JPH07118281B2 - フォーカスマグネット - Google Patents
フォーカスマグネットInfo
- Publication number
- JPH07118281B2 JPH07118281B2 JP62302128A JP30212887A JPH07118281B2 JP H07118281 B2 JPH07118281 B2 JP H07118281B2 JP 62302128 A JP62302128 A JP 62302128A JP 30212887 A JP30212887 A JP 30212887A JP H07118281 B2 JPH07118281 B2 JP H07118281B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnet
- permanent magnet
- magnetic
- focus
- flux density
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,例えばビデオプロジェクター,投射型高品位
テレビ等に使用する投射型ブラウン管用のフォーカスマ
グネットに関するものであり,特に高精細プロジェクタ
ー用のフォーカスマグネットの改良に関するものであ
る。
テレビ等に使用する投射型ブラウン管用のフォーカスマ
グネットに関するものであり,特に高精細プロジェクタ
ー用のフォーカスマグネットの改良に関するものであ
る。
従来電子銃から発射された電子ビームを螢光面上に収束
する装置としては,静電方式のものが使用されており,X
線管,マグネトロン,進行波管等の特殊管用には,磁界
方式が使用されていた。しかし最近では高品位テレビ等
解像度の高いものが要求される結果,磁界方式に移行し
つつある。而して磁界方式の1つである電磁石方式のも
のでは,大形であると共に電源を必要とする欠点がある
ため,永久磁石によるものが中心となっている。第2図
はその一例を示すもので,軸方向に着磁して端面にN,S
磁極を設け,中空円筒形に形成した永久磁石1の両端面
に,強磁性材料からなり,かつ中空に形成したヨーク2
を固着して磁気回路を形成すると共に,永久磁石1の内
周にボビン4を介してコイル3を介装させたものであ
る。上記のように形成して,リード線(図示せず)を介
してコイル3に通電すれば,永久磁石1による中心磁界
を調整することができ,中心軸上の電子ビームを収束す
る作用が期待できるのである。
する装置としては,静電方式のものが使用されており,X
線管,マグネトロン,進行波管等の特殊管用には,磁界
方式が使用されていた。しかし最近では高品位テレビ等
解像度の高いものが要求される結果,磁界方式に移行し
つつある。而して磁界方式の1つである電磁石方式のも
のでは,大形であると共に電源を必要とする欠点がある
ため,永久磁石によるものが中心となっている。第2図
はその一例を示すもので,軸方向に着磁して端面にN,S
磁極を設け,中空円筒形に形成した永久磁石1の両端面
に,強磁性材料からなり,かつ中空に形成したヨーク2
を固着して磁気回路を形成すると共に,永久磁石1の内
周にボビン4を介してコイル3を介装させたものであ
る。上記のように形成して,リード線(図示せず)を介
してコイル3に通電すれば,永久磁石1による中心磁界
を調整することができ,中心軸上の電子ビームを収束す
る作用が期待できるのである。
上記従来のフォーカスマグネットによる中心軸上の電子
ビームを収束したスポット径は0.3〜0.35mmであるが,
最近の高精細プロジェクター用としては,上記スポット
径は0.25〜0.28mmが要求されている。しかし従来のフォ
ーカスマグネットにおいて電子ビームのスポット径を絞
ろうとしても,球面収差が大きく,ハレーションが現れ
るという欠点がある。この欠点を解消するために,少な
くとも2個のリング状永久磁石を同一磁極方向に連結
し,これらの永久磁石のZ軸上の磁束密度分布の半値幅
を永久磁石の内径の80%〜200%とする内容の提案がさ
れている(特開昭61-211940号公報参照)。この提案
は,リング状に形成した永久磁石のZ軸上の磁束分布の
半値幅BWと永久磁石の内径Lとの比,すなわちH=BW/L
の値をパラメータとし,Hを大幅に増大させるためには別
個に着磁され,同一磁極方向に少なくとも2個のリング
状永久磁石を連結した構成とすることが有効であるこ
と,および球面収差を改善するためには上記Hを0.8以
上にすれば好ましいことを内容とするものである。
ビームを収束したスポット径は0.3〜0.35mmであるが,
最近の高精細プロジェクター用としては,上記スポット
径は0.25〜0.28mmが要求されている。しかし従来のフォ
ーカスマグネットにおいて電子ビームのスポット径を絞
ろうとしても,球面収差が大きく,ハレーションが現れ
るという欠点がある。この欠点を解消するために,少な
くとも2個のリング状永久磁石を同一磁極方向に連結
し,これらの永久磁石のZ軸上の磁束密度分布の半値幅
を永久磁石の内径の80%〜200%とする内容の提案がさ
れている(特開昭61-211940号公報参照)。この提案
は,リング状に形成した永久磁石のZ軸上の磁束分布の
半値幅BWと永久磁石の内径Lとの比,すなわちH=BW/L
