JPH07119090B2 - 積層体の圧着方法 - Google Patents

積層体の圧着方法

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JPH07119090B2
JPH07119090B2 JP63208054A JP20805488A JPH07119090B2 JP H07119090 B2 JPH07119090 B2 JP H07119090B2 JP 63208054 A JP63208054 A JP 63208054A JP 20805488 A JP20805488 A JP 20805488A JP H07119090 B2 JPH07119090 B2 JP H07119090B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は積層体の製造方法、特にガラス板等の板状体と
プラスチックフィルムとを積層してなる安全ガラスの製
造方法に関するものである。
[従来の技術] ガラス板にプラスチックフィルムを貼り合わせたバイレ
イヤータイプの安全ガラス等の積層体を製造する方法と
して、本出願人は特願昭60−51271号において、真空袋
と真空包装機をもちいてバイレイヤータイプの安全ガラ
スを製造する方法を提案している。この方法は第8図に
示すように貼り付けるべきプラスチックフィルム1と裏
打ちフィルム2とで一辺に開口部を残して周辺部をヒー
トシールして真空袋3をつくり、この中にガラス板等の
板状体4を入れ、真空室5を排気口6より真空排気し、
真空袋3の開口部7をヒートシール部材8,9により、ヒ
ートシールした後、排気口10により真空を解除し、大気
圧とするとともに真空袋3全体を所定の温度に加熱する
ことで熱圧着するものである。この方法によれば良好な
積層体を製造することができるが、熱圧着が必要である
という欠点があった。
また、本出願人は特願昭61−214137号において、ガラス
支持台をもちいたバイレイヤータイプの安全ガラス等の
積層体の製造方法を提案している。この方法は第9図の
ようなプラスチックフィルム11と支持台12を含む真空構
成体を使用する。プラスチックフィルム11は、予めよく
除塵した後、プラスチックフィルム保持装置13に固定さ
れる。ガラス板等の板状体14も予めよく除塵した後、支
持台12に載せておく。プラスチックフィルム11を固定し
たプラスチックフィルム保持装置13を支持台12の上に固
定し真空構成体15とする。プラスチックフィルム11の固
定方法は、締め具を使用している。真空室16を排気口17
で、又真空構成体15を排気口18で真空にした後、真空構
成体15を除き真空を排気口17により解除し、大気圧と
し、プラスチックフィルム11を板状体14へ密着させる。
ここで、ヒーター19により板状体14の周辺部を加熱し、
プラスチックフィルム11と板状体14のエッジシールを行
ない、冷却後、板状体周辺を切って、積層体を取り出
す。この方法によれば良好な積層体を製造できるが、耐
熱性の高価な支持台が必要であるという欠点があった。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、板状体の少なくとも片方にプラスチックフィ
ルムを積層した積層体の製造において、特にガラス板の
少なくとも片方にプラスチックフィルムを積層した安全
ガラス積層体の製造において、プラスチックフィルムに
凹凸、しわ、きず、変形、透視歪などの各種欠点が発生
されず、良好な品質の積層体を得ることができ、製造コ
ストが安く、かつ量産化が容易な積層体の製造方法を提
供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、所定形状に切断された板状体と、少なくとも一面に
自己修復性を有する所定形状に切断されたプラスチック
フィルムとを積層するに当り、前記プラスチックフィル
ム及び/又は板状体の少なくとも周辺部に常温でプラス
チックフィルムと板状体とを粘着させることのできるプ
