JPH07121341B2 - 液状混合物の分離方法 - Google Patents

液状混合物の分離方法

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JPH07121341B2
JPH07121341B2 JP8027787A JP8027787A JPH07121341B2 JP H07121341 B2 JPH07121341 B2 JP H07121341B2 JP 8027787 A JP8027787 A JP 8027787A JP 8027787 A JP8027787 A JP 8027787A JP H07121341 B2 JPH07121341 B2 JP H07121341B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、4,4′−メチレンビスフェニルイソシアネー
トをトリメリット酸無水物およびイソフタル酸の混合物
と反応させて得られた芳香族コポリアミドイミドを主た
る構成材料とする分離膜に液状混合物を接触させて、液
状のまま同混合物から特定成分を分離する液状混合物の
分離方法に関するものである。特に本発明は耐熱性、耐
溶剤性に優れた分離膜を用いた液状混合物の分離方法に
関するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕
液状混合物から特定成分を液状のまま分離する分離膜と
しては逆浸透膜、限外過膜、透析膜等が知られており
各産業、医療をはじめ広く実用に供せられている。
これらの液状混合物の分離を行う分離膜の材料としては
セルロース、酢酸セルロール芳香族ポリアミド、ポリベ
ンゾイミダゾール、ポリベンゾイミダゾロン、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリスルホン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリエーテルスルホン等が知られているが、いずれ
も耐熱性、耐溶剤性が不十分である。また、ブタンテト
ラカルボン酸系のポリイミドも知られているが、脂肪族
ポリイミドであるため耐熱性、耐溶剤性は十分とは言え
ない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、このような事情に鑑みて、耐熱性、耐溶
剤性に優れ、しかも十分な機械的強度を有する分離膜を
用いた液状混合物の分離方法について鋭意検討を行った
結果、メチレンビスフェニルイソシアネート系の芳香族
ポリアミドイミドを主たる構成材料とする分離膜を用い
ることにより有利に液状のまま液状混合物から特定成分
を分離できることを見い出し、本発明に到達した。
すなわち本発明の要旨は耐熱性、耐溶剤性に優れ、しか
も十分な機械的強度を有する繰り返し単位の90〜70モル
%が式(I) で表わされる構造を有し、かつ繰り返し単位の10〜30モ
ル%が式(II) で表わされる構造を有するコポリアミドイミドを主たる
構成材料とする分離膜に液状混合物を接触させて、液状
のまま同混合物から特定成分を分離する液状混合物の分
離方法に存する。
上記芳香族ポリアミドイミドは、それ自体十分な機械的
強度を有する材料であり、均質膜、非対称膜として、ま
た、多孔体上へ被着した複合膜として用いることがで
き、さらに、中空糸の形態をとることにより、取扱いの
点で一層強度を向上させることができ、実用上多大の利
益をもたらすことができる。
以下に本発明を詳しく説明する。
本発明において液状混合物とは溶媒中に揮発性、非揮発
性の溶質が物質に溶解している液体、あるいは2種類以
上の液体が均質に混合している液体のことである。たと
えば無機、有機の酸、塩基、塩の水溶液、高分子水溶
液、有機溶媒、油分等の非水系溶液が含まれる。
本発明の適用される分野としては、たとえば海水、かん
水、河川水の脱塩、たんぱく質、酵素、乳製品の濃縮、
回収、糖類の分離、精製、脱色、果汁、野菜汁の濃縮、
改質、ポリエチレングリコール、ポバール等の各種高分
子の濃縮、精製、および塩の除去、ラテックス、エマル
ジョンの濃縮、精製、除菌水、除塵水の製造、ビル排
水、都市下水の浄化、再利用、パルプ排水からのリグニ
ン除去、染色排水、繊維のり抜き排水の再生利用、含油
排水の処理、脱ロウ油と脱ロウ溶剤の分離、鋼板塗装ラ
インからの廃溶剤の処理、溶剤中の合成ポリマーの精
製、溶剤抽出された動植物油脂の精製、その他プロセス
の合理化、省エネルギー、省資源等が挙げられる。
本発明においては、繰返し単位の90〜70モル%が式
(I) で表わされる構造を有し、かつ繰返し単位の10〜30モル
