JPH07119889B2 - 光情報記録媒体の記録・再生光学系用集光光学系 - Google Patents

光情報記録媒体の記録・再生光学系用集光光学系

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JPH07119889B2
JPH07119889B2 JP60208169A JP20816985A JPH07119889B2 JP H07119889 B2 JPH07119889 B2 JP H07119889B2 JP 60208169 A JP60208169 A JP 60208169A JP 20816985 A JP20816985 A JP 20816985A JP H07119889 B2 JPH07119889 B2 JP H07119889B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) この発明は、光源側の開口数の大きい、構成の簡単な光
情報記録・再生用集光光学系に関する。
(従来技術) 光デイスク等の光情報記録媒体への記録・再生装置に用
いられる集光光学系で最も一般的なものは、第2図に示
すように、光源4を出た光をコリメータレンズ6で平行
光にし、対物レンズ2によつて情報記録面1に集光させ
るようにしたものである。この光学系では、光デイスク
の面振れ等による焦点ずれに対して対物レンズ2を光軸
方向に動かすことによつてフオーカシングを行なつてい
る。
コンパクトデイスク再生光学系における対物レンズの代
表的なものは、焦点距離が4.5mm、NAが0.45程度で、特
開昭55−4068号公報に代表されるような2群3枚構成の
ものである。一方、コリメータレンズは、焦点距離が1.
7mm、NAが0.14で1群2枚構成のものが代表的である。
これらの合成系の結像倍率は−0.2647と小さい。
近年、非球面を利用して対物レンズを単レンズにするこ
とに成功し、広く利用され始めている(光学技術コンタ
クトvol.23、No.7 P、465〜)。これによつて対物レ
ンズのコストは大幅に低下したが、さらに一層のコスト
ダウンのためにコリメータを単レンズとすることが要求
されてきた。
(この発明が解決しようとする問題点) コリメータレンズを上記仕様のまま単レンズとするた
め、屈折率1.86888の硝材で最適設計したものの諸収差
図を第3図に示す。軸上波面収差は0.077λnms(λ=78
0nm)とマレシャル許容値程度となり、光学性能として
は不十分である。
コリメータの焦点距離を長くしNAを小さくすることによ
つてコリメータを単レンズとしたものは知られている
が、この場合、光源光の利用効率の低下を補償するた
め、大出力の光源が必要となつてしまう。
この発明は、単レンズ対物レンズと球面レンズ1枚とい
う簡単な構成で、結像倍率が小さく、光源側の開口数の
大きい、光情報媒体への情報記録や情報再生を行うのに
適した光情報記録・再生用集光光学系を得ようとするも
のである。
発明の構成 (問題を解決するための手段) この発明の集光光学系は、光源側から、発散光が入射さ
れる球面単レンズである第1レンズ、フォーカシング時
に単独で光軸方向に移動される対物単レンズである第2
レンズからなり、第2レンズ単独では結像倍率が
とき軸上波面収差が最も小さくて回折限界性能を有して
おり、第1レンズ、第2レンズの合成光学系における第
2レンズの結像倍率をm0としたときに 0.002<m0<0.12 ……(1) を満足するように第1レンズの屈折力と配置とが選択さ
れ、は、 −0.1<<0.15 ……(2) 第1レンズの光源と反対側の面の曲率半径をr2、屈折率
をn1、焦点距離をとして −0.7<r2/n1 <−0.4 ……(3) を満足することが望ましい。
(作用) 周知のように光情報媒体の記録・再生光学系用の集光光
学系は回折限界性能を有する必要がある。すなわち、軸
上物点から発する光束に関して球面収差は十分に補正さ
れていなければならない。従来の光学系においては、コ
リメータ、対物レンズのそれぞれが回折限界性能を有し
ていた。
これに対してこの発明の光学系においては、第1レンズ
単独では球面収差はアンダーであり、第1レンズでオー
バーな球面収差を発生させ、光学系全体で球面収差を良
好に補正する必要がある。
このような集光系を考える際の通常の設計法は、第2レ
ンズを非球面レンズとする場合は、第2レンズの非球面
