JPH07118900A - ステンレス鋼の着色前処理方法 - Google Patents
ステンレス鋼の着色前処理方法Info
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- JPH07118900A JPH07118900A JP26867093A JP26867093A JPH07118900A JP H07118900 A JPH07118900 A JP H07118900A JP 26867093 A JP26867093 A JP 26867093A JP 26867093 A JP26867093 A JP 26867093A JP H07118900 A JPH07118900 A JP H07118900A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 均一な色調の着色皮膜をステンレス鋼表面に
形成する。 【構成】 リン酸水溶液に浸漬したステンレス鋼の電位
をSCE基準で1.6〜2.0Vに保持し、定電位電解
法で前記ステンレス鋼を電解処理する。電解条件は、リ
ン酸濃度100〜500g/l,浴温40〜60℃及び
処理時間10〜300秒の範囲に設定される。 【効果】 電解処理されたステンレス鋼は、光沢が低下
しておらず、化学発色によって色ムラのない着色皮膜を
形成する表面状態に調整される。
形成する。 【構成】 リン酸水溶液に浸漬したステンレス鋼の電位
をSCE基準で1.6〜2.0Vに保持し、定電位電解
法で前記ステンレス鋼を電解処理する。電解条件は、リ
ン酸濃度100〜500g/l,浴温40〜60℃及び
処理時間10〜300秒の範囲に設定される。 【効果】 電解処理されたステンレス鋼は、光沢が低下
しておらず、化学発色によって色ムラのない着色皮膜を
形成する表面状態に調整される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製造ロットごとの色差
や同一ロット内に生じる色ムラ等を無くしてステンレス
鋼を化学発色させるための着色前処理方法に関する。
や同一ロット内に生じる色ムラ等を無くしてステンレス
鋼を化学発色させるための着色前処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】着色したステンレス鋼は、その意匠性や
識別性を活用して内装材,外装材等の建材を始めとして
広範な分野で使用されている。製造方法に関しても、イ
ンコ法が開発されて以来、急速な進歩をみせている。し
かし、着色技術の進展にも拘らず、ロットごとの色差や
同一ロット内に生じる色ムラ等は、依然として解消され
ていない。これら色差,色ムラ等は、大半が製造履歴に
原因をもつものであり、着色法自体の改良では完全に無
くすことができない。色差,色ムラ等は、ステンレス鋼
に着色前処理を施すことによってある程度まで抑制でき
る。たとえば、特公昭58−3040号公報では、脱脂
後のステンレス鋼をリン酸水溶液中で陽極処理すること
により、ステンレス鋼表面に形成されている表面皮膜や
変質層を除去している。また、特公昭63−15349
号公報では、硝酸水溶液又はクロム酸水溶液中でステン
レス鋼を陽極処理することにより、表面皮膜や変質層を
除去している。
識別性を活用して内装材,外装材等の建材を始めとして
広範な分野で使用されている。製造方法に関しても、イ
ンコ法が開発されて以来、急速な進歩をみせている。し
かし、着色技術の進展にも拘らず、ロットごとの色差や
同一ロット内に生じる色ムラ等は、依然として解消され
ていない。これら色差,色ムラ等は、大半が製造履歴に
原因をもつものであり、着色法自体の改良では完全に無
くすことができない。色差,色ムラ等は、ステンレス鋼
に着色前処理を施すことによってある程度まで抑制でき
る。たとえば、特公昭58−3040号公報では、脱脂
後のステンレス鋼をリン酸水溶液中で陽極処理すること
により、ステンレス鋼表面に形成されている表面皮膜や
変質層を除去している。また、特公昭63−15349
号公報では、硝酸水溶液又はクロム酸水溶液中でステン
レス鋼を陽極処理することにより、表面皮膜や変質層を
除去している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】表面皮膜や変質層は、
ステンレス鋼の製造履歴によって大きく影響され、また