%が式(II) で表わされる構造を有するコポリアミドイミドを用いる
ことにより、分離性能、耐熱性、耐薬品性及び機械的強
度に優れた分離膜を再現性よく安定的に製造することが
できる。
分離膜の形状としては、シート状、スパイラル状、管
状、中空糸状等種々あるが、特に中空糸状とすることに
より単位容積当りの有効膜面積を大きくすることがで
き、また中空糸の外周側から加圧する場合には、管壁の
厚さが小さい割に高圧に対する機械的強度が高い等の利
点が得られる。
さらに、分離膜の外側表面と内側表面にはさまれた内部
に、両表面に連通しかつその平均孔径が厚み方向におい
て変化した傾斜型多孔質層を有する非対称膜であれば、
一層好ましい。
このような両表面に連通しかつその平均孔径が厚み方向
において変化している傾斜型多孔質構造をとることによ
り、十分な透過速度及び機械的強度を得ることができ
る。
また分離膜の外側表面と内側表面にはさまれた内部に、
指型構造の空孔を有する非対称膜も好ましい。指型構造
の空孔とは中空糸の内側表面と外側表面にはさまれた内
部に形成されており、円周方向に1列あるいは複数列形
成されている。空孔の大きさは、たとえば空孔が円周方
向に1列に形成される場合、空孔の長径が中空糸の肉厚
未満であればよく、好ましくは肉厚の99〜1%、より好
ましくは99〜50%であればよい。また、たとえば空孔が
円周方向に2列以上に形成される場合、同一直径上の各
空孔の長径の和が肉厚未満であればよく、好ましくは肉
厚の99〜1%、より好ましくは99〜50%であればよい。
空孔の短径の大きさは、上記長径と同等か短かければよ
い。
指型構造の空孔以外の部分は両表面に連通し、かつその
平均孔径が厚み方向において変化している傾斜型多孔質
構造をとっており、径孔の表面にも連通した細孔が存在
するため、空孔部分の透過抵抗は実質的に無視すること
が可能であり、十分な透過速度及び機械的強度を得るこ
とができる。
次に本発明の分離膜の製造方法について説明する。
本発明において使用されるコポリアミドイミドは4,4′
−メチレンビスフェニルイソシアネートを適当なモル比
のトリメリット酸無水物およびイソフタル酸とともに極
性溶媒の存在下で反応させることにより容易に得ること
ができる。例えば米国特許第3,929,691号に教示の方法
により容易に製造される。このようなコポリアミドイミ
ドは、前記特許に記載の操作を用いて約70モル%から約
90モル%対約30モル%から約10モル%の割合のトリメリ
ット酸無水物とイソフタル酸の混合物とほぼ等量の100
モル%割合の4,4′−メチレンビスフェニルイソシアネ
ートの反応から容易に得ることができる。
コポリアミドイミドの重合、および溶解させるのに用い
られる溶媒は、極性有機溶媒でありジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジ
メチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ヘキサメチル
ホスホルアミド、テトラメチル尿素、ピリジンなどが例
示されるが、特に限定されるものではない。また、これ
らを混合して使用してもかまわない。好ましくはジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピ
ロリドンが用いられ、より好ましくはジメチルホルムア
ミドが用いられる。
上述の重合に使用する極性有機溶媒の分量は、すべつの
反応体が最初に溶解するのに少なくとも十分なものであ
ることが好ましい。溶媒の使用量は求める重合体固形分
の粘度によって調節されるものであり、重合体固形分の
濃度はそれほど重要でないが、通常約5重量%から約35
重量%までが好ましい。
本発明で用いられるコポリアミドイミドの対数粘度(η
inh)は0.1dl/g以上、より好ましくは0.3〜4dl/g(N−
メチルピロリドン中、0.5%、30℃で測定)の範囲から
選ばれる。
上記重合体固形分中の少なくとも50重量%が上記コポリ
アミドイミドであれば、すべて本発明に含まれる。
ここで上記の固形分濃度を8〜25重量%、好ましくは10
〜22重量%に調整すると、例えば中空糸であれば外表面
と内表面にはさまれた内部に、指型構造の穴孔を有する
中空糸が形成される。
ここで、例えば分離膜として中空糸を形成する方法を説
明する。基本的には、中空糸の内側表面を芯液あるいは
芯ガス等の流体と接触させ、かつ該中空糸の外側表面を
凝固浴と接触させることによって行う。本発明による中
空糸はこのような芯液あるいは芯ガスと凝固浴による凝
固条件によって透過性能がコントロールされ、さらに熱
処理条件によっても透過性能と機械的強度がコントロー
ルされる。
