JPH07119263B2 - 吸水性複合体の製造法 - Google Patents
吸水性複合体の製造法Info
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- JPH07119263B2 JPH07119263B2 JP28033887A JP28033887A JPH07119263B2 JP H07119263 B2 JPH07119263 B2 JP H07119263B2 JP 28033887 A JP28033887 A JP 28033887A JP 28033887 A JP28033887 A JP 28033887A JP H07119263 B2 JPH07119263 B2 JP H07119263B2
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- monomer
- composite
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 産業上の利用分野 本発明は、吸水性ポリマーと成形した繊維質基体とから
なる吸水性複合体の製造法に関するものである。更に詳
しくは、本発明は、アクリル酸系モノマー、HLBが7以
上のポリオキシエチレンアルキルエーテル、架橋剤及び
酸化性ラジカル重合開始剤を含有する水溶液を成形した
繊維質基体に施し、しかる後に還元剤を添加して常温下
で短時間に重合を行なわせて、高吸水性ポリマーが成形
した繊維質基体に固定された吸水性複合体の製造法に関
するものである。
なる吸水性複合体の製造法に関するものである。更に詳
しくは、本発明は、アクリル酸系モノマー、HLBが7以
上のポリオキシエチレンアルキルエーテル、架橋剤及び
酸化性ラジカル重合開始剤を含有する水溶液を成形した
繊維質基体に施し、しかる後に還元剤を添加して常温下
で短時間に重合を行なわせて、高吸水性ポリマーが成形
した繊維質基体に固定された吸水性複合体の製造法に関
するものである。
本発明の製造法で得られる吸水性複合体は、吸水性に優
れ、また未重合モノマー含有量が極めて少なく、しかも
高吸水性ポリマーが繊維質基体に安定性良く固定されて
いるので、各種の吸水性材料の製造に有利に使用するこ
とができる。
れ、また未重合モノマー含有量が極めて少なく、しかも
高吸水性ポリマーが繊維質基体に安定性良く固定されて
いるので、各種の吸水性材料の製造に有利に使用するこ
とができる。
従来技術 従来、紙、パルプ、不織布、スポンジ状ウレタン樹脂等
は、保水剤として生理用ナプキン、紙オシメ等を始めと
する各種の衛生材料及び各種の農業用材料等として使用
されてきた。しかし、これらの材料はその吸水量が自重
の10〜50倍程度に過ぎないので、多量の水を吸収又は保
持させるためには多量の材料が必要であって、著しく嵩
高になるばかりでなく、また吸水した材料を加圧すると
簡単に水分を放出する等の欠点があった。
は、保水剤として生理用ナプキン、紙オシメ等を始めと
する各種の衛生材料及び各種の農業用材料等として使用
されてきた。しかし、これらの材料はその吸水量が自重
の10〜50倍程度に過ぎないので、多量の水を吸収又は保
持させるためには多量の材料が必要であって、著しく嵩
高になるばかりでなく、また吸水した材料を加圧すると
簡単に水分を放出する等の欠点があった。
この種の吸水材料の上記欠点を改善するものとして、近
年、高吸水性の種々の高分子材料が提案されている。例
えば、澱粉のグラフト重合体(特公昭53-46199号公報
等)、セルロース変性体(特開昭50-80376号公報等)、
水溶性高分子の架橋物(特公昭43-23462号公報等)、自
己架橋型アクリル酸アルカリ金属塩ポリマー(特公昭54
-30710号公報等)等が提案された。
年、高吸水性の種々の高分子材料が提案されている。例
えば、澱粉のグラフト重合体(特公昭53-46199号公報
等)、セルロース変性体(特開昭50-80376号公報等)、
水溶性高分子の架橋物(特公昭43-23462号公報等)、自
己架橋型アクリル酸アルカリ金属塩ポリマー(特公昭54
-30710号公報等)等が提案された。
しかしながら、これらの高吸水性高分子材料は、その吸
水性能はかなりの高いレベルを有するものの、殆んどが
粉末状として得られるために、例えば生理用ナプキン、
紙オシメ等の衛生材料として使用するにはティッシュ、
不織布、綿等の基材上に均一状に分散させる必要があ
る。しかしながら、そのような方法で分散させたポリマ
ー粉末は基材上に安定良く固定することが困難であっ
て、分散後に一部局所に集合化することが多く、また吸
水後の膨潤ゲルも安定性良く基材上に固定されずに基材
から容易に移動してしまう。このために、これを例えば
紙オシメに使用したとき、放尿後の吸水体は「ごわご
わ」した状態となり、極めて着用感の悪いものとなって
しまう。また、上記の様な粉末状ポリマーを基材に分散
させて吸収体を得る方法では、粉末の取扱いに伴う煩雑
さおよび均一な分散を効率良く行う上でのプロセス上の
問題等により、コスト的にも極めて割高となっている。
水性能はかなりの高いレベルを有するものの、殆んどが
粉末状として得られるために、例えば生理用ナプキン、
紙オシメ等の衛生材料として使用するにはティッシュ、
不織布、綿等の基材上に均一状に分散させる必要があ
る。しかしながら、そのような方法で分散させたポリマ
ー粉末は基材上に安定良く固定することが困難であっ
て、分散後に一部局所に集合化することが多く、また吸
水後の膨潤ゲルも安定性良く基材上に固定されずに基材
から容易に移動してしまう。このために、これを例えば
紙オシメに使用したとき、放尿後の吸水体は「ごわご
わ」した状態となり、極めて着用感の悪いものとなって
しまう。また、上記の様な粉末状ポリマーを基材に分散
させて吸収体を得る方法では、粉末の取扱いに伴う煩雑
さおよび均一な分散を効率良く行う上でのプロセス上の
問題等により、コスト的にも極めて割高となっている。
これらの問題を解決する一つの方法として、アクリル酸
系モノマー水溶液を成形した繊維質基体に予め決めた模
様状に施して複合体を製造し、これに電磁放射線又は微
粒子性イオン化放射線を照射して、アクリル酸系モノマ
ーを高吸水性ポリマーに転換させて吸水性複合体を製造
する方法が報告されている(特公表57-500546号公
報)。この方法によれば、上記の粉体を取扱う上での均
一な分散化及び基材上への安定した固定化の点ではかな
りの改良がみられるものの、高吸水性ポリマーに転換す
るに当って、電磁放射線又は微粒子性イオン化放射線を
使用する為に、この特定のモノマーに生得的な高吸水性
のポリマーが過度に架橋化反応を受け易く、その結果、
得られる複合体は吸収体としての性能、特に吸水能、が
著しく小さく、通常前記粉末状高吸水性ポリマーを使用
した場合に比べて半分以下となってしまう欠点があるよ
うに思われる。また、プロセス的にも上記の様な放射線
発生装置取扱いに伴う安全性、コスト面等に安価な方法
とは云い難い。
系モノマー水溶液を成形した繊維質基体に予め決めた模
様状に施して複合体を製造し、これに電磁放射線又は微
粒子性イオン化放射線を照射して、アクリル酸系モノマ