係数を変数として自動設計による最適化を行うことが考
えられる。この場合、第2レンズ単独では収差が発生し
ているため、単独の検査は非球面を直接測定するか、波
面収差を測定しその収差成分を調べることが必要である
ため、量産には向かない。
現在市販されている非球面対物レンズは平行入射光に関
して回折限界性能を有している(結像倍率=0)。
このような対物レンズを発散光もしくは収斂光で使用す
る場合の球面収差変化量は、3次の球面収差に関して
も、他の収差(コマ収差、非点収差、ペツバール和、歪
曲収差、瞳の球面収差)の補正状態に依存しており、直
ちにその量を推定することは出来ない。平行入射光に対
して収差補正された焦点距離4.5mm、NA0.45の両面非球
面単レンズに関して、結像倍率m0の変化と波面収差の変
化との関係を第4図に示す。このレンズは収斂光に対し
て球面収差がオーバーになつており、結像倍率0.03でマ
レシャルの許容値(0.07λ)のオーバーな球面収差を発
生していることがわかる。
対物第2レンズを収斂光入射で使用するには、第1レン
ズで光源からの光束を収斂光束にする必要がある。発散
光を平行光にするよりも発散光の収斂光にするほうが球
面収差量は大となる。
この発明の光学系では第1レンズは結像倍率によつてあ
まり収差が変化しないものであることが必要である。こ
の関係を第5図に示す。横軸に第2レンズの結像倍率m0
を、縦軸に波面収差の自乗平均平方根WFErmsをとる。m0
と第2レンズの残留波面収差との関係を曲線11に、対応
する第1レンズの残留波面収差を曲線12、13とする。曲
線12のように第1レンズの収差が結像倍率によつてあま
り変化しない場合、曲線11と12の交点近傍では両レンズ
の収差が互に相殺され全系の波面収差が非常に小さくな
る。一方、曲線13のように第1レンズの収差が結像倍率
によつて大きく変化する場合は、曲線11との交点が生じ
ないか、生じたとしてもその倍率が設計倍率と非常に離
れている場合は、光学系として成立しなくなる。
第1レンズに関しても同様に、曲線12、13がどのような
傾きになるかは、定量的には推定できない。そのため、
具体的にどのような範囲でこの発明の光学系を実現でき
るかを検討の結果、第2レンズ単独で最も軸上波面収差
が小さいときの結像倍率と、第1レンズおよび第2
レンズからなる光学系における第2レンズの結像倍率m0
の間に(1)式を満足する必要があることが明らかにな
つた。
この条件式の上限をこえると球面収差は良好であるが、
正弦条件が著しくオーバーとなり、回折限界性能を有す
る像高範囲が小さくなるため、光学系を高精度で組み立
てなければならなくなる。下限をこえると、第1レンズ
で発生する球面収差を補正することが困難となる。
条件(2)の上限をこえると第1レンズでの球面収差発
生量が大きくなり、これを無理に第2レンズで補正しよ
うとすると条件(1)の上限をこえてしまう結果とな
る。第2レンズが回折限界性能を有する限り、に関
して下限はない。しかし、条件(2)の下限をこえると
第2レンズの設計、製造が困難になる。また、軸外性能
を良好にするには、第2レンズは両面非球面レンズであ
ることが望ましい。
また、第1レンズ単独でも球面収差の発生が少ない形状
であることが望ましく、そのため条件(3)を満足する
ものが良い。
(実施例) 以下、この発明の実施例を示す。
表中の記号は、以下のものを示す。
ri:光源側から第i番目のレンズ面の頂点曲率半径 di:光源側から第i番目のレンズ面間隔 ni:光源側から第i番目のレンズ材料の屈折率 νi:光源側から第i番目のレンズ材料のd線に対するア
ツベ数i :第iレンズの焦点距離 :第1レンズ、第2レンズの合成系の焦点距離 非球面形状は面の頂点を原点とし、光軸方向をX軸とし
た直交座標系において、頂点曲率半径をC、円錐係数を
K、非球面係数をAi、非球面のべき数をPi(Pi>0)と
するとき で表わす。
なお、表中にはデイスクGに関する値も示してある。
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 発明の効果 実施例1ないし3は第1図示のように第1レンズと第2
レンズの間隔が8.0mmである場合の例で、それぞれ全系
の結像倍率mTは−0.2647、−0.2222、−0.2である。
実施例4は第1レンズと第2レンズの間隔が16mmと実施
例1ないし3に比して大きい場合で、mT=−0.2647であ
る。
実施例1ないし4は、第2レンズを単独で光軸方向に移