の値をパラメータとし,Hを大幅に増大させるためには別
個に着磁され,同一磁極方向に少なくとも2個のリング
状永久磁石を連結した構成とすることが有効であるこ
と,および球面収差を改善するためには上記Hを0.8以
上にすれば好ましいことを内容とするものである。
前記の高精細プロジェクター用のフォーカスマグネット
に要求される性能としては,Z軸上の磁束密度,磁束密度
の半値幅,軸ずれ,楕円率,偏磁率等において極めて高
度のものが要求されている。ここにおいて偏磁率とは,
例えばフォーカスマグネットを保持するホルダー内径の
中心から径方向に10mm離れた仮想円筒面(直径20mm)上
における軸方向磁束密度の最大点および最小点での磁束
密度のバラツキであり,3%以下と規定される場合があ
る。このような性能を要求されるフォーカスマグネット
において,前記のようにHの値を大きく設定すると,偏
磁率が大きくなり,電子ビームの良好な集束ができなく
なるという問題点がある。
に要求される性能としては,Z軸上の磁束密度,磁束密度
の半値幅,軸ずれ,楕円率,偏磁率等において極めて高
度のものが要求されている。ここにおいて偏磁率とは,
例えばフォーカスマグネットを保持するホルダー内径の
中心から径方向に10mm離れた仮想円筒面(直径20mm)上
における軸方向磁束密度の最大点および最小点での磁束
密度のバラツキであり,3%以下と規定される場合があ
る。このような性能を要求されるフォーカスマグネット
において,前記のようにHの値を大きく設定すると,偏
磁率が大きくなり,電子ビームの良好な集束ができなく
なるという問題点がある。
本発明は,上記従来技術の問題点を解決し,Z軸上の磁束
密度,半値幅を確保しつつ,偏磁率が小さく電子ビーム
の集束性能の高いフォーカスマグネットを提供すること
を目的とする。
密度,半値幅を確保しつつ,偏磁率が小さく電子ビーム
の集束性能の高いフォーカスマグネットを提供すること
を目的とする。
上記従来技術の問題点を解決するために,本発明におい
ては,軸方向に着磁して両端面に磁極を設け,この磁極
面に中空円板状のヨークを固着してなる少なくとも2個
の中空円筒形の永久磁石を,異極を対向させて同軸上に
連結してなるフォーカスマグネットにおいて,永久磁石
のZ軸上の磁束密度分布の半値幅を,永久磁石の内径の
40%以上,80%未満とし,さらに偏磁率δを3%以下と
する,という技術的手段を採用したのである。
ては,軸方向に着磁して両端面に磁極を設け,この磁極
面に中空円板状のヨークを固着してなる少なくとも2個
の中空円筒形の永久磁石を,異極を対向させて同軸上に
連結してなるフォーカスマグネットにおいて,永久磁石
のZ軸上の磁束密度分布の半値幅を,永久磁石の内径の
40%以上,80%未満とし,さらに偏磁率δを3%以下と
する,という技術的手段を採用したのである。
本発明において,永久磁石のZ軸上の磁束密度分布の半
値幅が永久磁石の内径の40%より小さいと,中心の磁束
密度が低下し,一方上記半値幅が永久磁石の内径の80%
以上であること,偏磁率が大きくなるため,上記半値幅
が永久磁石の内径の40%以上,80%未満とした。
値幅が永久磁石の内径の40%より小さいと,中心の磁束
密度が低下し,一方上記半値幅が永久磁石の内径の80%
以上であること,偏磁率が大きくなるため,上記半値幅
が永久磁石の内径の40%以上,80%未満とした。
第1図は本発明の実施例を示す要部断面図であり,同一
部分は前記第2図と同一の参照符号で示す。同図におい
て2個の永久磁石1,1は各々異極を対向させ,かつヨー
ク2を介して同軸上に結合固着させる。なお永久磁石1,
1の内周にはボビン4を介してコイル3を介装させる。
次に永久磁石1をフェライト磁石(日立金属製YBM-2B)
により形成し,磁束密度の半値幅BWおよび内径Lを種々
変化させて,Z軸上の磁束密度BZおよび偏磁率δを測定し
た結果を表に示す。
部分は前記第2図と同一の参照符号で示す。同図におい
て2個の永久磁石1,1は各々異極を対向させ,かつヨー
ク2を介して同軸上に結合固着させる。なお永久磁石1,
1の内周にはボビン4を介してコイル3を介装させる。
次に永久磁石1をフェライト磁石(日立金属製YBM-2B)
により形成し,磁束密度の半値幅BWおよび内径Lを種々
変化させて,Z軸上の磁束密度BZおよび偏磁率δを測定し
た結果を表に示す。
表から明らかなようにNo.1においては,Z軸上の磁束密度
BZが不足し,フォーカスマグネットとして要求される電
子ビームの収束機能を満足できない。一方No.7において
は,上記磁束密度BZの値は充分であるが,偏磁率δの値
が大きすぎ,高精細プロジェクター用のフォーカスマグ
ネットに要求される3%以下という性能を満足していな
い。これに対してNo.2〜5においては,Z軸上の磁束密度
BZの値も充分大であり,満足すべき電子ビーム収束機能
を保有すると共に,偏磁率δの値も小さいため,前記要
求機能を満足していることが認められる。またNo.6にお
いては,Z軸上における磁束密度BZの値は大であるが,前
記No.2〜5と比較して偏磁率δが稍大きくなるので,電
子ビームの収束機能が多少低下すると思われる。
BZが不足し,フォーカスマグネットとして要求される電