ーを高吸水性ポリマーに転換させて吸水性複合体を製造
する方法が報告されている(特公表57-500546号公
報)。この方法によれば、上記の粉体を取扱う上での均
一な分散化及び基材上への安定した固定化の点ではかな
りの改良がみられるものの、高吸水性ポリマーに転換す
るに当って、電磁放射線又は微粒子性イオン化放射線を
使用する為に、この特定のモノマーに生得的な高吸水性
のポリマーが過度に架橋化反応を受け易く、その結果、
得られる複合体は吸収体としての性能、特に吸水能、が
著しく小さく、通常前記粉末状高吸水性ポリマーを使用
した場合に比べて半分以下となってしまう欠点があるよ
うに思われる。また、プロセス的にも上記の様な放射線
発生装置取扱いに伴う安全性、コスト面等に安価な方法
とは云い難い。
また、最近、特開昭60-149609号公報には、アクリル酸
塩系モノマー水溶液を予め吸水性有機材料に含浸させた
後、水溶性ラジカル重合開始剤又は水溶性ラジカル重合
開始剤と水溶性還元剤を霧状にして添加して重合させる
吸水性複合材料の製造法が提示されている。しかしなが
ら、この方法では、アクリル酸系モノマーを吸水性有機
材料に含浸させた後、水溶性重合開始剤を添加するた
め、たとえ重合開始剤を霧状にしても「重合むら」が起
って、モノマーを完全に重合させることは極めて難かし
く、その結果、残存モノマーが多量となっており、安全
上問題が多く又性能的にも特に吸水能において小さくな
る等の欠点があるように思われる。
塩系モノマー水溶液を予め吸水性有機材料に含浸させた
後、水溶性ラジカル重合開始剤又は水溶性ラジカル重合
開始剤と水溶性還元剤を霧状にして添加して重合させる
吸水性複合材料の製造法が提示されている。しかしなが
ら、この方法では、アクリル酸系モノマーを吸水性有機
材料に含浸させた後、水溶性重合開始剤を添加するた
め、たとえ重合開始剤を霧状にしても「重合むら」が起
って、モノマーを完全に重合させることは極めて難かし
く、その結果、残存モノマーが多量となっており、安全
上問題が多く又性能的にも特に吸水能において小さくな
る等の欠点があるように思われる。
考えられる解決策 このような背景下、本発明者等は既に特願昭60-238421
号明細書に、少量の架橋剤を含むアクリル酸系モノマー
水溶液と、酸化性のラジカル重合開始剤を均一混合後、
繊維質基体に施し、しかる後にアミン類又は還元剤を施
し、重合させることを特徴とする高吸水性ポリマーと成
形した繊維質基体とからなる吸水性複合体の製造方法を
提案した。該方法では、「重合むら」が殆んどなく、重
合が容易に進み且つ吸水能も大きいものが得られること
が判明した。この方法によって得られる吸水性複合体は
十分良好な吸水能を有しているものであるが、これより
さらに高い吸水能を備えた吸水性複合体はより好ましい
ものであることは言うまでもない。
号明細書に、少量の架橋剤を含むアクリル酸系モノマー
水溶液と、酸化性のラジカル重合開始剤を均一混合後、
繊維質基体に施し、しかる後にアミン類又は還元剤を施
し、重合させることを特徴とする高吸水性ポリマーと成
形した繊維質基体とからなる吸水性複合体の製造方法を
提案した。該方法では、「重合むら」が殆んどなく、重
合が容易に進み且つ吸水能も大きいものが得られること
が判明した。この方法によって得られる吸水性複合体は
十分良好な吸水能を有しているものであるが、これより
さらに高い吸水能を備えた吸水性複合体はより好ましい
ものであることは言うまでもない。
発明の目的 本発明は、前記特願昭60-238421号明細書、特公表57-50
0546号公報及び特開昭60-149609号公報に記載された吸
水性複合体の製造法を改良して、残存モノマーがなく、
吸水性能の更に優れた吸水性複合体を温和な条件下で容
易に製造する方法を提供しようとするものである。
0546号公報及び特開昭60-149609号公報に記載された吸
水性複合体の製造法を改良して、残存モノマーがなく、
吸水性能の更に優れた吸水性複合体を温和な条件下で容
易に製造する方法を提供しようとするものである。
発明の構成 本発明者等は、前記の問題点を解決する目的で種々研究
を重ねた結果、前記アクリル酸系モノマー、HLBが7以
上のポリオキシエチレンアルキルエーテル、架橋剤及び
酸化性ラジカル重合開始剤を含有する水溶液を成形した
繊維質基体に施し、しかる後に還元剤を霧状にして添加
することにより、極めて短時間に重合し、残存モノマー
が殆んどなく、特に吸水性能が優れ、しかも高吸水性ポ
リマーが繊維質基体に安定良く固定された吸水性複合体
が容易に得られることを見出して、本発明に到達したの
である。
を重ねた結果、前記アクリル酸系モノマー、HLBが7以
上のポリオキシエチレンアルキルエーテル、架橋剤及び
酸化性ラジカル重合開始剤を含有する水溶液を成形した
繊維質基体に施し、しかる後に還元剤を霧状にして添加
することにより、極めて短時間に重合し、残存モノマー
が殆んどなく、特に吸水性能が優れ、しかも高吸水性ポ
リマーが繊維質基体に安定良く固定された吸水性複合体
が容易に得られることを見出して、本発明に到達したの
である。
即ち、本発明による吸水能の改良された吸水性複合体の
製造法は、下記の工程(A)〜(B)の結合からなるこ
と、を特徴とするものである。
製造法は、下記の工程(A)〜(B)の結合からなるこ
と、を特徴とするものである。
(A)下記成分(イ)〜(ニ)を含有する水溶液を、成
形した繊維質基体に施す工程。
形した繊維質基体に施す工程。
(イ)カルボキシル基の20%以上がアルカリ金属塩また
はアンモニウム塩に中和されているアクリル酸を主成分
とする重合性単量体、 (ロ)架橋剤、 (ハ)HLBが7以上のポリオキシエチレンアルキルエー
テル、 (ニ)酸化性ラジカル重合開始剤、 (B)この繊維質基体に施された重合性単量体に還元剤
を施して該重合性単量体を重合させて、該重合性単量体
由来の重合体と繊維質基体との複合体を形成させる工
程。発明の効果 本発明の吸水性複合体の製造法は、以下の点において著
しい特徴を有するものである。
はアンモニウム塩に中和されているアクリル酸を主成分
とする重合性単量体、 (ロ)架橋剤、 (ハ)HLBが7以上のポリオキシエチレンアルキルエー
テル、 (ニ)酸化性ラジカル重合開始剤、 (B)この繊維質基体に施された重合性単量体に還元剤
を施して該重合性単量体を重合させて、該重合性単量体
由来の重合体と繊維質基体との複合体を形成させる工
程。発明の効果 本発明の吸水性複合体の製造法は、以下の点において著
しい特徴を有するものである。
(a)アクリル酸系モノマー中に前記HLBが7以上のポ
リオキシエチレンアルキルエーテルを共存させることに
より、極めて吸水能の高いポリマーがえられるという
点。
リオキシエチレンアルキルエーテルを共存させることに
より、極めて吸水能の高いポリマーがえられるという
点。
および(b)酸化性ラジカル重合開始剤を前記ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルおよびアクリル酸系モノマ
ー水溶液中に予め溶解させ、次いでこれに還元剤を噴霧
してモノマーを重合させることにより、ポリマー中の残
存モノマー量が極めて少ないポリマーが容易な重合操作