ライマーを塗工し、前記プラスチックフィルムの自己修
復性を有する面側が露出面側となるようにプラスチック
フィルムと板状体とを積層した後、少なくとも一面に凹
凸を有するカバーフィルムを、この凹凸を有する面が前
記プラスチックフィルムの自己修復性を有する面側に接
触し、かつプラスチックフィルムの全面を覆うことがで
きるように配し、前記カバーフィルムとプラスチックフ
ィルムと板状体との間隙を排気するために区画された第
1の真空系内を真空排気するとともに、第1の真空系を
構成するカバーフィルムの外側を少なくとも内部に含
み、第1の真空系と区画された第2の真空系内も真空排
気し、次いでこの第2の真空系の真空を開放することに
よりプラスチックフィルムと板状体とを圧着せしめるこ
とを特徴とする積層体の圧着方法を提供するものであ
る。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
第1〜4図は、本発明により製造された積層体21の構成
のいくつかを模式的に示したものであり、第1図は板状
体22の一面にプラスチックフィルム23を合せて加工した
積層体21の横断面図、第2図は板状体22の一面に接着層
24を介してプラスチックフィルム23を合せ加工した積層
体21の横断面図、第3図は板状体22の一面に接着性中間
層25を介してプラスチックフィルム23を合せ加工した積
層体21の横断面図、第4図は積層タイプの板状体22の一
面にプラスチックフィルム23を合せ加工した積層体21の
横断面図を示す。これら積層体は自動車のウインドシー
ルド用の安全ガラスとして有用なものである。
本発明における板状体22は、プラスチックフィルムを積
層させる基体であり、無機ガラス板、あるいはポリカー
ボネート、アクリル樹脂、その他各種プラスチックから
なるプラスチック板などが代表的な例として挙げられる
が勿論これらに限定されるものではない。かかる板状体
22の形状も特に限定されるものではない。又、プラスチ
ックフィルム23としては、目的に応じ熱可塑性プラスチ
ックフィルム、熱硬化性プラスチックフィルム、あるい
は熱可塑性プラスチックフィルムと熱硬化性プラスチッ
クフィルムとを複数層に重ねたプラスチックフィルム、
板状体22の積層面側に接着剤層24を形成したプラスチッ
クフィルム、各種加工を施したプラスチックフィルムな
ど各種プラスチックフィルムが使用されうる。
本発明の積層体の代表的な例は、板状体が透明ガラス板
であってかかるガラス板の破損時の安全性を高めるため
にプラスチックフィルムをガラス板に積層した自動車、
鉄道、船舶、航空機その他各種交通車輛用、あるいは建
築用、あるいは各種装置用の安全ガラスである。かかる
安全ガラスの場合には、衝突時のガラス板の破損による
皮膚損傷の軽減などの機能を持ち、更に耐貫通性、耐擦
傷性などの機能を持った透明性プラスチックフィルム、
例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロン
フィルム、自己修復性熱硬化性ポリウレタンフィルムな
どとポリビニールブチラール、エチレン−酢ビ共重合体
などの接着性中間膜とのラミネートプラスチックフィル
ム、あるいはガラス板との積層面側に接着剤層を有する
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ナイロンフィル
ム、自己修復熱硬化性ポリウレタンなどのプラスチック
フィルム、あるいはポリウレタンの単層又は複層のフィ
ルム、例えばガラス板との積層面側に熱可塑性ウレタン
層、外側に自己修復性熱硬化性ウレタン層を有するプラ
スチックフィルム、あるいは表面が改質された熱可塑性
ウレタンからなるプラスチックフィルムなどが代表的な
例として挙げられる。
かかるプラスチックフィルムの板状体への積層面側は十
分に排気されて、圧着されるようにその面全体に渡りエ
ンボス加工を施しておくのが最適である。かかるエンボ
スの深さは0.1〜5μm、更に好ましくは0.5〜2.5μm
