JPH07118837B2 - 超音波探触子用複合圧電材 - Google Patents
超音波探触子用複合圧電材Info
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- JPH07118837B2 JPH07118837B2 JP61105647A JP10564786A JPH07118837B2 JP H07118837 B2 JPH07118837 B2 JP H07118837B2 JP 61105647 A JP61105647 A JP 61105647A JP 10564786 A JP10564786 A JP 10564786A JP H07118837 B2 JPH07118837 B2 JP H07118837B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は、多数の圧電体を結合材にて連結した超音波探
触子用の複合圧電材を利用分野とし、特に、厚み方向以
外の振動を抑制した複合圧電材に関する。
触子用の複合圧電材を利用分野とし、特に、厚み方向以
外の振動を抑制した複合圧電材に関する。
(発明の背景) 例えば医用等の超音波診断装置に利用される超音波探触
子は、超音波の送受波源として、通常、圧電体を用いて
いる。この圧電体には、例えばジルコン酸チタン酸鉛
(以下、PZTとする)、圧電セラミックス及びニオブ酸
リチウム等の無機材料からなる圧電材と、最近開発され
た有機材料からなる高分子圧電材とがある。無機圧電材
は、電気機械結合係数が比較的高く、電気−音響変換効
率に優れる。しかし、音響インピーダンスが極めて高い
ため、この値が小さな水中や人体に対する超音波の放射
効率が悪い。一方、高分子圧電材は、可撓性を有して音
響インピーダンスが低いので、超音波の放射効率に優れ
る。しかし、電気機械結合係数が前記PZT等に比べると
かなり低いため、電気−音響変換効率の点で劣る。この
ため、無機圧電材と高分子圧電材との両者の特長を兼ね
併せた、即ち、電気機械結合係数が高くて音響インピー
ダンスが低く、しかも、可撓性のある圧電材の開発が行
われている。例えば、この一例として、無機圧電材の中
でも資源が豊富で、電気機械結合係数が最も高いPZTを
結合材にて連結した複合圧電材がある。(参考公報:公
開特許公報、昭60−85700号「超音波探触子とその製造
方法等」) (従来技術) 第3図、第4図は、この種の複合圧電材を説明する図で
ある。なお、図(a)は平面図、図(b)は柱状圧電体
の図である。
子は、超音波の送受波源として、通常、圧電体を用いて
いる。この圧電体には、例えばジルコン酸チタン酸鉛
(以下、PZTとする)、圧電セラミックス及びニオブ酸
リチウム等の無機材料からなる圧電材と、最近開発され
た有機材料からなる高分子圧電材とがある。無機圧電材
は、電気機械結合係数が比較的高く、電気−音響変換効
率に優れる。しかし、音響インピーダンスが極めて高い
ため、この値が小さな水中や人体に対する超音波の放射
効率が悪い。一方、高分子圧電材は、可撓性を有して音
響インピーダンスが低いので、超音波の放射効率に優れ
る。しかし、電気機械結合係数が前記PZT等に比べると
かなり低いため、電気−音響変換効率の点で劣る。この
ため、無機圧電材と高分子圧電材との両者の特長を兼ね
併せた、即ち、電気機械結合係数が高くて音響インピー
ダンスが低く、しかも、可撓性のある圧電材の開発が行
われている。例えば、この一例として、無機圧電材の中
でも資源が豊富で、電気機械結合係数が最も高いPZTを
結合材にて連結した複合圧電材がある。(参考公報:公
開特許公報、昭60−85700号「超音波探触子とその製造
方法等」) (従来技術) 第3図、第4図は、この種の複合圧電材を説明する図で
ある。なお、図(a)は平面図、図(b)は柱状圧電体
の図である。
この複合圧電材10は、平面形状を矩形(第3図)あるい
は円形(第4図)としたPZTからなる小さな柱状圧電体1
1を複数個並べ、各柱状圧電体11間の間隙にポリマー、
樹脂、ゴム、シリコン等の有機材料からなる結合材12を
埋めて各々の柱状圧電体を結合し、全体で一枚の圧電板
を形成している。なお、柱状圧電体11を矩形とした場合
には、例えば最初に所望の一枚の大きな図示しない圧電
板を用意し、その圧電板を適当な大きさの四角柱状に細
かく切断した後、切断溝に結合材12を充填して形成すれ
ばよいので、この形状を円形としたものより実際的であ
る。
は円形(第4図)としたPZTからなる小さな柱状圧電体1
1を複数個並べ、各柱状圧電体11間の間隙にポリマー、
樹脂、ゴム、シリコン等の有機材料からなる結合材12を
埋めて各々の柱状圧電体を結合し、全体で一枚の圧電板
を形成している。なお、柱状圧電体11を矩形とした場合
には、例えば最初に所望の一枚の大きな図示しない圧電