子ビームの収束機能を満足できない。一方No.7において
は,上記磁束密度BZの値は充分であるが,偏磁率δの値
が大きすぎ,高精細プロジェクター用のフォーカスマグ
ネットに要求される3%以下という性能を満足していな
い。これに対してNo.2〜5においては,Z軸上の磁束密度
BZの値も充分大であり,満足すべき電子ビーム収束機能
を保有すると共に,偏磁率δの値も小さいため,前記要
求機能を満足していることが認められる。またNo.6にお
いては,Z軸上における磁束密度BZの値は大であるが,前
記No.2〜5と比較して偏磁率δが稍大きくなるので,電
子ビームの収束機能が多少低下すると思われる。
本実施例においては,永久磁石としてフェライト磁石を
使用した例について記述したが,アルニコ磁石等の鋳造
磁石を使用してもよい。また永久磁石の端面に固着すべ
きヨークの構成材料としては,鉄板その他の磁性材料を
適宜選定して使用する。
使用した例について記述したが,アルニコ磁石等の鋳造
磁石を使用してもよい。また永久磁石の端面に固着すべ
きヨークの構成材料としては,鉄板その他の磁性材料を
適宜選定して使用する。
本発明は,以上記述のような構成および作用であるか
ら,電子ビームの集束性能に寄与するZ軸上の磁束密度
および半値幅を充分に大きくし得ると共に,高精細プロ
ジェクター用として要求される偏磁率を大幅に低減させ
ることができ,フォーカスマグネットの性能を大幅に向
上し得るという効果がある。
ら,電子ビームの集束性能に寄与するZ軸上の磁束密度
および半値幅を充分に大きくし得ると共に,高精細プロ
ジェクター用として要求される偏磁率を大幅に低減させ
ることができ,フォーカスマグネットの性能を大幅に向
上し得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の実施例を示す要部断面図,第2図は従
来のフォーカスマグネットの例を示す要部断面図であ
る。 1:永久磁石,2:ヨーク。
来のフォーカスマグネットの例を示す要部断面図であ
る。 1:永久磁石,2:ヨーク。
Claims (2)
- 【請求項1】軸方向に着磁して両端面に磁極を設け,こ
の磁極面に中空円板状のヨークを固着してなる少なくと
も2個の中空円筒形の永久磁石を,異極を対向させて同
軸上に連結してなるフォーカスマグネットにおいて,永
久磁石のZ軸上の磁束密度分布の半値幅を,永久磁石の
内径の40%以上,80%未満とし,さらに偏磁率δを3%
以下としたことを特徴とするフォーカスマグネット。 - 【請求項2】永久磁石がフェライト磁石である特許請求
の範囲第1項記載のフォーカスマグネット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62302128A JPH07118281B2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | フォーカスマグネット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62302128A JPH07118281B2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | フォーカスマグネット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01144547A JPH01144547A (ja) | 1989-06-06 |
JPH07118281B2 true JPH07118281B2 (ja) | 1995-12-18 |
Family
ID=17905257
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62302128A Expired - Lifetime JPH07118281B2 (ja) | 1987-11-30 | 1987-11-30 | フォーカスマグネット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07118281B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0622102B2 (ja) * | 1985-03-15 | 1994-03-23 | ソニー株式会社 | 陰極線管 |
-
1987
- 1987-11-30 JP JP62302128A patent/JPH07118281B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01144547A (ja) | 1989-06-06 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
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FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071218 Year of fee payment: 12 |
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