JPH07121561B2 - 結露防止フイルム - Google Patents
結露防止フイルムInfo
- Publication number
- JPH07121561B2 JPH07121561B2 JP7379287A JP7379287A JPH07121561B2 JP H07121561 B2 JPH07121561 B2 JP H07121561B2 JP 7379287 A JP7379287 A JP 7379287A JP 7379287 A JP7379287 A JP 7379287A JP H07121561 B2 JPH07121561 B2 JP H07121561B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- dew condensation
- synthetic resin
- condensation prevention
- cyclodextrin
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、例えばビニルハウス等を構成するフィルムと
して好適な結露防止機能を有するフィルムの改良に関す
る。
して好適な結露防止機能を有するフィルムの改良に関す
る。
（従来の技術） 一般に、花や野菜等の植物を栽培するためのビニルハウ
スには合成樹脂製のフィルムが用いられている。
スには合成樹脂製のフィルムが用いられている。
（発明が解決しようとする課題） ところが、ビニルハウスでは、ハウス内の温度が外気よ
りも高くなることから、このハウス内と外気との温度差
によってハウス内の空気中の飽和水蒸気がビニルハウス
を構成するフィルム内面に結露する。そして、このフィ
ルム内面に結露した水滴が自重により植物の葉等の上に
落下すると、植物の葉等が傷付いたり植物の成育を阻害
するおそれがある。
りも高くなることから、このハウス内と外気との温度差
によってハウス内の空気中の飽和水蒸気がビニルハウス
を構成するフィルム内面に結露する。そして、このフィ
ルム内面に結露した水滴が自重により植物の葉等の上に
落下すると、植物の葉等が傷付いたり植物の成育を阻害
するおそれがある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、上述の
如きビニルハウス用フィルム等を構成する主原料として
の合成樹脂に適切な添加物を添加するだけで、例えばビ
ニルハウスを構成するフィルム内面に凝結しようとする
飽和水蒸気を上記添加物の包接作用（吸湿作用）によっ
て捕捉し、上記フィルム内面に対する結露の発生を未然
に防止せんとすることを目的とする。
如きビニルハウス用フィルム等を構成する主原料として
の合成樹脂に適切な添加物を添加するだけで、例えばビ
ニルハウスを構成するフィルム内面に凝結しようとする
飽和水蒸気を上記添加物の包接作用（吸湿作用）によっ
て捕捉し、上記フィルム内面に対する結露の発生を未然
に防止せんとすることを目的とする。
（課題を解決するための手段） 上記の目的を達成するため、本発明では、包接（吸湿）
作用を有するシクロデキストリンを添加剤として使用す
ることにある。
作用を有するシクロデキストリンを添加剤として使用す
ることにある。
具体的に、本発明の講じた解決手段は、結露防止フィル
ムを、シクロデキストリンを添加した合成樹脂で成形
し、この際、上記シクロデキストリンの添加量を合成樹
脂に対して20重量％以下に設定したことを特徴とする。
ムを、シクロデキストリンを添加した合成樹脂で成形
し、この際、上記シクロデキストリンの添加量を合成樹
脂に対して20重量％以下に設定したことを特徴とする。
（作用） 上記の構成により、本発明では、ポリエチレン等の合成
樹脂に添加されたシクロデキストリンが、合成樹脂の分
子間に介在することによる包接作用（吸湿作用）によ
り、これを例えばビニルハウス用フィルムとして用いた
場合には、外気との温度差によりフィルム内面に凝結し
ようとする空気中の飽和水蒸気がシクロデキストリンに
ゲスト化合物として包接されて捕捉されてしまい、上記
フィルム内面に対する結露の発生が未然に防止される。
したがって、結露した水滴の落下による植物の葉等の損
傷や植物の成育を阻害するおそれがない。
樹脂に添加されたシクロデキストリンが、合成樹脂の分
子間に介在することによる包接作用（吸湿作用）によ
り、これを例えばビニルハウス用フィルムとして用いた
場合には、外気との温度差によりフィルム内面に凝結し
ようとする空気中の飽和水蒸気がシクロデキストリンに
ゲスト化合物として包接されて捕捉されてしまい、上記
フィルム内面に対する結露の発生が未然に防止される。
したがって、結露した水滴の落下による植物の葉等の損
傷や植物の成育を阻害するおそれがない。
また、シクロデキストリンの20重量％以下の添加によ
り、合成樹脂の物性に悪影響を及ぼさず、かつ成形され
たフィルムにおいて結露防止機能が十分に発揮される。
り、合成樹脂の物性に悪影響を及ぼさず、かつ成形され
たフィルムにおいて結露防止機能が十分に発揮される。
（実施例） 以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の適用される結露防止フィルムとしては、例えば