板を用意し、その圧電板を適当な大きさの四角柱状に細
かく切断した後、切断溝に結合材12を充填して形成すれ
ばよいので、この形状を円形としたものより実際的であ
る。
このように形成された複合圧電材10の音響インピーダン
スは、一般に無機圧電材料自身の音響インピーダンスに
比べてかなり低くできる。但し、単位体積当たり圧電材
料と結合材との比率によって異なる。そして、電気機械
結合係数も圧電材料自身の値よりも極端に小さくならな
い値に維持でき、これらの値を圧電材料と結合材との比
率により制御できるとされている。
スは、一般に無機圧電材料自身の音響インピーダンスに
比べてかなり低くできる。但し、単位体積当たり圧電材
料と結合材との比率によって異なる。そして、電気機械
結合係数も圧電材料自身の値よりも極端に小さくならな
い値に維持でき、これらの値を圧電材料と結合材との比
率により制御できるとされている。
(従来技術の欠点) ところで、複合圧電板を形成する個々の圧電片を平面形
状が矩形の四角柱としたとき、この四角柱圧電体には、
第5図に示すように、高さh、幅w、長さl方向の寸法
で決定される厚み振動を内在する。これら各方向の厚み
振動の共振周波数は、大略すると、いずれも、超音波の
音速vを各方向における2倍の厚みtで除算したv/2tと
なる。そして、各寸法h、w、lがそれぞれ近接したh
=w=lの状態になると、高さ方向の主面にのみ電極を
形成して厚み方向に振動を励起しても、実際には幅及び
長さ方向にも同一周波数の超音波が放射される。そし
て、幅及び長さ方向の超音波は、必要とする高さ方向の
主振動に対して悪影を与え、例えば検出精度を低下させ
る。このため、従来では、例えば高さhに対して幅w及
び長さlとの比h/w及びh/lを0.6以下にし、高さ方向の
厚み振動Ftに対する幅及び長さ方向の振動の影響が少な
くなるようにしていた。
状が矩形の四角柱としたとき、この四角柱圧電体には、
第5図に示すように、高さh、幅w、長さl方向の寸法
で決定される厚み振動を内在する。これら各方向の厚み
振動の共振周波数は、大略すると、いずれも、超音波の
音速vを各方向における2倍の厚みtで除算したv/2tと
なる。そして、各寸法h、w、lがそれぞれ近接したh
=w=lの状態になると、高さ方向の主面にのみ電極を
形成して厚み方向に振動を励起しても、実際には幅及び
長さ方向にも同一周波数の超音波が放射される。そし
て、幅及び長さ方向の超音波は、必要とする高さ方向の
主振動に対して悪影を与え、例えば検出精度を低下させ
る。このため、従来では、例えば高さhに対して幅w及
び長さlとの比h/w及びh/lを0.6以下にし、高さ方向の
厚み振動Ftに対する幅及び長さ方向の振動の影響が少な
くなるようにしていた。
しかし、近年では、高周波数の超音波を使用し解像度や
情報密度を高める傾向にある。従って、圧電体の高さ寸
法は小さくなるため、前述した辺比h/w及びh/lは1に近
接し、前述したように厚み高さ振動い対して幅及び長さ
方向の振動が悪影響を及ぼす問題があった。
情報密度を高める傾向にある。従って、圧電体の高さ寸
法は小さくなるため、前述した辺比h/w及びh/lは1に近
接し、前述したように厚み高さ振動い対して幅及び長さ
方向の振動が悪影響を及ぼす問題があった。
(発明の目的) 本発明は、高さ方向の厚み振動に対し、特に水平方向の
不要振動を抑制した複合圧電板を提供することを目的と
する。
不要振動を抑制した複合圧電板を提供することを目的と
する。
(発明の解決手段) 本発明は、柱状圧電片の形状を厚み方向の両主面のみが
対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多角柱
状に形成し、各柱状圧電片の間に結合材を充填して複合
圧電板を形成したことを解決手段とする。
対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多角柱
状に形成し、各柱状圧電片の間に結合材を充填して複合
圧電板を形成したことを解決手段とする。
(発明の作用) 複合圧電板を形成する複数の柱状圧電片を、厚み方向の
みが対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多
角柱状としたので、厚み方向以外の側面から放射される
超音波の周波数が分散し、高さ方向に対する超音波のエ
ネルギーレベルを低下させる作用がある。以下、本発明
の実施例を説明する。
みが対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多
角柱状としたので、厚み方向以外の側面から放射される
超音波の周波数が分散し、高さ方向に対する超音波のエ
ネルギーレベルを低下させる作用がある。以下、本発明
の実施例を説明する。
(実施例) 第1図は本発明の複合圧電材を説明する図である。な