でかつ常温付近と温和な条件で極めて短時間にえられる
という点。
シエチレンアルキルエーテルおよびアクリル酸系モノマ
ー水溶液中に予め溶解させ、次いでこれに還元剤を噴霧
してモノマーを重合させることにより、ポリマー中の残
存モノマー量が極めて少ないポリマーが容易な重合操作
でかつ常温付近と温和な条件で極めて短時間にえられる
という点。
従って、本発明の製造方法によって得られる吸水性複合
体は、後述する本願の実施例及び比較例から明らかなよ
うに前記特願昭60-238421号明細書、特公表57-500546号
公報、及び特開昭60-149609号公報に示された方法より
吸水性能が特段に大きく、かつ残存モノマーが殆んどな
く安全性の高いものである。更にその形態がシート状で
ある為に、従来使用されてきた粉体状高吸水性樹脂に比
し取扱いが容易で、安価である為に、生理用ナプキン、
紙オシメ等各種の衛生材料の製造に有利に使用できる。
また、その優れた吸水性能、取扱い性を利用して、最近
注目されてきた土壌改良剤、保水剤等をはじめとする園
芸用又は農業用の各種の材料の製造にも使用することが
できる。
体は、後述する本願の実施例及び比較例から明らかなよ
うに前記特願昭60-238421号明細書、特公表57-500546号
公報、及び特開昭60-149609号公報に示された方法より
吸水性能が特段に大きく、かつ残存モノマーが殆んどな
く安全性の高いものである。更にその形態がシート状で
ある為に、従来使用されてきた粉体状高吸水性樹脂に比
し取扱いが容易で、安価である為に、生理用ナプキン、
紙オシメ等各種の衛生材料の製造に有利に使用できる。
また、その優れた吸水性能、取扱い性を利用して、最近
注目されてきた土壌改良剤、保水剤等をはじめとする園
芸用又は農業用の各種の材料の製造にも使用することが
できる。
工程(A) 重合性単量体 本発明で用いられる重合性単量体は、アクリル酸を主成
分とするものであって、カルボキシル基の20%以上が、
好ましくは50%以上が、アルカリ金属塩又はアンモニウ
ム塩に中和されてなるものである。このアクリル酸モノ
マーの部分中和度が20%未満であると、生成ポリマーの
吸水能が著しく低下する。
分とするものであって、カルボキシル基の20%以上が、
好ましくは50%以上が、アルカリ金属塩又はアンモニウ
ム塩に中和されてなるものである。このアクリル酸モノ
マーの部分中和度が20%未満であると、生成ポリマーの
吸水能が著しく低下する。
また、本発明では上記アクリル酸系モノマーとと共重合
可能な一種あるいは二種以上の第二のモノマーも生成ポ
リマーの吸水性を損なわない範囲で用いることも可能で
ある。この様なモノマーとしては、例えば(イ)メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ア
クリロイルエタンスルホン酸、2−アクリロイルプロパ
ンスルホン酸及びその塩類、(ロ)2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類及びその
塩類、(ハ)イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の
ジカルボン酸類のアルキル又はアルコキシエステル類、
(ニ)ビニルスルホン酸、(ホ)アクリル酸メチルエス
テル、アクリル酸エチルエステル等、(ヘ)(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシプロピルエステル、(ト)ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート等、を挙げることが
できる。
可能な一種あるいは二種以上の第二のモノマーも生成ポ
リマーの吸水性を損なわない範囲で用いることも可能で
ある。この様なモノマーとしては、例えば(イ)メタク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、2−ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ア
クリロイルエタンスルホン酸、2−アクリロイルプロパ
ンスルホン酸及びその塩類、(ロ)2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類及びその
塩類、(ハ)イタコン酸、マレイン酸、フマール酸等の
ジカルボン酸類のアルキル又はアルコキシエステル類、
(ニ)ビニルスルホン酸、(ホ)アクリル酸メチルエス
テル、アクリル酸エチルエステル等、(ヘ)(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシプロピルエステル、(ト)ポリエチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート等、を挙げることが
できる。
アクリル酸系モノマーや上記した酸モノマーの中和に
は、アルカリ金属の水酸化物や重炭酸塩等又は水酸化ア
ンモニウム等が使用可能であるが、好ましいのはアルカ
リ金属水酸化物であり、その具体例としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムが挙げられ
る。工業的入手の容易さ、価格、及び安全性等の点か
ら、水酸化ナトリウム或いは水酸化カリウムが好まし
い。
は、アルカリ金属の水酸化物や重炭酸塩等又は水酸化ア
ンモニウム等が使用可能であるが、好ましいのはアルカ
リ金属水酸化物であり、その具体例としては水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム及び水酸化リチウムが挙げられ
る。工業的入手の容易さ、価格、及び安全性等の点か
ら、水酸化ナトリウム或いは水酸化カリウムが好まし
い。
この様なアクリル酸系モノマーあるいは必要に応じて用
いられる第二のモノマーを含有する水溶液の濃度は、合
目的的な任意の値をとりうる。具体的には例えば20重量
%以上、好ましくは30重量%以上、である。濃度は、高
ければ高い程良いと言える。
いられる第二のモノマーを含有する水溶液の濃度は、合
目的的な任意の値をとりうる。具体的には例えば20重量
%以上、好ましくは30重量%以上、である。濃度は、高
ければ高い程良いと言える。
即ち、モノマー濃度を高くすることにより、成形した繊
維質基体単位表面積当りの高吸水性ポリマー充填量が多
くなって、吸水性能の優れた複合体を得ることが出来、
また、モノマー濃度を高くすることにより、逆に言えば
水濃度を小さく出来ることにより、乾燥時のエネルギー
を消減することが出来て、コスト的にも有利となるから
である。
維質基体単位表面積当りの高吸水性ポリマー充填量が多
くなって、吸水性能の優れた複合体を得ることが出来、
また、モノマー濃度を高くすることにより、逆に言えば
水濃度を小さく出来ることにより、乾燥時のエネルギー
を消減することが出来て、コスト的にも有利となるから
である。
架橋剤 本発明の製造法で用いられる架橋剤は、分子内に二重結
合を2個以上有し、前記アクリル酸系モノマー及び(又
は)前記第二のモノマーと共重合性を示すもの、或いは
分子内に、前記アクリル酸系モノマー及び(又は)前記