同一ロット内でも変動している。陽極処理によって表面
皮膜や変質層を除去したステンレス鋼表面は、これらの
影響が取り除かれているので、ほぼ同じ条件下で着色反
応(化学発色)させることができる。ところで、ステン
レス鋼は、その独特な表面状態を活かした形態で使用さ
れることが多い。そのため、表面皮膜や変質層を除去す
るとき、確かに着色均一性は向上するものの、ステンレ
ス鋼独特の表面状態が活用されないことにもなる。たと
えば、従来の方法によって光輝焼鈍材を着色前処理する
と、表面の光沢が著しく低下し、商品価値が損なわれ
る。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、ステンレス鋼独特の表面状態を損なうこと
なく表面調整することにより、均質に化学発色させ、色
調が安定した着色ステンレス鋼を得ることを目的とす
る。
ステンレス鋼の製造履歴によって大きく影響され、また
同一ロット内でも変動している。陽極処理によって表面
皮膜や変質層を除去したステンレス鋼表面は、これらの
影響が取り除かれているので、ほぼ同じ条件下で着色反
応(化学発色)させることができる。ところで、ステン
レス鋼は、その独特な表面状態を活かした形態で使用さ
れることが多い。そのため、表面皮膜や変質層を除去す
るとき、確かに着色均一性は向上するものの、ステンレ
ス鋼独特の表面状態が活用されないことにもなる。たと
えば、従来の方法によって光輝焼鈍材を着色前処理する
と、表面の光沢が著しく低下し、商品価値が損なわれ
る。本発明は、このような問題を解消すべく案出された
ものであり、ステンレス鋼独特の表面状態を損なうこと
なく表面調整することにより、均質に化学発色させ、色
調が安定した着色ステンレス鋼を得ることを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の着色前処理方法
は、その目的を達成するため、リン酸水溶液に浸漬した
ステンレス鋼の電位をSCE基準で1.6〜2.0Vに
保持し、定電位電解法で前記ステンレス鋼を電解処理す
ることを特徴とする。電解条件は、リン酸濃度100〜
500g/l,浴温40〜60℃,処理時間10〜30
0秒の範囲で選定される。リン酸水溶液としては、不活
性ガスで脱気したものを使用することが好ましい。電解
処理時に1.6Vより低い電位でステンレス鋼を電解す
ると、表面層の溶解が過度に進行し、電解されたステン
レス鋼の光沢が著しく低下する。逆に電位が2.0Vを
超える電解では、ガスの発生が激しく、電流効率の悪化
を招く。リン酸濃度は、効率よく表面調整する上から、
100〜500g/lの範囲に維持することが必要であ
る。100g/l未満のリン酸濃度では、ステンレス鋼
表面の溶解量が少なくなり、色ムラの改善効果が低下す
る。しかし、500g/lを超えてリン酸濃度を高めて
も、濃度上昇に見合った効果が得られず、却って薬品代
によるコストが上昇する影響が大きくなる。
は、その目的を達成するため、リン酸水溶液に浸漬した
ステンレス鋼の電位をSCE基準で1.6〜2.0Vに
保持し、定電位電解法で前記ステンレス鋼を電解処理す
ることを特徴とする。電解条件は、リン酸濃度100〜
500g/l,浴温40〜60℃,処理時間10〜30
0秒の範囲で選定される。リン酸水溶液としては、不活
性ガスで脱気したものを使用することが好ましい。電解
処理時に1.6Vより低い電位でステンレス鋼を電解す
ると、表面層の溶解が過度に進行し、電解されたステン
レス鋼の光沢が著しく低下する。逆に電位が2.0Vを
超える電解では、ガスの発生が激しく、電流効率の悪化
を招く。リン酸濃度は、効率よく表面調整する上から、
100〜500g/lの範囲に維持することが必要であ
る。100g/l未満のリン酸濃度では、ステンレス鋼
表面の溶解量が少なくなり、色ムラの改善効果が低下す
る。しかし、500g/lを超えてリン酸濃度を高めて
も、濃度上昇に見合った効果が得られず、却って薬品代
によるコストが上昇する影響が大きくなる。
【0005】リン酸水溶液に浸漬したステンレス鋼は、
10〜300秒の電解時間で効率よく表面皮膜や変質層
が除去される。処理時間が10秒より短いとき、表面の
溶解量が少なく、着色後に依然として色差,色ムラ等が
発生する傾向がみられる。逆に300秒を超える処理時
間では、ステンレス鋼表面を無駄に溶解し、生産効率が