お、図(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱状
圧電体の図、同図(c)は同図(a)に電極を付したx
−x′断面図である。
お、図(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱状
圧電体の図、同図(c)は同図(a)に電極を付したx
−x′断面図である。
即ち、この複合圧電材1は、PZTからなる柱状圧電体2
を複数個並べる。柱状圧電体2の平面形状を正三角形と
している。例えば、単一圧電板を保持台上にニカワ等の
接着剤により固着し、溝を設けて所定面積の正三角形に
分割切断される。そして、前述同様に、各柱状圧電体2
間の間隙に有機材料からなる結合材3を充填している。
そして、実際には、複合圧電材1の両主面に電極4を形
成し、図示しないリード線を導出して駆動パルスが印加
される。
を複数個並べる。柱状圧電体2の平面形状を正三角形と
している。例えば、単一圧電板を保持台上にニカワ等の
接着剤により固着し、溝を設けて所定面積の正三角形に
分割切断される。そして、前述同様に、各柱状圧電体2
間の間隙に有機材料からなる結合材3を充填している。
そして、実際には、複合圧電材1の両主面に電極4を形
成し、図示しないリード線を導出して駆動パルスが印加
される。
従って、この複合圧電材1は高さhに基づく周波数で、
超音波を板面に対し垂直方向に送出する。そして、各柱
状圧電体2はその平面形状で正三角形なので、水平方向
に特定の周波数で超音波が送出されない。即ち、主面の
例えば辺aに対する辺b、cとの間の距離が頂角点Aを
最大として順次小さくなるので、幅(長さ)方向に特定
の周波数において共振現象を呈さない。このため、水平
方向の不要超音波は、そのエネルギーが各周波数領域に
分散するので、高さ方向に対するエネルギーレベルが低
下する。従って、各柱状圧電体2の高さhを小さくして
各辺a、b、cと近接しても、不要超音波の影響を防止
できる。
超音波を板面に対し垂直方向に送出する。そして、各柱
状圧電体2はその平面形状で正三角形なので、水平方向
に特定の周波数で超音波が送出されない。即ち、主面の
例えば辺aに対する辺b、cとの間の距離が頂角点Aを
最大として順次小さくなるので、幅(長さ)方向に特定
の周波数において共振現象を呈さない。このため、水平
方向の不要超音波は、そのエネルギーが各周波数領域に
分散するので、高さ方向に対するエネルギーレベルが低
下する。従って、各柱状圧電体2の高さhを小さくして
各辺a、b、cと近接しても、不要超音波の影響を防止
できる。
(他の実施例) 第2図は、本発明の他の実施例を示す図で、同図(a)
は平面図、同図(b)は柱状圧電体の図である。
は平面図、同図(b)は柱状圧電体の図である。
即ち、この実施例では、複合圧電材5を構成する各柱状
圧電体6の形状を一定にすることなく、三各形6a、四角
形6b、五角形6c、六角形等の多角形にしてランダムにし
ている。即ち、いずれの多角形でも、その平面形状を隣
合う辺が直交しないようにしている。そして、前述同様
に、各柱状圧電体6の間に結合材7を充填し、図示しな
い電極を形成して複合圧電材5を形成している。
圧電体6の形状を一定にすることなく、三各形6a、四角
形6b、五角形6c、六角形等の多角形にしてランダムにし
ている。即ち、いずれの多角形でも、その平面形状を隣
合う辺が直交しないようにしている。そして、前述同様
に、各柱状圧電体6の間に結合材7を充填し、図示しな
い電極を形成して複合圧電材5を形成している。
従って、この複合圧電材5でも前述同様に、各柱状圧電
体6から高さ方向に所定の周波数で超音波を送出し、水
平方向には周波数的に分散されるので、超音波の高さ方
向のエネルギーレベルを高めることができる。そして、
この実施例では、各柱状圧電体6の平面形状をランダム
にして混成しているので、周波数の分散度を更に高め
る。
体6から高さ方向に所定の周波数で超音波を送出し、水
平方向には周波数的に分散されるので、超音波の高さ方
向のエネルギーレベルを高めることができる。そして、
この実施例では、各柱状圧電体6の平面形状をランダム
にして混成しているので、周波数の分散度を更に高め
る。
(発明の効果) 本発明は、柱状圧電片の形状を厚み方向の両主面のみが
対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多角柱
状に形成し、各柱状圧電片の間に結合材を充填して複合
圧電板としたので、厚み高さ振動に対し、不要振動を抑
制した複合圧電板を提供できる。
対向する平行平面とし、隣合う側面を直交しない多角柱
状に形成し、各柱状圧電片の間に結合材を充填して複合
圧電板としたので、厚み高さ振動に対し、不要振動を抑
制した複合圧電板を提供できる。
第1図は本発明の複合圧電板を説明する図で、同図