第二のモノマー中の官能基、例えばカルボキシル基、と
重合中或いは重合後の乾燥時に反応しうるような官能基
を2個以上有するもの、である。これらはある程度水溶
性を示すものであれば何れのものも使用できる。
合を2個以上有し、前記アクリル酸系モノマー及び(又
は)前記第二のモノマーと共重合性を示すもの、或いは
分子内に、前記アクリル酸系モノマー及び(又は)前記
第二のモノマー中の官能基、例えばカルボキシル基、と
重合中或いは重合後の乾燥時に反応しうるような官能基
を2個以上有するもの、である。これらはある程度水溶
性を示すものであれば何れのものも使用できる。
前者の架橋剤の一例を挙げればエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、N,N′−
メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアリルフタレ
ート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、ト
リアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、
トリアリルホスフェート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、N,N′−
メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジアリルフタレ
ート、ジアリルマレート、ジアリルテレフタレート、ト
リアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、
トリアリルホスフェート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等が挙げられる。
また、後者の架橋剤の一例を挙げれば、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールのジ又はポ
リグリシジルエーテル等が挙げられる。
ールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジ
グリシジルエーテル、脂肪族多価アルコールのジ又はポ
リグリシジルエーテル等が挙げられる。
更に、前者と後者の両機能を備えたものとして例えばN
−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレー
ト等のような化合物も本発明方法では使用できる。
−メチロールアクリルアミド、グリシジルメタクリレー
ト等のような化合物も本発明方法では使用できる。
この中で、本発明で特に好ましいものとして挙げれば、
分子中に二重結合を2個以上有し、前記アクリル酸系モ
ノマー及び(又は)第二のモノマーと共重合性を示すも
のが良い。
分子中に二重結合を2個以上有し、前記アクリル酸系モ
ノマー及び(又は)第二のモノマーと共重合性を示すも
のが良い。
このような架橋剤はそれ自身単独で或いは2種以上の混
合物としても使用できる。
合物としても使用できる。
これら架橋剤の使用量は、アクリル酸系モノマーに対し
て0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、であ
る。0.001重量%未満では吸水能は極めて大きくなるも
のの吸水時の高吸水性ポリマーのゲル強度が極めて弱い
ものとなり、また10重量%超過では吸水ゲル強度は特段
に向上されるが、吸水能がかなり小さいものとなってし
まい、実用上問題となる。
て0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、であ
る。0.001重量%未満では吸水能は極めて大きくなるも
のの吸水時の高吸水性ポリマーのゲル強度が極めて弱い
ものとなり、また10重量%超過では吸水ゲル強度は特段
に向上されるが、吸水能がかなり小さいものとなってし
まい、実用上問題となる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル 本発明の製造法で用いられるポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルはHLBが7以上、好ましくは10以上(上限は2
0程度)、のものであり、アクリル酸系モノマー水溶液
に実質的に溶解するものが好ましい。エチレンオキシド
の縮合度およびアルキル基と炭素数もこの観点で定める
ことが好ましい。アルキル基の炭素数についていえば、
これは10〜20程度が好ましい。このエーテルの好ましい
製造法が対応アルカノール(上記のようなアルキル基を
持つ一価アルコールが代表的である)に対するエチレン
オキシドの付加からなることからすれば、本発明での好
ましいエーテルはエーテルアルコールであるといえる。
「ポリオキシエチレン」は、少量のオキシプロピレン基
を含んでいてもよい。このようなポリオキシエチレンア
ルキルエーテルの具体例を挙げれば、ポリオキシエチレ
ンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル等が挙げられる。なお、HLBは、アトラス
(Atlas)法に準じて測定したものである。
ルエーテルはHLBが7以上、好ましくは10以上(上限は2
0程度)、のものであり、アクリル酸系モノマー水溶液
に実質的に溶解するものが好ましい。エチレンオキシド
の縮合度およびアルキル基と炭素数もこの観点で定める
ことが好ましい。アルキル基の炭素数についていえば、
これは10〜20程度が好ましい。このエーテルの好ましい
製造法が対応アルカノール(上記のようなアルキル基を
持つ一価アルコールが代表的である)に対するエチレン
オキシドの付加からなることからすれば、本発明での好
ましいエーテルはエーテルアルコールであるといえる。
「ポリオキシエチレン」は、少量のオキシプロピレン基
を含んでいてもよい。このようなポリオキシエチレンア
ルキルエーテルの具体例を挙げれば、ポリオキシエチレ
ンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエー
テル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシ
エチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレ
イルエーテル等が挙げられる。なお、HLBは、アトラス
(Atlas)法に準じて測定したものである。
このようなポリオキシエチレンアルキルエーテルは、そ
れ自身単独でも或いは2種以上の混合物としても使用で
きる。
れ自身単独でも或いは2種以上の混合物としても使用で
きる。
これらポリオキシエチレンアルキルエーテルの使用量
は、アクリル酸系モノマーに対して0.001〜10重量%、
好ましくは0.01〜1重量%、である。添加量が0.001重
量%未満では、その添加効果が極めて少く、一方、添加
量が10重量%超過ではかえって吸水能の低下をきたすの
で好ましくない。
は、アクリル酸系モノマーに対して0.001〜10重量%、
好ましくは0.01〜1重量%、である。添加量が0.001重