の範囲である。又、プラスチックフィルムは、あるいは
プラスチックフィルムを構成する各フィルムは接着性向
上のためコロナ放電処理等の各種処理を施すこともでき
る。
プライマーは圧着時プラスチックフィルムと板状体とを
その周辺部において粘着させて保持させておくために塗
工されるものであり常温で粘着性を有するもので、熱可
塑性ポリウレタンなどを例えばジオキサン等の溶媒で希
釈した溶液からなるプライマー、あるいはシラン系化合
物のプライマーなどが使用されるが、これに限定するも
のではない。このプライマーは、板状体とプラスチック
フィルムとを積層するに先立って、板状体、プラスチッ
クフィルムのいずれか片方あるいは両方の少なくとも周
辺部に所定厚み、例えば0.5〜10μmをもって塗工され
る。塗工作業の点から板状体の周辺部に行なう方が容易
である。
上記した安全ガラスのガラス板は曲げ加工や強化加工を
施してもよいし、あるいは導電性コート、熱線反射コー
ト、着色コート、ハードコート等の透明性表面コート、
半透明性コート、あるいは不透明性表面コートを部分
的、あるいは全体に施してもよい。ガラス板の板厚とし
ては、1.0〜20mm、特に自動車用としては2.0〜6.0mm程
度が適当である。
第5図は、本発明の積層体の製造方法の一具体例の概略
を示す説明図を示したものであり、23は積層するプラス
チックフィルム、22はプラスチックフィルム23を積層す
る板状体、39はカバーフィルム、26はカバーフィルム39
を張設するための枠体、27はカバーフィルム39と対をな
し真空室28内部において第1の真空系29を形成し板状体
22を保持するバックフィルム、30は第2の真空系、31は
真空系30を真空排気する排気パイプ、32は周辺排気パイ
プ33を通じ第1の真空系29を真空排気するための排気パ
イプである。この装置において、プラスチックフィルム
23は板状体22の上面全体を覆うことができるように設け
られており、カバーフィルム39、バックフィルム27、外
周枠体34及びガスケット35により、第1の真空系29の内
部において上記第2の真空系30と区画された第1の真空
系29を形成している。この第1の真空系29は、上蓋36と
定盤37からなる真空室28の中にはあるが、第2の真空系
30とは独立しており、それぞれ排気パイプ31と排気パイ
プ32、33から真空ポンプ(図示せず)により真空排気お
よび、大気導入操作ができるようになっている。
外周枠体34は、板状体周辺部形状に合せた形状であり、
木型、金属型、樹脂型、セラミック型又はこれらの複合
材などで構成されており、第1の真空系29と排気パイプ
32を結ぶ周辺排気パイプ33が1つないし複数の、または
連続して配置されている。
バックフィルム27は板状体22の形状に追従でき非粘着性
のフィルム又はシートであれば、種々の材質のものが使
用できる。なお、板状体22とガスケット35とのシールが
十分な場合には、バックフィルム27は省略することがで
きる。
以上説明した第5図の装置において、まず、十分に除塵
され、また、周辺の接着力を向上させるために、周辺接
着用プライマー層38が板状体の周辺に塗工された板状体
22は上記真空室28内に載置される。十分に除塵され、枠
体26に張設されたプラスチックフィルム23を外周枠部34
上のガスケット35の外周部に置く。ガスケット35とプラ
スチックフィルム23とのシールが不十分であれば、枠体
26を外周枠部34に固定してもよい。
ここで、真空室28の上蓋36を下げ、内部の第1の真空系
29及び第2の真空系30を排気口31、32で真空にした後、
内部の第1の真空系29を除き、排気口31より大気開放
し、プラスチックフィルム23をプライマー層38を介して
板状体22へ密着させる。密着の終了した積層体は板状体
22より大きい部分のプラスチックフィルム23を板状体2
の端部で切って仕上げる。
カバーフィルム39は、積層体のプラスチックフィルム23
に対し均一な真空圧を加えることで圧着させるために使
用されるものである。このカバーフィルム39の表面は、