悪くなるばかりでなく、電解後の光沢も低下する。リン
酸水溶液は、常温付近でもステンレス鋼表面を十分に溶
解する作用を呈する。しかし、処理時間を短縮する上か
ら、40〜60℃に昇温することにより活性度を高めた
状態でリン酸水溶液を使用することが好ましい。建浴し
たままのリン酸水溶液を電解処理に使用すると、初期状
態で安定した光沢が得られない場合がある。これは、リ
ン酸水溶液に含まれているガス成分によって電解条件が
不安定化することに原因があるものと推察される。電解
効果を安定化するためには、建浴したリン酸水溶液を窒
素,アルゴン等の不活性ガスで脱気する。
10〜300秒の電解時間で効率よく表面皮膜や変質層
が除去される。処理時間が10秒より短いとき、表面の
溶解量が少なく、着色後に依然として色差,色ムラ等が
発生する傾向がみられる。逆に300秒を超える処理時
間では、ステンレス鋼表面を無駄に溶解し、生産効率が
悪くなるばかりでなく、電解後の光沢も低下する。リン
酸水溶液は、常温付近でもステンレス鋼表面を十分に溶
解する作用を呈する。しかし、処理時間を短縮する上か
ら、40〜60℃に昇温することにより活性度を高めた
状態でリン酸水溶液を使用することが好ましい。建浴し
たままのリン酸水溶液を電解処理に使用すると、初期状
態で安定した光沢が得られない場合がある。これは、リ
ン酸水溶液に含まれているガス成分によって電解条件が
不安定化することに原因があるものと推察される。電解
効果を安定化するためには、建浴したリン酸水溶液を窒
素,アルゴン等の不活性ガスで脱気する。
【0006】
【作用】本発明に置いては、特定された電位で電解して
いるので、ステンレス鋼表面の電解反応が一定に保た
れ、効率よく光沢の低下が防止される。電解は、ステン
レス鋼表面から酸化皮膜や不動態皮膜を除去するだけで
なく、素地の一部も溶解する。この点、通常の定電流電
解では、粒界の選択溶解,粒内の局部溶解等が生じ易
く、表面の肌荒れ,光沢度の低下等の欠点が現れる。光
沢の低下を防止できる電位領域では、電流密度と電位と
の関係が1:1に対応していない。そのため、定電流電
解によるとき、目的とする電位に達するとは限らない。
偶然に目的とする電位に一致したとしても、電解に伴う
金属分の溶出により表面近傍の溶液組成が変化し、表面
の反応状態、すなわち電位が変化してします。他方、定
電位電解では、このような欠点がなく、一定した条件下
で電解反応が進行し、肌荒れや光沢度の低下等がない表
面に調整される。
いるので、ステンレス鋼表面の電解反応が一定に保た
れ、効率よく光沢の低下が防止される。電解は、ステン
レス鋼表面から酸化皮膜や不動態皮膜を除去するだけで
なく、素地の一部も溶解する。この点、通常の定電流電
解では、粒界の選択溶解,粒内の局部溶解等が生じ易
く、表面の肌荒れ,光沢度の低下等の欠点が現れる。光
沢の低下を防止できる電位領域では、電流密度と電位と
の関係が1:1に対応していない。そのため、定電流電
解によるとき、目的とする電位に達するとは限らない。
偶然に目的とする電位に一致したとしても、電解に伴う
金属分の溶出により表面近傍の溶液組成が変化し、表面
の反応状態、すなわち電位が変化してします。他方、定
電位電解では、このような欠点がなく、一定した条件下
で電解反応が進行し、肌荒れや光沢度の低下等がない表
面に調整される。
【0007】
実施例1:板厚0.6mmのステンレス鋼板SUS30
4の光輝焼鈍材から、50mm×100mmの試験片を
切り出した。試験片を脱脂した後、リン酸塩250g/
l及び浴温40℃のリン酸水溶液中で2分間定電位電解
した。電解時の電位は、飽和カロメル電極を参照電極と
して測定した。電解処理後の各試験片について、JIS
Z8741「鏡面光沢度測定方法」に準拠し、60度
鏡面光沢を測定した。光沢度が100を超える試験片に
ついては、光源に透過率10%のNDフィルターを置
き、受光器の読みを10倍することにより測定した。三
酸化クロム250g/l及び硫酸500g/lを含む温
度85℃の着色液に電解処理した試験片を浸漬し、着色
処理を施した。次いで、三酸化クロム250g/l及び
リン酸2.5g/lを含む温度40℃のハードニング液
に浸漬し、電流密度0.5A/dm2 で5分間陰極処理
した。
4の光輝焼鈍材から、50mm×100mmの試験片を
切り出した。試験片を脱脂した後、リン酸塩250g/