量%未満では、その添加効果が極めて少く、一方、添加
量が10重量%超過ではかえって吸水能の低下をきたすの
で好ましくない。
酸化性ラジカル重合開始剤 本発明の製造方法において用いられる重合開始剤は、還
元剤とのレドックス系をなすものであり、ある程度の水
溶性を示し、且つ酸化性を示すラジカル発生剤でなけれ
ばならない。この様な酸化剤としては、(イ)過酸化水
素、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸
塩、t−ブチルハイドロパーオキシドやクメンハイドロ
パーオキシド等のハイドロパーオキシド類、等の過酸化
物、(ロ)その他第二セリウム塩、過マンガン酸塩、亜
塩素酸塩、次亜塩素酸塩等が挙げられるが、この中でも
過酸化水素が特に好ましい。
元剤とのレドックス系をなすものであり、ある程度の水
溶性を示し、且つ酸化性を示すラジカル発生剤でなけれ
ばならない。この様な酸化剤としては、(イ)過酸化水
素、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸
塩、t−ブチルハイドロパーオキシドやクメンハイドロ
パーオキシド等のハイドロパーオキシド類、等の過酸化
物、(ロ)その他第二セリウム塩、過マンガン酸塩、亜
塩素酸塩、次亜塩素酸塩等が挙げられるが、この中でも
過酸化水素が特に好ましい。
酸化性を示さない他の水溶性ラジカル重合開始剤、例え
ば2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩
等のアゾ化合物等の重合開始剤は、還元剤のレドックス
系をなさないので、本発明では用いられない。
ば2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩
等のアゾ化合物等の重合開始剤は、還元剤のレドックス
系をなさないので、本発明では用いられない。
これらラジカル重合開始剤の使用量は、アクリル酸系モ
ノマーに対して0.01〜10重量、好ましくは0.1〜2重量
%、である。
ノマーに対して0.01〜10重量、好ましくは0.1〜2重量
%、である。
成形した繊維質基体 本発明に使用される成形した繊維質基体は、具体的には
繊維をゆるく成形してなるもの、たとえば、パッド、カ
ーディングもしくはエア・レイイングしたウエブ、ティ
ッシュペーパー、木綿ガーゼの様な織布、メリヤス地、
又は不織布である。ここで「成形した」繊維質基体と
は、既にウェブになっていて、その繊維質基体を用品の
中に組み込むために切断、接合、造形等が必要になるこ
とはあるとしても、ウエブ形成作業はさらに施す必要が
ないものを意味する。
繊維をゆるく成形してなるもの、たとえば、パッド、カ
ーディングもしくはエア・レイイングしたウエブ、ティ
ッシュペーパー、木綿ガーゼの様な織布、メリヤス地、
又は不織布である。ここで「成形した」繊維質基体と
は、既にウェブになっていて、その繊維質基体を用品の
中に組み込むために切断、接合、造形等が必要になるこ
とはあるとしても、ウエブ形成作業はさらに施す必要が
ないものを意味する。
木材パルプ、レーヨン、木綿その他のセルロース系繊維
或いはポリエステル系繊維の様な吸収性繊維を主成分と
した繊維質基体を使用することが一般的に好ましい。し
かし他の種類の繊維、例えば、ポリエチレン系、ポリプ
ロピレン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリビニ
ールアルコール系、ポリ塩化ビニール系、ポリ塩化ビニ
ルデン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ尿素系、ポリ
ウレタン系、ポリフルオロチレン系、ポリシアン化ビニ
リデン系等のような繊維を成形した繊維質基体に含ませ
ることも可能である。
或いはポリエステル系繊維の様な吸収性繊維を主成分と
した繊維質基体を使用することが一般的に好ましい。し
かし他の種類の繊維、例えば、ポリエチレン系、ポリプ
ロピレン系、ポリスチレン系、ポリアミド系、ポリビニ
ールアルコール系、ポリ塩化ビニール系、ポリ塩化ビニ
ルデン系、ポリアクリロニトリル系、ポリ尿素系、ポリ
ウレタン系、ポリフルオロチレン系、ポリシアン化ビニ
リデン系等のような繊維を成形した繊維質基体に含ませ
ることも可能である。
施用方法 前記の様な少量の架橋剤及びHLB7以上のポリオキシエチ
レンアルキルエーテルおよびアクリル酸系モノマーを含
む水溶液は、予め酸化性ラジカル重合開始剤と均一に混
合後、先ず成形した繊維質基体に施される。この時、小
さな点状或いは線状の周期的な模様に施すことが好まし
い。この模様は本発明の方法によって製造される吸水性
複合体の中にいわゆる「吸い上げ通路」を作り出すのに
使用でき、これは例えばおむつの吸水性パッド部分の縁
の回りに架橋した吸水性ポリマーからなる連続した線状
があると、このおむつは縁周辺から漏れることが極めて
小さくなる利点がある。一般に、質量に対するポリマー
表面積の比を可能な限り大きくする為に、非常に細かく
分割された不連続の部分からなる模様を採用することが
好ましい。混合液を繊維質基体に施す方法は、合目的的
な任意の手段ないし態様によることができる。例えばプ
リント(printing)、吹付け(spraying)、ノズルを通
して流しかける(flowing)、キス塗布(kiss coatin
g)、含浸(saturating)等を挙げることができる。更
に必要に応じ前記混合液を全体にわたる模様状に繊維質
基体へ施すことができ、その時、混合液は繊維質基体の
一面を単に塗布するのに充分な量だけ施されてもよい
し、或いは繊維質基体の厚みを透過するのに充分な量で
用いることもできる。
レンアルキルエーテルおよびアクリル酸系モノマーを含
む水溶液は、予め酸化性ラジカル重合開始剤と均一に混
合後、先ず成形した繊維質基体に施される。この時、小
さな点状或いは線状の周期的な模様に施すことが好まし
い。この模様は本発明の方法によって製造される吸水性
複合体の中にいわゆる「吸い上げ通路」を作り出すのに
使用でき、これは例えばおむつの吸水性パッド部分の縁
の回りに架橋した吸水性ポリマーからなる連続した線状
があると、このおむつは縁周辺から漏れることが極めて
小さくなる利点がある。一般に、質量に対するポリマー
表面積の比を可能な限り大きくする為に、非常に細かく
分割された不連続の部分からなる模様を採用することが
好ましい。混合液を繊維質基体に施す方法は、合目的的
な任意の手段ないし態様によることができる。例えばプ
リント(printing)、吹付け(spraying)、ノズルを通
して流しかける(flowing)、キス塗布(kiss coatin
g)、含浸(saturating)等を挙げることができる。更
に必要に応じ前記混合液を全体にわたる模様状に繊維質
基体へ施すことができ、その時、混合液は繊維質基体の
一面を単に塗布するのに充分な量だけ施されてもよい
し、或いは繊維質基体の厚みを透過するのに充分な量で
用いることもできる。
前記混合液は、常温付近、具体的には20〜60℃とし、繊
維質基体に施され、反応槽内にて所定の温度(詳細後
記)に調節される。
維質基体に施され、反応槽内にて所定の温度(詳細後
