際
に、チップが工具内周側に向けても押圧されて、工具本
体に密着することとなり、チップがより安定して支持さ
れた状態で軸線方向の位置調整が行われることとなる。
すなわち、切刃の径方向の位置調整の精度を確保しつ
つ、軸線方向の位置調整を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるリーマの一
実施形態について、図1を用いて説明する。図1は本発
明の一実施形態にかかるリーマの形状を示す図であっ
て、(a)は側面図、(b)は(a)に示すリーマを矢
印C方向から示す側面図、(c)は(a)におけるD−
D矢視断面図である。ここで、以下では、従来のリーマ
1と同様または同一の部材については同じ符号を用いて
示し、詳細な説明を省く。本実施形態に示すリーマ31
は、鋼材等によって構成される外径略円柱形状の工具本
体32を有し、工具本体32の先端部には、チップ取付
座33が形成され、このチップ取付座33に、例えば超
硬合金からなるチップ34がクランプネジ5によって着
脱可能にして取り付けられたものである。そして、工具
本体32の外周には、複数のパッド11が取り付けられ
ている。なお、この工具本体32の先端には小径のパイ
ロット40が設けられるとともに、工具本体32の後端
から先端側に向けては軸線Oに沿って切削油剤等の供給
孔32aが形成されている。
【0014】この工具本体32の先端部外周には、軸線
Oに直交する断面において、工具本体32を略L字状に
切り欠くようにチップポケット41が形成されるととも
に、このチップポケット41の工具回転方向Tを向く底
面には、底面から一段窪むようにしてチップ取付座33
が形成されている。このチップ取付座33には、超硬合
金等の硬質材料よりなる略長方形平板形状のチップ34
がクランプネジ5によって着脱可能にして装着されてい
る。このチップ34の工具基端側には、工具外周側から
工具内周側に向かうに従って工具基端側に突出する第一
の傾斜面42が形成されている。そして、チップ34の
工具先端外周側には、切刃43が形成されており、切刃
43は、工具本体32の先端部に臨んで外周側に突出さ
せられている。なお、上記供給孔32aは工具本体32
の先端側で曲折させられ、この切刃43に向けてチップ
ポケット41の先端側を向く壁面に開口させられてい
る。
【0015】また、工具本体32の先端部には、その外
周面からチップ取付座33の外周側を向く壁面に開口す
る一対の取付孔44が互いに平行に軸線O方向に並ぶよ
うにして形成されている。これらの取付孔44は、チッ
プ取付座側の小径部と工具本体外周面側のめねじ部が形
成された大径部とから構成されていて、小径部にはピン
45aが嵌挿されてその先端がチップ34の工具内周側
の側面に斜めに当接させられるとともに、大径部には調
整ネジ45bが上記ピン45aの後端に当接するように
ねじ込まれている。これによって、調整ネジ45bのね
じ込み量に応じて、ピン45aを介してチップ34が外
周側に押圧されることにより切刃43の工具外周側への
突出量を微調整する径方向位置調整機構7が構成されて
いる。
【0016】工具本体32の先端部には、チップ取付座
33の工具基端側に隣接して、工具本体32の径方向に
沿った略四角形断面形状の収容孔46が形成されてお
り、この収容孔46内には、収容孔46の長手方向、す
なわち工具本体32の径方向に移動可能にしてくさび部
材47が設けられている。収容孔46は、工具先端側の
少なくとも一部が、チップ取付座33の工具基端側に連
通して設けられるものである。また、収容孔46の底面
には、第一のネジ孔48が形成されている。くさび部材
47には、工具外周側から工具内周側まで通じる第二の
ネジ孔49が形成されている。くさび部材47は、この
第二のネジ孔49にボルト50を螺合し、さらにこのボ
ルト50を収容孔46の第一のネジ孔48に螺合するこ
とで工具本体32に取り付けられている。そして、くさ
び部材47は、このボルト50を操作することで、少な
くとも工具基端側の側面を収容孔46の内壁面によって
受けられて軸線方向の位置を一定とした状態で、工具本
体32の径方向に移動するようになっている。ここで、
ボルト50は、中間部を除く両端にそれぞれ第一、第二
のネジ孔48、49と螺合するネジが逆向きに切られて
おり、また、第一のネジ孔48と第二のネジ孔49はそ
れぞれネジが逆向きとされており、ボルト50を操作す
ることで、くさび部材47が工具本体32の径方向に移
動するようになっている。
【0017】そして、くさび部材47の工具先端側に
は、収容孔46とチップ取付座33との連通部を通じて
チップ取付座33内に突出する突起47aが形成されて
おり、突起47aの工具先端側には、工具内周側から工
具外周側に向かうに従って工具先端側に突出する第二の
傾斜面51が形成されている。第二の傾斜面51は、チ