また、中空糸用ノズル出口と凝固浴間の距離(エアギャ
ップ)の設定の仕方によっても凝固条件をコントロール
することが可能である。
芯液あるいは芯ガスと凝固浴による凝固条件のコントロ
ールとは、具体的に凝固速度の制御であり、凝固速度の
速い側の表面ほど緻密層が形成されやすい。
本発明では上記のコントロールを行うことにより広範囲
の透過性能を有する中空糸を容易に製造することができ
る。たとえば、中空糸の内側の表面に、透過性能をコン
トロールする緻密層を形成され、外側の表面に傾斜型多
孔質層を形成させるならば、芯液としては良溶媒である
極性有機溶媒、すなわちジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルア
ミド、テトラメチル尿素、ピリジン等が挙げられ、また
貧溶媒である水、プロパノール等の低級アルコール類、
アセトン等のケトン類、エチレングリコール等のエーテ
ル類、トルエン等の芳香族類、あるいはこれらの混合物
等が挙げられる。これらの中で良溶媒と貧溶媒の特定の
混合物が好ましい。なかでもジメチルホルムアミドと水
を特定の割合で混合した混合物が特に好適に用いられ
る。貧溶媒とは溶媒中の溶媒と相溶性を有し、かつ溶質
との溶解性の低い溶媒であり、ここではドープ液との相
溶性が良好であってコポリアミドイミドとの溶解性が低
いものである。
水とジメチルホルムアミドのような良溶媒と貧溶媒の混
合割合は特に制限されるものではなく、混合割合によっ
て異なった透過性能を有する中空糸が得られる。
芯液の代りに芯ガスとして空気、窒素等の不活性気体を
用いてもよい。
凝固させるのは液体中でも気体中でもよく、例えば液体
の凝固浴としては、水、プロパノール等の低級アルコー
ル類、アセトン等のケトン類、エチレングリコール等の
エーテル類、トルエン等の芳香族類あるいはこれらの混
合物等が用いられる。なかでも水が好適に用いられる。
中空糸用ノズルは凝固浴上に適当な間隔(エアギャッ
プ)をおいて設置されることが好ましい。また、中空糸
の外側表面に緻密層を形成させる場合には、芯ガスとし
て空気等を用い、液体の凝固浴として水あるいは水と極
性有機溶媒との混合物等を用いればよい。
また、気体の凝固浴としては空気、窒素等の不活性気体
が好ましい。
この方法において、コポリアミドイミド組成物の中空糸
状体を形成する中空糸用ノズルとしては、ポリマー溶液
組成物のドープ液から中空糸状体を押出して形成するこ
とができれば、どのような形式の中空糸用ノズルであっ
てもよく、例えば、チューブ・イン・オリフィス型ノズ
ル(tube in orifice type),セグメンティッド・アー
ク型ノズル(Segmented arc type)などを挙げることが
できる。この発明では、チューブ・イン・オリフィス型
ノズルが、中空糸用ノズルとして好適である。このチュ
ーブ・イン・オリフィス型ノズルとしては、ノズルヘッ
ドの底面の中央に開口しているオリフィス(内径0.2〜2
mm)の中央に、チューブ(外径0.15〜1.6mm、内径0.05
〜1.4mm)が位置しているものであり、オリフィスの開
口内周面とチューブの外周面との間の空隙部(現状部)
からドープ液を背圧で押し出し、同時にチューブの内孔
から気体、または液体(芯液ともいう)を供給して、中
空糸状体を形成するのである。
この発明では、前述の中空糸状体の押し出しの際に、前
記中空糸用ノズルの内部のチューブから押し出されつつ
ある中空糸状体の内部へ、気体または液体(芯液)を供
給しながら行うのである。
つぎに、中空糸形成時の操作条件について説明する。中
空糸の製造条件、例えば、ドープ液の押出し速度、芯液
あるいは芯ガスの吐出量、ノズル出口と凝固浴間の距離
(エアギャップ)、凝固時間、中空糸の引取り速度等
は、中空糸の外径100〜1000μm、管壁の厚さ50〜800μ
mとなるようにそれぞれの条件を調節することにより決
められるのであって、目的とする寸法に形成されるなら
ば、特に制限されない。
例えば、中空糸外径670μm、内径350μmの中空糸を製
造する場合には、ドープ液濃度を5〜35重量%とする
と、ドープ液の押出し速度として0.1〜100g/分、芯液と
して水とジメチルホルムアミドを重量比で40〜70/60〜3
0の割合で十分混合した液、該芯液の吐出量として0.03
〜30g/分、エアギャップとして0〜3m、凝固時間1〜60
0秒、引取り速度0.1〜200m/分で製造することができ
る。
中空糸用ノズルから垂直真下に押出されたドープ液およ
び芯液または芯ガスは凝固液中に導かれるが、このとき
ノズル出口と凝固浴の間に間隔があると、この部分でド
ープ液中の溶媒の一部が大気中に蒸発し、一方で、芯液