(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱状圧電体
の図、同図(c)は同図(a)のx−x′断面図であ
る。 第2図は本発明の他の実施例を説明する複合圧電板の図
で、同図(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱
状圧電体の図である。 第3図及び第4図(a)(b)は従来の複合圧電板を説
明する図で、図(a)は複合圧電材の平面図、同図
(b)は柱状圧電体の図である。 1、5…複合圧電材、2、6…柱状圧電体、3、7…結
合材。
(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱状圧電体
の図、同図(c)は同図(a)のx−x′断面図であ
る。 第2図は本発明の他の実施例を説明する複合圧電板の図
で、同図(a)は複合圧電材の平面図、同図(b)は柱
状圧電体の図である。 第3図及び第4図(a)(b)は従来の複合圧電板を説
明する図で、図(a)は複合圧電材の平面図、同図
(b)は柱状圧電体の図である。 1、5…複合圧電材、2、6…柱状圧電体、3、7…結
合材。
Claims (2)
- 【請求項1】多数の柱状圧電体の間に結合材を充填して
形成した超音波探触子用複合圧電材において、前記柱状
電体の形状を厚み方向の両主面のみが対向する平行平面
であって隣合う側板面が直交しない多角柱状体に形成し
たことを特徴とする超音波探触子用複合圧電材。 - 【請求項2】第1項記載の特許請求の範囲において、前
記圧電体を三角柱状体としたことを特徴とする超音波探
触子用の複合圧電材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61105647A JPH07118837B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 超音波探触子用複合圧電材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61105647A JPH07118837B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 超音波探触子用複合圧電材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62261300A JPS62261300A (ja) | 1987-11-13 |
JPH07118837B2 true JPH07118837B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=14413246
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61105647A Expired - Fee Related JPH07118837B2 (ja) | 1986-05-07 | 1986-05-07 | 超音波探触子用複合圧電材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118837B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002232995A (ja) * | 2001-02-06 | 2002-08-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 超音波探触子及びその製造方法 |
US20090108710A1 (en) | 2007-10-29 | 2009-04-30 | Visualsonics Inc. | High Frequency Piezocomposite And Methods For Manufacturing Same |
JP6396319B2 (ja) * | 2012-12-21 | 2018-09-26 | ボルケーノ コーポレイション | 超音波トランスデューサ及び血管内超音波画像化システム |
JP7324989B2 (ja) * | 2019-07-30 | 2023-08-14 | 株式会社ジェイテックコーポレーション | 形状可変ミラー |
-
1986
- 1986-05-07 JP JP61105647A patent/JPH07118837B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62261300A (ja) | 1987-11-13 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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