ップ取付座33に装着されるチップ34の第一の傾斜面
42と平行な面とされており、第一の傾斜面42と接触
するようになっている。本実施形態に示すリーマ31に
おいては、これら収容孔46、くさび部材47、ボルト
50、及びチップ34の第一の傾斜面42、くさび部材
47の第二の傾斜面51とによって軸線方向位置調整機
構を構成している。また、これら第一、第二のネジ孔4
8、49、及びボルト50は、くさび部材47の、第一
の傾斜面42に対して傾斜する方向の位置を調整するく
さび部材位置調整手段を構成している。ここで、第二の
傾斜面51は、くさび部材47がどの位置にあっても、
少なくともチップ34において、クランプネジ5を挟ん
で工具外周側及び工具内周側にまたがって第一の傾斜面
42を受けるように、その大きさが設定されている。
【0018】以下より、このように構成されるリーマ3
1におけるチップ34の切刃43の位置調整について説
明する。ここでは、切刃43の工具外周側への突出量の
調整(径方向の位置調整)を先に行い、その後に切刃4
3のアドバンス量の調整(軸線方向の位置調整)を行う
場合について説明するが、この逆の順番で調整を行って
もよい。切刃43の工具外周側への突出量の調整は、ク
ランプネジ5を緩めた状態で、工具本体32に形成され
た取付孔44に螺合される調整ネジ45bを操作して、
調整ネジ45bによって取付孔44内のピン45aを押
圧し、ピン45aを介してチップ34を外周側に押圧す
ることで行われる。具体的には、調整ネジ45bのねじ
込み量に応じて、ピン45aを介してチップ34が外周
側に押圧されることにより切刃43の工具外周側への突
出量が微調整される。
【0019】このようにして切刃43の工具外周側への
突出量を調整した後、軸線方向位置調整機構によってア
ドバンス量の調整を行う。具体的には、くさび部材位置
調整手段を構成するボルト50を操作して、くさび部材
47を工具内周側に移動させることで、くさび部材47
の第二の傾斜面51によってチップ34の第一の傾斜面
42を押圧する。第一の傾斜面42は工具本体32の軸
線Oに対して傾斜しているので、くさび部材47が工具
内周側に移動することで、チップ34は軸線O方向に押
圧力を受けて、工具先端側に向けて移動される。そし
て、アドバンス量を所定の値に設定した後、クランプネ
ジ5を締めつけてチップ34をチップ取付座33に固定
し、チップ34の切刃43の位置調整を終える。このと
き、チップ34は、第一の傾斜面42とくさび部材47
の第二の傾斜面51とが面接触した状態で、互いの面に
沿って摺動しながら工具先端側に向けて移動するので、
チップ34の支持が安定し、位置決め精度が高められ
る。
【0020】また、チップ34の第一の傾斜面42は、
工具外周側から工具内周側に向かうに従って工具基端側
に突出させられており、くさび部材47の第二の傾斜面
51は、チップ取付座33に装着されるチップ34の第
一の傾斜面42と平行な面とされている。これによっ
て、アドバンス量の調整の際に、チップ34は、工具内
周側に向けても押圧されて、径方向位置調整機構7のピ
ン45aに密着することとなり、ピン45aによってチ
ップ34がより安定して支持された状態でアドバンス量
の調整が行われる。特に、第二の傾斜面51は、くさび
部材47がどの位置にあっても、少なくともチップ34
において、クランプネジ5を挟んで工具外周側及び工具
内周側にまたがって第一の傾斜面42を受けるので、チ
ップ34がクランプネジ5を中心にして回ってしまう恐
れがなく、アドバンス量を調整する際に切刃43の工具
外周側への突出量をずれにくくすることができる。すな
わち、切刃43の径方向の位置調整の精度を確保しつ
つ、軸線方向の位置調整を行うことができる。
【0021】そして、このようにチップ34の支持が安
定することで、調整の手順を変えて、切刃43のアドバ
ンス量の調整を先に行い、その後に切刃43の工具外周
側への突出量の調整を行う場合にも、切刃43の工具外
周側への突出量の調整を容易かつ正確に行うことができ
る。
【0022】ここで、上記実施の形態では、チップ34
の第一の傾斜面42と、くさび部材47の第二の傾斜面
51とを、それぞれ工具本体32の径方向に傾斜させた
例を示したが、これに限られることなく、これら第一、
第二の傾斜面42、51は、工具本体32の軸線Oに対
して傾斜していれば任意の方向に傾斜させてもよい。ま
た、チップ34に第一の傾斜面42の代わりに軸線Oと
平行な面を設け、くさび部材47に第二の傾斜面51の
代わりに軸線Oと平行な面を設け、くさび部材47の工
具基端側の面と、収容孔46の内壁面のうち、工具先端
側を向く面とを、それぞれ工具本体32の軸線Oに対し
て傾斜する傾斜面とし、収容孔46の内壁面のうち工具
先端側を向く面に沿ってくさび部材47を移動させるこ
とで、くさび部材47ごとチップ34を軸線O方向に移