園芸用フィルムや農業用フィルム等，結露防止機能が要
求されるものである。該結露防止フィルムの基材として
の合成樹脂としては、例えばポリエチレン，ポリプロピ
レン，ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニリデン等のポ
リマおよびコポリマ等が目的に応じて適宜選定されて使
用される。
園芸用フィルムや農業用フィルム等，結露防止機能が要
求されるものである。該結露防止フィルムの基材として
の合成樹脂としては、例えばポリエチレン，ポリプロピ
レン，ポリ塩化ビニルおよびポリ塩化ビニリデン等のポ
リマおよびコポリマ等が目的に応じて適宜選定されて使
用される。
そして、上記合成樹脂にはシクロデキストリン（以下、
CDという）が適宜量添加されている。このシクロデキス
トリン（CD）はグルコース残基がα−1,4−グリコシド
結合で環状に結合したデキストリンであって、工業的に
生産されているものとして、6,7,8価のグルコース残基
からなるα−CD、β−CD、γ−CDがよく知られている。
このCDはバチルスマセランスアミラーゼ（Bacillus ma
cerans amylase）や好アルカリ性微生物を適当な培地
で好気的に培養して得られるCD生成酵素（シクロデキス
トリングリコシルトランスフェラーゼ）を糊化又は液状
澱粉に作用させることによって得られる。このCDの添加
量は、合成樹脂に対して20重量％を超えると合成樹脂の
物性に悪影響を与えるので、20重量％以下に設定され、
好ましくは数重量％に設定され、その程度でこれを主原
料として製造されたフィルムに結露防止機能を十分に付
与し得る著効を発揮する。
CDという）が適宜量添加されている。このシクロデキス
トリン（CD）はグルコース残基がα−1,4−グリコシド
結合で環状に結合したデキストリンであって、工業的に
生産されているものとして、6,7,8価のグルコース残基
からなるα−CD、β−CD、γ−CDがよく知られている。
このCDはバチルスマセランスアミラーゼ（Bacillus ma
cerans amylase）や好アルカリ性微生物を適当な培地
で好気的に培養して得られるCD生成酵素（シクロデキス
トリングリコシルトランスフェラーゼ）を糊化又は液状
澱粉に作用させることによって得られる。このCDの添加
量は、合成樹脂に対して20重量％を超えると合成樹脂の
物性に悪影響を与えるので、20重量％以下に設定され、
好ましくは数重量％に設定され、その程度でこれを主原
料として製造されたフィルムに結露防止機能を十分に付
与し得る著効を発揮する。
上述の如くCDが添加された主原料としての合成樹脂を用
いて、通常の製造方法によりフィルムが製造される。そ
して、このフィルムを用いてビニルハウスを作った場合
において、上記CDはフィルムの主原料である合成樹脂の
分子間に介在して空気中の飽和水蒸気を吸湿する作用を
する。つまり、CDの環状空洞内に包み込む，いわゆるCD
の包接（吸湿）作用によりビニルハウス内の空気中の飽
和水蒸気を凝縮させて凝集水として捕捉する。その結
果、ビニルハウス内で栽培中の植物の葉等に飽和水蒸気
の凝結による水滴が落下することがなく、よって結露防
止機能を十分に発揮せしめて植物の葉等の損傷や成育を
阻害することを未然に防止することができる。しかも、
上記の如くCD内の捕捉された凝集水は、ビニルハウス内
の温度が低下して湿度が低下すると、再び水蒸気として
放出されてビニルハウス内を調湿することができる。
いて、通常の製造方法によりフィルムが製造される。そ
して、このフィルムを用いてビニルハウスを作った場合
において、上記CDはフィルムの主原料である合成樹脂の
分子間に介在して空気中の飽和水蒸気を吸湿する作用を
する。つまり、CDの環状空洞内に包み込む，いわゆるCD
の包接（吸湿）作用によりビニルハウス内の空気中の飽
和水蒸気を凝縮させて凝集水として捕捉する。その結
果、ビニルハウス内で栽培中の植物の葉等に飽和水蒸気
の凝結による水滴が落下することがなく、よって結露防
止機能を十分に発揮せしめて植物の葉等の損傷や成育を
阻害することを未然に防止することができる。しかも、
上記の如くCD内の捕捉された凝集水は、ビニルハウス内
の温度が低下して湿度が低下すると、再び水蒸気として
放出されてビニルハウス内を調湿することができる。
今、具体的に、ポリエチレンにCDを５重量％添加した材
料（素材）を用いてフィルムを成形し、このフィルムで
もって園芸用のビニルハウスを作って植物を栽培した
が、ハウス内と外気との温度差が十分にあるにもかかわ
らず、フィルム内面には結露の発生は見られなかった。
料（素材）を用いてフィルムを成形し、このフィルムで
もって園芸用のビニルハウスを作って植物を栽培した
が、ハウス内と外気との温度差が十分にあるにもかかわ
らず、フィルム内面には結露の発生は見られなかった。
なお、上記実施例では、結露防止フィルムをビニルハウ
ス用フィルムに適用した場合を示したが、これに限ら
ず、例えば室内の窓ガラスに対する結露防止用フィルム
として適用することなども採用可能である。そして、こ
の場合においては上記結露防止機能に加えてガラスの破