記)に調節される。
なお、この混合液は、本発明の目的に反しない限り、上
記以外の各種の物質を含有していてもよい。ここでいう
「混合液」は基本的には水溶液であるが、この水溶液
は、希望するならば水溶性有機溶媒が少量溶存したもの
であってもよい。
記以外の各種の物質を含有していてもよい。ここでいう
「混合液」は基本的には水溶液であるが、この水溶液
は、希望するならば水溶性有機溶媒が少量溶存したもの
であってもよい。
繊維質基体へ施される前記混合液の含浸量は、特に制限
はなく、用いられる吸水性複合体の製品用途により広範
囲に変化することができる。一般的には繊維質基体1重
量部に対して0.1〜1000重量部、通常0.5〜50重量部、が
採用される。
はなく、用いられる吸水性複合体の製品用途により広範
囲に変化することができる。一般的には繊維質基体1重
量部に対して0.1〜1000重量部、通常0.5〜50重量部、が
採用される。
工程(B) 還元剤 本発明の製造方法で用いられる還元剤は前記酸化性ラジ
カル重合開始剤とレドックス系を形成しうるものであ
り、ある程度の水溶性を示すものである。この様な還元
剤は、任意のものでありえるが、具体的には亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸塩、チオ硫酸
ナトリウム、酢酸コバルト、硫酸銅、硫酸第一鉄、及び
L−アスコルビン酸又はL−アスコルビン酸アルカリ金
属塩等を挙げられることができる。中でもL−アスコル
ビン酸又はL−アスコルビン酸アルカリ金属塩が特に好
ましい。
カル重合開始剤とレドックス系を形成しうるものであ
り、ある程度の水溶性を示すものである。この様な還元
剤は、任意のものでありえるが、具体的には亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸水素ナトリウム等の亜硫酸塩、チオ硫酸
ナトリウム、酢酸コバルト、硫酸銅、硫酸第一鉄、及び
L−アスコルビン酸又はL−アスコルビン酸アルカリ金
属塩等を挙げられることができる。中でもL−アスコル
ビン酸又はL−アスコルビン酸アルカリ金属塩が特に好
ましい。
これら還元剤の使用量は、アクリル酸系モノマーに対し
て0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、であ
る。
て0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、であ
る。
還元剤の施用および重合条件 少量の架橋剤及びHLB7以上のポリオキシエチレンアルキ
ルエーテルを含むアクリル酸系モノマーの水溶液と酸化
性ラジカル重合開始剤を予め均一混合した混合液は、先
ず成形した繊維質基体に施されるが、次にこの混合液が
施された繊維質基体に前記のような還元剤が室温下、或
いは必要ならば所定の温度に昇温下に施され、重合反応
が生起する。この時の還元剤の施用方法としては、たと
えばスプレーノズル等により霧状にして添加する方法が
あり、そのような施用方法をとることにより、重合反応
効率及び操作性等いずれも優れた結果が得られる。
ルエーテルを含むアクリル酸系モノマーの水溶液と酸化
性ラジカル重合開始剤を予め均一混合した混合液は、先
ず成形した繊維質基体に施されるが、次にこの混合液が
施された繊維質基体に前記のような還元剤が室温下、或
いは必要ならば所定の温度に昇温下に施され、重合反応
が生起する。この時の還元剤の施用方法としては、たと
えばスプレーノズル等により霧状にして添加する方法が
あり、そのような施用方法をとることにより、重合反応
効率及び操作性等いずれも優れた結果が得られる。
また、還元剤が常温で特に固体である場合、これらは水
溶液として施される方が好ましい。
溶液として施される方が好ましい。
反応槽内及び還元剤の温度としては、例えば常温〜60
℃、通常、常温〜40℃、が採用される。
℃、通常、常温〜40℃、が採用される。
また、反応槽及び反応方式は特に制限はなく、いかなる
形式のものでも良い。その一例を挙げればオーブン形式
のボックス型反応槽にてバッチ式に行う方法、或いはエ
ンドレスベルト上にて連続的に行う方法が挙げられる。
形式のものでも良い。その一例を挙げればオーブン形式
のボックス型反応槽にてバッチ式に行う方法、或いはエ
ンドレスベルト上にて連続的に行う方法が挙げられる。
また、重合時間は、重合温度等により変わってくるが、
一般的には数秒〜2時間、好ましくは数秒〜10分、程度
が良い。
一般的には数秒〜2時間、好ましくは数秒〜10分、程度
が良い。
重合終了後、必要ならば、架橋反応を生起したり、水分
を除く為に例えば複合体を一連の乾燥槽を通したり、強
制通風炉を使用したりして乾燥させてもよい。
を除く為に例えば複合体を一連の乾燥槽を通したり、強
制通風炉を使用したりして乾燥させてもよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳述す
る。なお、これらの例に記載の生理塩水吸水能は、下記
試験方法によって測定した数値を指す。
る。なお、これらの例に記載の生理塩水吸水能は、下記
試験方法によって測定した数値を指す。
生理塩水吸水能 300mlのビーカーに吸水性複合体を約1.0g及び濃度0.9重
量%の食塩水約200gをそれぞれ秤量して入れてから、約
4時間放置して食塩水によってポリマーを充分に膨潤さ
せた。次いで、100メッシュグシで水切りをした後、そ
の過食塩水量を秤量し、下記式に従って生理食塩水吸
水能を算出する。
量%の食塩水約200gをそれぞれ秤量して入れてから、約
4時間放置して食塩水によってポリマーを充分に膨潤さ
せた。次いで、100メッシュグシで水切りをした後、そ
の過食塩水量を秤量し、下記式に従って生理食塩水吸
水能を算出する。
実施例1 100ccのコニカルフラスコにアクリル酸30gを採って、こ
れに純水17.0g及びポリオキシエチレンステアリルエー
テル(HLB=13)0.032gを加えて溶解させた。これを氷
冷下、水酸化カリウム(約95重量%)18.3gを徐々に加
え中和させた。中和度は約75%である。これに架橋剤と
してN,N′−メチレンビスアクリルアミドを0.05g採り、
添加溶解せしめ、さらにラジカル重合開始剤として31%
過酸化水素水を0.8g採り溶解させた。
れに純水17.0g及びポリオキシエチレンステアリルエー
テル(HLB=13)0.032gを加えて溶解させた。これを氷
冷下、水酸化カリウム(約95重量%)18.3gを徐々に加
え中和させた。中和度は約75%である。これに架橋剤と
してN,N′−メチレンビスアクリルアミドを0.05g採り、
添加溶解せしめ、さらにラジカル重合開始剤として31%
過酸化水素水を0.8g採り溶解させた。
別にポリエステル不織布を2.58g採って、これに上記原
料を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃
に保った。含浸されたモノマー量は、不織布に対して6.
3重量倍であった。
料を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃
に保った。含浸されたモノマー量は、不織布に対して6.
