JPH07119909B2 - 液晶表示素子製造方法 - Google Patents

液晶表示素子製造方法

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JPH07119909B2
JPH07119909B2 JP20146686A JP20146686A JPH07119909B2 JP H07119909 B2 JPH07119909 B2 JP H07119909B2 JP 20146686 A JP20146686 A JP 20146686A JP 20146686 A JP20146686 A JP 20146686A JP H07119909 B2 JPH07119909 B2 JP H07119909B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガラス基板の一部に液晶駆動回路の金属配線
を形成し半導体チップを搭載する、所謂チップオンLCD
の、工程数を短縮した製造方法に関する。
〔従来の技術〕
チップオンLCDの従来の製造方法では、液晶駆動回路用
の金属配線保護膜形成のために厚さ数μmの感光性ポリ
イミド(の光硬化前の前駆体)を、液晶配向制御膜形成
のために厚さ数千Åの熱硬化性ポリイミド(の熱硬化前
の前駆体)を、互いに別の工程で塗布し、それぞれ、露
光、加熱により硬化させるようにしており、ポリイミド
膜形成工程の簡略化、短縮化に関しては、特別な考慮は
払われていなかった(雑誌「発明」1985年3月号第72〜
78頁)。
なお、液晶配向制御膜と金属配線保護膜とを同一工程で
形成できるように、両者を同一膜厚たとえば1μmに形
成すると、液晶表示が黄色になってしまう。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記従来のチップオンLCDではそれぞれ別の
工程で形成していた液晶配向制御膜と駆動回路用金属配
線保護膜の形成工程を、極力統合して短縮した、経済的
な製造方法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明においては、ポリイミ
ド膜の特定部分だけを正確に限定して容易に硬化させる
ことの出来る感光性ポリイミドのみを、当初、液晶配向
制御膜形成部分と金属配線保護膜形成部分の双方の上に
一様な厚さに塗布し、ついで、部分的に露光量を相違さ
せた露光処理により、または、印刷手法による部分的な
感光性ポリイミドの追加塗布により、液晶配向制御膜部
分のポリイミド膜が金属配線保護膜部分のポリイミド膜
よりも薄く硬化するように処理し、その後、液晶配向制
御膜部分と金属配線保護膜部分の双方を同一工程で焼成
して最終的に硬化させることとした。
〔作用〕
ポリイミド膜は、感光性ポリイミドが露光により硬化し
た膜であっても、通常の熱硬化性ポリイミドが加熱によ
り硬化した膜であっても、何れもラビング処理等により
液晶を配向することができるので、液晶配向制御膜は感
光性ポリイミド膜を露光、硬化させて作ることができ
る。
しかし、金属配線保護膜としては、感光性ポリイミドの
膜厚を数μmに形成しなければならないが、液晶配向制
御膜をこんなに厚くすると前記のように液晶表示が黄色
に着色してしまう。液晶配向制御膜は、そのため、従来
は熱硬化性ポリイミドを数千Åすなわち金属配線保護膜
の約1/10の膜厚に塗布して形成していた。
従って、液晶配向制御膜の膜厚を、金属配線保護膜の膜
厚より薄く硬化させるような処理をする必要がある。そ
のために、感光性ポリイミドの一様な厚さの被覆に、液
晶配向制御膜部分には露光量が少なく、金属配線保護膜
部分には露光量が多くなるように、相異なる露光方法ま
たは光透過度の異なる透光パターンを配置したホトマス
クを用いるとか、スクリーン印刷手法で金属配線保護膜
部分だけに感光性ポリイミドを追加塗布するなどの処理
を行う。何れの方法でも、一応それぞれ目的に応じて異
なる厚さに硬化させたポリイミド膜に対して、同一工程
で焼成加熱して更に硬化させ、最終的な膜強度に到達さ
せる。
〔実施例〕
第1図(a)、(b)、(c)、(d)は本発明第1実
施例の主要工程を示す図である。この実施例では、基板
全面に一様に塗布した感光性ポリイミド膜に、部分的に
異なる露光量を与えて、ポリイミド膜を部分的に異なる
厚さに硬化、残留させる。露光量と膜厚の関係をフオト
ニースUR3100(東洋レーヨン製)の例を挙げて第1表に
示す。
このように露光量により膜厚が変わるので、同一基板上
に一様な膜厚に塗布した感光性ポリイミド膜に対し、露
光量のみ変えることにより部分的に異なる膜厚のポリイ
ミド膜が得られる。フォトニースUR3100のようなネガ型
感光性ポリイミドで露光量が少ないときは、塗布した感
光性ポリイミド前駆体表面から露光すると表面側から光
重合が進み剥離することがある。ガラス基板のように基
板に光透過性がある場合、露光量が少ないときは基板側