動させる構成としてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明にかかるリーマによれば、くさび
部材を操作することで、チップとくさび部材とを面接触
させた状態で軸線方向の位置調整を行うことができ、チ
ップの支持が安定し、位置決め精度が高められる。ま
た、このようにチップの支持が安定することで、切刃の
工具外周側への突出量の調整も容易かつ正確に行うこと
ができる。
【0024】ここで、このリーマにおいて、チップの工
具基端側に、工具本体の軸線に対して傾斜する第一の傾
斜面を形成し、工具本体には、第一の傾斜面に対して傾
斜する方向に移動可能にしてくさび部材を設けるととも
に、くさび部材の、第一の傾斜面に対して傾斜する方向
の位置を調整するくさび部材位置調整手段を設け、くさ
び部材の工具先端側には、第一の傾斜面と略平行にし
て、第一の傾斜面と接触する第二の傾斜面を形成しても
よい。この場合には、くさび部材位置調整手段によっ
て、第一の傾斜面に対して傾斜する方向にくさび部材を
移動させることで、くさび部材の第二の傾斜面によっ
て、工具本体の軸線に対して傾斜するチップの第一の傾
斜面が押圧されて、くさび部材とチップとが面接触した
状態で、チップが工具先端側に向けて移動することとな
り、チップの支持が安定し、位置決め精度が高められ
る。
【0025】また、このリーマにおいて、チップの前記
第一の傾斜面を、工具外周側から工具内周側に向かうに
従って工具基端側に突出するように傾斜させ、くさび部
材の第二の傾斜面を、工具内周側から工具外周側に向か
うに従って工具先端側に突出するように傾斜させてもよ
い。この場合には、くさび部材によってチップを押圧し
た際に、チップが工具内周側に向けても押圧されて、工
具本体に密着することとなる。これによって、チップを
より安定して支持した状態で軸線方向の位置調整を行う
ことができ、切刃の径方向の位置調整の精度を確保しつ
つ、軸線方向の位置調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかるリーマの形状を
示す図であって、(a)は側面図、(b)は(a)に示
すリーマを矢印C方向から示す側面図、(c)は(a)
におけるD−D矢視断面図である。
【図2】 従来のリーマの形状を示す図であって、
(a)は側面図、(b)は(a)に示すリーマを矢印A
方向から示す側面図、(c)は(a)におけるB−B矢
視断面図である。
【図3】 従来のリーマにおいて、チップの切刃と、工
具本体の先端に設けられるパッドの回転軌跡を示す図で
ある。
【符号の説明】
31 リーマ 32 工具
本体 34 チップ 42 第一
の傾斜面 43 切刃 47 くさ
び部材 50 ボルト(くさび部材位置調整手段) 51 第二
の傾斜面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される略円柱形状の工具
    本体の先端部に、切刃を前記工具本体の外周側に突出さ
    せてスローアウェイチップが設けられるスローアウェイ
    式リーマであって、 前記工具本体には、前記スローアウェイチップの工具基
    端側に、該スローアウェイチップと面接触しながらこの
    スローアウェイチップを前記軸線方向に押圧するくさび
    部材が設けられていることを特徴とするスローアウェイ
    式リーマ。
  2. 【請求項2】 前記スローアウェイチップの工具基端側
    には、前記軸線に対して傾斜する第一の傾斜面が形成さ
    れ、 前記工具本体には、前記くさび部材が、前記第一の傾斜
    面に対して傾斜する方向に移動可能にして設けられ、 前記工具本体には、前記くさび部材の、前記第一の傾斜
    面に対して傾斜する方向の位置を調整するくさび部材位
    置調整手段が設けられ、 前記くさび部材の工具先端側には、前記第一の傾斜面と
    略平行にして、前記第一の傾斜面と接触する第二の傾斜
    面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のス
    ローアウェイ式リーマ。
  3. 【請求項3】 前記スローアウェイチップの前記第一の
    傾斜面は、工具外周側から工具内周側に向かうに従って
    工具基端側に突出するように傾斜し、 前記くさび部材の前記第二の傾斜面が、工具内周側から
    工具外周側に向かうに従って工具先端側に突出するよう
    に傾斜していることを特徴とする請求項2記載のスロー
    アウェイ式リーマ。
JP2000357672A 2000-11-24 2000-11-24 スローアウェイ式リーマ Withdrawn JP2002160124A (ja)

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