JPH07121105A - 建築用立体模型およびその製作方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築図面から簡単に家屋の縮小模型を製作可
能とする。 【構成】 間取りボード１は、ベース２上へ配置され、
虫ピン３により仮止めされる。仮止めされた間取りボー
ド１の周囲、すなわちベース２上の１点鎖線の領域４に
外壁ボードが立設される。外壁ボードの所定の位置に
は、予め粘着シートから構成されている玄関シートおよ
び窓シートが貼り付けられている。仮止めされた間取り
ボード１は、ベース２から取り外され、内壁ボードが接
着される。上述の外壁ボードと同様に内壁ボードの所定
の位置に対して、予め粘着シートから構成されているド
アシートが張りつけられている。内壁ボードが取り付け
られた間取りボード１を元のベース２上へ戻して建築用
立体模型は、完成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、家屋の建築用設計図
面から簡単に家屋模型を作成でき、間取りおよびレイア
ウトを直観的に分り易くするための建築用立体模型およ
びその製作方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ビルやマンション等の大規模な建物につ
いては、建築完成後の建物を容易に想像するために、外
観および内装の縮小された立体模型を作成することは、
従来からよく行われていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、個人が自らの設
計にかかる家屋を建築する場合、完成される家屋の立体
的な配置が想像しにくい。マイホームの出来上がりを想
像して部屋の大きさ、位置関係、家具等の配置を設計図
面から考えるのはかなり困難なことである。従って、個
人の家屋の場合でも立体模型の作成が望まれる。

【０００４】しかしながら、個人が家屋を建てる場合、
本格的建築用立体模型を作成することは、手間や費用等
がかかる問題があった。

【０００５】従って、この発明の目的は、誰でも簡単に
家屋の模型を作成することができ、個人が家屋を建てる
場合に好適な建築用立体模型およびその製作方法を提供
することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明は、所定の縮尺
比の建築図面の間取り図がその一面に描かれた間取りボ
ードを作成する第１の工程と、間取り図の周囲に立てら
れる外壁ボードを作成する第２の工程と、間取り図の区
切り位置に対応した寸法を有する内壁ボードを作成する
第３の工程と、間取りボードの図面に外壁ボードを立設
し、間取りボードの内部の区切り位置に内壁ボードを立
設することにより立体模型を完成させる第４の工程から
なることを特徴とする建築用立体模型の製作方法であ
る。

【０００７】また、この発明は、所定の縮尺比の建築図
面の間取り図がその一面に描かれた間取りボードと、間
取り図の周囲に立てられる外壁ボードと、間取り図の区
切り位置に対応した寸法を有する内壁ボードとからなる
建築用立体模型である。

【０００８】

【作用】建築用設計図面から主要な３つの部品を単純化
することにより、個人が家屋を建てる場合、自らの家屋
の立体模型を作成し、完成後の間取りおよびレイアウト
を容易に想像し易くできる。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の一実施例について、建築用
模型の製作順序に従って説明がなされる。すなわち、第
１に間取りボードについて説明し、第２に外壁ボードに
ついて説明し、最後に、内壁ボードについて説明する。

【００１０】図１は、模型として製作する建築図面の平
面図（１階の間取り図）を示し、図２は、その正面図を
示す。この実施例では、個人が建築設計士に依頼される
注文建築の建築図面において、１階の間取り図および１
階の正面図を使用する。その他の側面図、背面図、２階
の間取り図および２階の正面図は、間取り図および１階
の正面図の模型の製作方法と同様の方法でなされるので
省略する。このとき、建築図面の縮尺比は、一例として
1/50とする。

【００１１】第１工程として間取りボードを作成する。
間取りボードは、数[mm]厚のスチレンボードに間取り図
が描かれたものを示し、スチレンボードへ図面を複写ま
たは図面を貼ることによって、間取り図は描かれる。図
３に示す間取りボード１のように、スチレンボードの間
取り図の外部、出窓および縁側が原図から除かれる。こ
のとき、間取りボード１の色は、一例として、うすいベ
ージュ系の色で表す。次に、図３に示すように切断され
た間取りボード１は、ベース２へ虫ピン３を使用して、
仮止めされる。

【００１２】第２工程として外壁ボードを作成する。上
述のように外壁ボードは、正面ボードと背面ボードと左
右の側面ボードとからなるが、ここでは正面ボードのみ
を説明する。正面ボードは、上述の間取りボードと同様
にスチレンボードに正面図が描かれたものであり、図２
の正面図中の天井の高さと略等しい点線の位置において
切断される。切断された正面ボードを図４に示す。図４
Ａは２階の正面ボード６、図４Ｂは１階の正面ボード７
を夫々示す。この一例では、上述のとおり１階の正面ボ
ード７のみを取り扱う。

【００１３】次に、正面ボード７に描かれた図面中の対
応位置には、玄関ドアシートおよび窓シートが貼られ
る。この窓シートを図６Ｂに示す。玄関ドアシートおよ
び窓シートは、粘着シートにより構成されている。玄関
ドアシートおよび窓シートが貼られた正面ボード７は、
図３中に示されるベース２上の１点鎖線で示す領域４へ
接着等により固定される。すなわち、間取りボード１を
囲むように正面ボード７と背面ボード、左右の側面ボー
ドからなる外壁ボードとベース２は固定される。固定の
ための方法は、両面接着テープを使用してもよい。この
とき、正面ボード７の色は、一例として、うすいグレー
系の色を使用し、窓シートはグレーを使用する。また、
玄関ドアシートは茶色を使用して簡単に区別できるよう
にしている。