から露光すれば、基板側から光重合が進み剥離する恐れ
なく硬化した膜が形成される。
第1図(a)に示すように、まずガラス基板1の上に透
明導電膜よりなる表示電極2と駆動回路用金属配線3を
形成してから(表示電極部は更に絶縁膜で被覆する場合
もある)、それらの上にネガ型感光性ポリイミド前駆体
4を一様な厚さに塗布する。次に図(b)に示すよう
に、ホトマスク5を通してポリイミド前駆体が完全に光
重合する量の露光を行う。更に図(c)に示すように、
ホトマスク6を通しガラス基板側から露光を行う。図
(b)と図(c)に示す作業の順序は逆にしても差支え
ない。その後現像、焼成を行うと図(d)に示すよう
に、ガラス基板1上に形成された表示電極2の上に薄い
ポリイミド層7が、金属配線3の上に厚いポリイミド膜
7′が硬化、形成される。なお、前述の如く、剥離の恐
れはあるが、第2図に示すような、光を完全には透過さ
せないフィルタ又は光を散乱させるメッシュを用いた半
透過部8c、完全透過部8b、完全遮光部8aを備えたホトマ
スク8を使用して露光すれば、1回の露光で薄いポリイ
ミド膜7と厚いポリイミド膜7′を同時に形成すること
が出来る。
第1図(e)、(f)、(g)、(h)は本発明第2実
施例の主要工程説明図である。本実施例では、液晶配向
制御膜部分と金属配線保護膜部分の上を一様な膜厚に感
光性ポリイミド前駆体で被覆した後、金属配線保護膜部
分の上に部分的にスクリーン印刷手法等により感光性ポ
リイミド前駆体を追加塗布して膜厚を大きくする。
第1図(e)に示すように、ガラス基板1上に透明導電
膜よりなる表示電極2と駆動回路用金属配線3を形成さ
せたのち、それらの上に同一工程で一様な厚さに感光性
ポリイミド前駆体4を塗布する。その後金属配線3の上
の感光性ポリイミド前駆体4の更に上に、スクリーン印
刷手法等により感光性ポリイミド前駆体4を追加塗布し
て、第1図(f)に示すように、感光性ポリイミド前駆
体4の部分的に厚さの異なる被覆を形成させる。これを
第1図(g)に示すように露光し、現像、焼成すること
によって第1図(h)に示すように、液晶配向制御膜部
分では薄いポリイミド膜7、金属配線保護膜部分では厚
いポリイミド膜7′を同時に硬化、形成させる。なお、
配向制御膜部に対してラビング等により配向処理を行
う。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、従来よりも短縮さ
れた工程によって液晶表示素子の、液晶配向制御膜用の
ポリイミド膜と、金属配線保護膜用のポリイミド膜を同
時に形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)、(c)、(d)は本発明第1実
施例の主要工程説明図、第1図(e)、(f)、
(g)、(h)は本発明第2実施例の主要工程説明図、
第2図は露光工程を短縮できるホトマスクの図である。 1……ガラス基板、2……表示電極、3……金属配線、
4……感光性ポリイミド前駆体、5、6、8……ホトマ
スク、7……薄く硬化したポリイミド膜、7′……厚く
硬化したポリイミド膜。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板の一部に半導体集積回路を搭載
    すべき液晶駆動回路を金属配線で形成し、かつ、この金
    属配線の保護膜と、液晶配向制御膜にポリイミド樹脂を
    使用した液晶表示素子の製造に際し、金属配線保護膜と
    液晶配向制御膜を形成すべき部分を同一工程で感光性ポ
    リイミド前駆体により被覆し、ついで此の被覆に、液晶
    配向制御膜部分を金属配線保護膜部分よりも薄く硬化さ
    せる処理を施してから、両部分の膜厚が異なったまま同
    一焼成工程で最終的に硬化させることを特徴とする液晶
    表示素子製造方法。
  2. 【請求項2】液晶配向制御膜部分に対してはガラス基板
    を透過して、金属配線保護膜部分に対しては直接、露光
    する処理により、前者を後者よりも薄く硬化させるよう
    にした特許請求の範囲第1項記載の液晶表示素子製造方
    法。
  3. 【請求項3】金属配線保護膜部分に対しては、同一工程
    による感光性ポリイミド前駆体被覆の上に、スクリーン
    印刷により感光性ポリイミド前駆体を追加被覆して厚く
    した後、両部分共通に直接露光して、液晶配向制御膜部
    分を金属配線保護膜部分よりも薄く硬化させるようにし
    た特許請求の範囲第1項記載の液晶表示素子製造方法。
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JP2600929B2 (ja) * 1989-01-27 1997-04-16 松下電器産業株式会社 液晶画像表示装置およびその製造方法
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