プラスチックフィルム23の表面への非粘着性を持たせる
ために、又、プラスチックフィルム23と板状体22との間
の空気の脱気を容易にするために少なくともプラスチッ
クフィルム23側全面に均一な凹凸がつけられている。こ
の凹凸は大きすぎる場合には、プラスチックフィルム23
に圧着後、跡を残すことがあり、又小さすぎる場合には
プラスチックフィルム23と板状体22との間の空気の脱気
が不十分となる。このためカバーフィルムの上記凹凸は
0.5〜70μm、好ましくは2〜40μmの高さを持つエン
ボス状、または、これと同等の凹凸を持つ織地状によっ
て形成されたものが好ましい。例えばカバーフィルム23
としては、ポリウレタン、ナイロン、ポリスチレン、ポ
リエステル、その他適宜のプラスチック、天然繊維、あ
るいは合成繊維等の材質からなるフィルム、シートある
いは布が使用される。このカバーフィルムには、必要に
応じてカバーフィルムによる積層体のプラスチックフィ
ルム面の周辺部の押圧力の不足をカバーするため、ある
いはカバーフィルムの周辺部を補強するためカバーフィ
ルム39の周辺部、あるいは適宜の部分に補強材を設けて
もよい。第7図は、カバーフィルム39の周辺部に額縁状
に補強シート45を配して、カバーフィルム39の周辺部の
剛性を高めて積層体42のプラスチックフィルム23の周辺
部の押圧力を高くし、圧着を十分にする様にしたもので
ある。
第6図に示した例は、第5図に示した第1の真空系が真
空袋に置き換わったものであり、基本的な真空操作は同
一である。
以上の第5、6図の各操作で少なくとも周辺部におい
て、プライマーを介してシールされた積層体は、そのま
ま加熱するか、必要であれば2〜10kg/cm2下のオートク
レーブ中で加熱・加圧し、プラスチックフィルムと板状
体を十分に接着させる。接着温度は接着層の材質にもよ
るが、例えば接着層に熱可塑ポリウレタンを用いた場合
には、60〜160℃、好ましくは80〜140℃が適当である。
このオートクレーブ操作は、加圧なしの加熱処理後にお
こなってもよいし、この加熱処理なしに直接オートクレ
ーブ処理を行なってもよい。通常オートクレーブ処理は
80〜160℃、2〜10kg/cm2程度の加熱加圧下で15分〜2
時間保持する。
なお、加熱室あるいはオートクレーブ内での加熱処理な
しに真空袋内での真空排気処理のみにより板状体とプラ
スチックフィルムとの接着が充分な場合には上記した加
熱処理は不要である。
勿論、真空室内で板状体とプラスチックフィルムとの積
層圧着作業を複数個同時に行なってもよいし、あるいは
連続的に行なってもよい。
図示した真空室は上蓋36が下盤37から取外されるように
なって、板状体が真空室内に入れられるようになってお
り、その後、上蓋36を閉めた時パッキング41により真空
室内の密閉が保持されるようになっているものである
が、真空室内へのプラスチックあるいは板状体の搬入の
ための真空室の開閉あるいは開閉口機構は種々のタイプ
のものが採用できる。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
実施例1 板状体22として縦横寸法、1300mm×600mm、曲げ深さ100
mmで、周辺に巾20mm〜50mmの黒色セラミックスカラーイ
ンクのプリント焼付け加工を行なった彎曲ガラス板(板
厚3.5mm)を用意し、このガラス板を洗剤で洗浄し、充
分に除塵した後、ガラス板の周辺に巾20mmにわたり厚さ
2μm〜5μmで周辺接着用のウレタン系のプライマー
を塗工した。
一方、プラスチックフィルムとして、露出表面側に自己
修復性を有する熱硬化性ポリウレタン層(厚さ1.0mm)
が、又ガラス板との接着側面にウレタン系接着層(厚さ
0.02mm)が形成された2層構成のプラスチックフィルム
を用意した。
周辺にプライマー塗工されたガラス板22上に、ガラス板
の大きさに切断されたプラスチックフィルム23を重ねて
積層体42を用意した。
ガラス板22とプラスチックフィルム23からなる積層体42
を、第5図に示すように支持台40の外周枠部34の内側支