l及び浴温40℃のリン酸水溶液中で2分間定電位電解
した。電解時の電位は、飽和カロメル電極を参照電極と
して測定した。電解処理後の各試験片について、JIS
Z8741「鏡面光沢度測定方法」に準拠し、60度
鏡面光沢を測定した。光沢度が100を超える試験片に
ついては、光源に透過率10%のNDフィルターを置
き、受光器の読みを10倍することにより測定した。三
酸化クロム250g/l及び硫酸500g/lを含む温
度85℃の着色液に電解処理した試験片を浸漬し、着色
処理を施した。次いで、三酸化クロム250g/l及び
リン酸2.5g/lを含む温度40℃のハードニング液
に浸漬し、電流密度0.5A/dm2 で5分間陰極処理
した。
【0008】着色された試験片の色調を、JIS Z8
722「物体色の測定方法」で規定されている条件C,
光トラップなし(D−0)に準拠して測定した。色差Δ
Eは、JIS Z8730に準拠し、ハンターの色差式
で算出した。色ムラは、試験片のなかで最も色調が異な
る部分2個所を測定し、色差ΔEが2以上を色ムラあ
り,2未満を色ムラなしと判定した。電解処理された試
験片の光沢及び色ムラを電解時の電位で整理すると、表
1に示す関係が得られた。表1から、本発明法によると
き、光沢を実質的に低下させることなく、色ムラが解消
されていることが判る。なお、本実施例で使用した試験
片の光沢は、電解処理前で620であった。また、比較
例は、本発明で規定した範囲より低い電解電位で試験片
を定電位電解した場合であり、光沢が大きく低下してい
た。
722「物体色の測定方法」で規定されている条件C,
光トラップなし(D−0)に準拠して測定した。色差Δ
Eは、JIS Z8730に準拠し、ハンターの色差式
で算出した。色ムラは、試験片のなかで最も色調が異な
る部分2個所を測定し、色差ΔEが2以上を色ムラあ
り,2未満を色ムラなしと判定した。電解処理された試
験片の光沢及び色ムラを電解時の電位で整理すると、表
1に示す関係が得られた。表1から、本発明法によると
き、光沢を実質的に低下させることなく、色ムラが解消
されていることが判る。なお、本実施例で使用した試験
片の光沢は、電解処理前で620であった。また、比較
例は、本発明で規定した範囲より低い電解電位で試験片
を定電位電解した場合であり、光沢が大きく低下してい
た。
【0009】
【表1】
【0010】実施例2:製造履歴が異なるステンレス鋼
板SUS304の光輝焼鈍材から、それぞれ50mm×
100mmの試験片を切り出した。脱脂後、試験片を浴
温40℃及び濃度120g/lのリン酸水溶液中で電解
処理した。電解は、設定電位1.70V vs SCEで2
分間行った。電解処理した試験片を三酸化クロム250
g/l及び硫酸500g/lを含む温度85℃の着色液
に浸漬し、着色処理を施した。次いで、三酸化クロム2
50g/l及びリン酸2.5g/lを含む温度40℃の
ハードニング液に浸漬し、電流密度0.5A/dm2 で
5分間陰極処理した。着色された試験片の色調を、実施
例1と同様に測定した。測定結果を、表2に示す。な
お、表2における比較例は、同じステンレス鋼SUS3
04の光輝焼鈍材から切り出された試験片に、定電位電
解を施すことなく着色処理及びハードニング処理した場
合である。
板SUS304の光輝焼鈍材から、それぞれ50mm×
100mmの試験片を切り出した。脱脂後、試験片を浴
温40℃及び濃度120g/lのリン酸水溶液中で電解
処理した。電解は、設定電位1.70V vs SCEで2
分間行った。電解処理した試験片を三酸化クロム250
g/l及び硫酸500g/lを含む温度85℃の着色液
に浸漬し、着色処理を施した。次いで、三酸化クロム2
50g/l及びリン酸2.5g/lを含む温度40℃の
ハードニング液に浸漬し、電流密度0.5A/dm2 で
5分間陰極処理した。着色された試験片の色調を、実施
例1と同様に測定した。測定結果を、表2に示す。な
お、表2における比較例は、同じステンレス鋼SUS3
04の光輝焼鈍材から切り出された試験片に、定電位電
解を施すことなく着色処理及びハードニング処理した場
合である。
【0011】
【表2】
【0012】表2から明らかなように、定電位電解した
本発明法の試験片を着色処理したものでは、ΔEが最大
でも0.95と小さく、色調安定性に優れていることが
判る。これに対し、定電位電解を省略した比較例の試験
片では、製造履歴に起因してΔEが大きくばらついてい