損時における飛散防止機能が備わる。また、フィルム成
形過程で着色を施したり表面に凹凸模様を成形する等す
れば、ステンドグラス調に仕上がって室内の装飾的効果
を一段と向上せしめることができる。
ス用フィルムに適用した場合を示したが、これに限ら
ず、例えば室内の窓ガラスに対する結露防止用フィルム
として適用することなども採用可能である。そして、こ
の場合においては上記結露防止機能に加えてガラスの破
損時における飛散防止機能が備わる。また、フィルム成
形過程で着色を施したり表面に凹凸模様を成形する等す
れば、ステンドグラス調に仕上がって室内の装飾的効果
を一段と向上せしめることができる。
また、CD内に撥水剤や吸湿剤をゲスト化合物として包接
させておいてもよい。
させておいてもよい。
（発明の効果） 以上の如く、本発明の結露防止フィルムによれば、その
基材の合成樹脂にシクロデキストリンを20重量％以下添
加するだけの簡易な処理でもって、これを例えばビニル
ハウス用フィルムとして用いた場合にはハウス内のフィ
ルム内面への結露の発生を未然に防止することができ
る。
基材の合成樹脂にシクロデキストリンを20重量％以下添
加するだけの簡易な処理でもって、これを例えばビニル
ハウス用フィルムとして用いた場合にはハウス内のフィ
ルム内面への結露の発生を未然に防止することができ
る。
Claims (1)
- 【請求項１】シクロデキストリンを添加した合成樹脂に
よって成形され、上記シクロデキストリンの添加量が合
成樹脂に対して20重量％以下に設定されていることを特
徴とする結露防止フィルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7379287A JPH07121561B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 結露防止フイルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7379287A JPH07121561B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 結露防止フイルム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63237932A JPS63237932A (ja) | 1988-10-04 |
| JPH07121561B2 true JPH07121561B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=13528393
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7379287A Expired - Lifetime JPH07121561B2 (ja) | 1987-03-27 | 1987-03-27 | 結露防止フイルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07121561B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3498986B2 (ja) * | 1993-11-29 | 2004-02-23 | 触媒化成工業株式会社 | 防曇剤および防曇性被膜形成基材 |
| US5492947A (en) * | 1994-06-23 | 1996-02-20 | Aspen Research Corporation | Barrier material comprising a thermoplastic and a compatible cyclodextrin derivative |
| DE4440236A1 (de) * | 1994-11-10 | 1996-05-15 | Wacker Chemie Gmbh | Redispergierbare Polymerpulver-Zusammensetzung enthaltend Cyclodextrine oder Cyclodextrin-Derivate |
| GB2321461A (en) * | 1996-12-20 | 1998-07-29 | Campbell Dussek Ltd | A pattern forming thermoplastic composition |
| US6851462B2 (en) | 2001-10-30 | 2005-02-08 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Rubber compositions containing a cyclodextrin compound |
-
1987
- 1987-03-27 JP JP7379287A patent/JPH07121561B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63237932A (ja) | 1988-10-04 |
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