3重量倍であった。
次に還元剤として5重量%L−アスコルビン酸水溶液を
スプレーノズルより上記不織布全面に噴霧した。
スプレーノズルより上記不織布全面に噴霧した。
重合は直ちに起り、高吸水性ポリマーがポリエステル不
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は73.3であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例2 100ccコニカルフラスコに、水酸化ナトリウム(純度約9
5重量%)13.1g採り、これに氷冷下純水39gを加えて溶
解させた。これに氷冷下アクリル酸30gを徐々に加え中
和させた。中和度は約75%となった。
5重量%)13.1g採り、これに氷冷下純水39gを加えて溶
解させた。これに氷冷下アクリル酸30gを徐々に加え中
和させた。中和度は約75%となった。
これにポリオキシエチレンステアリルエーテル(HLB=1
3)0.032g、架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミドを0.05g、更にラジカル重合開始剤として31%過
酸化水素水0.8gを採り、それぞれ溶解させた。
3)0.032g、架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミドを0.05g、更にラジカル重合開始剤として31%過
酸化水素水0.8gを採り、それぞれ溶解させた。
別にポリエステル不織布を2.86g採り、これに上記原料
を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃に
保った。含浸されたモノマー量は不織布に対して4.6重
量倍であった。
を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃に
保った。含浸されたモノマー量は不織布に対して4.6重
量倍であった。
次に還元剤として5%L−アスコルビン酸水溶液をスプ
レーノズルより、上記不織布全面に噴霧した。
レーノズルより、上記不織布全面に噴霧した。
重合は直ちに起り、高吸水性ポリマーがポリエステル不
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は76.5であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例3 100ccコニカルフラスコに25重量%アンモニア水26.9g採
り、これを氷冷しながらアクリル酸30gを滴下し、中和
した。アクリル酸の中和度は約95%となった。
り、これを氷冷しながらアクリル酸30gを滴下し、中和
した。アクリル酸の中和度は約95%となった。
これにポリオキシエチレンステアリルエーテル(HLB=1
3)0.032g、架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミドを0.05g、更に重合開始剤として31%過酸化水素
水0.8gをそれぞれ添加溶解させた。
3)0.032g、架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミドを0.05g、更に重合開始剤として31%過酸化水素
水0.8gをそれぞれ添加溶解させた。
別にポリエステル不織布を4.62g採り、これに上記原料
を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃に
保った。含浸されたモノマー量は不織布に対して7.6重
量倍であった。
を不織布全面に塗布含浸させ、恒温反応槽内にて40℃に
保った。含浸されたモノマー量は不織布に対して7.6重
量倍であった。
次に還元剤として5重量%L−アスコルビン酸水溶液を
スプレーノズルより、上記不織布全面に噴霧した。
スプレーノズルより、上記不織布全面に噴霧した。
重合は直ちに起り、高吸水性ポリマーがポリエステル不
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能を測定した結果71.5
であり、残存モノマーは殆んど認められなかった。
であり、残存モノマーは殆んど認められなかった。
実施例4 実施例1において不織布をレーヨン不織布とし、原料モ
ノマー含浸量を不織布に対して5.5重量倍とした以外は
同操作にて吸水性複合体を得た。
ノマー含浸量を不織布に対して5.5重量倍とした以外は
同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は71.5であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例5 実施例1においてアクリル酸に加えるべき純水を18.7
g、水酸化カリウムを14.7gとした(中和度を約60%とす
る)以外は、同操作にて吸水性複合体を得た。
g、水酸化カリウムを14.7gとした(中和度を約60%とす
る)以外は、同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は73.8であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例6 実施例2においてラジカル重合開始剤として過硫酸カリ
ウムを0.2g、還元剤として5%亜硫酸水素ナトリウム水
溶液とした以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
ウムを0.2g、還元剤として5%亜硫酸水素ナトリウム水
溶液とした以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は68.8であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例7 実施例1において、架橋剤をポリエチレングリコール
(PEG600)ジアクリレート0.1gとした以外は同操作にて
吸水性複合体を得た。
(PEG600)ジアクリレート0.1gとした以外は同操作にて
吸水性複合体を得た。
この吸水性複合体の生理塩水吸水能は81.5であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例8 実施例2において、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル(HLB=13)0.032gの代りにポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル(HLB=14)0.032gとした以外は同操作
にて吸水性複合体を得た。
テル(HLB=13)0.032gの代りにポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル(HLB=14)0.032gとした以外は同操作
にて吸水性複合体を得た。
この吸水性複合体の生理塩水吸水能は75.8であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例9 実施例1において、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル(HLB=13)0.032gの代りにポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル(HLB=14)0.032gとした以外は同操作
にて吸水性複合体を得た。
テル(HLB=13)0.032gの代りにポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル(HLB=14)0.032gとした以外は同操作
にて吸水性複合体を得た。
この吸水生複合体の生理塩水吸水能は72.5であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
実施例10 実施例1において部分中和アクリル酸カリウム水溶液、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、架橋剤、及び
重合開始剤の混合物をポリエステル不織布に施すに当
り、スプレーノズルより噴霧して、繊維上に点状になる
様塗布含浸させ、含浸量を不織布に対して7.5重量倍と
した以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、架橋剤、及び
重合開始剤の混合物をポリエステル不織布に施すに当
り、スプレーノズルより噴霧して、繊維上に点状になる
様塗布含浸させ、含浸量を不織布に対して7.5重量倍と
した以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
この吸水性複合体の生理塩水吸水能は75.6であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
また、上記吸水性複合体は、繊維上に極めて微細化した
高吸水性ポリマーが安定性よく固定され、その肌ざわり
も極めて柔らかく、生理用ナプキン、紙おしめ等の衛生
用材料として良好なものであった。
高吸水性ポリマーが安定性よく固定され、その肌ざわり
も極めて柔らかく、生理用ナプキン、紙おしめ等の衛生
用材料として良好なものであった。
実施例11 実施例1において部分中和アクリル酸カリウム水溶液、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、架橋剤、及び
重合開始剤の混合物をポリエステル不織布に施すに当
り、該混合物をロールコーターにて塗布含浸させ繊維に
沿って連続した縞状模様となる様施し、含浸量を不織布
に対して4.8重量倍とした以外は同操作にて吸水性複合
体を得た。
ポリオキシエチレンステアリルエーテル、架橋剤、及び
重合開始剤の混合物をポリエステル不織布に施すに当
り、該混合物をロールコーターにて塗布含浸させ繊維に
沿って連続した縞状模様となる様施し、含浸量を不織布
に対して4.8重量倍とした以外は同操作にて吸水性複合
体を得た。
この吸水性複合体の生理塩水吸水能は78.2であり、残存
モノマーは殆んど認められなかった。
モノマーは殆んど認められなかった。
また上記の吸水性複合体は、高吸水性ポリマーが繊維に
沿って連続的に細い縞状となって安定性良く固定され、
吸水速度も大きく、生理用ナプキン、紙おしめ、等の衛
生用材料としてのみならず、農業用保水剤としても良好
なものであった。
沿って連続的に細い縞状となって安定性良く固定され、
吸水速度も大きく、生理用ナプキン、紙おしめ、等の衛
生用材料としてのみならず、農業用保水剤としても良好
なものであった。
比較例1 実施例1において、ポリオキシエチレンステアリルエー
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は48.5であった。
比較例2 実施例2において、ポリオキシエチレンステアリエーテ
ルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
ルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は45.8であった。