た。この対比から、色調の安定化に定電位電解が有効で
あることが確認される。
本発明法の試験片を着色処理したものでは、ΔEが最大
でも0.95と小さく、色調安定性に優れていることが
判る。これに対し、定電位電解を省略した比較例の試験
片では、製造履歴に起因してΔEが大きくばらついてい
た。この対比から、色調の安定化に定電位電解が有効で
あることが確認される。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、特定された条件下でステンレス鋼を定電位電解し、
光沢を低下させることなく表面皮膜,変質層等を除去し
ている。電解処理されたステンレス鋼は、均一な着色反
応が行われる表面状態になっているので、製造履歴等に
起因するロットごとの着色色差や同一ロット内での色ム
ラを発生させることなく、安定した色調に着色される。
また、光沢が低下しないため、特に光輝焼鈍仕上げ材の
ように表面光沢が重要視される製品の商品価値を低下さ
せることもない。
は、特定された条件下でステンレス鋼を定電位電解し、
光沢を低下させることなく表面皮膜,変質層等を除去し
ている。電解処理されたステンレス鋼は、均一な着色反
応が行われる表面状態になっているので、製造履歴等に
起因するロットごとの着色色差や同一ロット内での色ム
ラを発生させることなく、安定した色調に着色される。
また、光沢が低下しないため、特に光輝焼鈍仕上げ材の
ように表面光沢が重要視される製品の商品価値を低下さ
せることもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 博光 千葉県市川市高谷新町7番地の1 日新製 鋼株式会社鉄鋼研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 リン酸水溶液に浸漬したステンレス鋼の
電位をSCE基準で1.6〜2.0Vに保持し、定電位
電解法で前記ステンレス鋼を電解処理することを特徴と
するステンレス鋼の着色前処理方法。 - 【請求項2】 リン酸濃度100〜500g/l及び浴
温40〜60℃のリン酸水溶液中で処理時間10〜30
0秒の電解処理が行われる請求項1記載の着色前処理方
法。 - 【請求項3】 不活性ガスで脱気したリン酸水溶液を使
用する請求項1又は2記載の着色前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26867093A JP3188075B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | ステンレス鋼の着色前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26867093A JP3188075B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | ステンレス鋼の着色前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118900A true JPH07118900A (ja) | 1995-05-09 |
JP3188075B2 JP3188075B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=17461767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26867093A Expired - Fee Related JP3188075B2 (ja) | 1993-10-27 | 1993-10-27 | ステンレス鋼の着色前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188075B2 (ja) |
-
1993
- 1993-10-27 JP JP26867093A patent/JP3188075B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3188075B2 (ja) | 2001-07-16 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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