持縁上にガスケット43を介して載置し、プラスチックフ
ィルム23の上側よりカバーフィルム39を取り付けたカバ
ーフィルム保持枠体26を外周枠部34上にガスケット35を
介して載せ、固定した。
支持台40の支持輪郭はガラス板22の輪郭形状により多少
大きな相似形の形状にあわせられており、第5図の様な
構造でエポキシ樹脂により製作した。ついで、ガラス板
22をプラスチックフィルム23の間を脱気して予備圧着さ
れるようにされたガラス板22とプラスチックフィルム23
の積層体42を含むカバーフィルム39とバックフィルム33
とカバーフィルム保持枠体26とガスケット35,43とから
構成される第1の真空系29を真空室28の内部に構成し、
該真空室28の上蓋36を閉め、第2の真空系30となる真空
室28の排気パイプ31及び第1の真空系に通じた排気パイ
プ32を通じて排気し、1mmHgまで真空排気した。ここ
で、排気パイプ31を用いて、第1の真空系29の外の第2
の真空系30を大気開放し、プラスチックフィルム23をガ
ラス板22へ圧着させ、ガラス板22とプラスチックフィル
ム23とが圧着された積層体を取り出した。この後、この
積層体をオートクレーブに入れ140℃、5kg/cm2、30分加
熱加圧した。
この様にして得られた積層体は、プラスチックフィルム
23面に傷や透視歪もなく良好な透視性を有するものであ
った。
実施例2 板状体22として縦横寸法、1400mm×700mm、曲げ深さ50m
mで、周辺に巾25mmの黒色セラミックスカラーインクの
プリント焼付け加工を行なった彎曲ガラス板(板厚3.5m
m)を用意し、このガラス板を洗剤で洗浄し、充分に除
塵した後、ガラス板の周辺に巾20mmにわたり、厚さ2μ
m〜5μmで周辺接着用のウレタン系のプライマーを塗
工した。
一方、プラスチックフィルム23として、露出表面側に自
己修復性を有する熱硬化性ポリウレタン層(厚さ1.0m
m)が、又ガラス板との接着側面にウレタン系接着層
(厚さ0.02mm)が形成された2層構成のプラスチックフ
ィルム23を用意した。
なお、このプラスチックフィルム23をガラス板の外形と
ほぼ同じように切断し、十分除塵した後、周辺にプライ
マー塗工されたガラス板22上にプラスチックフィルム23
を重ねて積層体35を用意した。
支持台40の支持輪郭はガラス板22の輪郭形状より多少大
きな相似形の形状にあわせられており、第5図の様な構
造でエポキシ樹脂により製作した。
ガラス板22とプラスチックフィルム23からなる積層体42
を、第5図に示すように支持台40の外周枠部34の内側支
持縁上にガスケット43を介して載置し、プラスチックフ
ィルム23の上側より下面側に3〜7μmの凹凸が全面に
わたり付けられたカバーフィルム39を取り付けたカバー
フィルム保持枠体26を外周枠部34上にガスケット35を介
して載せ、固定した。ついで、ガラス板22をプラスチッ
クフィルム23の間を脱気して予備圧着されるようにされ
たガラス板22とプラスチックフィルム23の積層体42を含
むカバーフィルム39とバックフィルム27とカバーフィル
ム保持枠体26とガスケット35,43とから構成される第1
の真空系29を真空室28の内部に構成し、該真空室28の上
蓋を閉め、真空室28の排気パイプ31及び第1の真空系に
通じた排気パイプ32を使用して排気し、1mmHgまで真空
排気した。ここで、排気パイプ31を用いて、第1の真空
系29の外の第2の真空系30を大気開放し、プラスチック
フィルム23をガラス板22へ圧着させ、ガラス板22とプラ
スチックフィルム23とが圧着された積層体42を取り出し
た。この後、この積層体42をオートクレーブに入れ140
℃、5kg/cm2、30分加熱加圧した。
この様にして得られた積層体は、プラスチックフィルム
23面に傷や透視歪もなく、良好な透視性を有するもので
あった。
実施例3 板状体22として縦横寸法、1300mm×600mm、曲げ深さ100
mmで、周辺に巾20mm〜50mmの黒色セラミックスカラーイ