比較例3 実施例3において、ポリオキシエチレンステアリルエー
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は41.2であった。
比較例4 実施例5において、ポリオキシエチレンステアリルエー
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
テルを加えない以外は同操作にて吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能は48.6であった。
比較例5 中和度75%、水溶液中のモノマー濃度として約65重量%
含有する部分中和アクリル酸カリウム水溶液を調合し
た。これをポリエステル不織布全面に塗布含浸させた。
含浸したモノマー量は不織布に対して約10重量倍であっ
た。この部分中和アクリル酸カリウムモノマー水溶液を
含浸した不織布上に、ダイナミトロン加速器を装備した
電子線装置より10メガラドの線量で電子線を照射した。
重合は直ちに起り、部分中和ポリアクリル酸カリウムの
自己架橋体からなる高吸水性ポリマーがポリエステル不
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
含有する部分中和アクリル酸カリウム水溶液を調合し
た。これをポリエステル不織布全面に塗布含浸させた。
含浸したモノマー量は不織布に対して約10重量倍であっ
た。この部分中和アクリル酸カリウムモノマー水溶液を
含浸した不織布上に、ダイナミトロン加速器を装備した
電子線装置より10メガラドの線量で電子線を照射した。
重合は直ちに起り、部分中和ポリアクリル酸カリウムの
自己架橋体からなる高吸水性ポリマーがポリエステル不
織布に安定良く固定された吸水性複合体を得た。
上記吸水性複合体の生理塩水吸水能を測定した結果18.5
とかなり小さいものであった。
とかなり小さいものであった。
比較例6 中和度75%、水溶液中のモノマー濃度として約45重量%
含有する部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を調合し
た。これをポリエステル不織布全面に塗布含浸させた。
含浸したモノマー量は不織布に対して13倍であった。こ
の部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を含浸した不織
布上にダイナミトロン加速器を装備した電子線装置よ
り、10メガラドの線量で電子線を照射した。重合は直ち
に起り、部分中和ポリアクリル酸ナトリウムの自己架橋
体からなる高吸水性ポリマーがポリエステル不織布に安
定良く固定された吸水性複合体を得た。
含有する部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を調合し
た。これをポリエステル不織布全面に塗布含浸させた。
含浸したモノマー量は不織布に対して13倍であった。こ
の部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を含浸した不織
布上にダイナミトロン加速器を装備した電子線装置よ
り、10メガラドの線量で電子線を照射した。重合は直ち
に起り、部分中和ポリアクリル酸ナトリウムの自己架橋
体からなる高吸水性ポリマーがポリエステル不織布に安
定良く固定された吸水性複合体を得た。
この吸水性複合体には残存モノマーが殆んど認められな
かったが、生理塩水吸水能は25.0とかなり小さいもので
あった。
かったが、生理塩水吸水能は25.0とかなり小さいもので
あった。
比較例7 中和度75%、水溶液中のモノマー濃度として約45重量%
含有する部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を調合し
た。これを架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミド0.0085g採り溶解した。このモノマー水溶液をポ
リエステル不織布に塗布含浸させ70℃とした。含浸した
モノマー量は不織布に対して11重量倍であった。これに
16.7重量%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二
塩酸塩水溶液をスプレーノズルより噴霧すると、直ちに
重合を開始した。
含有する部分中和アクリル酸ナトリウム水溶液を調合し
た。これを架橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミド0.0085g採り溶解した。このモノマー水溶液をポ
リエステル不織布に塗布含浸させ70℃とした。含浸した
モノマー量は不織布に対して11重量倍であった。これに
16.7重量%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二
塩酸塩水溶液をスプレーノズルより噴霧すると、直ちに
重合を開始した。
しかしながら、得られた吸水性複合体は不織布の上層部
のみが重合し、モノマー臭の強いものであった。(残モ
ノマー量として約15重量%であった。)そこで更に70℃
で上記開始剤溶液をスプレーノズルより噴霧し、約30分
間保持したが、重合は殆んど進行しなかった。そこで得
られた吸水性複合体を更に90℃にて減圧下乾燥させ生理
塩水吸水能を測定したところ16.5と極めて小さいもので
あった。
のみが重合し、モノマー臭の強いものであった。(残モ
ノマー量として約15重量%であった。)そこで更に70℃
で上記開始剤溶液をスプレーノズルより噴霧し、約30分
間保持したが、重合は殆んど進行しなかった。そこで得
られた吸水性複合体を更に90℃にて減圧下乾燥させ生理
塩水吸水能を測定したところ16.5と極めて小さいもので
あった。
比較例8 中和度75%、水溶液中のモノマー濃度として約65重量%
含有する部分中和アクリル酸カリウム水溶液を調合し
た。これに加橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミド0.010g採り溶解した。このモノマー水溶液をポリ
エステル不織布に塗布含浸させ70℃に保持した。含浸し
たモノマー量は不織布に対して10重量倍であった。これ
に16.7重量%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)
二塩酸塩水溶液をスプレーノズルより噴霧すると直ちに
重合を開始した。
含有する部分中和アクリル酸カリウム水溶液を調合し
た。これに加橋剤としてN,N′−メチレンビスアクリル
アミド0.010g採り溶解した。このモノマー水溶液をポリ
エステル不織布に塗布含浸させ70℃に保持した。含浸し
たモノマー量は不織布に対して10重量倍であった。これ
に16.7重量%2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)
二塩酸塩水溶液をスプレーノズルより噴霧すると直ちに
重合を開始した。
しかしながら、得られた吸水性複合体は比較例7と同様
不織布の上層部のみが重合し、モノマー臭の強いもので
あった(残モノマー量として約12.1重量%であっ
た。)。
不織布の上層部のみが重合し、モノマー臭の強いもので
あった(残モノマー量として約12.1重量%であっ
た。)。
そこで90℃にて更に30分保持し、同温度にて減圧下乾燥
させた。この吸水性複合体の生理塩水吸水能は14.2と極
めて小さいものであった。
させた。この吸水性複合体の生理塩水吸水能は14.2と極
めて小さいものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 291/00 MRB D06M 14/00 D21H 21/14
Claims (4)
- 【請求項1】下記の工程(A)〜(B)の結合からなる
ことを特徴とする、吸水能の改良された吸水性複合体の
製造法。 (A)下記の成分(イ)〜(ニ)を含有する水溶液を、
成形した繊維質基体に施す工程。 (イ)カルボキシル基の20%以上がアルカリ金属塩また
はアンモニウム塩に中和されているアクリル酸を主成分
とする重合性単量体、 (ロ)架橋剤、 (ハ)HLBが7以上のポリオキシエチレンアルキルエー
テル、 (ニ)酸化性ラジカル重合開始剤、 (B)この繊維質基体に施された重合性単量体に還元剤
を施して該重合性単量体を重合させて、該重合性単量体
由来の重合体と繊維質基体との複合体を形成させる工
程。 - 【請求項2】酸化性ラジカル重合開始剤が過酸化水素で
あり、還元剤がL−アスコルビン酸及び(又は)L−ア
スコルビン酸アルカリ金属塩である、特許請求の範囲第
1項記載の方法。 - 【請求項3】繊維質基体がセルロース系繊維又はポリエ
ステル系繊維を主成分とするものである、特許請求の範
囲第1〜2項のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項4】繊維質基体が繊維のゆるいパッド、カーデ
ィングしたウエブ、エアレイイングしたウエブ、紙、不
織布、織布又はメリヤス地である、特許請求の範囲第1
〜3項のいずれか1項に記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28033887A JPH07119263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 吸水性複合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28033887A JPH07119263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 吸水性複合体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01121307A JPH01121307A (ja) | 1989-05-15 |
JPH07119263B2 true JPH07119263B2 (ja) | 1995-12-20 |
Family
ID=17623611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28033887A Expired - Lifetime JPH07119263B2 (ja) | 1987-11-06 | 1987-11-06 | 吸水性複合体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07119263B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5969262B2 (ja) * | 2012-05-10 | 2016-08-17 | 国立大学法人群馬大学 | グラフトポリマー修飾セルロースファイバーの製造方法 |
-
1987
- 1987-11-06 JP JP28033887A patent/JPH07119263B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01121307A (ja) | 1989-05-15 |
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