での凝固速度が速い場合は中空糸内側表面よりゲル化が
進行し、あるいは芯ガスが空気であって凝固浴中より凝
固速度が遅い場合は中空糸外側表面よりゲル化が進行す
る。
中空糸用ノズルの出口を凝固浴中に浸漬して、直接凝固
浴中に押出してもよい。
こうして形成された中空糸状体を十分に水洗して本発明
の中空糸は製造される。また、本発明の中空糸は、この
あとさらに常温で風乾させて、中空糸中に残留している
溶媒、芯液、凝固液等を完全に除去して乾燥させてもよ
い。乾燥させることによって中空糸はわずかに収縮し、
構造が緻密化し、分離性能を向上させることができる。
また、中空糸を凝固、水洗工程のあと、湿潤状態のま
ま、さらに温度50〜100℃、好ましくは90〜100℃の水で
処理してもよい。処理時間は中空糸の用途に応じて適宜
選択すればよく、通常数秒〜数時間、好ましくは1〜30
分でよい。加圧下であれば上記水の温度は100℃以上の
条件でもよい。
大気圧下温度50〜100℃の水によって処理することによ
り、中空糸の気体および液体の透過速度を向上させるこ
とができる。
また、中空気を凝固、水洗工程のあと風乾させ、さらに
温度50〜100℃の水で処理した場合には透過速度の向上
の程度は小さく、好ましいとは言えない。また、中空糸
を凝固、水洗工程のあと、あるいは風乾のあと、あるい
は温度50〜100℃の水で処理したあと、さらに乾燥炉で
熱処理を行うこともできる。熱処理を行うことによって
膜の機械的強度や耐薬品性、耐溶剤性を増大させること
ができる。また熱処理の温度に応じて膜の分離性能を制
御することが可能であるので、目的とするガス透過速度
が得られるよう熱処理温度、時間等を決めればよい。た
とえば、熱処理の温度としては、常温〜350℃、好まし
くは80〜300℃、熱処理の時間としては、1〜60分、好
ましくは3〜30分程度が好適である。
熱処理の仕方としては徐々に昇温させてもよいし、急激
に昇温させてもよい。
このようにして本発明の中空糸は製造される。
なお、上記の中空糸の製造工程において、熱水処理、熱
処理以外の部分は室温、大気雰囲気下で行うことができ
る。また中空糸は適当な張力下で連続的に製造される。
以上、中空糸の場合を例として説明したが、本発明によ
るコポリアミドイミド分離膜は製造時の諸条件をコント
ロールすることにより広範囲の性能を付与することがで
きる。
つぎに本発明の分離膜を製造する装置について中空糸の
場合を例として説明する。本発明の方法は、第1図に示
すような紡糸装置によって行うことができる。
すなわち、コポリアミドイミド溶液(ドープ液)1を適
当な孔径を有する過フィルター2を通過させながら連
続的にチューブ・イン・オリフィス型ノズルを有する紡
糸用ノズルヘッドに供給し、同時に該ノズルのチューブ
に芯液(あるいは芯ガス)4を供給しつつ、該ノズルの
オリフィス内周面とチューブ外周面との間の環状空隙か
らドープ液を中空糸状に押出し、ドープ液の中空糸状体
を形成し、この中空糸状体に引張り力を加えて伸張させ
ながら凝固浴5の中で凝固させ、次いで、その中空糸状
体を適当な張力下乾燥、熱処理炉6を通過させ、巻取機
7により適当な張力、曲率で巻き取る。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。
製造参考例1 予備乾燥した10の反応器に614.82g(3.20モル)のト
リメリット酸無水物および132.90g(0.80モル)のイソ
フタル酸を装入した。この反応器は温度計、凝縮器、撹
拌機および窒素入口を備えていた。
5の乾燥したびん中に1000.96g(4.0モル)の4,4′−
メチレンビスフェニルイソシアナート(以下MDIと略
称)をはかり取り、次いで434mlのN−メチルピロリド
ン(以下NMPと略称)をはかり取ってMDIを溶解した。こ
のMDI溶液を反応器に加え、次いでMDIをはかり取ったび
んをすすぐために3650mlのNMPを加えた。
65rpmの撹拌速度および窒素雰囲気の下でこの溶液を3
時間40分にわたって53℃から170℃まで加熱しさらに1
時間55分169℃〜171℃に加熱した。このようにして繰返
し単位の約80モル%が の構造を有し繰返し単位の約20モル%が の構造を有するランダムコポリアミドイミドのNMPの25
重量%溶液が得られた。
このコポリアミドイミドの30℃における対数粘度(ηin
h)(N−メチルピロリドン中、0.5%)は0.603dl/gで
あった。
この溶液をメタノール中に加え、ポリマーを析出させた
後、150℃で3時間乾燥し、コポリアミドイミド粉末を
得た。
コポリアミドイミド粉末をジメチルホルムアミドにて溶
解し、17重量%溶液とし分離膜のドープ液とした。