【００１４】第３工程として内壁ボードを作成する。実
際の図面の形状から図３中の斜線で示す形状へ区切りを
簡略化して、この区切りと対応する内壁ボードが作成さ
れる。ここで、外壁ボードに囲まれ、ベース２へ虫ピン
３で仮止めされいた間取りボード１は取り外され、この
状態で内壁ボードが作成および立設される。内壁ボード
の高さが外壁ボードと等しいか、これよりやや低いもの
とされる。間取りボード１から長さを計り、その長さと
上述の高さでもってボードを切断することによって、内
壁ボードが作成される。切断された内壁ボードに対して
は、間取り図のドアの位置に相当する場所へ図６Ａに示
すドアシートが両面から貼り付けられる。

【００１５】図５Ａに示す内壁ボード８Ａは、図３中の
斜線で示す領域５Ａに立設されるもので、図５Ｂに示す
内壁ボード８Ｂは、図３中の斜線で示す領域５Ｂに立設
されるものである。ドアシートを貼られた内壁ボード８
Ａ、８Ｂは、ベース２から取り外された間取りボード１
の内壁部を示す斜線の箇所５Ａ、５Ｂへ夫々立設され
る。内壁ボード８Ａ、８Ｂは、取外しが簡単に行えるよ
うに、両面接着テープ等で仮止めされる。間取りボード
１へ内壁ボードが全て立設された後、ベース２上の外壁
ボードに囲まれた位置へ戻し、虫ピン３により仮止めを
行うことにより、建築用立体模型が完成される。

【００１６】ここで、外壁ボード同士あるいは外壁ボー
ドと内壁ボードの接続するための一例を図７に示す。図
７Ａは、ボード１１を端から数[mm]の場所をスケール１
２をセットし、カッター１３を使用し、切込みを入れ
る。そして、図７Ｂに示すようにボード１１の横から図
７Ａで切込みを入れたところまでカッター１３を使用し
て、切込みを入れる。その結果、図７Ｃに示すように、
スチレンボードの接続部分を切り取ることがでる。すな
わち、ボード１１は、図７Ｄに示すように切り取られ
る。このように、接続部分を切り取られた外壁ボード
は、互いに位置がずれることなく接続することができ
る。

【００１７】図８は、正面ボード７等の外壁ボードおよ
び内壁ボード８Ａ、８Ｂを接着し、完成した縮小模型の
一部を示す。この後に、間取りおよびレイアウトを検討
するために、間取りボード１から内壁ボード８Ａ、８Ｂ
を取り外すことができる。

【００１８】なお、ドアの無い箇所は、切り欠くように
しても良い。さらに、家具模型等を配置することによ
り、より現実に近い想像をすることも可能である。部品
をキット化としてユーザー自身が組み立てることも可能
である。

【００１９】

【発明の効果】この発明によれば、個人の家屋の設計図
面のみから完成後の家屋の模型を簡単に作成することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】建築用設計図面の平面図の一例の間取り図であ
る。

【図２】建築用設計図面の外壁図の一例の正面図であ
る。

【図３】この発明の切断された間取りボードがベースに
仮止めされている一例の平面図である。

【図４】この発明の切断された外壁ボードの一例の平面
図である。

【図５】この発明の内壁ボードの一例の平面図である。

【図６】この発明のドアシートおよび窓シートの一例の
平面図である。

【図７】この発明のボード同士を接続するときの一方法
を示す略線図図である。

【図８】この発明の一実施例の完成後の一部を示す縮小
模型の部分的外観図である。

【符号の説明】

１ 間取りボード ２ ベース ４、５Ａ、５Ｂ 領域 ６ ２階の外壁ボード ７ １階の外壁ボード ８Ａ、８Ｂ 内壁ボード

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の縮尺比の建築図面の間取り図がそ
   の一面に描かれた間取りボードを作成する第１の工程
   と、 上記間取り図の周囲に立てられる外壁ボードを作成する
   第２の工程と、 上記間取り図の区切り位置に対応した寸法を有する内壁
   ボードを作成する第３の工程と、 上記間取りボードの図面に上記外壁ボードを立設し、上
   記間取りボードの内部の区切り位置に上記内壁ボードを
   立設することにより立体模型を完成させる第４の工程か
   らなることを特徴とする建築用立体模型の製作方法。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の建築用立体模型の製作
   方法において、 上記間取りボードが固定されるベースを使用し、ベース
   上に上記外壁ボードを立設することを特徴とした建築用
   立体模型の製作方法。
3. 【請求項３】 所定の縮尺比の建築図面の間取り図がそ
   の一面に描かれた間取りボードと、上記間取り図の周囲
   に立てられる外壁ボードと、上記間取り図の区切り位置
   に対応した寸法を有する内壁ボードとからなる建築用立
   体模型。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の建築用立体模型におい
   て、 上記間取りボードと上記内壁ボードとが離接自在とされ
   ていることを特徴とした建築用立体模型。
5. 【請求項５】 所定の厚みの板状部材に対して所定の縮
   尺比の間取り図面が複写または貼り付けられた建築用立
   体模型のための構成部品。