動させてフオーカシングさせる光学系に最適である。
これらの各実施例の諸収差図を第6図ないし第9図に示
す。尚図中WFErmsは光源波長をλ=780nmとして波長単
位で表わしてある。これらの図から明らかなように、軸
上球面収差は波面収差が0.01λrms以下と良好である。
また、軸外収差も実施例4が実用上の限界であると考え
られる他は良好である。
更に、実施例1ないし4の第2レンズを光軸に垂直な方
向に移動させたときの波面収差の変化を第10図に示す。
図中tは対物レンズの移動量を表わす。実施例1ないし
3においては、±0.3mmないし±0.5mmのトラツキングを
行なつても、波面収差は0.07λ以下と回折限界性能が保
たれており、対物レンズをデイスクに平行に駆動するこ
とによつてトラツキングを行う光学系に用いても、トラ
ツキングによる集光性能劣化が非常に少ないことがわか
る。
上記の実施例は、すべて平行光入射を基準に設計した同
一の対物レンズを第2レンズとして用いており、一種類
の第2レンズによつて様々な結像倍率、物像間距離の光
学系を容易に得ることが出来るので、種々の要求に対し
ても第2レンズを共通化して第1レンズだけを設計すれ
ばよいので、製作が困難な非球面レンズを何種類も作る
必要がないという効果も生じる。
対物レンズとしての第2レンズは、上記実施例のような
通常の非球面レンズだけでなく、特開昭60−126616号公
報記載のような非球面外側プロフイルを有する透明プラ
スチツク層を被着したガラス単レンズ、不均質媒質レン
ズ、ホロレンズを用いることも出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の集光光学系の構成を示す断面図、第
2図は従来の集光光学系の構成図、第3図は単玉コリメ
ータの諸収差図、第4図は非球面レンズの結像倍率と軸
上波面収差の関係図、第5図はこの発明の集光光学系の
説明図、第6図、第7図、第8図、第9図はそれぞれ実
施例1ないし4の諸収差図、第10図は実施例1ないし4
の第2レンズを光軸と垂直方向に移動させたときの波面
収差図である。 1:光デイスク(光情報記録媒体) 2:対物レンズ 3:カツプリングレンズ 4:光源 5:絞り 6:コリメータレンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−154223(JP,A) 特開 昭60−153016(JP,A) 特開 昭59−140414(JP,A) 特開 昭59−87417(JP,A) 特開 昭59−49513(JP,A) 特開 昭59−49512(JP,A) 特開 昭59−48724(JP,A) 特開 昭59−9619(JP,A) 特開 昭59−7917(JP,A) 特開 昭58−219511(JP,A) 特開 昭57−26815(JP,A) 特開 昭55−45084(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源側から、発散光が入射される球面単レ
    ンズである第1レンズ、フォーカシング時に単独で光軸
    方向に移動される対物単レンズである第2レンズからな
    り、 第2レンズ単独では結像倍率がのとき軸上波面収差
    が最も小さくて回折限界性能を有しており、第1レン
    ズ、第2レンズの合成光学系における第2レンズの結像
    倍率をm0としたときに 0.002<m0<0.12 −0.1<<0.15 を満足することを特徴とする光情報記録・再生光学系用
    集光光学系
  2. 【請求項2】前記第1レンズの焦点距離をf1、屈折率を
    n1、光源と反対側の曲率半径をr2としたとき、 −0.7<r2/n1f1<−0.4 を満足することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の光情報記録・再生光学系用集光光学系
JP60208169A 1985-09-20 1985-09-20 光情報記録媒体の記録・再生光学系用集光光学系 Expired - Lifetime JPH07119889B2 (ja)

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JPS6267740A JPS6267740A (ja) 1987-03-27
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