ンクのプリント焼付け加工を行なった彎曲ガラス板(板
厚3.5mm)を用意し、このガラス板を洗剤で洗浄し、充
分に除塵した後、ガラス板の周辺に巾20mmにわたり、厚
さ2μm〜5μmで周辺接着用のウレタン系のプライマ
ーを塗工した。
一方、プラスチックフィルムとして、露出表面側に自己
修復性を有する熱硬化性ポリウレタン層(厚さ1.0mm)
が、又ガラス板との接着側面にウレタン系接着層(厚さ
0.02mm)が形成された2層構成のプラスチックフィルム
を用意した。
周辺にプライマーの塗工されたガラス板22上に,ガラス
板の大きさに切断されたプラスチックフィルム23を重ね
て積層体42を用意し、この積層体42を厚さ0.2mmの上記
積層体のプラスチックフィルム面側に3〜7μmの凹凸
が付けられた熱可塑性ポリウレタンフィルムからなるカ
バーフィルム39及びバックフィルム27とからなる第6図
に示すような真空袋44に入れて第1の真空系29を構成
し、この真空系29を真空室28の内部へ入れ、上蓋36を閉
め、真空室28の排気パイプ31及び第1の真空系29に通じ
た排気パイプ32を通じて排気し、1mmHgまで真空排気し
た。次いで、排気パイプ31を用いて、第1の真空系29の
外側を大気開放し、プラスチックフィルム23をガラス板
22へ圧着させ、ガラス板22とプラスチックフィルム23を
周辺接着用プライマーを介してシールし、積層体を袋か
ら取り出した。この時の雰囲気は21℃であった。積層体
はオートクレーブに入れ140℃、5kg/cm2、30分加熱加圧
した。
この様にして得られた積層体は、プラスチックフィルム
23面に傷や透視歪もなく、良好な透視性を有するもので
あり、又黒色セラミックカラーインクプリント焼付け加
工を行なった部分の剥離もないものであった。
実施例4 板状体22として縦横寸法、340mm×440mm、曲げ深さ30mm
で、周辺に巾15mmの黒色セラミックスカラーインクのプ
リント焼付け加工を行なった彎曲ガラス板(板厚3.5m
m)を用意し、このガラス板を洗剤で洗浄し、充分に除
塵した後、ガラス板の周辺に巾20mmにわたり、厚さ2μ
m〜5μmで周辺接着用のウレタン系のプライマーを塗
工した。
一方、プラスチックフィルムとして、露出表面側に自己
修復性を有する熱硬化性ポリウレタン層(厚さ1.0mm)
が、又ガラス板との接着側面にウレタン系接着層(厚さ
0.02mm)が形成された2層構成のプラスチックフィルム
を用意した。このプラスチックフィルムはガラス板の大
きさに切断した。
周辺にプライマーの塗工されたガラス板22上に,ガラス
板の大きさに切断されたプラスチックフィルム23を重ね
て積層体42を用意し、この積層体42をプラスチックフィ
ルム23側に70デニール、縦糸、横糸合計190本毎平方イ
ンチからなるナイロン布、その外側にSBRとEVAとからな
る樹脂をコーティングした布とその周辺部において閉じ
た第6図に示すような真空袋44に入れて第1の真空系29
を構成した。次いで、この第1の真空系29を真空室28の
内部へ入れ、上蓋36を閉め、真空室28の排気パイプ31及
び第1の真空系29に通じた排気パイプ32を通じて排気
し、1mmHgまで真空排気した。ここで、排気パイプ31及
び第1の真空系29に通じ排気パイプ32を使用して排気
し、1mmHgまで真空排気した。次いで、排気パイプ31を
用いて、第1の真空系30の外を大気開放し、プラスチッ
クフィルム23をガラス板22へ圧着させ、ガラス板22とプ
ラスチックフィルム23とが周辺接着用プライマーを介し
てシールされた積層体42を作り、これを袋から取り出し
た。この時の雰囲気は21℃であった。次いでこの積層体
42をオートクレーブに入れ140℃、5kg/cm2、30分加熱加
圧した。
この様にして得られた積層体は、プラスチックフィルム
23面に傷や透視歪もなく、良好な透視性を有するもので
あり、又黒色セラミックカラーインクプリント焼付け加
工を行なった部分の剥離もないものであった。
[発明の効果] 以上のように、本発明によればガラス板等の板状体の上