製造参考例2 米国特許第3,708,458号の実施例4に述べられている手
順を使用し3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸無水物と80モル%のトリレジイソシアネート(2,4
−異性体約80モル%と2,6−異性体約20モル%の混合
物)および20モル%の4,4′−ジフェニルメタンジイソ
シアネートを含む混合物より共重合ポリイミドを重合し
た。
重合溶媒はN,N′−ジメチルホルムアミドを使用し、樹
脂物濃度は21重量%であった。
このものを濃縮器にかけて25重量%のコポリイミド樹脂
溶液を得た。
このコポリイミドは30℃において固有粘度(ジメチルホ
ルムアミド中0.5%)0.6dl/gを有していた。
実施例1 製造参考例2で得られたコポリアミドイミド溶液を一定
流量で中空糸製造用ノズルから押出し、同時に芯液とし
て水を一定流量で押出した。形成された中空糸状体を12
cmのエアギャップをとって水からなる凝固浴中へ導き8
秒間浸漬した後一定速度で引き取って水中に10分間浸漬
した。一昼夜風乾した後200℃で30分熱処理を行った。
この中空糸を用いてモジュールを作成し窒素、水蒸気の
透過速度を測定したところ、Q窒素は2.5×10-2cm3(ST
P)/cm2・sec・cmHgでQ水蒸気は3.3×10-2cm3(STP)/
cm2・cmHgであった。
この膜は分画分子量はその膜が排除率90%を示すポリエ
チレングリコールの平均分子量で評価した。
この膜は4kg/cm2(ゲージ圧)の圧力下で純水の透過速
度は8/m2・hr・atmを有し、また種々の平均分子量を
有するポリエチレングリコールの0.5%水溶液を限外
過したところ下に示すポリエチレングリコール排除率を
示した。
ポリエチレングリコールの平均分子量と排除率のグラフ
から分画分子量は約40000と評価された。
実施例2 製造参考例1で得られたコポリイミドおよび製造参考例
2で得られたコポリアミドイミドを固形分重量比で4:6
の割合で混合した溶液(固形分濃度25重量%、溶媒ジメ
チルホルムアミド)をドープ液として中空糸製造用ノズ
ルから一定流量で押出し同時に芯液として水とジメチル
ホルムアミドを15/85(重量比)の割合で混合液を一定
流量で押出した。形成された中空糸状体を125cmのエア
ギャップを通した後水からなる凝固浴中に5秒間浸漬し
5.4m/分で引き取り一昼夜風乾した。この中空糸を50℃
で30分乾燥後200℃より10分かけて300℃とし、さらに30
0℃で30分間熱処理を行った。
この中空糸膜を用いて限外過用モジュールを作成し4
気圧(ゲージ圧)の水圧をかけてその透水率を測定した
ところ30/m2・hr・atmの透水性を示した。又370Åの
スチレンラテックスを用いてその分離能を検討した所93
%の排除率であった。
〔発明の効果〕
本発明の方法で製造されるコポリアミドイミド中空糸は
耐熱性、耐薬品性、機械的強度が優れていると共に芯液
の組成のコントロールや、熱処理条件のコントロールに
よってガス透過性能の調節が可能であり、ガス分離膜と
してきわめて好適である。また、液体分離膜、透析膜、
各種膜材料を支持する多孔質体等としても使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の中空糸を製造する紡糸装置の一例の概
略説明図である。1はドープ液、2は過フィルター、
3は紡糸用ノズル、4は芯液又は芯ガス、5は凝固浴、
6は乾燥・熱処理炉、7は巻取機をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今奈良 徹 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−22902(JP,A) 特開 昭62−74411(JP,A) 特開 昭62−114611(JP,A) 特開 昭62−163712(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰り返し単位の90〜70モル%が式(I) で表わされる構造を有し、かつ繰り返し単位の10〜30モ
    ル%が式(II) で表わされる構造を有するコポリアミドイミドを主たる
    構成材料とする分離膜に液状混合物を接触させて、液状
    のまま同混合物から特定成分を分離することを特徴とす
    る液状混合物の分離方法。
JP8027787A 1987-04-01 1987-04-01 液状混合物の分離方法 Expired - Lifetime JPH07121341B2 (ja)

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