にプラスチックフィルムを積層し、圧着する方法とし
て、板状体とプラスチックフィルムを積層させる際に、
少なくとも周辺部において、常温でプラスチックフィル
ムと板状体とを粘着させることのできるプライマーを塗
工し、プラスチックフィルムと板状体との間隙を含む第
1の真空系とその周囲の第1の真空系と区画された第2
の真空系とをそれぞれ別に真空排気し、第2の真空系の
み大気開放してプラスチックフィルムを板状体表面に圧
着させるとともに周辺部のシールを行ない、プラスチッ
クフィルムを板状体に圧着せしめる方法であるので、従
来の支持台上の設けられた周辺加熱用ヒーターにより加
熱融着させなくても、常温で周辺シールが可能である。
そのため、圧着作業を高速化でき、コストを低減させる
ことができる。
また、凹凸付きのカバーフィルムにより圧着しても、常
温でシールを行なうため、凹凸の転写のない、良好な積
層体が得られる。さらに、板状体がガラスに黒色セラミ
ックインクのプリント焼付け加工を行なったものであっ
ても、周辺の剥離なく圧着できる。
特に、本発明は、上記したように、圧着作業の高速化と
コストの低減が可能であり、かつ、光学歪のない良好な
積層体が得られるので、自動車、その他の交通車両、航
空機等の窓用の単板ガラス板、あるいは合わせガラス板
の室内側にガラス板の破壊時の搭乗者の皮膚損傷を防ぐ
ために、抗裂傷性、耐擦傷性を持ち、さらに場合によっ
ては耐貫通性を有するプラスチックフィルムを貼り付け
た高品位の表面性状が要求される安全ガラスを製造する
のに最適である。
【図面の簡単な説明】
第1〜4図は本発明により製造される種々のタイプの積
層体の横断面図を示したものであり、第5〜7図は本発
明を実現するのに使用される積層装置を示す説明図、第
8、9図は先行例の積層装置を示す説明図である。 21:積層体 22:板状体、ガラス板 23:プラスチックフィルム 24:接着層 25:接着性中間層 26:枠体 27:バックフィルム 28:真空室 29:第1の真空系 30:第2の真空系 31,32:排気パイプ 34:外周枠部 35,43:ガスケット 36:上蓋 37:定盤 38:プライマー層 39:カバーフィルム 40:支持台 41:パッキング 42:積層体 44:真空圧着袋

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定形状に切断された板状体と、少なくと
    も一面に自己修復性を有する所定形状に切断されたプラ
    スチックフィルムとを積層するに当り、前記プラスチッ
    クフィルム及び/又は板状体の少なくとも周辺部に常温
    でプラスチックフィルムと板状体とを粘着させることの
    できるプライマーを塗工し、前記プラスチックフィルム
    の自己修復性を有する面側が露出面側となるようにプラ
    スチックフィルムと板状体とを積層した後、少なくとも
    一面に凹凸を有するカバーフィルムを、この凹凸を有す
    る面が前記プラスチックフィルムの自己修復性を有する
    面側に接触し、かつプラスチックフィルムの全面を覆う
    ことができるように配し、前記カバーフィルムとプラス
    チックフィルムと板状体との間隙を排気するために区画
    された第1の真空系内を真空排気するとともに、第1の
    真空系を構成するカバーフィルムの外側を少なくとも内
    部に含み、第1の真空系と区画された第2の真空系内も
    真空排気し、次いでこの第2の真空系の真空を開放する
    ことによりプラスチックフィルムと板状体とを圧着せし
    めることを特徴とする積層体の圧着方法。
  2. 【請求項2】プライマーはプラスチックフィルム周辺の
    接着力を強化させることのできるプライマーであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の積層体の圧着
    方法。
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